JP3188590B2 - ポリエステル繊維とエチレンプロピレン系ゴムとの接着処理法 - Google Patents
ポリエステル繊維とエチレンプロピレン系ゴムとの接着処理法Info
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Description
に関し、詳しくはエチレンプロピレン系ゴムとポリエス
テル繊維との接着技術に関する。本発明の適用可能な製
品は、繊維補強層や繊維基布を有するゴムホース、ダイ
ヤフラム、Vベルト、コンベヤベルトなどであるが,コ
ード形態で処理を行うものが好ましく、特にコード中へ
の処理剤の含浸が必要な圧力流体の流路に使用されるゴ
ムホースが適している。
率を有しており、それを活かしタイヤ、ホース、ベルト
等のゴム補強用繊維としてきわめて有用である。一方、
ホース分野においては、近時、自動車のエンジンルーム
の温度が高くなるにつれゴム材質の面からも高温特性に
優れたものが要求されつつある。それに対応するものの
一つとして、エチレンプロピレン系ゴムがある。しか
し、該ゴムは、化学構造に二重結合が少なく、反応性に
乏しく、従来の方法では、補強繊維を接着させることが
極めて難しい。そこで、例えばエポキシ化合物、イソシ
アネート化合物等の反応性の強い化学薬品で処理する方
法が提案され実用化されている。例えば、「ポリエステ
ル系合成繊維材料に、少なくとも2個以上のエポキシ基
を有するエポキシ化合物を付着せしめた後、150〜2
60℃で熱処理し、ついで、(1)エチレン尿素化合
物、(2)ポリブタジエンラテックス、(3)スチレ
ン、ブタジエン、ビニルピリジンの各成分を共重合して
なる3元共重合体ラテックスを配合したゴムラテックス
を使用したレゾルシン・ホルムアルデヒド・ラテックス
を含む接着液で処理し、次いで150〜260℃で熱処
理することを特徴とするエチレン・プロピレン系共重合
体ゴム組成物補強用ポリエステル系合成繊維材料の接着
性改良方法。」(特開昭60−219243号公報)な
どが開示されている。しかしながら、これらの技術をも
ってしてもエチレン・プロピレン系共重合体ゴム組成物
に対するポリエステル系繊維の接着性は未だ十分な水準
に達していないのが現状である。
たものであり、本発明の目的とするところは、特にエチ
レンプロピレン系ゴムマトリックスからなるホースの補
強繊維として、該ゴムマトリックスとの接着性が改良さ
れたポリエステル繊維を得るための接着処理法を提供す
ることにある。
リエポキシド化合物を予め付与したポリエステル繊維コ
ードを、レゾルシン・フォルマリン・ゴムラテックス
(RFL)に、パラクロロフェノール及びレゾルシンを
フォルムアルデヒドと共縮合した化合物を配合し、架橋
剤としてブロックドポリイソシアネート化合物を添加し
た処理剤で処理するポリエステル繊維の処理方法であっ
て、パラクロロフェノール及びレゾルシンをフォルムア
ルデヒドと共縮合した化合物が、下記構造式(化2)で
表される3核体(I)、5核体(II)、7核体(II
I )を主成分とするクロロフェノール化合物であり、
RFLに使用されるゴムラテックスがビニルピリジン・
スチレン・ブタジエンの3元共重合体であり、その組成
割合が重量比率で5:90:5〜10:80:10の範
囲にあることを特徴とするポリエステル繊維とエチレン
プロピレン系ゴムとの接着処理法。
ポリエポキシド化合物は、1分子中に少なくとも2個以
上のエポキシ基を該化合物100g当たり0.2g当量
以上含有する化合物であり、エチレングリコール、グリ
セロール、ソルビトール、ペンタエリスリトール、ポリ
エチレングリコール等の多価アルコール類とエピクロル
ヒドリンの如きハロゲン含有エポキシド類との反応生成
物、レゾルシン・ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジメ
チルメタン、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、レゾ
ルシン・ホルムアルデヒド樹脂等の多価フェノール類と
前記ハロゲン含有エポキシド類との反応生成物、過酢酸
または過酸化水素等で不飽和化合物を酸化して得られる
ポリエポキシド化合物などであり、具体例としては3,
4−エポキシシクロヘキセンエポキシド、3,4−エポ
キシシクロヘキセンメチル−3,4−エポキシシクロヘ
キセンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6
−メチル−シクロヘキシルメチル)アジペートなどを挙
げることが出来る。これらのうち、特に多価アルコール
とエピクロルヒドリンとの反応生成物、即ち多価アルコ
ールのポリグリシジルエーテル化合物が優れた性能を発
