JP3185115B2 - スプリンクラ消火設備 - Google Patents

スプリンクラ消火設備

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JP3185115B2 JP17774392A JP17774392A JP3185115B2 JP 3185115 B2 JP3185115 B2 JP 3185115B2 JP 17774392 A JP17774392 A JP 17774392A JP 17774392 A JP17774392 A JP 17774392A JP 3185115 B2 JP3185115 B2 JP 3185115B2
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尚樹 類地
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スプリンクラ消火設備
に関するものであり、特に多層階のビルに適した消火効
率のよいスプリンクラ消火設備に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスプリンクラ消火設備では、スプ
リンクラヘッドに加圧送水するポンプが、設けられる建
物の最上階のスプリンクラヘッドが所定放水、例えば、
約1kgf/cm2 の圧力で約80L/min の消火水を、30個同時
放水が可能であるように設計することを基本としてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】微粒子状の消火水を放
出するものは、火災を抑制することに特徴があり、散水
水滴の直径が 1.5〜2.0 mmのものが効率よく作用する。
かかる散水水滴の割合を多くするためには、放水圧力が
0.5〜4.5 kgf/cm2 の圧力で放水するのが効果的である
ことが判明している。
【0004】この発明は、上記の点に鑑み、多層階のビ
ルであっても低層階の過大水圧放水を防止し、水損の少
ない消火効率のよい動作が行われるように工夫したスプ
リンクラ消火設備を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、建物の各階
に給水本管から分岐して複数のスプリンクラヘッドが設
けられ、加圧送水装置により動作したスプリンクラヘッ
ドに消火水を供給するスプリンクラ消火設備において、
火災の発生に伴う動作位置検出手段が各階毎に設けら
れ、該動作位置検出手段の動作に基づき前記加圧送水装
置の送水圧力を、動作階毎に別個に予め設定した所定値
に調整する制御手段を、給水本管に設けたことを特徴と
するものである。
【0006】更に、制御手段は、制御弁であり、給水本
管に直接介在し、流水調整により送水圧力を調整するも
の、あるいは、給水本管から分岐して設けられ、排水調
整により送水圧力を調整するものであることを特徴とす
るものである。
【0007】また、動作位置検出手段は、自動警報弁の
流水検知装置、予作動式スプリンクラ消火設備での火災
感知器、スプリンクラヘッドの動作に連動して開閉する
電気接点、またはスプリンクラヘッドの巻き出し配管部
分の流水検知器などを用いればよい。
【0008】
【作用】ある階で火災が発生すると、スプリンクラヘッ
ドの開放によりその階の自動警報弁の流水検知装置が働
き、制御弁へ動作階の信号を送出する。制御弁は、その
信号に基づき、ポンプの二次側へ接続された配管への送
水圧力を該当する圧力値に制御する。そして、動作階の
スプリンクラヘッドへは、消火効率の適正な範囲の圧力
に消火水が供給される。
【0009】制御弁は、ポンプの二次側の配管に供給さ
れる圧力を調整するため、複数の弁体を利用して実質配
管径等を制御するものであり、その位置は、ポンプの二
次側の配管直接、ポンプの二次側の配管の分岐管、ポン
プの一次側の配管直接、ポンプの一次側の配管の分岐管
などに設ければよい。
【0010】また、動作位置検出手段は、通常のスプリ
ンクラ消火設備における自動警報弁の流水検知装置から
消火設備の監視盤に送出される信号を流用すればよいの
で、特に検出装置などを設ける必要はない。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明
する。Aは、加圧送水装置を簡単に示したものであり、
