JP3185867U - 浴用タオル - Google Patents

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Abstract

【課題】高い耐久性及び生産性を有し、体の凹凸に沿って適度な摩擦を発現する浴用タオルを提供する。
【解決手段】合成繊維、半合成繊維及び天然繊維からなる群より選択される繊維により帯状に織成又は編成された浴用タオル1であって、該浴用タオルの長手方向において、織成又は編成の組織、緯糸の配列の順序、前記緯糸の配列の密度、前記緯糸の太さ又は長さ、及び前記緯糸の種類の少なくとも1つが中央部2と両端部3とで異なることにより、前記両端部よりも厚さ及び凹凸差の少なくとも一方が大きい部分を前記中央部に有することを特徴とする浴用タオル。
【選択図】図1

Description

本考案は、浴室で背中等、身体を洗浄する時に使用される浴用タオルに関する。
従来より浴用タオルとしては、天然繊維、半合成繊維(天然繊維の高分子を誘導体として溶解し紡糸して作製した繊維)又は合成繊維で帯状に形成された浴用タオルであって、タオル一面が同じ風合い(凹凸感、繊維の種類等)であるものが一般的に知られており、例えば背中を洗浄する場合は、石鹸等をタオルに塗って泡立てた後、泡立った浴用タオルの両端を手で握った状態で浴用タオルの中央部が背中に当接するように回し、浴用タオルの両端を握った手を交互に動かして背中を洗浄する。
しかしながら、背中は面積が大きく手が届きにくい場合や肩甲骨による凹凸もあり、汚れを落としにくかった。
この問題を解決するために、浴用タオルの中央に高摩擦係数タオル(アカスリ部)を縫着したもの(特許文献1)、浴用タオルの中央にギャザー部材を取り付けたもの(特許文献2)、浴用タオルの中央にひだを設けたもの(特許文献3)など従来から種々の提案がなされている。しかし、取り付けた高摩擦部材が変形して壊れやすく、耐久性に問題があった。また、タオル本体を編織した後に高摩擦部材を取り付けるという後加工は手間がかかり、生産性に問題があった。
実用新案出願公開第昭63−68894号 実用新案登録第3020750号 特開2008−272391号
本考案は上記の実状に鑑みて成し遂げられたものであり、高い耐久性及び生産性を有し、体の凹凸に沿って適度な摩擦を発現する浴用タオルを提供することを目的とする。
本考案は、
(1)合成繊維、半合成繊維及び天然繊維からなる群より選択される繊維により帯状に織成又は編成された浴用タオルであって、該浴用タオルの長手方向において、織成又は編成の組織、緯糸の配列の順序、前記緯糸の配列の密度、前記緯糸の太さ又は長さ、及び前記緯糸の種類の少なくとも1つが中央部と両端部とで異なることにより、前記両端部よりも厚さ及び凹凸差の少なくとも一方が大きい部分を前記中央部に有することを特徴とする浴用タオル、
(2)前記中央部の方が前記両端部よりも、生地そのものの厚さ、又は、生地表面の凹凸差、又は、生地のひだ状起伏による凹凸差が大きいことを特徴とする上記(1)に記載の浴用タオル、
(3)前記浴用タオルを平面上に広げて10枚重ね、平板を単位面積荷重2.0g/cmで端部の上から載せた時の積層された端部の高さに対する、前記平板を単位面積荷重2.0g/cmで中央部の上から載せた時の積層された中央部の高さの比率が120%以上であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の浴用タオル、
(4)ナイロン及びポリエステルからなる群より選択される合成繊維からなることを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれか1項に記載の浴用タオル、
(5)前記中央部の前記両端部よりも厚さ及び凹凸差の少なくとも一方が大きい部分を構成する緯糸の単位長当たりに配列される本数の30%以上が第一の所定太さ以上の糸であり、前記両端部を構成する緯糸の単位長当たりに配列される本数の50%以上が、前記第一の所定太さよりも細い第二の所定太さ以下の糸であることを特徴とする、上記(1)乃至(4)のいずれか1項に記載の浴用タオル、
