JP3187604U - 乾燥装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロールシートの幅が変わっても、熱風の浪費を押さえることができる乾燥装置を提供する。
【解決手段】チャンバー4に、ノズル3の中央部に熱風を供給する中央室と、ノズルの両端部に熱風を供給する側端室とを分ける隔壁を設けることにより、ロールシート1の幅方向に延びる開口を持つ複数のノズル3を中央部と両端部に分割し、熱風源5からの熱風を熱風切換部5aで切り換えて中央部のノズルのみ及び中央部と両端部の両方のノズルに供給できるようにした。
【選択図】図1

Description

本考案は、印刷した或いは接着剤を塗布した後のロールシートに熱風を吹き付けてインク或いは接着剤の希釈溶剤の蒸発乾燥を促す乾燥装置に関する。
グラビア印刷装置やフレキソ印刷装置でロールシートに多色印刷する場合、印刷→乾燥→印刷→乾燥→・・・と、印刷と乾燥を繰り返す必要がある。そのため、ロールシートに多色印刷する印刷システムの乾燥装置では、ロールシートの印刷面に対向し該ロールシートの搬送方向に間隔を隔て且つ該ロールシートの幅方向に延びる開口を持つ複数のノズルから熱風を吹き付けて乾燥を行うようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
また、表側のロールシートの片面に接着剤を塗布し裏側のロールシートをラミネートするラミネータの乾燥装置では、表側のロールシートの片面に接着剤を塗布した後、その塗布面に対向し該ロールシートの搬送方向に間隔を隔て且つ該ロールシートの幅方向に延びる開口を持つ複数のノズルから熱風を吹き付けて乾燥を行うようにしている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2013−10182号公報 特開平6−270261号公報
搬送されるロールシートに熱風を吹き付けてインク或いは接着剤の乾燥を行う場合、ロールシートの幅全体に熱風を吹き付けなければならない。そのため、従来の乾燥装置では様々な幅のロールシートに対応できるように、ノズルの開口のロールシートの幅方向の長さは想定される最大のロールシートの幅近くに設定されていた。
ノズルの開口の長さが想定される最大のロールシートの幅近くに設定されていると、幅の狭いロールシートの場合、乾燥に使われない熱風が無駄に消費されてしまう。
本考案は、上記の問題に鑑みてなされたもので、ロールシートの幅が変わっても、熱風の浪費を押さえることができる乾燥装置を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するためになされた本考案の乾燥装置は、印刷された或いは接着剤が塗付されたロールシートを案内搬送する複数個の案内ロールを持つ案内部と、該案内部に案内されている該ロールシートの印刷面或いは塗布面に熱風を吹き付けるための該案内部に対向し該ロールシートの搬送方向に間隔を隔て且つ該ロールシートの幅方向に延びる開口を持つ複数のノズルを持ち、各該ノズルに熱風を供給するチャンバーと、該チャンバーに熱風を供給する熱風源と、を備える乾燥装置であって、前記チャンバーは、各該ノズルの中央部に熱風を供給する中央室と、各該ノズルの両端部に熱風を供給する側端室とを分ける隔壁を有し、前記熱風源は、前記中央室のみ及び前記中央室と前記側端室の両方に熱風を送る熱風切替部を有することを特徴とする。
ノズルの中央部に近い幅のロールシートを乾燥する際、ノズルの側端部に熱風を供給しないようにすることができる。その結果、熱風の浪費を抑制することができる。
上記本考案の乾燥装置では、ロールシートの幅方向のノズルの開口の長さを中央部と両側端部の3つに分割したが、分割数を4以上にしてもよい。分割数が多くなると、様々な幅のロールシートに対応することができる。
上記の乾燥装置において、前記ノズルの前記側端部の前記幅方向の長さは、前記ノズルの中央部の前記幅方向の長さの2/5〜3/5であるとよい。
通常、グラビア印刷やラミネータの場合、ロールシート幅が定尺のWと半尺の0.5Wであることが多い。ノズルの側端部の幅方向の長さを、ノズルの中央部の幅方向の長さの2/5〜3/5とすることで、定尺のロールシートの場合、中央室と側端室の両方に熱風を送り、半尺のロールシートや半尺以下のロールシートの場合、中央室のみに熱風を送って、熱風の浪費を押さえて乾燥することができる。
また、前記ロールシートはその幅の中心線が前記ノズルの中央部に沿うように搬送されるとよい。
ロールシートの幅が半尺の場合でも、ノズルの中央部で全幅に熱風を吹き付けることができる。
また、前記ロールシートは、その非印刷面或いは非塗布面が搬送方向に弧を描くように配置された前記複数個の案内ロールで案内され、前記複数のノズルは、前記ロールシートの印刷面或いは塗布面から所定距離離間しているものとするとよい。
