JP3763500B2 - 船舶用機関の湿式排気消音器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、船舶用機関から排出される排気ガスと該船舶用機関の冷却水との混合物を消音しながら外部へ排出する船舶用機関の湿式排気消音器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、船舶用機関から排出される排気ガスと該船舶用機関の冷却水との混合物を消音しながら外部へ排出する船舶用機関の湿式排気消音器は知られている。例えば、図8に示すように、船体1’内に船舶用機関であるエンジン3’が配設され、該エンジン3’の後方には湿式排気消音器61を配置しており、該湿式排気消音器61内部には所定の容積を有する膨張室68が形成されている。該湿式排気消音器61は排気配管62によってエンジン3’と連結され、該湿式排気消音器61の排気配管62が接続された側とは反対側に排気口64が形成されている。また、該排気口64は、船体1の後端部に設けた排気管63と接続されている。更に、前記排気配管62の水平部65には冷却水管67が接続されて、エンジン3’の冷却水を該排気配管62へ案内するように構成している。
【0003】
そして、エンジン3’から排出される排気ガスは、冷却水管67から供給される冷却水とともに、前記排気配管62を通過して湿式排気消音器61内へ流入する。湿式排気消音器61内へ流入した排気ガスは、該湿式排気消音器61の膨張室68内で膨張し、その後、排気口64から排気管63を通じて、排気ガス及び冷却水が外部へ排出される。
【0004】
このように、エンジン3’から排出される排気ガスを、湿式排気消音器61内の膨張室68で一旦膨張させた後に外部へ排出することで、排気ガスが外部へ排出される際に急激に膨張して騒音を発することを防止していた。また、冷却水を排気配管62内へ供給することで、供給された冷却水が排気ガスの圧力により該排気ガスが排出される方向に導かれて、排気ガスとともに外部に排出されるように構成していた。そして、前記排気配管62は、冷却水が該排気配管62内に供給される部分よりもエンジン3’側の部分を上方に屈曲させて逆流防止部66を形成し、外部から前記排気管63を通じて海水等が侵入して、エンジン3’内へ逆流しないように、また、冷却水管67から供給される冷却水がエンジン3’内へ逆流しないように構成していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述のような湿式排気消音器61は、内部に形成された膨張室68が一つしかないため、消音効果が必ずしも充分でない場合があった。また、外部から海水等がエンジン3’内へ逆流しないように、湿式排気消音器61とエンジン3’内とを連結する排気配管62を上方に屈曲させて逆流防止部を形成しているため、エンジン3’や該排気配管62等が配設されている機関室の天井を高く構成する必要があった。この結果、船体1’のデッキ2’は、機関室部分のデッキ69のみを高位置に配置しなければならず、他の部分と段差が生じるためにデッキ上での作業性が悪化していた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
船舶用機関から排出される排気ガスと、該船舶用機関の冷却水との混合物を消音しながら外部へ排出する船舶用機関の湿式排気消音器において、該湿式排気消音器の内部の空間を仕切板により、上下方向へ複数の膨張室に分割し、お互いに隣接する膨張室を連通パイプにより連通し、前記排気ガスと冷却水との混合物を最下方の膨張室へ排気入口から流入させ、該混合物を排気ガスの圧力により上段膨張室へ、連通パイプにより送出すると共に、該上段膨張室に設けた排気出口から排出するように構成し、該上段膨張室と下段膨張室とを連通する連通パイプを、前記仕切板に取り付け、該下段膨張室内に突出した連通パイプの下端部を斜めに切断して、排気ガス及び冷却水の受け入れ面積が広くなるように構成し、該斜めに切断した部分を排気入口の方向に開口し、該連通パイプの上端は、該上段膨張室の下面、即ち、仕切板の上面よりも適宜寸法だけ上方に延設したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の湿式排気消音器を搭載した船舶の後部を示す側面図、図2は湿式排気消音器を示す側面断面図、図3は同じく平面図、図4は湿式排気消音器の第二の実施例を示す側面図、図5は同じく平面図、図6は湿式排気消音器の第三の実施例を示す側面図、図7は同じく平面図、図8は従来の湿式排気消音器を搭載した船舶の後部を示す側面図である。
【0008】
まず、船舶に搭載した本発明の湿式排気消音器11の配管構成等について説明する。
図1において、船体1内に船舶用機関であるエンジン3が配設され、該エンジン3の後方には湿式排気消音器11を配置している。また、船体1の後端部には、エンジン3からの排気ガスを外部へ排出する排気管13が配設されている。尚、図1にはエンジン3が湿式排気消音器11よりも前方に配置されている例を示しているが、必ずしも前方でなくてよい。例えば、Vアングルドライブ方式のような場合は、エンジンが湿式排気消音器よりも後方や側方に配置される場合があり、このような場合にも本発明を適用できる。
【0009】
前記湿式排気消音器11には排気入口16が形成され、さらに排気出口14が形成されている。該排気入口16とエンジン3の排気口18とが排気配管12によって連結されており、排気配管12の前端部と排気入口16とはゴムホース19によって接続されている。また、該排気出口14と排気管13とがゴムホース19を介して連結されている。