(6)糸の太さをデニール単位で表したときに、前記第一の所定太さは前記第二の所定太さの2倍以上の数値であることを特徴とする上記(5)に記載の浴用タオル、及び
(7)前記第一の所定太さが1000デニール以上であり、前記第二の所定太さが500デニール以下であることを特徴とする上記(6)に記載の浴用タオルを提供する。
本考案によって、高い耐久性及び生産効率を有し、体の凹凸に沿って適度な摩擦を発現する浴用タオルを提供することができる。
図1は本考案の浴用タオルを模式的に示した平面図の一例である。 図2は本考案の浴用タオルを模式的に示した平面図の別の一例である。 図3は本考案の浴用タオルを模式的に示した側面図の一例である。 図4は本考案の浴用タオルを模式的に示した側面図の別の一例である。 図5は本考案の浴用タオルを模式的に示した側面図の別の一例である。 図6は本セット加工において仕上がり巾を狭く設定した場合の本考案の浴用タオルを模式的に示した斜視図である。 図7は図6のB−B線における中央部の模式的な断面図である。 図8は本セット加工を行わず、下セット加工までを行った場合の本考案の浴用タオルを模式的に示した斜視図である。 図9は図8のC−C線における中央部の断面図である。 図10は実施例6の浴用タオル1枚を広げて横から見たところの写真である。 図11は実施例6の浴用タオルを複数枚積層して横から見たところの写真である。
本考案は、合成繊維、半合成繊維及び天然繊維からなる群より選択される繊維により帯状に織成又は編成された浴用タオルであって、該浴用タオルの長手方向において、織成又は編成の組織、緯糸の配列の順序、前記緯糸の配列の密度、前記緯糸の太さ又は長さ、及び前記緯糸の種類の少なくとも1つが中央部と両端部とで異なることにより、前記両端部よりも厚さ及び凹凸差の少なくとも一方が大きい部分を前記中央部に有することを特徴とする浴用タオルである。
以下、図面を参照して本考案の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本考案の浴用タオルを模式的に示した平面図である。本考案の浴用タオル1は中央部2と両端部3とを有し、中央部2と両端部3は一体として形成されている。
浴用タオル1の中央部2は、タオルの長さの半分の位置Aを中心とした部分を意味し、好ましくは浴用タオル全体の10分の1以上、3分の1以下の面積を有する。中央部2は、浴用タオル1を用いて背中を洗う時に、背中に当接する部分である。中央部2は厚さ及び凹凸差の少なくとも一方が両端部よりも大きい部分を有する。図1に示すように中央部が一様に両端部よりも厚さ及び凹凸差の少なくとも一方が大きくてもよいし、図2に示すように中央部に、両端部よりも厚さ及び凹凸差の少なくとも一方が大きい部分と、そうでない部分(すなわち、両端部と同じ部分、又は、両端部よりも厚さ及び凹凸差の少なくとも一方が小さい部分)とが、例えば1cmづつ交互に縞状に存在していてもよい。図2に示すような形態の場合には、中央部2における両端部よりも厚さ及び凹凸差の少なくとも一方が大きい部分が、中央部の面積の50%以上、好ましくは80%以上を占めることによって、中央部全体として、両端部よりも厚さ及び凹凸差の少なくとも一方が大きいと目視及び手触りで確認することができる。
両端部3は中央部2を除いた浴用タオル1の端の部分を意味し、浴用タオルの長手方向において中央部2を挟んで端部3aと端部3bからなる。両端部3は、浴用タオルを用いて背中を洗う時に、手で掴む部分である。
図3〜図5に本考案の浴用タオルの側面図のいくつかの例を示す。中央部2は、図3に示すように比較的均一に厚さが大きい(中央部内における厚さの変化はほとんどない)状態であってもよいし、図4及び図5に示したような厚さの急激な変化(いわゆる凸凹)が形成された高低差が大きい状態であってもよい。
