JP3187580U - 建物用基礎部材の構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】建物用基礎部材の構造において、寸法変更が必要な場合においても柔軟に対応可能であり、歩留まりを改善してコストを抑えることができるようにする。
【解決手段】フーチング部18は、立上り部16の長手方向に任意に調整可能な間隔Kを空けて配置され、かつ互いに平行する複数の支持部18a…と、立上り部16と平行に配置され、かつ複数の支持部18a…の端部同士を連結する補助配筋材18bと、を備えており、複数の支持部18a…間に形成された間隔Kは、現場打ちコンクリートの打設用スペースとされている。
【選択図】図2

Description

本考案は、建物用基礎部材の構造に関する。
近年、建物用基礎としては、予め工場等でブロック状に成形されたプレキャストコンクリート製の所謂PC基礎を用いる技術が知られている。すなわち、建物用基礎は、建物の構築領域の地盤を連続的に掘削して形成された根切り部にPC基礎が順次配列されて、建物の壁線に沿って連続性のある状態となるように設けられることにより造られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3563128号公報
ところで、特許文献1における各種PC基礎では、フーチング部が、立上り部の下端から下方に延出する板状をなして強度の維持を図る支持部と、フーチング形成領域を囲む囲繞部とにより、所謂矩形枠状に形成されている。
しかしながら、囲繞部によってフーチング形成領域が確定されているため、例えば標準とは異なる仕様等の間取りで布基礎を構築するような、規定寸法と比較して変更された寸法のPC基礎が必要となった場合、当該間取りに対応したPC基礎(以下、建物用基礎部材)を、工場での製造段階において別ラインで成形しなければならない。
この場合、変更された寸法に応じて矩形枠状のフーチング部を別途成形しなければならないため、製造に係る手間が余計にかかるだけでなく、歩留まりが悪くコストが嵩むことが懸念される。
そこで、本考案は上述した事情に鑑みてなされたもので、建物用基礎を構成する建物用基礎部材において、寸法変更が必要な場合においても柔軟に対応可能であり、歩留まりを改善してコストを抑え得るようにすることを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の考案は、例えば図1〜図6に示すように、鉛直方向に直立して建物を支持する立上り部16と、前記立上り部16の下端部から側方に突出して当該立上り部16を支持するフーチング部18と、を有するプレキャストコンクリート製の建物用基礎部材(例えば、PC基礎10(12,14))の構造において、
前記フーチング部18は、
前記立上り部16の長手方向に任意に調整可能な間隔Kを空けて配置され、かつ互いに平行する複数の支持部18a…と、
前記立上り部16と平行に配置され、かつ前記複数の支持部18a…の端部同士を連結する補強材(例えば、補助配筋材18b)と、を備えており、
前記複数の支持部18a…間に形成された前記間隔Kは、現場打ちコンクリート4の打設用スペースとされていることを特徴とする。
請求項1に記載の考案によれば、フーチング部18は、立上り部16の長手方向に任意に調整可能な間隔Kを空けて配置され、かつ互いに平行する複数の支持部18a…と、立上り部16と平行に配置され、かつ複数の支持部18a…の端部同士を連結する補強材としての補助配筋材18bと、を備えている。このとき、複数の支持部18a…間に形成された間隔Kは、現場打ちコンクリート4の打設用スペースとされているので、当該間隔Kにコンクリート4を打設してフーチング部18を地盤100に強固に固定できる。しかも、複数の支持部18a…間に形成された間隔Kは、任意に調整可能であるので、例えば標準とは異なる仕様等の間取りで建物用基礎(布基礎1)を構築するような、規定寸法と比較して変更された寸法の建物用基礎部材が必要となった場合においても、当該変更された寸法に対応することができるため、歩留まりを改善してコストを抑えることができる。
