JP3187211B2 - 芳香族ポリカーボネートの製造方法 - Google Patents

芳香族ポリカーボネートの製造方法

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JP3187211B2
JP3187211B2 JP17531593A JP17531593A JP3187211B2 JP 3187211 B2 JP3187211 B2 JP 3187211B2 JP 17531593 A JP17531593 A JP 17531593A JP 17531593 A JP17531593 A JP 17531593A JP 3187211 B2 JP3187211 B2 JP 3187211B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリカーボネートの製
造方法に関する。さらに詳しくは重合反応速度、色相、
耐熱性等に優れたポリカーボネートの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネートは、耐衝撃性などの機
械的特性に優れ、しかも耐熱性、透明性などにも優れて
おり、広く用いられている。このようなポリカーボネー
トの製造方法としては、ビスフェノールなどの芳香族ジ
ヒドロキシ化合物とホスゲンとを直接反応させる方法
(界面法)、あるいはビスフェノールなどの芳香族ジヒ
ドロキシ化合物とジフェニルカーボネートなどのジアリ
ールカーボネートとを溶融状態でエステル交換反応(溶
融法)させる方法などが知られている。
【0003】このような製造方法のうち、芳香族ジヒド
ロキシ化合物とジアリールカーボネートとのエステル交
換反応によってポリカーボネートを製造する方法につい
て説明すると、この方法は、触媒として、金属の有機酸
塩、無機酸塩、酸化物、水酸化物、水素化物あるいはア
ルコラートなどを使用して減圧下に芳香族ジヒドロキシ
化合物とジアリールカーボネートとを、例えば最終的に
250〜330℃に加熱して溶融しながらエステル交換
反応させる方法である。
【0004】この方法は、前述の界面法と比較してポリ
カーボネートを安価に製造できるという利点を有してい
るが、反面ポリマーが長時間高温にさらされるために色
相が好ましくないという問題点があった。このような色
相の改善を行うために各種触媒が提案されているが、界
面法にて重合したポリカーボネートに劣り、いまだ充分
ではない。
【0005】溶融重合法では触媒の存在下、高温、減圧
下反応を行うためポリマーが着色しやすい。このため着
色度の少ないポリカーボネートを製造することを目的と
するいくつかの触媒系、例えばテトラアルキルアンモニ
ウムヒドロキシドとアルカリ金属、アルカリ土類金属化
合物とを組み合わせた系が提案されている。しかし、ア
ルカリ、アルカリ土類金属化合物を使用すると、反応条
件によっては、副反応によりポリマー中、塩化メチレン
等の溶媒に不溶な成分が生成することがある。特に、ポ
リカーボネートの分子量を高めた時、この現象は顕著と
なる。このため高分子量ポリカーボネートより、流延フ
イルムを製造する時、この種の不溶成分を含有する樹脂
は使用できない。
【0006】また得られたポリカーボネートを溶融成形
加工する時ポリカーボネートの重合度低下が大きい場合
がある。この場合、種々の触媒失活剤も提案されている
が、別種の副反応を引き起こすことがあり、未だ十分満
足のいく解決とはなっていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は溶融重合法に
より、着色が少なく高分子量化した時でも塩化メチレン
などの溶媒に可溶で、かつ溶融成形加工時等に重合度低
下等の問題を起こしにくいポリカーボネートの製造を目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、芳香族ジヒド
ロキシ化合物と炭酸ジエステルとを触媒の存在下、溶融
重縮合してポリカーボネートを製造するに際し、該触媒
が下記式(I)、(II)、(III )および(IV)で表わ
される化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の
アルミニウム含有六員環状化合物であることを特徴とす
るポリカーボネートの製造方法である。
【0009】
【化2】
【0010】[式中R1 、R2 、R3 、X、Z、X1
1 は各々独立に、炭素数1〜20のアルキル基、炭素
数6〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリ
ール基および炭素数6〜20のアラルキル基からなる群
より選ばれる。Y、Y1 は各々独立に水素原子、炭素数
1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のシクロアルキ
ル基、炭素数6〜20のアリールおよび炭素数6〜20
のアラルキル基から選ばれる。また、m、nは0又は整
数であり、m+n=3である。]本発明に使用しうる芳
香族ジヒドロキシ化合物としては特に制限されないが、
下記式(A)で示される化合物を挙げることができる。
【0011】
【化3】
【0012】ここで、R4 、R5 は同一または異なり、
水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜12の炭化水
素基である。炭化水素基としては、炭素数1〜12の脂
肪族炭化水素基あるいは炭素数6〜12の芳香族炭化水
素基が好ましい。かかる脂肪族炭化水素基として、アル
キル基、アルケニル基等が挙げられ、メチル基、エチル
基、プロピル基等が例示される。また芳香族炭化水素基
として置換もしくは非置換のフェニル基、ナフチル基等
が挙げられる。ハロゲン原子としては塩素、臭素、ヨウ
素等が挙げられる。
【0013】R6 は、炭素数4〜20の2価の炭化水素
基であり、アルキレン基、アルケニレン基等の脂肪族炭
化水素基が挙げられ、ブチレン基、ペンチレン基等が例
示される。
【0014】式中、R7 、R8 は同一または異なり、ハ
ロゲン原子または炭素数1〜12の1価の炭化水素基で
ある。炭化水素基としては、炭素数1〜12の脂肪族炭
化水素基あるいは炭素数6〜12の芳香族基を挙げるこ
とができる。脂肪族炭化水素基としてアルキル基、アル
ケニル基等が例示でき、より具体的には、メチル基、エ
チル基、プロピル基等が挙げられる。また芳香族基とし
て、置換もしくは非置換のフェニル基、ナフチル基等が
挙げられる。ハロゲン原子としては塩素、臭素、ヨウ素
等が挙げられる。
【0015】式中、a、bは同一または異なり、0また
は1〜4の整数を表す。
【0016】具体的には、以下に示す化合物を挙げるこ
とができる。ビス(4―ヒドロキシフェニル)メタン、
1,1―ビス(4―ヒドロキシフェニル)エタン、2,
2―ビス(4―ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2
―ビス(4―ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2―ビ
ス(4―ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4―ヒ
ドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2―ビス(4
―ヒドロキシ―3―メチルフェニル)プロパン、1,1
―ビス(4―ヒドロキシ―t―ブチルフェニル)プロパ
ン、2,2―ビス(4―ヒドロキシ―3―ブロモフェニ
ル)プロパンなどのビス(ヒドロキシアリール)アルカ
ン類、1,1―ビス(4―ヒドロキシフェニル)シクロ
ペンタン、1,1―ビス(4―ヒドロキシフェニル)シ
クロヘキサンなどのビス(ヒドロキシアリール)シクロ
アルカン類、4,4′―ジヒドロキシジフェニルエーテ
ル、4,4′―ジヒドロキシ―3,3′―ジメチルフェ
ニルエーテルなどのジヒドロキシアリールエーテル類、
4,4′―ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,
4′―ジヒドロキシ―3,3′―ジメチルジフェニルス
ルフィドなどのジヒドロキシジアリールスルフィド類、
4,4′―ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,
4′―ジヒドロキシ―3,3′―ジメチルジフェニルス
ルホキシドなどのジヒドロキシジアリールスルホキシド
類、4,4′―ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,
4′―ジヒドロキシ―3,3′―ジメチルジフェニルス
ルホンなどのジヒドロキシジアリールスルホン類、9,
9―ビス(4―ヒドロキシフェニル)フルオレンなどの
ジヒドロキシジアリール類が挙げられる。
【0017】これらのうちでは特に2,2―ビス(4―
ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)が
好ましく用いられる。これらの芳香族ジヒドロキシ化合
物は単独であるいは組み合わせて用いることができる。
【0018】ジアリールカーボネートは、炭素数6〜2
0の置換されていてもよいアリール基を有するカーボネ
ートであれば特に限定されないが、具体的には、ジフェ
ニルカーボネート、ジトリールカーボネート、ビス(ク
ロロフェニル)カーボネート、m―クレジルカーボネー
ト、ジナフチルカーボネート、ビス(ジフェニル)カー
ボネートなどを挙げることができる。これらのうち特に
ジフェニルカーボネートが好ましく用いられる。これら
ジアリールカーボネートは、単独であるいは組み合わせ
て用いることができる。上記のようなジアリールカーボ
ネートは芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに対して、通
常1.0〜1.30モル、好ましくは1.01〜1.2
0モルの量で用いられることが望ましい。
【0019】本発明で使用するアルミニウム含有六員環
状化合物は、
【0020】
【化4】
【0021】[式中R1 〜R3 、X、Z、X1 、Z1
各々独立に、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜
20のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基
および炭素数6〜20のアラルキル基からなる群より選
ばれる。Y、Y1 は各々独立に水素原子、炭素数1〜2
0のアルキル基、炭素数6〜20のシクロアルキル基、
炭素数6〜20のアリール基および炭素数6〜20のア
ラルキル基から選ばれる。] アルキル基としてメチル
基、エチル基、プロピル基等が挙げられる。シクロアル
キル基としてシクロヘキシル基、アリール基としてフェ
ニル基、ナフチル基、アラルキル基としてキシリル基な
どが挙げられる。
【0022】より具体的に好ましい例を列挙すると、式
(I)として、環状アルミニウムオキサイドメトキサイ
ド、環状アルミニウムオキサイドイソプロポキシド、環
状アルミニウムオキサイドn―ブトキシド、環状アルミ
ニウムオキサイドn―ヘキシルオキシド、環状アルミニ
ウムオキサイドオクチルオキシド、環状アルミニウムオ
キサイドステアリルオキシドが挙げられる。
【0023】式(II)として、ジメトキシメチルアセト
アセタートアルミニウム、ジブトキシメチルアセトアセ
タートアルミニウム、ジオクチルオキシメチルアセトア
セタートアルミニウム、ジデシルオキシメチルアセトア
セタートアルミニウム、ジイソプロポキシエチルアセト
アセタートアルミニウム、ジペンチルオキシエチルアセ
トアセタートアルミニウム、ジノニルオキシエチルアセ
トアセタートアルミニウム、ジトリデシルオキシエチル
アセトアセタートアルミニウム、ジエトキシブチルアセ
トアセタートアルミニウム、ジブトキシブチルアセトア
セタートアルミニウム、ジヘプチルオキシブチルアセト
アセタートアルミニウム、ジデシルオキシブチルアセト
アセタートアルミニウム、ジステアリルオキシブチルア
セトアセタートアルミニウム、ジプロポキシヘキシルア
セトアセタートアルミニウム、ジヘキシロキシヘキシル
アセトアセタートアルミニウム、ジノニルオキシヘキシ
ルアセトアセタートアルミニウム、ジテトラデシルオキ
シヘキシルアセトアセタートアルミニウム、ジメトキシ
デシルアセトアセタートアルミニウム、ジブトキシデシ
ルアセトアセタートアルミニウム、ジオクチルオキシデ
シルアセトアセタートアルミニウム、ジテトラデシルオ
キシデシルアセトアセタートアルミニウム、ジイソプロ
ポキシテトラデシルアセトアセタートアルミニウム、ジ
ブトキシテトラデシルアセトアセタートアルミニウム、
ジオクチルオキシテトラデシルアセトアセタートアルミ
ニウム、ジテトラデシルオキシテトラデシルアセトアセ
タートアルミニウム、ジフェノキシメチルアセトアセタ
ートアルミニウム、ジフェノキシプロピルアセトアセタ
ートアルミニウム、ジフェノキシヘキサデシルアセトア
セタートアルミニウム、ジエトキシフェニルアセトアセ
タートアルミニウム、ジブトキシナフチルアセトアセタ
ートアルミニウム、ジヘキシルオキシフェニルアセトア
セタートアルミニウム、ジテトラデシルオキシフェニル
アセトアセタートアルミニウム、ジメトキシメチル(2
―メチルアセトアセタート)アルミニウム、ジブトキシ
メチル(2―エチルアセトアセタート)アルミニウム、
ジデシルオキシヘキシル(2―フェニルアセトアセター
ト)アルミニウム、ジノニルオキシフェニル(2―デシ
ルアセトアセタート)アルミニウム、ジオクチルオキシ
トリル(2―ブチルアセトアセタート)アルミニウム等
が挙げられる。
【0024】式(III )として、ジメトキシモノ(2,
4―ペンタンジオナート)アルミニウム、プロポキシビ
ス(2,4―ペンタンジオナート)アルミニウム、ジブ
トキシモノ(2,4―ペンタンジオナート)アルミニウ
ム、デシルオキシビス(2,4―ペンタンジオナート)
アルミニウム、ジトリデシルモノ(2,4―ペンタンジ
オナート)アルミニウム、メトキシビス(3―フェニル
―2,4―ペンタンジオナート)アルミニウム、ジエト
キシモノ(3―メチル―2,4―ペンタンジオナート)
アルミニウム、プロポキシビス(3―エチル―2,4―
ペンタンジオナート)アルミニウム、ジブトキシモノ
(3―ヘキシル―2,4―ペンタンジオナート)アルミ
ニウム、ノニルオキシビス(3―デシル―2,4―ペン
タンジオナート)アルミニウム、ジメトキシモノ(1―
フェニル―1,3―ブタンジオナート)アルミニウム、