水源1からの消火水をポンプ2が加圧して、給水本管3
へ送水するものであり、ポンプ2を駆動させるモータ4
が示されている。この加圧送水装置Aには、一例を把握
しやすいように細かな付属部分を省略したものを示し
た。そして、加圧送水装置Aは、この方式に限らず、他
の蓄圧式等の送水方式であってもよい。
【0012】給水配管3の途中から、各フロアにおい
て、複数のスプリンクラヘッド5を配設するための分岐
管6が分岐され、その各分岐管6には、自動警報弁7が
設けられている。各自動警報弁7には、圧力スイッチ等
を用いる流水検知装置8(動作位置検出手段)が設置さ
れ、火災により動作したスプリンクラヘッド5からの放
水による分岐管6内の流水を検知するようになってい
る。流水検知装置8は、その信号を信号線9を介して監
視盤10へ送出し、動作したフロアを認識させる役割を
する。
【0013】ここで、上記構成の消火設備は、閉鎖型の
スプリンクラヘッドを使用した湿式のスプリンクラ消火
設備に適応させる系統をしているが、その他の消火設備
にも同様に応用できるのは勿論である。
【0014】図1では、加圧送水装置Aからの給水本管
3の下端部分に排水管11が分岐して設けられ、その排
水管11の途中に制御弁12が設けられている。制御弁
12は、電動式の開度調整可能な弁で常時閉鎖状態にあ
り、監視盤10からの信号線13を介した信号により開
放され、図示しない弁体の開度が火災動作したフロアに
従って調整される。この制御弁12からの排水により、
給水本管3の下端部分の圧力は減圧され、スプリンクラ
ヘッド5へ高い圧力がかからない。
【0015】ここで制御弁12は、開度調整可能な電動
式のものを使用しているが、図2に示す如く、開度の異
なる複数の開閉のみの弁14、15、16、17(電動
式にこだわらない)を組合せて、前記各弁の開閉を操作
して排水管11の排水量を調節してもよい。また、図3
に示すように開閉のみの弁18と閉鎖してオリフィスの
役割をなす複数の弁19を組合せ、開放および排水量の
調整を行ってもよい。
【0016】図4は、図1の排水管に設けられている制
御弁を給水本管に直接設けた場合であり、加圧送水装置
Aや分岐管6部分等の構成は、図1のものと同様であ
り、その他、同符号のものは、その機能や構造も同様の
ものである。
【0017】図4では、加圧送水装置Aからの給水本管
3の下端部分に制御弁20が直接設けられている。制御
弁20は、電動式の弁で常時開放状態にあり、監視盤1
0からの信号線13を介した信号により閉止動作され、
図示しない弁体の開度が火災動作したフロアに従って調
整される。この制御弁20が通過する流量を調整するこ
とにより、その二次側の圧力を減圧させ、図1の場合と
同様の効果を得ることができる。
【0018】また、図4の制御弁20においても、図1
の制御弁12の場合と同様に、複数の弁の組合せに置き
換えられることは勿論である。
【0019】上記実施例の火災発生時における動作につ
いて、以下に説明する。あるフロアで火災が発生する
と、該当位置のスプリンクラヘッド5が開放し、放水を
開始する。スプリンクラヘッド5からの放水が開始され
ると、分岐管6内に流水が発生し、自動警報弁7が開放
して流水検知装置8が分岐管6内の流水を検知する。分
岐管6の流水は、流水検知装置8から信号線9を介して
監視盤10に伝えられ、監視盤10は、火災の発生位置
の表示や警報を行う。
【0020】給水本管3内の減圧検知や監視盤10から
の連動操作によって、モータ4が起動され、ポンプ2か
らの加圧送水が開始される。このポンプ2の送水圧は、
最上階のスプリンクラヘッド5に送水可能であるための
最低限の加圧能力を有している。それで、動作したフロ
アが下方であると、このポンプ2による加圧では、高圧
すぎて、放水量が過大になると同時に、高圧による無効
水が多くなり、非常に不都合である。
【0021】ここで、監視盤10は、流水検知装置8か
らの信号を受けて火災位置を把握すると、ポンプ2から
の加圧送水を適正にするための信号を信号線13を介し
て制御弁12(20)へ送出する。制御弁12(20)
は、監視盤10からの信号により開放動作(閉鎖動作)
をして、その弁体の開度を調整して排水(流量制限)す
ることにより、給水本管3内の圧力を減少させる。する
と、スプリンクラヘッド5へは、適正な圧力で消火水が
供給され、水損の少ない効果的な消火活動を行うことが
