JP3184109B2 - 小型滑走艇の排気装置 - Google Patents

小型滑走艇の排気装置

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JP3184109B2
JP3184109B2 JP01857997A JP1857997A JP3184109B2 JP 3184109 B2 JP3184109 B2 JP 3184109B2 JP 01857997 A JP01857997 A JP 01857997A JP 1857997 A JP1857997 A JP 1857997A JP 3184109 B2 JP3184109 B2 JP 3184109B2
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    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01NGAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
    • F01N2590/00Exhaust or silencing apparatus adapted to particular use, e.g. for military applications, airplanes, submarines
    • F01N2590/02Exhaust or silencing apparatus adapted to particular use, e.g. for military applications, airplanes, submarines for marine vessels or naval applications

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  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主にウォータジ
ェットポンプで推進する小型滑走艇に搭載されるエンジ
ンの排気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の小型滑走艇では、主として2サ
イクルエンジンが使用されており、近年、2サイクルエ
ンジンにおいても排気浄化用触媒を排気管に装填した排
気装置が提案されている。また、こうした触媒を備えた
排気装置において、たとえば、特開平6−33753号
公報に記載のように、排気膨張室を隔壁で二室に区画し
て両室の間を隔壁に支持させた連結筒で連結し、その連
結筒内に触媒を設けるとともに、下流側室において前記
連結筒の前面に上壁から下向きに逆流防止用の防水壁を
垂設した構造の排気装置が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に記載の排気装置には、次のような点で改良の余地が
ある。
【0004】 触媒を排気管の口径に比べてかなり小
径の連結筒内に設けているので、排気ガスの流通抵抗が
触媒の位置で急に大きくなり、エンジンの馬力が低下し
たり、また触媒の位置で排気ガスの単位時間当たりの流
通量が減少するため、排気浄化効率が低下する。
【0005】 逆流防止用の防水壁が下向きに垂設さ
れているので、常態(転覆時以外)では逆流防止機能が
働かず、逆に排気ガスの流通抵抗が増してエンジンの馬
力が低下する原因になる。
【0006】 触媒の交換や点検あるいは清掃などメ
ンテナンスを行ううえで、構造的に困難である。
【0007】この発明は上述の点に鑑みなされたもの
で、触媒を装填したことによるエンジンの馬力低下がほ
とんどなく、触媒による排気ガスの浄化効果が高く、し
かも通常の航行時はもちろんのこと、仮に小型滑走艇が
転覆した場合にも、水マフラからエンジン内への冷却水
の逆流を防止できる小型滑走艇の排気装置を提供するこ
とを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めにこの発明(請求項1)にかかる小型滑走艇の排気装
置は、a)小型滑走艇に搭載されるエンジンの排気装置で
あって、b)前記エンジンの排気ポートに前端を接続した
排気管を二重壁構造にして冷却水ジャケットを二重壁間
に形成し、前記排気管の後端側を蛇腹チューブやゴムチ
ューブ等からなる可撓性二重筒継手を介して、内筒の後
端部をL形に上向きに屈曲させかつ後端部を除き二重管
構造にした排気内管の内側管に接続するとともに、c)前
記可撓性二重筒継手の外筒を前記排気内管の外側管に接
