JP3185556B2 - スローアウェイチップ - Google Patents

スローアウェイチップ

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JP3185556B2
JP3185556B2 JP21159194A JP21159194A JP3185556B2 JP 3185556 B2 JP3185556 B2 JP 3185556B2 JP 21159194 A JP21159194 A JP 21159194A JP 21159194 A JP21159194 A JP 21159194A JP 3185556 B2 JP3185556 B2 JP 3185556B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、正面フライスやエンド
ミル等の切削工具に装着されるスローアウェイチップに
関するものであって、特に切削工具の先端外周部に装着
されて、被削材の直角削り(90度肩壁削り)ができる
ようなスローアウェイチップに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のスローアウェイチップと
して、例えば図8及び図9に示すように、正面フライス
1の先端外周側に取り付けられた方形で板状のチップ2
がある。このスローアウェイチップ2は、図8に示すよ
うに、着座面をなす下面3と対向する上面4を有してお
り、その四周側面5は下面3から上面4に向けて外側に
傾斜する平面をなしている。各側面5と上面4とが交差
する稜線はそれぞれ主切刃6をなし、各主切刃6の同一
稜線上のコーナー部4a近傍には副切刃7が形成されて
いる。そして、上面4がすくい面をなし、側面5が主切
刃6と副切刃7の逃げ面をなしており、主切刃逃げ面と
副切刃逃げ面とが同一面(側面5)上に形成されてい
る。又、上面4の中央部には、上下面を貫通してチップ
2を正面フライス1に装着固定するためのネジ穴8が穿
設されている。
【0003】このようなスローアウェイチップ2を正面
フライス1の外周側先端部でシート部に取り付ける際、
カッタ本体の回転軸線Lに対して正の角度αをなすよう
に、ポジティブのアキシャルレーキ角を持たせて位置さ
せる。しかも、カッタ本体の半径方向の軸線Mに対して
負の角度βをなすように、ネガティブのラジアルレーキ
角を持たせて位置させる。このようなカッタ1で被削材
Wを直角削り(90度肩壁削り)切削しようとする場
合、図9に示すように、スローアウェイチップ2のカッ
タ外周側に位置する主切刃6で、被削材Wの直角壁面を
つくるよう切削し、先端側に位置する稜線外側の副切刃
7がポジのアキシャルレーキ角とネガのラジアルレーキ
角によって切込み角を付けられているので、方形板状の
チップ2で直角削りを行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ようなスローアウェイチップ2では、アキシャルレーキ
角がポジでラジアルレーキ角がネガになるようカッタに
装着されており、しかも主切刃6と副切刃7の逃げ角が
同一面(側面5)上にあるために、主切刃6の逃げ角は
過大なポジとなる。そのため、切刃強度が小さくなって
欠損を生じ易いので、チップの寿命が短いという欠点が
あった。
【0005】本発明は、このような実情に鑑みて、直角
削りが可能で、しかもその寿命を大幅に向上できるよう
にしたスローアウェイチップを提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によるスローアウ
ェイチップは、略方形板状をなし、着座面と対向する上
面の稜線部が切刃をなし、稜線部のコーナー部にコーナ
ー刃が設けられていると共に、上面がすくい面とされ、
着座面から上面に向けた側面が逃げ面とされているスロ
ーアウェイチップにおいて、隣接する二つのコーナー刃
の一方のコーナー刃寄りに副切刃が設けられると共に、
他方のコーナー刃に向けて主切刃が設けられ、副切刃の
逃げ面は、副切刃からチップの厚み方向に所定幅で設定