エトキシビス(1―フェニル―1,3―ブタンジオナー
ト)アルミニウム、ジプロポキシモノ(1―フェニル―
1,3―ブタンジオナート)アルミニウム、ヘキシルオ
キシビス(1―フェニル―1,3―ブタンジオナート)
アルミニウム、ジトリデシルオキシモノ(1―フェニル
―1,3―ブタンジオナート)アルミニウム、エトキシ
ビス(2,2,6,6―テトラメチル―3,5―ヘプタ
ンジオナート)アルミニウム、ジブトキシモノ(2,
2,6,6―テトラメチル―3,5―ヘプタンジオナー
ト)アルミニウム、ヘキシルオキシビス(2,2,6,
6―テトラメチル―3,5―ヘプタンジオナート)アル
ミニウム、ジトリデシルオキシモノ(2,2,6,6―
テトラメチル―3,5―ヘプタンジオナート)アルミニ
ウム、メトキシビス[4,4,4―トリフロロ―1―
(2―フリル)―1,3―ペンタンジオナート]アルミ
ニウム、ジプロポキシモノ[4,4,4―トリフロロ―
1―(2―フリル)―1,3―ペンタンジオナート]ア
ルミニウム、ブトキシビス[4,4,4―トリフロロ―
1―(2―フリル)―1,3―ペンタンジオナート]ア
ルミニウム、ジヘキシルオキシモノ[4,4,4―トリ
フロロ―1―(2―フリル)―1,3―ペンタンジオナ
ート]アルミニウム、ジデシルオキシモノ[4,4,4
―トリフロロ―1―(2―フリル)―1,3―ペンタン
ジオナート]アルミニウム、ジエトキシモノ(1,3―
ジフェニル―1,3―プロパンジオナート)アルミニウ
ム、ブトキシビス(1,3―ジフェニル―1,3―プロ
パンジオナート)アルミニウム、ジメトキシモノ(1,
1,5,5,5―ヘキサフロロ―2,4―ペンタンジオ
ナート)アルミニウム、エトキシビス(1,1,5,
5,5―ヘキサフロロ―2,4―ペンタンジオナート)
アルミニウム、ジブトキシモノ(1,1,5,5,5―
ヘキサフロロ―2,4―ペンタンジオナート)アルミニ
ウム、ヘキシルオキシビス(1,1,5,5,5―ヘキ
サフロロ―2,4―ペンタンジオナート)アルミニウ
ム、ジデシルオキシモノ(1,1,5,5,5―ヘキサ
フロロ―2,4―ペンタンジオナート)アルミニウム、
ジエトキシモノ(1,1,1―トリフロロ―5,5―ジ
メチル―2,4―ヘキサンジオナート)アルミニウム、
ブトキシビス(1,1,1―トリフロロ―5,5―ジメ
チル―2,4―ヘキサンジオナート)アルミニウム、ジ
ペンチルオキシモノ(1,1,1―トリフロロ―5,5
―ジメチル―2,4―ヘキサンジオナート)アルミニウ
ム、ノニルオキシビス(1,1,1―トリフロロ―5,
5―ジメチル―2,4―ヘキサンジオナート)アルミニ
ウム、ジテトラデシルオキシモノ(1,1,1―トリフ
ロロ―5,5―ジメチル―2,4―ヘキサンジオナー
ト)アルミニウム、ジメトキシモノ(1,1,1―トリ
フロロ―2,4―ペンタンジオナート)アルミニウム、
ブトキシビス(1,1,1―トリフロロ―2,4―ペン
タンジオナート)アルミニウム、ジヘキシルオキシモノ
(1,1,1―トリフロロ―2,4―ペンタンジオナー
ト)アルミニウム等が挙げられる。
【0025】式(IV)として、トリス(メチルアセトア
セタート)アルミニウム、トリス(ブチルアセトアセタ
ート)アルミニウム、トリス(ヘキシルアセトアセター
ト)アルミニウム、トリス(デシルアセトアセタート)
アルミニウム、トリス(エチル―2―メチルアセトアセ
タート)アルミニウム、トリス(ブチル―2―プロピル
アセトアセタート)アルミニウム、トリス(ノニル―2
―シクロヘキシルアセトアセタート)アルミニウム、ト
リス(2,4―ペンタンジオナート)アルミニウム、ト
リス(3―メチル―2,4―ペンタンジオナート)アル
ミニウム、トリス(3―ブチル―2,4―ペンタンジオ
ナート)アルミニウム、トリス(3―フェニル―2,4
―ペンタンジオナート)アルミニウム、トリス(2,
2,6,6―テトラメチル―3,5―ヘプタジオナー
ト)アルミニウム、トリス(1,1,1,2,2,3,
3―ヘプタフロロ―7,7―ジメチル―4,6―オクタ
ンジオナート)アルミニウム、トリス(1,1,1―ト
リフロロ―5,5―ジメチル―2,4―ヘキサンジオナ
ート)アルミニウム、トリス(4,4,4―トリフロロ
―1―フェニル―1,3―ブタンジオナート)アルミニ
ウム、モノ(2,4―ペンタンジオナート)ビス(エチ
ルアセトアセタート)アルミニウム、モノ(2,4―ペ
ンタンジオナート)ビス(ブチルアセトアセタート)ア
ルミニウム、モノ(2,4―ペンタンジオナート)ビス
(デシルアセトアセタート)アルミニウム、モノ(2,
4―ペンタンジオナート)ビス(ヘキサデシルアセトア
セタート)アルミニウム、ビス(2,4―ペンタンジオ
ナート)モノ(メチルアセトアセタート)アルミニウ
ム、ビス(2,4―ペンタンジオナート)モノ(ノニル
アセトアセタート)アルミニウム、ビス(2,4―ペン
タンジオナート)モノ(トリデシルアセトアセタート)
アルミニウム、モノ(3―メチル―2,4―ペンタンジ
オナート)ビス(エチルアセトアセタート)アルミニウ
ム、ビス(3―ブチル―2,4―ペンタンジオナート)
モノ(ブチルアセトアセタート)アルミニウム、モノ
(3―フェニル―2,4―ペンタンジオナート)ビス
(ヘキシルアセトアセタート)アルミニウム、ビス
(1,3―ジフェニル―1,3―プロパンジオナート)
モノ(2,4―ペンタンジオナート)アルミニウム、モ
ノ(3―メチル―2,4―ペンタンジオナート)ビス
(2,4―ペンタンジオナート)アルミニウム、ビス
(3―ブチル―2,4―ペンタンジオナート)モノ
(2,4―ペンタンジオナート)アルミニウム、モノ
(3―フェニル―2,4―ペンタンジオナート)ビス
(2,4―ペンタンジオナート)アルミニウム、ビス
(2,2,6,6―テトラメチル―3,5―ヘプタンジ
オナート)モノ(2,4―ペンタンジオナート)アルミ
ニウム等を挙げられる。
【0026】かかる触媒の使用量は芳香族ジヒドロキシ
化合物1モル当り10-8〜10-1モルの範囲で使用され
る。
【0027】かかる触媒の使用量は、多い程反応上は好
ましいが、ポリマー物性上(例えばヘーズ、ポリマー色
調等)で、好ましくない。従って、上述の意味で、好ま
しくは10-7〜10-1モル、より好ましくは10-7〜1
-2モルの範囲である。
【0028】本発明で使用するアミン誘導体化合物とし
ては、第四級アンモニウムヒドロキシド、第四級アンモ
ニウムカルボキシレート、第四級アンモニウムテトラフ
ロロボレート、第四級アンモニウムボロハイドライド、
第四級アンモニウムヘキサフロロホスフェート、分子内
第四級アンモニウムカルボキシレート、第三級アミン等
が挙げられる。
【0029】第四級アンモニウムヒドロキシドとして好
ましいものは、テトラメチルアンモニウムヒドロキシ
ド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプ
ロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモ
ニウムヒドロキシド、テトラヘキシルアンモニウムヒド
ロキシド、テトラデシルアンモニウムヒドロキシド、テ
トラステアリルアンモニウムヒドロキシド、ブチルトリ
メチルアンモニウムヒドロキシド、ジブチルジエチルア
ンモニウムヒドロキシド、ヘキシルトリメチルアンモニ
ウムヒドロキシド、ヘキシルトリエチルアンモニウムヒ