続し、前記排気内管を水マフラの入口内に嵌挿し、d)前
記冷却水ジャケット内の冷却水を、前記可撓性二重筒継
手の環状空間部より水マフラ内に導入可能に構成し、e)
前記排気管の後端部付近の大口径部に排気ガス浄化用触
媒を装着している。
【0009】上記した構成を有する排気装置によれば、
エンジンの排気ポートから排出される排気ガスは、排気
管内を通り触媒で浄化される。一方、排気管の冷却水ジ
ャケット内に、エンジンの冷却水ジャケットから流入し
た冷却水は、排気管内を通る排気ガスを冷却したのち、
可撓性二重筒継手の環状空間部より水マフラ内に流入
し、排気ガスの熱による可撓性二重筒継手の劣化を防止
する。また排気ガスは可撓性二重筒継手の内筒および排
気内管の内側管を通り上向きの開口から水マフラ内に流
入したのち、水マフラ内の底部に溜まっている冷却水と
ともに排気ガスが排出される。さらに触媒を排気管の大
口径部に配置したから、触媒を流通する排気ガスの流路
面積(開口断面)を大きくでき、流通抵抗が低減できる
ので、触媒を設けたことによるエンジンの馬力低下が最
小限に抑えられるとともに、浄化作用が高まる。
【0010】そして、小型滑走艇の通常の航行状態で
は、水マフラ内に溜まる冷却水の量が最大でも、内側管
の後端の上向き開口の位置が水面よりかなり高い位置に
なるため、水マフラ内の冷却水が内側管内からエンジン
側へ逆流するおそれはない。また、仮に小型滑走艇が転
覆した状態でも、内側管の後端の上向き開口の方が、水
マフラ内の冷却水の水面の高さよりもやや高い位置にく
るため、冷却水が内側管の後端開口から逆流するおそれ
はない。なお、可撓性二重筒継手を介して排気管と水マ
フラを接続しているので、エンジンおよび水マフラをそ
れぞれ船体に個々に固定した場合にも、エンジンの振動
に基づく位置ずれを可撓性二重筒継手が吸収する。
【0011】請求項2に記載のように、f)前記排気管に
おける前記冷却水ジャケットの後端を閉塞し、前記冷却
水ジャケットの後端付近と前記可撓性二重筒継手の外側
管入口付近とを、給水管で接続するとともに、g)前記可
撓性二重筒継手の外筒上部出口付近に排水管の一端を接
続してもよい。
【0012】請求項2に記載の排気装置によれば、冷却
水ジャケットの冷却水が可撓性二重筒継手の環状空間部
に流入し、この環状空間部内に徐々に溜まり、環状空間
部内が満たされると、オーバーフロー分が冷却水排出チ
ューブから排出される。そして可撓性二重筒継手の内筒
内を通る排気ガスを環状空間部内の冷却水が冷却すると
ともに、排気ガスの熱による可撓性二重筒継手の劣化を
防止する。
【0013】請求項3に記載のように、A)小型滑走艇に
搭載されるエンジンの排気装置であって、B)前記エンジ
ンの排気ポートに前端を接続した排気管を二重壁構造に
して冷却水ジャケットを二重壁間に形成し、前記排気管
の後端側をいったん上方に向けて所定高さまで達したの
ち下向きに戻る逆U字状排気ガス流路を備えた排気管部
材に接続し、C)この排気管部材を、水マフラの低い位置
に設けた入口内からほぼ水平に嵌挿した排気直管部に可
撓性継手を介して接続し、D)前記排気管部材を二重壁構
造にして二重壁間を冷却水ジャケットに形成し、前記排
気管の冷却水ジャケット内の冷却水を、排気管部材の冷
却水ジャケットの下向きの排気ガス流路又はその下流側
から排気管部材内に流入させて水マフラ内に導入可能に
構成し、E)前記排気管の後端部付近の大口径部に排気ガ
ス浄化用触媒を装着することができる。
【0014】請求項3に記載の排気装置によれば、エン
ジンの排気ポートから排出される排気ガスは、排気管内
の触媒で浄化されたのち、排気管部材の逆U字状排気ガ
ス流路および可撓性継手を通って水マフラ内に流入す
る。一方、冷却水は排気管の冷却水ジャケットから排気
管部材の冷却水ジャケットの下向きの排気ガス流路又は
その下流側から排気管部材内に流入し、可撓性継手を通
って水マフラ内に流入し、排気ガスの熱による可撓性継
手の劣化を防止する。また水マフラ内に流入した排気ガ
スは、水マフラ内に溜まっている冷却水とともに排出さ
れる。
【0015】そして、小型滑走艇の通常の航行状態で
は、水マフラ内に溜まっている冷却水が排気直管部から
エンジン側へ逆流しようとしても、逆U字状排気ガス流
路によって阻止される。また、仮に小型滑走艇が転覆し
た場合にも、排気直管部が水マフラ内の上下方向の中間
位置よりも高い位置にくるので、冷却水が排気直管部か
らエンジン側へ逆流するおそれはない。
【0016】請求項4に記載のように、請求項1に記載
の前記排気内管の内側管後端部の上向き開口、又は請求