ロールシートが弧状に配置された複数個の案内ロールで案内されるので、ロールシートに強い張力をかけることができる。しかも、複数のノズルがロールシートの印刷面或いは塗布面から所定の距離離間している複数のノズルから熱風が吹きつけられるので、ロールシートの搬送方向で熱風の吹き付け量が変わらず、有効に乾燥することができ、色ずれの問題やラミネート不良の問題も抑制される。
また、前記側端室は前記チャンバーの中で互いに連通するとよい。これにより、チャンバーへの熱風供給ダクトを簡素化できる。
また、前記隔壁は前記ノズルの先端から内側に所定距離控えるとよい。これにより、隔壁による熱風の吹き付け量のむらを抑制することができる。
また、前記熱風切替部は、前記側端室への熱風の供給をオン/オフする可変バルブを備えるとよい。
ロールシートの幅が大きい場合は、可変バルブをオンすることで側端室へも熱風を供給することができる。その結果、ロールシートの幅全体に熱風を吹き付けることができ。ロールシートの幅が小さい場合は、可変バルブをオフすることで、熱風の浪費を抑制することができる。
また、前記熱風源は、熱風の供給を制御する熱風供給制御部を備えるとよい。これにより、可変バルブをオフにしたとき、熱量(温度×風量)を減少させ、エネルギの浪費を抑制することができる。
ノズルの中央部に近い幅のロールシートを乾燥する際、ノズルの側端部に熱風を供給しないようにすることができる。その結果、熱風の浪費を抑制することができる。
実施形態1の乾燥装置の側方視図である。 図1のA1−A1線切断端面視図である。 図1のA2−A2線切断端面視図である。 図1の点線円内拡大断面図である。 図4のB矢視図である。 変形態様の点線円内拡大断面図である。 実施形態2の乾燥装置の一部破断側方視図である。 図7のA3−A3線切断端面視図である。
本考案の乾燥装置の実施の形態を図面を参照して説明する。
(実施形態1)
図1は本実施形態の乾燥装置の側方視図であり、図2は図1のA1−A1線切断端面視図、図3は図1のA2−A2線切断端面視図、図4は図1の点線円内拡大断面図、図5は図4のB矢視図である。
1は搬送方向に弧を描くように配置された複数の案内ロール2aを備える案内部2に案内搬送される印刷装置で印刷されたロールシート、3はロールシート1の印刷面1aに熱風を吹き付けるための案内部2に対向しロールシート1の搬送方向に間隔を隔て且つロールシート1の幅方向に延びる開口を持つ複数のノズル、である。4はノズル3を備え、ノズル3に熱風を供給するチャンバー、5はチャンバー4に熱風を供給する熱風源である。
ノズル3はロールシート1の幅方向に延びる開口3aを持ち、チャンバー4はノズル3の中央部に熱風を供給する中央室4aと、各ノズル3の両端部に熱風を供給する側端室4bとを分ける隔壁4cを有している。隔壁4cは、チャンバー壁4eに当接し、両側端室4bはチャンバー4内で分離されている。
熱風源5は、中央室4aのみ及び中央室4aと側端室4bの両方に熱風を送る熱風切替部5aと、ブロアー5bと熱交換器5cと、熱風量を制御する熱風供給制御部5dと、を備える。なお、手動で行う場合は、熱風供給制御部5dは不要である。
熱風源5とチャンバー4とは、中央室4aに熱風を送る中央室ダクト6と側端室4bに熱風を供給する側端室ダクト7で連通している。
本実施形態の乾燥装置では、ロールシート1の幅方向のノズル3の開口の長さを中央部と両側端部の3つに分割したが、分割数を4以上にしてもよい。分割数が多くなると、様々な幅のロールシートにきめ細かに対応することができる。
複数のノズル3は、ロールシート1の印刷面1aから所定距離離間しているとよい。ロールシートの搬送方向で熱風の吹き付け量が変わらず、有効に乾燥することができる。複数のノズル3は、ロールシート1の印刷面1aから15mm前後離間していることが好ましい。
ノズル3の側端部の幅方向の長さd1は、ノズル3の中央部の幅方向の長さd0の2/5〜3/5であるとよい。
通常、グラビア印刷やフレキソ印刷の場合、ロールシート幅が定尺のWと半尺の0.5Wであることが多い。ノズル3の側端部の幅方向の長さd1を、ノズル3の中央部の幅方向の長さd0の2/5〜3/5とすることで、定尺のロールシートの場合、中央室4aと側端室4bの両方に熱風を送り、半尺のロールシートの場合、中央室4aのみに熱風を送って、熱風の浪費を押さえて乾燥することができる。
ロールシート1はその幅の中心線CLがノズル3の中央部3bに沿うように搬送されるとよい(図2参照。)。ロールシート1の幅が点線で示す半尺の場合でも、ノズルの中央部で全幅に熱風を吹き付けることができる。
隔壁4cは図4に示すように、その一端部がチャンバー壁4dに当接している。開口3aからの熱風の吹き出しは、隔壁4cで邪魔されるので、隔壁4cの厚さは薄い方が良い。1mm前後が好ましい。