ドロキシド、ノニルトリメチルアンモニウムヒドロキシ
ド、ノニルトリブチルアンモニウムヒドロキシド、デシ
ルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、デシルトリエ
チルアンモニウムヒドロキシド、ステアリルトリメチル
アンモニウムヒドロキシド、ラウリルトリメチルアンモ
ニウムヒドロキシド、フェニルトリメチルアンモニウム
ヒドロキシド、トリルトリエチルアンモニウムヒドロキ
シド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、
ベンジルトリブチルアンモニウムヒドロキシド、シクロ
ヘキシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、シクロ
ヘキシルトリヘキシルアンモニウムヒドロキシド等が挙
げられる。
【0030】第四級アンモニウムカルボキシレートの好
ましい例としては、テトラメチルアンモニウムアセテー
ト、テトラエチルアンモニウムアセテート、テトラプロ
ピルアンモニウムアセテート、テトラブチルアンモニウ
ムプロピオネート、テトラヘキシルアンモニウムプロピ
オネート、テトラデシルアンモニウムプロピオネート、
テトラステアリルアンモニウムミリステート、ブチルト
リメチルアンモニウムステアレート、ジブチルジエチル
アンモニウムステアレート、ヘキシルトリメチルアンモ
ニウムオレート、ヘキシルトリエチルアンモニウムオレ
ート、ノニルトリメチルアンモニウムアセテート、ノニ
ルトリブチルアンモニウムアセテート、デシルトリメチ
ルアンモニウムプロピオネート、デシルトリエチルアン
モニウムプロピオネート、ステアリルトリメチルアンモ
ニウムラクテート、ラウリルトリメチルアンモニウムラ
クテート、フェニルトリメチルアンモニウムパルミテー
ト、トリルトリエチルアンモニウムパルミテート、ベン
ジルトリメチルアンモニウムベヘネート、ベンジルトリ
ブチルアンモニウムベヘネート、シクロヘキシルトリメ
チルアンモニウムアセテート、シクロヘキシルトリヘキ
シルアンモニウムアセテート等が挙げられる。
【0031】第四級アンモニウムテトラフロロボレート
の好ましい例としては、テトラメチルアンモニウムテト
ラフロロボレート、テトラエチルアンモニウムテトラフ
ロロボレート、テトラプロピルアンモニウムテトラフロ
ロボレート、テトラブチルアンモニウムテトラフロロボ
レート、テトラヘキシルアンモニウムテトラフロロボレ
ート、テトラデシルアンモニウムテトラフロロボレー
ト、テトラステアリルアンモニウムテトラフロロボレー
ト、ブチルトリメチルアンモニウムテトラフロロボレー
ト、ジブチルジエチルアンモニウムテトラフロロボレー
ト、ヘキシルトリメチルアンモニウムテトラフロロボレ
ート、ヘキシルトリエチルアンモニウムテトラフロロボ
レート、ノニルトリメチルアンモニウムテトラフロロボ
レート、ノニルトリブチルアンモニウムテトラフロロボ
レート、デシルトリメチルアンモニウムテトラフロロボ
レート、デシルトリエチルアンモニウムテトラフロロボ
レート、ステアリルトリメチルアンモニウムテトラフロ
ロボレート、ラウリルトリメチルアンモニウムテトラフ
ロロボレート、フェニルトリメチルアンモニウムテトラ
フロロボレート、トリルトリエチルアンモニウムテトラ
フロロボレート、ベンジルトリメチルアンモニウムテト
ラフロロボレート、ベンジルトリブチルアンモニウムテ
トラフロロボレート、シクロヘキシルトリメチルアンモ
ニウムテトラフロロボレート、シクロヘキシルトリヘキ
シルアンモニウムテトラフロロボレート等が挙げられ
る。
【0032】第四級アンモニウムボロハイドライドの好
ましいものの例としては、テトラメチルアンモニウムボ
ロハイドライド、テトラエチルアンモニウムボロハイド
ライド、テトラプロピルアンモニウムボロハイドライ
ド、テトラブチルアンモニウムボロハイドライド、テト
ラヘキシルアンモニウムボロハイドライド、テトラデシ
ルアンモニウムボロハイドライド、テトラステアリルア
ンモニウムボロハイドライド、ブチルトリメチルアンモ
ニウムボロハイドライド、ジブチルジエチルアンモニウ
ムボロハイドライド、ヘキシルトリメチルアンモニウム
ボロハイドライド、ヘキシルトリエチルアンモニウムボ
ロハイドライド、ノニルトリメチルアンモニウムボロハ
イドライド、ノニルトリブチルアンモニウムボロハイド
ライド、デシルトリメチルアンモニウムボロハイドライ
ド、デシルトリエチルアンモニウムボロハイドライド、
ステアリルトリメチルアンモニウムボロハイドライド、
ラウリルトリメチルアンモニウムボロハイドライド、フ
ェニルトリメチルアンモニウムボロハイドライド、トリ
ルトリエチルアンモニウムボロハイドライド、ベンジル
トリメチルアンモニウムボロハイドライド、ベンジルト
リブチルアンモニウムボロハイドライド、シクロヘキシ
ルトリメチルアンモニウムボロハイドライド、シクロヘ
キシルトリヘキシルアンモニウムボロハイドライド等が
挙げられる。
【0033】第四級アンモニウムヘキサフロロホスフェ
ートの好ましいものの例としては、テトラメチルアンモ
ニウムヘキサフロロホスフェート、テトラエチルアンモ
ニウムヘキサフロロホスフェート、テトラプロピルアン
モニウムヘキサフロロホスフェート、テトラブチルアン
モニウムヘキサフロロホスフェート、テトラヘキシルア
ンモニウムヘキサフロロホスフェート、テトラデシルア
ンモニウムヘキサフロロホスフェート、テトラステアリ
ルアンモニウムヘキサフロロホスフェート、ブチルトリ
メチルアンモニウムヘキサフロロホスフェート、ジブチ
ルジエチルアンモニウムヘキサフロロホスフェート、ヘ
キシルトリメチルアンモニウムヘキサフロロホスフェー
ト、ヘキシルトリエチルアンモニウムヘキサフロロホス
フェート、ノニルトリメチルアンモニウムヘキサフロロ
ホスフェート、ノニルトリブチルアンモニウムヘキサフ
ロロホスフェート、デシルトリメチルアンモニウムヘキ
サフロロホスフェート、デシルトリエチルアンモニウム
ヘキサフロロホスフェート、ステアリルトリメチルアン
モニウムヘキサフロロホスフェート、ラウリルトリメチ
ルアンモニウムヘキサフロロホスフェート、フェニルト
リメチルアンモニウムヘキサフロロホスフェート、トリ
ルトリメチルアンモニウムヘキサフロロホスフェート、
ベンジルトリメチルアンモニウムヘキサフロロホスフェ
ート、ベンジルトリブチルアンモニウムヘキサフロロホ
スフェート、シクロヘキシルトリメチルアンモニウムヘ
キサフロロホスフェート、シクロヘキシルトリヘキシル
モニウムヘキサフロロホスフェート等が挙げられる。
【0034】第三級アミンの例としては、テトラメチル
アミン、テトラエチルアミン、テトラプロピルアミン、
テトラブチルアミン、テトラヘキシルアミン、テトラデ
シルアミン、テトラステアリルアミン、ブチルトリメチ
ルアミン、ジブチルジエチルアミン、ヘキシルトリメチ
ルアミン、ヘキシルトリエチルアミン、ノニルトリメチ
ルアミン、ノニルトリブチルアミン、デシルトリメチル
アミン、デシルトリエチルアミン、ステアリルトリメチ
ルアミン、ラウリルトリメチルアミン、フェニルトリメ
チルアミン、トリルトリエチルアミン、ベンジルトリメ
チルアミン、ベンジルトリブチルアミン、シクロヘキシ
ルトリメチルアミン、シクロヘキシルトリヘキシルアミ
ン等の脂肪族アミン;1,8―ジアザビシクロ[5.
