JP3187344B2 - 付加架橋可能なシリコーンゴム材料、および該ゴム材料から架橋により得られる成形体 - Google Patents

付加架橋可能なシリコーンゴム材料、および該ゴム材料から架橋により得られる成形体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1H−ベンゾトリ
アゾール−5−カルボン酸エステルおよび/または1H
−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸アミドを含有す
る、付加架橋可能なシリコーンゴム材料ならびにシリコ
ーンゴム材料の架橋により製造できる、残留ひずみが少
ない成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】付加架橋したシリコーンエラストマーの
数多くの応用において、シリコーンエラストマーが圧力
荷重の際にひずみを残さないことは特に重要である。例
えばパッキングの機能特性は圧力荷重を受けて塑性挙動
をする場合、低下するかまたは完全に解消される、とい
うのは塑性変形の増加と共に、エラストマーの圧縮によ
り生じ、かつシール性を保証する応力が低下するからで
ある。従ってこのような応用に使用されるシリコーンエ
ラストマーの圧力荷重を受けた際の変形挙動の塑性成分
は可能な限り少ない方がよい。この材料特性はDIN5
3517により残留ひずみで定量化することができ、こ
れにより異なった材料を互いに比較することができる。
残留ひずみの測定は、温度175℃で22時間行う持続
的圧縮25%の前後での円柱形の試料体の厚さの測定に
より行う。完全に復元する、つまり試料体の厚さが荷重
処理の前後で同じである場合、残留ひずみは0%であ
る。これに対してテスト中に課した負荷の除去後でも圧
縮25%が存在していれば、残留ひずみは100%であ
る。
【0003】付加架橋したシリコーンエラストマーは典
型的に、70%以下の残留ひずみを有する。該残留ひず
みを減少させるためには通常、付加反応に引き続きシリ
コーンエラストマーをテンパリングする。テンパリング
はシリコーンエラストマーの熱的な後処理であり、これ
は例えば新鮮な空気を供給しながら200℃で4時間貯
蔵することをいう。確かにテンパリングにより極めて少
ない残留ひずみを達成できるが、しかしこれは回避すべ
き、時間およびエネルギーを要する追加工程を意味す
る。特に、架橋後に既に極めて少ない残留ひずみを有
し、そのために製造した成形部品のテンパリングが不要
であるようなシリコーンゴム材料を開発することに対し
ては興味が持たれる。
【0004】付加架橋したシリコーンエラストマーの残
留ひずみを適切に減少させる添加剤として様々なトリア
ゾール誘導体およびベンゾトリアゾール誘導体の使用は
欧州特許出願公開第517524号明細書および欧州特
許出願公開第388201号明細書に記載されている。
該実施例ではそのつど、有利であることが証明されてい
る1H−ベンゾトリアゾールのみを使用している。ここ
に記載されているトリアゾール誘導体およびベンゾトリ
アゾール誘導体は付加架橋するシリコーンゴム材料に不
溶性である、つまりこれらは容易に均一に組み込むこと
ができない。シリコーンゴム材料中にトリアゾール誘導
体およびベンゾトリアゾール誘導体が均一に分散してい
ないため、その結果として、低い残留ひずみ値を再現で
きるような調整が不可能である。トリアゾール誘導体お
よびベンゾトリアゾール誘導体の不溶性は、特に残留ひ
ずみの減少効果を低下させる。さらにトリアゾール誘導
体およびベンゾトリアゾール誘導体の濃度が局所的に過
剰に増加することにより、不完全な架橋が現れる。この
ような欠点は、トリアゾールまたはベンゾトリアゾール
を含有するシリコーンゴム材料を、通例の通りに、架橋
前に長時間貯蔵する場合に強く現れる、というのはトリ
アゾールないしはベンゾトリアゾール化合物の粗粒化お
よび分離が増加するからである。
【0005】トリアゾール誘導体およびベンゾトリアゾ
ール誘導体の不溶性は、形成される微結晶の混濁および
シュリーレンにより、シリコーンエラストマーの透明性
を損なう。トリアゾール誘導体およびベンゾトリアゾー
ル誘導体の均一な分散は、欧州特許出願公開第3882
01号明細書に記載のように、有機溶剤の助けを借りた
組み込みを行ってもまた達成できず、むしろその結果容
認できない量の溶剤がシリコーンゴム材料中に残留する