された副切刃第1逃げ面と、この副切刃第1逃げ面から
着座面方向に延在して副切刃第1逃げ面より逃げ角の大
きい副切刃第2逃げ面とからなり、副切刃第1逃げ面の
逃げ角は、ねじれ逃げ面の最大逃げ角と同一の大きさに
設定されていることを特徴とする。
【0007】このねじれ逃げ面は、主切刃からチップの
厚み方向に所定幅で設定され、このねじれ逃げ面と着座
面との間の主切刃第2逃げ面は、ねじれ逃げ面の逃げ角
より大きい逃げ角で平面状に形成されていることを特徴
とする。又、ねじれ逃げ面の逃げ角は、コーナー刃との
境界領域で0度のネガ面とされ、主切刃に沿ってコーナ
ー刃から離れる方向に向けて漸次逃げ角が増大すること
を特徴とする。
【0008】コーナー刃の逃げ面は、コーナー刃からチ
ップの厚み方向に所定幅で設定されたコーナー刃第1逃
げ面と、このコーナー刃第1逃げ面から着座面方向に延
在しコーナー刃第1逃げ面より逃げ角の大きいコーナー
刃第2逃げ面とからなり、コーナー刃第1逃げ面の逃げ
角は、副切刃第1逃げ面の逃げ角からねじれ逃げ面の最
小逃げ角まで漸次変化して形成されていることを特徴と
する。スローアウェイチップはすくい面とされる上面と
着座面とされる下面とが平行で、平面視略正方形板状を
なし、四周の稜線部にそれぞれ主切刃と副切刃が形成さ
れており、隣接する二つの主切刃が互いに直交すると共
に、隣接する二つのコーナー刃間で主切刃に対して副切
刃が微小角度だけチップ内側に傾斜して形成されている
ことを特徴とする。又、1または複数のスローアウェイ
チップが、ラジアルレーキ角がネガティブになると共に
アキシャルレーキ角がポジティブとなるように、工具本
体の先端外周側に装着されてなる切削工具において、ス
ローアウェイチップは上述のいずれかに記載のスローア
ウェイチップであることを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明によるスローアウェイチップが、ラジア
ルレーキ角がネガティブになると共に、アキシャルレー
キ角がポジティブとなるように切削工具に装着される
と、外周刃をなす主切刃は、先端側から基端側にかけて
切削工具の回転軸線により近付く方向に傾斜しており、
これに応じて、主切刃のねじれ逃げ面は、主切刃に沿っ
て先端のコーナー刃から基端側に離れるに従って逃げ角
が漸次大きくなるように変化しているから、主切刃の逃
げ角をその位置に応じて必要最小限の大きさに限定する
ことができて、主切刃の切刃強度が高い。また、副切刃
の逃げ面は、二段構成としたことで、主切刃の逃げ面と
の形状の整合性が確保され、しかも副切刃第1逃げ面の
逃げ角を、ねじれ逃げ面の最大逃げ角と同一の大きさに
設定したことで、切削工具に装着された状態で、外周側
の基端側に位置する副切刃第1逃げ面が被削材の加工壁
面に当接するのを回避できる。
【0010】ねじれ逃げ面を所定幅に限定することで、
切削工具のシート部の側面受けで支持される主切刃第2
逃げ面は平面状に形成できると共に、すくい面により近
い位置で当接するから、着座安定性が高い。又、ねじれ
逃げ面の逃げ角は、コーナー刃との境界領域である先端
で0度のネガ面とされて、刃先強度が最大であり、主切
刃に沿ってコーナー刃から離れる方向に向けて漸次逃げ
角が増大することで、被削材の加工壁面との接触を回避
できる。
【0011】コーナー刃の逃げ面は、二段構成としたこ
とで、チップ側面の逃げ面の形状の整合性が確保され
る。このスローアウェイチップを切削工具の外周先端側
に装着した状態で、切削に用いると、外周側の主切刃で
直角壁面削りが行われ、先端側の副切刃で切込み切削が
行われることになり、高い切刃強度を維持して被削材の
直角削りができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1乃至図6によ
り説明するが、上述の従来技術と同様の部分には同一の
符号を用いてその説明を省略する。図1は本実施例によ
るスローアウェイチップを示すものであって、(a)は
その平面図、(b),(c)はこの平面図に対応する各