また、図4に示すように浴用タオルの中央部2の片面だけに、両端部よりも大きい厚さ又は凹凸差が存在していてもよいし、図3及び図5に示すように浴用タオルの中央部2の両面に、両端部よりも大きい厚さ又は凹凸差が存在していてもよい。
本考案の浴用タオル1における上述した両端部3と中央部2との違いは、浴用タオルを平面上に広げて置き、外力をかけない状態で観察した時に目視で確認でき、指などで浴用タオルの表面をなぞると、両端部と中央部における摩擦感、厚みの相違による触感の違いがあることが感じられる。
1枚の本考案の浴用タオルで両端部と中央部における厚さ又は凹凸差の違いが分かりづらい時は、複数枚の本考案の浴用タオルを重ねれば、積層された両端部と中央部の高さが異なることから、両端部と中央部の厚さ又は凹凸差の上述した違いが目視で観察できる。例えば、本考案の浴用タオルを平面上に広げて10枚重ね、アクリル製の平板を単位面積荷重2.0g/cmで端部の上から載せた時の積層された端部の高さに対する、前記平板を単位面積荷重2.0g/cmで中央部の上から載せた時の積層された中央部の高さの比率は120%以上である。
上述したような生地の厚み又は凹凸差を中央部に付与する方法の他には、中央部に生地のひだによる起伏(ひだ状起伏)を形成することによって、凹凸差を付与することができる。
例えば、図6及び図8に示すように、浴用タオル1を平面上に広げて置いて外力をかけない時に、浴用タオル1の中央部2の生地が巾方向に寄ってひだ状に波打ち、起伏が生じて、該起伏による複数の筋(条)が長手方向に形成された形態が挙げられる。図7(図6のB−B線における矢印方向から見た中央部2の模式的な断面図)に示すように、図6の浴用タオル1は中央部2の巾方向に小さい波形状が生じている。
一方、図9(図8のC−C線における矢印方向から見た中央部2の模式的な断面図)に示すように、図8の浴用タオルの方が、図6の浴用タオルよりも生地が波打った状態における起伏の高低差が大きい。
図6の浴用タオル1は、中央部2が両端部3よりも縮みにくくなるよう緯糸を設定して浴用タオルの生地を織成した後、湯洗い、必要に応じて染色、及び乾燥を行い、湯洗い又は染色で縮んだ生地を、所定の巾に熱でセット加工することによって作製することができる。
中央部2が両端部3よりも縮みにくくなる緯糸の設定は、具体的には、相対的に中央部において太い緯糸を多く使用する、緯糸の配列の密度を高くする、収縮率の低い緯糸を多く使用する、又はこれらの組み合わせから選択される。中央部において両端部よりも太い緯糸を多く使用したり、緯糸の配列の密度を高くすることで、中央部の糸間の隙間が両端部よりも少なくなり、中央部の収縮率が低くなる。
収縮率に差がある糸を使用する例としては、収縮率の高いナイロンを両端部に使用し、収縮率の低い綿を中央部に使用する場合、編成及び熱によるセット加工を行った後、解編した糸(クリンプ加工した糸、ニットデニット糸;収縮率が高い)を両端部に使用し、そのような加工を施していない糸(収縮率が低い)を中央部に使用する場合などが挙げられる。
このように両端部3の収縮率を高く、中央部2の収縮率を低く設定すると、染色(染色を行わない場合は、湯洗い)において糸に熱が加わった時に、中央部2の緯糸よりも両端部3の緯糸がより大きく縮む。その結果、巾方向における中央部2の緯糸の長さの方が、両端部3の緯糸の長さよりも長くなり、中央部2の生地が巾方向に寄ってひだによる起伏(ひだ状起伏)が生じる。
図8の浴用タオルは、図6の浴用タオルと同様に浴用タオルの生地を織成した後、湯洗い、必要に応じて染色、及び乾燥を行い、作製することができる。染色で縮んだ生地を所定の巾に熱でセット加工しないことで、図6の浴用タオルよりも生地が波打った状態における起伏の高低差が大きい中央部にすることができる。
上述したように、中央部2の方が両端部3よりも、生地そのものの厚さ(例えば図3)、又は、生地表面の凹凸差(例えば図4及び5)、又は、生地のひだ状起伏による凹凸差(例えば図6及び8)が大きいことにより、肌に対する摩擦感を高めることができる。
