JP3185689B2 - 周波数判別器 - Google Patents

周波数判別器

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は周波数判別器に係
り、特に外部から入力されるクロックの周波数が所定範
囲内にあるか否かを自動的に判定する周波数判別器に関
する。
【0002】
【従来の技術】外部から入力されるクロックの周波数
を、内部のクロックでカウントして判別をする周波数判
別器が従来より知られている(特開昭57−37271
号、特開昭63−168574号、特開平1−1302
13号、特開平4−288591号各公報)。
【0003】このうち、特開昭57−37271号公報
記載の周波数判別器は、図3に示すように、既知の2つ
のクロックの周期から、入力クロックの1周期を検出し
て自動判別を実現する構成とされている。同図におい
て、周波数f1又はf2の入力信号はフリップフロップ
F301、309及び310に供給されてこれをセット
する。フリップフロップF301がセットされると、フ
リップフロップ302がセットされ、カウンタ303が
カウント動作を開始する。カウンタ303の動作開始か
ら[(1/f1)−{(f1−f2)/2f1f2}]
時間後、カウンタ303の動作が終了し、フリップフロ
ップ304がセットされ、フリップフロップ302、3
09及び310がリセットされる。
【0004】フリップフロップ304のセットにより、
カウンタ305が動作を開始し、(f1−f2)/f1
f2時間後にカウンタ305がタイムアップし、フリッ
プフロップ306がセットされ、フリップフロップ30
4及び310をリセットする。フリップフロップ306
のセットにより、カウンタ307が動作を開始し、(f
1−f2)/f1f2時間後にカウンタ307がタイム
アップし、フリップフロップ308がセットし、これに
よりフリップフロップ306及び301をリセットす
る。
【0005】ここで、フリップフロップ311及び31
2のうちフリップフロップ311のみがセットされてい
る場合は、出力O1 が周波数f1の判別信号として得ら
れ、フリップフロップ312のみがセットされている場
合は、出力O2 が周波数f2の判別信号として得られ
る。
【0006】また、特開昭63−168574号公報記
載の周波数判別器は、図4に示すように、カウンタ40
3及び404の計2つを有し、常時どちらかのカウンタ
がカウントアップして、カウンタの値をCPU405が
待ち時間0で自動判別を実現する構成とされている。す
なわち、入力周波数は分周器401により分周され、カ
ウンタ403及び404を半周期毎に交互にリセット
し、かつ、発振器402の出力信号をカウンタ403及
び404の一方に入力してカウントさせる。CPU40
5はカウンタ403及び404のうち非計数側のカウン
タに保持されているカウント値を取り込み、分周器40
1の分周比と発振器402の出力発振周波数との積を上
記カウント値で除算することにより、入力周波数を算出
する。
【0007】特開平1−130213号公報記載の周波
数判別器は、図5に示すように、カウンタ502及び5
03の計2つを有し、片方のカウンタのMSBが”1”
の間だけ、もう片方のカウンタでカウントして外部入力
クロック511の大小判定を実現している。すなわち、
外部入力クロック511をカウントするカウンタ503
のMSB出力を、フリップフロップ(FF)507を通
過させることで内部クロックに同期させ、その出力信号
をカウントアップイネーブル信号としてカウンタ502
に供給して、クロック内部生成器501から出力される
125nsの内部クロックをカウントさせる。
【0008】ANDゲート504は、カウントアップイ
ネーブル信号が”0”で、カウンタ502のMSBが”
0”のときに出力信号を”1”とする。フリップフロッ
プ506はカウントアップイネーブル信号が”0”で内
部クロックが”1”のときのゲート回路505の出力で
ANDゲート504の出力信号を保持するフリップフロ
ップで、外部入力クロック511の周期が100nsの
ときは出力信号512が”1”となり、外部入力クロッ
ク511の周期が150nsのときは出力信号512
が”0”となる。
【0009】また、特開平2−278164号公報記載
の周波数判別器は、図6に示すように、周波数下限設定
器606、周波数上限設定器607、スピーカ601、
入力パルス612を計数するカウンタ602、割り込み
クロック発生回路604、CPU608、CPU608
の処理ロジックを格納しているリード・オンリ・メモリ
