JP3188934B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP3188934B2
JP3188934B2 JP13217393A JP13217393A JP3188934B2 JP 3188934 B2 JP3188934 B2 JP 3188934B2 JP 13217393 A JP13217393 A JP 13217393A JP 13217393 A JP13217393 A JP 13217393A JP 3188934 B2 JP3188934 B2 JP 3188934B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置に係り、
特に優れた時分割駆動特性を有し、さらに白黒および多
色表示を可能にする電界効果型液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置の一形式として、ツイステ
ッドネマチックタイプ(TN)と言われるものは、2枚
の電極基板間に正の誘電率異方性を有するネマチック液
晶による90度ねじれた螺旋構造を有し、かつ両電極基
板の外側には偏光板をその偏光軸(あるいは吸収軸)が
電極基板に隣接する液晶分子に対し直交あるいは平行に
なるように配置するものであった(特公昭51−136
66号公報)。
【0003】このような捩じれ角(α)が90度の液晶
表示素子では、液晶層に印加される電圧対液晶層の透過
率の変化の急峻性(γ),視角特性の点で問題があり、
時分割数(走査電極の数に相当)は64が実用的限界で
あった。しかし、近年の液晶表示素子に対する画質改善
と表示情報量増大要求に対処するため、液晶分子の捩じ
れ角αを180度より大にしたスーパーツイステッドネ
マチック(STN)が提案され、かつこのSTNに複屈
折効果を利用することにより時分割駆動特性を改善して
時分割数を増大させることがアプライド フィジクス
レター45,No.10,1021 1984(Applied Physics Lette
r,T.J.Scheffer,J.Nehring:"A new,highly multiplexab
le liquidcrystal display") に論じられ、スーパーツ
イステッド複屈折効果型(SBE)液晶表示装置が提案
されている。
【0004】この種の液晶表示装置は、表示窓をもつ上
フレームと、駆動回路基板を一体化した液晶板とからな
る液晶表示パネルと、光拡散板と導光板からなる導光体
組立と、この導光体組立を収容して少なくとも一辺に線
状のバクライト光源を搭載する中間フレームと、下フレ
ームとを少なくとも有し、これらを上記の順で積層し、
上記上フレームと下フレームとを連結固定してなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の液晶表示装
置においては、枠状の中間フレームが樹脂等の絶縁体か
らなるために静電気が帯電し易く、この中間フレームに
接触重畳される液晶表示パネルの前記テープキャリアパ
ッケージに搭載された駆動ICに上記静電気による破壊
などの不具合をもたらすという問題があった。
【0006】本発明の目的は上記従来技術の諸問題を解
消し、枠状の中間フレームの帯電を低減させると共に、
上記枠状の中間フレームに上記駆動ICの収容スペース
を確保して液晶表示パネルの前記テープキャリアパッケ
ージに搭載された駆動ICと上記枠状の中間フレームと
の接触を回避して当該駆動ICの静電破壊を防止した液
晶表示装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、表示窓3をもつ上フレーム1と、駆動回
路基板35を一体化した液晶板とからなる液晶表示パネ
ル62と、光拡散板37−Aと導光板37−Bおよび反
射板37−Cとからなる導光体組立と、この導光体組立
を内枠に収容すると共に少なくとも一辺に線状のバック
ライト光源36を搭載する枠状の中間フレーム42、お
よび下フレーム2とをこの順で積層し、上記上フレーム
1と下フレーム2とを連結固定してなる液晶表示装置に
おいて、前記駆動回路基板35と前記液晶板とが駆動I
