JP3189741B2 - 独立導体回路へのメッキ法 - Google Patents
独立導体回路へのメッキ法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配線回路基板の表
面に形成された独立導体回路上に、電解メッキ皮膜を形
成する方法に関するものである。
面に形成された独立導体回路上に、電解メッキ皮膜を形
成する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小型化が加速する中、さらな
る実装の高密度化の要求が高まってきており、配線回路
基板の表面に形成された導体回路についても、微細な独
立導体回路の形成が求められるようになってきている。
この微細な独立導体回路の表面に電解メッキを施してメ
ッキ皮膜を形成する方法としては、例えば、最終的には
独立となる導体回路を、予めダミー導体回路により接続
した一連の回路として形成しておき、電解メッキを施し
た後、ダミー導体回路をエッチング除去して導体回路を
独立化させる方法や、特開平9−31685号に記載さ
れたような、独立導体回路間にアルカリ等で剥離可能な
メッキレジストを塗布した後、そのメッキレジスト上に
導電性ペーストを塗布して独立導体回路間を導通させ、
次いで、電解メッキを施した後、メッキレジストを除去
することにより、導電性ペーストを同時に除去して形成
する方法や、独立導体回路間に、アルカリ等で剥離可能
な導電性ペーストを塗布して独立導体回路間を導通させ
た後、その表面にアルカリ等で剥離可能な電気絶縁性の
保護層を形成して被覆し、次いで、電解メッキを施した
後、導電性ペースト及び保護層を除去して形成する方法
等が検討されている。
る実装の高密度化の要求が高まってきており、配線回路
基板の表面に形成された導体回路についても、微細な独
立導体回路の形成が求められるようになってきている。
この微細な独立導体回路の表面に電解メッキを施してメ
ッキ皮膜を形成する方法としては、例えば、最終的には
独立となる導体回路を、予めダミー導体回路により接続
した一連の回路として形成しておき、電解メッキを施し
た後、ダミー導体回路をエッチング除去して導体回路を
独立化させる方法や、特開平9−31685号に記載さ
れたような、独立導体回路間にアルカリ等で剥離可能な
メッキレジストを塗布した後、そのメッキレジスト上に
導電性ペーストを塗布して独立導体回路間を導通させ、
次いで、電解メッキを施した後、メッキレジストを除去
することにより、導電性ペーストを同時に除去して形成
する方法や、独立導体回路間に、アルカリ等で剥離可能
な導電性ペーストを塗布して独立導体回路間を導通させ
た後、その表面にアルカリ等で剥離可能な電気絶縁性の
保護層を形成して被覆し、次いで、電解メッキを施した
後、導電性ペースト及び保護層を除去して形成する方法
等が検討されている。
【0003】近年、独立導体回路上の一部分に、電解メ
ッキによりメッキ皮膜を形成した配線回路基板が用いら
れており、このような応用の一例としてバンプ形成が挙
げられる。なお、このバンプには、メッキ皮膜の厚み
(バンプ高さ)の均一性が優れていることが要求されて
いる。
ッキによりメッキ皮膜を形成した配線回路基板が用いら
れており、このような応用の一例としてバンプ形成が挙
げられる。なお、このバンプには、メッキ皮膜の厚み
(バンプ高さ)の均一性が優れていることが要求されて
いる。
【0004】この独立導体回路上の一部分に、電解メッ
キによりバンプを形成する方法としては、例えば、所望
のバンプ形成部と給電用接続部以外をメッキレジストで
被覆した後、給電用接続部を介して給電して、上記方法
等で電解メッキを施し、次いでメッキレジストを剥離す
ることによってバンプを得る方法が一般に知られてい
る。
キによりバンプを形成する方法としては、例えば、所望
のバンプ形成部と給電用接続部以外をメッキレジストで
被覆した後、給電用接続部を介して給電して、上記方法
等で電解メッキを施し、次いでメッキレジストを剥離す
ることによってバンプを得る方法が一般に知られてい
る。
【0005】しかし、予めダミー導体回路により接続し
た状態で、電解メッキを施す方法の場合、バンプ形成後
にダミー導体回路をエッチング除去する必要があるた
め、このエッチング除去の際に、残すべき独立導体回路
がサイドエッチングされ、場合によっては、残すべき独
立導体回路が断線してしまう場合があるという欠点や、
ダミー導体回路をエッチング除去する際に、バンプを形
成するメッキ金属が、損傷を受ける場合がある等の欠点
があった。
た状態で、電解メッキを施す方法の場合、バンプ形成後
にダミー導体回路をエッチング除去する必要があるた
め、このエッチング除去の際に、残すべき独立導体回路
がサイドエッチングされ、場合によっては、残すべき独
立導体回路が断線してしまう場合があるという欠点や、
ダミー導体回路をエッチング除去する際に、バンプを形
成するメッキ金属が、損傷を受ける場合がある等の欠点
があった。
【0006】また、アルカリ等で剥離可能なメッキレジ
スト上に導電性ペーストを塗布した後、電解メッキを施
す方法の場合、導電性ペーストが露出した状態で電解メ
ッキを行うため、配線回路基板面内での電流密度のバラ
ツキが発生し、メッキ皮膜の厚みを均一に制御すること
が困難であるという欠点や、導電性ペーストがバンプ形
成部を覆ってしまい、バンプ形成部にメッキ皮膜が形成
されない場合があるという欠点があった。
スト上に導電性ペーストを塗布した後、電解メッキを施
す方法の場合、導電性ペーストが露出した状態で電解メ
ッキを行うため、配線回路基板面内での電流密度のバラ
ツキが発生し、メッキ皮膜の厚みを均一に制御すること
が困難であるという欠点や、導電性ペーストがバンプ形
成部を覆ってしまい、バンプ形成部にメッキ皮膜が形成
されない場合があるという欠点があった。
【0007】また、アルカリ等で剥離可能な導電性ペー
ストを塗布した後、その表面にアルカリ等で剥離可能な
電気絶縁性の保護層を形成して被覆し、次いで、電解メ
ッキを施す方法の場合、剥離しても導電性ペーストが独
立導体回路間等の絶縁部にわずかに残り、電気的信頼性
を低下させる恐れがあるという欠点や、導電性ペースト
や、保護層を形成するための電気絶縁性ペーストがバン
プ形成部を覆ってしまい、バンプ形成部にメッキ皮膜が
形成されない場合があるという欠点があった。
ストを塗布した後、その表面にアルカリ等で剥離可能な
電気絶縁性の保護層を形成して被覆し、次いで、電解メ
ッキを施す方法の場合、剥離しても導電性ペーストが独
立導体回路間等の絶縁部にわずかに残り、電気的信頼性
を低下させる恐れがあるという欠点や、導電性ペースト
や、保護層を形成するための電気絶縁性ペーストがバン
プ形成部を覆ってしまい、バンプ形成部にメッキ皮膜が
形成されない場合があるという欠点があった。
【0008】そのため、独立導体回路や、独立導体回路
間等の絶縁部にダメージを与えることなく、独立導体回
路上の所望の部分に、電解メッキによって、厚みの均一
性が優れ、かつ、析出性が優れたメッキ皮膜を形成する
ことができる、独立導体回路へのメッキ法が求められて
いる。
間等の絶縁部にダメージを与えることなく、独立導体回
路上の所望の部分に、電解メッキによって、厚みの均一
性が優れ、かつ、析出性が優れたメッキ皮膜を形成する
ことができる、独立導体回路へのメッキ法が求められて
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点
を改善するために成されたもので、その目的とするとこ
ろは、配線回路基板の表面に形成された独立導体回路
や、導体回路を形成していない絶縁部にダメージを与え
ることなく、配線回路基板の表面に形成された独立導体
回路上の所望の部分に、電解メッキによって、厚みの均
一性が優れ、かつ、析出性が優れたメッキ皮膜を形成す
ることが可能な、独立導体回路へのメッキ法を提供する
ことにある。
を改善するために成されたもので、その目的とするとこ
ろは、配線回路基板の表面に形成された独立導体回路
や、導体回路を形成していない絶縁部にダメージを与え
ることなく、配線回路基板の表面に形成された独立導体
回路上の所望の部分に、電解メッキによって、厚みの均
一性が優れ、かつ、析出性が優れたメッキ皮膜を形成す
ることが可能な、独立導体回路へのメッキ法を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
独立導体回路へのメッキ法は、配線回路基板の表面に形
成された独立導体回路上に、電解メッキを施してメッキ
皮膜を形成するメッキ法において、下記の[ア]〜
[オ]の工程を備えることを特徴とする。 [ア]独立導体回路の表面のうちメッキ皮膜形成部と給
電用接続部とを除く全面を、そのメッキ皮膜形成部と給
電用接続部との間に突出部を形成しながら、被覆し、か
つ、配線回路基板の表面に前記独立導体回路と離間して
形成された給電用端子まで達している、電気絶縁性の第
一の保護層を、配線回路基板上に形成する工程と、
[イ]導電性を有し、熱又は溶剤又はアルカリのいずれ
かの手法にて剥離可能な材料よりなる導電層を、前記給
電用接続部を被覆すると共に、その給電用接続部と給電
用端子とを導通し、かつ、メッキ皮膜形成部が露出する
ように、第一の保護層の表面及び給電用端子の表面に形
成する工程と、[ウ]電気絶縁性を有し、熱又は溶剤又
はアルカリのいずれかの手法にて剥離可能な材料よりな
る第二の保護層を、前記導電層のうち、第一の保護層の
表面に形成された部分と給電用接続部の表面に形成され
た部分との表面全体を被覆し、かつ、メッキ皮膜形成部
が露出するように形成する工程と、[エ]給電用端子に
給電して、独立導体回路のメッキ皮膜形成部に電解メッ
キによりメッキ皮膜を形成する工程と、[オ]第二の保
護層及び導電層を剥離する工程。
独立導体回路へのメッキ法は、配線回路基板の表面に形
成された独立導体回路上に、電解メッキを施してメッキ
皮膜を形成するメッキ法において、下記の[ア]〜
[オ]の工程を備えることを特徴とする。 [ア]独立導体回路の表面のうちメッキ皮膜形成部と給
電用接続部とを除く全面を、そのメッキ皮膜形成部と給
電用接続部との間に突出部を形成しながら、被覆し、か
つ、配線回路基板の表面に前記独立導体回路と離間して
形成された給電用端子まで達している、電気絶縁性の第
一の保護層を、配線回路基板上に形成する工程と、
[イ]導電性を有し、熱又は溶剤又はアルカリのいずれ
かの手法にて剥離可能な材料よりなる導電層を、前記給
電用接続部を被覆すると共に、その給電用接続部と給電
用端子とを導通し、かつ、メッキ皮膜形成部が露出する
ように、第一の保護層の表面及び給電用端子の表面に形
成する工程と、[ウ]電気絶縁性を有し、熱又は溶剤又
はアルカリのいずれかの手法にて剥離可能な材料よりな
る第二の保護層を、前記導電層のうち、第一の保護層の
表面に形成された部分と給電用接続部の表面に形成され
た部分との表面全体を被覆し、かつ、メッキ皮膜形成部
が露出するように形成する工程と、[エ]給電用端子に
給電して、独立導体回路のメッキ皮膜形成部に電解メッ
キによりメッキ皮膜を形成する工程と、[オ]第二の保
護層及び導電層を剥離する工程。
【0011】本発明の請求項2に係る独立導体回路への
メッキ法は、配線回路基板の表面に形成された独立導体
回路上に、電解メッキを施してメッキ皮膜を形成するメ
ッキ法において、下記の[カ]〜[コ]の工程を備える
ことを特徴とする。 [カ]独立導体回路の表面のうちメッキ皮膜形成部と給
電用接続部とを除く全面を、そのメッキ皮膜形成部と給
電用接続部との間に突出部を形成しながら、被覆し、か
つ、前記独立導体回路と離間している給電用端子の形成
を予定する位置まで達している、電気絶縁性の第一の保
護層を、配線回路基板上に形成する工程と、[キ]導電
性を有し、熱又は溶剤又はアルカリのいずれかの手法に
て剥離可能な材料よりなる層を、前記給電用接続部及び
前記給電用端子の形成を予定する位置を被覆すると共
に、その給電用接続部と給電用端子の形成を予定する位
置とを導通し、かつ、メッキ皮膜形成部が露出するよう
に、第一の保護層の表面に形成して、給電用端子部を有
する導電層を形成する工程と、[ク]電気絶縁性を有
