JP3184478B2 - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP3184478B2
JP3184478B2 JP14187597A JP14187597A JP3184478B2 JP 3184478 B2 JP3184478 B2 JP 3184478B2 JP 14187597 A JP14187597 A JP 14187597A JP 14187597 A JP14187597 A JP 14187597A JP 3184478 B2 JP3184478 B2 JP 3184478B2
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康浩 桑原
雅雄 片岡
昭行 仲
淳 曽我美
常張 富田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原稿画像を走査し
て読み取られた画像データを、画像データに対応する走
査位置に基づいて画像記憶手段に格納するための画像処
理装置に関し、特に、記憶手段コストを低減できる、濃
淡画像データ,又はカラー画像データを読み取り可能な
ものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、手動によって原稿上を自由走査し
て原稿画像を読み取るハンドスキャナにおいては、読み
取りセンサの原稿上の走査位置を逐次検出し、検出され
た走査位置に基づいて画像データを画像メモリに格納し
ていた。しかし、この走査位置を検出するに、基準格子
が印刷されたシートやタブレット等の補助装置を用いる
とコストが高くなり、一方、読み取りセンサと一体で移
動する車輪に取付けられ、車輪の回転に伴ってパルスを
発生するエンコーダを用いる場合には、機械精度、車輪
の滑り等によって大きな累積位置誤差を生じるという問
題があった。
【0003】そこで、出願人は、先の出願(特願平7−
080568号)において、重複して走査する重なり走
査領域内の画像データと格納データの画像情報とから走
査位置の位置ずれを検出し、この検出した位置ずれを補
正した走査位置に基づいて画像データを画像メモリに格
納することにより、走査位置の位置誤差によって生じる
画像の接続ずれを防止し、画像メモリ内で接続された平
面画像の画像歪みを低減することが可能な画像処理装置
を提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の画像処理装置では、画素8ビットの濃淡画像データ
を読み取る場合、画像メモリの記憶容量が、8画素/m
mとして4Mバイト必要であり、さらにカラー画像デー
タを読み取る場合には、12Mバイト必要となり、メモ
リコストが増大するという問題がある。本発明は上記の
ような問題点を解消するためになされたもので、メモリ
コストを低減できる、濃淡画像データ,又はカラー画像
データを読み取り可能な画像処理装置を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る画像処理装
置は、原稿上を走査せしめられて、所定の周期で該原稿
のM値濃淡画像データを読み取る読み取り手段と、上記
M値濃淡画像データに対応する走査位置を検出する走査
位置検出手段と、上記読み取られたM値濃淡画像データ
をN(N<M)値画像データに変換するN値化変換手段
と、上記N値画像データを格納するための第1画像記憶
手段と、重複して走査する重なり走査領域内の、上記
換されたN値画像データと上記第1画像記憶手段に格納
された画像データとから上記走査位置の位置ずれを検出
し、該位置ずれを補正する補正値を出力する位置ずれ検
出手段と、上記補正値に基づき上記検出された走査位置
を補正する補正手段と、逐次変換される上記N値画像デ
ータを、上記補正された走査位置に基づき上記第1画像
記憶手段に格納する写像手段と、上記所定の周期ごと
の、上記補正された走査位置を得るための補正情報を格
納する補正情報記憶手段と、上記所定の周期ごとの上記
読み取られた濃淡画像データを格納する第2画像記憶手
段とを備えたものである。また、本発明に係る画像処
装置は、上記N値化変換手段は、2値化処理を行うもの
である、ものとしたものである。
【0006】また、本発明に係る画像処装置は、カラ
ー原稿を走査して読み取られた複数のカラー画像データ
と、該複数のカラー画像データに対応する走査位置とを
所定の周期で入力し、走査位置に基づいて、上記複数の
カラー画像データを単色化画像データに変換して第1画
像記憶手段に格納する画像処理装置であって、重複して
走査する重なり走査領域内の、上記単色化画像データと
上記第1画像記憶手段に格納された格納データとから上
記走査位置の位置ずれを検出し、該位置ずれを補正する
補正値を出力する位置ずれ検出手段と、上記補正値に基
づき上記走査位置を補正する補正手段と、上記補正され
た走査位置に基づいて上記単色化画像データを上記第1
画像記憶手段に格納する写像手段と、上記所定の周期ご
との、上記補正された走査位置を得るための補正情報を
格納する補正情報記憶手段と、上記所定の周期ごとの上
記複数のカラー画像データを格納する第2画像記憶手段
とを備えたものである。
【0007】また、本発明に係る画像処装置は、カラ
ー原稿を走査して読み取られた複数のカラー画像データ
と、該複数のカラー画像データに対応する走査位置とを
所定の周期で入力し、走査位置に基づいて、上記複数の
カラー画像データのうち、1つの選択画像データを第1
画像記憶手段に格納する画像処理装置であって、重複し
て走査する重なり走査領域内の、上記選択画像データと
上記第1画像記憶手段に格納された格納データとから上
記走査位置の位置ずれを検出し、該位置ずれを補正する
補正値を出力する位置ずれ検出手段と、上記補正値に基
づき上記走査位置を補正する補正手段と、上記補正され
た走査位置に基づいて上記選択画像データを上記第1画
像記憶手段に格納する写像手段と、上記所定の周期ごと
の、上記補正された走査位置を得るための補正情報を格
納する補正情報記憶手段と、上記所定の周期ごとの上記
複数のカラー画像データを格納する第2画像記憶手段と
を備えたものである。 また、本発明に係る画像処理装
置は、上記複数のカラー画像データとしてレッド,グリ
ーン,ブルーの画像データが読み取られ、該読み取られ
たレッド,グリーン,ブルーの画像データを,入力する
とともに,上記第2画像記憶手段に格納し、かつ上記選
択画像データとしてグリーンの画像データを第1画像記
憶手段に格納するとともに、該選択画像データとしての
グリーンの画像データに基づき位置ずれ補正を行うよう
にしたものである。
【0008】また、本発明にかかる画像処理装置は、上
記複数のカラー画像データとしてシアン,グリーン,イ
エローの画像データが読み取られ、該読み取られたシア
ン,グリーン,イエローの画像データを,入力するとと
もに,上記第2画像記憶手段に格納し、かつ上記選択画
像データとしてグリーンの画像データを第1画像記憶手
段に格納するとともに、該選択画像データとしてのグリ
ーンの画像データに基づき位置ずれ補正を行うようにし
たものである。また、本発明に係る画像処装置は、上
記補正情報記憶手段が、上記補正情報として、上記走査
位置と該走査位置に対応する上記補正値とを格納するも
のである、ものとしたものである。
【0009】また、本発明に係る画像処装置は、カラ
ー原稿を走査して読み取られたカラー画像データと、該
カラー画像データに対応する走査位置とを逐次入力し、
上記カラー画像データから、該カラー画像データの濃淡
に関する情報からなる濃淡画像データと該カラー画像デ
ータの色彩に関する情報からなる色画像データとを生成
し、走査位置に基づいて上記濃淡画像データを第1画像
記憶手段に格納する画像処理装置であって、重複して走
査する重なり走査領域内の、上記濃淡画像データと上記
第1画像記憶手段に格納された格納データとから上記走
査位置の位置ずれを検出し、該位置ずれを補正する補正
値を出力する位置ずれ検出手段と、上記補正値に基づき
上記走査位置を補正する補正手段と、上記補正された走
査位置に基づいて上記濃淡画像データを上記第1画像記
憶手段に格納する第1の写像手段と、上記色画像データ
を格納するための第2画像記憶手段と、上記補正された
走査位置に基づいて上記色画像データを上記第2画像記
憶手段に格納する第2の写像手段とを備えたものであ
る。
【0010】また、本発明に係る画像処装置は、上記
色画像データを、後で上記濃淡画像データとともに用い
てカラー画像データを再生できる状態に保持するように
して、該色画像データのデータ量を削減する色画像デー
タ削減手段をさらに有し、上記第2の写像手段が、上記
データ量を削減された色画像データを第2画像記憶手段
に格納するものであるようにしたものである。
【0011】また、本発明に係る画像処装置は、上記
濃淡画像データとして、上記カラー画像データの輝度デ
ータからなる輝度画像データを生成し、上記色画像デー
タとして、上記カラー画像データの色差データからなる
色差画像データを生成するようにしたものである。ま
た、本発明に係る画像処装置は、上記第1画像記憶手
段,上記補正情報記憶手段,及び上記第2画像記憶手段
がそれぞれメモリからなるものとしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】実施の形態1. 図1は本発明の実施の形態1による画像処理装置の構成
を示すブロック図であり、図において、100は画像処
理装置、200はパソコンであり、本実施の形態1で
は、画像処理装置100をパソコン200に接続して使
用するものである。パソコン200は、バス201、バ
ス201に接続されたCPU203、バス201に接続
された,CPU203を駆動するためのハードディスク
ドライブ、CRT205、CRT205の表示を記憶す
るためのフレームメモリ204、及びバス201に接続
された主メモリ113で構成されている。一方、1は原
稿上を走査されて、所定の周期で(ラインごとに)原稿
の濃淡画像データ400を読み取るラインイメージセン
サ、2a,及び2bはラインイメージセンサ1と一体的
に設置され、ラインイメージセンサ1の移動距離を検出
するためのパルス341a,341b、361a,36
1bを送出するエンコーダ、102はラインイメージセ
ンサ1で読み取られた濃淡画像データ400を増幅する
アンプ、103は増幅された濃淡画像データ400をデ
ジタル信号に変換するA/D変換回路、は2値化され
た画像データを格納するための第1画像メモリ、111
は、濃淡画像データ400を2値化するとともに、パル
ス341a,341b、361a,361bから走査位
置を検出し、重複して走査する重なり走査領域内の2値
化した画像データPnと格納データ64とから走査位置
の位置ずれを検出し、この検出した位置ずれを補正した
走査位置に基づいて2値化した画像データPn(写像デ
ータ)を第1画像メモリ(第1画像記憶手段)6に格納
する接続処理回路、112は、バス201に接続され
た、ラインごとに走査位置と該走査位置に対応する位置
ずれ補正値を格納する補正情報メモリ(補正情報記憶手
段)、114は、接続処理回路111とバス201とを
接続するインタフェース、113は、パソコン200の
主メモリを利用した、ラインごとに濃淡画像データ40