Cを搭載したテープキャリアパッケージ65によって連
結されてなり、前記枠状の中間フレーム42に帯電防止
処理を施すと共に、前記テープキャリアパッケージ65
直下に当該テープキャリアパッケージに搭載された上記
駆動ICを収容する開口66を設けたことを特徴とす
る。
【0008】上記中間フレーム42の帯電防止処理は、
素材として帯電性の低いポリカーボネートABS樹脂を
用いるか、あるいはACS樹脂等の絶縁体に導電性薄膜
を被覆する等の手段を採用できる。
【0009】
【作用】樹脂材料からなる枠状の中間フレーム42をポ
リカーボネートABS等の帯電性の低い樹脂、あるいは
ACS樹脂等に導電性薄膜を被覆して静電気の帯電防止
処理を施すことにより、この中間フレームに静電気が帯
電し難くなる。また、上記中間フレーム42の上記テー
プキャリアパッケージ65直下に当該テープキャリアパ
ッケージに搭載された上記駆動ICを収容する開口66
を設け、この開口に上記駆動ICを収容して、この駆動
ICと中間フレーム42との間に隙間を設けて両者の接
触を回避することで上記中間フレーム42に帯電が生じ
たとしても、駆動ICへの過電圧の印加が回避される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例につき、図面を参照し
て詳細に説明する。図1は本発明による液晶表示装置の
構成を説明する展開斜視図であって、1は上フレーム、
3は液晶表示窓、62は液晶表示パネル、35は駆動回
路基板、13−Aは上フレーム1と液晶表示パネル62
との間に介挿するストライプ状スペーサ、13−Bは液
晶表示パネル62と枠状中間フレーム42との間に介挿
して光拡散板37−Aと導光板37−Bおよび反射板3
7−Cとからなる導光体組立の周辺をシールする枠状ス
ペーサ、42は線状のバクライト光源を搭載するポリカ
ーボネートABS樹脂あるいはACS樹脂に導電性薄膜
を被覆してなる枠状の中間フレーム,36は冷陰極管か
らなるバックライト光源(ランプ)、17はランプカバ
ー、2は下フレーム、66は枠状中間フレームに形成し
た開口である。
【0011】なお、18は駆動回路基板35に形成され
たグランドパット24に半田付けされる切り起こし片、
20は下フレーム1に形成した爪受け25に固定する固
定爪、14は上フレーム1と液晶表示パネルを固定する
粘着テープである。同図において、液晶表示装置は図示
に順序で上フレーム1と下フレーム2とで挟持固定され
る。中間フレーム42の一端側には冷陰極管からなる線
状光源(バックライト光源)36が設置され、ランプカ
バー17で液晶表示パネル62方向への直接光を遮断
し、その発光光を光拡散板37−Aと導光板37−Bお
よび反射板37−Cとからなる導光体組立側に指向させ
る。
【0012】スペーサ13−Bは中間フレーム42に形
成された内枠に収容される光拡散板37−Aと導光板3
7−Bおよび反射板37−Cとからなる導光体組立と液
晶表示パネル62との間に介在して表示領域を確定す
る。図2は本発明による液晶表示装置の1実施例を構成
する液晶表示パネル62と枠状の中間フレーム42の構
成を説明する展開斜視図であって、図1と同一符号は同
一部分に対応する。
【0013】同図に示したように、液晶表示パネル62
は液晶表示パネルにテープキャリアパッケージ65で駆
動回路基板35に接続されている。このテープキャリア
パッケージ65の中間フレーム42側には図示しない複
数の駆動ICが搭載されている。上記枠状の中間フレー
ム42の上記駆動ICの直下には開口66が形成されて
おり、組立られたときに上記開口66に駆動ICが収容
されるようになっている。
【0014】そして、枠状の中間フレーム42はポリカ
ーボネートABS等の帯電性の低い樹脂、あるいはAC
S樹脂に導電性薄膜等の被覆を施して静電気帯電防止処
理が施されており、静電気が枠状の中間フレーム42に
帯電し難い構成とされると共に、枠状の中間フレーム4
2に形成された開口66に収容された駆動ICに接触し
ないようにして、仮に中間フレームに静電気が帯電した
としても、これが駆動ICに影響を与えないように構成
されている。
【0015】上記のように構成したことにより、静電気
