JP3188040B2 - 学習型フィードフォワード制御装置 - Google Patents

学習型フィードフォワード制御装置

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JP3188040B2
JP3188040B2 JP11049893A JP11049893A JP3188040B2 JP 3188040 B2 JP3188040 B2 JP 3188040B2 JP 11049893 A JP11049893 A JP 11049893A JP 11049893 A JP11049893 A JP 11049893A JP 3188040 B2 JP3188040 B2 JP 3188040B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、学習型フィードフォワ
ード制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、制御対象の入力に対する応答を早
め、また、偏差をなくすために図2に示すような学習型
フィードフォワード制御装置を用いている。即ち、目標
値を減算器1及び学習型フィードフォワード制御器2に
入力し、上記減算器1で目標値と制御対象5の観測値と
の偏差を求め、更に乗算器3でフィードバックゲインK
を乗じる。そして、この乗算器3の出力信号Tf(t)
と学習型フィードフォワード制御器2の出力信号Tt
(t)とを加算器4で加算して操作信号T(t)を求
め、制御対象5及び学習型フィードフォワード制御器2
に入力する。
【0003】この学習型フィードフォワード制御器2
は、制御対象5が入力信号から出力信号を出すような機
能を有し、制御対象5の目標値を入力端に加えると、そ
の出力端に、制御対象5が目標としている出力を出すた
めの入力信号が得られる。学習型フィードフォワード制
御器2がこのような信号を作成するために、制御対象モ
デルのサブシステムを内部に備えている。これは制御対
象5の既知の運動方程式より導出される。上記サブシス
テムの出力には、重み係数ωi が掛かっており、学習に
よって [T(t)−Tt(t)]=[Tf(t)] が最小となるようにωi を収束させる。学習方程式は、 τωi ′=Yi (t){T(t)−Tt(t)} =Yi (t)(Tf(t)) で示される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の学習型フィード
フォワード制御装置は、多入出力系においては、サブシ
ステムを作成するのが非常に困難であった。本発明は上
記実情に鑑みてなされたもので、従来の学習型フィード
フォワード制御器のサブシステムに相当する部分を簡単
に作成し得る学習型フィードフォワード制御装置を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、目標値と制御
対象の観測値との偏差を求めて制御対象を制御するフィ
ードバック制御系と、上記制御対象の目標値から該制御
対象に対する入力信号を作成する学習型フィードフォワ
ード制御器とを備えた学習型フィードフォワード制御装
置において、上記学習型フィードフォワード制御器は、
入力v、状態X、出力yを持つ制御対象の線形状態方程
式 X′=AX+Bv,y=CX に基づき、目標値から状態Xを得るマトリクスと、この
マトリクスから出力される状態Xを微分してX′を得る
微分手段と、この手段による微分値X′から上記状態X
に係数Aを乗じた値AXを減算してBvを得る演算手段
と、この演算手段の出力値Bvに学習により得たB-1
乗じて上記制御対象に対する入力vを取り出すニューラ
ルネットワークとからなることを特徴とする。
【0006】
【作用】制御対象の線形状態方程式を「X′=AX+B
v,y=CX」とすると、目標値入力はyに相当する。
従って、マトリクスでyにC-1を乗じてXを作成し、こ
のXを微分してX′とすると共に、XにAを乗じてAX
を作成する。そして、上記X′からAXを減算(X′−
AX)することにより、Bvを求めてニューラルネット
ワークに入力する。ニューラルネットワークで、B-1
得られるように学習することにより、制御対象に対する
入力vを得ることができる。上記の処理を行なうことに
より、多入出力系における学習型フィードフォワード制
御器のサブシステムに相当する部分を簡単に作成するこ
とができる。
【0007】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。図1は本発明の一実施例に係る学習型フィード
フォワード制御装置の構成を示すブロック図である。図
1に示すように、目標値が減算器11及び学習型フィー
ドフォワード制御器12に入力される。減算器11は、
目標値と制御対象15の観測値との偏差を求め、その偏
差値に目標値を減算器11及び学習型フィードフォワー
ド制御器12に入力し、上記減算器11で目標値と制御
対象15の観測値との偏差を求め、更に乗算器13でフ
ィードバックゲインKを乗じる。そして、この乗算器1
3の出力信号Tf(t)と学習型フィードフォワード制
御器12の出力信号Tt(t)とを加算器4で加算して
