JP3189380B2 - 圧電磁器組成物 - Google Patents
圧電磁器組成物Info
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- JP3189380B2 JP3189380B2 JP13175292A JP13175292A JP3189380B2 JP 3189380 B2 JP3189380 B2 JP 3189380B2 JP 13175292 A JP13175292 A JP 13175292A JP 13175292 A JP13175292 A JP 13175292A JP 3189380 B2 JP3189380 B2 JP 3189380B2
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- piezoelectric ceramic
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- piezoelectric
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、鉛系圧電体セラミック
スのなかでも幅広く利用されているチタン酸ジルコン酸
鉛ＰＺＴを主成分とする圧電磁器組成物に関し、特に分
極後のセラミックス内の特性のばらつきを低減した圧電
磁器組成物に関する。
スのなかでも幅広く利用されているチタン酸ジルコン酸
鉛ＰＺＴを主成分とする圧電磁器組成物に関し、特に分
極後のセラミックス内の特性のばらつきを低減した圧電
磁器組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来より、チタン酸ジルコン酸鉛（ＰＺ
Ｔ）及びＰＺＴを主成分とする鉛系圧電体セラミックス
を用いた圧電素子の製造方法については、圧電磁器を焼
成して得た一つの圧電体セラミックスから、多数の素子
を切り出す方法が一般によく用いられている。この製造
方法においては、焼成された圧電体セラミックスは分極
処理され、その後に目的とする形状に切り出される。し
たがって、切り出される前の圧電体セラミックス中に圧
電性のばらつきがあると、切り出した後の素子において
個々に周波数のばらつきを調整する必要を生じる。そこ
で、このＰＺＴ及びＰＺＴを主成分とする鉛系圧電体セ
ラミックスにおいて、分極時に圧電体セラミックス内に
生じる周波数のばらつきを防ぐため、分極処理に時間を
かけて、圧電体セラミックス全体を均一に分極するとい
う方法をとってきた。
Ｔ）及びＰＺＴを主成分とする鉛系圧電体セラミックス
を用いた圧電素子の製造方法については、圧電磁器を焼
成して得た一つの圧電体セラミックスから、多数の素子
を切り出す方法が一般によく用いられている。この製造
方法においては、焼成された圧電体セラミックスは分極
処理され、その後に目的とする形状に切り出される。し
たがって、切り出される前の圧電体セラミックス中に圧
電性のばらつきがあると、切り出した後の素子において
個々に周波数のばらつきを調整する必要を生じる。そこ
で、このＰＺＴ及びＰＺＴを主成分とする鉛系圧電体セ
ラミックスにおいて、分極時に圧電体セラミックス内に
生じる周波数のばらつきを防ぐため、分極処理に時間を
かけて、圧電体セラミックス全体を均一に分極するとい
う方法をとってきた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】素子の生産数の増加な
どで分極時間の短縮等の生産性の向上が必要となり、短
時間の分極処理でも圧電体セラミックス全体を均一に分
極することができる材料が求められている。
どで分極時間の短縮等の生産性の向上が必要となり、短
時間の分極処理でも圧電体セラミックス全体を均一に分
極することができる材料が求められている。
【０００４】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、圧電体セラミックス内に生じる周波数特性のばらつ
きが小さく、圧電体セラミックス素子の製造の生産性を
向上できる圧電磁器組成物を得ることを目的とする。
