JP3185064B2 - 表面伝導形電子放出素子の製造方法 - Google Patents

表面伝導形電子放出素子の製造方法

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JP3185064B2 JP18166391A JP18166391A JP3185064B2 JP 3185064 B2 JP3185064 B2 JP 3185064B2 JP 18166391 A JP18166391 A JP 18166391A JP 18166391 A JP18166391 A JP 18166391A JP 3185064 B2 JP3185064 B2 JP 3185064B2
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    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/82Recycling of waste of electrical or electronic equipment [WEEE]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷陰極型の電子放出部
を複数有した電子放出素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、簡単な構造で電子の放出が得られ
る素子として、例えばエム アイ エリンソン(M.
I.Elinson)等によって発表された冷陰極素子
が知られている[ラジオ エンジニアリング エレクト
ロン フィジックス(RadioEng.Electr
on Phys.)第10巻,1290〜1296頁,
1965年]。
【0003】これは、基板上に形成された小面積の薄膜
に、膜内に平行に電流を流すことにより、電子放出が生
ずる現象を利用するもので、一般には表面伝導形電子放
出素子と呼ばれている。この表面伝導形電子放出素子と
しては、前記エリンソン等により開発されたSnO
2(Sb)薄膜を用いたもの、Au薄膜によるもの[ジ
ー・ディトマー“スイン ソリド フィルムス”(G.
Dittmer:“Thin Solid Film
s”),9巻 317頁,(1972年)]、ITO薄
膜によるもの[エム ハートウェル アンド シージー
フォンスタッド“アイイーイーイートランス“イーディ
ーコンファレン(M.Hartwell and C.
G.Fonstad;“IEEE Trans.ED
Conf.”)519頁,(1975年)]、カーボン
薄膜によるもの[荒木久他:“真空”第26巻,第1
号,22頁,(1983年)]などが報告されている。
【0004】これらの表面伝導形電子放出素子の典型的
な素子構成を図7に示す。同図において、1及び2は電
気的接続を得るための素子電極、12は電子放出材料で
形成される薄膜、4は基板、5は電子放出部を示す。従
来、これらの表面伝導形電子放出素子においては、電子
放出を行う前に予めフォーミングと呼ばれる通電加熱処
理によって電子放出部を形成する。即ち、前記素子電極
1と素子電極2の間に電圧を印加することにより、薄膜
12に通電し、これにより発生するジュール熱で薄膜1
2を局所的に破壊、変形もしくは変質せしめ、電気的に
高抵抗な状態にした電子放出部5を形成することにより
電子放出機能を得ている。
【0005】なお、電気的に高抵抗状態とは、薄膜12
の一部に、0.5μm〜5μmの亀裂を有し、かつ亀裂
内が、いわゆる島構造を有する不連続状態膜をいう。島
構造とは一般に数十Åから数μm径の微粒子が基板4に
あり、各微粒子は空間的に不連続で電気的に連続な膜を
いう。
【0006】従来、表面伝導形電子放出素子は、上述高
抵抗不連続膜に素子電極1,2により電圧を印加し、素
子表面に電流を流すことにより、上述微粒子より電子を
放出せしめるものである。
【0007】しかしながら、上記の様な従来の通電加熱
によるフォーミング素子には次のような問題点があっ
た。 1)電子放出部となる海島構造の設計が不可能なため、