に対する駆動ICの保護が十分になされ、安定した画像
表示を得ることができる。なお、上記実施例では、枠状
の中間フレーム42のバックライト光源36の対辺(短
手方向辺)にのみ開口66を設けているが、長手方向の
各辺にあるテープキャリアパッケージに搭載された駆動
ICに対しても同様の開口を形成してもよい。
【0016】以下、上記構成をスーパーツイステッドネ
マチック(STN)方式の液晶表示装置に適用した具体
例を説明する。なお、以降の図面で、同一機能を有する
ものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略す
る。 「具体例1」図3は本発明による液晶表示装置62を上
側からみた場合の液晶分子の配列方向(例えばラビング
方向)、液晶分子のねじれ方向、偏光板の偏光軸(ある
いは吸収軸)方向、および複屈折効果をもたらす部材の
光学軸方向を示し、図4は本発明による液晶表示装置6
2の要部斜視図を示す。
【0017】液晶分子のねじれ方向10とねじれ角θ
は、上電極基板11上の配向膜21のラビング方向6と
下電極基板12上の配向膜22のラビング方向7及び上
電極基板11と下電極基板12の間に挟持されるネマチ
ック液晶層50に添加される旋光物質の種類とその量に
よって規定される。図4において、液晶層50を挟持す
る2枚の上,下電極基板11,12間で液晶分子がねじ
れた螺旋構造をなすように配向させるには、上,下電極
基板11,12上の、液晶に接する、例えばポリイミド
からなる有機高分子樹脂からなる配向膜21,22の表
面を、例えば布などで一方向にこする方法、所謂ラビン
グ法が採られている。このときのこする方向、すなわち
ラビング方向、上電極基板11においてはラビング方向
6,下電極基板12においてはラビング方向7が液晶分
子の配列方向となる。
【0018】このようにして配向処理された2枚の上,
下電極基板11,12をそれぞれのラビング方向6,7
が互いにほぼ180度から360度で交叉するように間
隙d1 をもたせて対向させ、2枚の電極基板11,12
を液晶を注入するための切り欠け部51を備えた枠状の
シール材52により接着し、その間隙に正の誘電異方性
をもち旋光物質を所定量添加したネマチック液晶を封入
すると、液晶分子はその電極基板間で図中のねじれ角θ
の螺旋状構造の分子配列をする。なお、31,32はそ
れぞれ上,下電極である。
【0019】このようにして構成された液晶セル60の
上電極基板11の上側に複屈折効果をもたらす部材(以
下、複屈折部材と称する)40が配設されており、さら
にこの部材40および液晶セル60を挟んで上,下偏光
板15,16が設けられる。液晶50における液晶分子
のねじれ角θは好ましくは200度から300度である
が、透過率−印加電圧カーブの閾値近傍の点灯状態が光
を散乱する配向となる現象を避け、優れた時分割特性を
維持するという実用的な観点からすれば、230度から
270度の範囲がより好ましい。
【0020】この条件は、基本的には電圧に対する液晶
分子の応答をより敏感にし、優れた時分割特性を実現す
るように作用する。また、優れた表示品質を得るために
は、液晶層50の屈折率異方性Δn1 とその厚さd1
の積Δn1 ・d1 は好ましくは0.5μmから1.0μ
m、より好ましくは0.6μmから0.9μmの範囲に
設定するのが望ましい。
【0021】複屈折部材40は液晶セル60を透過する
光の偏光状態を変調するように作用し、液晶セル60単
体で着色した表示しかできなかったものを白黒の表示に
変換するものである。このためには、複屈折部材40の
屈折率異方性Δn2 とその厚さd2 の積Δn2 ・d2
極めて重要であり、好ましくは0.4μmから0.8μ
m、より好ましくは0.5μmから0.7μmの範囲に
設定する。
【0022】さらに、本発明になる液晶表示装置62は
複屈折による楕円偏光を利用しているので偏光板15,
16の軸と、複屈折部材40として一軸性の透明複屈折
板を用いる場合はその光学軸と、液晶セル60の電極基
板11,12の液晶配列方向6,7との関係が極めて重
要である。ここで、図3により上記の関係の作用効果に
ついて説明する。同図は図4の構成の液晶表示装置を上