か、もしくは溶剤の除去後にトリアゾール化合物または
ベンゾトリアゾール化合物が再び析出する。シリコーン
ゴム材料の至る所で十分な濃度を確保するためにトリア
ゾール化合物またはベンゾトリアゾール化合物を大量に
使用してもまた目的を達成しない、というのは配量が多
すぎるとその結果架橋が妨げられるからである。付加架
橋するシリコーンゴム材料の特定の組成次第でトリアゾ
ールまたはベンゾトリアゾール化合物は著しい効果の違
いを示す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の課題
は、公知の添加剤の欠点を有さず、未架橋のシリコーン
ゴム材料に添加することができ、かつテンパリングをし
ないでシリコーンエラストマーの残留ひずみを減少させ
る添加剤を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明によ
り付加架橋することのできるシリコーンゴム材料におい
て、該シリコーンゴム材料が成分: (I)アルケニル官能性ポリオルガノシロキサン、(I
I)SiH官能性架橋剤、(III)ヒドロシリル化触
媒、および(IV)1H−ベンゾトリアゾール−5−カ
ルボン酸エステル、および/または、1H−ベンゾトリ
アゾール−5−カルボン酸アミドを含有することを特徴
とする、シリコーンゴム材料により解決される。
【0008】付加架橋可能なシリコーンゴム材料は残留
ひずみを減少させる目的のために、1H−ベンゾトリア
ゾール−5−カルボン酸エステル、および/または1H
−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸アミドを含有す
る。使用される1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボ
ン酸エステルおよび/または1H−ベンゾトリアゾール
−5−カルボン酸アミドの特徴は、未架橋のシリコーン
ゴム材料中に極めて良好に溶解し、かつここから製造す
るシリコーンエラストマーの透明性に不利な影響を与え
ないことにある。1H−ベンゾトリアゾール−5−カル
ボン酸エステルおよび/または1H−ベンゾトリアゾー
ル−5−カルボン酸アミドはその溶解度によりシリコー
ンゴム材料に組み込む際に溶剤の助けを借りる必要がな
い。1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸エステ
ルおよび/または1H−ベンゾトリアゾール−5−カル
ボン酸アミドの残留ひずみを減少する効果はシリコーン
ゴム材料を貯蔵する場合にも変化しない、つまり架橋特
性は損なわれない。また1H−ベンゾトリアゾール−5
−カルボン酸エステルおよび/または1H−ベンゾトリ
アゾール−5−カルボン酸アミドは無色である。さらに
微量の1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸エス
テルおよび/または1H−ベンゾトリアゾール−5−カ
ルボン酸アミドを含有するシリコーンエラストマーは直
接架橋反応に引き続き、既に極めて低い残留ひずみ値を
示すため、その後のテンパリングを完全に省略すること
ができる。架橋の完全性およびシリコーンゴム材料の架
橋速度は1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸エ
ステルおよび/または1H−ベンゾトリアゾール−5−
カルボン酸アミドの含有量が多い場合でも損なわれな
い。同様にシリコーンエラストマーの機械的特性のプロ
フィール、例えば硬度、引裂強さおよび引裂伸びは維持
される。付加架橋するシリコーンゴム材料の特定の組成
とは関係なく、常に極めて低い残留ひずみ値が達成され
る。
【0009】本発明によるシリコーンゴム材料の成分
(I)は、分子当たり少なくとも2個のアルケニル基を
有するポリオルガノシロキサンであり、有利には25℃
で粘度0.1〜500000Pas、特に1〜100
Pasを有する。
【0010】アルケニル基を含有するポリオルガノシロ
キサン(I)の組成は有利には平均的な一般式(1): R SiO(4−a−b)/2 (1) [式中、Rは脂肪族炭素−炭素の多重結合を有する、同
じかまたは異なっている1価の、場合によりハロゲン置
換またはシアノ置換の、場合により2価の有機基1つを
介してケイ素と結合しているC〜C10炭化水素基を
表し、Rは脂肪族炭素−炭素の多重結合を有さない、
同じかまたは異なっている1価の、場合によりハロゲン