項3に記載の前記排気直管部の後端側開口に、逆止弁を
取り付けることが望ましい。
【0017】請求項4に記載の排気装置によれば、排気
ガスが排出されるときに逆止弁が開放されるが、水マフ
ラ内に溜まっている冷却水が内側管又は排気直管部の開
口内に流入しようとすると、逆止弁が閉じて冷却水の浸
入が阻止される。
【0018】請求項5に記載のように、h)前記触媒の外
周に円環状支持板を固設し、前記排気管の触媒装着部を
前記冷却水ジャケットを含めて分割して前記円環状支持
板を挟持し、i)冷却水ジャケット内における円環状支持
板の位置に冷却水挿通口を設けることが望ましい。
【0019】請求項5に記載の排気装置によれば、比較
的寿命の短い触媒の交換および定期的な清掃などの作業
を簡単に行い得る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明にかかる小型滑走
艇の排気装置について実施の形態を図面に基づいて説明
する。
【0021】図1は本実施例にかかる排気装置を搭載し
た小型滑走艇を示す側面図、図2は本実施例にかかる排
気装置を示す側面図、図3は図2の排気装置の一部を拡
大して示す側面図である。
【0022】図1に示すように、排気装置10は小型滑
走艇1のエンジンルーム3内に設けられている。エンジ
ンルーム3は小型滑走艇1の船体2の後部のタンデム型
シート4の下方に形成されている。エンジンルーム3の
前部に2気筒の2サイクルエンジン9が床面(船体2)
上に固定して搭載され、このエンジン9によりドライブ
シャフト5を介して駆動されるウォータジェットポンプ
6および操舵ノズル7が、エンジンルーム3の下方のダ
クト8内に後端にかけて順に配設されている。
【0023】エンジンルーム3内において、図2に示す
ようにエンジン9の排気ポート9aに接続される排気装
置10は、排気管11と水マフラ(排気消音器ともい
う)12とを備え、排気管11の一端(前端)は排気ポ
ート9aに接続されており、水マフラ12はエンジンル
ーム3の床面(船体2)に固定されている。排気管11
の他端(後端)と水マフラ12の入口12aとは、弾性
継手13で接続されている。また、水マフラ12の出口
には、逆U字状の排出管14が接続されている。ダクト
8(図1)内の高圧部に冷却水の導入管15の入口が、
またダクト8(図1)内の低圧部に冷却水の排出管16
の出口がそれぞれ配置されている。
【0024】図3(a)に示すように、排気管11は二重
壁構造で、冷却水ジャケット11aが二重壁間に形成さ
れており、エンジン9の冷却水ジャケット(図示せず)
に連通し、そこから冷却水ジャケット11a内に冷却水
が導入される。排気管11の後部に大口径部11bが形
成され、その大口径部11b内に排気ガス浄化用の触媒
17が装填されている。触媒17の周囲には、円環状支
持板18が一体に装着されている。また大口径部11b
は前後に分割され、各分割部の周囲に外向きのフランジ
11cが一体に形成され、触媒17の円環状支持板18
を挟持し、フランジ11cの周囲に凹状のリング19を
巻き付けて締め付けることにより、触媒17が交換可能
に装填されている。円環状支持板18の冷却水ジャケッ
ト11aの位置には、複数の冷却水流通口18aが円周
方向に間隔をあけて開口されており、冷却水の流通が阻
害されない。
【0025】弾性継手13は耐熱ゴム製や金属製の蛇腹
状内筒13aと、ゴムチューブなどからなる外筒13b
との可撓性二重筒構造で、内筒13aと外筒13bの両
端に外向きのフランジ13c・13dが一体に取着され
ている。また排気管11の後端に外向きのフランジ11
dが一体に取着され、水マフラ12の入口12aにも外
向きのフランジ12bが一体に取着されている。排気管
11と弾性継手13とがフランジ11d・フランジ13
cを介して、弾性継手13と水マフラ12とがフランジ
13d・フランジ12bを介してそれぞれ接続されてい
る。
【0026】さらに内筒13aと外筒13bとの間の環
状空間部13hに連通する冷却水導入路13eが、フラ
ンジ13cの上部に外周面から半径方向に内向きに穿設
され、この冷却水導入路13eの入口と冷却水ジャケッ
ト11aの後端出口とがゴム製給水管20により接続さ
れている。フランジ13dの上部にも、内筒13aと外
筒13bとの間の環状空間部13hから半径方向に外向
きに穿設されて外部へ至る冷却水排出路13fが設けら
れ、またフランジ13dの下部と水マフラ12のフラン
ジ12bの下部には、一連に連通する冷却水挿通路13
gが設けられている。冷却水排出路13fの出口には、
ゴム製排水管21の一端が接続されている。