し、熱又は溶剤又はアルカリのいずれかの手法にて剥離
可能な材料よりなる第二の保護層を、前記導電層の表面
のうち給電用端子部を除く全面を被覆し、かつ、メッキ
皮膜形成部が露出するように形成する工程と、[ケ]導
電層の給電用端子部に給電して、独立導体回路のメッキ
皮膜形成部に電解メッキによりメッキ皮膜を形成する工
程と、[コ]第二の保護層及び導電層を剥離する工程。
メッキ法は、配線回路基板の表面に形成された独立導体
回路上に、電解メッキを施してメッキ皮膜を形成するメ
ッキ法において、下記の[カ]〜[コ]の工程を備える
ことを特徴とする。 [カ]独立導体回路の表面のうちメッキ皮膜形成部と給
電用接続部とを除く全面を、そのメッキ皮膜形成部と給
電用接続部との間に突出部を形成しながら、被覆し、か
つ、前記独立導体回路と離間している給電用端子の形成
を予定する位置まで達している、電気絶縁性の第一の保
護層を、配線回路基板上に形成する工程と、[キ]導電
性を有し、熱又は溶剤又はアルカリのいずれかの手法に
て剥離可能な材料よりなる層を、前記給電用接続部及び
前記給電用端子の形成を予定する位置を被覆すると共
に、その給電用接続部と給電用端子の形成を予定する位
置とを導通し、かつ、メッキ皮膜形成部が露出するよう
に、第一の保護層の表面に形成して、給電用端子部を有
する導電層を形成する工程と、[ク]電気絶縁性を有
し、熱又は溶剤又はアルカリのいずれかの手法にて剥離
可能な材料よりなる第二の保護層を、前記導電層の表面
のうち給電用端子部を除く全面を被覆し、かつ、メッキ
皮膜形成部が露出するように形成する工程と、[ケ]導
電層の給電用端子部に給電して、独立導体回路のメッキ
皮膜形成部に電解メッキによりメッキ皮膜を形成する工
程と、[コ]第二の保護層及び導電層を剥離する工程。
【0012】本発明の請求項3に係る独立導体回路への
メッキ法は、請求項1又は請求項2記載の独立導体回路
へのメッキ法において、突出部を形成する方法が、メッ
キ皮膜形成部の周囲を突出部が取り囲むように形成する
方法であることを特徴とする。
メッキ法は、請求項1又は請求項2記載の独立導体回路
へのメッキ法において、突出部を形成する方法が、メッ
キ皮膜形成部の周囲を突出部が取り囲むように形成する
方法であることを特徴とする。
【0013】本発明の請求項4に係る独立導体回路への
メッキ法は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の
独立導体回路へのメッキ法において、第一の保護層を形
成する材料が、感光性を有する材料であることを特徴と
する。
メッキ法は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の
独立導体回路へのメッキ法において、第一の保護層を形
成する材料が、感光性を有する材料であることを特徴と
する。
【0014】本発明の請求項5に係る独立導体回路への
メッキ法は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の
独立導体回路へのメッキ法において、第一の保護層を形
成する材料が、熱又は溶剤又はアルカリのいずれかの手
法にて剥離可能な固化物を形成する材料であることを特
徴とする。
メッキ法は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の
独立導体回路へのメッキ法において、第一の保護層を形
成する材料が、熱又は溶剤又はアルカリのいずれかの手
法にて剥離可能な固化物を形成する材料であることを特
徴とする。
【0015】本発明の請求項6に係る独立導体回路への
メッキ法は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の
独立導体回路へのメッキ法において、導電層を形成する
方法が、導電性フィラー及び樹脂を混合して作製した導
電性ペーストを塗布した後、固化する方法であることを
特徴とする。
メッキ法は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の
独立導体回路へのメッキ法において、導電層を形成する
方法が、導電性フィラー及び樹脂を混合して作製した導
電性ペーストを塗布した後、固化する方法であることを
特徴とする。
【0016】本発明の請求項7に係る独立導体回路への
メッキ法は、請求項6記載の独立導体回路へのメッキ法
において、導電性ペーストに含有する樹脂が、アルカリ
にて剥離可能な固化物を形成するフェノール系樹脂であ
ることを特徴とする。
メッキ法は、請求項6記載の独立導体回路へのメッキ法
において、導電性ペーストに含有する樹脂が、アルカリ
にて剥離可能な固化物を形成するフェノール系樹脂であ
ることを特徴とする。
【0017】本発明の請求項8に係る独立導体回路への
メッキ法は、請求項6又は請求項7記載の独立導体回路
へのメッキ法において、導電性ペーストに含有する導電
性フィラーとして、銀、銅、カーボンから選ばれた少な
くとも1種の粉体を含有することを特徴とする。
メッキ法は、請求項6又は請求項7記載の独立導体回路
へのメッキ法において、導電性ペーストに含有する導電
性フィラーとして、銀、銅、カーボンから選ばれた少な
くとも1種の粉体を含有することを特徴とする。
【0018】本発明の請求項9に係る独立導体回路への
メッキ法は、請求項1から請求項8のいずれかに記載の
独立導体回路へのメッキ法において、第二の保護層を形
成する方法が、樹脂を含有する電気絶縁性ペーストを塗
布した後、固化する方法であることを特徴とする。
メッキ法は、請求項1から請求項8のいずれかに記載の
独立導体回路へのメッキ法において、第二の保護層を形
成する方法が、樹脂を含有する電気絶縁性ペーストを塗
布した後、固化する方法であることを特徴とする。
【0019】本発明の請求項10に係る独立導体回路へ
のメッキ法は、請求項9記載の独立導体回路へのメッキ
法において、電気絶縁性ペーストに含有する樹脂が、ア
ルカリにて剥離可能な固化物を形成するフェノール系樹
脂であることを特徴とする。
のメッキ法は、請求項9記載の独立導体回路へのメッキ
法において、電気絶縁性ペーストに含有する樹脂が、ア
ルカリにて剥離可能な固化物を形成するフェノール系樹
脂であることを特徴とする。
【0020】本発明によると、導電層は、第一の保護層
の表面等に形成されて、配線回路基板表面の導体回路等
を形成していない絶縁部には形成されないため、絶縁部
が、導電層を形成するための導電性フィラー等によっ
て、汚染等のダメージを受けることが発生し難くなる。
また、従来のダミー導体回路に代えて、導電性を有し、
熱又は溶剤又はアルカリのいずれかの手法にて剥離可能
な材料よりなる導電層を使用することで、従来のダミー
導体回路を除去する場合のような強酸等によるエッチン
グを要さないため、独立導体回路にダメージを与えるこ
となく、独立導体回路上の所望の部分に、電解メッキに
よってメッキ皮膜を形成することが可能となる。
の表面等に形成されて、配線回路基板表面の導体回路等
を形成していない絶縁部には形成されないため、絶縁部
が、導電層を形成するための導電性フィラー等によっ
て、汚染等のダメージを受けることが発生し難くなる。
また、従来のダミー導体回路に代えて、導電性を有し、
熱又は溶剤又はアルカリのいずれかの手法にて剥離可能
な材料よりなる導電層を使用することで、従来のダミー
導体回路を除去する場合のような強酸等によるエッチン
グを要さないため、独立導体回路にダメージを与えるこ
となく、独立導体回路上の所望の部分に、電解メッキに
よってメッキ皮膜を形成することが可能となる。
【0021】また、導電層のうち、第一の保護層の表面
に形成された部分の表面全体が、第二の保護層で被覆さ
れているため、メッキ皮膜形成部以外の不必要な箇所へ
の電解メッキの析出が阻止され、メッキ皮膜形成部に、
厚みの均一性に優れたメッキ皮膜が形成される。また、
突出部がメッキ皮膜形成部と給電用接続部との間に形成
されて、導電層や第二の保護層を形成するときに、導電
性ペースト等がメッキ皮膜形成部を埋めることが防止さ
れているため、メッキ皮膜形成部に確実にメッキ皮膜を
形成することができ、析出性が優れたメッキ皮膜を形成
することが可能となる。
に形成された部分の表面全体が、第二の保護層で被覆さ
れているため、メッキ皮膜形成部以外の不必要な箇所へ
の電解メッキの析出が阻止され、メッキ皮膜形成部に、
厚みの均一性に優れたメッキ皮膜が形成される。また、
突出部がメッキ皮膜形成部と給電用接続部との間に形成
されて、導電層や第二の保護層を形成するときに、導電
性ペースト等がメッキ皮膜形成部を埋めることが防止さ
れているため、メッキ皮膜形成部に確実にメッキ皮膜を
形成することができ、析出性が優れたメッキ皮膜を形成
することが可能となる。
【0022】そのため、本発明によると、配線回路基板
の表面に形成された独立導体回路や、導体回路を形成し
ていない絶縁部にダメージを与えることなく、配線回路
基板の表面に形成された独立導体回路上の所望の部分
に、電解メッキによって、厚みの均一性が優れ、かつ、
析出性が優れたメッキ皮膜を形成することが可能とな
る。
の表面に形成された独立導体回路や、導体回路を形成し
ていない絶縁部にダメージを与えることなく、配線回路
基板の表面に形成された独立導体回路上の所望の部分
に、電解メッキによって、厚みの均一性が優れ、かつ、
析出性が優れたメッキ皮膜を形成することが可能とな
る。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明に係る独立導体回路へのメ
ッキ法を図面に基づいて説明する。図1は本発明の請求
項1に係る独立導体回路へのメッキ法の、一実施の形態
の工程を説明する断面図であり、図2及び図3は本発明
の請求項1に係る独立導体回路へのメッキ法の、一実施
の形態の工程を説明する平面図である。図4は本発明の
請求項1に係る独立導体回路へのメッキ法の、他の実施
の形態の工程の一部を説明する図であり、(a)は断面
図、(b)平面図である。また、図5は本発明の請求項
2に係る独立導体回路へのメッキ法の、一実施の形態の
工程を説明する断面図であり、図6及び図7は本発明の
請求項2に係る独立導体回路へのメッキ法の、一実施の
形態の工程を説明する平面図である。図8は本発明の請
求項2に係る独立導体回路へのメッキ法の、他の実施の
形態の工程の一部を説明する図であり、(a)は断面
図、(b)平面図である。
ッキ法を図面に基づいて説明する。図1は本発明の請求
項1に係る独立導体回路へのメッキ法の、一実施の形態
の工程を説明する断面図であり、図2及び図3は本発明
の請求項1に係る独立導体回路へのメッキ法の、一実施
の形態の工程を説明する平面図である。図4は本発明の
請求項1に係る独立導体回路へのメッキ法の、他の実施
の形態の工程の一部を説明する図であり、(a)は断面
図、(b)平面図である。また、図5は本発明の請求項
2に係る独立導体回路へのメッキ法の、一実施の形態の
工程を説明する断面図であり、図6及び図7は本発明の
請求項2に係る独立導体回路へのメッキ法の、一実施の
形態の工程を説明する平面図である。図8は本発明の請
求項2に係る独立導体回路へのメッキ法の、他の実施の
形態の工程の一部を説明する図であり、(a)は断面
図、(b)平面図である。
【0024】[本発明の請求項1に係る独立導体回路へ
のメッキ法]本発明の請求項1に係る独立導体回路への
メッキ法の一実施の形態は、図1(a)及び図2(a)
に示すような、独立導体回路20と、その独立導体回路
20と離間して形成された給電用端子30とを表面に備
えた配線回路基板10を用いる。給電用端子30は、後
の電解メッキの工程(工程[エ])で電源と接続して給
電する端子として使用する部分であり、できるだけ配線
回路基板10の縁端部に配設すると、電源と接続しやす
く好ましい。
のメッキ法]本発明の請求項1に係る独立導体回路への
メッキ法の一実施の形態は、図1(a)及び図2(a)
に示すような、独立導体回路20と、その独立導体回路
20と離間して形成された給電用端子30とを表面に備
えた配線回路基板10を用いる。給電用端子30は、後
の電解メッキの工程(工程[エ])で電源と接続して給
電する端子として使用する部分であり、できるだけ配線