本考案における編織により得られる浴用タオルの組織は特に限定されず、平織り、綾織り、朱子織、からみ織り、パイルなどの織物、トリコット、ラッセル等の編物が挙げられる。生産性が良く、ボディタオルに適した生地の厚みを出しやすいため、織物の浴用タオルには平織りが好ましく用いられる。また、様々な柄が制作でき、ボリュームも出しやすい編み方であるため、編物の浴用タオルにはラッセルが好ましく用いられる。織成又は編成の組織を中央部と両端部とで異なるものとする例としては、両端部においてパイルループを出さず、中央部にパイルループを出す部分を設ける織り、両端部ではパイルループを小さく形成し、中央部にパイルループを大きく形成した部分を設ける織り等が挙げられる。
上記組織において、後述する太さや種類の緯糸を何本づつ、どのような順序で配列するかは特に限定されず、選択した緯糸によって適宜決定することで、両端部よりも厚さ及び凹凸差の少なくとも一方が大きい部分を中央部に設けることができる。
糸の配列の密度(糸密度とも言う)は、単位長の間に並ぶ経糸又は緯糸の本数を意味する。本考案の浴用タオルにおける緯糸の配列の密度は1cmあたり5〜50本であり、中央部の緯糸の配列の密度は両端部よりも高いことが好ましい。
中央部の緯糸の配列の密度を高く、両端部の緯糸の配列の密度を低くすると、中央部の糸間の隙間が狭くなって、両端部の糸間の隙間が広くなり、両端部よりも中央部の厚さ又は凹凸差を大きくすることができる。
糸の太さは糸の種類により異なるが、10d〜3000d(デニール)の範囲から任意に選択すればよい。両端部のいずれの緯糸よりも中央部のいずれの緯糸の方が太くてもよいし、比較的太い糸と細い糸を組み合わせて使用してもよい。中央部を構成する緯糸の単位長当たりに配列される本数の30%以上が第一の所定太さ以上の糸であり、両端部を構成する緯糸の単位長当たりに配列される本数の50%以上が、前記第一の所定太さよりも細い第二の所定太さ以下の糸であることが好ましい。
特に、中央部を構成する緯糸の中で第一の所定太さ以上の糸の本数が占める割合は、40%以上であることがより好ましく、50%以上であることが更に好ましい。また、両端部を構成する緯糸の中で第二の所定太さ以下の糸の本数が占める割合は、70%以上であることがより好ましく、80%以上であることが更に好ましく、90%以上であることが最も好ましい。
更に、糸の太さをデニール単位で表したときに前記第一の所定太さは、前記第二の所定太さの2倍以上の数値であることが好ましい。例えば、前記第一の所定太さが1000デニール以上であり、前記第二の所定太さが500デニール以下、好ましくは400デニール以下である場合が挙げられる。また、前記第一の所定太さは、前記第二の所定太さの3倍以上の数値であることがより好ましく、5倍以上の数値であることが更に好ましく、8倍以上の数値であることが最も好ましい。
中央部の緯糸を比較的太く、両端部の緯糸を比較的細くすると、中央部の糸間の隙間が狭くなって、両端部の糸間の隙間が広くなり、両端部よりも中央部の厚さ又は凹凸差を大きくすることができる。
浴用タオルの製造に用いる糸の種類は、天然繊維、半合成繊維及び合成繊維からなる群より選択することができ、天然繊維としては、綿、麻、絹などが挙げられる。合成繊維としては、ナイロン、ポリエステル、アクリル、半合成繊維としてはテンセル、ポリ乳酸、レーヨンなどが挙げられる。天然繊維よりも泡立ち、水切れが良いため合成繊維が好ましく、特にナイロン又はポリエステルが好ましい。これらから1種以上を用いてもよいし、2種以上からなる混紡糸を用いてもよい。
中央部2と両端部3は、織成又は編成の組織、緯糸の配列の順序、緯糸の配列の密度、緯糸の種類、及び緯糸の太さ又は長さの中の1つ以上を異ならしめて、又は、これらの組み合わせによって、1枚のタオルの中の中央部2と両端部3に風合いの変化が生じている。