(ROM)609とランダム・アクセス・メモリ(RA
M)610、入出力ポート603、カウンタ602のカ
ウント値や判定結果の計測データをデータ表にプリント
アウトするプリンタ611及び周波数表示部605から
構成されている。
【0010】この従来の周波数判別器では、周波数下限
設定器606と周波数上限設定器607により周波数の
下限と上限を設定した後、カウンタ602でカウントし
た入力パルス612のカウント値をCPU608で自動
判別して設定範囲内にあるかどうかの判定を実現してい
る。
【0011】更に、特開平4−288591号公報記載
の周波数判別器は、図7に示すように、2つのアップダ
ウンカウンタ701及び702を設け、それぞれのクロ
ック端子CKにはクロック信号712を入力し、ロード
端子LDには水平同期信号713を入力し、カウンタ7
01のリップルクロック端子RCをカウンタ702のイ
ネーブル端子EAに接続し、初期値の設定手段703、
704をカウンタ701、702のデータ入力端子に接
続し、カウンタ702の最小値端子MINから周波数判
別信号714を出力する構成である。
【0012】この従来の周波数判別器では、それぞれ4
ビットのカウンタ701と702により全体として8ビ
ットのダウンカウンタを構成しており、設定手段703
及び704で設定された初期値とクロック信号712の
積の値がカウンタ701及び702の計数値が0になる
までの時間T0となり、水平同期信号713の周期TH
時間T0より短いときはカウンタ701及び702の計
数値が0になる前に初期値がロードされ、最小値端子M
INの出力信号714は低電位のままであるのに対し、
水平同期信号713の周期THが時間T0より長いときは
最小値端子MINの出力信号714は高電位になる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、図3に示し
た従来の周波数判別器では、全く未知の周波数のクロッ
クが入力された場合には周波数判別ができない。また、
図4及び図5に示した各従来の周波数判別器では、カウ
ンタを2つ要するためにハードウェア量が増大する。ま
た、図6に示した従来の周波数判別器では、周波数判別
自体にCPU608を必要とするため莫大なハードウェ
ア量を必要とする。更に、図7に示した従来の周波数判
別器は、固定ビットのカウンタを用意すればよいが、入
力されるクロックの周波数が大きいときでも、最低限そ
の1周期分のカウントが必要になってしまう。
【0014】従って、入力クロックの周波数rが、内部
クロックの周波数tに対してかなり大きい(r≫t)場
合において、これを判別するためには、tを以てrをカ
ウントできるだけのビット数を持つカウンタを用意しな
ければならず、ハードウェア量の増大を招くという問題
がある。また、入力クロックの1周期をカウントし終え
るまでには判定に至らず、判定するまで時間がかかると
いう問題がある。
【0015】本発明は以上の点に鑑みなされたもので、
入力クロックの周波数によらず、固定ビットのカウンタ
で構成することにより、ハードウェア量を削減して、あ
る一定時間を以て周波数を自動的に判別し得る周波数判
別器を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、周波数を判別すべき入力信号の前縁でトリ
ガされてスタート信号を発生するトリガ発生器と、所定
周波数よりも低い周波数の第1の信号の半周期よりも短
く、かつ、所定周波数よりも高い周波数の第2の信号の
半周期よりも長い設定時間、スタート信号入力時点から
第2の信号の周波数よりも十分に高い既知の周波数の内
部クロックを計数するカウンタと、カウンタの設定時間
の計数期間終了時点で入力信号のレベル変化の有無を検
出し、レベル変化があるときは設定時間に関連した所定
周波数よりも入力信号が高周波数であり、レベル変化が
ないときは該所定周波数よりも入力信号が低周波数であ
ると判別する判別手段とを有する構成としたものであ
る。
【0017】本発明では、第1の信号の半周期よりも短
いカウンタの設定時間の計数期間終了時点で入力信号の
レベル変化の有無を検出して、入力信号の周波数が所定
周波数よりも高いか低いかを判別するようにしているた
め、入力信号周波数が第1の信号の周波数よりもいくら
低くても(周期が長くても)カウンタのビット数は、そ
の入力信号の一周期分を計数するのに必要なビット数よ
りも小さなある一定のビット数のものを使用できる。
【0018】また、本発明は上記の目的を達成するた