回路基板10の縁端部に配設すると、電源と接続しやす
く好ましい。
【0025】配線回路基板10の材料とする基板につい
ては、ガラスクロスをエポキシ樹脂で接着した板やポリ
イミドフィルムなどのプラスチック系基板、アルミナ、
窒化アルミニウムあるいはガラスなどの無機系基板、シ
リコンやガリウム砒素などの半導体系基板が例示でき、
特に指定はない。また、独立導体回路20や給電用端子
30を形成する材料としては、銅やニッケル等の金属が
一般に用いられる。
ては、ガラスクロスをエポキシ樹脂で接着した板やポリ
イミドフィルムなどのプラスチック系基板、アルミナ、
窒化アルミニウムあるいはガラスなどの無機系基板、シ
リコンやガリウム砒素などの半導体系基板が例示でき、
特に指定はない。また、独立導体回路20や給電用端子
30を形成する材料としては、銅やニッケル等の金属が
一般に用いられる。
【0026】そして、図1(b)及び図2(b)に示す
ように、独立導体回路20の表面のうちメッキ皮膜形成
部21と給電用接続部22とを除く全面を被覆し、か
つ、その被覆した独立導体回路20の表面の部分から、
給電用端子30の部分まで達している、電気絶縁性の第
一の保護層40を、配線回路基板10上に形成する(工
程[ア])。なお、後工程で導電層(50)や第二の保
護層(60)を形成しようとする部分に形成した第一の
保護層40と比較して、突出する厚みの突出部41を、
メッキ皮膜形成部21と給電用接続部22の間に形成し
ながら、第一の保護層40を、配線回路基板10上に形
成する。
ように、独立導体回路20の表面のうちメッキ皮膜形成
部21と給電用接続部22とを除く全面を被覆し、か
つ、その被覆した独立導体回路20の表面の部分から、
給電用端子30の部分まで達している、電気絶縁性の第
一の保護層40を、配線回路基板10上に形成する(工
程[ア])。なお、後工程で導電層(50)や第二の保
護層(60)を形成しようとする部分に形成した第一の
保護層40と比較して、突出する厚みの突出部41を、
メッキ皮膜形成部21と給電用接続部22の間に形成し
ながら、第一の保護層40を、配線回路基板10上に形
成する。
【0027】この突出部41は、後工程で導電層や第二
の保護層を形成するとき、それらの層を形成するための
導電性ペースト等が、メッキ皮膜形成部21の方向に拡
がった場合に、メッキ皮膜形成部21が埋まることを防
止する部分であるため、この突出量としては、導電層や
第二の保護層を形成する厚みや、突出部41と給電用接
続部22の距離等に応じて適宜調整する。
の保護層を形成するとき、それらの層を形成するための
導電性ペースト等が、メッキ皮膜形成部21の方向に拡
がった場合に、メッキ皮膜形成部21が埋まることを防
止する部分であるため、この突出量としては、導電層や
第二の保護層を形成する厚みや、突出部41と給電用接
続部22の距離等に応じて適宜調整する。
【0028】なお、突出部41の形状としては、導電性
ペースト等でメッキ皮膜形成部21が埋まることを防止
する形状に形成していれば特に限定するものではない
が、メッキ皮膜形成部21の周囲を突出部41が取り囲
むように突出部41を形成すると、より確実にメッキ皮
膜形成部21が埋まることを防止でき好ましい。
ペースト等でメッキ皮膜形成部21が埋まることを防止
する形状に形成していれば特に限定するものではない
が、メッキ皮膜形成部21の周囲を突出部41が取り囲
むように突出部41を形成すると、より確実にメッキ皮
膜形成部21が埋まることを防止でき好ましい。
【0029】この第一の保護層40を形成するための材
料としては、電気絶縁性を有していて、後の電解メッキ
に支障をきたさないものであれば、特に指定はなく、一
般に市販されている耐メッキ用のドライフィルムや樹脂
ペースト等が使用できる。なお一般に、ドライフィルム
の場合は、熱圧着した後、所定の位置を感光させて固化
し、次いで感光させなかった部分を除去して第一の保護
層40を形成し、樹脂ペーストの場合は、スクリーン印
刷法等により塗布した後、固化して、第一の保護層40
を形成する。なお、突出部41を形成する方法として
は、あらかじめ第一の保護層40を形成しようとする部
分全体に同じ厚みの第一の保護層40を形成した後、突
出部41の突出する部分のみ、再度樹脂ペースト等を供
給して形成する方法のように、複数回に分けて形成する
方法が一般的であるが、一回で形成しても良い。
料としては、電気絶縁性を有していて、後の電解メッキ
に支障をきたさないものであれば、特に指定はなく、一
般に市販されている耐メッキ用のドライフィルムや樹脂
ペースト等が使用できる。なお一般に、ドライフィルム
の場合は、熱圧着した後、所定の位置を感光させて固化
し、次いで感光させなかった部分を除去して第一の保護
層40を形成し、樹脂ペーストの場合は、スクリーン印
刷法等により塗布した後、固化して、第一の保護層40
を形成する。なお、突出部41を形成する方法として
は、あらかじめ第一の保護層40を形成しようとする部
分全体に同じ厚みの第一の保護層40を形成した後、突
出部41の突出する部分のみ、再度樹脂ペースト等を供
給して形成する方法のように、複数回に分けて形成する
方法が一般的であるが、一回で形成しても良い。
【0030】なお、独立導体回路20上のメッキ皮膜形
成部21が微細なものである場合は、第一の保護層40
を形成するための材料として、感光性を有しているもの
を選定すると、写真法にて微細なメッキ皮膜形成部21
を形成することが可能となり好ましい。
成部21が微細なものである場合は、第一の保護層40
を形成するための材料として、感光性を有しているもの
を選定すると、写真法にて微細なメッキ皮膜形成部21
を形成することが可能となり好ましい。
【0031】次いで、図1(c)及び図2(c)に示す
ように、導電性を有する導電層50を、前記独立導体回
路20の給電用接続部22を被覆すると共に、その給電
用接続部22と給電用端子30とを導通し、かつ、メッ
キ皮膜形成部21が露出するように、第一の保護層40
の表面及び給電用端子30の表面に形成する(工程
[イ])。なお、導電層50は、配線回路基板10の絶
縁層が露出している部分の表面には、形成しないように
することが重要である。
ように、導電性を有する導電層50を、前記独立導体回
路20の給電用接続部22を被覆すると共に、その給電
用接続部22と給電用端子30とを導通し、かつ、メッ
キ皮膜形成部21が露出するように、第一の保護層40
の表面及び給電用端子30の表面に形成する(工程
[イ])。なお、導電層50は、配線回路基板10の絶
縁層が露出している部分の表面には、形成しないように
することが重要である。
【0032】なお、導電層50は、給電用端子30の表
面全体を覆うように形成しても良く、一部を覆うように
形成しても良い。また、導電層50は、後工程の電解メ
ッキにおける給電層として用いるので、析出メッキ皮膜
の厚みをより均一にするために、できるだけ給電用接続
部22と給電用端子30とを、広い幅で導通するように
形成して、給電を行い易く、かつ、配線回路基板10の
面内の電流密度分布が均一になるように形成すると好ま
しい。
面全体を覆うように形成しても良く、一部を覆うように
形成しても良い。また、導電層50は、後工程の電解メ
ッキにおける給電層として用いるので、析出メッキ皮膜
の厚みをより均一にするために、できるだけ給電用接続
部22と給電用端子30とを、広い幅で導通するように
形成して、給電を行い易く、かつ、配線回路基板10の
面内の電流密度分布が均一になるように形成すると好ま
しい。
【0033】この導電層50は、導電性を有し、熱又は
溶剤又はアルカリのいずれかの手法にて剥離可能な材料
にて形成されているものであり、この導電層50を形成
する材料としては、例えば、熱にて剥離可能な固化物を
形成する樹脂、溶剤にて剥離可能な固化物を形成する樹
脂、あるいはアルカリにて剥離可能な固化物を形成する
樹脂に、導電性フィラーを付加したものなどを用いるこ
とができる。
溶剤又はアルカリのいずれかの手法にて剥離可能な材料
にて形成されているものであり、この導電層50を形成
する材料としては、例えば、熱にて剥離可能な固化物を
形成する樹脂、溶剤にて剥離可能な固化物を形成する樹
脂、あるいはアルカリにて剥離可能な固化物を形成する
樹脂に、導電性フィラーを付加したものなどを用いるこ
とができる。
【0034】この導電層50を形成する方法としては、
熱又は溶剤又はアルカリにて剥離可能な固化物を形成す
る樹脂と、導電性フィラーとを混合して作製した液状の
導電性ペーストを、スクリーン印刷法等により塗布した
後、固化して形成する方法や、熱又は溶剤又はアルカリ
にて剥離可能な固化物を形成する樹脂と、導電性フィラ
ーとを混合した後、フィルム状に形成した感光性の導電
性フィルムを、圧着した後、所定の位置を感光させて固
化し、次いで感光させなかった部分を除去して形成する
方法等が挙げられる。なお、導電性ペーストを塗布した
後、固化する方法を用いると、生産性が優れ好ましい。
熱又は溶剤又はアルカリにて剥離可能な固化物を形成す
る樹脂と、導電性フィラーとを混合して作製した液状の
導電性ペーストを、スクリーン印刷法等により塗布した
後、固化して形成する方法や、熱又は溶剤又はアルカリ
にて剥離可能な固化物を形成する樹脂と、導電性フィラ
ーとを混合した後、フィルム状に形成した感光性の導電
性フィルムを、圧着した後、所定の位置を感光させて固
化し、次いで感光させなかった部分を除去して形成する
方法等が挙げられる。なお、導電性ペーストを塗布した
後、固化する方法を用いると、生産性が優れ好ましい。
【0035】なお、突出部41が、メッキ皮膜形成部2
1と給電用接続部22の間に形成されているため、給電
用接続部22を被覆するために供給した導電性ペースト
等が、メッキ皮膜形成部21まで拡がってメッキ皮膜形
成部21を埋めることが発生しにくくなっている。
1と給電用接続部22の間に形成されているため、給電
用接続部22を被覆するために供給した導電性ペースト
等が、メッキ皮膜形成部21まで拡がってメッキ皮膜形
成部21を埋めることが発生しにくくなっている。
【0036】なお、導電性ペーストに含有する樹脂が、
アルカリにて剥離可能な固化物を形成するフェノール系
樹脂であると、熱や、危険物である塩素系溶剤を用いる
ことなく、比較的濃度の低い、苛性ソーダ等のアルカリ
性の溶液中に浸漬することにより、容易に剥離すること
ができ好ましい。
アルカリにて剥離可能な固化物を形成するフェノール系
樹脂であると、熱や、危険物である塩素系溶剤を用いる
ことなく、比較的濃度の低い、苛性ソーダ等のアルカリ
性の溶液中に浸漬することにより、容易に剥離すること
ができ好ましい。
【0037】アルカリにて剥離可能な固化物を形成する
フェノール系樹脂と、導電性フィラーとを混合して作製
した導電性ペーストを用いる場合には、塗布した後、5
0℃〜150℃で加熱して固化させて導電層50を形成
すると好ましい。加熱温度が150℃よりも高い場合
は、硬化が過剰に進行し、後の導電層50を剥離する工
程(工程[オ])において、アルカリ溶液による剥離が
困難となる。また、加熱温度が50℃よりも低い場合
は、剥離性の問題はないが、硬化が不十分となる場合が
あり、電解メッキの際に必要な導電性を確保できない場
合がある。
フェノール系樹脂と、導電性フィラーとを混合して作製
した導電性ペーストを用いる場合には、塗布した後、5
0℃〜150℃で加熱して固化させて導電層50を形成
すると好ましい。加熱温度が150℃よりも高い場合
は、硬化が過剰に進行し、後の導電層50を剥離する工
程(工程[オ])において、アルカリ溶液による剥離が
困難となる。また、加熱温度が50℃よりも低い場合
は、剥離性の問題はないが、硬化が不十分となる場合が
あり、電解メッキの際に必要な導電性を確保できない場
合がある。
【0038】なお、導電性フィラーとしては、特に指定
はないが、銅や銀などの金属の粉体を使用すると、導電
層50の導電性を確保しやすく好ましい。また、導電性
フィラーとしてカーボンの粉体を使用すると、導電層5
0の材料コストを低減する上で好ましい。
はないが、銅や銀などの金属の粉体を使用すると、導電
層50の導電性を確保しやすく好ましい。また、導電性