また、建物用基礎部材(PC基礎10(12,14))は、立上り部16とフーチング部18とを有する形状に工場で製造されるものであり、表面が仕上げ処理されているため、特に、立上り部16は、建築現場で表面処理を行なう必要がない。また、表面のデザイン加工も可能である。
請求項2に記載の考案は、請求項1に記載の建物用基礎部材(PC基礎10(12,14))の構造において、
前記フーチング部18は、隣接する前記複数の支持部18a,18a…間に、これら支持部18a…と平行して配置される配筋材23を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の考案によれば、フーチング部18は、隣接する複数の支持部18a,18a…間に、これら支持部18a…と平行して配置される配筋材23を備えているので、建物用基礎部材(PC基礎10(12,14))の剛性や強度を向上させることができる。
請求項3に記載の考案は、請求項2に記載の建物用基礎部材(PC基礎10(12,14))の構造において、
前記配筋材23の長さは、前記支持部18aよりも長尺に設定されていることを特徴とする。
請求項3に記載の考案によれば、配筋材23の長さは、支持部18a…よりも長尺に設定されているので、建物用基礎部材(PC基礎10(12,14))の剛性や強度を向上させることができる上に、フーチング部18における幅方向の寸法変更にも対応できる。
請求項4に記載の考案は、請求項2または3に記載の建物用基礎部材(PC基礎10(12,14))の構造において、
前記複数の支持部18a…の長さ方向両端部側に、前記現場打ちコンクリート4の打設時に使用される型枠52がそれぞれ配置されており、
前記配筋材23の長さは、前記型枠52,52間の間隔と略等しく設定されていることを特徴とする。
請求項4に記載の考案によれば、複数の支持部18a…の長さ方向両端部側に、現場打ちコンクリート4の打設時に使用される型枠52,52がそれぞれ配置されており、配筋材23の長さは、型枠52,52間の間隔と略等しく設定されているので、フーチング部18の周辺を囲むように配置された型枠52,52内に現場打ちコンクリート4を打設することにより、コンクリート4の打設量を少なくして打設作業を容易にでき、且つ型枠52が打設したコンクリート4を囲むため、養生期間中の他の作業も影響を受けることなく行なうことができ、工期の短縮およびコスト削減を図ることができる。
請求項5に記載の考案は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の建物用基礎部材(PC基礎10(12,14))の構造において、
前記立上り部16の下端部はテーパ状に形成されており、
前記複数の支持部18aの上端部には、前記立上り部16の下端部の形状(テーパ17)に対応する溝部18eがそれぞれ形成されており、
前記立上り部16の下端部(テーパ17)は、前記複数の支持部18aの各溝部18eに嵌合されていることを特徴とする。
請求項5に記載の考案によれば、立上り部16の下端部はテーパ状に形成されており、複数の支持部18a…の上端部には、立上り部16の下端部の形状(テーパ17)に対応する溝部18eがそれぞれ形成されており、立上り部16の下端部(テーパ17)は、複数の支持部18a…の各溝部18e…に嵌合されているので、立上り部16の下端部と、地盤100との間に所定空間を形成することができる。よって、この所定空間に打設したコンクリート4を流れ込ますことができ、フーチング部18を地盤100に対して、より一層強固に固定できることとなる。すなわち、建物用基礎部材(PC基礎10(12,14))の固定強度を最大限に発揮させることができる。
しかも、立上り部16の下端部には、テーパ17が形成されているので、一方の側から打設したコンクリート4を他方の側に流れ込み易くすることができる。従って、例えば、建物の内側からコンクリート4を打設すれば、外側にもコンクリート4が流れ込むこととなり、外側からのコンクリート打設作業を省略できる。これにより、立上り部16における建物の外側面が打設したコンクリート4によって汚されることを未然に防止できる。
本考案によれば、建物用基礎を構成する建物用基礎部材において、寸法変更が必要な場合においても柔軟に対応可能であり、歩留まりを改善してコストを抑えることができる。