素子の改良が難しく、素子間のばらつきも生じやすい。 2)フォーミング工程の際に生じるジュール熱が大きい
為、基板が破壊しやすくマルチ化が難しい。 3)島の材料が金、銀、SnO2、ITO等に限定され
た仕事関数の小さい材料が使えないため、大電流を得る
ことができない。
【0008】以上のような問題点があるため、表面伝導
形電子放出素子は、素子構造が簡単であるという利点が
あるにも拘わらず、産業上積極的に応用されるには至っ
ていなかった。
【0009】本発明者等は上記問題点を鑑みて検討した
結果、特願昭63−107570号、特願昭63−11
0480号において、電極間に微粒子膜を配置しこれに
通電処理を施すことにより電子放出部を設ける新規な表
面伝導形電子放出素子を提案した。この新規な電子放出
素子の構成図を図8に示す。同図において、1及び2は
素子電極、3は微粒子膜、5は電子放出部、4は基板で
ある。
【0010】この電子放出素子の特徴としては次のよう
なことが挙げられる。 1)微粒子膜に非常に少ない電流を流すことで電子放出
部を形成できるので素子劣化のない素子が形成でき、さ
らに電極の形状を任意に設計できる。 2)微粒子膜を形成する微粒子自身が電子放出の構成材
となる為、微粒子の材料や形状等の設計が可能となり、
電子放出特性を変えることができる。 3)素子の構成材である基板や電極の材料の選択性が広
がる。
【0011】一方、縦横等間隔で面状に複数の電子源を
展開した電子放出装置が知られている(特開昭56−2
8445号)。しかしながら、残念なことに、上記電子
放出装置では、電子源としてコイル状ヒータ形式の熱カ
ソードを用いているため、電子放出効率が低く、しかも
構造が複雑化してしまい、装置の消費電力や製造コスト
が莫大なものとなることから、実用化されるまでには至
っていない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例に示したように、従来の通電加熱によるフォーミン
グ処理によって製造された従来型表面伝導形電子放出素
子には、以下のような問題点があった。 .電子放出部の構造設計が困難なため、素子の改良が
難しく、電子放出特性,電子放出部の位置など素子間の
ばらつきを生じやすい。 .フォーミング工程によって生じるジュール熱が大き
いため、電子放出特性の劣化,基板破壊が生じやすい。
【0013】また、従来実用に供されてきた通電加熱に
より放出電子を得る熱電子源は、電子放出特性が温度分
布の影響を極めて強く受けるため、電子源からの電子放
出量が異なり、その結果場所によって蛍光体の発光輝度
が異なる、いわゆる表示むらを生じるなど、大面積にわ
たって均一な特性を得ることが困難であり、線状あるい
は面状に展開した電子放出素子及び装置へは応用されて
いない。
【0014】さらに、上記従来型の通電加熱を施す表面
伝導形電子放出素子や、通電し加熱する熱電子源を電気
的に直列に配置,構成した場合には、以下のような問題
点があった。 .電気的に直列に接続された2ケ所の電子放出部のう
ちのどちらか一方のみ、あるいは、複数個の内の1ケ所
のみから電子を放出させることができない。 .直列に接続することによって各電子放出部で駆動電
圧が分圧されるため、駆動電圧が高くなり、消費電力が
増大する。 .各電子放出部での電圧降下が起るため、素子に印加
された電圧にばらつきが生じ、電子放出量が均一になら
ない。そのため、画像表示装置等に応用した場合 、場所によって蛍光体の発光輝度が異なり表示むらを生
じる。
【0015】すなわち、本発明は上述した問題点を解決
し得る電子放出素子の製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するための本発明の構成について、以下に述べる。
【0017】一対の素子電極間に電子放出部を有する表
面伝導形電子放出素子の製造方法において、前記素子電
極間に少なくとも一つの中間電極を有し、隣り合う素子
電極と中間電極、及び隣り合う中間電極に挟まれて、電
気的に直列に接続されている複数の電子放出部を有する