4.0]―7―ウンデセン、1,5―ジアザビシクロ
[5.3.0]―5―ノネン、1,4―ジアザビシクロ
[2.2.2]オクタン、1,2―ジメチル―1,4,
5,6―テトラヒドロピリミジン、4―(2―ピペリジ
ノエチル)ピリジン、4―ピペリジノピリジン等の環状
アミン;N,N,N′,N′―テトラメチルヘキサメチ
レンジアミン、N,N,N′,N′―テトラメチルテト
ラメチレンジアミン、N,N,N′,N′―テトラメチ
ルトリメチレンジアミン、N,N,N′,N′―テトラ
メチルエチレンジアミン、N,N,N′,N′,N″―
ペンタメチルジエチレントリアミン等の多価アミンが挙
げられる。
【0035】分子内第四級アンモニウムカルボキシレー
トとしては、ニッサンマノン(登録商標)BF(日本油
脂株式会社)、ニッサンマノンBL(日本油脂株式会
社)、ニッサンマノンLG(日本油脂株式会社)、ニッ
サンマノンBDF―R(日本油脂株式会社)の如き両性
界面活性剤が挙げられる。
【0036】かかるアミン誘導体触媒の使用量は、芳香
族ジヒドロキシ化合物1モル当り10-8〜10-1モルの
範囲で使用できる。かかるアミン触媒の使用量は多くす
る程反応上は好ましいが、しかしポリマー物性、例え
ば、色相、ヘーズ等に悪影響を及ぼす。したがって好ま
しい範囲は10-8〜10-2モルの範囲であり、さらに好
ましくは10-7〜10-2モルの範囲である。
【0037】また、所望によりその他の金属触媒も併用
使用することもできる。例えば、周期律表のIIB、III
B、IVAおよびIVB族に属する金属元素およびその化合
物の中から選ばれる。触媒として用いられる金属化合物
としては、例えばZn(OAc)2 、Zn(OBz)2
などの亜鉛のカルボン酸塩、ZnO、ZnSなどの亜鉛
の酸化物又は硫化物、Zn(OH)2 などの亜鉛の水酸
化物、(C2 5 2Zn、Ph2 Zn、C2 5 Zn
OC2 5 、PhZnCl、PhZnOAc、C4 9
ZnOAcなどの有機亜鉛化合物、Zn(OC2 5
2 、Zn(OPh)2 などの亜鉛のアルコキシドまたは
アリーロキシド、Zn(acac)2 、Zn(oxi
n)2 などの亜鉛のキレート化合物などの亜鉛の化合物
類;Ga(OAc)3 、Ga(OBz)、GaO(OA
c)などのガリウムのカルボン酸塩、Ga2 3 などの
ガリウムの酸化物、Ga(OH)3 などのガリウムの水
酸化物、(CH3 3 Ga、Ph3 Gaなどの有機ガリ
ウム化合物、Ga(OCH33 、Ga(OPh)3
どのガリウムのアルコキシドまたはアリーロキシド、G
a(acac)3 などのガリウムのキレート化合物など
のガリウム化合物類;In(OAc)3 などのインジウ
ムのカルボン酸塩、In2 3 などのインジウムの酸化
物、(C2 5 3 In、Ph3 Inなどの有機インジ
ウム化合物、In(acac)3 などのインジウムのキ
レート化合物などのインジウムの化合物類;Ge(OA
c)4 、Ge(OBz)4 などのゲルマニウムのカルボ
ン酸塩、GeO2 などのゲルマニウムの酸化物、Ge
(OH)2 、Ge(OH)4 などの水酸化物、(C2
5 4 Ge、Ph4 Ge、[(C4 9 2 GeO]
n、[Ph2 GeO]nなどの有機ゲルマニウム化合
物、Ge(OCH3 4 、Ge(OPh)4 などのゲル
マニウムのアルコキシドまたはアリーロキシドなどのゲ
ルマニウムの化合物類;Sn(OAc)2 、Sn(OA
c)4 、Sn(OBz)2、Sn(OBz)4 などのス
ズのカルボン酸塩、(C2 5 4 Sn、Ph4 Snな
どの有機スズ化合物、(C4 9 2 SnO、[(C4
9 2 SnO]n、[(C6 172 SnO]n、
[(C4 9 )PhSnO]nなどの有機スズオキシ
ド、(C4 9 2 Sn(OAc)2 、ジブチルスズラ
ウレートなどの有機スズのカルボン酸塩、SnO、Sn
2 などのスズの酸化物、Sn(OH)2、Sn(O
H)4 などのスズの水酸化物、Sn(OCH3 2 、S
n(OCH) 3 、Sn(OC4 9 4 、Sn(OP
h)2 、Sn(OPh)4
【0038】
【化5】
【0039】(C4 9 2 Sn(OCH3 2 などの
スズおよび有機スズのアルコキシドまたはアリーロキシ
ド、SnSO4 などのスズの無機酸塩、Na[Sn
3 ]、[(C2 5 4 N]、Pb(OAc)2 、P
b(OAc)4 、Pb(OBz)2などの鉛のカルボン
酸塩、PbCO3 、2PbCO3 ・Pb(OH)2 など
の鉛の無機酸塩、Na2 [Pb(OH)6 ]などの鉛の
錯化合物、PbO、PbO2、Pb3 4 などの鉛の酸
化物、Pb(OH)2 などの鉛の水酸化物、(C
4 9 4 Pb、Ph4 Pb、(C2 5 3 PbC
l、Ph3 PbCl、(C2 5 2 PbCl2 、(C
2 5 3 Pb(OAc)などの有機鉛化合物、Pb
(OCH3 4 、Pb(OPh)4 、(C4 9 2
b(OPh)2 などの鉛および有機鉛のアルコキシドま
たはアリーロキシドなどの鉛の化合物類;Zr(OA
c)4 、Zr(OBz)4 などのジルコニウムのカルボ
ン酸塩、ZrO2 などのジルコニウムの酸化物、Zr
(OC4 9 4 、Zr(OPh)4 などのジルコニウ
ムのアルコキシドまたはアリーロキシド、Zr(OA
c)3 (π―C5 5 )、ZrH2 (π―C5 5 2
などの有機ジルコニウム化合物、Zr(acac)4
どのジルコニウムのキレート化合物などのジルコニウム
の化合物類などが挙げられる。
【0040】これらの触媒は、1種または2種以上を併
用することもできる。かかる触媒に使用量としては、上
記芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに対し10-9〜10
-2モル、好ましくは10-9〜10-2モル、特に好ましく
は10-8〜10-3モルの範囲で使用しうる。上記使用範
囲を逸脱すると、得られるポリカーボネートの諸物性に
悪影響を及ぼしたり、また、重縮合反応が十分に進行せ
ず高分子量のポリカーボネートが得られない等の問題が
あり好ましくない。
【0041】本発明では、必要に応じ、重縮合終了の段
階以降において、好ましくは下記スルホン酸誘導体を添
加することができる。
【0042】このようなスルホン酸誘導体としては、ス
ルホン酸エステル、スルホン酸無水物あるいはスルホン
酸の混合酸無水物、例えば、他種スルホン酸、カルボン
酸、リン酸、ホウ酸との混合酸無水物が挙げられる。
【0043】スルホン酸エステルとしては、メタンスル
ホン酸メチル、メタンスルホン酸ブチル、メタンスルホ
ン酸ヘキシル、メタンスルホン酸デシル、メタンスルホ
ン酸トリデシル、プロパンスルホン酸エチル、プロパン
スルホン酸ペンチル、プロパンスルホン酸ノニル、プロ