0を格納する第2画像メモリ(第2画像記憶手段)であ
り、これらラインイメージセンサ1、エンコーダ2a,
2b、アンプ102、A/D変換回路103、第1画像
メモリ6、接続処理回路111、補正情報メモリ11
2、インタフェース114、及び第2画像メモリ113
が画像処理装置100を構成する。
【0013】図2は、図1の画像処理装置100の詳細
な構成を示すブロック図であり、図において、104は
ハンドスキャナ本体の筐体であり、筐体104にライン
イメージセンサ1と、ラインイメージセンサ1の両端位
置にて2個の車輪31、32とが取付けられ、各車輪3
1、32にエンコーダ2a、2bが取付けられている。
33,35はエンコーダ2a,2bから入力されるパル
ス341a,341b、361a,361bから車輪3
1,32の移動距離331,351をそれぞれ検出する
位置カウンタ、37は移動距離331,351から走査
位置座標300を検出する位置座標検出回路である。こ
れら位置カウンタ33,34、座標位置検出回路37が
走査位置検出回路3を構成する。
【0014】4は濃淡画像データ400を一時的に記憶
する画像バッファである。105aは濃淡画像データ4
00を2値化する2値化回路、71は重なり走査領域を
検出する重なり領域回路、67は相関テーブル、72
は、重なり走査領域の2値化された画像データと格納済
データ64とから相関テーブル67を用いて位置ずれを
補正するオフセット値702を算出する画像相関回路、
73は位置ずれを補正するオフセット値702から走査
位置の補正量703を求める補正量算出回路、74は補
正量703に基づき走査位置座標300を補正する位置
補正回路である。これら相関テーブル67、重なり領域
回路71、画像相関回路72、補正量算出回路73、位
置補正回路74が位置ずれ検出回路7を構成する。
【0015】5は補正走査位置座標を格納アドレスAD
Rnに変換し、第1画像メモリ6の格納アドレスADR
nに、濃淡画像データ400を格納データPnとして格
納する写像回路、105bは格納データPnを2値化す
る2値化回路、65,及び66は第1画像メモリ6の平
面画像データの格納領域(以下メモリ65と略記す
る),及び走査確認情報の格納領域(以下メモリ66と
略記する)である。ここで、走査位置検出回路3、位置
ずれ検出回路7、写像回路5、2値化回路105a,1
05b、画像バッファ4が接続処理回路111を構成す
る。Bは画像読み取り部(ハンドスキャナ)を表してい
る。
【0016】次に、上記各回路の構成について、さらに
詳細に説明する。図2において、各エンコーダ2a、2
bは、車輪31、32の回転角度に応じて90度だけ位
相の異なる2相のA相パルス341a,361aとB相
パルス341b,361bを発生させる。そして、この
A相パルス341a,361aとB相パルス341b,
361bを用いて、車輪31、32の回転方向が検出さ
れる。A相パルス341a,361aとB相パルス34
1b,361bは90度だけ位相が異なるため、B相パ
ルス341b,361bの立ち上がりによって検出され
るA相パルス341a,361aのレベルは、車輪3
1、32の回転方向によって「H」レベルと「L」レベ
ルとに識別される。識別された信号341a、361a
の「L」レベルを車輪31、32の前進方向(UP方
向)とすれば、「H」レベルは車輪31、32の後進方
向(DOWN方向)となる。位置カウンタ33、35
は、信号341a、361aが「L」レベルの場合に、
B相パルス数に従ってカウント値を増加させ、信号34
1a、361aが「H」レベルの場合に、B相パルス数
に従ってカウント値を減少させる。位置座標検出回路3
7は、位置カウンタ33、35からのカウント値33
1、351を入力し、車輪31、32の回転方向を考慮
した各車輪31、32の移動距離を検出する。
【0017】次に、走査位置検出回路3について説明す
る。図3は走査位置検出回路の動作説明図である。図3
において、太線は2個の車輪31、32の移動軌跡を示
している。ラインイメージセンサ1(図1)がiライン
目の画素データを読み取ったときの2個の車輪31、3
2の位置を示す座標を、それぞれP0i (X0i ,Y0
i )、P1i (X1i ,Y1i )とする。今、P0i-1
、P1i-1 の座標が既知であるとすれば、P0i 及び
P1i の座標は、下記(数1)を用いて近似的に算出さ
れる。
【0018】
【数1】
【0019】ここで、・は乗算を行う演算であり、/は
除算を行う演算である。以後、・は乗算を示す演算子、
/は除算を示す演算子として用いる。L0i-1 は、読み
取り開始時から(i−1)ライン目の読み取りを行った
時までに車輪31、32が移動した距離である。△L0
i は、(i−1)ライン目の読み取り開始時からiライ
ン目の読み取りを行った時までに車輪31、32が移動
した距離である。移動距離は、車輪31、32の回転方
向を考慮するので、マイナスの値にもなり得る。
【0020】また、車輪31、32の原稿9上における
移動距離は、図2に示すエンコーダ2a、2bのパルス
数Nと1パルス当たりの分解能P(インチ/1パルス)
を用い、P×Nを計算することによって得られる。位置
座標検出回路37は、位置カウンタ33、35のカウン
ト値331、351をラインイメージセンサ1の読み取
り周期に同期して読み取り、iライン目と(i−1)ラ
イン目で検出したカウント値の差分から、車輪31、3
2の回転方向を含む原稿9上における移動距離△L0i
を検出する。Dは、車輪31と車輪32との間の距離で
ある。上記(数1)は、△θ=|θi −θi-1 |=|△
L0i −△L1i |/Dを0とした近似計算である。△
θは、ラインイメージセンサ1の1ライン走査時間の間
におけるラインイメージセンサ1の変化角度である。上
記(数1)を用いることにより、読み取り開始時におけ
る2つの車輪31、32の座標を決めておけば、2つの
車輪31、32の移動距離からそれらの座標を算出する
ことができる。
【0021】図4はラインイメージセンサの両端部の読
み取り画素の座標を算出する場合の説明図である。車輪
31の座標をP0(X0,Y0)、車輪32の座標をP
1(X1,Y1)とする。ラインイメージセンサ1の両
端部の画素の座標Ps(Xs,Ys)及びPe(Xe,
Ye)は、下記(数2)によって算出される。
【0022】
【数2】
【0023】ここで、Dは車輪31と車輪32との間の
距離、d1は車輪31から読み取り画素Psまでの距
離、d2は車輪31から読み取り画素Peまでの距離で
ある。
【0024】走査位置検出回路3は、エンコーダ2a、
2bが発生させる2相パルスから得られる車輪31、3
2の移動距離を用いて、上記(数1)及び(数2)の演
算を行い、ラインイメージセンサ1の両端部の読み取り
画素の座標Ps(Xs,Ys)、Pe(Xe,Ye)
を、走査位置座標300として位置ずれ検出回路7に出
力する。
【0025】次に、位置ずれ検出回路7について説明す
るが、その前に、まずラインイメージセンサ1の走査領
域について説明する。図5はラインイメージセンサの走
査領域の説明図である。図5を用いて、原稿9の読み取
り領域幅がラインイメージセンサ1の長さよりも大きい
場合の、ラインイメージセンサ1の手動走査による動き
について説明する。原稿9を読み取るために、操作者
は、ハンドスキャナ本体を原稿9に接触させ、原稿9の
上を往復運動させながら手動走査する。このとき、ハン
ドスキャナ本体に取り付けられた2個の車輪31、32
が回転し、エンコーダ2a、2bから2相パルスが出力
される。図5は、ラインイメージセンサ1によって読み
取られる原稿9上の読み取り領域を示している。
【0026】ラインイメージセンサ1は原稿9の全幅を
走査することができないため、画像読み取り部B(図
2)は、ラインイメージセンサ1の往復運動によって原
稿9の全体を読み取る。図5には、ラインイメージセン
サ1の両端画素のみの位置が記載されているが、ライン
イメージセンサ1は両端画素を結ぶライン上の画像を読
み取る。例えば、ラインイメージセンサ1の両端画素が
それぞれA点とB点である場合、ラインイメージセンサ
1はA点とB点を結ぶライン上を読み取っている(以
後、これを「読み取り位置A−B」と記す)。
【0027】図5において、ラインイメージセンサ1
は、読み取り位置A−Bを走査開始位置として、読み取
り位置C−Dまで走査する。A点、B点、D点、C点に
よって囲まれる領域ABDCを読み取った画像データ中
の各画素に対応するデータ(以下、画素データと記載す
る)は、走査位置検出回路3(図2)から出力される走
査位置座標300に基づき、写像回路5(図2)によっ
て第1画像メモリ6に新規に格納される。以後、このよ
うな領域を「新規走査領域」と称する。
【0028】次に、ラインイメージセンサ1は、戻り方
向に移動し、読み取り位置C−Dから読み取り位置E−
Fまで走査する。C点、D点、G点、E点によって囲ま
れる領域CDGEは、重複して画像が読み取られる領域
である。以後、この重複して読み取られる領域を「重な
り走査領域」と称する。D点、G点、F点によって囲ま
れる領域DGFは、新規走査領域である。このように、
重なり走査領域CDGE、新規走査領域ABGEC及び
新規走査領域DFGの3つの走査領域が存在する。
【0029】走査位置座標300に位置誤差がなけれ
ば、この走査位置座標300に基づいて、読み取り画像
データ中の各画素データを第1画像メモリ6に写像して
格納することができる。すなわち、重なり走査領域CD
GEの読み取り画像データが第1画像メモリ6にオーバ
ーライトされても、新規走査領域ABGECと重なり走
査領域CDGEの継ぎ目部分において、第1画像メモリ
6中の読み取り画像にずれが生じることはない。しか
し、ハンドスキャナの機構設計精度、車輪31、32と
原稿9との間のスリップ、車輪31、32の原稿9への
沈み込み、曲線手動走査時における車輪31と車輪32
との間の幅の影響などによって、走査位置座標300に
は位置誤差が含まれる。また、走査位置検出回路3は、
エンコーダ2a、2bから出力される2相パルスをカウ
ントしてエンコーダ2a、2bの移動距離を得るので、
上記位置誤差が累積される。このため、走査位置座標3
00を用いて画像データ400を第1画像メモリ6に写
像すると、上記継ぎ目部分に画像のずれが生じてしま
う。ここで、「写像」とは、読み取り画像データを第1
画像メモリ6の所定のアドレスに格納する動作のことで
ある。
【0030】この画像のずれを無くすため、位置ずれ検
出回路7は、重なり走査領域CDGEの第1画像メモリ
6に格納された画像データと2値化された画像データ4
00とを用いて、それらの相関度合いを示す相関値を算
出する。さらに、位置ずれ検出回路7は、この相関値に
基づいて、走査位置座標300を補正するための位置補
正量を算出する。位置ずれ検出回路7は、この位置補正
量に従って走査位置座標300を補正し、補正位置座標
710として写像回路5に出力する。写像回路5は、補
正位置座標710に従って、画像データ400中の各画
素データを第1画像メモリ6に写像するためのアドレス
を生成し、このアドレスを用いて各画素データを第1画
像メモリ6に格納する。尚、重なり走査領域CDGEの
抽出については後述する。
【0031】図6は画像メモリの説明図である。第1画
像メモリ6の各画素のビットは、走査確認情報を保持す