できる。
【0022】上記動作説明では、流水検知装置8からの
信号を一端監視盤10が受け、監視盤10が適正な圧力
を判別して制御弁12(20)へ伝える系統となってい
るが、制御弁12(20)の開度を判別するのは、流水
検知装置8自体で行って直接制御弁12(20)へ送信
してもよく、また制御弁12(20)に判別部を設けて
もよいことは勿論である。
【0023】また、動作位置検出手段は、自動警報弁7
の流水検知装置8を使用しているが、専用の検出手段を
設けてもよく、更に設備によって、予作動式スプリンク
ラ消火設備での火災感知器、スプリンクラヘッドの動作
に連動して開閉する電気接点、またはスプリンクラヘッ
ドの巻き出し配管部分の流水検知器なども使用可能であ
る。
【0024】本発明は、ポンプを使用した加圧送水装置
による送水圧力を減圧させるものであるので、高架水槽
を利用する加圧送水装置の場合には、当然、給水本管の
上部に制御弁を設けてもよく、従って、本発明の制御手
段の位置は、給水本管に接続されていれば、充分であ
る。
【0025】本発明では、多層階のビルであっても低層
階の過大水圧放水を防止し、水損の少ない消火効率のよ
い動作が行われることを目的として、火災の発生に伴う
動作位置検出手段が各階毎に設けられ、該動作位置検出
手段の動作に基づき前記加圧送水装置の送水圧力を、動
作階毎に別個に予め設定した所定値に調整する制御手段
を、給水本管に設けたことを特徴とするものであって、
ある階で火災が発生すると、スプリンクラヘッドの開放
により動作階の信号が送出され、制御弁はその信号から
加圧送水装置の二次側へ接続された配管への送水圧力を
該当する動作階毎に予め設定した圧力値に制御するもの
であり、動作階のスプリンクラヘッドへは、消火効率の
適正な範囲の圧力に消火水が供給され、水損の少ない効
果的な層化活動を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を利用した一実施例を示すスプリンクラ
消火設備の系統図。
【図2】図1に示した制御弁の他の実施例を示した図。
【図3】図2同様、図1に示した制御弁の他の実施例を
示した図。
【図4】本発明を利用した他の実施例を示すスプリンク
ラ消火設備の系統図。
【符号の説明】
3 給水本管 5 スプリンクラヘッド 8 流水検知装置(動作位置検出手段) 12、20 制御弁 A 加圧送水装置
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A62C 35/60 A62C 35/68 A62C 35/00 A62C 37/00 A62C 35/24

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の各階に給水本管から分岐して複数
    のスプリンクラヘッドが設けられ、加圧送水装置により
    動作したスプリンクラヘッドに消火水を供給するスプリ
    ンクラ消火設備において、火災の発生に伴う動作位置検
    出手段が各階毎に設けられ、該動作位置検出手段の動作
    に基づき前記加圧送水装置の送水圧力を、動作階毎に別
    個に予め設定した所定値に調整する制御手段を、給水本
    管に設けたことを特徴とするスプリンクラ消火設備。
  2. 【請求項2】 制御手段は、制御弁であり、給水本管に
    直接介在し、流水調整により送水圧力を調整する請求項
    1のスプリンクラ消火設備。
  3. 【請求項3】 制御手段は、制御弁であり、給水本管か
    ら分岐して設けられ、排水調整により送水圧力を調整す
    る請求項1のスプリンクラ消火設備。
JP17774392A 1992-06-12 1992-06-12 スプリンクラ消火設備 Expired - Fee Related JP3185115B2 (ja)

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JP3711302B2 (ja) * 1996-06-25 2005-11-02 ホーチキ株式会社 スプリンクラー消火設備
JP4805032B2 (ja) * 2006-06-13 2011-11-02 能美防災株式会社 スプリンクラ消火設備

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