本考案の一実施形態に係る建物用基礎構造の全体斜視図である。 両端部に連結部が形成された建物用基礎部材を示し、(a)はその平面図、(b)はその正面図である。 図2(a)におけるA−A線断面を示す斜視図である。 図2(a)におけるB−B線断面図である。 一方の端部に突出部が形成され、他方の端部に連結部が形成された建物用基礎部材を示し、(a)はその平面図、(b)はその正面図である。 図5の建物用基礎部材にコンクリートを打設する際の説明に供する説明図であり、(a)は建物用基礎部材の中央側における概略断面図であり、(b)はその端部側における概略断面図である。
以下、本考案に係る建物用基礎部材の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、建物用基礎である布基礎1は、かかる建物用基礎部材としてのPC基礎10が根切り部20に順次配列されることによって構築される。このとき、根切り部20は、建物の構築領域で地盤100を連続的に掘削(布掘り)して形成されており、この根切り部20のコーナー部および所定位置には、ベース部30が設置されている。そして、これらベース部30,30間にPC基礎10が架設されることによって、布基礎1が構築されている。
このベース部30は、根切り部20に載置される敷きモルタル21と、当該敷きモルタル21上に敷設されるプレキャストコンクリート製の底盤22(以下、これをPC底盤22と称す)とを有している。このPC底盤22はレベルプレートとも呼ばれ、補強鉄筋(図示せず)を内部に有して強化されたコンクリート板であるため、建築現場で補強鉄筋をこのベース部30上に配設する作業を省略できる。また、このPC底盤22は、上面が滑らかな平面となっており、PC基礎10を架設するときにこの上面に位置合わせのための墨出しを行えるようになっている。
また、このベース部30を根切り部20に設置するときには、このベース部30の設置位置に敷きモルタル21の山を載置し、この敷きモルタル21の山を潰すようにしてPC底盤22を載置する。そして、このPC底盤22を掛矢等で叩いて所定の高さで上面がほぼ水平になるよう調整作業を行なう。なお、この作業は、水糸や水準器やレーザー光線による水準装置等を用いて水平レベルおよび高さを確認しながら行なう。
次に、こうして設置されたベース部30,30間に架設されるPC基礎10について説明する。かかるPC基礎10は、予め工場においてブロック状に成形されたプレキャストコンクリート製の基礎部材である。このPC基礎10には、大別すると、長手方向の両端部に連結部11が形成されたPC基礎12(図1中右側)と、一方の端部には連結部11が形成され、他方の端部には側方に向けて突出した矩形状の突出部13が形成されたPC基礎14(図1中左側)との二種類がある。このPC基礎14は、主に建物の隅部に配置される。
図2は、両端部に連結部11が形成されたPC基礎12を示し、(a)はその平面図、(b)はその正面図である。そして、図3は、図2(a)におけるA−A線断面の斜視図である。これらの図に示すように、PC基礎12は、立上り部16とフーチング部18とを有している。
立上り部16は、上端面に建物を載置して支持するもので、内部に図示しない補強用の鉄筋が埋設されてコンクリートによって所定の厚さで直方体状に形成されている。このように形成されていることから、図1に示すように、ベース部30、30間に架設すると、この立上り部16は、根切り部20の地盤100から所定間隔をあけて所定空間を形成した状態で設置されることとなる。
また、立上り部16の両端部に形成されている連結部11は、肉厚が厚くなって、長手方向の外方に向けた開口11aを有することにより平面コ字形状に成形されてなる。かかるPC基礎12,12同士を直線状に接合するときには、それぞれの連結部11,11を対向させて設置する。このとき、これら連結部11,11を突き合わせることによって形成される開口11a,11aの空間内には、不図示の接合用の配筋材(以下、これを接合筋と称す)が上方から挿入配置される。これにより、連結部11,11間における連結強度の強化を図るようになっている。そして、その後、現場打ちコンクリート4(後述の図6等参照)が打設され、このコンクリート4の養生によって、隣接するPC基礎12,12同士を強固に連結するようになっている。なお、接合筋としては各種形状の接合筋を広く適用できる。