側面図、図2は図1(a)のA−A線断面図、図3は図
1(a)のB−B線部分断面図、図4はスローアウェイ
チップ平面のコーナー部の拡大図、図5は実施例による
スローアウェイチップが装着された正面フライスの一部
破断側面図、図6は図5の正面フライスの側面図、図7
は図5の正面フライスの正面図である。図1において、
本実施例によるスローアウェイチップ10は略方形(図
では略正方形)の板状をなしていて、着座面をなす下面
11と対向する上面12を有している。上面12の略四
辺をなす稜線部には主切刃13がそれぞれ形成され、各
コーナー部には円弧状のコーナー刃14が設けられてい
る。隣接する二つの稜線部の各主切刃13は互いに直交
している(図4参照)。
【0013】そして、各稜線部における主切刃13と一
方のコーナー刃14との間には、主切刃13に対して微
少角度γ(例えば、1〜5度)だけ上面12上で内側に
傾斜した副切刃15が形成され、この副切刃15は滑ら
かにコーナー刃14に接続されるようになっている。上
面12はすくい面をなしていて、上面12の中央部に
は、下面11まで貫通するチップネジ止め用のネジ穴1
6が穿設されている。尚、この中央部に押圧固定用のク
ランプ面等を形成してもよい。又、下面11と上面12
との間の四周の側面18は、図1(b),(c)に示す
ように、各切刃領域毎に、上面12から下面11に向け
て順次逃げ角の大きくなる二段の逃げ角がそれぞれ形成
された逃げ面を構成する。
【0014】即ち、各副切刃15の領域の側面18にお
いては、副切刃15と交差し且つ各副切刃15に沿って
延在する一定幅(例えば1mm程度)の部分が、一定の
逃げ角θ1(例えば、15度)を有する平面状の副切刃
第1逃げ面19とされ、その下方領域は、下面11から
上面12に向けて外側に傾斜して延びて、第1逃げ面1
9よりも大きな逃げ角θ2(例えば、20度)が設定さ
れた副切刃第2逃げ面20とされている。そして、各コ
ーナー刃14の領域の側面18では、コーナー刃14と
交差し且つコーナー刃14に沿って延在する一定幅(例
えば1mm程度)の部分が、隣接する副切刃15側から
隣りの辺の主切刃13に向けて、逃げ角がθ1(ポジ
面)から0度(ネガ面)に漸次変化させられるコーナー
刃第1逃げ面21とされている。又、その下方領域は、
下面11から上面12に向けて外側に傾斜して延びて、
副切刃第1逃げ面20と同一の逃げ角θ2が設定された
コーナー刃第2逃げ面22とされている。尚、コーナー
刃第1及び第2逃げ面21,22は、それぞれ円筒側面
形状に形成されている。
【0015】そして、主切刃13の領域の側面18で
は、主切刃13と交差し且つ主切刃13に沿って延在す
る一定幅(例えば1mm程度)の部分が、主切刃13と
コーナー刃14との境界領域では、逃げ角θ3が0度
(ネガ面)とされ、また、副切刃15との境界領域で
は、逃げ角θ3が副切刃第1逃げ面19の逃げ角θ1に一
致するように、漸次変化する主切刃第1逃げ面23とさ
れている。即ち、この主切刃第1逃げ面23は、コーナ
ー刃第1逃げ面21との境界領域から副切刃第1逃げ面
19との境界領域まで、主切刃13に沿って、その逃げ
角が0度のネガ面からθ1まで滑らかに変化するように
形成されて、ねじれ逃げ面を構成する。又、主切刃第1
逃げ面23の下方領域は、下面11から上面12に向け
て外側に傾斜して延びていて、主切刃第1逃げ面23の
逃げ角θ3より大きい、副切刃第1逃げ面20と同一の
逃げ角θ2に設定された平面状の主切刃第2逃げ面24
とされている。
【0016】そのため、この主切刃13の刃先角は、主
切刃13とコーナー刃14との境界領域では、図1
(c)に示すようにθ4=90度のネガ面(逃げ角は0
度)とされ、主切刃13の中央領域で、図2のA−A断
面図における角度θ5とされ、副切刃15との境界領域
で、図3のB−B線断面図における角度θ6=75度
(逃げ角は15度)となるように、漸次減少させられ
る。即ち、主切刃13の刃先角は、コーナー刃14から
離れるに従って、θ4>θ5>θ6と、漸次小さくなるよ
うに設定される。