で、圧電体セラミックス内に生じる周波数特性のばらつ
きが小さく、圧電体セラミックス素子の製造の生産性を
向上できる圧電磁器組成物を得ることを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明による圧電磁器組
成物は、一般式が、ＰｂX 〔（Ｃｏ1/3 Ｎｂ2/3 ）YＺ
ｒz Ｔｉ1-Y-z 〕Ｏ3 （ただし、０．９５≦Ｘ≦０．
９７，０．０３≦Ｙ≦０．１５，０．３０≦Ｚ≦０．５
３）で示されることを特徴とする。
成物は、一般式が、ＰｂX 〔（Ｃｏ1/3 Ｎｂ2/3 ）YＺ
ｒz Ｔｉ1-Y-z 〕Ｏ3 （ただし、０．９５≦Ｘ≦０．
９７，０．０３≦Ｙ≦０．１５，０．３０≦Ｚ≦０．５
３）で示されることを特徴とする。
【０００６】本発明による圧電磁器組成物において、Ｐ
ｂの割合を０．９５≦Ｘ≦０．９７としたのは、Ｐｂを
化学量論量組成よりも少ない組成で、分極処理の時間を
短縮しても、周波数のばらつきが小さくなる組成範囲で
あるからである。分極処理の時間を短くして、Ｐｂを化
学量論量組成よりも少なくしていくと、化学量論量組成
よりもわずかに少ない組成では圧電体セラミックス内に
生じる周波数のばらつきが大きいが、さらに少なくして
いくと、周波数のばらつきが小さくなった後、又ばらつ
きが大きくなる。すなわち、Ｐｂが０．９７より大きく
なるか又は０．９５より小さくなると、圧電体セラミッ
クス素子の周波数のばらつきが大きくなる。また、Ｐｂ
の少ない組成では焼結が進まなくなるので、Ｐｂは化学
量論量組成よりもわずかに少ない組成の０．９５≦Ｘ≦
０．９７の範囲とした。Ｃｏ，Ｎｂを０．０３≦Ｙ≦
０．１５の範囲で加えるのは、抗電界強度及び電気機械
結合係数を大きく維持し、焼結が悪くならないようにす
るためで、Ｙが０．０３未満であると添加の効果が少な
く、０．１５を超えると、焼結が非常に悪くなり、圧電
性も大きく低下するから、それをさけるためである。こ
の範囲であれば抗電界強度及び電気機械結合係数の悪化
及び焼結性の悪化も少ない。Ｚｒを０．３０≦Ｚ≦０．
５３としたのは、ＰＺＴ系のモルフォトロピック相境界
（Ｍ．Ｐ．Ｂ）近傍の組成が電気機械結合係数等の圧電
特性に優れているので、一部をＣｏ1/3 Ｎｂ2/3 で置換
したＴｉとのＭ．Ｐ．Ｂ近傍の組成とするためである。
Ｚｒが０．３０未満又は０．５３を超えるとＭ．Ｐ．Ｂ
近傍の組成から大きく外れて圧電特性が悪くなるからで
ある。ＴｉもＺｒと同様で、チタン酸ジルコン酸鉛（Ｐ
ＺＴ）系のＭ．Ｐ．Ｂ近傍の組成で使用するため、Ｚｒ
とＣｏ1/3 Ｎｂ2/3 の残りとした。
ｂの割合を０．９５≦Ｘ≦０．９７としたのは、Ｐｂを
化学量論量組成よりも少ない組成で、分極処理の時間を
短縮しても、周波数のばらつきが小さくなる組成範囲で
あるからである。分極処理の時間を短くして、Ｐｂを化
学量論量組成よりも少なくしていくと、化学量論量組成
よりもわずかに少ない組成では圧電体セラミックス内に
生じる周波数のばらつきが大きいが、さらに少なくして
いくと、周波数のばらつきが小さくなった後、又ばらつ
きが大きくなる。すなわち、Ｐｂが０．９７より大きく
なるか又は０．９５より小さくなると、圧電体セラミッ
クス素子の周波数のばらつきが大きくなる。また、Ｐｂ
の少ない組成では焼結が進まなくなるので、Ｐｂは化学
量論量組成よりもわずかに少ない組成の０．９５≦Ｘ≦
０．９７の範囲とした。Ｃｏ，Ｎｂを０．０３≦Ｙ≦
０．１５の範囲で加えるのは、抗電界強度及び電気機械
結合係数を大きく維持し、焼結が悪くならないようにす
るためで、Ｙが０．０３未満であると添加の効果が少な
く、０．１５を超えると、焼結が非常に悪くなり、圧電
性も大きく低下するから、それをさけるためである。こ
の範囲であれば抗電界強度及び電気機械結合係数の悪化
及び焼結性の悪化も少ない。Ｚｒを０．３０≦Ｚ≦０．
５３としたのは、ＰＺＴ系のモルフォトロピック相境界
（Ｍ．Ｐ．Ｂ）近傍の組成が電気機械結合係数等の圧電
特性に優れているので、一部をＣｏ1/3 Ｎｂ2/3 で置換
したＴｉとのＭ．Ｐ．Ｂ近傍の組成とするためである。
Ｚｒが０．３０未満又は０．５３を超えるとＭ．Ｐ．Ｂ