現するので好ましい。かかるポリエポキシド化合物は,
通常乳化液として使用する。乳化液または溶液とするに
は、例えばかかるポリエポキシド化合物をそのまま、或
いは必要に応じて少量の溶媒に溶解したものを公知の乳
化剤、例えばアルキルベンゼンスルフォン酸ソーダ、ジ
オクチルスルフォサクシネートナトリウム塩、ノニルフ
ェノールエチレンオキサイド付加物等を用いて乳化また
は溶解する。上記ポリエポキシド化合物はポリエステル
繊維の延伸工程でオイリングにより付与し、引き続いて
熱セットされるのが、製造面から好ましい。
ックドポリイソシアネート化合物はポリイソシアネート
化合物とブロック化剤との付加物であり、加熱によりブ
ロック成分が遊離して活性なポリイソシアネート化合物
を生ぜしめるものである。ポリイソシアネート化合物と
しては、例えばトリレンジイソシアネート、メタフェニ
レンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ポリメチレン
ポリフェニルイソシアネート、トリフェニルメタントリ
イソシアネート等のポリイソシアネート、或いはこれら
ポリイソシアネートと活性水素原子を2個以上有する化
合物、例えばトリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トール等とをイソシアネート基(−NCO)とヒドロキ
シル基(−OH)の比が1を越えるモル比で反応させて
得られる末端イソシアネート基含有のポリアルキレング
リコールアダクトポリイソシアネートなどが挙げられ
る。特にトリレジンイソシアネート、ジフェニルメタン
ジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシア
ネートの如き芳香族ポリイソシアネートが優れた性能を
発現するので好ましい。
ル、チオフェノール、クレゾール、レゾルシノール等の
フェノール類、ジフェニルアミン、キシリジン等の芳香
族第2級アミン類、フタル酸イミド類、カプロラクタ
ム、バレロラクタム等のラクタム類、アセトキシム、メ
チルエチルケトンオキシム、シクロヘキサンオキシム等
のオキシム類および酸性亜硫酸ソーダなどがある。
は、レゾルシン・フォルマリンをアルカリまたは酸性触
媒下で反応させて得られる初期縮合物とクロロフェノー
ル化合物とゴムラテックスの混合物であり、レゾルシン
・フォルマリン・ゴムラテックスの配合比率については
公知技術のいずれを適用しても効果は見られる。被着ゴ
ムの配合によっても、これらクロロフェノール化合物と
レゾルシン・フォルマリン・ゴムラテックスの配合比率
は微妙に変化する。一般的には、前述のRFとクロロフ
ェノール化合物の配合割合は50/50〜80/20
(重量比)が好ましく使用される。
は、パラクロルフェノール及びレゾルシンをホルムアル
デヒドと共縮合した化合物であり、下記構造式(化3)
で表される3核体(I)、5核体(II)、7核体(I
II )を主成分とするものである。
ックスは、特定の組成を有するビニルピリジン・ブタジ
エン・スチレンの3元共重合したゴムラテックスであ
る。一般的に使用されている、ビニルピリジン・ブタジ
エン・スチレンの3元共重合したゴムラテックス中のそ
れぞれ3成分の組成割合は、重量比で15:70:15
であるが、本発明に用いるものの組成割合は、重量比が
5:90:5〜10:80:10の範囲であり、ブタジ
エンの割合が高くなっているのが特徴である。特に好ま
しくは、該重量比が7:86:7である3元共重合体で
ある。エチレンプロピレン系ゴムとの接着には、一般の
ビニルピリジン・ブタジエン・スチレンの3元共重合し
たゴムラテックスとポリブタジエンラテックスを併用す
るのが公知であるが、本発明では、特定組成を有するビ
ニルピリジン・ブタジエン・スチチレンの3元共重合し
たゴムラテックスのみを使用することで接着性能が発現
する。
は、表面が被着ゴムであるエチレンプロピレン系ゴムと
高い親和性を有するジエン結合を有するゴム成分を含有
し、同時にRFの構造中に極性の高いエチレンプロピレ
ン系ゴムと親和性の高い、ハロゲンを含有するクロロフ
ェノール化合物を含有した接着剤皮膜で被覆されてい
る。また、添加された架橋剤により接着剤層の凝集力を
高めることが出来、耐熱性などの向上に寄与し、接着性
を発現するものである。特に,ブタジエン成分を増やし
たビニルピリジン・ブタジエン・スチレンの3元共重合
ラテックス中に含有される数多くの二重結合の果たす役
割を無視できない。
する。なお、実施例における評価法は下記の通りであ
る。 <ゴムホースの作成>得られた接着処理ポリエステルコ
ードを、交差角108度でブレードし、エチレンプロピ
レン系未加硫ゴムを用いてホースに成型し、150℃で
