JP3187266B2 - アルカリ電池のゲル状亜鉛負極 - Google Patents
アルカリ電池のゲル状亜鉛負極Info
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Description
末を用いたアルカリ電池用ゲル状亜鉛負極に関し、特に
水銀の含有量を低下ないしは無水銀化した場合における
亜鉛の腐蝕及びガス発生を有効に抑制できるゲル状亜鉛
負極に関するものである。
は、電池内での耐食性向上(即ち水素ガス発生の抑制)
と、放電時における亜鉛の不動態化を抑制するため、水
銀でアマルガム化(汞化)して用いられてきた。しか
し、水銀は一種の有害物質であることから、近年、アル
カリ電池中の亜鉛の水銀含有量を低下させ無水銀化とす
る技術の研究開発が盛んに行われ、現在では無水銀化ア
ルカリ電池が商品化されるに至っている。
れてきたものとしては、(1) 亜鉛にIn,Pbなどの金
属を微量添加して耐食性の良好な組成とした亜鉛合金粉
末を亜鉛負極材料として採用する方向と、(2) 有機イン
ヒビターとして界面活性剤(例えば、ポリオキシアルキ
ルエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、パ
ーフルオロ有機化合物等)を亜鉛または亜鉛合金粉末に
添加することにより腐食反応を抑制する方向の二つであ
り、それぞれ一定の成果を得て来た。
鉛合金組成の検討は低公害化の観点から選択できる材料
の幅が狭小であり、従来の有水銀電池との比較において
満足できるガス発生抑制効果を得ることが困難である。
また上記(2) の界面活性剤を添加する技術によれば、未
放電状態の電池内部からのガス発生については満足でき
るガス発生抑制効果が得られるものの、従来の有水銀電
池と比較して、放電性能が逆に低調となり、また、放電
後のガス発生抑制効果は得られなかった。即ち、未放電
の時には僅かなガス発生が認められるだけであるが、放
電して行くに従って、更にガス発生量が増加して行くと
いう傾向がある。特に、過放電後の電池内ガス量は、未
放電状態の電池の数十倍の発生量が認められ、有効な抑
制方法がなかった。
し、無水銀化アルカリ電池における放電後の電池からの
ガスの発生を効果的に抑制することができるアルカリ電
池のゲル状亜鉛負極を提供することにある。
め、界面活性剤に代わるものとして種々の添加剤を試験
した結果、ある種のキレート剤を添加すると、無水銀化
アルカリ電池における放電後の電池からのガスの発生が
抑制され、使用済み後においても安全性の高いアルカリ
電池が提供されることを見いだした。
ル状亜鉛負極に式
るものであり(請求項1)、第2の発明は、アルカリ電
池のゲル状亜鉛負極に式
であり(請求項2)、第3の発明は、アルカリ電池のゲ
ル状亜鉛負極に式
るものである(請求項3)。
電池内でのガス発生メカニズムについては、正確に認識
できていないが、一応次のようであろうと推定される。
即ち、亜鉛表面域は、放電の進行より酸化物ないし水酸
化物が形成され、その外面はZn2+とZn(OH)4 2-
が存在し、これらの複合作用によりガス発生が促進され
ると考えられる。また、放電が進むとガス発生が増加す
る理由については、過放電状態になると集電棒からZn
2+ないしCu2+が溶解し、これらが悪影響を及ぼすもの
と考えられる。
項1はアルカリ電池の負極合剤にキレート剤として上記
式[I]の1−ヒドロキシベンゾトリアゾールを添加
し、請求項2は上記式[II]の3−メチル−5−ピラゾ
ロンを添加するものである。図に示す曲線A,Bは、こ
の場合の例を示したもので、放電深度が100%以上の
過放電領域において、キレート剤が無添加の場合に比べ
はるかにガス発生が抑制されていることが判る。即ち、
このキレート剤を添加すると、放電後の電池からのガス
の発生が抑制され、使用済み後においても安全性の高い
アルカリ電池が提供される。かかる効果を呈する理由
は、このキレート剤を添加すると、Zn2+ないしCu2+
が捕捉され亜鉛表面域での酸化物形成、Cu−Znとの
局部電池形成を抑制し、放電後における電池内でのガス
発生を抑制するものと考えられる。
亜鉛負極に対する添加量は、亜鉛又は亜鉛合金粉末に対
して100ppm以上の範囲とすることが望ましく、こ