から見た場合の偏光板の軸,一軸性の透明複屈折部材の
光学軸,液晶セルの電極基板の液晶配列方向の関係を示
したものである。
【0023】図3において、5は一軸性の透明複屈折部
材40の光学軸、6は複屈折部材40とこれに隣接する
上電極基板11の液晶配列方向、7は下電極基板12の
液晶配列方向、8は上偏光板15の吸収軸あるいは偏光
軸であり、角度αは上電極基板11の液晶配列方向6と
一軸性の複屈折部材40の光学軸5とのなす角度、角度
βは上偏光板15の吸収軸あるいは偏光軸8と一軸性の
透明複屈折部材40の光学軸5とのなす角度、角度γは
下偏光板16の吸収軸あるいは偏光軸9と下電極基板1
2の液晶配列方向7とのなす角度である。
【0024】ここで、上記角度α,β,γの測り方を定
義する。図8において、複屈折部材40の光学軸5と上
電極基板11の液晶配列方向6との交角を例として説明
する。光学軸5と液晶配列方向6との交角は図8に示し
たごとくφ1 およびφ2 で表すことができるが、ここで
はφ1 ,φ2 のうち小さい方の角度を採用する。すなわ
ち、図8の(a)においてはφ1 <φ2 であるから、φ
1 を光学軸5と液晶配列方向6との交角とし、図8の
(b)においてはφ1 >φ2 であるから、φ2 を光学軸
5と液晶配列方向6との交角とする。勿論φ1 =φ2
場合はどちらを採ってもよい。
【0025】この種の液晶表示装置においては、角度
α,β,γが極めて重要である。角度αは好ましくは5
0度から90度、より好ましくは70度から90度に、
角度βは好ましくは20度から70度、より好ましくは
30度から60度に、角度γは好ましくは0度から70
度、より好ましくは0度から50度に、それぞれ設定す
ることが望ましい。
【0026】なお、液晶セル60の液晶層50 のねじ
れ角θが180度から360度の範囲内にあれば、ねじ
れ方向10が時計回り方向,反時計回り方向のいずれで
あっても上記角度α,β,γは上記範囲内にあればよ
い。図4においては、複屈折部材40が上偏光板15と
上電極基板11の間に配設されているが、これに代えて
下電極基板12と下偏光板16との間に配設してもよ
い。この場合は図4の構成全体を倒立させたものとな
る。 「具体例2」基本構造は図3および図4に示したものと
同様である。図5において、液晶分子のねじれ角θは2
40度であり、一軸性の透明複屈折部材40としては平
行配向(ホモジェニアス配向)した、すなわちねじれ角
が0度の液晶セルを使用した。
【0027】ここで、液晶層の厚みd(μm)と旋光性
物質が添加された液晶材料のらせんピッチp(μm)の
比d/pは約0.53とした。配向膜21,22はポリ
イミド樹脂膜で形成し、これをラビング処理したものを
使用した。このラビング処理を施した配向膜がこれに接
する液晶分子を基板面に対して傾斜配向させるチルト角
(pretilt角)は約4度である。上記一軸性透明
複屈折部材40のΔn2 ・d2 は約0.6μmである。
一方、液晶分子が240度ねじれた構造の液晶層50の
Δn1 ・d1 は約0.8μmである。
【0028】このとき、角度αを約90度、角度βを約
30度、角度γを約30度とすることにより、上,下電
極31,32を介して液晶層50に印加される電圧が閾
値以下のときには光不透過すなわち黒、電圧がある閾値
以上になると光透過すなわち白の白黒表示が実現でき
た。また、下偏光板16の軸を上記位置より50度から
90度回転した場合は、液晶層50への印加電圧が閾値
以下のときは白、電圧が閾値以上になると黒の、前記と
逆の白黒表示が実現できた。
【0029】図6は図5の構成で角度αを変化指せたと
きの1/200デューティで時分割駆動時のコントラス
ト変化を示したものである。角度αが90度近傍では極
めて高いコントラストを示していたものが、この角度か
らずれるにつれて低下する。しかも、角度αが小さくな
ると点灯部,非点灯部ともに青味がかり、角度αが大き
くなると非点灯部は紫,点灯部は黄色になり、いずれに
しても白黒表示は不可能となる。角度βおよび角度γに
ついてもほぼ同様の結果となるが、角度γの場合は前記
したように50度から90度近く回転すると逆の白黒表