る書き込みフラグの記憶ビット(ビット1)と、画像デ
ータの記憶ビット(ビット0)とにより構成されてい
る。ここで、本発明においては、画像メモリには2値化
した画像データを格納するので、1画素当たり1ビット
を第1画像メモリ6に確保するだけで済み、第1画像メ
モリ6の記憶容量が低減される。
【0032】ビット1の書き込みフラグは、画像データ
が第1画像メモリ6に書き込まれていない場合(すなわ
ち、未格納状態の場合)に「0」であり、画像データが
すでに書き込まれている場合(すなわち、格納状態の場
合)には「1」となる。そして、書き込みフラグの記憶
ビット(ビット1)がメモリ66に相当し、画像データ
の記憶ビット(ビット0)がメモリ65に相当する。
【0033】次に、位置ずれ検出回路7の動作を説明す
る。図2において、ラインイメージセンサ1の読み取り
走査が開始される前に、第1画像メモリ6の全てのデー
タ、補正量算出回路73の位置補正量703及び相関テ
ーブル67は、「0」に初期化される。この初期化の
後、ラインイメージセンサ1のラインの読み取り走査ご
とに、走査位置座標300が位置補正回路74によって
補正され、補正位置座標710として写像回路5に出力
される。ラインイメージセンサ1の読み取り走査が開始
された時点においては、位置補正量703は「0」であ
るため、走査位置座標300と補正位置座標710は同
じ座標値になる。
【0034】写像回路5は、画素密度変換処理によって
濃淡画像データ400を高密度化し、高密度化画像デー
タを生成する。さらに、写像回路5は、入力される補正
位置座標710を用いて、高密度化画像データの各画素
データPnの第1画像メモリ6への格納アドレスADR
nを算出し、格納アドレスADRnに従い、各画素デー
タPnを第1画像メモリ6に格納する。この際、各画素
データPnは2値化回路105b(図2)により、濃淡
データを所定のしきい値で2値化される。
【0035】画像相関回路72は、補正操作位置座標7
10から、1ラインの各相関検出の対象画素データPn
の相関アドレス63を生成し、第1画像メモリ6のメモ
リ65から格納済データ64を読み出し、同時に、格納
済データ64に対応する走査確認情報をメモリ66から
読み出し、重なり領域検出回路71に出力する。尚、写
像回路5の動作の詳細については後述する。
【0036】重なり領域検出回路71は、画素データP
nの書き込みフラグ(ビット1)をチェックし、この画
素データPnのアドレスADRnに画像データが格納済
みかどうかを判定する。画素データPnの書き込みフラ
グ(ビット1)が1の場合には、ラインイメージセンサ
1の読み取り走査によって画像データがすでにアドレス
ADRnに格納されていることを示しているので、画素
データPnは重なり走査領域に含まれていると判定され
る。また、画素データPnの書き込みフラグ(ビット
1)が0の場合には、画素データPnは新規走査領域に
含まれていると判定される。重なり領域検出回路71
は、判定信号701を画像相関回路72と写像回路5に
出力する。ここで、判定信号701は、画素データPn
が新規走査領域に含まれる場合に「0」、重なり走査領
域に含まれる場合に「1」となる信号である。
【0037】画像相関回路72は、判定信号701が
「1」の場合に画素データPnについての相関値算出処
理を行い、判定信号701が「0」の場合には画素デー
タPnについての相関値算出処理を行わない。写像回路
5は、判定信号701が「0」の場合に高密度化画素デ
ータPnを第1画像メモリ6に格納し、判定信号701
が「1」の場合には高密度化画素データPnを第1画像
メモリ6に格納しない。この1画素単位の一連の処理動
作を、高密度化画像データPnの1ラインの全ての画素
データについて行う。
【0038】1ライン分の高密度化画像データの上記処
理が終了した時点で、画像相関回路72は、重なり走査
領域に含まれる画素データについてのみ相関値計算処理
を行うことによって作成した相関テーブル67を用い
て、走査位置座標300の位置ずれ方向を検出する。さ
らに、画像相関回路72は、位置ずれをキャンセルする
ためのオフセット値702を補正量算出回路73に出力
する。1ライン全ての高密度化画素が新規走査領域に含
まれる場合には、画像相関回路72の相関テーブルは初
期値「0」のままである。この場合、オフセット値70
2は「0」(位置ずれ無し)となる。
【0039】補正量算出回路73は、オフセット値70
2を、内部に保持している補正量の累積値に加算し、位
置補正量703として位置補正回路74に出力する。位
置補正回路74は、次に処理する1ラインの画像データ
の走査位置座標300と位置補正量703とを加算し、
補正位置座標710として写像回路5に出力する。以
後、上述した一連の処理を順次ラインごとに繰り返し行
う。
【0040】次に、写像回路5の動作について、図6、
図7、図9を用いて説明する。図7は写像回路5の構成
を示すブロック図、図9は画素密度変換の説明図であ
る。図7において、51は画素密度変換回路、52は座
標値算出回路、53は整数化回路、54はアドレス生成
回路、55は誤差算出回路、56は比較回路、57はア
クセス回路である。
【0041】画素密度変換回路51は、濃淡画像データ
400中の1画素データにつき3つの補間画素を生成
し、2倍に高密度化された高密度化画像データ500を
出力する。ここで、補間画素の生成方法について、図9
を用いて説明する。図9中、Pi,j は、濃淡画像データ
400におけるiライン目の画像データのj番目の画素
データを示す。黒ドットは各画素データの座標点であ
る。図9(a)は濃淡画像データ400中の隣接する4
つの画素を示している。図9(b)において、Qi,j 、
Ri,j 及びSi,j は、濃淡画像データ400中の画素デ
ータPi,j に対する補間画素データである。各補間画素
データQi,j 、Ri,j 、Si,j は、下記(数3)によっ
て算出される。
【0042】
【数3】
【0043】次に、座標値算出回路52について説明す
る。図7に示すように、座標値算出回路52には、ライ
ンイメージセンサ1の両端画素の補正後の座標値である
補正位置座標710が入力される。座標値算出回路52
は、入力された補正位置座標710を用いて高密度化画
像データ500の各画素の座標値520を計算する。図
6に示すようにラインイメージセンサ1の両端画素Ps
i 、Pei の座標(補正位置座標710)がそれぞれ
(Xsi ,Ysi )、(Xei ,Yei )である場合
の、座標値算出回路52の動作について説明する。サフ
ィックスiは、濃淡画像データ400のiライン目の補
正位置座標であることを示す。ここで、ラインイメージ
センサ1の読み取り画素密度を8画素/mm、第1画像
メモリ6に格納する画像の画素密度を8画素/mmとす
る。Xsi 、Ysi 、Xei 及びYei は、1/8mm
を単位とする実数値である。
【0044】ラインイメージセンサ1の1ラインの読み
取り画素数をNd、1ライン中の画素番号をjとした場
合、画素データPi,j の座標(XPi,j ,YPi,j )
は、下記(数4)を用いて算出される。
【0045】
【数4】
【0046】画素データPi,j に対応する3つの補間画
素データQi,j 、Ri,j 及びSi,jの座標(XQi,j ,
YQi,j )、(XRi,j ,YRi,j )及び(XSi,j ,
YSi,j )は、下記(数5)を用いて算出される。
【0047】
【数5】
【0048】座標値算出回路52は、上記(数4)及び
(数5)に示す演算処理を行うことにより、高密度化画
像データ500中の各画素の座標値520を算出する。
【0049】整数化回路53は、実数値である座標値5
20を整数化し、整数化座標値530を出力する。実数
の座標値520を(Xreal,Yreal)、整数化座標値5
30を(Xint ,Yint )とすれば、整数化座標値は、
下記(数6)を用いて算出される。
【0050】
【数6】
【0051】(数6)において、[ ]は、小数点以下
を四捨五入する演算を示す。0.5を加算した後に少数
部切り捨て処理を行うことは、四捨五入することと等価
である。
【0052】アドレス生成回路54は、整数化回路53
から出力された整数化座標値530を第1画像メモリ6
のアドレス540に変換する。図10に、画像メモリの
アドレス配置を示す。第1画像メモリ6は、X方向にM
画素、Y方向にN画素のページメモリである。第1画像
メモリ6の左上の画素のアドレスは0、右上の画素のア
ドレスは(M−1)、右下の画素のアドレスは(MN−
1)である。整数化座標値530を(Xint ,Yint )
とすれば、第1画像メモリ6のアドレスADRは、下記
(数7)によって算出される。
【0053】
【数7】
【0054】誤差算出回路55には、実数の座標値52
0と整数化座標値530が入力され、実数の座標値52
0が整数化されたために生じる座標誤差550を比較回
路56に出力する。X方向の座標誤差をEx、Y方向の
座標誤差をEyとすれば、座標誤差(Ex,Ey)は、
下記(数8)によって算出される。
【0055】
【数8】
【0056】ここで、| |は絶対値をとる演算を示
す。以後、| |を、絶対値をとる演算子として用い
る。Ex及びEyは、0〜0.5の値をとる。比較回路
56は、座標誤差Ex、Eyと予め決められた所定の値
とを比較する。比較回路56は、座標誤差Ex及びEy
が共に上記所定の値よりも小さい場合に「1」となる信
号560をアクセス回路57に出力する。
【0057】アクセス回路57は、第1画像メモリ6を
アクセスする。第1画像メモリ6のアドレスは、アドレ
ス生成回路54からアクセス回路57に出力されるアド
レス540によって指定される。アクセス回路57によ
る高密度化画像データ500の第1画像メモリ6への格
納は、判定信号701が「0」でかつ信号560が
「1」である場合にのみ行われる。すなわち、高密度化
画像データ500内の任意の画素の第1画像メモリ6へ
の写像は、その画素が新規走査領域に含まれる画素でか
つ座標誤差Ex及びEyが共に上記所定の値よりも小さ
いという条件を満たす場合にのみ行われる。この条件を
満たさない画素は、第1画像メモリ6へ写像されない。
この第1画像メモリ6上の格納済み領域に新規な画像デ
ータを格納しないメモリ制御を行うことにより、累積位
置誤差を含む走査位置が入力されても、手動で往復した
一筆書き走査によって順次重ねて読み取る際に、累積位
置誤差の小さい状態の画像データが優先して第1画像メ
モリ6に格納されるので、第1画像メモリ6上には常に
走査位置誤差の小さい画像が格納される。この格納デー
タを位置ずれ検出に用いれば、歪みの小さい接続合成画
像が得られ、平面画像の品位が向上する。
【0058】図11は高密度化画像データの画像メモリ
への写像動作の説明図である。図11(a)は、高密度
化画像データ500を示す。図11(a)において、黒
ドットは各画素P、Q、R、Sの座標値である。高密度
化画像データ500の画素密度は、最小で16画素/m
mである。図11(b)は、第1画像メモリ6の画素を
示す。図11(b)において、黒ドットは画素Wの座標
値である。距離Uは、写像回路5の比較回路56におい
て用いられる所定の値を示している。第1画像メモリ6
は、画素密度が8画素/mmの画像データを格納する。