電子放出素子の、隣り合う中間電極のうちの少なくとも
一方、及び隣り合う素子電極と中間電極のうちの少なく
とも一方に設けられ、前記複数の電子放出部のうち電子
を放出する部位を電気的に切り替える導電性部材を溶解
して、前記複数の電子放出部のうちの欠陥を有する電子
放出部を挟む一対の中間電極、または素子電極と中間電
極を短絡させる工程を有することを特徴とする表面伝導
形電子放出素子の製造方法、としている点にある。
【0018】すなわち、本発明の基本的技術思想は、一
対の電極を電気的に接続する微粒子膜からなる電子放出
部を、電気的に直列に複数接続した表面伝導形電子放出
素子の複数の電子放出部を、導電性部材と熱、熱源を透
過する領域とを設けることで、上述問題点を解決するも
のである。
【0019】尚、本発明に用いる微粒子膜としては、粒
径が十数Åから数μmの導電性微粒子の膜、あるいはこ
れら導電性微粒子が分散されたカーボン薄膜等が挙げら
れる。その材料はPd,Ag,Au,Ti等の金属、P
dO,SnO2等の酸化物導電体等導電性材料であれば
どれを用いても構わない。そしてこれらの膜はガスデポ
ジション法や分散塗布法等により素子電極間に形成され
る。
【0020】次に、本発明の基本構成である、電子放出
部が電気的に複数直列に接続され、かつ、電子放出に寄
与する電子放出部を導電性部材と熱により切り換える手
段を有する表面導電形電子放出素子について、その構成
及び作用を図面を用いて説明する。
【0021】図1は、本発明の一実施態様を示す素子構
成図である。
【0022】同図に於いて、1及び2は素子電極、3は
電子放出材料からなる微粒子膜、4は絶縁性基板、5は
電子放出部、6は透明板,透明電極,蛍光体からなる蛍
光体ターゲット、7は電子写真領域(発光部)、8は導
電性部材、14は中間電極である。
【0023】本発明の電子放出素子は、図1,図2なら
びに図3で示すように、複数個(2個以上)の電子放出
部5を電気的に直列に接続配置して1つの電子放出素子
(単位素子)を構成し、かつ、前記各々の電子放出部5
近傍で、各々の電子放出部を挟む少なくとも一方の電極
に接して導電性部材8を配置した構成からなる。
【0024】ここで、前記電子放出部5となる素子電極
1,2と中間電極14の間隔は、0.1μm〜100μ
mが望ましく、一般には0.5μm〜10μmが実用的
である。さらに、隣接する電子放出部5の間隔は、0.
5μm〜2mmが望ましく、一般には1μm〜1mmが
実用的である。また、導電性部材8としては、熱により
溶解する物質であればどの材料を用いても構わず、画像
表示装置の製造工程で発生する封着温度以上で、かつ、
前記素子電極1,2,中間電極14、微粒子膜3、基板
4及び構成部材の融点より低い融点の材料が好ましい。
【0025】また、図1に示されるように、表面伝導形
電子放出素子による電子照射領域(発光部)7は、その
特性上L>Wとなった楕円形に近い形状となる。
【0026】次に、前記導電性部材8を、熱源により発
熱,溶解させて電子放出部5を短絡させることにより、
電子放出部5を切り換えることができる。
【0027】前述した複数の電子放出素子を設けた画像
表示装置において、本発明の電子放出素子の製造方法
用いれば、容易に電子放出部の切り換えが可能で、表示
むらのない良好な画像が形成される。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0029】(実施例1) 図1は、本実施例の素子構成図であり、図2はその製造
方法を示した説明図である。
【0030】先ず、図1及び図2に基づいて、本実施例
に係る電子放出素子の製造方法を説明する。.絶縁性
基板4として石英基板を用い、有機溶剤等により充分洗
浄し、真空蒸着技術,フォトリソグラフィ技術により、
素子電極1,2,中間電極14を形成する。ここで、
電極1,2,中間電極14の材料としては、導電性を
有するものであればどのようなものであっても構わない
が、本実施例ではNi金属を用いて形成した。
【0031】また、かかる素子電極1と中間電極1
の間隔は、実用的には0.5μm〜20μmに形成さ