フィラーとしてカーボンの粉体を使用すると、導電層5
0の材料コストを低減する上で好ましい。
【0039】なお、導電層50は、第一の保護層40の
表面及び給電用端子30の表面に形成されるため、配線
回路基板10表面の導体回路等を形成していない絶縁部
には、導電層50が直接、接触し難くなり、絶縁部が、
導電層50を形成するための導電性フィラー等によっ
て、汚染等のダメージを受けることが発生し難くなる。
表面及び給電用端子30の表面に形成されるため、配線
回路基板10表面の導体回路等を形成していない絶縁部
には、導電層50が直接、接触し難くなり、絶縁部が、
導電層50を形成するための導電性フィラー等によっ
て、汚染等のダメージを受けることが発生し難くなる。
【0040】次いで、図1(d)及び図2(d)に示す
ように、電気絶縁性を有し、熱又は溶剤又はアルカリの
いずれかの手法にて剥離可能な材料よりなる第二の保護
層60を、前記導電層50のうち、第一の保護層40の
表面に形成された部分と給電用接続部22の表面に形成
された部分との表面全体を被覆し、かつ、メッキ皮膜形
成部21が露出するように形成する(工程[ウ])。
ように、電気絶縁性を有し、熱又は溶剤又はアルカリの
いずれかの手法にて剥離可能な材料よりなる第二の保護
層60を、前記導電層50のうち、第一の保護層40の
表面に形成された部分と給電用接続部22の表面に形成
された部分との表面全体を被覆し、かつ、メッキ皮膜形
成部21が露出するように形成する(工程[ウ])。
【0041】なお、本発明の目的を損なわない程度であ
れば、第一の保護層40の表面及び給電用接続部22の
表面に形成された部分の導電層50が、多少露出してい
てもかまわない。また、給電用端子30の表面に形成し
た導電層50は、第二の保護層60で被覆しても良く、
被覆せずに露出するようにしても良い。
れば、第一の保護層40の表面及び給電用接続部22の
表面に形成された部分の導電層50が、多少露出してい
てもかまわない。また、給電用端子30の表面に形成し
た導電層50は、第二の保護層60で被覆しても良く、
被覆せずに露出するようにしても良い。
【0042】第二の保護層60は、電気絶縁性を有し、
後の電解メッキに支障をきたさないものであって、熱又
は溶剤又はアルカリのいずれかの手法にて剥離可能な材
料にて形成されているものである。この第二の保護層6
0の材料としては、例えば、熱にて剥離可能な固化物を
形成する樹脂、溶剤にて剥離可能な固化物を形成する樹
脂、あるいはアルカリにて剥離可能な固化物を形成する
樹脂の樹脂単独や、これらの樹脂に、ガラス粉等の絶縁
性フィラーを付加したものなどを用いることができる。
後の電解メッキに支障をきたさないものであって、熱又
は溶剤又はアルカリのいずれかの手法にて剥離可能な材
料にて形成されているものである。この第二の保護層6
0の材料としては、例えば、熱にて剥離可能な固化物を
形成する樹脂、溶剤にて剥離可能な固化物を形成する樹
脂、あるいはアルカリにて剥離可能な固化物を形成する
樹脂の樹脂単独や、これらの樹脂に、ガラス粉等の絶縁
性フィラーを付加したものなどを用いることができる。
【0043】この第二の保護層60を形成する方法とし
ては、熱又は溶剤又はアルカリにて剥離可能な固化物を
形成する樹脂の単独、又はこれらの樹脂に絶縁性フィラ
ーを付加したもの等の液状の電気絶縁性ペーストを、ス
クリーン印刷法等により塗布した後、固化して形成する
方法や、熱又は溶剤又はアルカリにて剥離可能な固化物
を形成する樹脂をフィルム状に形成した感光性の電気絶
縁性フィルムを、圧着した後、所定の位置を感光させて
固化し、次いで感光させなかった部分を除去して形成す
る方法等が挙げられる。なお、電気絶縁性ペーストを塗
布した後、固化する方法を用いると、生産性が優れ好ま
しい。
ては、熱又は溶剤又はアルカリにて剥離可能な固化物を
形成する樹脂の単独、又はこれらの樹脂に絶縁性フィラ
ーを付加したもの等の液状の電気絶縁性ペーストを、ス
クリーン印刷法等により塗布した後、固化して形成する
方法や、熱又は溶剤又はアルカリにて剥離可能な固化物
を形成する樹脂をフィルム状に形成した感光性の電気絶
縁性フィルムを、圧着した後、所定の位置を感光させて
固化し、次いで感光させなかった部分を除去して形成す
る方法等が挙げられる。なお、電気絶縁性ペーストを塗
布した後、固化する方法を用いると、生産性が優れ好ま
しい。
【0044】なお、突出部41が、メッキ皮膜形成部2
1と給電用接続部22の間に形成されているため、電気
絶縁性ペースト等が、メッキ皮膜形成部21まで拡がっ
てメッキ皮膜形成部21を埋めることが発生しにくくな
っている。
1と給電用接続部22の間に形成されているため、電気
絶縁性ペースト等が、メッキ皮膜形成部21まで拡がっ
てメッキ皮膜形成部21を埋めることが発生しにくくな
っている。
【0045】なお、電気絶縁性ペーストに含有する樹脂
が、アルカリにて剥離可能な固化物を形成するフェノー
ル系樹脂であると、熱や、危険物である塩素系溶剤を用
いることなく、比較的濃度の低い、苛性ソーダ等のアル
カリ性の溶液中に浸漬することにより、容易に剥離する
ことができ好ましい。このアルカリにて剥離可能な固化
物を形成するフェノール系樹脂を含有する電気絶縁性ペ
ーストを用いる場合には、塗布した後、50℃〜150
℃で加熱して固化すると好ましい。加熱温度が150℃
よりも高い場合は、硬化が過剰に進行し、後の第二の保
護層60を剥離する工程(工程[オ])において、アル
カリ溶液による剥離が困難となる。また、加熱温度が5
0℃よりも低い場合は、剥離性の問題はないが、硬化が
不十分となる場合があり、電解メッキの際の保護層とし
ての特性を発揮できない場合がある。
が、アルカリにて剥離可能な固化物を形成するフェノー
ル系樹脂であると、熱や、危険物である塩素系溶剤を用
いることなく、比較的濃度の低い、苛性ソーダ等のアル
カリ性の溶液中に浸漬することにより、容易に剥離する
ことができ好ましい。このアルカリにて剥離可能な固化
物を形成するフェノール系樹脂を含有する電気絶縁性ペ
ーストを用いる場合には、塗布した後、50℃〜150
℃で加熱して固化すると好ましい。加熱温度が150℃
よりも高い場合は、硬化が過剰に進行し、後の第二の保
護層60を剥離する工程(工程[オ])において、アル
カリ溶液による剥離が困難となる。また、加熱温度が5
0℃よりも低い場合は、剥離性の問題はないが、硬化が
不十分となる場合があり、電解メッキの際の保護層とし
ての特性を発揮できない場合がある。
【0046】次いで、図示しない電解メッキ液に浸漬し
た状態で、給電用端子30に給電して、図1(e)及び
図3(a)に示すように、独立導体回路20のメッキ皮
膜形成部21にメッキ皮膜80を形成する(工程
[エ])。
た状態で、給電用端子30に給電して、図1(e)及び
図3(a)に示すように、独立導体回路20のメッキ皮
膜形成部21にメッキ皮膜80を形成する(工程
[エ])。
【0047】このとき、導電層50のうち、第一の保護
層40の表面に形成された部分と給電用接続部22の表
面に形成された部分との表面全体が、第二の保護層60
で被覆されているため、メッキ皮膜形成部21以外の不
必要な箇所へのメッキ金属の析出が阻止され、メッキ皮
膜形成部21に、厚みの均一性に優れたメッキ皮膜80
が形成される。なお、導電層50の表面に第二の保護層
60を形成しない場合、又は、第二の保護層60の被覆
に欠陥が有る場合は、電解メッキの際に、露出した導電
層50表面にもメッキ皮膜が形成され、メッキ皮膜形成
部21に電流集中が起こり難くなって、メッキ皮膜形成
部21に形成されるメッキ皮膜80の厚みのばらつきが
大きくなる。
層40の表面に形成された部分と給電用接続部22の表
面に形成された部分との表面全体が、第二の保護層60
で被覆されているため、メッキ皮膜形成部21以外の不
必要な箇所へのメッキ金属の析出が阻止され、メッキ皮
膜形成部21に、厚みの均一性に優れたメッキ皮膜80
が形成される。なお、導電層50の表面に第二の保護層
60を形成しない場合、又は、第二の保護層60の被覆
に欠陥が有る場合は、電解メッキの際に、露出した導電
層50表面にもメッキ皮膜が形成され、メッキ皮膜形成
部21に電流集中が起こり難くなって、メッキ皮膜形成
部21に形成されるメッキ皮膜80の厚みのばらつきが
大きくなる。
【0048】また、突出部41がメッキ皮膜形成部21
と給電用接続部22との間に形成されて、導電層50や
第二の保護層60を形成するときの導電性ペースト等
が、メッキ皮膜形成部21を埋めることが防止されてい
るため、メッキ皮膜形成部21に確実にメッキ皮膜80
を形成することができ、析出性が優れたメッキ皮膜を形
成することが可能となる。
と給電用接続部22との間に形成されて、導電層50や
第二の保護層60を形成するときの導電性ペースト等
が、メッキ皮膜形成部21を埋めることが防止されてい
るため、メッキ皮膜形成部21に確実にメッキ皮膜80
を形成することができ、析出性が優れたメッキ皮膜を形
成することが可能となる。
【0049】次いで、第二の保護層60及び導電層50
を剥離する(工程[オ])。すると、図1(f)及び図
3(b)に示すような、独立導体回路20や、絶縁部が
ダメージを受け難く、かつ、厚みの均一性及び析出性が
優れたメッキ皮膜80が形成された独立導体回路20が
得られる。
を剥離する(工程[オ])。すると、図1(f)及び図
3(b)に示すような、独立導体回路20や、絶縁部が
ダメージを受け難く、かつ、厚みの均一性及び析出性が
優れたメッキ皮膜80が形成された独立導体回路20が
得られる。
【0050】なお、第二の保護層60及び導電層50を
剥離し、第一の保護層40を残存させる場合には、第一
の保護層40を半田レジスト等の永久レジストとして活
用できるが、永久レジストが不要である場合には、第一
の保護層40を形成する材料として、熱又は溶剤又はア
ルカリのいずれかの手法にて剥離可能な材料を選定して
おき、第二の保護層60及び導電層50と共に、第一の
保護層40をも剥離するようにしてもよい。この第一の
保護層40をも剥離した状態を図4に示す。
剥離し、第一の保護層40を残存させる場合には、第一
の保護層40を半田レジスト等の永久レジストとして活
用できるが、永久レジストが不要である場合には、第一
の保護層40を形成する材料として、熱又は溶剤又はア
ルカリのいずれかの手法にて剥離可能な材料を選定して
おき、第二の保護層60及び導電層50と共に、第一の
保護層40をも剥離するようにしてもよい。この第一の
保護層40をも剥離した状態を図4に示す。
【0051】[本発明の請求項2に係る独立導体回路へ
のメッキ法]本発明の請求項2に係る独立導体回路への
メッキ法の一実施の形態は、図5(a)及び図6(a)
に示すような、独立導体回路20を表面に備えた配線回
路基板10を用いる。なお、配線回路基板10の材料と
する基板や、独立導体回路20を形成する材料として
は、本発明の請求項1に係る独立導体回路へのメッキ法
と同様のものが挙げられる。
のメッキ法]本発明の請求項2に係る独立導体回路への
メッキ法の一実施の形態は、図5(a)及び図6(a)
に示すような、独立導体回路20を表面に備えた配線回
路基板10を用いる。なお、配線回路基板10の材料と
する基板や、独立導体回路20を形成する材料として
は、本発明の請求項1に係る独立導体回路へのメッキ法
と同様のものが挙げられる。
【0052】そして、図5(b)及び図6(b)に示す
ように、独立導体回路20の表面のうちメッキ皮膜形成
部21と給電用接続部22とを除く全面を被覆し、か
つ、その被覆した独立導体回路20の表面の部分から、
前記独立導体回路20と離間している給電用端子の形成
を予定する位置45まで達している、電気絶縁性の第一
の保護層40を、配線回路基板10上に形成する(工程
[カ])。なお、後工程で導電層(50)や第二の保護
層(60)を形成しようとする部分に形成した第一の保
護層40と比較して、突出する厚みの突出部41を、メ
ッキ皮膜形成部21と給電用接続部22の間に形成しな
がら、第一の保護層40を、配線回路基板10上に形成
する。
ように、独立導体回路20の表面のうちメッキ皮膜形成
部21と給電用接続部22とを除く全面を被覆し、か