40分間蒸気加硫を行い、剥離接着力及び剥離後のゴム
付着率の測定を行った。 <ホース剥離接着力>剥離接着力は、ホースを長さ1イ
ンチに切断し、その外側ゴムを、ホースの周長に沿って
剥離したときの強力で表す。 <ゴム付着率>剥離接着力測定において、外側ゴム剥離
後の、ブレードコード上へのゴムの残存付着率を判定し
たものである。評価に用いたゴムの配合組成は以下の通
りである。
エポキシド化合物を繊維重量に対し、0.4%付与した
ポリエチレンテレフタレート繊維(帝人株式会社製、
〔η〕0.90)1500デニール/250フィラメン
トからなるマルチフィラメントに10cmあたり8回の
撚をかけ、コードとした後、コード処理装置を用い、下
記のRFL接着剤を用いてディップ処理を行った。
ン37%水溶液14.9部を苛性ソーダ13.3部が添
加された223.5部の水中で反応させてRFレジンを
得る。次に、このレジンにビニルピリジン・ブタジエン
・スチレンの3元共重合ラテックス(3成分の組成比
は、重量比で7:86:7、住友ダウ株式会社製、試作
品V−4311、ビニルピリジンラテックス、固形分4
5%)を250.5部添加混合し、室温で24時間熟成
させる。この際、同時に架橋剤としてブロックドポリイ
ソシアネート化合物の水分散体(商品名:エラストロン
BN−69、第一工業製薬株式会社製、固形分40%)
を45部配合する。使用直前に、RFレジンに対し、固
形分比で4倍のクロロフェノール化合物(商品名:デナ
ボンドE、ナガセ化成株式会社製、固形分20%)を添
加し、よく攪拌して使用する。処理剤の粘度、付着量の
コントロールは該処理剤への水の添加希釈により調節す
る。
30〜160℃で1〜3分間乾燥後、180〜235℃
で1〜2分間熱処理を行った。結果を表1に示す。
配合しなかった場合、または架橋剤を配合しなかった場
合を示す。本発明によるものが、接着剥離強度、ゴム付
着率共にバランス良く良好である。
Claims (1)
- 【請求項1】 ポリエポキシド化合物を予め付与したポ
リエステル繊維コードを、レゾルシン・フォルマリン・
ゴムラテックス(RFL)に、パラクロロフェノール及
びレゾルシンをフォルムアルデヒドと共縮合した化合物
を配合し、架橋剤としてブロックドポリイソシアネート
化合物を添加した処理剤で処理するポリエステル繊維の
処理方法であって、パラクロロフェノール及びレゾルシ
ンをフォルムアルデヒドと共縮合した化合物が、下記構
造式(化1)で表される3核体(I)、5核体(I
I)、7核体(III )を主成分とするクロロフェノ
ール化合物であり、RFLに使用されるゴムラテックス
がビニルピリジン・スチレン・ブタジエンの3元共重合
体であり、その組成割合が重量比率で5:90:5〜1
0:80:10の範囲にあることを特徴とするポリエス
テル繊維とエチレンプロピレン系ゴムとの接着処理法。 【化1】
Priority Applications (1)
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JP12371094A JP3188590B2 (ja) | 1994-06-06 | 1994-06-06 | ポリエステル繊維とエチレンプロピレン系ゴムとの接着処理法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP12371094A JP3188590B2 (ja) | 1994-06-06 | 1994-06-06 | ポリエステル繊維とエチレンプロピレン系ゴムとの接着処理法 |
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JPH07331583A JPH07331583A (ja) | 1995-12-19 |
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EP2096134B1 (en) * | 2006-11-07 | 2016-10-26 | Mitsubishi Chemical Corporation | Organic fiber-reinforced composite resin composition and organic fiber-reinforced composite resin molding |
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- 1994-06-06 JP JP12371094A patent/JP3188590B2/ja not_active Expired - Fee Related
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