さらに、この立上り部16の下端部には、下方へ向けて先細りとなる傾斜面としてのテーパ17が形成されている。このテーパ17は、立上り部16の一方の側面側からコンクリート4を打設したときに、このコンクリート4が他方の側面側へと流れ込み易くするためのものである。すなわち、例えば、建物の内側からコンクリート4を打設すれば、外側にもコンクリート4が流れ込むこととなる。よって、外側からのコンクリート打設作業を省略できる。これにより、立上り部16における建物の外側面が、打設したコンクリート4によって汚されることを未然に防止できる。加えて、テーパ17を設ける分、PC基礎10の軽量化を図ることができるため、施工に使用するクレーン等の重機を小型化できるなど施工性にも優れている。
次に、フーチング部18は、立上り部16を支持するものであって、立上り部16の両側面において、内部に図示しない鉄筋を有して下部から側方および下方に突出して形成されている。
具体的には、フーチング部18は、立上り部16の長手方向に任意に調整可能な間隔Kを空けて配置され、かつ互いに平行して立上り部16を支持する複数の支持部18a…と、立上り部16と平行に配置され、かつ複数の支持部18a…の端部同士を連結する補強材としての補助配筋材18bと、を備えており、これら支持部18a…は、強度を維持するために立上り部16の下端から下に延出する板状をなしている(図3参照)。また、本実施形態の場合、複数の支持部18a…のうち、立上り部16の長手方向両端側に位置する各支持部18aには、これらに隣り合う支持部18aとの間に、各々の端部同士を連結してフーチング形成領域のうち、端部の領域を囲む囲繞部18cを備えている。
また、このフーチング部18は、立上り部16の長手方向の中央側に形成されており、上記連結部11の側面には、このフーチング部18が形成されない構成となっている。従って、図1に示すように、このPC基礎12は、連結部11の下面を架設部としてベース部30のPC底盤22上に載置できるようになっている。
ここで、複数の支持部18a…の上端部には、立上り部16の下端部の形状(すなわち、テーパ17)に対応する溝部18eがそれぞれ形成されている(図3参照)。そして、立上り部16の下端部は、複数の支持部18a…の各溝部18e…に嵌合されている。これにより、立上り部16の下端部と、地盤100との間に所定空間を形成することができる。よって、この所定空間に打設したコンクリートを流れ込ますことができ、フーチング部18を地盤100に対して、より一層強固に固定できることとなる。すなわち、PC基礎12の固定強度を最大限に発揮させることができる。
また、図4に示すように、フーチング部18において、囲繞部18cの内側には、テーパ18dが形成されていることが好ましい。このような構成にすると、地盤100とフーチング部18との間に打設されたコンクリートを介して充分に上部からの荷重を伝えることが可能となる。さらに、このようにテーパ18dが形成されていることから、上方から打設されたコンクリートが抜け出るパンチングが生じるのを防止できることとなる。加えて、このような構成のPC基礎10は、製造時に中子を一体的な形状としても脱型を容易に行なうことができる。
また、複数の支持部18a…間に形成された間隔Kは、現場打ちコンクリートの打設用スペースとされている。これにより、これら間隔Kにコンクリートを打設してフーチング部18を地盤100に強固に固定可能となっている。しかも、複数の支持部18a…間に形成された間隔Kは、任意に調整可能であるので、例えば標準とは異なる仕様等の間取りで建物用基礎としての布基礎1を構築するような、規定寸法と比較して変更された寸法のPC基礎10(12,14)が必要となった場合においても、当該変更された寸法に対応することができるため、歩留まりを改善してコストを抑えることができる。
加えて、フーチング部18は、隣接する複数の支持部18a…間に、これら支持部18a…と平行して配置される配筋材23を備えている。これにより、PC基礎12の剛性や強度を向上させることが可能となる。このとき、配筋材23の長さが、支持部18a…よりも長尺に設定されていれば、PC基礎12の剛性や強度を向上させることができる上に、フーチング部18における幅方向の寸法変更にも対応可能となる。