本考案の浴用タオルのサイズは、一般的に長さ約70〜120cm、巾約26cm〜35cm(中央部にひだ状起伏がある場合は両端部の巾を指す)である。短いタオルの長手方向の端部に紐などの持ち手を取り付け上記長さとする一般的な手法を、本考案において行ってもよい。
本考案の浴用タオルの製造方法としては、最初に経糸をセットし、次に、一方の端部3aの緯糸で編成又は織成した後、中央部の緯糸で編成又は織成し、続いて、もう一方の端部3bの緯糸で編成又は織成することで、浴用タオルに用いる生地(布帛)を製造する。尚、経糸の配列の順序、配列の密度、太さ、種類は従来技術と同様に適宜選択される。
次に、得られた生地を湯洗いし、必要に応じて染色した後、乾燥する(下セット加工)。
更に、縮んだ生地を必要に応じて所定の巾に引っ張って熱で固定するセット加工を行い(本セット加工)、所定のサイズに裁断、縫製することによって、本考案の浴用タオルを製造することができる。タオル本体を製造した後に高摩擦部材を取り付けるという後加工がないため、本考案の浴用タオルは生産性が高い。
製造工程においては、織機、編機、裁断機、ミシン等の通常の手段を用いればよい。
本考案の浴用タオルを使用する時には、浴用タオルの中央部を背中に当接させて手を動かす。中央部の厚み又は凹凸により肌に適度な摩擦を与えることができるため、身体を不足なく洗い易くなり、洗い残しの不快感をなくすことができる。本考案の浴用タオルの表裏どちらの中央部を肌に接するように使用してもよく、従来のアカスリ部を片面のみに縫着した浴用タオルと比べて、本考案の浴用タオルは使い勝手がよい。
また、従来のアカスリ部を縫着した浴用タオルにおいて、タオルの両面にアカスリ部を縫着した場合、その部分がタオル本体とアカスリ部2枚を含む三層となって分厚く、水切れや乾きが悪くなり、不衛生になる恐れがあるのに対して、本考案の浴用タオルは、タオル本体に高摩擦部材を接着したものではなく、1枚(一層)からなるため、水切れがよく衛生的である。また、本考案はタオル本体を製造した後に別途用意した高摩擦部材を取り付けるものではないため、高摩擦部材が脱離する恐れがない。
以下に実施例を挙げて本考案を更に詳細に説明するが、本考案はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
機上で、経糸A(種類:ナイロン;太さ:30デニール)を筬の1目に6本通し、それを8目くり返し、約0.6cmの中に48本配列させた。次の16目は糸を通さず空けて約1.2cmの空間を設けた。これを繰り返した。
次に、緯糸a(種類:ナイロン;太さ:300デニール)を機上で1cmあたり12本の密度で、平組織にて織り込み、端部3aを織成した。
続けて、緯糸b(種類:ナイロン;太さ:1050デニール)2本と、緯糸a(種類:ナイロン;太さ:300デニール)3本を1cmあたり12本の密度で交互に繰り返して平組織にて織り込み、中央部2を織成した。
最後に、前記端部3aと同様に端部3bを織成した。織機はza103i(製品名、津田駒工業株式会社製)を使用した。
湯洗い、染色及び乾燥後、28cm巾に熱でセット加工し、裁断及び縫製を経て、長さ約102cm、巾約28cmの浴用タオル(実施例1)を得た。中央部は長さ約15cmであった。
こうして得られた浴用タオル(実施例1)について、後述する評価方法1〜3を実施した。
(実施例2)
実施例1の両端部の緯糸aの配列を1cmあたり9.8本に変更し、中央部の緯糸bを、緯糸c(種類:ナイロン;太さ:2420デニール)に変更し、中央部の配列を、緯糸cを1本、緯糸aを2本のくり返し(密度:1cmあたり9.8本)に変更した以外は、実施例1と同様に作製し、長さ約102cm、巾約28cmの浴用タオル(実施例2)を得た。中央部は長さ約15cmであった。
こうして得られた浴用タオル(実施例2)について、後述する評価方法1及び2を実施した。
(実施例3)