め、更に判別手段を、カウンタの設定時間の計数期間中
に入力信号のレベル変化の有無を検出し、レベル変化が
あるときは設定時間の計数終了時点でのレベル変化の検
出結果に関係なく、設定時間に関連した所定周波数より
も入力信号が高周波数であると判別する構成としたもの
である。
【0019】この発明では、カウンタの設定時間の計数
期間終了時点で入力信号のレベル変化がなくても、入力
信号の周波数が所定の周波数よりも高いことを検出する
ことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面と共に説明する。図1は本発明になる周波数判別
器の一実施の形態のブロック図を示す。同図において、
本実施の形態は、判別されるべき入力クロック111と
それをカウントするための内部クロック112が入力さ
れるカウント開始トリガ発生器101と、カウント開始
トリガ発生器101の出力信号により内部クロック11
2のカウントを開始するカウンタ102と、カウンタ1
02がカウント開始してから終了するまでに入力クロッ
ク111のレベルが変化するか否かを検出するレベル変
化検出器103と、入力クロック111が設定された周
波数よりも大きいか小さいかを判定する判別器104と
から構成されている。
【0021】次に、この実施の形態の動作について説明
する。カウント開始トリガ発生器101は、入力クロッ
ク111の前縁(例えば立ち上がりエッジ)入力毎に、
カウンタ102でのカウントを開始するためのスタート
信号114を発生する。カウンタ102は、このスター
ト信号114を受けて、内部クロック112のカウント
を開始し、予め定められたビット数までカウントし(換
言すると、予め定められたビット数の値がオール”1”
になるまでカウントし)、そのカウントが終了した時点
でエンド信号115を出力する。レベル変化検出器10
3は、スタート信号114が入力されてからエンド信号
115を受け取るまでの時間、入力クロック111のレ
ベル変化の有無を監視し、レベル変化検出信号113を
出力する。
【0022】判別器104はこのレベル変化検出信号1
13にてレベルの変化の無いことを確認した上で、エン
ド信号115が到来した時点での入力クロック111の
レベルを判別して、そのレベルがハイレベルであれば、
所定の周波数よりも大きい周波数(低周波数)であると
判別し、また、ローレベルならば所定の周波数よりも小
さい周波数(高周波数)であることを示す判別信号を出
力する。
【0023】この判別器104による判別動作につい
て、図2のタイミングチャートを併せ参照して更に詳細
に説明する。カウンタ102で計測される時間Tは、上
記所定の周波数に関連したしきい値に相当し、カウンタ
102が内部クロックをオール”0”からオール”1”
になるまでカウントする予め定めたビット数をNビッ
ト、内部クロック112の周期をtとすると、次式で表
される。
【0024】T=2N×t ここで、上式中、内部クロック112の周期tは入力ク
ロック111の想定される最も短い周期よりも十分に短
い既知の周期(十分に高い既知の周波数)である。ま
た、上記の計測設定時間(しきい値)Tは、図2(A)
に示す半周期がT1である周期の長い(低周波数の)入
力クロックAと、同図(B)に示す半周期がT2である
周期の短い(高周波数の)入力クロックBとを想定した
とき、T1よりも短く、かつ、T2よりも長い時間に設
定される。
【0025】 これにより、判別器104はスタート信
号114が発生してから(入力クロック111がハイレ
ベルになってから)時間Tが経過してカウンタ102か
らエンド信号が入力された時点で(すなわち、カウンタ
102が設定時間Tだけ内部クロック112の計数を終
了した時点で)、入力クロック111にレベル変化があ
るかどうか判別すると、入力クロック111が図2
(B)に示す入力クロックBではローレベルであるた
め、判別器104はT2<T、すなわち、しきい値Tよ
りもその半周期が短い高周波数の入力クロックであると
判別する。
【0026】一方、入力クロック111が図2(A)に
示す入力クロックAであるときは、エンド信号115入
力時点ではハイレベルであり、判別器104はT1>
T、すなわち、しきい値Tよりもその半周期が長い低周
波数の入力クロックである判別する。
【0027】ここで、判別器104は入力クロック11
1が上記のエンド信号115入力時点でローレベルであ
るときは、レベル変化があるのでしきい値Tに関連した
所定周波数よりも高周波数であると判別できるが、ハイ
レベルであるときは必ずしも所定周波数よりも低周波数