そして、このフーチング部18における上記間隔Kは、囲繞部18cや型枠52(後述する図6参照)が設けられることにより、コンクリート充填口19として機能する。このコンクリート充填口19は、図2(a)に示すように、フーチング部18の上から下に貫通し、立上り部16と地盤100(図1)との間の空間に連通するものである。とりわけ、フーチング形成領域における端部の領域では、支持部18a,18aの端部間に囲繞部18cが配設され、その他の領域では、不図示の型枠が隣接する支持部18a…の端部間に配置されることで、コンクリート充填口19が矩形の穴状に形成される。そして、このコンクリート充填口19から立上り部16の下にコンクリートを打設して、フーチング部18を地盤100に強固に固定できるようになっている。
具体的に、複数の支持部18a…の長さ方向両端部側に、現場打ちコンクリートの打設時に使用される型枠がそれぞれ配置される。このとき、配筋材23…の長さは、型枠間の間隔と略等しく設定されている。従って、フーチング部18の周辺を囲むように配置された型枠内に現場打ちコンクリートを打設することにより、コンクリートの打設量を少なくして打設作業を容易にでき、且つ型枠が打設したコンクリートを囲むため、養生期間中の他の作業も影響を受けることなく行なうことができ、工期の短縮およびコスト削減を図ることができる。
さらに、フーチング部18は、PC基礎12がベース部30、30間に架設されたときに、地盤100(図1)との間に隙間があくようになっていても良い。こうすることで、地盤100とフーチング部18との間に打設コンクリートが流れ込んで一層しっかりと固定できることとなる。
次に、図5は、一方の端部に突出部13が形成され、他方の端部に連結部11が形成されたPC基礎14を示し、(a)はその平面図、(b)はその正面図である。
このPC基礎14は、建物の構築領域において隅部となる出隅位置に設置されるもので、出隅側に位置する一方の端部に突出部13を有する点において、上記PC基礎12と異なって構成されている。
突出部13は、基礎出隅のコーナー部において、上記PC基礎12と直角に接合されるため、立上り部16の一方の出隅側の端部に出隅に沿って長手方向の軸に直角に突出して形成されるものである。
その結果、この突出部13によって、出隅側の端部に直角な外面角部13aが形成されることとなり、この外面角部13aはPC基礎14を設置した状態で、出隅角部に相当することとなり、この外面角部13aを基準とすることにより、容易に対角寸法を測定することが可能となる。
そして、この突出部13の前端面からは、図示省略する接合筋の一方の端部側が突出して(すなわち、接合筋の他方の端部が突出部13の前端面内に埋設され)ており、この接合筋を、対向して配置されるPC基礎12の連結部11に挿入し、この連結部11にコンクリートを打設、養生し固化したときに、PC基礎12とPC基礎14とがしっかりと結合されるようになっている。
また、この突出部13が形成された端部にはフーチング部18が形成されず、フーチング部18は立上り部16の中央側に形成された構成となっている。その他の構成は上記PC基礎12とほぼ同様であるため、重複する説明は割愛する。
ここで、図6(a)に示すように、具体的にコンクリート打設時のフーチング部18には、その端部側のコンクリート充填口19以外に、各支持部18a間の間隔K(図1参照)の周囲においても、各支持部18aの長さ方向両端側に型枠52が配設されることにより、コンクリート充填口19が形成される。この場合、上記間隔Kに配設された配筋材23の長さは、型枠52,52間の間隔と略等しく設定されている。なお、この配筋材23の長さを各支持部18aの長さより長く設定し、その両端側に型枠52を配設することで、フーチング部18の幅方向の寸法も調整可能となる。
そして、これらコンクリート充填口19からコンクリート4を打設すると、このコンクリート充填口19が立上り部16の下の空間と連通しているので、この空間にコンクリート4が流れ込むようになっている。このとき、立上り部16の下端部には、テーパ17が形成されているので、一方の側からコンクリート4を打設すると、このコンクリート4は他方の側に流れ込み易くなっている。