示となる。 「具体例3」基本構造は前記「具体例2」と同様であ
る。ただし、液晶層50の液晶分子のねじれ角は260
度,Δn1 ・d1 は約0.65μm〜0.75μmであ
る点が異なる。一軸性透明複屈折部材40として使用し
ている平行配向液晶層のΔn2・d2 は「具体例2」と
同じ約0.58μmである。
【0030】このとき、角度αを約100度,角度βを
約35度,角度γを約15度とすることにより、前記
「具体例1」と同様の白黒表示が実現できた。また、下
偏光板の軸の位置を上記値より50度から90度回転す
ることにより逆転の白黒表示が可能である点も「具体例
2」と同様である。角度α,β,γのずれに対する傾斜
も「具体例2」とほぼ同様である。
【0031】上記いずれの具体例においても、一軸性透
明複屈折部材40として、液晶分子のねじれのない平行
配向液晶セルを用いたが、むしろ20度ないし60度程
度液晶分子がねじれた液晶層を用いた方が角度による色
変化が少ない。このねじれた液晶層は、前記の液晶層5
0と同様、配向処理がなされた一対の透明基板の配向処
理方向を所定のねじれ角に交差するようにした基板間に
液晶を挟持することによって形成される。この場合、液
晶分子のねじれ構造を挟む2つの配向処理方向の挟角の
2等分角の方向を複屈折部材の光軸として取り扱えばよ
い。
【0032】また、複屈折部材40として透明な高分子
フィルムを用いてもよい(この際、一軸延伸のものが好
ましい)。この場合、高分子フィルムとしては、PET
(ポリエチレンテレフタレート),アクリル樹脂,ポリ
カーボネートが有効である。さらに、以上の具体例にお
いては、複屈折部材は単一であったが、図4において、
複屈折部材40に加えて、下電極基板12と下偏光板1
6との間にもう一枚の複屈折部材を挿入することもでき
る。この場合は、これらの複屈折部材のΔn2 ・d2
再調整すればよい。 「具体例4」基本構造は「具体例2」と同様である。た
だし、図9に示すごとく、上電極基板11上に赤,緑,
青のカラーフィルタ33R,22G,33B、各フィル
タ同志の間に光遮光膜33Dを設けることにより多色表
示が可能になる。図7に「具体例4」における液晶分子
の配列方向,液晶分子のねじれ方向,偏光板の軸に方向
および複屈折部材の光学軸の関係を示す。
【0033】なお、図9においては、各カラーフィルタ
33R,22G,33B、光遮光膜33Dの上に、これ
らの凹凸の影響を軽減させるための絶縁物からなる平滑
層23が形成された上に上電極31、配向膜21が形成
されている。図10は図1に示した本発明による液晶表
示モジュール63をラップトップパソコンの表示部に使
用したブロックダイヤグラムを、図11にラップトップ
パソコン64に実装した状態を示す。
【0034】図10において、マイクロプロセッサ49
で計算した結果をコントロール用LSI48を介して駆
動用IC34で液晶表示モジュールを駆動するものであ
る。上記のように構成された本実施例によれば、バック
ライト光源の発熱による表示むらのない、かつバックラ
イトの漏れ電流をなくして輝度を向上させた液晶表示装
置を提供することができる。
【0035】上記のように構成された本実施例によれ
ば、ポリカーボネートABS樹脂あるいはACS樹脂等
に導電性薄膜を被覆してなる枠状の中間フレームBLS
を用いた静電気の帯電防止処理を施すことにより、この
中間フレームに静電気が帯電し難くなる。また、上記中
間フレームの上記テープキャリアパッケージ直下に当該
テープキャリアパッケージに搭載された上記駆動ICを
収容する開口を設け、この開口に上記駆動ICを収容し
て、この駆動ICと中間フレームとの間に隙間を設けて
両者の接触を回避することで上記中間フレームに帯電が
生じたとしても、駆動ICへの過電圧の印加が回避され
る。
【0036】なお、本発明の前記請求項に記載した発明
は、上記したSTN方式の液晶表示装置に限るものでは
なく、バックライトを搭載した他の方式の液晶表示装置
にも同様に適用できるものである。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
液晶表示装置を構成する枠状の中間フレームに帯電防止