図11(c)は、高密度化画像データ500(図11
(a))と第1画像メモリ6の画素(図11(b))を
同一の座標系で重ねた場合の例である。図11(c)の
場合、高密度画像データ500の各画素P、Q、R、S
の各座標値は、領域Tの外側にあるため、画素P、Q、
R、Sのいずれも第1画像メモリ6の画素Wには写像さ
れない。すなわち、第1画像メモリ6の中に、原稿読み
取り領域であるにも関わらず写像されない画素(写像抜
け画素)が存在することになる。写像抜け画素は、領域
Tを広げることによって無くすことができる。しかし、
領域Tを広げると写像時の座標誤差が大きくなるので、
第1画像メモリ6に写像された画像の歪みが大きくな
る。画像の歪みの点からすると、領域Tは狭いほど良
い。
【0059】写像抜け画素を無くすための距離Uの上限
値Umax は、第1画像メモリ6の画素ピッチを単位とし
て下記(数9)によって表される。
【0060】
【数9】
【0061】本実施の形態1においては、第1画像メモ
リ6の画素密度は8画素/mmであるので、単位は1/
8mmとなる。距離Uを0.35とすることにより、写
像抜け画素を無くすことができる。ある程度の写像抜け
画素の発生を許容して、画像ひずみを低減することに重
点を置く場合には、距離Uは0.3〜0.35の範囲に
設定すればよい。距離Uを0.3以下にすると、写像抜
け画素が多発し、再現画像の画質が著しく低下する。
【0062】図2に示す位置ずれ検出回路7の動作説明
に戻る。図8は相関テーブル67の説明図である。画像
相関回路72について、主に図8を用いて説明する。図
8(a)は相関処理の対象となる相関位置の説明図、図
8(b)は相関テーブルの説明図である。位置補正回路
74に入力されるiライン目の走査位置座標300をP
10(X1,Y1)、P20(X2,Y2)とし、位置
補正量703を△Xoffseti 、△Yoffseti とする。位
置補正回路74は、走査位置座標300及び位置補正量
703を用い、下記(数10)によって補正位置座標7
10のP11(X3,Y3)、P21(X4,Y4)を
算出する。
【0063】
【数10】
【0064】画像相関回路72は、重なり領域検出回路
71からの判定信号701が「1」の場合(すなわち、
被処理画素が重なり走査領域に含まれている場合)にの
み、被処理画素について相関値を算出し、相関テーブル
の更新を行う。被処理画素の座標に対応する第1画像メ
モリ6中の画素Pnを着目画素とする。相関値の算出
は、被処理画素の座標を微小値だけ増減した座標に対応
する第1画像メモリ6中の画素データと被処理画素の画
素データとの差分値を算出することによって行われる。
【0065】着目画素Pnの座標を(Xn,Yn)、微
小座標値を△hx、△hyとした場合、被処理画素の相
関値算出の対象となる画素データPhの座標(Xhmn,
Yhmn)は、下記(数11)によって算出される。
【0066】
【数11】
【0067】ここで、m、nは、それぞれ−1、0、1
の値をとる。また、[ ]は、小数点以下を四捨五入す
る演算を示す。図8(a)において、P12→P22
は、m=1、n=1の場合の相関値を算出する1ライン
の位置を示している。この相関値算出の対象座標に対応
する相関テーブルの値をh(m,n)とすると、図8
(b)に示す相関テーブルが作成される。
【0068】高密度化画像データ500の1ライン中の
画素番号をj、データ値をDnj 、第1画像メモリ6中
の相関値算出の対象となる画素データをDhjmn とすれ
ば、各相関テーブルの値h(m,n)は、下記(数1
2)によって算出される。
【0069】
【数12】
【0070】ここで、ho(m,n)は、画素番号(j
−1)までの相関値計算によって生成された相関テーブ
ルの値である。1ラインの相関値計算を開始する前に、
相関テーブルの値は全て「0」に初期化される。
【0071】画像相関回路72は、上記の相関値計算
を、高密度化画像データ500中の1ラインの全ての画
素について行うことにより、相関テーブルを完成させ
る。また、相関値算出の対象座標は、上記(数10)に
よって算出される補正位置座標710である。
【0072】画像相関回路72は、1ラインの相関値の
計算が終了した時点で、h(m,n)の最小値を保持す
る(mmin ,nmin )を検索し、オフセット値702と
して補正量算出回路73に出力する。相関テーブル中に
複数の最小値が存在し、その最小値に(mmin ,nmin
)=(0,0)が含まれる場合には、(0,0)の最
小値が優先して用いられる。相関テーブル中の相関値h
(mmin ,nmin )が最も小さいということは、(△h
x×mmin ,△hy×nmin )の微小値を各画素の座標
に加算して写像した場合に、第1画像メモリ6中の画像
とこれから写像しようとするラインの画像とが最もよく
一致することを示している。また、複数の最小値が存在
し、その最小値に相関窓の中心が含まれる場合には、オ
フセット値702は「0」とする。例えば、3×3の相
関窓を設定すれば、h(0,0)が相関窓の中心とな
る。ここで、m、nは、それぞれ−1、0、1の値をと
るものとする。
【0073】補正量算出回路73は、オフセット値70
2(mmin ,nmin )を用いて下記(数13)に示す演
算を行う。ここで、オフセット値702を、△X=△h
x×mmin 、△Y=△hy×nmin とする。
【0074】
【数13】
【0075】上記(数13)において、サフィックスi
は、高密度化画像データ500のiライン目の相関テー
ブル完成時における位置補正量703を表わす。位置補
正回路74は、走査位置座標300に(△Xoffseti ,
△Yoffseti )を加算することによって走査位置座標3
00の補正を行い、補正位置座標710として出力す
る。
【0076】次に、補正情報メモリ112,及び第2画
像メモリ113への格納フォーマットを図12により説
明する。図12(a) はライン番号と画像データとの関係
を示す図、図12(b) は補正情報メモリへの格納フォー
マットを示す図、図12(c)は第2画像メモリへの格納
フォーマットを示す図である。図12(a) において、ラ
インイメージセンサ1(図1)の読み取りはライン同期
信号に同期して所定の周期で行われ、ライン番号Nの画
像データは、該画像データが読み取り開始(0ライン)
からNライン目に読み取られたものであることを示して
いる。
【0077】図12(b) において、補正情報メモリに
は、ラインごとに、ラインイメージセンサの両端の画素
の座標(Xsi,Ysi、Xei,Yei、i= 1〜N )と、該座
標に対応する位置補正量ΔXoffseti,ΔYoffseti,i= 1
〜N (以下Xoffi, Yoffiと略記する)とを格納するよ
うにしている。
【0078】図12(c) において、第2画像メモリに
は、ラインごとに、ビット数Nでデジタル化された濃淡
画像データd0id1id2i…dni,i= 1 〜N を格納するよ
うにしている。ここでビット数Nは、濃淡画像データの
必要な階調数に応じて適宜選択される。
【0079】次に、このように構成された画像処理装置
100の読み取り動作をまず説明し、次いで読み取られ
た画像データをパソコン200により読み出して再生す
る動作を説明する。
【0080】まず、図1〜12に従い、画像処理装置1
00の読み取り動作を説明する。読み取り部Bを、図5
に示すように走査せしめると、ラインイメージセンサ1
は所定の周期で(ラインごとに)原稿9の濃淡画像デー
タを出力する。このアナログ出力はアンプ102で増幅
され、A/D変換器103でデジタル化された濃淡画像
データ400に変換される。このデジタル画像データ4
00は第2画像メモリ113にラインごとに格納される
とともに、画像バッファ4に一時記憶される。一方、走
査位置検出回路3は、車輪31,32の回転数から走査
位置座標300を検出してこれを出力する。この走査位
置座標300は補正情報メモリ112にラインごとに格
納される。画像バッファ4は、走査位置座標300と同
期して対応する濃淡画像データ400を出力する。
【0081】位置ずれ検出回路7は、逐次入力される走
査位置座標300のうち、重なり走査領域外のものは補
正せずに、重なり走査領域内のものは、その位置ずれを
補正して、補正走査位置座標710を出力する。写像回
路5は、この補正走査位置座標710から、1走査ライ
ンの各画素データPnのメモリアドレスADRnを生成
し、第1画像メモリ6のメモリ65に、濃淡画像データ
400のうち写像対象となる画素データPnを2値化回
路105bを介して格納する。この際に、走査確認情報
も同時に第1画像メモリ6のメモリ66に格納する。
【0082】一方、画像バッファ4から出力された濃淡
画像データ400は、2値化回路105aで2値化され
る。この2値化された画像データを入力されて、位置ず
れ検出回路7は、第1画像メモリ6のメモリ66から読
み出した走査確認情報から、該画像データが重なり走査
領域内のものであるか否かを検出し、重なり走査領域内
のものであれば、該画像データと第1画像メモリ6のメ
モリ66から読み出した格納データ64とから走査位置
座標の位置補正量703を算出し、この位置補正量70
3に基づき、上記走査位置座標300の補正を行う。こ
の位置補正量703(Xoffi, Yoffi)は補正情報メモ
リ112に走査位置座標300に対応させて格納され
る。
【0083】次に、このように読み取られた画像データ
をパソコン200により読み出して再生する動作を説明
する。図1,図12において、読み取られた画像データ
を再生するには、CPU203により、第2画像メモリ
113からライン番号ごとに画像データd0id1id2i…
dniを、補正情報メモリ112からライン番号ごとにラ
インイメージセンサの両端の画素の座標(Xsi,Ysi、
Xei,Yei)と位置補正量(Xoffi, Yoffi)とを順次
読み出す。次いで、CPU203で、ラインイメージセ
ンサの両端の画素の座標(Xsi,Ysi、Xei,Yei)か
ら各画素の座標を算出し、この算出した各画素の座標を
位置補正量(Xoffi, Yoffi)で補正する。次いで、同
じライン番号同士の補正後の各画素の座標と画像データ
d0id1id2i…dniとを対応させて平面画像データを再
生し、この平面画像データに基く画面を構築して、これ
を画面情報として、フレームメモリ204に順次送出す
る。この送出を受け、フレームメモリ204は、この画
面情報を一時的に記憶しながら、CRT205に、CP
U203により再生された画像を表示する。このように
して再生される画像は、濃淡画像であり、かつ画像の接
続を位置ずれ補正したものとなっている。
【0084】次に、第1画像メモリ6,第2画像メモリ
113,補正情報メモリ112の所要の記憶容量につい
て説明する。第1画像メモリ6の所要の記憶容量は、2
値化されているため、約1Mバイト(1回の走査用51
2Kバイト+重なり走査用512Kバイト)である。こ
れに対し、第2画像メモリ113の所要の記憶容量は、
A/D変換回路103でデジタル変換される濃淡画像デ
ータ400のビット数が例えば8ビットである場合、4
Mバイトとなる。
【0085】一方、補正情報メモリ112の所要の記憶
容量は、無視しうる程度に小さい。従って、第1画像メ
モリ6の所要の記憶容量は、第2画像メモリ113を備
