JP3185435U - 表皮一体発泡成形アームレスト - Google Patents

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秀和 大池
桂英 王
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株式会社豊和化成
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Abstract

【課題】表皮部材間の曲面状の縫合端部を滑らかな形状に仕上げるとともに、縫合端部に縁取り装飾を加えることができる表皮一体発泡成形アームレストを提供する。
【解決手段】重ね端部はメイン部材1の表皮部材4と、マチ部材3の表皮部材とを、その裏面どうしを合わせて揃えたものとし、アームレストカバー7の縫合部は、重ね端部の両外面にわたり両裾縁を裏向きの折返し部5aとした縁取りテープ5を添わせ、この縁取りテープ間に介在する重ね端部および両折返し部とともにミシン縫目8bにより縫合されており、これによって表皮部材間が縁取りテープによる縁取り装飾部8を介して縫合一体化されている。
【選択図】図1

Description

本考案は、表皮一体発泡成形アームレストに関するものである。
従来、表皮一体発泡成形アームレストは、裏向きにされた複数枚の立体裁断された表皮部材の端縁を重ね合わせ、玉縁とともに縫製して立体的なアームレストカバーを形成した後、裏返して表皮部材を表向きとしたうえ、アームレストカバーの内部に発泡性樹脂を注入し、発泡成形することにより製造されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、表皮部材は内面にクッション層を有する肉厚のものであるので、曲面部を裏返し縫合した後に表返しするとクッション層が縮み、表皮層に縮み圧が加わる。このため特に曲面部の縫合端部は変形し易く、滑らかな曲面形状にならず見栄えの悪い製品となるという問題があった。
特開2010−22402号公報
本考案の目的は前記した従来の問題点を解決し、表皮部材間の曲面状の縫合端部を滑らかな形状に仕上げることができるとともに、その縫合端部に従来にない縁取り装飾を加えることができる表皮一体発泡成形アームレストを提供することである。
上記課題を解決するためになされた本考案は、メイン部材の表皮部材と、これを囲むマチ部材の表皮部材とを、その端縁どうしを合わせて揃えた重ね端部において縫合した袋状のアームレストカバーと、その内部で発泡成形された発泡樹脂体とからなる表皮一体発泡成形アームレストにおいて、前記重ね端部は該メイン部材の表皮部材と、該マチ部材の表皮部材とを、その裏面どうしを合わせて揃えたものとし、前記アームレストカバーの縫合部は、前記重ね端部の両外面にわたり両裾縁を裏向きの折返し部とした縁取りテープを添わせ、この縁取りテープ間に介在する前記重ね端部および両折返し部とともにミシン縫目により縫合されており、これによって前記表皮部材間が縁取りテープによる縁取り装飾部を介して縫合一体化されていることを特徴とするものである。
本考案に係る表皮一体発泡成形アームレストは、メイン部材の表皮部材と、これを囲むマチ部材の表皮部材とを、その端縁どうしを合わせて揃えた重ね端部において縫合した袋状のアームレストカバーと、その内部で発泡成形された発泡樹脂体とからなる表皮一体発泡成形アームレストにおいて、前記重ね端部は該メイン部材の表皮部材と、該マチ部材の表皮部材とを、その裏面どうしを合わせて揃えたものとし、前記アームレストカバーの縫合部は、前記重ね端部の両外面にわたり両裾縁を裏向きの折返し部とした縁取りテープを添わせ、この縁取りテープ間に介在する前記重ね端部および両折返し部とともにミシン縫目により縫合されており、これによって前記表皮部材間が縁取りテープによる縁取り装飾部を介して縫合一体化されていることにより、表皮一体発泡成形アームレストの周縁は縁取りテープによる縁取り装飾部によって強調されて今までにない斬新なデザインとなる。
完成された表皮一体発泡成形サイドアームレストの斜視図である。 完成された表皮一体発泡成形サイドアームレストのA−A’断面斜視図である。 縫合前の表皮一体発泡成形サイドアームレストを示す分解図である。 表皮部材の重ね端部を断面U字状とした縁取りテープにより添わせた状態を示す断面図である。 表皮部材の重ね端部を断面U字状とした縁取りテープにより縫合した状態を示す断面図である。