置換またはシアノ置換の、SiCに結合しているC
10炭化水素基を表し、aはそれぞれの分子中に少な
くとも基Rが2つ存在しているような、負でない数を
表し、bは(a+b)が1.8〜2.5の範囲であるよ
うな、負でない数を表す]に相当する。
【0011】アルケニル基RはSiO官能性架橋剤での
付加反応により得ることができる。通常2〜6個の炭素
原子を有するアルケニル基、例えばビニル、アリル、メ
タリル、1−プロペニル、5−ヘキセニル、エチニル、
ブタジエニル、ヘキサジエニル、シクロペンテニル、シ
クロペンタジエニル、シクロヘキセニル、有利にはビニ
ルおよびアリルを使用する。
【0012】2価の有機基、該基を介してアルケニル基
がポリマー鎖のケイ素に結合していることができるのだ
が、は例えばオキシアルキレン単位、例えば一般式
(2): −(O)[(CHO]− (2) [式中、cは0または1、特に0の値を表し、dは1〜
4、特に1または2の値を表し、かつeは1〜20、特
に1〜5の値を表す]のものである。一般式(2)のオ
キシアルキレン単位は左側でケイ素原子に結合してい
る。
【0013】基Rはポリマー鎖のあらゆる位置で、特に
末端位のケイ素原子に結合している。
【0014】Rの例はアルキル基、例えばメチル、エ
チル、プロピル、ブチル、およびヘキシル、アリール基
およびアルカリール基、例えばフェニル、トリル、キシ
リル、メシチル、ベンジル、β−フェニルエチル、およ
びナフチル、または置換された基、例えば3,3,3−
トリフルオロプロピル、o−クロロフェニル、p−クロ
ロフェニル、m−クロロフェニル、ブロモトリル、およ
びβ−シアンエチル。有利な置換基はフッ素、塩素、お
よび臭素である。Rは有利には1〜6個の炭素原子を
有する。特に有利にはメチルおよびフェニルである。
【0015】成分(I)は、例えばアルケニル基含有
量、アルケニル基の種類、または構造が異なっている、
様々なアルケニル基を有するポリオルガノシロキサンの
混合物であってもよい。
【0016】アルケニル基を有するポリオルガノシロキ
サンの構造は線状、環状または分枝状であってもよい。
分枝状ポリオルガノシロキサンは1官能性単位、例えば
RR SiO1/2およびR SiO1/2、およ
び2官能性単位、例えばR SiO2/2およびRR
SiO2/2と並んで、3官能性単位、例えばRSi
3/2およびRSiO3/2、および/または式S
iO4/2の4官能性単位を有する。分枝状のポリオル
ガノシロキサンになる3官能性および/または4官能性
のこれらの単位の含有量は典型的には極めて少量であ
る、つまり有利には最大20モル%、特に最大0.1モ
ル%である。アルケニル基を有するポリオルガノシロキ
サン(I)は一般式(3): −OSi(R)RSi(R)− (3) [式中、RおよびRは前記でRおよびRのために
定義したのと同じものを表し、Rは2価の有機基、例
えばエチレン、プロピレン、フェニレン、ジフェニレ
ン、または一般式(2)の基を表す]の単位を有してい
てもよい。
【0017】一般式(3)の単位は(I)中50モル%
の割合まで含有されていてもよい。特に有利であるのは
ビニル基を有するポリジメチルシロキサンを使用するこ
とであり、その分子は一般式(4): (ViMeSiO1/2(ViMeSiO)(MeSiO) (4) [式中、負でない整数fおよびgは次の関係を満たす:
f+1>0、50<(f+g)<20000、有利には
200<(f+g)<1000、および0<(f+1)
/(f+g)<0.2]に相当する。
【0018】本発明によるシリコーンゴム材料の成分
(II)はSiH官能性架橋剤であり、該架橋剤の組成
は以下の平均式(5): H SiO(4−h−i)/2 (5) [式中、RはRと同じものを表し、hおよびiは負
でない整数、ただし0.5<(h+i)<3.0、およ
び0<h<2であるので、分子当たり少なくともケイ素
に結合している水素原子2個が存在している]に相当す
る。
【0019】有利であるは分子当たりSiH結合を3つ
以上有する架橋剤(II)を使用することである。分子
当たりSiH結合を2つ有するのみの架橋剤を使用する
場合、分子当たり少なくともアルケニル基を3つ以上有
する、アルケニル基を含有するポリオルガノシロキサン
(I)の使用が推薦される。
【0020】直接ケイ素原子に結合している水素原子の
みに関して、架橋剤(II)の水素含有量は、有利には
水素0.002〜1.7重量%、特に水素0.1〜1.