【0017】このようなスローアウェイチップ10が正
面フライス1に装着された状態が、図5乃至図7に示さ
れている。このチップ10は装着状態で、図5に示すよ
うに、副切刃15が先端面外側に正面切刃として位置
し、外周先端側に、隣接する稜線部の主切刃13がカッ
タ本体の回転軸線Lと(図上で)平行に位置する外周刃
となる。又、カッタ本体1aのシート部26に装着され
るスローアウェイチップ10は、シート部26の隣接す
る二つの側面受け26a,26bに、隣接する二つの側
面18の主切刃第2逃げ面24,24が当接した状態で
位置ぎめされて、固定されるようになっている。又、図
6に示すようにアキシャルレーキ角αがポジティブで、
図7に示すようにラジアルレーキ角βがネガティブにな
るよう位置決めされている。
【0018】特に、図6に示すアキシャルレーキ角αを
有するチップ10において、カッタ1の外周面側に位置
する側面18に関して、外周刃をなす主切刃13は、被
削材Wの直角壁面を形成するべく軸線方向先端側に位置
し、基端側に切削に関与しない副切刃15が位置するこ
とになる。しかも、基端側の逃げ面である副切刃第1逃
げ面19が主切刃第1逃げ面23よりも軸線Lに近接す
るために、副切刃第1逃げ面19には、逃げ角θ3が切
刃先端方向に向けて次第に小さくなる主切刃第1逃げ面
23よりも大きいポジティブの逃げ角θ1が、与えられ
ることで、切削時にこの逃げ面19が被削材Wの加工壁
面に接触することを回避できる。
【0019】しかし、主切刃13の領域では基端側から
先端方向に向けて、次第に軸線Lから離れていくため
に、主切刃第1逃げ面23の逃げ角θ3は副切刃第1逃
げ面19の逃げ角θ1よりも次第に小さくしてよい。こ
のため、本実施例では主切刃第1逃げ面23を、逃げ角
θ3が基端側(副切刃第1逃げ面19側)から先端方向
にポジ角θ1から0度へ次第に変化するねじれ逃げ面と
することで、必要最小限の逃げ角θ3を設定でき、主切
刃13の刃先角度を可能な限り大きく設定できた。特
に、主切刃13の先端側においては、コーナー刃14と
の境界領域が90度のネガ面に設定されているために、
外周刃先端側での刃先強度が非常に高い。このように、
主切刃13の刃先強度を先端側に向けて次第に大きくす
ることができることになり、特に主切刃13は、副切刃
15と比較してその長さが大きく且つ切削によって直角
壁面を形成するために被削材Wとの接触領域が大きいも
のであるため、このようなスローアウェイチップ10の
寿命を大幅に向上できる。
【0020】又、主切刃第2逃げ面24を一定角度θ2
の平面状に形成したために、カッタ本体1aのシート部
26の隣接する二つの側面受け26a,26bで、スロ
ーアウェイチップ10の各側面18を支持する際、必要
最小限のねじれ逃げ面を構成しつつも、着座の安定性を
確保できることになる。又、主切刃第1逃げ面23、副
切刃第1逃げ面19及びコーナー刃第1逃げ面21は、
チップ厚み方向に同一幅とするのが好ましく、例えば
0.5〜1.5mm程度に設定される。しかも、シート
部26の側面受け26a,26bに当接するチップ10
の側面の受け部を、すくい面により近い位置に設定する
ことが着座安定性を確保する上で好ましいために、主切
刃第1逃げ面23の幅を限定して、主切刃第2逃げ面2
4の幅を大きく設定することができる。
【0021】以上のように、本実施例によれば、主切刃
13に沿って延在する小幅の主切刃第1逃げ面23の逃
げ角が、副切刃第1逃げ面19の逃げ角と同一のポジの
角度θ1からコーナー刃第1逃げ面21との境界領域ま
で次第に小さくなってネガに変わる、ねじれ逃げ面形状
に形成されているから、90度肩壁削り能力に影響を与
えることなく、主切刃13の逃げ角θ3を必要最小限に
限定して、特に主切刃部分の刃先強度を大きくすること
ができて、チップ寿命を大幅に向上させることができ
る。又、チップ10の固定時に、シート部26の側面受
け26a,26bで支持する主切刃第2逃げ面24を平
面状に形成すると共に、その厚み方向の幅を大きく設定