パンスルホン酸フェニル、プロパンスルホン酸ナフチ
ル、ヘキサンスルホン酸メチル、ヘキサンスルホン酸プ
ロピル、ヘキサンスルホン酸ペンチル、ヘキサンスルホ
ン酸トリル、ヘキサンスルホン酸ベンジル、ヘキサンス
ルホン酸シクロヘキシル、ベンゼンスルホン酸メチル、
ベンゼンスルホン酸ブチル、ベンゼンスルホン酸ヘキシ
ル、ベンゼンスルホン酸オクチル、ベンゼンスルホン酸
キシリル、ベンゼンスルホン酸ナフチル、ベンゼンスル
ホン酸ヘキサデシル、p―ドデシルベンゼンスルホン酸
メチル、p―ドデシルベンゼンスルホン酸エチル、p―
ドデシルベンゼンスルホン酸ブチル、p―ドデシルベン
ゼンスルホン酸フェニル、p―ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ベンジル、p―ドデシルベンゼンスルホン酸ナフチ
ル等が挙げられる。
【0044】スルホン酸無水物としては、メタンスルホ
ン酸無水物、エタンスルホン酸無水物、ブタンスルホン
酸無水物、ヘキサンスルホン酸無水物、ノニルスルホン
酸無水物、デシルスルホン酸無水物、ドデシルスルホン
酸無水物、テトラデシルスルホン酸無水物、ヘキサデシ
ルスルホン酸無水物、ベンゼンスルホン酸無水物、トル
エンスルホン酸無水物、キシレンスルホン酸無水物、ナ
フタレンスルホン酸無水物、ドデシルベンゼンスルホン
酸無水物等が挙げられる。
【0045】スルホン酸の混合酸無水物としては、メタ
ンスルホニルエタンスルホネート、メタンスルホニルブ
タンスルホネート、メタンスルホニルノニルスルホネー
ト、メタンスルホニルテトラデシルスルホネート、メタ
ンスルホニルヘキサデシルスルホネート、メタンスルホ
ニルベンゼンスルホネート、ヘキサンスルホニルデシル
スルホネート、ヘキサンスルホニルヘキサデシルスルホ
ネート、ヘキサンスルホニルベンゼンスルホネート、ヘ
キサンスルホニルキシレンスルホネート、ヘキサンスル
ホニルナフタレンスルホネート、ヘキサンスルホニルド
デシルベンゼンスルホネート、ベンゼンスルホニルブタ
ンスルホネート、ベンゼンスルホニルトルエンスルホネ
ート、ベンゼンスルホニルキシレンスルホネート、ベン
ゼンスルホニルナフタレンスルホネート、ベンゼンスル
ホニルドデシルベンゼンスルホネート等が挙げられる。
【0046】カルボン酸との混合酸無水物としては、メ
タンスルホニルアセテート、メタンスルホニルラクテー
ト、メタンスルホニルミリステート、メタンスルホニル
ステアレート、メタンスルホニルベンゾエート、メタン
スルホニルナフトエート、ブタンスルホニルプロピオネ
ート、ブタンスルホニルパルミテート、ブタンスルホニ
ルオレート、ブタンスルホニルベヘネート、ヘキサンス
ルホニルアセテート、ヘキサンスルホニルミリステー
ト、ヘキサンスルホニルステアレート、ドデシルスルホ
ニルプロピオネート、ドデシルスルホニルパルミテー
ト、ドデシルスルホニルミリステート、ドデシルスルホ
ニルステアレート、ドデシルスルホニルオレート、トル
エンスルホニルアセテート、トルエンスルホニルプロピ
オネート、トルエンスルホニルステアレート、トルエン
スルホニルテレフタレート、ドデシルベンゼンスルホニ
ルプロピオネート、ドデシルベンゼンスルホニルラクテ
ート、ドデシルベンゼンスルホニルサクシネート、ドデ
シルベンゼンスルホニルパルミテート、ドデシルベンゼ
ンスルホニルステアレート、ドデシルベンゼンスルホニ
ルベンゾエート、ドデシルベンゼンスルホニルナフトエ
ート等が挙げられる。
【0047】これらスルホン酸誘導体は、単独であるい
は組合せで使用することができる。これらは、別々に添
加してもよいし、あるいは、同時に添加してもよい。本
発明では上記の如き、スルホン酸誘導体をポリカーボネ
ート樹脂中、全重縮合触媒1当量当り0.1〜10当
量、好ましくは0.2〜7当量、より好ましくは0.3
〜5当量添加する。かかるスルホン酸誘導体の添加によ
りポリカーボネートの溶融時、あるいは湿熱処理時の耐
加水分解性が向上する。
【0048】本発明に係るポリカーボネートの製造方法
では、必要に応じリン化合物を添加してもよい。このよ
うなリン化合物としては、リン酸、亜リン酸、次亜リン
酸、ピロリン酸、ポリリン酸、リン酸エステルおよび亜
リン酸エステルを用いることができる。
【0049】リン酸エステルとしては、具体的に、例え
ばトリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、
トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、
トリデシルホスフェート、トリオクタデシルホスフェー
ト、ジステアリルペンタエリスリチルジホスフェート、
トリス(2―クロロエチル)ホスフェート、トリス
(2,3―ジクロロプロピル)ホスフェートなどのトリ
アルキルホスフェート、トリシクロヘキシルホスフェー
トなどのトリシクロアルキルホスフェート、トリフェニ
ルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリス
(ノニルフェニル)ホスフェート、2―エチルフェニル
ジフェニルホスフェートなどのトリアリールホスフェー
トなどを挙げることができる。
【0050】また、亜リン酸エステルとしては、下記一
般式で表される化合物を挙げることができる。
【0051】P(OR)3 (式中、Rは脂環族炭化水素基、脂肪族炭化水素基また
は芳香族炭化水素基を表す。これらは同一であっても異
なっていてもよい。)このような式で表される化合物と
して、例えばトリメチルホスファイト、トリエチルホス
ファイト、トリブチルホスファイト、トリオクチルホス
ファイト、トリス(2―エチルヘキシル)ホスファイ
ト、トリノニルホスファイト、トリデシルホスファイ
ト、トリオクタデシルホスファイト、トリステアリルホ
スファイト、トリス(2―クロロエチル)ホスファイ
ト、トリス(2,3―ジクロロプロピル)ホスファイト
などのトリアルキルホスファイト、トリシクロヘキシル
ホスファイトなどのトリシクロアルキルホスファイト、
トリフェニルホスファイト、トリクレジルホスファイ
ト、トリス(エチルフェニル)ホスファイト、トリス
(2,4―ジ―t―ブチルフェニル)ホスファイト、ト
リス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ヒドロ
キシフェニル)ホスファイトなどのトリアリールホスフ
ァイト、フェニルジデシルホスファイト、ジフェニルデ
シルホスファイト、ジフェニルイソオクチルホスファイ
ト、フェニルイソオクチルホスファイト、2―エチルヘ
キシルジフェニルホスファイトなどのアリールアルキル
ホスファイトなどを挙げることができる。
【0052】さらに亜リン酸エステルとして、ジステア
リルペンタエリスリチルジホスファイト、ビス(2,4
―ジ―t―ブチルフェニル)ペンタエリスリチルジホス
ファイトなどである。
【0053】これらの化合物は、単独で、あるいは組合
せて用いることができる。これらは別々に添加してもよ
いし、あるいは同時に添加してもよい。本発明では上記
の如きリン化合物をポリカーボネート樹脂に対して10
〜1000ppm、好ましくは50〜500ppmの量
で添加する。
【0054】リン化合物を反応生成物であるポリカーボ
ネートに添加するに際しては、ポリカーボネートが溶融
状態にある間にこれらを添加してもよいし、一旦ポリカ
ーボネートをペレタイズした後再溶融して添加してもよ
い。前者においては、重縮合反応が終了して得られる溶
融状態にある反応器内または押出機内の反応生成物であ
るポリカーボネートが溶融状態にある間に、これらを添
加する。
【0055】具体的には、例えば、反応器内にある重縮
合反応で得られたポリカーボネートに、化合物(a)お
よび必要に応じてリン化合物を添加してポリカーボネー
トを形成した後、押出機を通してペレタイズしてもよい
し、また、重縮合反応で得られたポリカーボネートが反
応器から押出機を通ってペレタイズされる間に、必要に
応じてリン化合物を添加して、これらを混練することに
よってポリカーボネートを得ることができる。
【0056】本発明では、上記のようにして得られるポ
リカーボネートに、本発明の目的を損なわない範囲で、
以下に示すような通常の耐熱安定剤、紫外線吸収剤、離
型剤、着色剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッ
キング剤、滑剤、防曇剤、天然油、合成油、ワックス、
有機系充填剤、無機系充填剤などを添加してもよい。こ
のような添加剤は、上記リン化合物と同時に添加しても
よいし、別々に添加してもよい。
【0057】このような耐熱安定剤としては、具体的に
は、例えばフェノール系安定剤、有機チオエーテル系安
定剤、ヒンダードアミン系安定剤などを挙げることがで
きる。
【0058】フェノール系安定剤としては、例えばn―
オクタデシル―3―(4―ヒドロキシ―3′,5′―ジ
―t―ブチルフェニル)プロピオネート、テトラキス
[メチレン―3―(3′,5′―ジ―t―ブチル―4―
ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,
1,3―トリス(2―メチル―4―ヒドロキシ―5―t
―ブチルフェニル)ブタン、ジステアリル(4―ヒドロ
キシ―3―メチル―5―t―ブチル)ベンジルマロネー
ト、4―ヒドロキシメチル―2,6―ジ―t―ブチルフ
ェノール等が上げられ、これらを単独で用いても2種以
上混合して用いてもよい。
【0059】チオエーテル系安定剤としては、例えばジ
ラウリル・チオジプロピオネート、ジステアリル・チオ
ジプロピオネート、ジミリスチル―3,3′―チオジプ
ロピオネート、ジトリデシル―3,3′―チオジプロピ
オネート、ペンタエリスリトール―テトラキス―(β―
ラウリル―チオプロピオネート)などを挙げることがで
きる。
【0060】これらは単独で用いても2種以上混合して
用いてもよい。またヒンダードアミン系安定剤として
は、例えばビス(2,2,6,6―テトラメチル―4―
ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6―
ペンタメチル―4―ピペリジル)セバケート、1―[2
―{3―(3,5―ジ―t―ブチル―4―ヒドロキシフ
ェニル)プロピオニルオキシ}エチル]―4―{3―
(3,5―ジ―t―ブチル―4―ヒドロキシフェニル)
プロピオニルオキシ}―2,2,6,6―テトラメチル
ピペリジン、8―ベンジル―7,7,9,9―テトラメ
チル―3―オクチル―1,2,3―トリアザスピロ
[4,5]ウンデカン―2,4―ジオン、4―ベンゾイ
ルオキシ―2,2,6,6―テトラメチルピペリジン、
2―(3,5―ジ―t―ブチル―4―ヒドロキシベンジ
ル)―2―n―ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,
6―ペンタメチル―4―ピペリジル)テトラキス(2,
2,6,6―テトラメチル―4―ピペリジル)1,2,
3,4―ブタンテトラカルボキシレートなどを挙げるこ
とができる。
【0061】これらは単独で用いても2種以上混合して
用いてもよい。これらの耐熱安定剤は、ポリカーボネー
ト100重量部に対して、0.001〜5重量部、好ま
しくは0.005〜0.5重量部、さらに好ましくは
0.01〜0.3重量部の量で用いられることが望まし
い。
【0062】このような耐熱安定剤は、固体状で添加し
てもよく、液体状で添加してもよい。このような耐熱安
定剤は、得られるポリカーボネートが最終重合器から冷
却されてペレタイズされる間の溶融状態にある間に添加
することが好ましく、このようにするとポリカーボネー
トが受ける熱履歴回数が少ない。また、押出成形やペレ
タイズなど再び加熱処理をする際には、ポリカーボネー
トは耐熱安定剤を含有しているので、熱分解を抑制する
ことができる。
【0063】また紫外線吸収剤としては、一般的な紫外
線吸収剤でよく、特に限定されないが、例えばサリチル
酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベ
ンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、シアノアクリレート
系紫外線吸収剤などを挙げることができる。
【0064】サリチル酸系紫外線吸収剤としては、具体
的にはフェニルサリシレート、p―t―ブチルフェニル
サリシレートが挙げられる。ベンゾフェノン系紫外線吸
収剤としては、2,4―ジヒドロキシベンゾフェノン、
2―ヒドロキシ―4―メトキシベンゾフェノン、2,
2′―ジヒドロキシ―4―メトキシベンゾフェノン、
2,2′―ジヒドロキシ―4,4′―ジメトキシベンゾ
フェノン、2―ヒドロキシ―4―メトキシ―2′―カル
ボキシベンゾフェノン、2―ヒドロキシ―4―メトキシ
―5―スルホベンゾフェノントリヒドレート、2―ヒド
ロキシ―4―n―オクトキシベンゾフェノン、2,
2′,4,4′―テトラヒドロキシベンゾフェノン、4
―ドデシロキシ―2―ヒドロキシベンゾフェノン、ビス
(5―ベンゾイル―4―ヒドロキシ―2―メトキシフェ
ニル)メタン、2―ヒドロキシ―4―メトキシベンゾフ
ェノン―5―スルホン酸などが挙げられる。
【0065】ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として
は、2―(2′―ヒドロキシ―5′―メチル―フェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2―(2′―ヒドロキシ―