処理を施すと共に、テープキャリアパッケージ直下に当
該テープキャリアパッケージに搭載された上記駆動IC
を収容する開口を設け、この開口に駆動ICを収容し
て、駆動ICと中間フレームとの間に隙間を設けて両者
の接触を回避することで上記中間フレームに帯電が生じ
たとしても、駆動ICへの過電圧の印加が回避され、駆
動ICの静電破壊をなくした液晶表示装置を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液晶表示装置の1実施例の構成を
説明する展開斜視図である。
【図2】本発明による液晶表示装置の1実施例を構成す
る液晶表示パネルと枠状の中間フレームの構成を説明す
る展開斜視図である。
【図3】本発明による液晶表示装置の具体例1における
液晶分子の配列方向、液晶分子のねじれ方向、偏光板の
軸の方向および複屈折部材の光学軸の関係の説明図であ
る。
【図4】本発明による液晶表示装置の構成材の積層関係
を説明する要部斜視図である。
【図5】本発明による液晶表示装置の具体例2における
液晶分子の配列方向、液晶分子のねじれ方向、偏光板の
軸の方向および複屈折部材の光学軸の関係の説明図であ
る。
【図6】本発明による液晶表示装置の具体例1における
コントラスト、透過光色−交角α特性の説明図である。
【図7】本発明による液晶表示装置の具体例3における
液晶分子の配列方向、液晶分子のねじれ方向、偏光板の
軸の方向および複屈折部材の光学軸の関係の説明図であ
る。
【図8】本発明による液晶表示装置における交角α,
β,γの測り方の説明図である。
【図9】本発明による液晶表示装置における上電極基板
部の構成を説明する一部切欠き斜視図である。
【図10】本発明による液晶表示装置をラップトップパ
ソコンの表示部に使用した場合のブロック図である。
【図11】本発明による液晶表示装置をラップトップパ
ソコンの表示部に使用した場合の外観図である。
【符号の説明】
1 上フレーム 2 下フレーム 3 液晶表示窓 13−A,13−B スペーサ 14 上フレームと液晶表示パネルを固定する粘着テー
プ 17 ランプカバー 18 駆動回路基板に形成されたグランドパットに半田
付けされる切り起こし片 20 下フレームに形成した爪受けに固定する爪 24 グランドパッド 25 爪受け 35 駆動回路基板 36 冷陰極管からなるバックライト光源(ランプ) 37A 光拡散板 37B 導光板 37C 反射板 42 線状のバックライトを搭載する中間フレーム 62 液晶表示パネル 65 テープキャリアパッケージ 66 開口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−242416(JP,A) 特開 平5−323366(JP,A) 特開 平6−258653(JP,A) 特開 平5−90453(JP,A) 特開 昭63−173274(JP,A) 特開 平6−214248(JP,A) 特公 昭51−13666(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1345 G02F 1/1333

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表示窓をもつ上フレームと、駆動回路基板
    を一体化した液晶板とからなる液晶表示パネルと、光拡
    散板と導光板および反射板とからなる導光体組立と、こ
    の導光体組立を内枠に収容すると共に少なくとも一辺に
    線状のバックライト光源を搭載する枠状の中間フレー
    ム、および下フレームとをこの順で積層し、上記上フレ
    ームと下フレームとを連結固定してなる液晶表示装置に
    おいて、 前記駆動回路基板と前記液晶板とが駆動ICを搭載した
    テープキャリアパッケージによって連結されてなり、前
    記枠状の中間フレームに帯電防止処理を施すと共に、前
    記テープキャリアパッケージ直下に当該テープキャリア
    パッケージに搭載された上記駆動ICを収容する開口を
    設けたことを特徴とする液晶表示装置。
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