7重量%の範囲である。
【0021】SiH官能性架橋剤(II)は有利には分
子当たり最低3および最高600のケイ素原子を有す
る。有利であるのは、分子当たり4〜200のケイ素原
子を有するSiH架橋剤(II)である。
【0022】SiH架橋剤(II)の構造は線状、分枝
状、環状または網状であってもよい。線状および環状S
iH架橋剤(II)は分子の組成が式HR SiO
1/2、R SiO1/2、HRSiO2/2、お
よびR SiO2/2(式中、Rは前記に定義した
ものと同じものを表す)の単位からなるオルガノシロキ
サンである。分枝状または網状SiH架橋剤(II)は
付加的に式HSi03/2および/またはRSiO
3/2の3官能性単位および/または式SiO4/2
の4官能性単位を有する。3官能性および/または4官
能性単位の含有量が増加すると、該架橋剤(II)は樹
脂状の網状構造を示す。SiH架橋剤(II)に含有さ
れている有機基Rは通常、該基が成分(I)中にある
基と相容性であるため、成分(I)および(II)が混
和可能であるように選択する。
【0023】SiH架橋剤(II)としてここに記載の
SiH−官能性架橋剤(II)の組合せおよび混合物を
使用することもできる。
【0024】特に有利なSiH架橋剤は一般式(7): (HR SiO1/2(R SiO1/2(HRSiO /2(R SiO2/2 (7) [式中、RはRと同じものを表し、かつ、負でない
整数j、k、lおよびmは次の関係を満たす:(j+
k)=2、(j+l)>2、5<(l+m)<200お
よび1<l/(l+m)<0.1]の線状のポリオルガ
ノシロキサンである。
【0025】SiH官能性架橋剤は有利には架橋可能な
シリコーンゴム材料中、SiH基のアルケニル基に対す
るモル比が0.5〜5、特に1.0〜3.0であるよう
な量で含有されている。
【0026】成分(III)は、ヒドロシリル化と称す
る、成分(I)のアルケニル基および成分(II)のケ
イ素に結合している水素原子との付加反応のための触媒
として使用する。文献中に数多くの適切なヒドロシリル
化触媒が記載されている。原則として従来の技術に相当
し、かつ付加架橋するシリコーンゴム材料中で使用され
るヒドロシリル化触媒は全て使用することができる。
【0027】ヒドロシリル化触媒(III)として金属
およびその化合物、例えば白金、ロジウム、パラジウ
ム、ルテニウム、およびイリジウム、有利には白金を使
用することができる。金属は場合により微粒子状の担体
材料、例えば活性炭、金属酸化物、例えば酸化アルミニ
ウム、または酸化ケイ素に固定する。
【0028】有利には白金および白金化合物を使用す
る。特に有利にはポリオルガノシロキサン中に可溶であ
る白金化合物を使用する。可溶な白金化合物として例え
ば式(PtCl オレフィン)およびH(PtCl
オレフィン)の白金−オレフィン錯体を使用するこ
とができ、この場合有利には2〜8個の炭素原子を有す
るアルケン、例えばエチレン、プロピレン、ブテンおよ
びオクテンの異性体、または5〜7個の炭素原子を有す
るシクロアルカン、例えばシクロペンテン、シクロヘキ
セン、およびシクロヘプテンを使用する。その他の可溶
な白金触媒は式(PtClの白金−シク
ロプロパン錯体であり、これはエタノール溶液中重炭酸
ナトリウムの存在下でのヘキサクロロ白金酸とアルコー
ル、エーテル、およびアルデヒドないしはこれらの混合
物との反応生成物またはヘキサクロロ白金酸とメチルビ
ニルシクロテトラシロキサンとの反応生成物である。特
に有利であるのは白金とビニルシロキサンとの錯体、例
えばsym−ジビニルテトラメチルジシロキサンであ
る。
【0029】ヒドロシリル化触媒(III)はマイクロ
カプセル化した形で使用することもでき、この場合触媒
を含有しかつポリオルガノシロキサン中に不溶の微粒子
固体は例えば熱可塑性樹脂、例えばポリエステル樹脂ま
たはシリコーン樹脂である。ヒドロシリル化触媒(II
I)は包接化合物の形、例えばシクロデキストリン内で
使用することも可能である。
【0030】使用されるヒドロシリル化触媒(III)
の量は所望の架橋速度ならびに経済性の観点次第であ
る。通例の白金触媒を使用する場合、架橋可能なシリコ
ーンゴム材料中の白金金属の含有量は有利には白金金属
0.1〜500重量ppm、特に10〜100重量pp
mの範囲である。
【0031】本発明によるシリコーンゴム材料の成分
(IV)は1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸
エステルおよび/または1H−ベンゾトリアゾール−5
−カルボン酸アミドである。エステル結合に含有される
1価の基はシリコーンゴム材料中の1H−ベンゾトリア
ゾール−5−カルボン酸エステルおよび/または1H−
ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸アミド(IV)の
溶解性を促進する。有利には一般式(8):
【0032】
【化2】
【0033】[式中、Rは場合によりハロゲン置換ま
たはシアノ置換C〜C20炭化水素基またはオルガノ
シロキサン基を表し、Xは2価の基−O−または−NR
11−を表し、この場合R11はH−またはRと同じ
ものを表す]の1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボ
ン酸エステルおよび/または1H−ベンゾトリアゾール
−5−カルボン酸アミド(IV)である。