えず、第1画像メモリ6のみを備えるものと仮定した場
合の約1/4となっている。また、第2画像メモリ11
3の所要の記憶容量4Mバイトは、通常のパソコンの主
メモリで充分賄うことができる記憶容量である。このよ
うに、第1画像メモリ6への格納ビットを第2画像メモ
リ113への格納ビットより少なくすることで第1画像
メモリ6の記憶容量を低減できる効果がある。
【0086】以上のように、本実施の形態1において
は、ラインごとに原稿の濃淡画像データ400を読み取
るとともに、濃淡画像データ400に対応する走査位置
座標300を検出し、画像データを第1画像メモリ6に
写像するに際し、読み取った濃淡画像データ400を2
値化し、重なり走査領域内の、2値化した画像データと
第1画像メモリ6に格納された画像データ64とから走
査位置の位置ずれを補正するようにし、かつラインごと
の検出された走査位置座標300と該走査位置座標30
0に対応する位置補正値703とを格納する補正情報メ
モリ112と、ラインごとの読み取られた濃淡画像デー
タ400を格納する第2画像メモリ113とを備えるよ
うにしたので、補正情報メモリ112をパソコン等の外
部コンピュータに接続し、該外部コンピュータのメモリ
を上記第2画像メモリ113として利用することによ
り、該外部コンピュータで、補正情報メモリ112から
走査位置座標300と該走査位置座標に対応する位置補
正値703を、第2画像メモリ113から濃淡画像デー
タ400をそれぞれ読み出して、読み取った濃淡画像を
接続部での位置ずれを補正した状態で再生することがで
き、かつ内部メモリとして備える必要がある第1画像メ
モリ6の記憶容量を小さく抑えることができる。その結
果、メモリコストを低減した濃淡画像を読み取り可能な
画像処理装置を提供できる。
【0087】また、本実施の形態1では、第1画像メモ
リ6,補正情報メモリ112,及び第2画像メモリ11
3といった記憶手段をメモリで構成したので、構成を簡
素化することができる。
【0088】実施の形態2.図13は本発明の実施の形
態2による画像処理装置の構成を示すブロック図であ
り、図において、図1と同一符号は同一又は相当する部
分を示しており、116は単色化回路である。本実施の
形態2においては、ラインイメージセンサ1は、R(レ
ッド),G(グリーン),B(ブルー)3原色の濃淡画
像データ400a,400b,400cを読み取るもの
であり、第2画像メモリ113は、ラインごとの読み取
られたR,G,B3原色の濃淡画像データ400a,4
00b,400cを格納するものであり、かつ単色化回
路116で、R,G,B3原色の濃淡画像データ400
a,400b,400cを単色化して接続処理回路11
に入力するようにした点が実施の形態1と異なり、その
他の点は実施の形態1と同様である。
【0089】図14は、図13の第2画像メモリ113
への格納フォーマットを示す図であり、図において、ラ
イン番号ごとに、R画像データRd0iRd1i…Rdni,
G画像データGd0iGd1i…Gdni,及びB画像データ
Bd0iBd1i…Bdni,i=1〜n を格納するようにしてい
る。
【0090】図16(a) は、図13のラインイメージセ
ンサ1の構成を模式的に示す上面図であり、図におい
て、R,G,B各原色の検出領域はラインイメージセン
サ1の幅方向に並行して設置されており、各々の検出領
域が図4に示すように、その長手方向に1列に配置され
た画素で構成されている。
【0091】単色回路116について、さらに詳細に説
明する。単色化の変換は、例えば、単色輝度データをY
とすると、Y=0.30×R+0.59×G+0.11
×Bなる変換によって単色輝度データYを生成すること
により行う。ハードウェアを小さくするため、ビットシ
フト演算で実現できるように、近似的にY=(R+2G
+B)÷4としてもよい。
【0092】このように構成された本実施の形態2によ
る画像処理装置100では、CPU203で、第2画像
メモリ113からライン番号ごとにR画像データRd0i
Rd1i…Rdni,G画像データGd0iGd1i…Gdni,
及びB画像データBd0iBd1i…Bdniを、補正情報メ
モリ112からライン番号ごとにラインイメージセンサ
の両端の画素の座標(Xsi,Ysi、Xei,Yei)と位置
補正量(Xoffi, Yoffi)とを順次読み出し、実施の形
態1と同様に処理することにより、CRT205に接続
部での位置ずれを補正したカラー画像を表示することが
できる。
【0093】ここで、第2画像メモリ113の所要の記
憶容量は、A/D変換回路103でデジタル化された
R,G,B3原色の濃淡画像データ400a,400
b,400cのビット数が例えば8ビットである場合、
12Mバイトである。従って、第1画像メモリ6の所要
の記憶容量は、第2画像メモリ113を備えず、第1画
像メモリ6のみを備えるものと仮定した場合の約1/1
2となる。また、第2画像メモリ113の所要の記憶容
量12Mバイトは、通常のパソコンの主メモリで充分賄
うことができる記憶容量である。
【0094】以上のように、本実施の形態2において
は、ラインイメージセンサ1が、R,G,B3原色の画
像データ400a,400b,400cをそれぞれ読み
取るものであり、第2画像メモリ113が、ラインごと
の読み取られたR,G,B3原色の濃淡画像データ40
0a,400b,400cを格納するものであり、かつ
上記R,G,B3原色の濃淡画像データ400a,40
0b,400cを単色化して接続回路11に入力するよ
うにしたので、補正情報メモリ112をパソコン等の外
部コンピュータに接続し、該外部コンピュータのメモリ
を第2画像メモリ113として利用することにより、該
外部コンピュータで、補正情報メモリ112から走査位
置座標300と該走査位置座標に対応する位置補正値7
03を、第2画像メモリからR,G,B3原色の画像デ
ータ400をそれぞれ読み出して、読み取ったR,G,
B3原色の画像を接続部での位置ずれを補正した状態で
再生することができ、かつ内部メモリとして備える必要
がある第1画像メモリ6の記憶容量を小さく抑えること
ができる。その結果、メモリコストを低減したカラー画
像を読み取り可能な画像処理装置を提供できる。
【0095】実施の形態3.図15は本発明の実施の形
態3による画像処理装置の構成を示すブロック図であ
り、図において、図13と同一符号は同一又は相当する
部分を示している。本実施の形態3においては、ライン
イメージセンサ1で読み取ったR,G,B3原色の画像
データ400a,400b,400cを単色化して接続
回路11に入力する代わりに、G原色画像データ400
bを接続回路11に入力するようにしている点が実施の
形態2と異なり、その他の点は実施の形態2と同様であ
る。これにより、G原色の濃淡画像データ400cはグ
レーの濃淡画像に近いことから、単色化手段を必要とす
ることなく、メモリコストを低減したカラー画像を読み
取り可能な画像処理装置を提供できる。
【0096】なお、上記実施の形態2,3においては、
カラー画像データとして、R,G,Bの画像データを用
いる場合を説明したが、シアンCy,グリーンG,イエ
ローYeを用いてもよい。かかる場合、ラインイメージ
センサ1は、図16(b) に示すように、シアンCy,グ
リーンG,イエローYeの検出領域がラインイメージセ
ンサ1の幅方向に並行して設置され、各々の検出領域が
図4に示すように、その長手方向に1列に配置された画
素で構成される。ここで、各検出領域を構成するカラー
分光フィルタとしては、製造工程を少なくするためにシ
アンCy,イエローYeの2種類の分光フィルタを用
い、グリーンGの検出領域はシアンCyの分光フィルタ
とイエローYeの分光フィルタとの重なり領域で構成す
るようにしてもよい。また、図13、図15において、
R画像データ,G画像データ,B画像データに代えて、
シアンCy画像データ,グリーンG画像データ,イエロ
ーYe画像データが用いられ、図14の第2画像メモリ
113の格納フォーマットも、シアンCy画像データ,
グリーンG画像データ,イエローYe画像データに対応
したものとなり、図15においては、G画像データが、
実施の形態3と同様に選択される。
【0097】また、このシアンCy,グリーンG,イエ
ローYeの画像データを用いる場合において、ラインイ
メージセンサ1を、図16(c) に示すように、該ライン
イメージセンサ1の各画素をシアンCy,グリーンG,
イエローYe,ホワイトWの各検出領域で構成するよう
にしてもよい。かかる場合、ホワイトW画像データが第
1画像メモリ6に格納され、シアンCy,グリーンG,
イエローYeの各画像データが第2画像メモリ113に
格納される。このように、ラインイメージセンサ1で検
出される複数のカラー画像データのうち、1つの画像デ
ータを第1画像メモリ6に格納するようにすることによ
り、該第1画像メモリ6の記憶容量を低減することがで
きる。
【0098】また、上記実施の形態2,3、及び上記他
の実施の形態の説明では、ラインイメージセンサ1の検
出面を複数のカラー画像データの各色の検出領域に分割
するようにしたが、ラインイメージセンサ1の検出領域
を1つとし、原稿9を照射する光源を、時分割により、
複数のカラー画像データの各色を順次発光するようにし
てもよい。
【0099】また、上記実施の形態1〜3では、第2画
像メモリ113には検出された濃淡画像データを、第1
画像メモリ6には検出された濃淡画像データを2値化し
て、それぞれ格納する場合を説明したが、第2画像メモ
リ113には検出されたM値の濃淡画像データを、第1
画像メモリ6には検出されたM値の濃淡画像データをM
値より小さいN値の画像データに変換して、それぞれ格
納するようにしてもよい。かかる場合においても、第2
画像メモリ113を備えず、第1画像メモリ6のみを備
えるものと仮定した場合に比べて、第1画像メモリ6の
所要の記憶容量を低減することができる。
【0100】実施の形態4.図17は、本発明の実施の
形態4による画像処理装置の詳細な構成を示すブロック
図であり、図において、図13と同一符号は同一又は相
当する部分を示している。既に、実施の形態2におい
て、画像を接続するための補正情報を単色画像データか
ら抽出し、この補正情報に基づいてカラー画像を接続合
成する場合の構成例を記述したが、本実施の形態4は、
ハンドスキャナで読み取った画像データの処理を、図1
3に示すパソコン200を用いることなく実現する場合
の構成例を示すもので、実施の形態2とは以下の点が異
なっているものである。
【0101】すなわち、本実施の形態4においては、図
13に示す、ライン番号に対応させて画像データを格納
する第2画像メモリ113,及びライン番号に対応させ
て走査位置と走査位置の位置ずれ補正値とを格納する補
正情報メモリ112に代えて、位置ずれ補正後の走査位
置に対応させて画像データを格納する第2画像メモリ
(第2画像記憶手段)900を設け、ラインイメージセ
ンサ1で読み取ったR,G,B3原色の画像データ40
0a,400b,400cを単色化して接続処理回路1
11に入力する単色化回路116に代えて、ラインイメ
ージセンサ1で読み取ったR,G,B3原色の画像デー
タ400a,400b,400cを輝度(Y)データ
(以下Yデータと記載する)803、色差(R−Y)デ
ータ(以下R−Yデータと記載する)802、及び色差