れることが望ましく、本実施例では6μm間隔とし、膜
厚は1000Åとした。.次に、導電性部材8を形成
する。導電性部材8の材料としては、導電性を有しかつ
熱により溶解するものであればどのようなものであって
も構わないが、本素子を形成する構成部材の融点より低
い融点の材料が望ましく、さらに画像表示装置を形成す
る際の封着温度より高い融点の材料が実用的であり、本
実施例では液相温度が約322℃のSn2%,Pd98
%からなるはんだ材料を用い、真空蒸着技術,フォトリ
ソグラフィ技術により形成した。
【0032】また、導電性部材8と中間電極14の間隔
はどのような距離でも構わないが、導電性部材8が溶解
して電極間に到達しやすい間隔が望ましく、本実施例で
は10μm間隔とし、膜厚は2μmとした。.次に、
有機パラジウムを素子電極1と2の間に分散塗布する。
有機パラジウムは奥野製薬(株)CCP−4230を用
いた。微粒子を分散したくないところにはテープ又はレ
ジスト膜を設け、その後ディッピング法又はスピナー法
で有機パラジウムを塗布する。そして、テープ又はレジ
スト膜を剥離することにより、所定の位置に微粒子膜を
形成し、それを300℃で1時間焼成した後、さらに有
機パラジウムを分散し、パラジウムと酸化パラジウムの
混合した微粒子膜3を形成する。
【0033】かかる微粒子膜3の幅はどのような値のも
のでも構わないが、本実施例では300μmとした。こ
のとき、パラジウムと酸化パラジウムの微粒子の径は共
に10Å〜150Åであったが、本発明はこれに限るも
のではない。.次に、素子電極1,2間に電子放出部
5を形成した。
【0034】ここで、通電処理前の微粒子膜の厚さは数
十Å〜200Åが実用的であるが、これに限るものでは
ない。なお、このときの微粒子膜のシート抵抗は103
〜1010Ω/□程度である。また、微粒子膜3の膜厚
は、電極間でほぼ均一であると考えられる。
【0035】本実施例では、通電処理において電流の流
れる向きを素子電極2から素子電極1側にしたが、本実
施例においては電流の流れる向きに関係なく、再現良く
上述した位置に電子放出部5を形成できる。.次に、
上記製造方法により形成した電子放出素子の電子放出部
を切り換えるため、赤外光9を導電性部材8に照射して
溶解し、素子電極1,中間電極14間を短絡させて、電
子放出に寄与する電子放出部の切り換えを行った。
【0036】ここで用いた赤外光9は、熱源となるCO
2レーザー,COレーザー,YAGレーザー,ガラスレ
ーザー,等の赤外線レーザー、および半導体レーザー等
どれを用いても構わないが、導電性部材8の吸収波長と
整合の取れた波長を有するものが好ましい。
【0037】また、本実施例の電子放出素子を、電子放
出部が直列に複数個接続配置され、かつ、導電性部材8
が設けていない従来の電子放出素子と比較したところ、
電子放出量及び電子放出効率において、修正工程に何ら
関係することなく、ほぼ同等の値が得られた。
【0038】本実施例の電子放出素子は、外部から熱源
を照射するだけで、容易に電子放出に寄与する電子放出
部の切り換えを行うことができた。
【0039】このように、電子放出部を容易に切り換え
る構造を有する電子放出素子にあっては、応用を考える
と非常に重要な意味がある。例えば、素子製造時に電子
放出部5に欠陥が発生しても容易に切り換えることがで
き、まったく問題なく電子放出を得られる。また、前記
電子放出素子を画像表示装置等に用いても、電子放出部
の切り換えを簡略に行うことができる。よって、本実施
例の素子は実用的に非常に有効なものである。
【0040】(実施例2) 図3は本実施例の素子構成図である。本実施例は実施例
1とほぼ同等の形状を成すものであるが、微粒子膜3を
ガスデポジション法で作製したものである。先ず、かか
る素子の製造方法について説明する。 .実施例1−に同じ。 .実施例1−に同じ。
【0041】但し、導電性部材8を中間電極14の一部
に形成し、導電性部材8と微粒子膜3までの距離を10
μmとし、膜厚は2μmとした。.次に、微粒子膜3
を所定の位置に形成する為に金属マスクを素子電極1と