【0027】水マフラ12は前後両面が外向きに凸状の
壁面からなり、内部は第1室12A、第2室12B、第
3室12Cに仕切り壁12cで仕切られ、第1室12A
と第2室12Bとが連通筒12dで、第2室12Bと第
3室12Cとが連通筒12jでそれぞれ接続されてい
る。ただし、仕切り壁12cの下端部には、連通口12
gが開口され、冷却水が水マフラ12の下部に均等に溜
まるようになっている。第3室12C内には下部が開放
された排気出口管12eが、出口12fに向けて上向き
に立設されている。内側管22aの先端部をL形に上向
きに屈曲させかつ先端部を除き外側管22bで取り囲ん
で二重管構造にした排気内管22が、入口12aから内
部中央付近まで嵌挿されている。外側管22bの下面に
は冷却水の挿通口22cが開口され、排気管11の冷却
水ジャケット11aからゴム製給水管20により内筒1
3aと外筒13bとの間の環状空間部13hに導入され
た冷却水が水マフラ12内に流入し、また環状空間部1
3h内でオーバフローする冷却水がゴム製排水管21に
より排出される。なお、排気出口管12eは、上記逆U
字状排出管14の一部を構成する。
【0028】内側管22aの先端の上向き開口22a’
と水マフラ12の上壁12hとの間隔は、水マフラ12
内に溜まる冷却水の高さよりもやや広く設定されてい
る。これは、仮に小型滑走艇1が転覆したときに、水マ
フラ12内に溜まった冷却水がエンジン9内に逆流する
のを防止するためである。図3(b)に示すように、逆流
を一層確実に防止するために開口22a’に逆止弁22
dを取り付けることもできる。
【0029】次に、上記のようにして構成される本実施
例の排気装置10について、その作用を説明する。
【0030】エンジン9の排気ポート9aから排出され
る排気ガスは、排気管11内を通り触媒17で浄化され
て水マフラ12内に流入する。排気管11の冷却水ジャ
ケット11a内に、エンジン9の冷却水ジャケットから
流入した冷却水は、排気管11内を通る排気ガスを冷却
したのち、給水管20から弾性継手13の環状空間部1
3hに流入する。環状空間部13h内に流入した冷却水
の一部が冷却水挿通路13gから水マフラ12内に流入
するが、この流入量を超える冷却水が環状空間部13h
内に徐々に溜まり、環状空間部13h内が満たされる
と、オーバーフロー分が排水管21から排出される。そ
して、内筒13a内を通る排気ガスを環状空間部13h
内の冷却水が冷却するとともに、排気ガスの熱による内
筒13aの劣化を防止する。
【0031】排気ガスは内筒13aおよび内側管22a
を通り開口22a’から水マフラ12内の第1室12A
に流入し、連通筒12dを通り第2室12Bへ、さらに
連通筒12jを通り第3室12Cへ流入する。そして、
排気出口管12e(排出管14)から、水マフラ12内
の底部に溜まっている冷却水とともに排気ガスが排出さ
れる。
【0032】一方、逆流防止機能としては、小型滑走艇
1の通常の航行時には、水マフラ12内に溜まる冷却水
の量は最大で、排気出口管12eの下部側開口位置まで
であり、それ以上溜まろうとしても、冷却水が排気ガス
により排気出口管12eから押し出される。内側管22
aの先端の上向き開口22a’の位置は、排気出口管1
2eの下部側開口よりかなり高い位置にあるため、水マ
フラ12内の冷却水が内側管22a内に流入するおそれ
はない。また、仮に小型滑走艇1が転覆した場合には、
上記したとおり内側管22aの先端の上向き開口22
a’と水マフラ12の上壁12hとの間隔Lは、水マフ
ラ12内に溜まる冷却水の高さHよりもやや大きく設定
しているため、水マフラ12内の冷却水が内側管22a
内に流入するおそれはない。
【0033】本例の排気装置10は、小型滑走艇1の密
閉空間であるエンジンルーム3内に搭載されるが、エン
ジン9だけでなく排気装置10も冷却水で冷却されるた
めに温度の上昇が抑えられる。また、エンジン9と水マ
フラ12はエンジンルーム3内の床面上にそれぞれ独立
して固定されているが、エンジン9に一端が接続された
排気管11が弾性継手(可撓性継手)13を介して水マ
フラ12に接続されるために、エンジン9の振動等で排
気管11等が変位しても弾性継手13で吸収され、水マ
フラ12に伝わることがない。
【0034】図4は本発明の排気装置の他の実施例を示
すもので、図3に対応する側面図である。
【0035】本例の排気装置10’が上記実施例と主と
して異なるところは、図4に示すように、前端に外向き
のフランジ23aを備えた排気管部材23の途中上面に
セパレータ24を一体に又は別体で設け、このセパレー