(B−Y)データ(以下B−Yデータと記載する)80
1に変換し、Yデータ803を接続処理回路111に入
力する輝度/色差変換回路800と、輝度/色差変換回
路800で変換されたR−Yデータ801,B−Yデー
タ802を間引くととも、この間引いたR−Yデータ8
11,及びB−Yデータ812を、接続処理回路111
の写像回路5(図2参照,第1の写像手段)で用いる格
納アドレスADRnを間引いて生成した格納アドレスC
_ADRnを用いて第2画像メモリ900に格納するデ
ータ削減回路810(色画像データ削減手段,第2の写
像手段)とを設けている。
【0102】また、図2において、接続処理回路111
の2値化回路105a,105bを省略し、Yデータ8
03をそのままの階調数(本実施の形態4では、例えば
128階調としている)で第1画像メモリ6に格納する
ようにしている。なお、このように2値化回路105
a,105bを省略しても、接続処理回路111の接続
処理動作は、第1画像メモリ6が必要とする記憶容量が
増大する点を除き、実施の形態1で述べたのと同様であ
る。
【0103】また、外部からインタフェース114を介
して、第1画像メモリ6に格納されたYデータ,及び第
2画像メモリ900に格納されたR−Yデータ,及びB
−Yデータを、接続処理回路111,及びデータ削減回
路810を用いてそれぞれ読み出せるようにしている。
【0104】図18はデータ削減回路810におけるR
−Yデータ,及びB−Yデータの間引き処理を説明する
ための模式図であって、図18(a) は第1画像メモリに
おけるYデータの格納状態を表す図、図18(b) は第2
画像メモリにおけるR−Yデータの格納状態を表す図、
図18(c) は第2画像メモリにおけるB−Yデータの格
納状態を表す図であり、図において、1001は各画像
メモリの単位記憶領域(1つの画素に対応する画像デー
タを記憶する領域)、Ya〜Ydは第1画像メモリの隣
接する4つの単位記憶領域1001にそれぞれ格納され
たYデータ、RYaは第2画像メモリの単位記憶領域1
001に格納された、YデータYaに対応するR−Yデ
ータ、BYaは第2画像メモリの単位記憶領域1001
に格納された、YデータYaに対応するB−Yデータを
示している。
【0105】図19はR−Yデータ,及びB−Yデータ
の第2画像メモリ900への格納フォーマットを示す図
である。図において、C_ADRn(a) ,・・・C_A
DRn(n) ,・・・は格納アドレス、RYa(7) …RY
a(0) BYa(7) …BYa(0) ,・・・RYn(7) …R
Yn(0) BYn(7) …BYn(0) ・・・は第2画像メモ
リへ格納するデータ(以下格納データと記載する)を表
しており、R−Yデータ,及びB−Yデータを1対と
し、該1対のデータを1つの格納アドレスC_ADRn
に対応させるようにして、第2画像メモリに格納するよ
うにしている。本実施の形態4では、例えば、この格納
データを、16ビットのデータからなるものとし、該格
納データを構成するR−Yデータ,及びB−Yデータ
を、それぞれ8ビットのデータからなるものとしてい
る。なお、第2画像メモリにおいて、格納データに許容
されるビット数が不足する場合には、R−YデータとB
−Yデータとを異なるアドレスに格納するようにしても
よい。
【0106】図20はR−Yデータ及びB−Yデータに
用いる格納アドレスC_ADRnの構成を示す図であ
る。図において、Yデータに用いる格納アドレスADR
nは、第1画像メモリのY方向,及びX方向(図10参
照)の各アドレスADRnN ,ADRnM からなり、該
Y方向のアドレスADRnN ,及びX方向のアドレスA
DRnM は、それぞれ、Y方向の画素数N,及びX方向
の画素数Mに対応する2進数AP P-1 …A1 0 ,及
びAQ Q-1 …A1 0 で表される。これに対し、R−
Yデータ及びB−Yデータに用いる格納アドレスC_A
DRnは、第2画像メモリのY方向,及びX方向(図示
せず)の各アドレスC_ADRnN ,C_ADRnM
らなり、該Y方向のアドレスC_ADRnN ,及びX方
向のアドレスC_ADRnM は、それぞれ、Yデータに
用いるY方向のアドレスADRnN,及びX方向のアド
レスADRnM の最下位1ビット(最下位桁)を削除し
て生成した2進数AP P-1 …A1 ,及びAQ Q-1
1 で表される。従って、R−Yデータ及びB−Yデー
タに用いる格納アドレスC_ADRnは、アドレス数が
Yデータに用いる格納アドレスADRnのアドレス数の
1/4となるよう間引かれたものとなっている。
【0107】図21は本実施の形態4におけるYデータ
803の第1画像メモリ6での格納状態を示す模式図で
ある。図において、図6と同一符号は同一又は相当する
部分を示し、本実施の形態4では、Yデータが128階
調の濃淡画像データであるため、1画素当たりの画像デ
ータの記憶ビットを8ビットとしている。
【0108】次に、以上のように構成された画像処理装
置の動作を図17,18を用いて説明する。これらの図
において、ラインイメージセンサ1で読み取られたR画
像データ400a,G画像データ400b,及びB画像
データ400cは、輝度/色差変換回路800でYデー
タ803、R−Yデータ802、及びB−Yデータ80
1に変換される。この変換は、以下の式に基づいて演算
することにより行われる。
【0109】
【数14】
【0110】このうち、Yデータ803は、接続処理回
路111に出力される。接続処理回路111は、実施の
形態1と同様の処理によって、Yデータ803と、第1
画像メモリ6に格納した格納データ64とから位置ずれ
を検出し、該検出した位置ずれにより走査位置を補正し
ながらYデータ803を、写像データPnとして第1画
像メモリ6の格納アドレスADRnに逐次格納する。
【0111】一方、R−Yデータ802、及びB−Yデ
ータ801は、データ削減回路810に出力される。デ
ータ削減回路810は、図18に示すように、第1画像
メモリ6において隣接する4つの単位記憶領域1001
に格納される4つのYデータYa〜Ydに対し、1つの
YデータYaに対応するR−YデータRYa,及びB−
YデータBYaのみを残すようにして、R−Yデータ8
02、及びB−Yデータ801のデータを1/4に間引
くとともに、上記接続処理回路111から入力される格
納アドレスADRnを、図20に示すように、R−Yデ
ータ及びB−Yデータの間引き処理に対応するよう間引
いて格納アドレスC_ADRnを生成し、この格納アド
レスC_ADRnを用いて、上記間引いたR−Yデータ
812、及びB−Yデータ811を、図19に示すよう
に、写像データとして第2画像メモリ900に逐次格納
する。この間引き処理は、人間の目には、色差情報は輝
度情報に比べ感じ難いため、色差情報の情報量を削減し
ても画質が損なわれないという人間の目の特性を利用す
るもので、既にTV放送等のNTSC方式などでは実施
されているものである。
【0112】次に、以上のようにして格納した画像デー
タを使用するには、インタフェース114を介して、接
続処理回路111,及びデータ削減回路810により、
第1画像メモリ6,及び第2画像データ900から、Y
データ、並びにR−Yデータ及びB−Yデータをそれぞ
れ読み出し、この読出したYデータ,R−Yデータ,及
びB−Yデータを、以下の式に基づいて演算することに
より、R,G,B,3原色画像データに変換する。
【0113】
【数15】
【0114】この変換の際には、図18(b),図18(c)
に点線で示すように、4つのYデータYa〜Ydに対
し、間引いて1つ残したR−YデータRYa,及びB−
YデータBYaを用いるようにする。この変換したR,
G,B,3原色画像データを用いて画像を再生すること
により、接続合成されたカラー画像が再生される。
【0115】これにより、色差画像データ(R−Yデー
タ,及びB−Yデータ)を格納するのに要する第2画像
メモリ900の記憶容量を、間引き処理を行わない場合
に比べて、1/4に削減することができる。その結果、
カラー画像を読み取るのに必要なメモリ容量は、モノク
ロ画像に対して3.0倍必要であったものが、削減され
て1.5倍で済む。
【0116】なお、上記の説明では、色差画像データ
を、残った1つのデータの値で他の3つのデータを代表
するようにして間引いているが、間引いて残ったデータ
の値は間引きの対象となるデータ群の値を近似的に代表
することが可能なものであればよく、例えば、間引きの
対象となるデータ群(本実施の形態4では4つのデー
タ)の平均値を代表値としてもよい。また、上記の説明
では、1/4に間引いているが、間引く程度は、必要と
される画質等に応じて適宜選択することができる。
【0117】また、画像処理装置が、文字情報の読み取
り専用に用いられるものである場合には、接続処理回路
111を実施の形態1と同様に2値化回路を有するもの
とすることができる。かかる場合には、さらに、第1画
像メモリ6の容量を低減することができる。
【0118】また、上記の説明では、カラー画像データ
の濃淡画像データ,及び色画像データとして、輝度デー
タ,及び色差画像データを用いるようにしているが、L
*a*b*(Lスター、aスター、bスター)の表色
系、若しくはL*u*v*(Lスター、uスター、vス
ター)の表色系などを用い、輝度画像データに代えて明
度画像データを、色差画像データに代えて色相画像デー
タ,及び彩度画像データを用いても良い。かかる場合
は、演算量は多くなるが、上記と同様に色画像データを
間引くことができ、メモリの容量を削減することができ
る。
【0119】また、上記の説明では、色差画像データを
間引くことにより該色差画像データのデータ量を削減す
るようにしているが、色差画像データを、後で輝度画像
データとともに用いてカラー画像データを再生できる状
態に保持するようにして、該色差画像データのデータ量
を削減すればよく、例えば、以下に述べるように、色差
画像データを圧縮することにより該色差画像データのデ
ータ量を削減するようにしてもよい。
【0120】すなわち、位置ずれ量をリアルタイムに補
正しながら画像を接続合成するには、画像相関処理を行
う対象画像として、ビットマップ構造が処理速度の観点
から有利となる。よって、輝度画像データに可変長の圧
縮を施し、ビットマップ構造を崩すことは圧縮,伸長の
処理を同時にする必要があり、速度が遅くなる問題があ
る。
【0121】しかし、色差画像データは、位置ずれの補
正を行いながら接続合成を行う接続処理回路111に連
動しなくても良く、上記輝度画像データにおけるような
問題は生じないため、該色差画像データを、JPEG、
DPCM、ベクトル量子化、算術符号化などの圧縮方法
を用いて圧縮することにより、さらに色差画像データの
データ削減率を高めることができる。この場合、圧縮し
た色差画像データは、伸長して、輝度データとともに用
いることにより、カラー画像データを再生することがで
きる。また、輝度データ,及び色差画像データに代え
て、輝度データ以外の濃淡画像データ,及び色差画像デ
ータ以外の色画像データを用いる場合も、同様に色画像
データを圧縮することにより、さらに該色画像データの
データ削減率を高めることができる。また、このように
してデータ量を削減された色画像データは、後で濃淡画
像データとともに用いて、所定の品質のカラー画像デー
タを再生できる状態を保持していればよく、必ずしも元