近傍の組成から大きく外れて圧電特性が悪くなるからで
ある。ＴｉもＺｒと同様で、チタン酸ジルコン酸鉛（Ｐ
ＺＴ）系のＭ．Ｐ．Ｂ近傍の組成で使用するため、Ｚｒ
とＣｏ1/3 Ｎｂ2/3 の残りとした。
【０００７】
【作用】本発明の圧電磁器組成物によれば、電気機械結
合係数や抗電界強度の大きいＰＺＴを主体とし、このＰ
ＺＴに対しＣｏ，Ｎｂを適量添加した場合に、Ｐｂ量を
化学量論組成よりもわずかに少なくすることにより、短
時間分極処理であってもＰＺＴの特性をあまり阻害せず
に周波数特性のばらつきを少なくした圧電体セラミック
ス素子を得ることができ、生産性を向上することができ
る。
合係数や抗電界強度の大きいＰＺＴを主体とし、このＰ
ＺＴに対しＣｏ，Ｎｂを適量添加した場合に、Ｐｂ量を
化学量論組成よりもわずかに少なくすることにより、短
時間分極処理であってもＰＺＴの特性をあまり阻害せず
に周波数特性のばらつきを少なくした圧電体セラミック
ス素子を得ることができ、生産性を向上することができ
る。
【０００８】
【実施例】以下、本発明を実施例に沿って説明する。Ｐ
ｂＯ，ＴｉＯ2 ，ＺｒＯ2 ，Ｃｏ2 Ｏ3 ，Ｎｂ2 Ｏ5 を
用いて、Ｘを変えて、ＰｂX 〔（Ｃｏ1/3 Ｎｂ2/3 ）
0.10Ｚｒ0.43Ｔｉ0.47〕Ｏ3 となるよう調合し、湿式で
粉砕混合した後、９００℃で仮焼した。この仮焼粉に
２．５ｗｔ％の酢酸ビニル系バインダーを加え、１ton/
ｃｍ2 の圧力でプレス成形した。これらを１２００℃〜
１２８０℃、２ｈｒの条件で焼成し、直径１０ｍｍ，厚
さ１．０ｍｍの円板を得た。これらのユニットに、油中
６０℃〜８０℃で３ＫＶ／ｍｍの電界を５分印加して分
極を行い、共振周波数と反共振周波数のそれぞれのばら
つきを測定した。その結果を図１及び図２にそれぞれ示
した。なお、圧電特性については、従来のＰＺＴの特性
と殆ど変わりない圧電体セラミックスを得ることができ
た。
ｂＯ，ＴｉＯ2 ，ＺｒＯ2 ，Ｃｏ2 Ｏ3 ，Ｎｂ2 Ｏ5 を
用いて、Ｘを変えて、ＰｂX 〔（Ｃｏ1/3 Ｎｂ2/3 ）
0.10Ｚｒ0.43Ｔｉ0.47〕Ｏ3 となるよう調合し、湿式で
粉砕混合した後、９００℃で仮焼した。この仮焼粉に
２．５ｗｔ％の酢酸ビニル系バインダーを加え、１ton/
ｃｍ2 の圧力でプレス成形した。これらを１２００℃〜
１２８０℃、２ｈｒの条件で焼成し、直径１０ｍｍ，厚
さ１．０ｍｍの円板を得た。これらのユニットに、油中
６０℃〜８０℃で３ＫＶ／ｍｍの電界を５分印加して分
極を行い、共振周波数と反共振周波数のそれぞれのばら
つきを測定した。その結果を図１及び図２にそれぞれ示
した。なお、圧電特性については、従来のＰＺＴの特性
と殆ど変わりない圧電体セラミックスを得ることができ
た。
【０００９】従来例 次に、比較のため上記と同様にして焼成して得た円板の
ユニットに、油中６０℃〜８０℃で３ＫＶ／ｍｍの電界
を従来と同様にして３０分印加して分極を行い、共振周
波数と反共振周波数のそれぞれのばらつきを測定した。
その結果を図１及び図２に上記実施例と合わせてそれぞ
れ示した。
ユニットに、油中６０℃〜８０℃で３ＫＶ／ｍｍの電界
を従来と同様にして３０分印加して分極を行い、共振周
波数と反共振周波数のそれぞれのばらつきを測定した。
その結果を図１及び図２に上記実施例と合わせてそれぞ
れ示した。
【００１０】以上のように、本発明によれば、短時間の
分極処理であっても、長時間の分極処理と同様の周波数
のばらつきの小さい圧電体セラミックスを得ることがで
きた。本発明の圧電磁器組成物を用いることにより、圧
電体セラミックス素子の生産性を向上することができ
る。
分極処理であっても、長時間の分極処理と同様の周波数
のばらつきの小さい圧電体セラミックスを得ることがで
きた。本発明の圧電磁器組成物を用いることにより、圧
電体セラミックス素子の生産性を向上することができ
る。
【００１１】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、短時間
の分極処理でも周波数のばらつきを大きくすることな
く、圧電体セラミックス全体を均一に分極することがで
きるので、生産性の向上ができる。