であると判別できない。すなわち、T2がT/2よりも
小さなT2≪Tの場合には、しきい値T内で入力クロッ
ク111がローレベルに変化した後、しきい値Tの時点
で再びハイレベルに変化している場合があるからであ
る。
【0028】そこで、判別器104はレベル変化検出器
103から入力されるレベル変化検出信号113によ
り、しきい値Tの期間一度もレベル変化がないと確認し
たときは、エンド信号115入力時点で所定周波数より
も低周波数であると判別し、他方、T2≪Tの場合に
は、レベル変化検出器103からレベル変化のあること
を示すレベル変化検出信号113が入力されるので、ス
タート信号114が発生してから時間Tが経過した時点
で入力クロックがハイレベルかローレベルかにかかわら
ず、しきい値Tよりもその半周期が短い高周波数の入力
クロックであると判別する。
【0029】なお、本発明は上記の実施の形態に限定さ
れるものではなく、例えば判別する周波数の信号は外部
クロック以外の同期信号その他の信号にも適用できるも
のである。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
入力信号周波数が第1の信号の周波数よりもいくら低く
ても(周期が長くても)カウンタのビット数は、その入
力信号の一周期分を計数するのに必要なビット数よりも
小さなある一定のビット数のものを使用できるため、一
周期分の期間クロックを計数する必要がある従来の周波
数判別器に比べてハードウェア量を削減でき、しかも、
一周期分の時間待たずに周波数判別結果が得られるた
め、判別結果を迅速に得ることができる。
【0031】また、本発明によれば、カウンタの設定時
間の計数期間終了時点で入力信号のレベル変化がなくて
も、入力信号の周波数が所定の周波数よりも高いことを
検出することができるため、入力信号の周波数が未知で
あっても、所定の周波数よりも高いか低いかを判別する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のブロック図である。
【図2】図1の動作説明用タイミングチャートである。
【図3】従来の第1の例の構成図である。
【図4】従来の第2の例の構成図である。
【図5】従来の第3の例の構成図である。
【図6】従来の第4の例の構成図である。
【図7】従来の第5の例の構成図である。
【符号の説明】
101 カウント開始トリガ発生器 102 カウンタ 103 レベル変化検出器 104 判別器 111 入力クロック 112 内部クロック 113 レベル変化検出信号 114 スタート信号 115 エンド信号
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 23/15 H03K 5/19

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定周波数よりも低周波数であるか高周
    波数であるかを判別すべき入力信号の前縁でトリガされ
    てスタート信号を発生するトリガ発生器と、前記 所定周波数よりも低い周波数の第1の信号の半周期
    よりも短く、かつ、該所定周波数よりも高い周波数の第
    2の信号の半周期よりも長い設定時間、前記スタート信
    号入力時点から前記第2の信号の周波数よりも十分に高
    い既知の周波数の内部クロックを計数するカウンタと、 前記カウンタの前記設定時間の計数期間開始時点から計
    数期間終了時点まで前記入力信号のレベル変化の有無を
    常に検出し、レベル変化を検出した場合には前記設定時
    間に関連した前記所定周波数よりも前記入力信号が高周
    波数であり、レベル変化を検出しない場合には該所定周
    波数よりも前記入力信号が低周波数であると判別する判
    別手段とを有することを特徴とする周波数判別器。
  2. 【請求項2】 前記判別手段は、前記カウンタよりの前
    記設定時間の計数終了を示すエンド信号と前記入力信号
    と前記トリガ発生器よりのスタート信号とが入力されて
    前記入力信号のレベル変化の有無を検出し、レベル変化
    検出信号を出力するレベル変化検出器と、前記エンド信
    号と前記入力信号と前記レベル変化検出信号とが入力さ
    れて該入力信号が前記所定周波数よりも高いか低いかを
    判別する判別器とからなることを特徴とする請求項2記
    載の周波数判別器。
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