【0034】炭化水素基Rの例は脂肪族飽和および不
飽和炭化水素基のために前記でRおよびRのために記
載した例である。有利な置換基はフッ素、塩素、および
臭素である。有利には脂肪族飽和炭化水素である。有利
には炭化水素基Rは3〜15、特に5〜10個の炭素
原子を有する。特に有利には基Rは5〜10個の炭素
原子を有するアルキル基である。
【0035】シロキサン基Rはオリゴシロキサン基な
いしはポリオルガノシロキサン基である。有利にはシロ
キサン基Rは場合により1〜12個の炭素原子を有す
るハロゲン置換またはシアノ置換炭化水素基を有する。
有利にはシロキサン基Rは1〜150、特に2〜50
個のケイ素原子を有する。
【0036】シロキサン基Rは有利には、式R
iO2/2の単位が少なくとも50モル%、特に少なく
とも90モル%からなり、この場合R Si
1/2、RSiO3/2およびSiO4/2単位を
有していてもよく、かつRは1〜12個の炭素原子を
有する、任意の、場合によりハロゲン置換またはシアノ
置換炭化水素基を表す。有利な基Rはメチル基および
フェニル基である。
【0037】Rの例は次の通りである:−SiM
e、−SiMe−O−SiMe、−CHCH
−SiMe−O−SiMe−O−SiMe、およ
び−CHCHCH−SiMe−O(SiMe
O)−SiMeであり、この場合、nは0〜100
の値を表し、かつMeはメチル基を表す。
【0038】特に有利には1H−ベンゾトリアゾール−
5−カルボン酸オクチルエステルである。
【0039】本発明によるシリコーンゴム材料の1H−
ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸エステルおよび/
または1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸アミ
ド(IV)の含有量は有利には0.005〜1.0重量
%、特に有利には0.01〜0.1重量%、特に0.0
2〜0.05重量%である。異なった1H−ベンゾトリ
アゾール−5−カルボン酸エステルおよび/または1H
−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸アミドの混合物
を使用することもできる。
【0040】シリコーンゴムの機械的強度を十分に高め
るためには、積極的に補強する充填剤を成分(V)とし
てシリコーンゴム材料に組み込むことは有利である。積
極的に補強する充填剤(V)として特に沈降珪酸および
熱分解性珪酸ならびにその混合物を使用する。積極的に
補強する該充填剤の比表面積はBET法の測定により少
なくとも50m/gであるか、または有利には100
〜400m/gの範囲である。この種の積極的に補強
する充填剤はシリコーンゴムの分野では極めて十分に公
知の材料である。
【0041】疎水性充填剤(V)の使用は特に有利であ
る、というのは該充填剤は、親水性充填剤の場合疎水化
剤の添加が必要となる一方で、簡単な方法で成分(I)
に混入することができるからである。疎水性充填剤の製
造方法およびシリコーンゴム材料におけるその使用は従
来の技術の通りである。
【0042】架橋可能なシリコーンゴム材料の積極的に
補強する充填剤(V)の含有量は0〜60重量%、有利
には10〜40重量%の範囲である。
【0043】本発明によるシリコーンゴム材料は選択的
に成分(VI)として別の添加剤を70重量%までの割
合で、有利には0.01〜40重量%含有していてもよ
い。該添加剤は例えば充填剤、分散促進剤、粘稠剤、抑
制剤、顔料、色素、軟化剤、熱安定剤等である。
【0044】さらに添加剤、例えば石英粉、ケイソウ
土、クレイ、チョーク、リトポン、カーボンブラック、
黒鉛、金属酸化物、金属炭酸化物、金属硫酸化物、金属
粉末、繊維、色素、顔料などが挙げられる。特に実質的
に式R10SiO1/2、R10SiO3/2、および
SiO4/2、場合によりまたR10SiO2/2(式
中、R10はRと同じものを表す)の単位からからな
る樹脂状のポリオルガノシロキサンを全シリコーンゴム
材料に対して70重量%の割合まで、有利には40重量
%まで含有していてもよい。該シリコーン樹脂の1官能
性単位対3官能性または4官能性単位のモル比は有利に
は0.5:1〜1.5:1の範囲である。官能基
10、特にアルケニル基R10を含有していてもよ
い。
【0045】含有されていてもよいのは特に、硬化可能
なシリコーンゴム材料の、目的とする処理時間の調整お
よび架橋速度に寄与する添加剤である。該抑制剤および
安定剤は付加架橋する材料の分野では極めて十分に公知
である。通例の抑制剤の例はアセチレン系アルコール、
例えばエチニルシクロヘキサノールおよび2−メチル−
3−ブチン−2−オール、ポリメチルビニルシクロシロ
キサン、例えばメチルビニルシクロテトラシロキサン、
メチルビニルSiO1/2末端基を有する低分子シリコ
ーン油、トリアルキルシアヌレート、アルキルマレエー
ト、例えばジアリルマレエートおよびジメチルマレエー
ト、アルキルフマレート、例えばジエチルフマレートお
よびジアリルフマレート、有機ヒドロペルオキシド、例
えばクメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペル
オキシドおよびピナンヒドロペルオキシド、有機ペルオ
キシド、有機スルホキシド、有機アミンおよびアミド、
ホスフィンおよび亜リン酸塩、ニトリル、ジアジリジン
およびオキシムである。
【0046】本発明によるシリコーンゴム材料は特に静