の分極処理でも周波数のばらつきを大きくすることな
く、圧電体セラミックス全体を均一に分極することがで
きるので、生産性の向上ができる。
【図１】本発明による圧電磁器組成物から作製した圧電
素子の共振周波数のばらつきを示す図である。
素子の共振周波数のばらつきを示す図である。
【図２】本発明による圧電磁器組成物から作製した圧電
素子の反共振周波数のばらつきを示す図である。
素子の反共振周波数のばらつきを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−130185（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−137761（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−221154（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−172256（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C04B 35/49 ＣＡ（ＳＴＮ) ＲＥＧＩＳＴＲＹ（ＳＴＮ)
Claims (1)
- 【請求項１】 一般式が ＰｂX 〔（Ｃｏ1/3 Ｎｂ2/3 ）Y Ｚｒz Ｔｉ1-Y-z 〕Ｏ3 （ただし、０．９５≦Ｘ≦０．９７，０．０３≦Ｙ≦
０．１５，０．３０≦Ｚ≦０．５３）で示されることを
特徴とする圧電磁器組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13175292A JP3189380B2 (ja) | 1992-04-24 | 1992-04-24 | 圧電磁器組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13175292A JP3189380B2 (ja) | 1992-04-24 | 1992-04-24 | 圧電磁器組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05301768A JPH05301768A (ja) | 1993-11-16 |
| JP3189380B2 true JP3189380B2 (ja) | 2001-07-16 |
Family
ID=15065364
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13175292A Expired - Fee Related JP3189380B2 (ja) | 1992-04-24 | 1992-04-24 | 圧電磁器組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3189380B2 (ja) |
-
1992
- 1992-04-24 JP JP13175292A patent/JP3189380B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05301768A (ja) | 1993-11-16 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090518 Year of fee payment: 8 |
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| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090518 Year of fee payment: 8 |
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| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
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| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |