JP3187078B2 - ズームレンズ鏡筒 - Google Patents
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Description
しくは、ズームレンズ鏡筒を構成する合焦レンズ群を適
正位置に駆動制御する装置に関するものである。
ては、ズームレンズが全盛を極め、さらにズームレンジ
の拡大やズームレンズ系の小型化が進んでいる。こうし
た状況下でピントの良い写真を得る為に、いかにフォー
カシング精度を向上させるかが大きな課題となってきて
いる。そのことから、従来からズームレンズの合焦位置
駆動制御に関して多くの提案がなされている。本出願人
が、先に特願平2−106393号に提案したものは、
多群レンズ構成のズームレンズ鏡筒に関するものであっ
て、このレンズ鏡筒においては合焦レンズ群のフォーカ
シング位置駆動制御を基準検出位置からの繰り出しパル
ス数に基づいて行うものであった。
に説明する。図5は、上記ズームレンズ鏡筒の縦断面図
であって、このズームレンズ鏡筒50は、インナーフォ
ーカス式のズームレンズ鏡筒であって、円筒形状の固定
枠2を備え、固定枠の外周には円筒形状のカム環1が回
転自在に嵌合されている。カム環1の先端部内周面には
ねじ部20が形成され、このねじ部に焦点調整リング2
1がねじ込まれている。そして、調整リング21を回転
させることにより、カム環1を軸方向に微動させること
ができる。また、固定枠2の先端部外周には押えリング
22が取付けられ、調整リング21に当接している。
が軸方向に沿って移動可能に挿入されている。この移動
枠3の外周には3本のローラピン18(1つのみを図示
する)が取付けられており、各ローラピンは、固定枠2
に形成された直線溝2aを貫通し、カム環1に形成され
た第1のカム溝1a内に挿入されている。直線溝2aは
固定枠2の軸方向に沿って伸びているとともに、カム溝
1aは螺旋状に形成されている。したがって、カム環1
を回転させることにより、移動枠3はその軸方向に沿っ
て直線移動する。また、固定枠2と移動枠3との隙間に
外から光が入らないように、固定枠2の先端部内周面に
は遮光布23が取付けられ、移動枠3の外周面に摺接し
ている。
1、第2、第3群レンズ14,15,16が配設されて
いる。なお、第2群レンズ15は、合焦レンズ群とな
る。上記各レンズ群について詳細に説明すると、第1群
レンズ14は移動枠3の先端部にねじ込まれた第1群枠
24によって移動枠内に支持されている。移動枠3内の
中間部には、円筒形状の第2群枠4が軸方向に沿って移
動可能に嵌合されている。第2群枠4には3つのローラ
ピン17(1本のみを図示する)が突設されており、各
ローラピン17は、移動枠3に形成された直線溝3aお
よび固定枠2に形成された直線溝2aを貫通し、カム環
1に形成された螺旋状の第2のカム溝1bに挿入されて
いる。したがって、カム環1を回転させることにより、
第2群枠4は移動枠3内を軸方向に沿って移動する。
ド軸10(1本のみを図示する)が固定され、移動枠3
の軸と平行に伸びている。そして、これらのガイド軸1
0により第2群レンズ15を保持した前保持枠6および
後保持枠7が移動枠3の軸方向に沿って移動可能に支持
している。各ガイド軸10にはフォーカシングバネ5が
巻装されており、このばねにより前保持枠6および後保
持枠7は後方に向かって付勢されている。そのため、後
保持枠7に突設されたピン8は、リング状のフォーカシ
ングカム9のカム面に押付けられている。そして、フォ
ーカシングカム9を図示しない駆動手段によって回転さ
せることにより、前保持枠6および後保持枠7はカム9
によりばね5の付勢力に抗して前方へ移動され、その結
果、第2群レンズ15を繰り出し、フォーカシングを行
う。なお、前保持枠6と後保持枠7との間には、絞り兼
用のシャッタ羽根25が設けられている。
移動枠の軸方向に副って移動可能に嵌合されている。第
3群枠12には3本のローラピン19(1本のみを図示
する)が突設されており、各ローラピン19は、移動枠
3に形成された直線溝3b、および固定枠に形成された
直線溝2aを貫通し、カム環1に形成された螺旋状の第
3のカム溝1cに挿入されている。したがって、カム環
1が回転されることにより、第3群枠12は移動枠3内
を軸方向に副って移動する。また、第3群枠12の内周
には、第3群レンズ16間を保持した保持枠11が嵌合
固定されている。そして、図示しない公知の機構により
第3群枠12と保持枠11との相対位置を調節すること
によって、ズーミング時におけるピント移動を補正でき
るようになっている。
ーミングにおける各レンズ群の動きを示し、撮影レンズ
の第1群レンズ14、第2群レンズ15、第3群レンズ
16はズーミングにより、図示のように移動する。ま
た、図7は、上記従来例のレンズ鏡筒50に於けるフォ
ーカシング制御の状態を示す図である。フォーカシング
カム9のカム面に第2群レンズ後保持枠7のピン8が当
接しており、図示しないフォーカシング駆動モータが繰
り出しパルスを発生させながら回転を始めるとフォーカ
シングカム9も回転をスタートする。ある回転位置でフ
ォーカシングカム9の外周に当接しているAFスイッチ
13がオンからオフに変化するが、このタイミングt1
でフォーカシングモータのパルスをカウントし始める。
この動作以前に各被写体の撮影距離に適合するフォーカ
シング駆動量を駆動パルス数(最至近であればパルス数
Pn など)として設定してあるので、例えば、被写体最
が最至近の場合であれば、パルス数Pn をカウントし、
ピン8を介して第2群レンズ15を合焦位置まで繰り出
した時点でフォーカシングを停止する(タイミングt2
)。そして、シャッタ作動終了後、再びフォーカシン
グモータをリセットパルス数Pn だけ駆動して初期位置
に復帰させる(タイミングt3 )。このようにして合焦
駆動並びにシャッタ作動の一連のシーケンス動作が終了
する。
場合、レンズ系として総合の焦点距離fT は次式で表わ
される。
i は第i群レンズの倍率である。また、i番目のズーム
群とi+l番のズーム群の主点間隔をDiとしたとき、
その値DiのズレΔDiと、そのズレ△Diによる結像
面位置のズレΔfBiは、次式で示される。
1 ・……・βn )2 がテレ状態で非常に大きな値を持つ
場合があり、ズレΔfBiに大きな影響を与えることがあ
る。また、インナーフォーカス式のレンズ鏡筒の場合、
i番目のズーム群をフォーカシングしたとき、そのフォ
ーカス移動量ΔFi による結像位置ズレ量ΔfBi′は次
式で示される。
ズ鏡筒のズーミング状態を示す線図である。なお、第
1,2,3群レンズの焦点距離f1 ,f2,f3はそれぞ
れ68.73,23.60,21.13(mm)とする。
また、表2は、このズームレンズ鏡筒の各ズームにおけ
る(倍率)2の値であるβ3 2 ,(β2 ・β3 )2 等の
値を示したものである。更に、図9は、それら値β3
2 ,β2・β3 )2 の変化を示したものである。
群レンズ間の主点間隔D2 による結像面位置ズレへの効
きは、テレ状態での表2および上記(2)式より13.
68倍になり、第1,第2群間の場合の効き1.22倍
の約10倍も大きい。従って、第2群レンズをフォーカ
シングに使う場合、第2群、第3群レンズの間隔を直接
的に制御した方が、結像位置のねらいの位置に対する駆
動精度は良くなるといえる。
の図1のズームレンズ鏡筒50の場合は、フォーカシン
グ精度上は第2群レンズ15と第3群レンズ16の主点
間隔D2 がより重要であることが解る。しかしながら、
前述したようにフォーカシング駆動を駆動モータの駆動
パルス数の管理により行っていることから、上記主点間
隔D2 に誤差の発生は避けられない。その主な要因とし
て挙げられることは、まず、カム環1の回転により駆動
される第2群レンズ15、第3レンズ16のズーミング
停止位置に誤差があることである。これには、カム1
b,1cの製作誤差,ピン17,19の摩耗などが含ま
れる。また、フォーカシング駆動自体の誤差も要因とな
る。これにはAFカム9の摩耗,AFスイッチ13のチ
ャタリングによるタイミングズレなどが含まれる。更
に、枠構成部品の温湿度による寸法変化が挙げられ、前
記従来例に於ては上記各要因がどうしても除くことがで
きなかった。
離に対する上記第2・3群間隔D2に要求される変化線
図を示したものであって、ある焦点距離xに於いて無限
遠(∞)被写体にピントを合わせる為の間隔D2 が値D
x であり、xに於ける第2群レンズ15の最大フォーカ
シング移動量がFX であることを示す。言い換えれば点
Aは焦点距離xに於いて∞にピントが合う第2群レンズ
15のフォーカシング位置を示し、点Bは同じく最至近
にピントが合う2群の位置を表わしている。同様に、値
Dw ,Dt はそれぞれワイド,テレ時の間隔D2 を示
し、値Fw ,Ftはそれぞれワイド,テレ時のフォーカ
シングによる間隔D2 の変化状態を示している。この線
図に則って第2・3群間隔D2 がコントロールされる必
要がある。
なされたものであって、高精度のフォーカシング駆動制
御を要するレンズ系において、従来例のもので生じてい
た合焦レンズ群のフォーカシング位置誤差を格段に少な
くすることができるように、フォーカシング駆動制御を
簡単な構成により極めて高精度に行うことを可能とする
レンズ鏡筒を提供することを目的とする。
ズ鏡筒は、1つの合焦レンズ群を含む複数のレンズ群よ
りなるズームレンズ鏡筒において、上記合焦レンズ群を
光軸方向に進退させる合焦レンズ群駆動手段と、合焦動
作時に、上記合焦レンズ群との距離(主点間隔の)変化
が最も結像面のずれに影響を与える合焦レンズ群以外の
他のレンズ群と、上記合焦レンズ群と上記他のレンズ群
の保持枠同士の間隔を直接的に検出する枠間隔検出手段
と、上記枠間隔検出手段の出力に応じて上記合焦レンズ
群駆動手段を動作させ、上記合焦レンズ群を適正位置に
停止させる制御手段とを具備することを特徴とする。ま
た、本発明によるズームレンズ鏡筒は、光軸方向に移動
可能なレンズ保持枠を少なくとも1つ有した複数のレン
ズ群が設けられたレンズ鏡筒において、上記レンズ保持
枠に保持されている、そのレンズ群とは異なる他のレン
ズ群を保持するもう1つのレンズ保持枠と、上記2つの
レンズ群間隔を直接的に検出するために、上記2つのレ
ンズ保持枠に跨がって設けられた検出素子とを具備する
ことを特徴とする。更に、本発明によるズームレンズ鏡
筒は、少なくとも1つの可動レンズ群を含む複数のレン
ズ群と、被写体情報検出手段と、上記複数のレンズ群の
上記可動レンズ群を駆動する駆動手段と、上記レンズ群
において、上記可動レンズ群に対する上記複数のレンズ
群の内の特定のレンズ群までの実距離を上記可動レンズ
群からの位置を直接測定することにより当該実距離に相
当する値を出力する位置検出手段と、上記被写体情報と
上記実距離に相当する値とに基づいて、上記特定のレン
ズ群が適正な位置にくるように上記駆動手段を制御する
制御手段とを具備したことを特徴とし、上記被写体情報
検出手段は、被写体距離を検出する測距手段であって、
上記複数のレンズ群は、合焦レンズ群である第1のレン
ズ群と合焦動作時における合焦レンズ群の光軸方向の移
動による上記合焦レンズ群との相対位置変化量が最も結
像位置の移動に影響を与える第2のレンズ群とからなる
ことを特徴とし、上記位置検出手段は、レンズ群間を電
位差として検出する差動トランスであることを特徴とす
る。また、本発明によるズームレンズ鏡筒は、光軸方向
に移動可能なレンズ群を少なくとも1つ含む複数のレン
ズ群を有するレンズ鏡筒において、上記光軸方向に移動
可能なレンズ群と、そのレンズ群とは異なる他のレンズ
群との2つのレンズ群間隔を直接的に検出する検出素子
が設けられていることを特徴とする。更にまた、本発明
によるズームレンズ鏡筒は、相対移動する一対のレンズ
群と、上記一対のレンズ群の相対間隔を直接に検出する
ための二つの要素を有する検出手段とを有し、上記検出
手段の一方の要素を直接上記一対のレンズ群の一方に、
そして上記検出手段の他方の要素を直接上記一対のレン
ズ群の他方に設けたことを特徴とする。
の間隔を検出して、この枠間隔検出出力に応じて上記合
焦レンズ群駆動手段を動作させ、合焦レンズ群を適正位
置に停止させる。
る。
ームレンズ鏡筒の要部縦断面図である。本レンズ鏡筒6
0は、3群レンズ構成のズームレンズであって、図1に
おいてはカム環1、固定枠2、移動枠3の一部、およ
び、第1群レンズ等は図示しないが、前記図5のレンズ
鏡筒50のものと同一の構成を有しているものとする。
なお、第2群レンズ15が同様に合焦レンズ群となる。
第3群枠27に光軸方向に沿って突設されたコア軸27
aの先端に要素としての円柱状の誘電体コア28cが固
定され、このコア28cを円周方向に覆う形で第2群レ
ンズ15を保持している第2群レンズ保持枠26の円筒
状の腕26aが設けられている。この腕26aには要素
としての円筒状の1次コイル28aと2次コイル28b
が巻装され、コア28cとで枠間隔検出手段である差動
トランス28を構成する。なお、上記第2群レンズ保持
枠26は、移動枠3の内周側に摺動自在に嵌入される第
2群枠29に複数のフォーカシングガイド軸10(1本
のみを図示する)を介して支持されているものとする。
また、上記第3群レンズ16は、前述した合焦時におい
て、合焦レンズ群である第2群レンズ15との距離(主
点間隔の)変化が最も結像面のずれに影響を与えるレン
ズ群である。
3群枠27と第2群レンズ保持枠26の相対位置、即
ち、図8等に示した第2,3群レンズ間隔D2 が2次コ
イル28bの差電圧として検出され、その検出電圧に基
づき、図示しないCPU等の制御手段の指示で、合焦レ
ンズ群駆動手段である駆動モータ(図示せず)により、
AFカム9を回動させ、第2レンズ保持枠26を適正な
合焦位置に移動させる。なお、本合焦駆動動作と撮影動
作の処理のフロ−は後述する。
きな影響を与える第3群レンズ16に対する第2群レン
ズ15の相対位置(前述のD2 )を定めるところの第3
群枠27と第2群レンズ保持枠26の枠間隔が直接的に
前記差動トランスの出力として検出できる。従って、カ
ムカンのカム1b,1cの誤差や、AFカム9の摩耗誤
差を完全に取り除くことができる。また、2群レンズ保
持枠を支持している第2群枠29が温湿度により寸法変
化を生じても、その影響を受けることなく第2群レンズ
15の相対位置を検出することができ、適正な合焦駆動
が可能となる。
ームレンズ鏡筒の要部縦断面図である。本ズームレンズ
鏡筒70も3群構成のインナーフォーカス式ズームレン
ズ鏡筒であって、円筒形状の固定枠32を備え、固定枠
32の外周には円筒形状のカム環31が回転自在に嵌合
されている。固定枠32内には、第1群レンズ(図示せ
ず)を保持する円筒形状の移動枠33が軸方向に沿って
移動可能に挿入されている。この移動枠33の外周には
3本のローラーピン42(1つのみを図示する。)が取
付けられており、各ローラピン42は固定枠32に形成
された直線溝32aを貫通し、カム環31に形成された
第1のカム溝31a内に挿入されている。直線溝32a
は、固定枠32の軸方向に沿って伸びており、また、カ
ム溝31aはカム環31上に螺旋状に形成されている。
従って、カム環31を回転させることにより、移動枠3
3は、その軸方向に沿って直線移動する。
第1群レンズ(図示されていない)、第2群レンズ1
5、第3群レンズ16が配設されている。なお、第2群
レンズ15は合焦レンズ群であり、その合焦動作時にお
いて、第2群レンズ15と第3群レンズ16との距離
(主点間隔の)変化は、第1群レンズとの距離変化より
も大きいものとする。
移動枠33の基端部内には、第3群レンズ16を支持す
る第3群枠34が移動枠33の軸方向に沿って移動可能
に嵌合されている。第3群枠34には、3本のローラピ
ン43(1本のみ図示する)が突設されており、各ロー
ラピンは移動枠33に形成された直線溝33bおよび固
定枠32に形成された直線溝32aを貫通し、カム環3
1に形成された螺旋状の第2のカム31bに挿入されて
いる。したがって、カム環31が回転することにより第
3群枠34は移動枠33内を軸方向に沿って移動する。
また、第3群枠34には、第2群レンズ15を保持する
第2群レンズ保持枠35を軸方向に移動させるためのガ
イド軸38が固定されており、第2群レンズ保持枠35
は、上記ガイド軸38に支持された状態で第3群枠34
の内部に配される。そして、ズーミング及びフォーカシ
ングの時は第3群枠34に固定されモータ41の出力ギ
ヤ−41aの回転をギヤ−40a,40bよりなる減速
ギヤ−40を介して第3群枠34に軸支された送りネジ
39に取りつけられたギヤ−39aに伝え、送りネジ3
9を回転させて、第2群レンズ保持枠35をガイド軸3
8に沿って移動させる。
平行してコア軸34aがあり、その中央部には誘電体コ
ア36cが固着されている。このコア36cを円周方向
に覆う形で第2群レンズ保持枠35の円筒状の腕35a
が設けられている。この腕35aには円筒状の1次コイ
ル36aと2次コイル36bが巻装され、コア36cと
によって枠間隔検出手段である差動トランス36を構成
している。この差動トランス36により第2,3群レン
ズ間の間隔が検出可能となり、第2群レンズ保持枠35
の位置は、第3群枠34を基準にして決定することがで
きる。
ズームレンズ鏡筒において、ズーミング時の駆動制御方
式は、第2,3群間隔D2 を上記モータ41を操作する
ことによって、前記図10の各焦点距離に対する該レン
ズ間隔を示す線図において、∞対応のA点と至近位置対
応のB点の中間点であるC点を通るフォーカシングライ
ンに沿って駆動を行うことが望ましい。そのフォーカシ
ングライン上の間隔D2 の値は次式で与えられる。
シングのときに被写体が遠近いずれの位置にあっても、
第2群レンズ保持枠35の移動量が平均的に最小とな
り、その結果としてフォーカシング動作を短縮してシャ
ッタチャンスを逃がさないようにすることができる。
例のもので構成されていた第2群枠29が省略され、第
2群レンズ保持枠35が、直接、第3群枠34に支持さ
れている。従って、結像位置に大きな影響を与える第3
群レンズ16に対する第2群レンズ15の相対位置に対
して、第2群枠に基づく誤差が取り除かれて更に精度が
向上する。また、この構成によれば、モータ41の駆動
力により第2群レンズ保持枠35をズーミング駆動及
び、フォーカシング駆動するので、上記のように第2群
枠,第2群ピン,カムカンの第2群枠用カム等を省略す
ることができ、カメラの小型化,低価格化にも寄与する
ものである。なお、ズーミング時に第2群レンズ保持枠
35を駆動せず、フォーカシング駆動時にフォーカシン
グ移動分とズーミング移動分を併せて駆動させることも
可能である。
ズームレンズの要部縦断面図である。この実施例のレン
ズ鏡筒は、図1の第1実施例のもので用いた枠間隔検出
手段である差動トランス28に代えてフォトインターラ
プタを用いたものである。即ち、第2群レンズ15を保
持する第2群レンズ保持枠45に平板状の腕部45aを
設けて、第3群レンズ16を保持する第3群枠46の方
向に延出させ、第3群枠46に固定したフォトインター
ラプタ44の光路を遮蔽可能な構造にしたものである。
なお、第2群レンズ15は合焦レンズ群であり、その合
焦動作時において、第2群レンズ15と第3群レンズ1
6との距離(主点間隔の)変化は、第1群レンズとの距
離変化よりも大きいものとする。
持枠45と第3群枠46の相対位置を、常に、図5の状
態のフォトインタラプタ44の光路が遮蔽された状態に
しておく。フォーカシング駆動時に第2群レンズ保持枠
45が図示しないフォーカシングモータにより光軸方向
の前方に駆動されると、フォトインタラプター44から
第2群レンズ保持枠45の腕部45aが退避するのでフ
ォトインタラプター44がオン状態となる。このフォト
インタラプター44がオフからオンとなるタイミングを
図7で示した従来例のAFスイッチ13のオフタイミン
グの代わりに使用するもので、その後の合焦駆動は同様
に基準位置からの駆動パルスをカウントすることによっ
て行われる。
に対する第2群保持枠45のある特定の位置を直接的に
検出し、その位置を基準として、前記従来例のものと同
様にフォーカシング制御を行なうものである。この場合
の効果としては、駆動パルスカウントのスタートタイミ
ングである、図7に示した従来例のAFスイッチ13の
オンオフ切り換えタイミングがフォトインタラプター4
4のオンオフ信号切り換えタイミングとなり、第3群枠
46を基準として直接的に出力される。このことにより
カム環1のカムの誤差や、従来例のAFスイッチ13の
チャタリングによるタイミング誤差を防ぐことができ
る。
フォーカシング制御及び撮影動作の処理を図4のフロー
チャートによって説明する。まず、測距結果に基いて第
2群レンズ15の第3群レンズ16に対する目標位置を
設定し(ステップS11,12)、続いて、フォーカシ
ングモータを駆動して、間隔検出手段の差動トランス2
8、または、36の出力を読み取りながら第2群レンズ
15を精度良く前記目標位置、即ち、合焦位置に停止さ
せる(ステップS13,14,15)。その後、シャッ
タを作動させ撮影を実行する(ステップS16)。そし
て、フィルムを巻上げ、フォーカシングモータのリセッ
トを行ってカメラ動作が完了する(ステップS17,1
8)。フィルム巻上げ後にフォーカシングのリセット動
作を入れるのは、次のフォーカシングを素早く行なうた
め、所定の位置に第2群レンズ15をリセットするもの
であるが、この動作は省略しても差し支えない。
ては、第2群レンズ15の位置検出は特定のポイントだ
けしか行ないので、第2群レンズ15が目標位置に到達
したかどうかは、第3群レンズ16を基準として直接的
に判断することはできない。従って、第2群レンズ15
の目標位置は図7に示した場合と同様にパルス数で設定
し、フォーカシングモータの駆動パルスをカウントしな
がら、設定されたパルスが検出されたとき、第2群レン
ズ15を停止させることになる。
焦レンズ群と、その間隔が結像位置に最も大きく影響を
与える他のレンズ群との保持枠同士の間隔を直接的に検
出して、この枠間隔検出出力に応じて合焦レンズ群を適
正位置まで駆動させるので、本発明のものは、従来例の
もので生じていた合焦レンズ群のフォーカシング位置ズ
レをなくして、効果的に高精度なフォーカシング駆動制
御を行うことを可能とし、しかも、その構成は簡単であ
るなど極めて顕著な効果を有するものである。
3群レンズ枠回りの要部縦断面図。
3群レンズ枠回りの要部縦断面図。
3群レンズ枠回りの要部縦断面図。
並びに、撮影処理のフロ−チャ−ト。
図。
時の各レンズ群の繰り出し状態を示す図。
動作時のカムリフトと繰り出しパルスのカウント状態の
関係を示す図。
り出し状態を示す図。
対する倍率の変化を示す図。
に対する第2,3群レンズ間隔の変化を示す図。
焦レンズ群駆動手段) 15……………………………………第2群レンズ(合焦
レンズ群) 16……………………………………第3群レンズ(他の
レンズ群) 26…………………………………………第2群レンズ保
持枠(保持枠) 27…………………………………………第3群枠(保持
枠) 28a,36a………………………1次コイル(枠間隔
検出手段) 28b,36b………………………2次コイル(枠間隔
検出手段) 28c,36c………………………コア(枠間隔検出手
段) 28,36……………………………差動トランス(枠間
隔検出手段) 34…………………………………………第3群枠(保持
枠) 35…………………………………………第2群レンズ保
持枠(保持枠) 39……………………………………送りネジ(合焦レン
ズ群駆動手段) 39a…………………………………ギヤ−(合焦レンズ
群駆動手段) 40……………………………………ギヤ−列(合焦レン
ズ群駆動手段) 41……………………………………モータ(合焦レンズ
群駆動手段) 44……………………………………フォトインターラプ
タ(枠間隔検出手段) 45…………………………………………第2群レンズ保
持枠(保持枠) 46…………………………………………第3群枠(保持
枠)
Claims (7)
- 【請求項1】 1つの合焦レンズ群を含む複数のレンズ
群よりなるズームレンズ鏡筒において、 上記合焦レンズ群を光軸方向に進退させる合焦レンズ群
駆動手段と、 合焦動作時に、上記合焦レンズ群との距離(主点間隔
の)変化が最も結像面のずれに影響を与える合焦レンズ
群以外の他のレンズ群と、 上記合焦レンズ群と上記他のレンズ群の保持枠同士の間
隔を直接的に検出する枠間隔検出手段と、 上記枠間隔検出手段の出力に応じて上記合焦レンズ群駆
動手段を動作させ、上記合焦レンズ群を適正位置に停止
させる制御手段と、 を具備することを特徴とするズームレンズ鏡筒。 - 【請求項2】 光軸方向に移動可能なレンズ保持枠を少
なくとも1つ有した複数のレンズ群が設けられたレンズ
鏡筒において、 上記レンズ保持枠に保持されている、そのレンズ群とは
異なる他のレンズ群を保持するもう1つのレンズ保持枠
と、 上記2つのレンズ群間隔を直接的に検出するために、上
記2つのレンズ保持枠に跨がって設けられた検出素子
と、 を具備することを特徴とするズームレンズ鏡筒。 - 【請求項3】 少なくとも1つの可動レンズ群を含む複
数のレンズ群と、 被写体情報検出手段と、 上記複数のレンズ群の上記可動レンズ群を駆動する駆動
手段と、 上記レンズ群において、上記可動レンズ群に対する上記
複数のレンズ群の内の特定のレンズ群までの実距離を上
記可動レンズ群からの位置を直接測定することにより当
該実距離に相当する値を出力する位置検出手段と、 上記被写体情報と上記実距離に相当する値とに基づい
て、上記特定のレンズ群が適正な位置にくるように上記
駆動手段を制御する制御手段と、 を具備したことを特徴とするズームレンズ鏡筒。 - 【請求項4】 上記被写体情報検出手段は、被写体距離
を検出する測距手段であって、 上記複数のレンズ群は、合焦レンズ群である第1のレン
ズ群と合焦動作時における合焦レンズ群の光軸方向の移
動による上記合焦レンズ群との相対位置変化量が最も結
像位置の移動に影響を与える第2のレンズ群とからなる
ことを特徴とする請求項3記載のズームレンズ鏡筒。 - 【請求項5】 上記位置検出手段は、レンズ群間を電位
差として検出する差動トランスであることを特徴とする
請求項3記載のズームレンズ鏡筒。 - 【請求項6】 光軸方向に移動可能なレンズ群を少なく
とも1つ含む複数のレンズ群を有するレンズ鏡筒におい
て、 上記光軸方向に移動可能なレンズ群と、そのレンズ群と
は異なる他のレンズ群との2つのレンズ群間隔を直接的
に検出する検出素子が設けられていることを特徴とする
ズームレンズ鏡筒。 - 【請求項7】 相対移動する一対のレンズ群と、上記一対のレンズ群の相対間隔を直接に検出するための
二つの要素を有する検出手段と 、を有し、上記検出手段の一方の要素を直接上記一対のレ
ンズ群の一方に、そして上記検出手段の他方の要素を直
接上記一対のレンズ群の他方に設けたことを特徴とする
ズームレンズ鏡筒 。
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