したから、チップ10のすくい面に近い領域で支持でき
ることになり、より一層の着座の安定性を確保すること
ができる。
【0022】又、上述の各実施例において、コーナー刃
14は平面視で円弧状に形成するようにしたが、チャン
ファに形成してもよい。この場合、第2逃げ面22は平
面状に形成されていてもよい。尚、副切刃15とコーナ
ー刃14の各逃げ面は、主切刃13の逃げ面形状と整合
性を持たせてチップの側面形状を滑らかに形成するよう
にしたが、この構成に限定されることなく、副切刃15
とコーナー刃14の各逃げ面は1段又は3段以上の構
成、或いは曲面形状の構成としてもよい。この場合、副
切刃の逃げ面領域では逃げ角θ1を越えないよいうに形
成するようにすればよい。又、すくい面は、必ずしも平
面である必要はなく、適宜形状に形成でき、例えばブレ
ーカ溝等が設けられていてもよい。
【0023】
【発明の効果】上述のように、本発明に係るスローアウ
ェイチップは、隣接する二つのコーナー刃の一方のコー
ナー刃寄りに副切刃が設けられると共に、他方のコーナ
ー刃に向けて主切刃が設けられ、この主切刃の逃げ面
は、逃げ角が主切刃に沿ってコーナー刃から離れるに従
って漸次大きくなるように変化して形成された、ねじれ
逃げ面とされ、又、副切刃第1逃げ面の逃げ角は、ねじ
れ逃げ面の最大逃げ角と同一の大きさに設定されている
から、直角削りができると共に、主切刃の逃げ面の逃げ
角を必要最小限に限定することができ、特に主切刃部分
の刃先強度を大きくすることができて、チップ寿命を大
幅に向上させることができ、さらに、工具への装着状態
で外周側に位置する副切刃の逃げ面が被削材の加工面に
接触することを回避できる。又、ねじれ逃げ面は、主切
刃からチップの厚み方向に所定幅で設定され、該ねじれ
逃げ面と着座面との間の主切刃第2逃げ面は、ねじれ逃
げ面の逃げ角より大きい逃げ角で平面状に形成されてい
るから、スローアウェイチップをカッタ本体に装着する
際、主切刃第2逃げ面にシート部の側面受けが当接する
ことで、チップの着座安定性を確保することができ、し
かも、ねじれ逃げ面の幅を限定することで、すくい面に
近い位置にシート部の側面受けを当接させることができ
て、着座がより安定する。又、ねじれ逃げ面の逃げ角
は、コーナー刃との境界領域で0度のネガ面とされ、主
切刃に沿ってコーナー刃から離れる方向に向けて漸次逃
げ角がポジで増大するから、主切刃の刃先角度を最大限
大きくとれて刃先強度を増強でき、特に工具に装着した
状態で、コーナー刃寄りの刃先強度がいっそう強化され
ることになる。コーナー刃第1逃げ面の逃げ角は、副切
刃第1逃げ面の逃げ角からねじれ逃げ面の最小逃げ角ま
で漸次変化して形成されているから、チップの逃げ面形
状を滑らかに形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるスローアウェイチップ
を示すものであって、(a)は平面図、(b),(c)
は平面図に対応する各側面図である。
【図2】図1(a)に示すスローアウェイチップ平面図
のA−A線断面図である。
【図3】図1(a)に示すスローアウェイチップ平面図
のB−B線部分断面図である。
【図4】図1(a)に示すスローアウェイチップ平面図
のコーナー部の拡大図である。
【図5】実施例によるスローアウェイチップを正面フラ
イスに装着した状態の一部破断側面図である。
【図6】外周側からみた、スローアウェイチップを正面
フライスに装着した状態の側面図である。
【図7】図6に示す正面フライスの正面図である。
【図8】従来のスローアウェイチップの斜視図である。
【図9】従来のスローアウェイチップが装着された正面
フライスによる直角削り状態を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1…正面フライス、10…スローアウェイチップ、11
…下面、12…上面、13…主切刃、14…コーナー
刃、15…副切刃、18…側面、19…副切刃第1逃げ
面、20…副切刃第2逃げ面、21…コーナー刃第1逃
げ面、23…主切刃第1逃げ面、24…主切刃第2逃げ