操作信号T(t)を求め、制御対象5及び学習型フィー
ドフォワード制御器12に入力する。
【0008】学習型フィードフォワード制御器12は、
マトリクス回路16、微分回路17、乗算器18、減算
器19、ニューラルネットワーク20、減算器21から
なり、目標値がマトリクス回路16に入力される。この
マトリクス回路16は、目標値入力にC-1を乗じてXを
求め、微分回路17及び乗算器18に入力される。微分
回路17は、Xを微分してX′を求め、乗算器18は、
Xに係数Aを乗じてAXを求める。そして、減算器19
で、上記微分回路17の出力X′から乗算器18の出力
AXが減算され、その減算結果がニューラルネットワー
ク20に入力される。このニューラルネットワーク20
の出力は、学習型フィードフォワード制御器12の出力
Tt(t)として加算器14へ送られると共に、減算器
21の−端子に入力される。この減算器21は、加算器
14の出力である操作信号T(t)からニューラルネッ
トワーク20の出力を減算し、その減算結果をニューラ
ルネットワーク20に学習信号として入力する。
【0009】次に上記実施例の動作を説明する。制御対
象15は、入力v、状態X、出力yに対し、 X′=AX+Bv,y=CX の関係にあり、学習型フィードフォワード制御器12の
マトリクス回路16は状態Xを取り出す役目のみを行な
っているものとする。
【0010】つまり、制御対象15の状態を制御するこ
とを目的とした制御系を仮定している。目標値入力は、
状態量を取り出しているだけの場合を考えているので、
出力yから状態Xを取り出す場合、「X=C-1・y」で
ある。目標値入力は、出力yに相当するので、マトリク
ス回路16により、yにC-1を乗じて状態Xを求める。
この状態Xが求まると、上式を変形した「Bv=X′−
AX」の関係からBvを求める。即ち、状態Xを微分回
路17で微分してX′とし、また、状態Xに乗算器18
で係数Aを掛けてAXを作成し、減算器19で「X′−
AX」の減算を行なってBvを求める。
【0011】そして、上記Bvからvの信号を取り出す
ためにはB-1の処理が必要であるので、この処理をニュ
ーラルネットワーク20で行なっている。vの信号は、
制御対象15の入力信号であり、制御対象15の入力数
と同じ個数を持っている。ニューラルネットワーク20
では、各入力信号vにBvの信号を重みωijを掛けなが
ら結合させる。重みωijは[T(t)−Tt(t)]=
[Tf(t)]が最小となるように学習させる。この学
習の方程式は、次式に示すように τωij=Yi (t){T(t)−Tt(t)} =Yi (t)[Tf(t)] である。このニューラルネットワーク20の学習によ
り、「B-1」が作成され、目標値入力信号から制御対象
15への入力信号を直接得ることのできる学習型フィー
ドフォワード制御器12とすることができる。
【0012】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、多
入出力系における学習型フィードフォワード制御器の従
来のサブシステムに相当する部分を簡単に作成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る学習型フィードフォワ
ード制御装置の構成を示すブロック図。
【図2】従来の学習型フィードフォワード制御装置の構
成を示すブロック図。
【符号の説明】
11 減算器 12 学習型フィードフォワード制御器 13 乗算器(フィードバックゲイン) 14 加算器 15 制御対象 16 マトリクス回路 17 微分回路 18 乗算器 19 減算器 20 ニューラルネットワーク 21 減算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−84303(JP,A) 特開 昭63−214801(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 13/02 G05B 11/32 G06N 1/00 - 3/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目標値と制御対象の観測値との偏差を求
    めて制御対象を制御するフィードバック制御系と、上記
    制御対象の目標値から該制御対象に対する入力信号を作
    成する学習型フィードフォワード制御器とを備えた学習
    型フィードフォワード制御装置において、 上記学習型フィードフォワード制御器は、入力v、状態
    X、出力yを持つ制御対象の線形状態方程式 X′=AX+Bv,y=CX に基づき、目標値から状態Xを得るマトリクスと、この
    マトリクスから出力される状態Xを微分してX′を得る
    微分手段と、この手段による微分値X′から上記状態X
    に係数Aを乗じた値AXを減算してBvを得る演算手段
    と、この演算手段の出力値Bvに学習により得たB-1
    乗じて上記制御対象に対する入力vを取り出すニューラ
    ルネットワークとからなることを特徴とする学習型フィ
    ードフォワード制御装置。
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