の数値を下回った場合、放電深度が200%程度の過放
電域における顕著なガス発生抑制効果は得られない。な
お、放電深度は、アルカリ電池に定抵抗を接続してか
ら、その後に終止電圧0.9Vにまで低下する持続時間
を100%とし、この100%を基準にして放電時間を
表したものである。
剤にキレート剤として上記式[III]のチオグリコール
酸アルキルエステルを添加するものである。図2中の曲
線C,Dは、この場合の例を示したもので、放電深度が
100%以下の領域において、キレート剤が無添加の場
合に比べて、ガス発生が抑制されていることが判る。か
かる効果を呈する理由は、このキレート剤を添加する
と、Zn2+ないしZn(OH)4 2-が捕捉され亜鉛表面
域での酸化物形成を抑制し、放電後における電池内での
ガス発生を抑制すると考えられる。
亜鉛負極に対する添加量も、亜鉛又は亜鉛合金粉末に対
し100ppm以上の範囲とすることが望ましく、この
数値を下回った場合、放電深度0%の未放電状態、及び
放電深度200%未満の放電域における顕著なガス発生
抑制効果は得られない。
リ電池の構造は、図3に示す一般的構造となっている。
この電池は、内面に導電膜1aが塗布してある有底円筒
形の電池ケース1の下部開口の内周部を、負極端子板2
の周縁フランジ部に封口ガスケット3を介して絞り加
工、カール加工などによってカシメ付け、電池内部を密
封している。1aは導電膜、1bはメタラベル、1cは
絶縁ワッシャーを示す。電池内部には、下端を前記封口
ガスケット3の中心を貫通して前記負極端子板2に電気
的に接続した集電棒4と、該集電棒4の外周を取り巻く
ようにしてゲル状亜鉛負極5、セパレータ6、及び二酸
化マンガンを主体とする正極合剤 (正極作用物質)7
が同心状に充填され、発電要素を構成している。
の材料を用いて組み立てた。
化マンガン、黒鉛、電解液(40wt%KOH)を円筒
状に加圧成形したものを用いた。また、ゲル状亜鉛負極
(負極作用物質)の材料としては、Al−Bi−In系
の亜鉛合金粉、ゲル化剤、アルカリ電解液及びキレート
剤を混合したものを用いた。具体的に述べると、亜鉛合
金粉には三井金属鉱業(株)製の“MFジンセルーAB
I”(Al;30ppm,Bi;200ppm,In;
500ppm)を使用し、ゲル化剤(ポリアクリル酸)
には日本純薬(株)製“ジュンロンPW−150”を使
用し、また電解液には40wt%KOHに酸化亜鉛を6
wt%溶解したものを使用した。
O.1”として式
“キレートNO.2”として式
レートNO.3−1”として式
を、そして“キレートNO.3−2”として式
加した。
ロキシベンゾトリアゾール及び3−メチル−5−ピラゾ
ロンの場合、即ち個体の場合、亜鉛粉末100に対し
ゲル化剤1.3とキレート剤を乾式混合する。そして
電解液60と上記乾式混合品を混合し、負極ゲルとし
た。
の場合、即ち液体の場合、亜鉛粉末100に対しゲル
化剤1.3を乾式混合する。電解液60とキレート剤
を混合する。上記の混合液と上記の乾式混合品を
混合し負極ゲルとした。
加量及び放電深度により、電池から発生するガス発生量
がどのように変化するかの測定データを示す。これはL
R03形アルカリ電池を5Ω定抵抗で放電した後、60
℃で電池から発生するガス量を測定したものである。ガ
ス発生量は、キレート剤が無添加で、放電深度が0%の
もののガス発生量を1.0とした指数で表示した。な
お、放電深度は、LR03形アルカリ電池に5オームの
定抵抗を接続して放電を開始してから、その後に終止電
圧0.9Vにまで低下する持続時間を100%とし、こ
の100%を基準にして放電時間を表示した。また、過
放電状態は、放電深度200%を意味するものとした。
3−メチル−5−ピラゾロンの場合、キレート剤のゲル
状亜鉛負極に対する添加量を、亜鉛又は亜鉛合金粉末に
対して100ppm以上の範囲とすると顕著なキレート
効果が認められた。そして、キレート剤の添加量を10
000ppm(VS.Zn)まで増加しても効果は10
0ppmと同等であった。従って、キレート剤としては
100ppm程度添加すれば十分に所期の目的を達成で
きる。また、放電性能については、キレート剤を添加
(MAX.10000ppm)しても性能低下が認めら
れなかった。