3′,5′―ジ―t―ブチル―フェニル)ベンゾトリア
ゾール、2―(2′―ヒドロキシ―3′―t―ブチル―
5′―メチル―フェニル)―5―クロロベンゾトリアゾ
ール、2―(2′―ヒドロキシ3′,5′―ジ―t―ブ
チル―フェニル)―5―クロロベンゾトリアゾール、2
―(2′―ヒドロキシ―5′―t―オクチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2―(2′―ヒドロキシ―3′,
5′―ジ―t―アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2―[2′―ヒドロキシ―3′―(3″,4″,5″,
6″―テトラヒドロフタルイミドメチル)5′―メチル
フェニル]ベンゾトリアゾール、2、2′―メチレンビ
ス[4―(1,1,3,3―テトラメチルブチル)―6
―(2H―ベンゾトリアゾール―2―イル)フェノー
ル]などを挙げることができる。
【0066】シアノアクリレート系紫外線吸収剤として
は、2―エチルヘキシル―2―シアノ―3,3―ジフェ
ニルアクリレート、エチル―2―シアノ―3,3―ジフ
ェニルアクリレートなどを挙げることができる。これら
を単独で用いても、2種以上混合して用いてもよい。
【0067】これらの紫外線吸収剤は、ポリカーボネー
ト100重量部に対して、通常0.001〜5重量部、
好ましくは0.005〜1.0重量部、さらに好ましく
は0.01〜0.5重量部の量で用いることができる。
【0068】さらに、離型剤としては、一般的な離型剤
でよく、特に限定されない。例えば炭化水素系離型剤と
しては、天然、合成パラフィン類、ポリエチレンワック
ス類、フルオロカーボン類などを挙げることができる。
【0069】これらの離型剤は、ポリカーボネート10
0重量部に対して、通常0.001〜5重量部、好まし
くは0.005〜1重量部、さらに好ましくは0.01
〜0.5重量部の量で用いることができる。
【0070】さらに、着色剤としては、顔料であっても
よく、染料であってもよい。着色剤には、無機系と有機
系の着色剤があるが、どちらを使用してもよく、また、
組み合わせて用いてもよい。
【0071】これらの着色剤は、単独で用いても組み合
わせて用いてもよい。これらの着色剤は、ポリカーボネ
ート100重量部に対して、通常1×10-6〜5重量
部、好ましくは1×10-5〜3重量部、さらに好ましく
は1×10-5〜1重量部で用いることができる。
【0072】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0073】
【実施例1〜10および比較例1〜2】2,2―ビス
(4―ヒドロキシフェニル)プロパン228部(部は重
量部を示す。以下同じ。)、ジフェニルカーボネート2
08部および表1に示す触媒の所定量を、攪拌装置、減
圧装置、蒸留塔等を具備した反応装置に仕込んだ。18
0℃、窒素雰囲気下、30分間攪拌し、溶解した。次い
で徐々に減圧し100mmHgで1時間フェノールを留
出しつつ反応させた。
【0074】更に、徐々に昇温減圧し、最終的に290
℃に昇温、1mmHg以下に減圧し、同温同圧で2時間
重合を行いポリカーボネート樹脂を製造した。
【0075】次に、溶融状態の樹脂をギアポンプで二軸
ルーダー(L/D=20バレル温度300℃)に送入し
た。この時、必要に応じ、表1中記載のリン化合物、フ
ェノール系安定剤を所定量添加した。得られたポリカー
ボネートの物性を表1〜3に示す。
【0076】また比較のため、触媒としてNaOH(比
較例1)、テトラアンモニウムヒドロキシド(比較例
2)を使用する以外は実施例1と同様にポリカーボネー
トを製造した。結果を表3に示す。
【0077】
【表1】
【0078】
【表2】
【0079】
【表3】
【0080】本発明において、物性測定は下記に従って
行った。
【0081】(i)固有粘度[η]:塩化メチレン中2
0℃、ウベローデ粘度計で測定した。
【0082】(ii)溶解性:ポリマー5gを塩化メチレ
ン100ml中に加え、25℃で超音波照射し、溶解し
た。得られたポリマー溶液を、0.2μミリポアフィル
ターで0.5kg/cm2 の圧力下濾過した。不溶物が
ない場合30分間以内に濾過を終了した。
【0083】(iii )ポリマー色調 (a)黄色度(YI):3mm厚の射出成形板をシリン
ダー温度310℃、射出圧1000kg/cm2 、金型
温度90℃で成型した。X、Y、Z値を日本電色工業
製:“Colorand Color Defference Meter ND―100
1DP”で透過法で測定し、L値および[YI]を求め
た。 (b)ヘーズ:同上射出成形板を日本電色工業製“ND
H―200”で測定した。
フロントページの続き (56)参考文献 米国特許4888400(US,A) 米国特許4853459(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 64/00 - 64/42

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエス
    テルとを触媒の存在下、溶融重縮合してポリカーボネー
    トを製造するに際し、該触媒が下記式(I)、(II)、
    (III )および(IV)で表わされる化合物からなる群よ
    り選ばれる少なくとも一種のアルミニウム含有六員環状
    化合物であることを特徴とするポリカーボネートの製造
    方法。 【化1】 [式中R1 、R2 、R3 、X、Z、X1 、Z1 は各々独
    立に、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20の
    シクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基および
    炭素数6〜20のアラルキル基からなる群より選ばれ
    る。Y、Y1 は各々独立に水素原子、炭素数1〜20の
    アルキル基、炭素数6〜20のシクロアルキル基、炭素
    数6〜20のアリールおよび炭素数6〜20のアラルキ
    ル基から選ばれる。また、m、nは0又は整数であり、
    m+n=3である。]
  2. 【請求項2】 触媒として、式(I)、(II)、(III
    )および(IV)で表される化合物からなる群より選ば
    れる少なくとも一種のアルミニウム含有六員環状化合物
    とアミン誘導体化合物とを使用することを特徴とする請
    求項1記載の方法。
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