2の間に配置し、ガスデポジション法で微粒子膜3を形
成した。その材質は、Au,Ag,Ti,Sn,Pd等
の金属またはその他のどのような導電性微粒子を用いて
も構わないが、本実施例ではPbを用いた。また、その
粒径は50〜150Åであったが、本実施例はこれによ
るものではない。 .実施例1−に同じ。 .実施例1−に同じ。
【0042】以上の工程により製造された電子放出素子
は、実施例1と同様な検討をした結果、同等な効果があ
った。
【0043】(実施例3) 図4は本実施例の素子構成図である。本実施例は、同図
のごとく直列に接続された3ケ所の電子放出部5を有す
る以外は、実施例1とほぼ同等の形状を成すものであ
る。また、本実施例に係る素子の製造に際しては、実施
例1と同様な方法で作成した。
【0044】さらに、熱源に赤外光を用いて電子放出部
近傍の導電性部材8に照射し、発熱,溶解させ、電子放
出部の切り換えを行った。
【0045】以上のごとく形成された電子放出素子は、
実施例1と同様な検討をした結果、同等な効果があっ
た。
【0046】(実施例4) 図5及び図6は、本実施例の画像表示装置を示す構成図
で、特に図5は本実施例の特徴である蛍光体ターゲツッ
ト6を裏面から見た構成図である。本実施例の面状電子
源は、実施例2の電子放出素子を複数配列したもので、
特に素子電極1と素子電極2の間に電子放出素子を並列
に配置した線電子源を複数本基板に規則正しく設けたも
のである。
【0047】図5,図6において、6は透明板(ガラス
板),蛍光体,メタルバックからなる蛍光体ターゲッ
ト、13は透明板のみからなる蛍光体ターゲットの一
部、7は蛍光体の輝点(電子照射領域)、10はグリッ
ド電極、11は電子通過孔である。
【0048】本実施例において、グリッド電極10は複
数のライン電極群からなり、面状電子源の電極群と直角
方向に配置される。また、電子通過孔11は電子放出部
5のほぼ鉛直上に設けられグリッド電極10を信号電
極、線電子源群を走査電極として、XYマトリックス駆
動を行い画像を形成するものである。
【0049】蛍光体ターゲット6は、図5及び図6のご
とく、透明なガラス板の上に蛍光体が一様に塗布され、
さらにその上にメタルバックを設けたもので、導電性部
材8の鉛直上に位置する部位についても、外部から熱源
となる赤外光を照射した際に、それが透過できるように
透明板のみの構成にしてある。
【0050】本実施例の画像表示装置において、素子
極1と素子電極2に16Vの電圧を印加することによ
り、直列に接続構成された2個の電子放出部のうち一ケ
所の電子放出部から電子の放出が得られ、グリッド電極
10に適当な電圧を印加することにより電子を引き出
し、蛍光体ターゲット6にかかる飛翔電子を衝突させ
た。本画像表示装置は、当然ながら真空度1×10-5
1×10-7Torrの環境下に置かれ、蛍光体ターゲッ
ト6に500〜5000Vの電圧を印加した。
【0051】かかる画像表示装置を駆動して画像表示を
行ったところ、発光輝度の低い電子照射領域7が見うけ
られた。そこで、かかる電子照射領域7に電子を衝突さ
せる電子放出部5の切り換えを行った。
【0052】切り換えの方法は、まず、本画像表示装置
にあっては、直列に接続された電子放出部5のうちどち
らから電子が照射されても、蛍光体ターゲット6上の発
光部に目視上何ら影響が生じない表示画像が得られるよ
うに、直列に接続した電子放出部5の間隔を10μmと
したが、顕微鏡等を用いることにより、どちらの電子放
出部から電子が照射されているか充分判断することがで
きるため、電子照射領域を拡大し、照射状態から電子放
出部5を特定した。
【0053】次に、熱源として赤外光を用い、蛍光体タ
ーゲット6の透明板のみの透過領域13と、グリッド電
極10の電子通過孔11を通し、導電性部材8に照射し
て溶解させ、電子放出部5を形成する素子電極1,中間
電極14を短絡させ電子放出部を切り換えた。尚、熱源
となる赤外光の透過領域13に相当するものを電子源が
形成された基板4側に設けて、同様に切り換えても同等
な効果が得られる。