面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−84904(JP,A) 特開 平1−321108(JP,A) 実開 平1−110014(JP,U) 実開 昭59−1518(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23C 5/20 B23C 5/06

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略方形板状をなし、着座面と対向する上
    面の稜線部が切刃をなして、稜線部のコーナー部にコー
    ナー刃が設けられていると共に、上面がすくい面とさ
    れ、着座面から上面に向けた側面が逃げ面とされている
    スローアウェイチップにおいて、 隣接する二つの前記コーナー刃の一方のコーナー刃寄り
    に副切刃が設けられると共に、他方のコーナー刃に向け
    て主切刃が設けられ、 この主切刃の逃げ面として、主切刃に沿ってコーナー刃
    から離れるに従って逃げ角が漸次大きくなるように変化
    して形成された、ねじれ逃げ面が設けられ、前記副切刃の逃げ面は、副切刃からチップの厚み方向に
    所定幅で設定された副切刃第1逃げ面と、この副切刃第
    1逃げ面から着座面方向に延在して副切刃第1逃げ面よ
    り逃げ角の大きい副切刃第2逃げ面とからなり、前記副
    切刃第1逃げ面の逃げ角は、前記ねじれ逃げ面の最大逃
    げ角と同一の大きさに設定されていることを特徴とする
    スローアウェイチップ。
  2. 【請求項2】 前記ねじれ逃げ面は、主切刃からチップ
    の厚み方向に所定幅で設定され、該ねじれ逃げ面と着座
    面との間の主切刃第2逃げ面は、ねじれ逃げ面の逃げ角
    より大きい逃げ角で平面状に形成されていることを特徴
    とする請求項1に記載のスローアウェイチップ。
  3. 【請求項3】 前記ねじれ逃げ面の逃げ角は、コーナー
    刃との境界領域で0度のネガ面とされ、主切刃に沿って
    コーナー刃から離れる方向に向けて漸次逃げ角が増大す
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載のスローアウ
    ェイチップ。
  4. 【請求項4】 前記コーナー刃の逃げ面は、コーナー刃
    からチップの厚み方向に所定幅で設定されたコーナー刃
    第1逃げ面と、このコーナー刃第1逃げ面から着座面方
    向に延在しコーナー刃第1逃げ面より逃げ角の大きいコ
    ーナー刃第2逃げ面とからなり、前記コーナー刃第1逃
    げ面の逃げ角は、副切刃第1逃げ面の逃げ角からねじれ
    逃げ面の最小逃げ角まで漸次変化して形成されているこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のスロ
    ーアウェイチップ。
  5. 【請求項5】 前記スローアウェイチップはすくい面と
    される上面と着座面とされる下面とが平行で、平面視略
    正方形板状をなし、四周の稜線部にそれぞれ 前記主切刃
    及び副切刃が形成されており、隣接する二つの主切刃が
    互いに直交すると共に、隣接する二つの前記コーナー刃
    間で主切刃に対して副切刃が微小角度だけチップ内側に
    傾斜して形成されていることを特徴とする請求項1乃至
    4のいずれかに記載のスローアウェイチップ。
  6. 【請求項6】 1または複数のスローアウェイチップ
    が、ラジアルレーキ角がネガティブになると共にアキシ
    ャルレーキ角がポジティブとなるように、工具本体の先
    端外周側に装着されてなる切削工具において、前記スロ
    ーアウェイチップは請求項1乃至5のいずれかに記載の
    スローアウェイチップであることを特徴とする切削工
    具。
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