機上で、経糸A(種類:ナイロン;太さ:30デニール)を筬の1目に5本通し、それを2目くり返し、次の目に6本入れ、約0.2cmの中に16本配列させた。次の5目は糸を通さず空けて約0.4cmの空間を設けた。これを繰り返した。
次に、緯糸a(種類:ナイロン;太さ:300デニール)15本と、緯糸d(種類:ナイロン;太さ:300デニール)15本を機上で1cmあたり9.8本の密度で交互に繰り返して平組織にて織り込み、縞柄を形成させながら端部3aを織成した。
続けて、緯糸c(種類:ナイロン;太さ:2420デニール)1本と、緯糸d(種類:ナイロン;太さ:300デニール)2本を1cmあたり9.8本の密度で交互に繰り返して平組織にて織り込み、中央部2を織成した。
最後に、前記端部3aと同様に端部3bを織成した。織機は実施例1と同じものを使用した。
湯洗い、染色及び乾燥後、28cm巾に熱でセット加工し、裁断及び縫製を経て、長さ約102cm、巾約28cmの浴用タオル(実施例3)を得た。中央部は長さ約15cmであった。
こうして得られた浴用タオル(実施例3)について、後述する評価方法1及び2を実施した。
(実施例4)
実施例3の中央部の緯糸dを緯糸e(種類:ポリエステル;太さ:280デニ−ル)に変更した以外は、実施例3と同様に作製し、長さ約102cm、巾約28cmの浴用タオル(実施例4)を得た。中央部の長さは約15cmであった。
こうして得られた浴用タオル(実施例4)について、後述する評価方法1及び2を実施した。
(実施例5)
経糸を実施例3と同様に配列した。
次に、緯糸a(種類:ナイロン;太さ:300デニール)15本と緯糸d(種類:ナイロン;太さ:300デニール)15本を機上で1cmあたり12本の密度で交互に繰り返して平組織にて織り込み、縞柄を形成させながら端部3aを織成した。
続けて、緯糸b(種類:ナイロン;太さ:1050デニール)2本と、緯糸e(種類:ポリエステル;太さ:280デニール)3本を1cmあたり12本の密度で交互に繰り返して平組織にて織り込み、中央部2を織成した。
最後に、前記端部3aと同様に端部3bを織成した。織機は実施例1と同じものを使用した。
湯洗い、染色及び乾燥後、24cm巾に熱でセット加工し、裁断及び縫製を経て、長さ約100cm、巾約24cmの浴用タオル(実施例5)を得た。中央部は長さ約15cmであった。
こうして得られた浴用タオル(実施例5)について、後述する評価方法1〜3を実施した。
(実施例6)
実施例5と同様に端部3a、中央部2、端部3bを織成した。
湯洗い及び乾燥後、セット加工を行わないで、裁断及び縫製を経て、長さ約100cm、巾約15cmの浴用タオル(実施例6)を得た。中央部は長さ約15cmであった。
こうして得られた浴用タオル(実施例6)について、後述する評価方法1〜3を実施した。
<評価方法>
1.手触り
各実施例の1枚の浴用タオルを広げ、指のはらで触って中央部及び両端部の厚さ及び凹凸差を触感により観察した。
2.目視観察
各実施例の1枚の浴用タオルを平面上に広げて、目視により中央部及び両端部の厚さ及び凹凸差を観察した。図10に浴用タオル(実施例6)の写真を示す。
また、各実施例の複数の同じ浴用タオルを平面上に広げて10枚重ね、目視により中央部及び両端部の厚さ及び凹凸差を観察した。図11に浴用タオル(実施例6)を積層した写真を示す。
3.積層したタオルの高さの測定
各実施例の複数の同じ浴用タオルを平面上に広げて10枚重ね、アクリル製の平板を単位面積荷重2.0g/cmで中央部の上から載せて、中央部の高さ(前記平面から前記平板までの高さ(cm))を測定した。同様の方法で、端部の高さも測定し、積層された端部の高さに対する中央部の高さの比率(%(小数点第1位以下を四捨五入))を求めた。該測定の終了後、一度重ねた浴用タオルを1枚づつにばらし、改めて10枚の浴用タオルを重ねて同様の測定を行った。このようにして測定を3回行い、中央部と端部の高さの比率の平均値を求めた。
<結果>
いずれの実施例においても、中央部の方が両端部よりも、厚さ及び/又は凹凸差が大きいことが手触り及び目視で確認された。