の読み取ったカラー画像データを再生できる状態を保持
している必要はない。
【0122】以上のように、本実施の形態4において
は、リアルタイム処理を高速に行う必要がある処理部分
では、単色の輝度データ,又は明度データを用い、高速
データ処理の必要のない色差画像データ,又は彩度画像
データ及び色相画像データに対しては、間引き処理,あ
るいは圧縮処理を施してデータ量を削減することで、メ
モリコストを低減したカラー画像を読み取り可能な画像
処理装置を提供できる。また、カラー画像の色成分は人
間の目に感じにくいものであり、この色成分を間引き,
あるいは圧縮しても、人間の目の特性から、画質上十分
な、カラー画像読み取り可能な画像処理装置を提供でき
る。
【0123】また、上記実施の形態1〜4におけるライ
ンイメージセンサで読み取った画像データの処理を、P
C(パーソナル・コンピュータ)、MPU(マイクロ・
プロセッサ・ユニット)、DSP(デジタル・シグナル
・プロセッサ)などで、ソフトウェアを用いることによ
って実現しても良い。また、上記実施の形態1〜4にお
いて、1つのメモリを用意し、第1画像メモリ6、及び
第2画像メモリ113,900を該1つのメモリの2つ
の領域で構成するようにしてもよく、さらに、補正情報
メモリ112をも、該1つのメモリの他の領域で構成す
るようにしてもよい。
【0124】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、所定の
周期で原稿のM値濃淡画像データを読み取るとともに、
M値濃淡画像データに対応する走査位置を検出し、画像
データを第1画像記憶手段に写像するに際し、読み取っ
たM値濃淡画像データをM値より小さいN値の画像デー
タに変換し、重なり走査領域内の、N値画像データと第
1画像記憶手段に格納された画像データとから走査位置
の位置ずれを補正するようにし、かつ上記所定の周期ご
との上記補正された走査位置を得るための補正情報を格
納する補正情報記憶手段と、上記所定の周期ごとの上記
読み取られたM値濃淡画像データを格納する第2画像記
憶手段とを備えるようにしたので、上記補正情報記憶手
段をパソコン等の外部コンピュータに接続し、該外部コ
ンピュータのメモリを上記第2画像記憶手段として利用
することにより、該外部コンピュータで、補正情報記憶
手段から補正情報を、第2画像記憶手段からM値濃淡画
像データをそれぞれ読み出して、読み取ったM値濃淡画
像を接続部での位置ずれを補正した状態で再生すること
ができ、かつ内部メモリとして備える必要がある第1画
像記憶手段にはM値より小さいN値の画像データが格納
されることから、該第1画像記憶手段の記憶容量を小さ
く抑えることができる。その結果、記憶手段のコストを
低減した濃淡画像を読み取り可能な画像処理装置を提供
できる。
【0125】また、本発明によれば、N値化変換手段
が、2値化処理を行うようにしたので、第1画像記憶手
段の記憶容量を最小限に抑えることができ、その結果、
記憶手段のコストを最大限低減することができる。
【0126】また、本発明によれば、所定の周期で複数
のカラー画像データを読み取るとともに、複数のカラー
画像データに対応する走査位置を検出し、画像データを
第1画像記憶手段に写像するに際し、読み取った複数の
カラー画像データを単色画像データに変換し、重なり走
査領域内の、単色画像データと第1画像記憶手段に格納
された格納データとから走査位置の位置ずれを補正する
ようにし、かつ上記所定の周期ごとの上記補正された走
査位置を得るための補正情報を格納する補正情報記憶手
段と、上記所定の周期ごとの上記読み取られた複数のカ
ラー画像データを格納する第2画像記憶手段とを備える
ようにしたので、補正情報記憶手段をパソコン等の外部
コンピュータに接続し、該外部コンピュータのメモリを
第2画像記憶手段として利用することにより、該外部コ
ンピュータで、補正情報記憶手段から補正情報を、第2
画像記憶手段から複数のカラー画像データをそれぞれ読
み出して、読み取ったカラー画像を接続部での位置ずれ
を補正した状態で再生することができ、かつ内部メモリ
として備える必要がある第1画像記憶手段には単色画像
データが格納されることから、該第1画像記憶手段の記
憶容量を小さく抑えることができる。その結果、記憶手
段のコストを低減したカラー画像を読み取り可能な画像
処理装置を提供できる。
【0127】また、本発明によれば、所定の周期で複数
のカラー画像データを読み取るとともに、複数のカラー
画像データに対応する走査位置を検出し、画像データを
第1画像記憶手段に写像するに際し、読み取った複数の
カラー画像データのうち、1つの選択画像データを第1
画像記憶手段に格納し、重なり走査領域内の、選択画像
データと第1画像記憶手段に格納された格納データとか
ら走査位置の位置ずれを補正するようにし、かつ上記所
定の周期ごとの上記補正された走査位置を得るための補
正情報を格納する補正情報記憶手段と、上記所定の周期
ごとの上記読み取られた複数のカラー画像データを格納
する第2画像記憶手段とを備えるようにしたので、単色
化手段を必要とすることなく、記憶手段のコストを低減
したカラー画像を読み取り可能な画像処理装置を提供で
きる。
【0128】また、本発明によれば、複数のカラー画像
データとして、レッド,グリーン,ブルーの画像データ
を読み取り、選択画像データとしてグリーンの画像デー
タを選択するようにしたので、グリーンの画像データは
単色画像データに近いことから、単色化手段を必要とす
ることなく、記憶手段のコストを低減したレッド,グリ
ーン,ブルーの画像データを読み取り可能な画像処理装
置を提供できる。
【0129】また、本発明によれば、複数のカラー画像
データとして、シアン,グリーン,イエローの画像デー
タを読み取り、選択画像としてグリーンの画像データを
選択するようにしたので、グリーンの検出がシアン,イ
エローの分光フィルタを重ねることにより可能であるこ
とから、ラインイメージセンサの製造工程を少なくする
ことができ、さらに製造コストを低減したカラー画像を
読み取り可能な画像処理装置を提供できる。
【0130】また、本発明によれば、補正情報記憶手段
が、補正情報として、走査位置と該走査位置に対応する
補正値とを格納するようにしたので、補正情報を読み取
り周期ごとに格納すればよく、該補正情報記憶手段にお
ける格納フォーマットが簡単なものとなる。
【0131】また、本発明によれば、カラー原稿を走査
して読み取られたカラー画像データと、該カラー画像デ
ータに対応する走査位置とを逐次入力し、上記カラー画
像データから濃淡画像データと色画像データとを生成
し、走査位置に基づいて濃淡画像データを第1画像記憶
手段に格納し、重複して走査する重なり走査領域内の、
上記輝度画像データと上記第1画像記憶手段に格納され
た格納データとから上記走査位置の位置ずれを検出し、
該検出した位置ずれを補正した走査位置に基づいて上記
濃淡画像データを上記第1画像記憶手段に格納し、上記
補正した走査位置に基づいて上記色画像データを第2画
像記憶手段に格納するようにしたので、濃淡画像データ
から位置ずれ補正情報を抽出し、濃淡画像データ及び色
画像データを、該抽出した補正情報によって接続合成す
ることが出来るため、カラー画像でも、モノクロと同じ
演算量で位置ずれ補正した合成画像を得ることができ、
回路を簡略化して製造コストを低減できるカラー読み取
り可能な画像処理装置を提供できる。
【0132】また、本発明によれば、上記色画像データ
を、後で上記濃淡画像データとともに用いてカラー画像
データを再生できる状態に保持するようにして、該色画
像データのデータ量を削減し、第2画像記憶手段に格納
するようにしたので、視覚上の画質劣化を抑えながら、
記憶手段の容量を削減することができるため、さらに製
造コストを低減できるカラー読み取り可能な画像処理装
置を提供できる。
【0133】また、本発明によれば、上記濃淡画像デー
タとして輝度データを用い、色画像データとして色差画
像データを用いるようにしたので、カラー画像データか
ら濃淡画像データ及び色画像データを生成するための演
算量を低減することができ、より一層、製造コストを低
減できるカラー読み取り可能な画像処理装置を提供でき
る。
【0134】また、本発明によれば、上記第1画像記憶
手段,上記補正情報記憶手段,及び上記第2画像記憶手
段を、それぞれメモリで構成するようにしたので、記憶
手段の構成を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による画像処理装置の
構成を示すブロック図ある。
【図2】 図1の画像処理装置の詳細な構成を示すブロ
ック図である。
【図3】 図2の走査位置検出回路の動作説明図であ
る。
【図4】 図2のラインイメージセンサの両端部画素の
座標算出を示す説明図図である。
【図5】 図2のラインイメージセンサの走査領域の説
明図である。
【図6】 図2の第1画像メモリの説明図である。
【図7】 図2の写像回路の構成を示すブロック図であ
る。
【図8】 図2の相関テーブルの説明図である。
【図9】 図1の画像処理装置における画素密度変換の
説明図である。
【図10】 図2の第1画像メモリのアドレス配置図で
ある。
【図11】 図1の画像処理装置における高密度化画像
データの第1画像メモリへの写像動作の説明図である。
【図12】 図1の画像処理装置におけるライン番号と
画像データとの関係を示す図(図12(a) ),補正情報
メモリへの格納フォーマットを示す図(図12(b) ),
及び第2画像メモリへの格納フォーマットを示す図(図
12(c) )である。
【図13】 本実施の形態2による画像処理装置の詳細
な構成を示すブロック図である。
【図14】 図13の画像処理装置における第2画像メ
モリへの格納フォーマットを示す図である。
【図15】 本実施の形態3による画像処理装置の詳細
な構成を示すブロック図である。
【図16】 図13,図15のラインイメージセンサの
構成を模式的に示す上面図(図16(a) ),及び他の実
施の形態におけるラインイメージセンサの構成を模式的
に示す上面図(図16(b) ,図16(c) )である。
【図17】 本実施の形態4による画像処理装置の詳細
な構成を示すブロック図である。
【図18】 図17のデータ削減回路におけるR−Yデ
ータ,及びB−Yデータの間引き処理を説明するための
模式図であって、第1画像メモリにおけるYデータの格
納状態を表す図(図18(a) )、第2画像メモリにおけ
るR−Yデータの格納状態を表す図(図18(b) )、及
び第2画像メモリにおけるB−Yデータの格納状態を表
す図(図18(c) )である。
【図19】 R−Yデータ,及びB−Yデータの第2画
像メモリへの格納フォーマットを示す図である。
【図20】 R−Yデータ及びB−Yデータに用いる格
納アドレスC_ADRnの構成を示す図である。
【図21】 本実施の形態4におけるYデータの第1画
像メモリでの格納状態を示す模式図である。
【符号の説明】