タ24内の上方に向けて排気管部材23の底面から仕切
り板24aを上下方向の途中まで延設し、排気管部材2
3の後端と水マフラ12’の排気直管部25の入口とを
耐熱性のゴムチューブ26により接続したことである。
また、セパレータ24および排気管部材23の後端部を
除いて二重壁構造にして、二重壁間を冷却水ジャケット
24c・23cに形成するとともに、フランジ23aの
上端外面から半径方向内方にかけて冷却水ジャケット2
3cに連通する冷却水導入路23bを穿設し、この冷却
水導入路23bの入口と冷却水ジャケット11aの後端
出口がゴム製給水管27により接続されている。仕切り
板24aの下流側において冷却水ジャケット23cに冷
却水流出口23dを開口させており、そこから冷却水ジ
ャケット11a内の冷却水が流入する。
【0036】さらに水マフラ12’は、内側管22aに
相当する排気直管部25を備え、この排気直管部25は
前端部分を除いてパンチングメタルパイプから形成され
ている。また、この排気直管部25の設置位置は水マフ
ラ12’の上下方向の中間位置より低くなるように設定
されている。その他の構成については上記実施例と共通
するので、共通の部材には同一の符号を付して説明を省
略する。
【0037】続いて、本例の排気装置10’についてそ
の作用を図4に基づき説明する。
【0038】エンジン9(図2)の排気ポート9a(図
2)から排出される排気ガスは、排気管11内を通り触
媒17で浄化されたのち、排気管部材23、セパレータ
24、ゴムチューブ26および排気直管部25を通って
水マフラ12’内に流入する。一方、冷却水は排気管1
1の冷却水ジャケット11aから給水管27、冷却水導
入路23b、冷却水ジャケット23cを通り、冷却水流
出口23dから排気管部材23の仕切り板24aの下流
側に流入する。そして、ゴムチューブ26および排気管
部25を通り排気ガスとともに水マフラ12’内に流入
し、排気ガスの熱によるゴムチューブ26の劣化を防止
する。水マフラ12’内の第1室12Aに流入した排気
ガスは、連通筒12dを通り第2室12Bへ、さらに連
通筒12jを通り第3室12Cへ流入したのち、排気出
口管12e(排出管14)から、水マフラ12’内の底
部に溜まっている冷却水とともに排気ガスが排出され
る。
【0039】一方、逆流防止機能としては、小型滑走艇
1の通常の航行時には、水マフラ12’内に溜まってい
る冷却水が、排気直管部25、ゴムチューブ26および
排気管部材23から逆流しようとしても、仕切り板24
aによって阻止され排気管11側へは流入しない。ま
た、仮に小型滑走艇1が転覆した場合には、上記したと
おり排気直管部25が上下方向の中間より高い位置にく
るので、水マフラ12’内の冷却水が排気直管部25内
に流入するおそれはない。
【0040】上記の第2実施例では、セパレータ24と
その内部に立設した仕切り板24aで、いったん上方に
向けて所定高さまで達したのち下向きに戻る逆U字状の
排気ガス流路を形成したが、これに代えて、逆U字状に
屈曲させた排気管部材を用いてもよい。この場合、排気
管部材を二重壁構造にして二重壁間に冷却水ジャケット
を設けるとよい。また、冷却水ジャケット内から冷却水
を排出する位置は、下向きに戻る排気ガス流路あるいは
その下流側にする。さらに、所定高さとは、水マフラ1
2’の排気直管部25の内側開口25’の上端よりも高
い位置である。
【0041】上記実施例では、ウォータジェットポンプ
6で推進する小型滑走艇1に排気装置10・10’を搭
載しているが、小型滑走艇1の推進方式については特に
限定するものではない。
【0042】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明の小型滑走艇の排気装置には、次のような優れた
効果がある。
【0043】(1) 触媒を装填したことによるエンジンの
馬力低下がほとんどなく、触媒による排気ガスの浄化効
果が高く、しかも通常の航行時はもちろんのこと小型滑
走艇が転覆した場合にも、水マフラからエンジン内へ冷
却水が逆流するのを防止できる。さらに、エンジンの振
動を吸収して水マフラへの伝達を防止するための可撓性
二重管継手が、排気ガスで熱劣化するのを防止できる。
【0044】(2) 請求項2に記載の排気装置では、可撓
性二重筒継手の内筒内を通る排気ガスを環状空間部内の
冷却水で冷却するとともに、排気ガスの熱による可撓性
二重筒継手の劣化を防止する。
【0045】(3) 請求項3に記載の排気装置も、構造は
異なるが請求項1の排気装置とほぼ同様の効果がある。