すなわち、コンクリート充填口19からコンクリート4を打設すると、立上り部16のテーパ17によって、当該コンクリート4が反対側に流れ易くなるので、一方側からのコンクリート打設だけでPC基礎10を固定でき、立上り部16の他方側の側面を汚さずに済むこととなる。
従って、例えば建物の内側からコンクリート4を打設すれば、外側にもコンクリート4が流れ込むこととなり、外側からのコンクリート打設作業を省略できるため、立上り部16における建物の外側面が打設コンクリート4によって汚されることがなくなる。
さらに、打設されたコンクリート4は、フーチング部18の下にも流れ込むので、PC基礎10が確実に地盤に固定される。なお、フーチング18の下からコンクリート4が流れ出すのを見て、コンクリート4の打設が適切に行われたか否かを判断することもできる。
また、ベース部30の周辺では、図6(b)に示すように、例えばベース部30のPC底盤22上に、立上り部16の端部底面が載置された状態を保持してコンクリート4が打設され固定されている。このように、打設されたコンクリート4は、コテ(不図示)等で平坦にならして表面処理した後、養生される。
なお、本実施形態の場合、PC基礎10(12,14)は、立上り部16とフーチング部18とが一体的に成形されて構成されているので、建築現場でフーチング全体を構築する必要がない。つまり、建築現場でフーチング部を形成する手間を省くことができる分、工期の短縮化やコスト削減を図ることができると共に、コンクリート4の打設作業を行えば、フーチング部18を地盤100に固定できる。
また、PC基礎12および14は、いずれも予め工場で表面が処理された状態となっている。さらに、PC基礎10(12,14)の全体形状としては、長手方向における少なくとも一方の端部が上記連結部11とされていれることを除いて各種形状のものを適用可能とする。
以上、説明したように、本実施形態の布基礎1を構築するPC基礎10によれば、フーチング部18は、立上り部16の長手方向に任意に調整可能な間隔Kを空けて配置され、かつ互いに平行する複数の支持部18a…と、立上り部16と平行に配置され、かつ複数の支持部18a…の端部同士を連結する補強材としての補助配筋材18bと、を備えている。このとき、複数の支持部18a…間に形成された間隔Kは、現場打ちコンクリート4の打設用スペースとされているので、当該間隔Kにコンクリート4を打設してフーチング部18を地盤100に強固に固定できる。
しかも、複数の支持部18a…間に形成された間隔Kは、任意に調整可能であるので、例えば標準とは異なる仕様等の間取りで建物用基礎である布基礎1を構築するような、規定寸法と比較して変更された寸法のPC基礎10(12,14)が必要となった場合においても、当該変更された寸法に対応することができるため、歩留まりを改善してコストを抑えることができる。
加えて、PC基礎10(12,14)は、立上り部16とフーチング部18とを有する形状に工場で製造されるものであり、表面が仕上げ処理されているため、特に、立上り部16は、建築現場で表面処理を行なう必要がない。また、表面のデザイン加工も可能である。
さらに、フーチング部18は、隣接する複数の支持部18a,18a間に、これら支持部18a…と平行して配置される配筋材23を備えているので、PC基礎10(12,14)の剛性や強度を向上させることができる。
このとき、配筋材23の長さが、支持部18a…よりも長尺に設定されていれば、PC基礎10(12,14)の剛性や強度を向上させることができる上に、フーチング部18における幅方向の寸法変更にも対応できる。
また、複数の支持部18a…の長さ方向両端部側に、現場打ちコンクリート4の打設時に使用される型枠52,52がそれぞれ配置されており、配筋材23の長さは、型枠52,52間の間隔と略等しく設定されているので、フーチング部18の周辺を囲むように配置された型枠52,52内に現場打ちコンクリート4を打設することにより、コンクリート4の打設量を少なくして打設作業を容易にでき、且つ型枠52が打設したコンクリート4を囲むため、養生期間中の他の作業も影響を受けることなく行なうことができ、工期の短縮およびコスト削減を図ることができる。