的/動的機械的負荷を受ける、変形しないシリコーンエ
ラストマー成形体、例えばパッキング、パッキング材
料、緩衝部材、ホース、およびシートの製造に適切であ
り、これらも同様に本発明の対象である。
【0047】
【実施例】以下の例では、特に指示がなければ次の通り
である; a)量の指示は全て重量に対してであり、 b)圧力は全て0.10Mpa(絶対)であり、 c)温度は全て20℃である。
【0048】例1:付加架橋するポリジメチルシロキサ
ン液状ゴム材料(Wacker-Chemie有限会社製エラストシ
ル(Elastosil(R) LR 3003/50))の両成分それぞれ10
0gをローラー上でローラーの温度25℃で5分、1H
−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸オクチルエステ
ル0.02、0.04、0.1ならびに0.2gと完全
に混和する。該混合物を引き続き油圧機で温度170℃
で5分架橋してシリコーンエラストマーシートを作る。
離型した、厚さ約2mmもしくは6mmのシリコーンエ
ラストマーシートをテンパリングせず、テンパリングを
していない状態で残留ひずみならびにその他のエラスト
マー特性に関して特徴付けをする。
【0049】比較例2(本発明によらず):例1記載と
同様に行ったが、ただしこの場合ベンゾトリアゾール化
合物を全く使用しない。
【0050】比較例3(本発明によらず):例1記載と
同様に行ったが、ただしこの場合例1で使用した1H−
ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸オクチルエステル
の代わりに、そのつど同量の1H−ベンゾトリアゾール
を使用する。シリコーンゴム材料のその他の組成ならび
にその後の処理は変更しない。
【0051】比較例4(本発明によらず):例1記載と
同様に行ったが、ただしこの場合例1で使用した1H−
ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸オクチルエステル
の代わりに、1−メチル−ベンゾトリアゾール0.1g
を使用する。シリコーンゴム材料のその他の組成ならび
にその後の処理は変更しない。
【0052】比較例5(本発明によらず):例1記載と
同様に行ったが、ただしこの場合例1で使用した1H−
ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸オクチルエステル
の代わりに、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール0.
1gを使用する。シリコーンゴム材料のその他の組成な
らびにその後の処理は変更しない。
【0053】比較例6(本発明によらず):例1記載と
同様に行ったが、ただしこの場合例1で使用した1H−
ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸オクチルエステル
の代わりに、5−メチル−ベンゾトリアゾール0.1g
を使用する。シリコーンゴム材料のその他の組成ならび
にその後の処理は変更しない。
【0054】比較例7(本発明によらず):例1記載と
同様に行ったが、ただしこの場合例1で使用した1H−
ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸オクチルエステル
の代わりに、1H−1,2,3−トリアゾール0.04な
いしは0.1gを使用する。シリコーンゴム材料のその
他の組成ならびにその後の処理は変更しない。
【0055】比較例8(本発明によらず):例1記載と
同様に行ったが、ただしこの場合例1で使用した1H−
ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸オクチルエステル
の代わりに、1,2,4−トリアゾール0.04gを使用
する。シリコーンゴム材料のその他の組成ならびにその
後の処理は変更しない。
【0056】比較例9(本発明によらず):例1記載と
同様に行ったが、ただしこの場合例1で使用した1H−
ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸オクチルエステル
の代わりに、4−アミノ−1,2,4−トリアゾール0.
06gを使用する。シリコーンゴム材料のその他の組成
ならびにその後の処理は変更しない。
【0057】比較例10(本発明によらず):例1記載
と同様に行ったが、ただしこの場合例1で使用した1H
−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸オクチルエステ
ルの代わりに、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール
0.06gを使用する。シリコーンゴム材料のその他の
組成ならびにその後の処理は変更しない。
【0058】例11:25℃で粘度20Pa.sを有す
るビニルジメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン
220質量部をヘキサメチルジシラザン40質量部、脱
塩水15質量部を、および数回に分けて添加しかつ混入
し、BETによる比表面積300m/gを有する熱分
解した珪酸140質量部とともに、室温で1.5時間、
二重Z形ニーダーで混和し、均一なペーストを作る。揮
発性成分および副生成物を除去するために該混合物を引