【0046】(4) 請求項4に記載の排気装置では、水マ
フラ内に溜まっている冷却水がエンジンへ逆流するの
を、逆止弁によって確実に防止できる。
【0047】(5) 請求項5に記載の排気装置では、触媒
の交換や定期的な清掃などの作業が簡単にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる排気装置を搭載した小
型滑走艇を示す側面図である。
【図2】本実施例にかかる排気装置を示す側面図であ
る。
【図3】図3(a)は図2の排気装置の一部を拡大して示
す側面図、図3(b)は排気内管の開口に逆止弁を設けた
実施例を示す部分拡大断面図である。
【図4】本発明の排気装置の他の実施例を示すもので、
図3に対応する側面図である。
【符号の説明】 1 小型滑走艇 2 船体 3 エンジンルーム 9 エンジン 10・10’排気装置 11 排気管 12・12’水マフラ 13 弾性継手 17 触媒 18 円環状支持板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F01N 7/12 ZAB F02B 67/00 ZABF F02B 67/00 ZAB B63H 21/26 ZABM (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01N 3/24 B63H 20/00 F01N 1/08 F01N 7/12 F02B 67/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小型滑走艇に搭載されるエンジンの排気
    装置であって、 前記エンジンの排気ポートに前端を接続した排気管を二
    重壁構造にして冷却水ジャケットを二重壁間に形成し、
    前記排気管の後端側を蛇腹チューブやゴムチューブ等か
    らなる可撓性二重筒継手を介して、内側管の後端部をL
    形に上向きに屈曲させかつ後端部を除き二重管構造にし
    て二重壁間を冷却水ジャケットに形成した排気内管の内
    側管に接続するとともに、 前記可撓性二重筒継手の外筒を前記排気内管の外側管に
    接続し、前記排気内管を水マフラの入口内に嵌挿し、 前記冷却水ジャケット内の冷却水を、前記可撓性二重筒
    継手の環状空間部より水マフラ内に導入可能に構成し、 前記排気管の後端部付近の大口径部に排気ガス浄化用触
    媒を装着したことを特徴とする小型滑走艇の排気装置。
  2. 【請求項2】 前記排気管における前記冷却水ジャケッ
    トの後端を閉塞し、前記冷却水ジャケットの後端付近と
    前記可撓性二重筒継手の外筒入口付近とを、給水管で接
    続するとともに、前記可撓性二重筒継手の外筒上部出口
    付近に排水管の一端を接続した請求項1記載の小型滑走
    艇の排気装置。
  3. 【請求項3】 小型滑走艇に搭載されるエンジンの排気
    装置であって、 前記エンジンの排気ポートに前端を接続した排気管を二
    重壁構造にして冷却水ジャケットを二重壁間に形成し、
    前記排気管の後端側をいったん上方に向けて所定高さま
    で達したのち下向きに戻る逆U字状排気ガス流路を備え
    た排気管部材に接続し、 この排気管部材を、水マフラの低い位置に設けた入口側
    開口内からほぼ水平に嵌挿した排気直管部に可撓性継手
    を介して接続し、 前記排気管部材を二重壁構造にして二重壁間を冷却水ジ
    ャケットに形成し、前記排気管の冷却水ジャケット内の
    冷却水を、排気管部材の冷却水ジャケットの下向きの排
    気ガス流路又はその下流側から排気管部材内に流入させ
    て水マフラ内に導入可能に構成し、 前記排気管の後端部付近の大口径部に排気ガス浄化用触
    媒を装着したことを特徴とする小型滑走艇の排気装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の前記排気内管の内側管
    後端部の上向き開口、又は請求項3に記載の前記排気直
    管部の後端側開口に、逆止弁を取り付けた小型滑走艇の
    排気装置。
  5. 【請求項5】 前記触媒の外周に円環状支持板を固設
    し、前記排気管の触媒装着部を前記冷却水ジャケットを
    含めて分割して前記円環状支持板を挟持し、冷却水ジャ
    ケット内における円環状支持板の位置に冷却水挿通口を
    設けた請求項1〜4のいずれかに記載の小型滑走艇の排
    気装置。
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