さらに、立上り部16の下端部はテーパ状に形成されており、複数の支持部18a…の上端部には、立上り部16の下端部のテーパ17に対応する溝部18eがそれぞれ形成されており、立上り部16のテーパ17は、複数の支持部18a…の各溝部18e…に嵌合されているので、立上り部16の下端部と、地盤100との間に所定空間を形成することができる。よって、この所定空間に打設したコンクリート4を流れ込ますことができ、フーチング部18を地盤100に対して、より一層強固に固定できることとなる。すなわち、PC基礎10(12,14)の固定強度を最大限に発揮させることができる。
しかも、立上り部16の下端部には、テーパ17が形成されているので、一方の側から打設したコンクリート4を他方の側に流れ込み易くすることができる。従って、例えば、建物の内側からコンクリート4を打設すれば、外側にもコンクリート4が流れ込むこととなり、外側からのコンクリート打設作業を省略できる。これにより、立上り部16における建物の外側面が打設したコンクリート4によって汚されることを未然に防止できる。
なお、本考案は、上述した実施形態に限定されることなく、本考案の趣旨を逸脱しない範囲において、適宜、種々の改良および設計の変更が可能である。
例えば、上述した実施形態においては、PC基礎10,10同士の連結における接合態様について、図1に示すような略L字状に接合されるL形接合を適用する場合について述べたが、本考案はこれに限られることはない。かかる接合態様としては、PC基礎10,10同士を略直線状に連結するI形接合や、複数のPC基礎10…を略T字状に連結するT形接合、または複数のPC基礎10…を略X字状(すなわち、十字状)に連結するX形接合など、種々の接合態様を広く適用することが可能である。
1…布基礎(建物用基礎構造)
10,12,14…PC基礎(建物用基礎部材)
11…連結部
11a…開口
13…突出部
16…立上り部
17…テーパ
18…フーチング部
18a…支持部
18b…補助配筋材(補強材)
18c…囲繞部
18e…溝部
19…コンクリート充填口
20…根切り部
21…敷きモルタル
22…PC底盤
23…配筋材
30…ベース部
4…コンクリート
52…型枠

Claims (5)

  1. 鉛直方向に直立して建物を支持する立上り部と、前記立上り部の下端部から側方に突出して当該立上り部を支持するフーチング部と、を有するプレキャストコンクリート製の建物用基礎部材の構造において、
    前記フーチング部は、
    前記立上り部の長手方向に任意に調整可能な間隔を空けて配置され、かつ互いに平行する複数の支持部と、
    前記立上り部と平行に配置され、かつ前記複数の支持部の端部同士を連結する補強材と、を備えており、
    前記複数の支持部間に形成された前記間隔は、現場打ちコンクリートの打設用スペースとされていることを特徴とする建物用基礎部材の構造。
  2. 請求項1に記載の建物用基礎部材の構造において、
    前記フーチング部は、隣接する前記複数の支持部間に、これら支持部と平行して配置される配筋材を備えることを特徴とする建物用基礎部材の構造。
  3. 請求項2に記載の建物用基礎部材の構造において、
    前記配筋材の長さは、前記支持部よりも長尺に設定されていることを特徴とする建物用基礎部材の構造。
  4. 請求項2または3に記載の建物用基礎部材の構造において、
    前記複数の支持部の長さ方向両端部側に、前記現場打ちコンクリートの打設時に使用される型枠がそれぞれ配置されており、
    前記配筋材の長さは、前記型枠間の間隔と略等しく設定されていることを特徴とする建物用基礎部材の構造。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の建物用基礎部材の構造において、
    前記立上り部の下端部はテーパ状に形成されており、
    前記複数の支持部の上端部には、前記立上り部の下端部の形状に対応する溝部がそれぞれ形成されており、
    前記立上り部の下端部は、前記複数の支持部の各溝部に嵌合されていることを特徴とする建物用基礎部材の構造。
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