つ、その被覆した独立導体回路20の表面の部分から、
前記独立導体回路20と離間している給電用端子の形成
を予定する位置45まで達している、電気絶縁性の第一
の保護層40を、配線回路基板10上に形成する(工程
[カ])。なお、後工程で導電層(50)や第二の保護
層(60)を形成しようとする部分に形成した第一の保
護層40と比較して、突出する厚みの突出部41を、メ
ッキ皮膜形成部21と給電用接続部22の間に形成しな
がら、第一の保護層40を、配線回路基板10上に形成
する。
【0053】この突出部41は、後工程で導電層や第二
の保護層を形成するとき、それらの層を形成するための
導電性ペースト等が、メッキ皮膜形成部21の方向に拡
がった場合に、メッキ皮膜形成部21が埋まることを防
止する部分であるため、この突出量としては、導電層や
第二の保護層を形成する厚みや、突出部41と給電用接
続部22の距離等に応じて適宜調整する。
の保護層を形成するとき、それらの層を形成するための
導電性ペースト等が、メッキ皮膜形成部21の方向に拡
がった場合に、メッキ皮膜形成部21が埋まることを防
止する部分であるため、この突出量としては、導電層や
第二の保護層を形成する厚みや、突出部41と給電用接
続部22の距離等に応じて適宜調整する。
【0054】なお、突出部41の形状としては、本発明
の請求項1に係る独立導体回路へのメッキ法と同様の形
状が挙げられる。また、第一の保護層40を形成するた
めの材料や、形成する方法等も、本発明の請求項1に係
る独立導体回路へのメッキ法と同様のものや方法が挙げ
られる。なお、給電用端子の形成を予定する位置45
は、後工程で導電層が形成されて導電層の給電用端子部
となる位置であり、その給電用端子部は、その後の電解
メッキの工程(工程[ケ])で電源と接続して給電する
端子として使用されるため、できるだけ配線回路基板1
0の縁端部に配設すると、電源と接続しやすく好まし
い。
の請求項1に係る独立導体回路へのメッキ法と同様の形
状が挙げられる。また、第一の保護層40を形成するた
めの材料や、形成する方法等も、本発明の請求項1に係
る独立導体回路へのメッキ法と同様のものや方法が挙げ
られる。なお、給電用端子の形成を予定する位置45
は、後工程で導電層が形成されて導電層の給電用端子部
となる位置であり、その給電用端子部は、その後の電解
メッキの工程(工程[ケ])で電源と接続して給電する
端子として使用されるため、できるだけ配線回路基板1
0の縁端部に配設すると、電源と接続しやすく好まし
い。
【0055】次いで、図5(c)及び図6(c)に示す
ように、導電性を有し、熱又は溶剤又はアルカリのいず
れかの手法にて剥離可能な材料よりなる導電層50を、
前記給電用接続部22及び前記給電用端子の形成を予定
する位置45を被覆すると共に、その給電用接続部22
と給電用端子の形成を予定する位置45とを導通し、か
つ、メッキ皮膜形成部21が露出するように、第一の保
護層40の表面に形成して、給電用端子部51を有する
導電層50を形成する(工程[キ])。
ように、導電性を有し、熱又は溶剤又はアルカリのいず
れかの手法にて剥離可能な材料よりなる導電層50を、
前記給電用接続部22及び前記給電用端子の形成を予定
する位置45を被覆すると共に、その給電用接続部22
と給電用端子の形成を予定する位置45とを導通し、か
つ、メッキ皮膜形成部21が露出するように、第一の保
護層40の表面に形成して、給電用端子部51を有する
導電層50を形成する(工程[キ])。
【0056】この導電層50を形成するための材料や、
形成する方法等も、本発明の請求項1に係る独立導体回
路へのメッキ法と同様のものや方法が挙げられる。
形成する方法等も、本発明の請求項1に係る独立導体回
路へのメッキ法と同様のものや方法が挙げられる。
【0057】導電層50は、後工程の電解メッキにおけ
る給電層として用いるので、析出メッキ皮膜の厚みをよ
り均一にするために、できるだけ給電用接続部22と給
電用端子部51とを、広い幅で導通するように形成し
て、給電を行い易く、かつ、配線回路基板10の面内の
電流密度分布が均一になるように形成すると好ましい。
る給電層として用いるので、析出メッキ皮膜の厚みをよ
り均一にするために、できるだけ給電用接続部22と給
電用端子部51とを、広い幅で導通するように形成し
て、給電を行い易く、かつ、配線回路基板10の面内の
電流密度分布が均一になるように形成すると好ましい。
【0058】なお、突出部41が、メッキ皮膜形成部2
1と給電用接続部22の間に形成されているため、給電
用接続部22を被覆するために供給した導電性ペースト
等が、メッキ皮膜形成部21まで拡がってメッキ皮膜形
成部21を埋めることが発生しにくくなっている。
1と給電用接続部22の間に形成されているため、給電
用接続部22を被覆するために供給した導電性ペースト
等が、メッキ皮膜形成部21まで拡がってメッキ皮膜形
成部21を埋めることが発生しにくくなっている。
【0059】また、導電層50は、第一の保護層40の
表面に形成されるため、配線回路基板10表面の導体回
路等を形成していない絶縁部に導電層50が直接、接触
し難くなり、絶縁部が、導電層50を形成するための導
電性フィラー等によって、汚染等のダメージを受けるこ
とが発生にくくなっている。
表面に形成されるため、配線回路基板10表面の導体回
路等を形成していない絶縁部に導電層50が直接、接触
し難くなり、絶縁部が、導電層50を形成するための導
電性フィラー等によって、汚染等のダメージを受けるこ
とが発生にくくなっている。
【0060】次いで、図5(d)及び図6(d)に示す
ように、電気絶縁性を有し、熱又は溶剤又はアルカリの
いずれかの手法にて剥離可能な材料よりなる第二の保護
層60を、前記導電層50の表面のうち給電用端子部5
1を除く全面を被覆し、かつ、メッキ皮膜形成部21が
露出するように形成する(工程[ク])。
ように、電気絶縁性を有し、熱又は溶剤又はアルカリの
いずれかの手法にて剥離可能な材料よりなる第二の保護
層60を、前記導電層50の表面のうち給電用端子部5
1を除く全面を被覆し、かつ、メッキ皮膜形成部21が
露出するように形成する(工程[ク])。
【0061】この第二の保護層60を形成するための材
料や、形成する方法としても、本発明の請求項1に係る
独立導体回路へのメッキ法と同様のものや方法が挙げら
れる。
料や、形成する方法としても、本発明の請求項1に係る
独立導体回路へのメッキ法と同様のものや方法が挙げら
れる。
【0062】なお、突出部41が、メッキ皮膜形成部2
1と給電用接続部22の間に形成されているため、電気
絶縁性ペースト等が、メッキ皮膜形成部21まで拡がっ
てメッキ皮膜形成部21を埋めることが発生しにくくな
っている。
1と給電用接続部22の間に形成されているため、電気
絶縁性ペースト等が、メッキ皮膜形成部21まで拡がっ
てメッキ皮膜形成部21を埋めることが発生しにくくな
っている。
【0063】次いで、図示しない電解メッキ液に浸漬し
た状態で、導電層50の給電用端子部51に給電して、
図5(e)及び図7(a)に示すように、独立導体回路
20のメッキ皮膜形成部21に、メッキ皮膜80を形成
する(工程[ケ])。
た状態で、導電層50の給電用端子部51に給電して、
図5(e)及び図7(a)に示すように、独立導体回路
20のメッキ皮膜形成部21に、メッキ皮膜80を形成
する(工程[ケ])。
【0064】このとき、導電層50のうち、給電用端子
部51を除く全面が、第二の保護層60で被覆されてい
るため、メッキ皮膜形成部21以外の不必要な箇所への
メッキ金属の析出が阻止され、メッキ皮膜形成部21
に、厚みの均一性に優れたメッキ皮膜80が形成され
る。なお、導電層50の表面に第二の保護層60を形成
しない場合、又は、第二の保護層60の被覆に欠陥が有
る場合は、電解メッキの際に、露出した導電層50表面
にもメッキ皮膜が形成され、メッキ皮膜形成部21に電
流集中が起こり難くなって、メッキ皮膜形成部21に形
成されるメッキ皮膜80の厚みのばらつきが大きくな
る。
部51を除く全面が、第二の保護層60で被覆されてい
るため、メッキ皮膜形成部21以外の不必要な箇所への
メッキ金属の析出が阻止され、メッキ皮膜形成部21
に、厚みの均一性に優れたメッキ皮膜80が形成され
る。なお、導電層50の表面に第二の保護層60を形成
しない場合、又は、第二の保護層60の被覆に欠陥が有
る場合は、電解メッキの際に、露出した導電層50表面
にもメッキ皮膜が形成され、メッキ皮膜形成部21に電
流集中が起こり難くなって、メッキ皮膜形成部21に形
成されるメッキ皮膜80の厚みのばらつきが大きくな
る。
【0065】また、突出部41がメッキ皮膜形成部21
と給電用接続部22との間に形成されて、導電層50や
第二の保護層60を形成するときの導電性ペースト等
が、メッキ皮膜形成部21を埋めることが防止されてい
るため、メッキ皮膜形成部21に確実にメッキ皮膜80
を形成することができ、析出性が優れたメッキ皮膜を形
成することが可能となる。
と給電用接続部22との間に形成されて、導電層50や
第二の保護層60を形成するときの導電性ペースト等
が、メッキ皮膜形成部21を埋めることが防止されてい
るため、メッキ皮膜形成部21に確実にメッキ皮膜80
を形成することができ、析出性が優れたメッキ皮膜を形
成することが可能となる。
【0066】次いで、第二の保護層60及び導電層50
を剥離する(工程[コ])。すると、図5(f)及び図
7(b)に示すような、独立導体回路20や、絶縁部が
ダメージを受け難く、かつ、厚みの均一性及び析出性が
優れたメッキ皮膜80が形成された独立導体回路20が
得られる。
を剥離する(工程[コ])。すると、図5(f)及び図
7(b)に示すような、独立導体回路20や、絶縁部が
ダメージを受け難く、かつ、厚みの均一性及び析出性が
優れたメッキ皮膜80が形成された独立導体回路20が
得られる。
【0067】なお、第二の保護層60及び導電層50を
剥離し、第一の保護層40を残存させる場合には、第一
の保護層40を半田レジスト等の永久レジストとして活
用できるが、永久レジストが不要である場合には、第一
の保護層40を形成する材料として、熱又は溶剤又はア
ルカリのいずれかの手法にて剥離可能な材料を選定して
おき、第二の保護層60及び導電層50と共に、第一の
保護層40をも剥離するようにしてもよい。この第一の
保護層40をも剥離した状態を図8に示す。
剥離し、第一の保護層40を残存させる場合には、第一
の保護層40を半田レジスト等の永久レジストとして活
用できるが、永久レジストが不要である場合には、第一
の保護層40を形成する材料として、熱又は溶剤又はア
ルカリのいずれかの手法にて剥離可能な材料を選定して
おき、第二の保護層60及び導電層50と共に、第一の
保護層40をも剥離するようにしてもよい。この第一の
保護層40をも剥離した状態を図8に示す。
【0068】
【実施例】以下、本発明に係る独立導体回路へのメッキ
法の実施例を説明する。
法の実施例を説明する。
【0069】(実施例1)銅の上にニッケルを被覆し、
さらにその上に金を被覆している独立導体回路と、その
独立導体回路と離間して形成された銅製の給電用端子
を、表面に有するセラミック系の配線回路基板を準備
し、図1に示す工程を順次施した。なお、給電用端子
は、配線回路基板の縁端部に位置するようにした。
さらにその上に金を被覆している独立導体回路と、その
独立導体回路と離間して形成された銅製の給電用端子
を、表面に有するセラミック系の配線回路基板を準備
し、図1に示す工程を順次施した。なお、給電用端子
は、配線回路基板の縁端部に位置するようにした。
【0070】先ず、図1(b)に示すように、独立導体
回路20の表面のうち、メッキ皮膜形成部21(最小サ
イズ150μm×150μm)と、給電用接続部22を
除く全面を、そのメッキ皮膜形成部21と給電用接続部
22との間に突出部41を形成しながら、被覆し、か
つ、その被覆した独立導体回路20の表面の部分から、
給電用端子30まで達している、電気絶縁性の第一の保
護層40を配線回路基板10上に形成した(工程
[ア])。なお、この第一の保護層40の形成は、半田
レジスト(永久レジスト)用液状樹脂ペーストを用いて