き続き150℃で3時間、真空下(<100ミリバー
ル)で練る。該熱処理段階後さらにビニル官能性ポリジ
メチルシロキサン200質量部を混入し、かつ該ペース
トを室温で1時間均一化する。充填剤約25重量%を含
有する均一なベースペーストが得られる。
【0059】得られたベースペースト196.0gをロ
ーラーの温度25℃のローラー上でエチニルシクロヘキ
サノール0.1g、ジメチルシロキシ単位、メチルヒド
ロゲンシロキシ単位、およびトリメチルシロキシ単位か
らなり、25℃で粘度320mPa.sを有するコポリ
マー3.5g、およびSiに結合した水素0.48重量
%、1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸オクチ
ルエステル0.05g、および25℃で粘度1Pa.s
を有するジメチルビニルシロキシ末端位のポリジメチル
シロキサン(Wacker-Chemie有限会社製、触媒OL)
中、元素白金に関して白金1重量%を含有する、白金−
Sym−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体の溶液
0.2gと共に5分、完全に混和した。該混合物を引き
続き油圧プレスで温度170℃で5分架橋してシリコー
ンエラストマーシートを作る。離型した、厚さ約2mm
もしくは6mmのシリコーンエラストマーシートはテン
パリングせず、かつテンパリングをしていない状態で、
残留ひずみならびにその他のエラストマー特性に関して
特徴付けをする。
【0060】比較例12(本発明によらず):例11と
同様に行うが、ただしこの場合1H−ベンゾトリアゾー
ル−5−カルボン酸オクチルエステルの添加を省略し
た。
【0061】例13:例11記載の通りに行うが、ただ
しこの場合熱処理後に添加したビニル官能性ポリジメチ
ルシロキサンの量を140gに減少する。製造したベー
スペーストの充填剤含有量はこれにより約30重量%に
増加する。
【0062】比較例14(本発明によらず):例13と
同様に行うが、ただしこの場合1H−ベンゾトリアゾー
ル−5−カルボン酸オクチルエステルの添加を省略し
た。
【0063】例15:例11記載の通りに行うが、ただ
しこの場合熱処理後に添加したビニル官能性ポリジメチ
ルシロキサンの量を40gに減少する。製造したベース
ペーストの充填剤含有量はこれにより約35重量%に増
加する。
【0064】比較例16(本発明によらず):例15と
同様に行うが、ただしこの場合1H−ベンゾトリアゾー
ル−5−カルボン酸オクチルエステルの添加を省略す
る。
【0065】例17:付加架橋するポリジメチルシロキ
サン液状ゴム材料(Wacker-Chemie有限会社製エラスト
シル(R) LR 3003/50)の両成分それぞれ100gをロー
ラー上でローラーの温度25℃で5分、1H−ベンゾト
リアゾール−5−カルボン酸オクチルエステル0.04
gと完全に混和する。該混合物を引き続き油圧機で温度
170℃で5分架橋してシリコーンエラストマーシート
を作る。離型した、厚さ約2mmもしくは6mmのシリ
コーンエラストマーシートをテンパリングせず、テンパ
リングをしていない状態で残留ひずみならびにその他の
エラストマー特性に関して特徴付けをする。
【0066】比較例18(本発明によらず):例17と
同様に行うが、ただしこの場合1H−ベンゾトリアゾー
ル−5−カルボン酸オクチルエステルの添加を省略す
る。
【0067】例19:例17と同様に行うが、ただしこ
の場合液状シリコーンゴムであるエラストシル(R) LR 3
003/40の代わりにエラストシル(R) LR 3003/60型を使用
する。
【0068】比較例20(本発明によらず):例19と
同様に行うが、ただしこの場合1H−ベンゾトリアゾー
ル−5−カルボン酸オクチルエステルの添加を省略す
る。
【0069】例21:例17と同様に行うが、ただしこ
の場合液状シリコーンゴムであるエラストシル(R) LR 3
003/40の代わりにエラストシル(R) LR 3003/70型を使用
する。
【0070】比較例22(本発明によらず):例21と
同様に行うが、ただしこの場合1H−ベンゾトリアゾー
ル−5−カルボン酸オクチルエステルの添加を省略す
る。
【0071】シリコーンエラストマー特性の特徴付けは
表1から4に記載されている:例1から22により製造
した本発明による、および本発明によらないシリコーン
エラストマーは以下の基準により評価する。
【0072】a)同一の条件(温度175℃、22時
間、圧縮25%)下で、同寸法(直径:13mm、高
さ:6mm)の円柱形試料体を使用したDIN5351
7による残留ひずみ(DVR)。
【0073】例1〜10による様々なトリアゾール化合
物およびベンゾトリアゾール化合物の使用により生じた
残留ひずみ値を表1に示す。添加剤として1H−ベンゾ
トリアゾール−5−カルボン酸オクチルエステルを含有
するエラストマーは添加剤の含有量とほぼ関係なく極め
て低い残留ひずみ値を示す一方で、別のトリアゾールお
よびベンゾトリアゾールでは残留ひずみの減少は不十分
であるか、または(特に含有量が多い場合)ショアーA
硬度の変化により特徴付けられる、架橋反応の著しい阻
害を引き起こし;さらにエラストマーの透明性はシュリ
ーレン、斑点、ないしは結晶形成により極めて不利に阻
害される。特に際立つのは、1H−ベンゾトリアゾール
(M=119g/モル)と比較して2倍以上大きい、1
H−ベンゾトリアゾール−カルボン酸オクチルエステル