の添加量をそれぞれ100ppm(VS.Zn)とした
ときのガス発生指数を示す。曲線Aは1−ヒドロキシン
ベンゾトリアゾールの場合を、また曲線Bは3−メチル
−5−ピラゾロンの場合を示しており、放電深度100
%を越える放電領域及び放電深度200%の過放電領域
において、顕著なガス発生抑制効果が認められる。
アゾール及び3−メチル−5−ピラゾロンの場合(キレ
ートNO.1,2)、放電後における電池内でのガス発
生が抑制され、しかも放電性能に悪影響を及ぼさないこ
とが明らかとなった。よって、この電池の場合、使用後
においても安全性の高い電池が提供されよう。
ステルの場合(キレートNO.3−1)及びチオグリコ
ール酸イソオクチルエステルの場合(キレートNO.3
−2)は、未放電状態及び放電深度100%程度までの
放電状態において、ガス発生抑制効果が認められ、特に
放電深度30%程度の放電状態におけるガス発生抑制効
果が顕著であった。図2に、従来品との比較して、キレ
ート剤の添加量をそれぞれ100ppm(VS.Zn)
としたときのガス発生指数を示す。曲線Cはチオグリコ
ール酸エチルヘキシルエステルの場合を、また曲線Dは
チオグリコール酸イソオクチルエステルの場合を示して
いる。
In系で行ったが、他の亜鉛組成においても同様な効果
が期待できる。
を添加したゲル状亜鉛負極によれば、無水銀化アルカリ
電池における優れたガス発生抑制効果が得られる。
ゾトリアゾールを添加し、又は上記式[II]の3−メチ
ル−5−ピラゾロンを添加したものにあっては、過放電
後における電池内でのガス発生を抑制でき、しかも放電
性能に悪影響を及ぼさない。
ルキルエステルを添加したものにあっては、無水銀化ア
ルカリ電池の未放電領域及び放電領域における電池内で
のガス発生を抑制することができる。
リ電池から発生するガス量を従来品と比較して示した図
である。
電池から発生するガス量を従来品と比較して示した図で
ある。
図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 アルカリ電池のゲル状亜鉛負極5に式 【化1】 で表される1−ヒドロキシベンゾトリアゾールを添加し
たことを特徴とするアルカリ電池のゲル状亜鉛負極。 - 【請求項2】 アルカリ電池のゲル状亜鉛負極5に式 【化2】 で表される3−メチル−5−ピラゾロンを添加したこと
を特徴とするアルカリ電池のゲル状亜鉛負極。 - 【請求項3】 アルカリ電池のゲル状亜鉛負極5に式 【化3】 で表されるチオグリコール酸アルキルエステルを添加し
たことを特徴とするアルカリ電池のゲル状亜鉛負極。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30056594A JP3187266B2 (ja) | 1994-12-05 | 1994-12-05 | アルカリ電池のゲル状亜鉛負極 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30056594A JP3187266B2 (ja) | 1994-12-05 | 1994-12-05 | アルカリ電池のゲル状亜鉛負極 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08162110A JPH08162110A (ja) | 1996-06-21 |
JP3187266B2 true JP3187266B2 (ja) | 2001-07-11 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country | Link |
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JP4909525B2 (ja) * | 2005-04-01 | 2012-04-04 | Fdkエナジー株式会社 | アルカリ電池 |
-
1994
- 1994-12-05 JP JP30056594A patent/JP3187266B2/ja not_active Expired - Fee Related
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