実施例1、5及び6における積層したタオルの中央部及び両端部の高さの測定結果を表1に記載する。
また、実施例1〜6において、中央部と両端部において、織成又は編成の組織、緯糸の配列の順序、緯糸の配列の密度、緯糸の太さ又は長さ、及び緯糸の種類の少なくとも1つを変えることによって、様々なバリエーションの浴用タオルが得られることが確認できた。
具体的には、実施例1の浴用タオルと実施例2の浴用タオルは、同じ経組織(配列、種類、密度)で、中央部に使用した緯糸の種類が異なり、実施例2の中央部には実施例1の中央部で用いられていない緯糸cが使用されていることから、実施例2の浴用タオルの中央部の方が、実施例1の浴用タオルの中央部よりも地厚であった。
実施例3の浴用タオルと実施例4の浴用タオルは、経組織(配列、種類、密度)は同じで、中央部に使用した緯糸の太さと種類が異なり、実施例4の中央部には実施例3の中央部で用いられていない緯糸eが使用されていることから、実施例4の浴用タオルの中央部の方が、実施例3の浴用タオルの中央部より柔らかかった。
実施例5の浴用タオルの中央部には、実施例1〜4の浴用タオルにはない小さなひだ状起伏が確認された。
実施例6の浴用タオルの中央部には、実施例1〜4の浴用タオルにはない大きなひだ状起伏が確認された。
また、上記実施例1〜6の浴用タオルについて、入浴時に実際に使用して使用感を試験したところ、いずれも洗い残しの不快感なく、背中の垢をよく落とすことができた。
1:浴用タオル
2:中央部
2a:中央部の両端部よりも厚さ及び凹凸差の少なくとも一方が大きい部分
3:両端部
3a:端部
3b:端部
A:タオルの長さの半分の位置

Claims (7)

  1. 合成繊維、半合成繊維及び天然繊維からなる群より選択される繊維により帯状に織成又は編成された浴用タオルであって、該浴用タオルの長手方向において織成又は編成の組織、緯糸の配列の順序、前記緯糸の配列の密度、前記緯糸の太さ又は長さ、及び前記緯糸の種類の少なくとも1つが中央部と両端部とで異なることにより、前記両端部よりも厚さ及び凹凸差の少なくとも一方が大きい部分を前記中央部に有することを特徴とする浴用タオル。
  2. 前記中央部の方が前記両端部よりも、生地そのものの厚さ、又は、生地表面の凹凸差、又は、生地のひだ状起伏による凹凸差が大きいことを特徴とする請求項1に記載の浴用タオル。
  3. 前記浴用タオルを平面上に広げて10枚重ね、平板を単位面積荷重2.0g/cmで端部の上から載せた時の積層された端部の高さに対する、前記平板を単位面積荷重2.0g/cmで中央部の上から載せた時の積層された中央部の高さの比率が120%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の浴用タオル。
  4. ナイロン及びポリエステルからなる群より選択される合成繊維からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の浴用タオル。
  5. 前記中央部の前記両端部よりも厚さ及び凹凸差の少なくとも一方が大きい部分を構成する緯糸の単位長当たりに配列される本数の30%以上が第一の所定太さ以上の糸であり、
    前記両端部を構成する緯糸の単位長当たりに配列される本数の50%以上が、前記第一の所定太さよりも細い第二の所定太さ以下の糸であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の浴用タオル。
  6. 糸の太さをデニール単位で表したときに前記第一の所定太さは、前記第二の所定太さの2倍以上の数値であることを特徴とする請求項5項に記載の浴用タオル。
  7. 前記第一の所定太さが1000デニール以上であり、前記第二の所定太さが500デニール以下であることを特徴とする請求項6に記載の浴用タオル。
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