隔壁4cが図4に示すように、チャンバー壁4dに当接していると、ノズル3の先端から吹き出される熱風のロールシート1の幅方向の広がりが大きくなり、熱風を浪費する。幅方向の広がりを抑制するために、図6に示すように、隔壁4cがノズル3の中に進入するようにするとよい。しかし、ノズル3の先端まで進入すると幅方向の広がりを抑制し過ぎて、熱風の吹き出しが幅方向で不均一になる。したがって、隔壁4cは図6のように、ノズル3の先端から内部に控えるとよい。15mm前後控えることが好ましい。
熱風切替部5aは、側端室4bへの熱風の供給をオン/オフする可変バルブ5a1を備えている。
熱風供給制御部5dは、可変バルブ5a1がオフのとき、すなわち、ロールシート1の幅が狭いため側端室4bに熱風を供給しないとき、ブロアー5bの出力(風量)と熱交換器5cの出力(温度)を減少させる。具体的には、熱風供給制御部5dはブロアー5bの回転数をインバータ制御する。また、熱風供給制御部5dは、熱交換器5cへの蒸気の供給量を制御する。
熱風供給制御部5dは、中央室4aのノズルからの熱風吹き出し量を5〜20%制御できるようにするとよい。ノズル式の乾燥装置では、ロールシート1の中央部に希釈溶剤が残留することがあるが、中央室4aのノズルからの熱風吹き出し量が5〜20%制御されるので、残留した希釈溶剤を短時間に気化させることができる。
印刷装置は、グラビア印刷装置又はフレキソ印刷装置であるとよい。グラビア印刷装置又はフレキソ印刷装置ではロールシートに高速で多色印刷するので、熱風の浪費抑制効果が大きい。
(実施形態2)
本実施形態の乾燥装置はラミネータの乾燥装置で、壁で分けられた側端室をチャンバーの中で連通するようにしたものである。すなわち、隔壁4cがチャンバー壁4eから離間しており、中央室4aは隔壁4cと4fで矩形状に区画される領域である。1は、グラビアロール(不図示)とニップロール(不図示)の間を通過して接着剤が塗布されたロールシートであり、1bは接着剤塗布面である。
中央室4aは、チャンバー4に入れ子状に構成され、中央室ダクト6で熱風源5に連通している。側端室4bは、一つの側端室ダクト7で熱風源5に連通している。
実施形態1の乾燥装置では、両側の側端室4bが隔壁4cで隔離されていたため、側端室4bへの熱風の供給を行う側端室ダクト7が風下側に二つに分かれて側端室4bに連通する必要があったが、本実施形態では、側端室4bに連通する側端室ダクト7が二つに分かれる必要がない。
1・・・・・・・ロールシート
1a・・・・・印刷面
1b・・・・・塗布面
2・・・・・・・案内部
2a・・・・・案内ロール
3・・・・・・・ノズル
3a・・・・・開口
4・・・・・・・チャンバー
4a・・・・・中央室
4b・・・・・側端室
4c・・・・・隔壁
5・・・・・・・熱風源
5a・・・・・熱風切替部
5a1・・・可変バルブ
5d・・・・・熱風供給制御部

Claims (8)

  1. 印刷された或いは接着剤が塗布されたロールシートを案内搬送する複数個の案内ロールを持つ案内部と、該案内部に案内されている該ロールシートの印刷面或いは塗布面に熱風を吹き付けるための該案内部に対向し該ロールシートの搬送方向に間隔を隔て且つ該ロールシートの幅方向に延びる開口を持つ複数のノズルを持ち、各該ノズルに熱風を供給するチャンバーと、該チャンバーに熱風を供給する熱風源と、を備える乾燥装置であって、
    前記チャンバーは、各該ノズルの中央部に熱風を供給する中央室と、各該ノズルの両端部に熱風を供給する側端室とを分ける隔壁を有し、
    前記熱風源は、前記中央室のみ及び前記中央室と前記側端室の両方に熱風を送る熱風切替部を有することを特徴とする乾燥装置。
  2. 前記ノズルの前記側端部の前記幅方向の長さは、前記ノズルの中央部の前記幅方向の長さの2/5〜3/5である請求項1に記載の乾燥装置。
  3. 前記ロールシートはその幅の中心線が前記ノズルの中央部に沿うように搬送される請求項1又は2に記載の乾燥装置。
  4. 前記ロールシートは、その非印刷面或いは非塗布面が搬送方向に弧を描くように配置された前記複数個の案内ロールで案内され、
    前記複数のノズルは、前記ロールシートの印刷面或いは塗布面から所定距離離間している請求項1〜3のいずれか1項に記載の乾燥装置。
  5. 前記側端室は前記チャンバーの中で互いに連通する請求項1〜4のいずれか1項に記載の乾燥装置。
  6. 前記隔壁は前記ノズルの先端から内側に所定距離控える請求項1〜5のいずれか1項に記載の乾燥装置。
  7. 前記熱風切替部は、前記側端室への熱風の供給をオン/オフする可変バルブを備える請求項1〜6のいずれか1項に記載の乾燥装置。
  8. 前記熱風源は、熱風の供給を制御する熱風供給制御部を備える請求項1〜7のいずれか1項に記載の乾燥装置。
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