1 ラインイメージセンサ 2a,2b エンコーダ 3 走査位置検出回路 4 画像バッファ 5 写像回路 6 第1画像メモリ 7 位置ずれ検出回路 31,32 車輪 33,35 位置カウンタ 37 位置座標検出回路 51 画素密度変換回路 52 座標値算出回路 53 整数化回路 54 アドレス生成回路 55 誤差算出回路 56 比較回路 57 アクセス回路 61 写像データ 62 写像アドレス 63 相関検出ドレス 64 格納済データ 65 平面画像データ格納領域(メモリ65) 66 走査確認情報格納領域(メモリ66) 67 相関テーブル 71 重なり領域回路 72 画像相関回路 73 補正量算出回路 74 位置補正回路 100 画像処理装置 102 アンプ 103 A/D変換回路 104 筐体 105a,105b 2値化回路 111 接続処理回路 112 補正情報メモリ 113 第2画像メモリ 114 インタフェース 116 単色化回路 200 パソコン 201 バス 202 ハードディスクドライブ 203 CPU 204 フレームメモリ 205 CRT 300 走査位置座標 341,361 パルス 400 濃淡画像データ 400a R画像データ 400b G画像データ 400c B画像データ 701 判定信号 702 オフセット値 703 位置補正量 710 補正走査位置座標 800 輝度/色差変換回路 801 色差(B−Y)データ 802 色差(G−Y)データ 803 輝度(Y)データ 810 データ削減回路 811 間引いた色差(B−Y)データ 812 間引いた色差(R−Y)データ 814 色差データ転送経路 900 第2画像メモリ 1001 単位記憶領域 ADRn 格納アドレス B 画像読み取り部 C_ADRn 間引いた格納アドレス Pn 画素データ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04N 1/46 B41J 3/00 B (72)発明者 仲 昭行 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 曽我美 淳 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 富田 常張 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−107479(JP,A) 特開 平6−155728(JP,A) 特開 昭62−299874(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/04 - 1/207 H04N 1/40 - 1/409 H04N 1/46 - 1/64

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿上を走査せしめられて、所定の周期
    で該原稿のM値濃淡画像データを読み取る読み取り手段
    と、 上記M値濃淡画像データに対応する走査位置を検出する
    走査位置検出手段と、 上記読み取られたM値濃淡画像データをN(N<M)値
    画像データに変換するN値化変換手段と、 上記N値画像データを格納するための第1画像記憶手段
    と、 重複して走査する重なり走査領域内の、上記変換された
    N値画像データと上記第1画像記憶手段に格納された画
    像データとから上記走査位置の位置ずれを検出し、該位
    置ずれを補正する補正値を出力する位置ずれ検出手段
    と、 上記補正値に基づき上記検出された走査位置を補正する
    補正手段と、 逐次変換される上記N値画像データを、上記補正された
    走査位置に基づき上記第1画像記憶手段に格納する写像
    手段と、 上記所定の周期ごとの、上記補正された走査位置を得る
    ための補正情報を格納する補正情報記憶手段と、 上記所定の周期ごとの上記読み取られた濃淡画像データ
    を格納する第2画像記憶手段とを備えたことを特徴とす
    る画像処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像処装置におい
    て、 上記N値化変換手段は、2値化処理を行うものであるこ
    とを特徴とする画像処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の画像処装置におい
    て、 上記補正情報記憶手段は、上記補正情報として、上記検
    出された走査位置と該走査位置に対応する上記補正値と
    を格納するものであることを特徴とする画像処理装置。
  4. 【請求項4】 カラー原稿を走査して読み取られた複数
    のカラー画像データと、該複数のカラー画像データに対
    応する走査位置とを所定の周期で入力し、走査位置に基
    づいて、上記複数のカラー画像データを単色化画像デー
    タに変換して第1画像記憶手段に格納する画像処理装置
    であって、 重複して走査する重なり走査領域内の、上記単色化画像
    データと上記第1画像記憶手段に格納された格納データ
    とから上記走査位置の位置ずれを検出し、該位置ずれを
    補正する補正値を出力する位置ずれ検出手段と、 上記補正値に基づき上記走査位置を補正する補正手段
    と、 上記補正された走査位置に基づいて上記単色化画像デー
    タを上記第1画像記憶手段に格納する写像手段と、 上記所定の周期ごとの、上記補正された走査位置を得る
    ための補正情報を格納する補正情報記憶手段と、 上記所定の周期ごとの上記複数のカラー画像データを格
    納する第2画像記憶手段とを備えたことを特徴とする画
    像処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の画像処装置におい
    て、 上記補正情報記憶手段は、上記補正情報として、上記走
    査位置と該走査位置に対応する上記補正値とを格納する
    ものであることを特徴とする画像処理装置。
  6. 【請求項6】 カラー原稿を走査して読み取られた複数
    のカラー画像データと、該複数のカラー画像データに対
    応する走査位置とを所定の周期で入力し、走査位置に基
    づいて、上記複数のカラー画像データのうち、1つの選
    択画像データを第1画像記憶手段に格納する画像処理装
    置であって、 重複して走査する重なり走査領域内の、上記選択画像デ
    ータと上記第1画像記憶手段に格納された格納データと
    から上記走査位置の位置ずれを検出し、該位置ずれを補
    正する補正値を出力する位置ずれ検出手段と、 上記補正値に基づき上記走査位置を補正する補正手段
    と、 上記補正された走査位置に基づいて上記選択画像データ
    を上記第1画像記憶手段に格納する写像手段と、 上記所定の周期ごとの、上記補正された走査位置を得る
    ための補正情報を格納する補正情報記憶手段と、 上記所定の周期ごとの上記複数のカラー画像データを格
    納する第2画像記憶手段とを備えたことを特徴とする画
    像処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の画像処理装置におい
    て、 上記複数のカラー画像データとしてレッド,グリーン,
    ブルーの画像データが読み取られ、該読み取られたレッ
    ド,グリーン,ブルーの画像データを,入力するととも
    に,上記第2画像記憶手段に格納し、かつ上記選択画像
    データとしてグリーンの画像データを第1画像記憶手段
    に格納するとともに、該選択画像データとしてのグリー
    ンの画像データに基づき位置ずれ補正を行うことを特徴
    とする画像処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の画像処理装置におい
    て、 上記複数のカラー画像データとしてシアン,グリーン,
    イエローの画像データが読み取られ、該読み取られたシ
    アン,グリーン,イエローの画像データを,入力すると
    ともに,上記第2画像記憶手段に格納し、かつ上記選択
    画像データとしてグリーンの画像データを第1画像記憶
    手段に格納するとともに、該選択画像データとしてのグ
    リーンの画像データに基づき位置ずれ補正を行うことを
    特徴とする画像処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項6に記載の画像処装置におい
    て、 上記補正情報記憶手段は、上記補正情報として、上記走
    査位置と該走査位置に対応する上記補正値とを格納する
    ものであることを特徴とする画像処理装置。
  10. 【請求項10】 カラー原稿を走査して読み取られたカ
    ラー画像データと、該カラー画像データに対応する走査
    位置とを逐次入力し、上記カラー画像データから、該カ
    ラー画像データの濃淡に関する情報からなる濃淡画像デ
    ータと該カラー画像データの色彩に関する情報からなる
    色画像データとを生成し、走査位置に基づいて上記濃淡
    画像データを第1画像記憶手段に格納する画像処理装置
    であって、 重複して走査する重なり走査領域内の、上記濃淡画像デ
    ータと上記第1画像記憶手段に格納された格納データと
    から上記走査位置の位置ずれを検出し、該位置ずれを補
    正する補正値を出力する位置ずれ検出手段と、 上記補正値に基づき上記走査位置を補正する補正手段
    と、 上記補正された走査位置に基づいて上記濃淡画像データ
    を上記第1画像記憶手段に格納する第1の写像手段と、 上記色画像データを格納するための第2画像記憶手段
    と、 上記補正された走査位置に基づいて上記色画像データを
    上記第2画像記憶手段に格納する第2の写像手段とを備
    えたことを特徴とする画像処理装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の画像処理装置にお
    いて、 上記色画像データを、後で上記濃淡画像データとともに
    用いてカラー画像データを再生できる状態に保持するよ
    うにして、該色画像データのデータ量を削減する色画像
    データ削減手段をさらに有し、 上記第2の写像手段は、上記データ量を削減された色画
    像データを第2画像記憶手段に格納するものであること
    を特徴とする画像処理装置。
  12. 【請求項12】 請求項10又は11に記載の画像処理
    装置において、 上記濃淡画像データとして、上記カラー画像データの輝
    度データからなる輝度画像データを生成し、 上記色画像データとして、上記カラー画像データの色差
    データからなる色差画像データを生成することを特徴と
    する画像処理装置。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
    画像処理装置において、 上記第1画像記憶手段,上記補正情報記憶手段,及び上
    記第2画像記憶手段は、それぞれメモリからなることを
    特徴とする画像処理装置。
  14. 【請求項14】 請求項10ないし12のいずれかに記
    載の画像処理装置において、 上記第1画像記憶手段,及び上記第2画像記憶手段は、
    メモリからなることを特徴とする画像処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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