スクリーン印刷法によりパターン形成後、このパターン
を150℃で60分加熱処理することにより形成した。
突出部41については、第一の保護層40を形成しよう
とする部分全体に同じ厚みの樹脂ペースト層を形成した
後、突出部41の突出する部分のみ、再度樹脂ペースト
を供給して形成した。
回路20の表面のうち、メッキ皮膜形成部21(最小サ
イズ150μm×150μm)と、給電用接続部22を
除く全面を、そのメッキ皮膜形成部21と給電用接続部
22との間に突出部41を形成しながら、被覆し、か
つ、その被覆した独立導体回路20の表面の部分から、
給電用端子30まで達している、電気絶縁性の第一の保
護層40を配線回路基板10上に形成した(工程
[ア])。なお、この第一の保護層40の形成は、半田
レジスト(永久レジスト)用液状樹脂ペーストを用いて
スクリーン印刷法によりパターン形成後、このパターン
を150℃で60分加熱処理することにより形成した。
突出部41については、第一の保護層40を形成しよう
とする部分全体に同じ厚みの樹脂ペースト層を形成した
後、突出部41の突出する部分のみ、再度樹脂ペースト
を供給して形成した。
【0071】次に、図1(c)に示すように、第一の保
護層40上に、導電性フィラーとして銀の粉体を含有
し、樹脂としてアルカリにて剥離可能な固化物を形成す
るフェノール系樹脂を含有する、導電性ペースト[株式
会社アサヒ化学研究所製、商品名銀ペーストLS−52
0]を用いてスクリーン印刷法でパターン印刷し、この
パターンを80℃で30分加熱処理して、アルカリにて
剥離可能な材料よりなる導電層50を形成した(工程
[イ])。なお、この導電層50は、独立導体回路20
上の給電用接続部22を被覆すると共に、その給電用接
続部22と給電用端子30とを導通し、かつ、メッキ皮
膜形成部21が露出するように、第一の保護層40の表
面及び給電用端子30の表面に形成した。
護層40上に、導電性フィラーとして銀の粉体を含有
し、樹脂としてアルカリにて剥離可能な固化物を形成す
るフェノール系樹脂を含有する、導電性ペースト[株式
会社アサヒ化学研究所製、商品名銀ペーストLS−52
0]を用いてスクリーン印刷法でパターン印刷し、この
パターンを80℃で30分加熱処理して、アルカリにて
剥離可能な材料よりなる導電層50を形成した(工程
[イ])。なお、この導電層50は、独立導体回路20
上の給電用接続部22を被覆すると共に、その給電用接
続部22と給電用端子30とを導通し、かつ、メッキ皮
膜形成部21が露出するように、第一の保護層40の表
面及び給電用端子30の表面に形成した。
【0072】次に、図1(d)に示すように、導電層5
0のうち、第一の保護層40の表面に形成された部分と
給電用接続部22の表面に形成された部分との表面全体
を被覆し、かつ、メッキ皮膜形成部21が露出するよう
に、アルカリにて剥離可能な材料よりなる第二の保護層
60を形成した(工程[ウ])。
0のうち、第一の保護層40の表面に形成された部分と
給電用接続部22の表面に形成された部分との表面全体
を被覆し、かつ、メッキ皮膜形成部21が露出するよう
に、アルカリにて剥離可能な材料よりなる第二の保護層
60を形成した(工程[ウ])。
【0073】この第二の保護層60の形成は、電気絶縁
性を有し、樹脂としてアルカリにて剥離可能な固化物を
形成するフェノール系樹脂を含有する、電気絶縁性ペー
スト[株式会社アサヒ化学研究所製、商品名プレーティ
ングレジストMR300CNo6]を用いてスクリーン
印刷法でパターンを印刷し、このパターンを80℃で3
0分加熱処理して形成した。
性を有し、樹脂としてアルカリにて剥離可能な固化物を
形成するフェノール系樹脂を含有する、電気絶縁性ペー
スト[株式会社アサヒ化学研究所製、商品名プレーティ
ングレジストMR300CNo6]を用いてスクリーン
印刷法でパターンを印刷し、このパターンを80℃で3
0分加熱処理して形成した。
【0074】次に、電解スズメッキ液に浸漬した後、給
電用端子30に給電して、図1(e)に示すように、独
立導体回路20のメッキ皮膜形成部21に電解スズメッ
キを施し、スズよりなるメッキ皮膜80を形成した(工
程[エ])。この際の電解メッキの条件は、メッキ皮膜
の厚みが5μmとなる条件を狙って行った。
電用端子30に給電して、図1(e)に示すように、独
立導体回路20のメッキ皮膜形成部21に電解スズメッ
キを施し、スズよりなるメッキ皮膜80を形成した(工
程[エ])。この際の電解メッキの条件は、メッキ皮膜
の厚みが5μmとなる条件を狙って行った。
【0075】次いで、得られた基板を、苛性ソーダ(4
%)中に浸漬した状態で、この浸漬中の基板に超音波を
加える超音波洗浄方式で、第二の保護層60及び導電層
50を剥離して、図1(f)に示すような、独立導体回
路20へメッキを施した配線回路基板10を得た(工程
[オ])。
%)中に浸漬した状態で、この浸漬中の基板に超音波を
加える超音波洗浄方式で、第二の保護層60及び導電層
50を剥離して、図1(f)に示すような、独立導体回
路20へメッキを施した配線回路基板10を得た(工程
[オ])。
【0076】(実施例2)銅の上にニッケルを被覆し、
さらにその上に金を被覆している独立導体回路を表面に
有するセラミック系の配線回路基板を準備し、図5に示
す工程を順次施した。
さらにその上に金を被覆している独立導体回路を表面に
有するセラミック系の配線回路基板を準備し、図5に示
す工程を順次施した。
【0077】先ず、図5(b)に示すように、独立導体
回路20上の表面のうち、メッキ皮膜形成部21(最小
サイズ150μm×150μm)と、給電用接続部22
を除く全面を、そのメッキ皮膜形成部21と給電用接続
部22との間に突出部41を形成しながら、被覆し、か
つ、その被覆した独立導体回路20の表面の部分から、
給電用端子の形成を予定する位置45まで達している、
電気絶縁性の第一の保護層40を配線回路基板10上に
形成した(工程[カ])。
回路20上の表面のうち、メッキ皮膜形成部21(最小
サイズ150μm×150μm)と、給電用接続部22
を除く全面を、そのメッキ皮膜形成部21と給電用接続
部22との間に突出部41を形成しながら、被覆し、か
つ、その被覆した独立導体回路20の表面の部分から、
給電用端子の形成を予定する位置45まで達している、
電気絶縁性の第一の保護層40を配線回路基板10上に
形成した(工程[カ])。
【0078】なお、給電用端子の形成を予定する位置4
5は、独立導体回路20と離間していて、配線回路基板
10の縁端部に位置するようにした。また、第一の保護
層40の形成は、実施例1で用いたものと同じ半田レジ
スト(永久レジスト)用液状樹脂ペーストを用いて、同
じ方法で形成した。
5は、独立導体回路20と離間していて、配線回路基板
10の縁端部に位置するようにした。また、第一の保護
層40の形成は、実施例1で用いたものと同じ半田レジ
スト(永久レジスト)用液状樹脂ペーストを用いて、同
じ方法で形成した。
【0079】次に、実施例1で用いたものと同じ導電性
ペーストを用いて、同じ方法で、図5(c)に示すよう
に、第一の保護層40上に、アルカリにて剥離可能な材
料よりなり、給電用端子部51を有する導電層50を形
成した(工程[キ])。なお、この導電層50は、給電
用接続部22及び給電用端子の形成を予定する位置45
を被覆すると共に、その給電用接続部22と給電用端子
の形成を予定する位置45とを導通し、かつ、メッキ皮
膜形成部21が露出するように、第一の保護層40の表
面に形成した。
ペーストを用いて、同じ方法で、図5(c)に示すよう
に、第一の保護層40上に、アルカリにて剥離可能な材
料よりなり、給電用端子部51を有する導電層50を形
成した(工程[キ])。なお、この導電層50は、給電
用接続部22及び給電用端子の形成を予定する位置45
を被覆すると共に、その給電用接続部22と給電用端子
の形成を予定する位置45とを導通し、かつ、メッキ皮
膜形成部21が露出するように、第一の保護層40の表
面に形成した。
【0080】次に、実施例1で用いたものと同じ電気絶
縁性ペーストを用いて、同じ方法で、図5(d)に示す
ように、導電層50の表面のうち給電用端子部51を除
く全面を被覆し、かつ、メッキ皮膜形成部21が露出す
るように、アルカリにて剥離可能な材料よりなる第二の
保護層60を形成した(工程[ク])。
縁性ペーストを用いて、同じ方法で、図5(d)に示す
ように、導電層50の表面のうち給電用端子部51を除
く全面を被覆し、かつ、メッキ皮膜形成部21が露出す
るように、アルカリにて剥離可能な材料よりなる第二の
保護層60を形成した(工程[ク])。
【0081】次に、実施例1で用いたものと同じ電解ス
ズメッキ液に浸漬した後、導電層50の給電用端子部5
1に給電して、図5(e)に示すように、独立導体回路
20のメッキ皮膜形成部21に電解スズメッキを施し、
スズよりなるメッキ皮膜80を形成した(工程
[ケ])。この際の電解メッキの条件は、メッキ皮膜の
厚みが5μmとなる条件を狙って行った。
ズメッキ液に浸漬した後、導電層50の給電用端子部5
1に給電して、図5(e)に示すように、独立導体回路
20のメッキ皮膜形成部21に電解スズメッキを施し、
スズよりなるメッキ皮膜80を形成した(工程
[ケ])。この際の電解メッキの条件は、メッキ皮膜の
厚みが5μmとなる条件を狙って行った。
【0082】次いで、得られた基板を、苛性ソーダ(4
%)中に浸漬した状態で、この浸漬中の基板に超音波を
加える超音波洗浄方式で、第二の保護層60及び導電層
50を剥離して、図5(f)に示すような、独立導体回
路20へメッキを施した配線回路基板10を得た(工程
[コ])。
%)中に浸漬した状態で、この浸漬中の基板に超音波を
加える超音波洗浄方式で、第二の保護層60及び導電層
50を剥離して、図5(f)に示すような、独立導体回
路20へメッキを施した配線回路基板10を得た(工程
[コ])。
【0083】(実施例3)導電層50を形成するための
導電性ペーストの加熱処理条件を、50℃30分とした
こと以外は、実施例2と同様にして、独立導体回路20
へメッキを施した配線回路基板10を得た。
導電性ペーストの加熱処理条件を、50℃30分とした
こと以外は、実施例2と同様にして、独立導体回路20
へメッキを施した配線回路基板10を得た。
【0084】(実施例4)導電層50を形成するための
導電性ペーストの加熱処理条件を、150℃30分とし
たこと以外は、実施例2と同様にして、独立導体回路2
0へメッキを施した配線回路基板10を得た。
導電性ペーストの加熱処理条件を、150℃30分とし
たこと以外は、実施例2と同様にして、独立導体回路2
0へメッキを施した配線回路基板10を得た。
【0085】(実施例5)導電層50を形成するための
導電性ペーストの加熱処理条件を、170℃30分とし
たこと以外は、実施例2と同様にして、独立導体回路2
0へメッキを施した配線回路基板10を得た。
導電性ペーストの加熱処理条件を、170℃30分とし
たこと以外は、実施例2と同様にして、独立導体回路2
0へメッキを施した配線回路基板10を得た。
【0086】(実施例6)独立導体回路20上のメッキ
皮膜形成部21の最小サイズを50μm×50μmと
し、第一の保護層40を形成する材料として、感光性ド
ライフィルム(耐メッキ用)を用い、第一の保護層40
の形成を写真法で行ったこと以外は、実施例2と同様に
して、独立導体回路20へメッキを施した配線回路基板
10を得た。なお、突出部41については、第一の保護
層40を形成しようとする部分全体に同じ厚みの感光し
たドライフィルム層を形成した後、その上にドライフィ
ルムを供給し、次いで、突出部41のみ感光させて形成
した。
皮膜形成部21の最小サイズを50μm×50μmと
し、第一の保護層40を形成する材料として、感光性ド
ライフィルム(耐メッキ用)を用い、第一の保護層40
の形成を写真法で行ったこと以外は、実施例2と同様に
して、独立導体回路20へメッキを施した配線回路基板
10を得た。なお、突出部41については、第一の保護
層40を形成しようとする部分全体に同じ厚みの感光し
たドライフィルム層を形成した後、その上にドライフィ
ルムを供給し、次いで、突出部41のみ感光させて形成
した。