【0054】本実施例において形成された画像表示装置
は、各電子放出部の切り換えができることにより、放出
される電子量が等しくなり明るさが均一な表示画面が
られた。さらに、本実施例で用いた面状電子源が製造途
中で電子放出部に欠陥が発生しても、修正できることか
ら、製造時の面状電子源の歩留りが向上する効果があ
る。
【0055】以上、本実施例は画像表示装置についての
み説明してきたが、画像形成部材としては、蛍光体の他
にレジスト材や薄膜金属のような電子ビームが衝突する
ことにより状態が変化する全ての部材が含まれ、電子ビ
ーム応用装置としては、記録装置,記憶装置,電子ビー
ム描画装置等の様々な装置があり、本発明は電子放出素
子が複数配置された面状電子源を用いた画像表示装置で
あれば同等の効果がある。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、電気的に直列に接
続した複数の電子放出部と、該電子放出部を切り換える
手段を有する構成とすることで、電子放出素子あるいは
画像形成装置として次のような効果がある。 .電子放出部を容易に切り換え得るだけでなく、素子
間で特性のばらつきの少ない素子の製造が可能となる。 .電子放出部の製造時の歩留りが向上する。 画像表示装置として均一な発光輝点の画像表示が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における電子放出素子の構成
図を示す。
【図2】本発明の実施例1における電子放出素子の製造
方法を示した工程図である。
【図3】本発明の実施例2における電子放出素子の構成
図を示す。
【図4】本発明の実施例3における電子放出素子の構成
図を示す。
【図5】本発明の実施例4における蛍光体ターゲットの
構成図を示す。
【図6】本発明の実施例4における画像表示装置の構成
図を示す。
【図7】従来の通電加熱によって作製された電子放出素
子の構成図を示す。
【図8】従来の微粒子膜又は微粒子を含む薄膜導電体を
通電処理することにより形成された電子放出素子の構成
図である。
【符号の説明】
素子電極 2 素子電極 3 微粒子膜 4 基板 5 電子放出部 6 蛍光体ターゲット 7 電子照射領域(発光部) 8 導電性部材 9 赤外光またはレーザー 10 グリッド電極 11 電子通過孔 12 薄膜 13 透明板のみの蛍光体ターゲット14 中間電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 哲也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 鱸 英俊 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−112125(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 9/02 H01J 1/316 H01J 9/50 H01J 29/04 H01J 31/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の素子電極間に電子放出部を有する
    表面伝導形電子放出素子の製造方法において、前記素子
    電極間に少なくとも一つの中間電極を有し、隣り合う素
    子電極と中間電極、及び隣り合う中間電極に挟まれて、
    電気的に直列に接続されている複数の電子放出部を有す
    る電子放出素子の、隣り合う中間電極のうちの少なくと
    も一方、及び隣り合う素子電極と中間電極のうちの少な
    くとも一方に設けられ、前記複数の電子放出部のうち電
    子を放出する部位を電気的に切り替える導電性部材を溶
    解して、前記複数の電子放出部のうちの欠陥を有する電
    子放出部を挟む一対の中間電極、または素子電極と中間
    電極を短絡させる工程を有することを特徴とする表面伝
    導形電子放出素子の製造方法
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