の分子質量(M=275g/モル)を考慮した上でも、
はるかに高い効果である。
【0074】b)DIN53505によるショアーA;
DIN53504−S1による引裂強さ(RF);DI
N53504−S1による引裂伸び(RD);ASTM
D624B−73による初期引裂強さ(WRW);D
IN53512−88による反発弾性(RPE)。
【0075】表2に示した機械的エラストマー特性値は
1H−ベンゾトリアゾール−カルボン酸オクチルエステ
ルの残留ひずみ減少効果が高いことを証明しており、該
効果はシリコーンエラストマーの充填剤含有量とはほぼ
関係ない、つまり充填剤の含有量が極めて多い場合でさ
え、エラストマーのその他の機械的特性を著しく阻害す
ることなく残留ひずみ値を低下させることができること
が明らかになる。これに対してその他のトリアゾールお
よびベンゾトリアゾール、例えば特に1H−ベンゾトリ
アゾールの残留ひずみ減少効果は一般にエラストマーの
機械的特性の不利な変化と結びついている(表3)。表
4は1H−ベンゾトリアゾール−カルボン酸オクチルエ
ステルの含有量が極めて少なくても既に、付加架橋する
液状シリコーンゴム材料の種類に関わりなく、その他の
機械的エラストマー特性を変化させることなく、残留ひ
ずみ値を低下できることを明らかにしている。その結果
生じた、残留ひずみの著しい減少により、架橋反応に続
くシリコーンエラストマーのその後のテンパリングは必
要なくなる。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】
【表3】
【0079】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09K 3/10 C08K 5/54 (72)発明者 クリストフ ヴェルナー ドイツ連邦共和国 ブルクハウゼン ラ イプニッツシュトラーセ 52 (72)発明者 ブリギッテ オスターマイアー ドイツ連邦共和国 エルルバッハ オー ベレック 63 (72)発明者 ゲオルク エーベルル ドイツ連邦共和国 ブルクハウゼン エ リーザベト−シュトラーセ 21 (72)発明者 イェリカ ゲギック ドイツ連邦共和国 ブルクハウゼン フ リードリッヒ−エーベルト−シュトラー セ 1 (56)参考文献 特開 平2−242854(JP,A) 特開 平4−33961(JP,A) 特開 平8−253685(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 83/07 C08G 77/44 C08K 5/3475 C08K 5/54 C08L 83/05 C09K 3/10

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 付加架橋可能なシリコーンゴム材料にお
    いて、以下の成分: (I)アルケニル官能性ポリオルガノシロキサン、 (II)SiH官能性架橋剤、 (III)ヒドロシリル化触媒、および (IV)1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸オ
    クチルエステルを含有することを特徴とする、付加架橋
    可能なシリコーンゴム材料。
  2. 【請求項2】 アルケニル基を含有するポリオルガノシ
    ロキサン(I)の組成が平均的な一般式(1): R SiO(4−a−b)/2 (1) [式中、 Rは同じかまたは異なっている1価の、場合によりハロ
    ゲン置換またはシアノ置換の、場合により2価の有機基
    を介してケイ素に結合されている、脂肪族炭素−炭素多
    重結合を含有するC〜C10炭化水素基を表し、 Rは同じかまたは異なっている1価の、場合によりハ
    ロゲン置換またはシアノ置換の、Siを介して結合さ
    れている、脂肪族炭素−炭素多重結合を有さないC
    10炭化水素基を表し、 aは少なくとも2つの基Rが全ての分子中に存在する
    ような負でない数を表し、 bは(a+b)が1.8〜2.5の範囲であるような負
    でない数を表す]に相当する、請求項1記載のシリコー
    ンゴム材料。
  3. 【請求項3】 SiH官能性架橋剤の組成が以下の平均
    的な式(5): H SiO(4−h−i)/2 (5) [式中、 RはRと同じものを表し、かつhおよびiは0.5
    <(h+i)<3.0および0<h<2という条件付き
    の負でない整数であるため、1分子当たりケイ素に結合
    された水素原子が少なくとも2つ存在する]に相当す
    る、請求項1または2記載のシリコーンゴム材料。
  4. 【請求項4】 ヒドロシリル化触媒(III)を、白
    金、ロジウム、パラジウム、ルテニウム、およびイリジ
    ウム、ならびにこれらの化合物から選択する、請求項1
    から3までのいずれか1項記載のシリコーンゴム材料。
  5. 【請求項5】 1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボ
    酸オクチルエステル(IV)の含有量が0.005〜
    1.0重量%である、請求項1からまでのいずれか1
    項記載のシリコーンゴム材料。
  6. 【請求項6】 請求項1からまでのいずれか1項記載
    のシリコーンゴム材料の架橋により製造された成形体。
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