【0087】(実施例7)独立導体回路20上のメッキ
皮膜形成部21のサイズを50μm×50μmとし、第
一の保護層40を形成する材料として、アルカリにて剥
離可能な固化物を形成する感光性ドライフィルム(耐メ
ッキ用)を用い、第一の保護層40の形成を写真法で行
ったこと、及び、電解スズメッキを施した後のアルカリ
剥離工程で、第二の保護層60及び導電層50を剥離す
る際に、第一の保護層40も同時に剥離したこと以外
は、実施例2と同様にして、独立導体回路20へメッキ
を施した配線回路基板10を得た。なお、突出部41に
ついては、実施例7と同じ方法で形成した。
皮膜形成部21のサイズを50μm×50μmとし、第
一の保護層40を形成する材料として、アルカリにて剥
離可能な固化物を形成する感光性ドライフィルム(耐メ
ッキ用)を用い、第一の保護層40の形成を写真法で行
ったこと、及び、電解スズメッキを施した後のアルカリ
剥離工程で、第二の保護層60及び導電層50を剥離す
る際に、第一の保護層40も同時に剥離したこと以外
は、実施例2と同様にして、独立導体回路20へメッキ
を施した配線回路基板10を得た。なお、突出部41に
ついては、実施例7と同じ方法で形成した。
【0088】(実施例8)第二の保護層60を形成する
材料として、熱剥離可能な固化物を形成する導電性ペー
スト[株式会社アサヒ化学研究所製、商品名ストリップ
マスク#503B−SH、硬化条件:温度120℃、硬
化時間15分、剥離条件:剥離温度180℃、処理時間
15分]を用いて、スクリーン印刷法でパターン印刷
し、このパターンを120℃で15分加熱処理して、第
二の保護層60を形成したこと、及び、導電層50を形
成する材料として、上記熱剥離可能な導電性ペーストに
銀の粉体を混合したものを用いて、スクリーン印刷法で
パターン印刷し、このパターンを120℃で15分加熱
処理して、導電層50を形成したこと、及び、第二の保
護層60と導電層50の剥離を、180℃で15分加熱
処理して行ったこと以外は、実施例2と同様にして、独
立導体回路20へメッキを施した配線回路基板10を得
た。
材料として、熱剥離可能な固化物を形成する導電性ペー
スト[株式会社アサヒ化学研究所製、商品名ストリップ
マスク#503B−SH、硬化条件:温度120℃、硬
化時間15分、剥離条件:剥離温度180℃、処理時間
15分]を用いて、スクリーン印刷法でパターン印刷
し、このパターンを120℃で15分加熱処理して、第
二の保護層60を形成したこと、及び、導電層50を形
成する材料として、上記熱剥離可能な導電性ペーストに
銀の粉体を混合したものを用いて、スクリーン印刷法で
パターン印刷し、このパターンを120℃で15分加熱
処理して、導電層50を形成したこと、及び、第二の保
護層60と導電層50の剥離を、180℃で15分加熱
処理して行ったこと以外は、実施例2と同様にして、独
立導体回路20へメッキを施した配線回路基板10を得
た。
【0089】(比較例1)実施例2と同様の独立導体回
路20を有する配線回路基板10を準備し、図9に示す
工程を順次施した。先ず、図9(a)に示すように、独
立導体回路20上のメッキ皮膜の形成を予定する部分
(最小サイズ150μm×150μm)と異なる位置で
独立導体回路20と接していて、かつ、独立導体回路2
0と給電用端子の形成を予定する位置45とを通電する
ように、アルカリにて剥離可能な材料よりなる導電層5
0を形成した。なお、導電層50の形成は、実施例1で
用いたものと同じ導電性ペーストを用いて、同じ方法で
形成した。
路20を有する配線回路基板10を準備し、図9に示す
工程を順次施した。先ず、図9(a)に示すように、独
立導体回路20上のメッキ皮膜の形成を予定する部分
(最小サイズ150μm×150μm)と異なる位置で
独立導体回路20と接していて、かつ、独立導体回路2
0と給電用端子の形成を予定する位置45とを通電する
ように、アルカリにて剥離可能な材料よりなる導電層5
0を形成した。なお、導電層50の形成は、実施例1で
用いたものと同じ導電性ペーストを用いて、同じ方法で
形成した。
【0090】次いで、図9(b)に示すように、実施例
8で用いたものと同じ、アルカリにて剥離可能な固化物
を形成する感光性ドライフィルムを用いて、導電層50
の給電用端子部51を除く全面を被覆し、かつ、メッキ
皮膜形成部が露出するように、アルカリにて剥離可能な
材料よりなる第二の保護層60を形成した。
8で用いたものと同じ、アルカリにて剥離可能な固化物
を形成する感光性ドライフィルムを用いて、導電層50
の給電用端子部51を除く全面を被覆し、かつ、メッキ
皮膜形成部が露出するように、アルカリにて剥離可能な
材料よりなる第二の保護層60を形成した。
【0091】次に、実施例1で用いたものと同じ電解ス
ズメッキ液に浸漬した後、導電層50の給電用端子部5
1に給電して、図9(c)に示すように、独立導体回路
20のメッキ皮膜形成部21に電解スズメッキを施し、
スズよりなるメッキ皮膜80を形成した。この際の電解
メッキの条件は、メッキ皮膜の厚みが5μmとなる条件
を狙って行った。
ズメッキ液に浸漬した後、導電層50の給電用端子部5
1に給電して、図9(c)に示すように、独立導体回路
20のメッキ皮膜形成部21に電解スズメッキを施し、
スズよりなるメッキ皮膜80を形成した。この際の電解
メッキの条件は、メッキ皮膜の厚みが5μmとなる条件
を狙って行った。
【0092】次いで、得られた基板を、苛性ソーダ(4
%)中に浸漬した状態で、この浸漬中の基板に超音波を
加える超音波洗浄方式で、第二の保護層60及び導電層
50を剥離して、図9(d)に示すような、独立導体回
路20へメッキを施した配線回路基板10を得た。
%)中に浸漬した状態で、この浸漬中の基板に超音波を
加える超音波洗浄方式で、第二の保護層60及び導電層
50を剥離して、図9(d)に示すような、独立導体回
路20へメッキを施した配線回路基板10を得た。
【0093】(比較例2)第一の保護層40に突出部4
1を形成せず、全体を同じ厚みに形成したこと以外は、
実施例2と同様にして、独立導体回路20へメッキを施
した配線回路基板10を得た。
1を形成せず、全体を同じ厚みに形成したこと以外は、
実施例2と同様にして、独立導体回路20へメッキを施
した配線回路基板10を得た。
【0094】(比較例3)第二の保護層60を形成しな
かったこと以外は、実施例2と同様にして、独立導体回
路20へメッキを施した配線回路基板10を得た。
かったこと以外は、実施例2と同様にして、独立導体回
路20へメッキを施した配線回路基板10を得た。
【0095】(評価)各実施例及び各比較例で得られた
配線回路基板10の、独立導体回路の外観、絶縁部の外
観、メッキ皮膜の析出性、及び、メッキ皮膜の厚みを評
価した。
配線回路基板10の、独立導体回路の外観、絶縁部の外
観、メッキ皮膜の析出性、及び、メッキ皮膜の厚みを評
価した。
【0096】独立導体回路の外観は、メッキ工程中で独
立導体回路20が、サイドエッチングされてダメージを
受けているか否かを目視で評価し、ダメージを受けてい
ない場合を○とし、ダメージを受けている場合を×とし
た。また、絶縁部の外観は、導電層50に含有する導電
性フィラーが配線回路基板10の表面の独立導体回路2
0等を形成していない絶縁部表面に残存して、絶縁部が
汚染等のダメージを受けているか否か、及び、導電層5
0が剥離されずに、第一の保護層40と共に、絶縁部表
面に残存して、絶縁部がダメージを受けているか否かを
目視で評価し、ダメージを受けていない場合を○とし、
一部分ダメージを受けている場合を△とし、全体にダメ
ージを受けている場合を×とした。
立導体回路20が、サイドエッチングされてダメージを
受けているか否かを目視で評価し、ダメージを受けてい
ない場合を○とし、ダメージを受けている場合を×とし
た。また、絶縁部の外観は、導電層50に含有する導電
性フィラーが配線回路基板10の表面の独立導体回路2
0等を形成していない絶縁部表面に残存して、絶縁部が
汚染等のダメージを受けているか否か、及び、導電層5
0が剥離されずに、第一の保護層40と共に、絶縁部表
面に残存して、絶縁部がダメージを受けているか否かを
目視で評価し、ダメージを受けていない場合を○とし、
一部分ダメージを受けている場合を△とし、全体にダメ
ージを受けている場合を×とした。
【0097】メッキ皮膜の析出性は、独立導体回路20
のメッキ皮膜形成部21に、スズよりなるメッキ皮膜8
0が形成されていない部分があるか否かを50カ所目視
で評価し、全て形成されている場合を○とし、形成され
ていない部分がわずかにある場合を△とし、形成されて
いない部分が多数ある場合を×とした。また、メッキ皮
膜の厚みは、独立導体回路20の表面に形成されたスズ
よりなるメッキ皮膜の厚みを、断面観察により10カ所
測定し、その平均値、最大値、最小値及び最大値と最小
値の差(R)を求めた。
のメッキ皮膜形成部21に、スズよりなるメッキ皮膜8
0が形成されていない部分があるか否かを50カ所目視
で評価し、全て形成されている場合を○とし、形成され
ていない部分がわずかにある場合を△とし、形成されて
いない部分が多数ある場合を×とした。また、メッキ皮
膜の厚みは、独立導体回路20の表面に形成されたスズ
よりなるメッキ皮膜の厚みを、断面観察により10カ所
測定し、その平均値、最大値、最小値及び最大値と最小
値の差(R)を求めた。
【0098】(結果)その結果は表1に示したように、
各実施例は、比較例1及び3と比べて、絶縁部の外観が
優れていることが確認された。なお、比較例1は、導電
層50が直接、接触していたセラミック系基板の露出絶
縁部が、目視で確認できるレベルで灰色に変色してお
り、導電層50に含まれる導電性フィラー(銀)がセラ
ミック系基板の絶縁部に付着残留して、絶縁部がダメー
ジを受けていた。また、比較例3は、導電層50の上に
電解メッキ皮膜が析出していたので、実施例2と同様の
方法では、導電層50の剥離が困難であり、導電層50
とその下地の第一の保護層40が、一部残留して、絶縁
部がダメージを受けていた。
各実施例は、比較例1及び3と比べて、絶縁部の外観が
優れていることが確認された。なお、比較例1は、導電
層50が直接、接触していたセラミック系基板の露出絶
縁部が、目視で確認できるレベルで灰色に変色してお
り、導電層50に含まれる導電性フィラー(銀)がセラ
ミック系基板の絶縁部に付着残留して、絶縁部がダメー
ジを受けていた。また、比較例3は、導電層50の上に
電解メッキ皮膜が析出していたので、実施例2と同様の
方法では、導電層50の剥離が困難であり、導電層50
とその下地の第一の保護層40が、一部残留して、絶縁
部がダメージを受けていた。
【0099】また、各実施例は、第一の保護層40に突
出部41を形成しなかった比較例2と比べて、メッキ皮
膜の析出性が優れていることが確認された。なお、比較
例2は、メッキ皮膜形成部21内へ電気絶縁性ペースト
の流れ込みが観察された。
出部41を形成しなかった比較例2と比べて、メッキ皮
膜の析出性が優れていることが確認された。なお、比較
例2は、メッキ皮膜形成部21内へ電気絶縁性ペースト
の流れ込みが観察された。
【0100】また、各実施例は、第二の保護層60を形
成しなかった比較例3と比べて、メッキ皮膜の厚みの均
一性が優れていることが確認された。なお、比較例3
は、第二の保護層60がないために、表面に露出した導
電層50の上に電解メッキ皮膜が析出しており、このこ
とにより、メッキ皮膜形成部でのメッキの析出が影響を
受け、メッキ皮膜の厚みのバラツキが大きくなったと考
えられる。
成しなかった比較例3と比べて、メッキ皮膜の厚みの均
一性が優れていることが確認された。なお、比較例3
は、第二の保護層60がないために、表面に露出した導
電層50の上に電解メッキ皮膜が析出しており、このこ
とにより、メッキ皮膜形成部でのメッキの析出が影響を
受け、メッキ皮膜の厚みのバラツキが大きくなったと考
えられる。
【0101】また、導電性ペーストの加熱温度が50〜
150℃の範囲内である実施例2,3,4は、加熱温度
が150℃を越え、他は全て同じ条件で製造した実施例
5と比べて、絶縁部の外観が優れていることが確認され
た。なお、実施例5は、導電層50の剥離が不十分であ