以下に本考案の好ましい実施形態を示す。
本実施形態の表皮一体発泡成形サイドアームレストは、図3に示すように、立体裁断されたメイン部材1と、インナー側マチ部材2と、アウター側マチ部材3とからなる。前記3部材は、合成レザーよりなる表皮層4aとフィルム薄層付きのクッション層4bとからなる表皮部材4により構成される。なお、クッション層4bに形成されたフィルム薄層は、発泡性樹脂がクッション層4bの連続気孔を通じて漏出しないようにするものである。
さらに、図3のようにメイン部材1には、その表面を外側とした状態で端部同士が縫合された上で、車載シート側に固定孔12を介して取付けられるインナー側マチ部材2と、車載シートの反対側に取付けられるアウター側マチ部材3とが縫合される。なお、アウター側マチ部材3のキャップ孔10には、図1に示すキャップ11が嵌め込まれる。
前記縫合は、図4のように立体裁断された前記3部材を裏面どうしで合わせて揃えた重ね端部6に、中央を二つ折りした断面U字状の縁取りテープ5を、両裾縁を裏向きに折り返した折返し部5aを形成した上で、メイン部材1と、インナー側マチ部材2と、アウター側マチ部材3のそれぞれの重ね端部6を囲むように添わせて、図5に示されるように縁取りテープ5の両裾縁の折返し部5aとともに重ね端部6を縫合する。これにより、図1、および図2に示されるような縫合端部が曲面状となる袋状のサイドアームレストカバー7が形成される。
この縫合により、クッション層4bの縫合部は縮むので、縁取りテープ5により囲まれた縫合されていない表皮部材4の重ね端部6は図5に示されるように膨らみ、その膨らみにより縁取りテープ5も風船状に膨らみ玉縁状となるので、サイドアームレストカバー7の周縁には玉縁状の縁取り模様8aが形成される。さらに、縁取り模様8aにはミシン縫製によるミシン縫目8bが形成されてサイドアームレストカバー7の周縁には縁取り模様8aとミシン縫目8bとによる縁取り装飾部8が形成される。
そして、サイドアームレストカバー7を裏返しすることなく発泡性樹脂を注入して発泡させれば、図1、図2に示されるようなクッション材9がサイドアームレストカバー7内に充填され周縁を縁取り装飾部8により飾られた立体形状の表皮一体発泡成形サイドアームレストが成形されることとなる。
本実施形態の表皮一体発泡成形サイドアームレストの表面周縁には、重ね端部6を囲んで被覆した縁取りテープ5による玉縁状の縁取り模様8aと、ミシン糸によるミシン縫目8bよりなる破線状模様とからなる縁取り装飾部8が形成される。しかも、縁取り装飾部8は表皮部材4を裏返すことなく形成するので、周縁は曲面状となるにもかかわらずコシのある合成レザーを裏返した場合に生じる歪がなく、表皮一体発泡成形サイドアームレストの周縁は滑らかな曲線を描く美麗なものとなる。
なお、本実施形態は表皮一体発泡成形サイドアームレストとしたが、本考案は、表皮一体発泡成形アームレストについてのものであるため、例えば表皮一体発泡成形メインアームレストにも適用可能であることは言うまでもない。
1 メイン部材
2 インナー側マチ部材
3 アウター側マチ部材
4 表皮部材
4a 表皮層
4b クッション層
5 縁取りテープ
5a 折返し部
6 重ね端部
7 サイドアームレストカバー
8 縁取り装飾部
8a 縁取り模様
8b ミシン縫目
9 クッション材
10 キャップ孔
11 キャップ
12 固定孔

Claims (1)

  1. メイン部材の表皮部材と、これを囲むマチ部材の表皮部材とを、その端縁どうしを合わせて揃えた重ね端部において縫合した袋状のアームレストカバーと、その内部で発泡成形された発泡樹脂体とからなる表皮一体発泡成形アームレストにおいて、前記重ね端部は該メイン部材の表皮部材と、該マチ部材の表皮部材とを、その裏面どうしを合わせて揃えたものとし、前記アームレストカバーの縫合部は、前記重ね端部の両外面にわたり両裾縁を裏向きの折返し部とした縁取りテープを添わせ、この縁取りテープ間に介在する前記重ね端部および両折返し部とともにミシン縫目により縫合されており、これによって前記表皮部材間が縁取りテープによる縁取り装飾部を介して縫合一体化されていることを特徴とする表皮一体発泡成形アームレスト。
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