り、導電層50とその下地の第一の保護層40が、わず
かに残留していた。
150℃の範囲内である実施例2,3,4は、加熱温度
が150℃を越え、他は全て同じ条件で製造した実施例
5と比べて、絶縁部の外観が優れていることが確認され
た。なお、実施例5は、導電層50の剥離が不十分であ
り、導電層50とその下地の第一の保護層40が、わず
かに残留していた。
【0102】また、第一の保護層40の形成を写真法で
行った実施例6及び7は、独立導体回路20上のメッキ
皮膜形成部21の最小サイズが50μm×50μmと微
細であったが、問題なく所望のメッキ皮膜の形成が可能
であった。
行った実施例6及び7は、独立導体回路20上のメッキ
皮膜形成部21の最小サイズが50μm×50μmと微
細であったが、問題なく所望のメッキ皮膜の形成が可能
であった。
【0103】なお、各実施例及び各比較例とも、従来の
ダミー導体回路を除去する方法のような強酸等によるエ
ッチングを行っていないため、独立導体回路20はサイ
ドエッチングされておらず、独立導体回路20の外観
は、各実施例及び各比較例とも良好であった。なお、各
実施例は、導電層50と独立導体回路20の電気的接続
点であった、給電用接続部22の表面(金よりなる表
面)が、導電層50に含有する導電性フィラーによっ
て、汚染等のダメージを受けておらず、独立導体回路2
0の表面外観についても良好であった。
ダミー導体回路を除去する方法のような強酸等によるエ
ッチングを行っていないため、独立導体回路20はサイ
ドエッチングされておらず、独立導体回路20の外観
は、各実施例及び各比較例とも良好であった。なお、各
実施例は、導電層50と独立導体回路20の電気的接続
点であった、給電用接続部22の表面(金よりなる表
面)が、導電層50に含有する導電性フィラーによっ
て、汚染等のダメージを受けておらず、独立導体回路2
0の表面外観についても良好であった。
【0104】
【表1】
【0105】
【発明の効果】本発明に係る独立導体回路へのメッキ法
によると、配線回路基板の表面に形成された独立導体回
路や導体回路を形成していない絶縁部にダメージを与え
ることなく、配線回路基板の表面に形成された独立導体
回路上の所望の部分に、電解メッキによって、厚みの均
一性が優れ、かつ、析出性が優れたメッキ皮膜を形成す
ることが可能となる。
によると、配線回路基板の表面に形成された独立導体回
路や導体回路を形成していない絶縁部にダメージを与え
ることなく、配線回路基板の表面に形成された独立導体
回路上の所望の部分に、電解メッキによって、厚みの均
一性が優れ、かつ、析出性が優れたメッキ皮膜を形成す
ることが可能となる。
【図1】本発明の請求項1に係る独立導体回路へのメッ
キ法の、一実施の形態の工程を説明する断面図である。
キ法の、一実施の形態の工程を説明する断面図である。
【図2】本発明の請求項1に係る独立導体回路へのメッ
キ法の、一実施の形態の工程を説明する平面図である。
キ法の、一実施の形態の工程を説明する平面図である。
【図3】本発明の請求項1に係る独立導体回路へのメッ
キ法の、一実施の形態の工程を説明する平面図である。
キ法の、一実施の形態の工程を説明する平面図である。
【図4】本発明の請求項1に係る独立導体回路へのメッ
キ法の、他の実施の形態の工程の一部を説明する図であ
り、(a)は断面図、(b)平面図である。
キ法の、他の実施の形態の工程の一部を説明する図であ
り、(a)は断面図、(b)平面図である。
【図5】本発明の請求項2に係る独立導体回路へのメッ
キ法の、一実施の形態の工程を説明する断面図である。
キ法の、一実施の形態の工程を説明する断面図である。
【図6】本発明の請求項2に係る独立導体回路へのメッ
キ法の、一実施の形態の工程を説明する平面図である。
キ法の、一実施の形態の工程を説明する平面図である。
【図7】本発明の請求項2に係る独立導体回路へのメッ
キ法の、一実施の形態の工程を説明する平面図である。
キ法の、一実施の形態の工程を説明する平面図である。
【図8】本発明の請求項2に係る独立導体回路へのメッ
キ法の、他の実施の形態の工程の一部を説明する図であ
り、(a)は断面図、(b)平面図である。
キ法の、他の実施の形態の工程の一部を説明する図であ
り、(a)は断面図、(b)平面図である。
【図9】比較例における工程を説明する断面図である。
10 配線回路基板 20 独立導体回路 21 メッキ皮膜形成部 22 給電用接続部 30 給電用端子 40 第一の保護層 41 突出部 45 給電用端子の形成を予定する位置 50 導電層 51 給電用端子部 60 第二の保護層 80 メッキ皮膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−74094(JP,A) 特開 昭63−260195(JP,A) 特開 昭62−214690(JP,A) 特開 昭54−92526(JP,A) 特開 平11−12789(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 5/00 - 7/12 H05K 3/18 H01L 21/288
Claims (10)
- 【請求項1】 配線回路基板の表面に形成された独立導
体回路上に、電解メッキを施してメッキ皮膜を形成する
メッキ法において、下記の[ア]〜[オ]の工程を備え
ることを特徴とする独立導体回路へのメッキ法。 [ア]独立導体回路の表面のうちメッキ皮膜形成部と給
電用接続部とを除く全面を、そのメッキ皮膜形成部と給
電用接続部との間に突出部を形成しながら、被覆し、か
つ、配線回路基板の表面に前記独立導体回路と離間して
形成された給電用端子まで達している、電気絶縁性の第
一の保護層を、配線回路基板上に形成する工程と、
[イ]導電性を有し、熱又は溶剤又はアルカリのいずれ
かの手法にて剥離可能な材料よりなる導電層を、前記給
電用接続部を被覆すると共に、その給電用接続部と給電
用端子とを導通し、かつ、メッキ皮膜形成部が露出する
ように、第一の保護層の表面及び給電用端子の表面に形
成する工程と、[ウ]電気絶縁性を有し、熱又は溶剤又
はアルカリのいずれかの手法にて剥離可能な材料よりな
る第二の保護層を、前記導電層のうち、第一の保護層の
表面に形成された部分と給電用接続部の表面に形成され
た部分との表面全体を被覆し、かつ、メッキ皮膜形成部
が露出するように形成する工程と、[エ]給電用端子に
給電して、独立導体回路のメッキ皮膜形成部に電解メッ
キによりメッキ皮膜を形成する工程と、[オ]第二の保
護層及び導電層を剥離する工程。 - 【請求項2】 配線回路基板の表面に形成された独立導
体回路上に、電解メッキを施してメッキ皮膜を形成する
メッキ法において、下記の[カ]〜[コ]の工程を備え
ることを特徴とする独立導体回路へのメッキ法。 [カ]独立導体回路の表面のうちメッキ皮膜形成部と給
電用接続部とを除く全面を、そのメッキ皮膜形成部と給
電用接続部との間に突出部を形成しながら、被覆し、か
つ、前記独立導体回路と離間している給電用端子の形成
を予定する位置まで達している、電気絶縁性の第一の保
護層を、配線回路基板上に形成する工程と、[キ]導電
性を有し、熱又は溶剤又はアルカリのいずれかの手法に
て剥離可能な材料よりなる層を、前記給電用接続部及び
前記給電用端子の形成を予定する位置を被覆すると共
に、その給電用接続部と給電用端子の形成を予定する位
置とを導通し、かつ、メッキ皮膜形成部が露出するよう
に、第一の保護層の表面に形成して、給電用端子部を有
する導電層を形成する工程と、[ク]電気絶縁性を有
し、熱又は溶剤又はアルカリのいずれかの手法にて剥離
可能な材料よりなる第二の保護層を、前記導電層の表面
のうち給電用端子部を除く全面を被覆し、かつ、メッキ
皮膜形成部が露出するように形成する工程と、[ケ]導
電層の給電用端子部に給電して、独立導体回路のメッキ
皮膜形成部に電解メッキによりメッキ皮膜を形成する工
程と、[コ]第二の保護層及び導電層を剥離する工程。 - 【請求項3】 突出部を形成する方法が、メッキ皮膜形
成部の周囲を突出部が取り囲むように形成する方法であ
ることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の独立導
体回路へのメッキ法。 - 【請求項4】 第一の保護層を形成する材料が、感光性
を有する材料であることを特徴とする請求項1から請求
項3のいずれかに記載の独立導体回路へのメッキ法。 - 【請求項5】 第一の保護層を形成する材料が、熱又は
溶剤又はアルカリのいずれかの手法にて剥離可能な固化
物を形成する材料であることを特徴とする請求項1から
請求項4のいずれかに記載の独立導体回路へのメッキ
法。 - 【請求項6】 導電層を形成する方法が、導電性フィラ
ー及び樹脂を混合して作製した導電性ペーストを塗布し
た後、固化する方法であることを特徴とする請求項1か
ら請求項5のいずれかに記載の独立導体回路へのメッキ
法。 - 【請求項7】 導電性ペーストに含有する樹脂が、アル
カリにて剥離可能な固化物を形成するフェノール系樹脂
であることを特徴とする請求項6記載の独立導体回路へ
のメッキ法。 - 【請求項8】 導電性ペーストに含有する導電性フィラ
ーとして、銀、銅、カーボンから選ばれた少なくとも1
種の粉体を含有することを特徴とする請求項6又は請求
項7記載の独立導体回路へのメッキ法。 - 【請求項9】 第二の保護層を形成する方法が、樹脂を
含有する電気絶縁性ペーストを塗布した後、固化する方
法であることを特徴とする請求項1から請求項8のいず
れかに記載の独立導体回路へのメッキ法。 - 【請求項10】 電気絶縁性ペーストに含有する樹脂
が、アルカリにて剥離可能な固化物を形成するフェノー
ル系樹脂であることを特徴とする請求項9記載の独立導
体回路へのメッキ法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16849397A JP3189741B2 (ja) | 1997-06-25 | 1997-06-25 | 独立導体回路へのメッキ法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16849397A JP3189741B2 (ja) | 1997-06-25 | 1997-06-25 | 独立導体回路へのメッキ法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1112788A JPH1112788A (ja) | 1999-01-19 |
JP3189741B2 true JP3189741B2 (ja) | 2001-07-16 |
Family
ID=15869118
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16849397A Expired - Fee Related JP3189741B2 (ja) | 1997-06-25 | 1997-06-25 | 独立導体回路へのメッキ法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3189741B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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---|---|---|---|---|
FR3047119B1 (fr) | 2016-01-22 | 2018-03-02 | Centre National De La Recherche Scientifique - Cnrs - | Dispositif de generation d’un faisceau de photons polychromatique et d’energie sensiblement constante |
-
1997
- 1997-06-25 JP JP16849397A patent/JP3189741B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
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