【0010】
前記排気配管12の途中部には冷却水管17が連結され、ミキシング部15を形成している。そして、エンジン3の冷却水が該冷却水管17を通じてミキシング部15へ供給されるように構成している。前記湿式排気消音器11内の空間は仕切板22によって上下方向に二分割されて、所定の容積を有した部屋である下段膨張室54と上段膨張室55とが形成されている。下方に形成された下段膨張室54に前記排気入口16を設けて、上方に形成された上段膨張室55に前記排気出口14を設けている。また、該下段膨張室54と上段膨張室55とは、連通パイプ23によってお互いに連通されている。
【0011】
そして、エンジン3から排出された排気ガスは、排気配管12を通じて湿式排気消音器11の下段膨張室54へ案内され、前記冷却水管17から排気配管12のミキシング部15へ供給された冷却水は排気ガスの圧力によって、該排気ガスとともに該下段膨張室54へ送出される。湿式排気消音器11の下段膨張室54へ流入した排気ガスと冷却水との混合物は、排気ガスの圧力によって連通パイプ23を通じて前記上段膨張室55へ送出され、その後、該上段膨張室55の排気出口14から排気管13を通じて外部へ排出される。即ち、排気ガスが排出される排気配管12へ、エンジン3の冷却水を供給することで、該冷却水を排気ガスとともに外部へ排出することができるのである。
【0012】
この場合、湿式排気消音器11の下段膨張室54へ流入した排気ガスは、該下段膨張室54内で膨張し、その後、更に、上方の上段膨張室55で膨張して外部へ排出される。このように、複数の上下段膨張室54・55を形成し、排気ガスを多段階的に徐々に膨張させることで優れた消音効果が奏されて、排気ガスが排気管13から排出される際に発生する騒音が減少されるのである。
【0013】
次に、湿式排気消音器11について説明する。
図2、図3において、湿式排気消音器11の本体21は上下を閉じた略円筒形状に形成されており、内部の空間を仕切板22によって上下方向に二分割し、上段膨張室55と下段膨張室54とを形成している。該下段膨張室54の側面には、エンジン3からの排気ガス、及び、エンジン3の冷却水の下段膨張室54への入口である排気入口16を形成し、上段膨張室55の側面には、排気ガス及び冷却水を排出する排気出口14を形成している。
【0014】
そして、下段膨張室54と上段膨張室55とは、連通パイプ23によってお互いに連通している。該連通パイプ23はパイプ状部材で構成され、その下端部を斜めに切断して排気ガス及び冷却水の受け入れ面積が広くなるように構成しており、前記仕切板22に取り付けられている。該連通パイプ23の上端は、上段膨張室55の下面、即ち、仕切板22の上面よりも適宜寸法27だけ上方に延設され、排気出口14から上段膨張室55内に海水等が侵入してきた場合に、その海水等が下段膨張室54内へ入り込まないように構成している。
【0015】
また、前記仕切板22の上面には複数の補強板25・25・・・を取り付けて、該仕切板22の強度、及び、連通パイプ23の固定強度の向上を図っている。更に、本体21の側面の下端部にはドレンコック29を設けて、下段膨張室54内に水が溜まった場合等、凍結を防ぐ必要に応じて該ドレンコック29から水を排出するように構成している。そして、同じく本体21の側面の下端部に据付金具28・28・・・を固設している。尚、湿式排気消音器11の各構成部材は、ステンレス、又は、合成樹脂等で形成されている。
【0016】
このように、湿式排気消音器11内を上下二段の下段膨張室54と上段膨張室55とに分割して構成したので、湿式排気消音器11の下段膨張室54へ流入した排気ガスは、該下段膨張室54内で膨張した後に、更に上方の上段膨張室55で膨張して排気出口14から排出されることとなり、該排気ガスは多段階的に徐々に膨張して、排出される際に発生する騒音を小さく抑えることができる。
【0017】
また、エンジン3を停止しているとき等には、排気出口14に連結した排気管13から海水等が湿式排気消音器11の上段膨張室55へ侵入してくる場合があるが、湿式排気消音器11においては、下段膨張室54と上段膨張室55とを連通する連通パイプ23の上端を、該上段膨張室55の下面よりも適宜寸法27だけ上方に延設してあるので、排気管13を通じて海水等が上段膨張室55内に侵入してきたとしても、下段膨張室54内へ入り込むことはない。即ち、排気管13から排気経路に海水等が侵入したとしても、エンジン3へ逆流することを防止できるのである。更に、図2において、エンジン3からの排気ガスと冷却水管17から供給される冷却水とが混合されるミキシング部15は、エンジン3の排気口18よりも低位置に配置して、冷却水が排気口からエンジン3内へ逆流することを防止している。以上の如く、本湿式排気消音器11は簡単な構成でありながら、優れた消音効果と水の逆流防止機能とを併せて有しているのである。
【0018】
これにより、例えば、エンジン3と湿式排気消音器11とを連結する排気配管12の途中部を上方に屈曲させたような逆流防止部を形成する必要がなくなり、エンジン3等を配設した機関室の天井を低く構成することができる。従って、図1におけるデッキ2全体を同じ高さに構成することができて、該デッキ2上での作業性を向上することができる。
【0019】
尚、湿式排気消音器11の内部空間は、上下方向へ二段よりも多くの段数の部屋、即ち、膨張室に分割して構成してもよい。この場合、お互いに隣接する膨張室をそれぞれ連通パイプにより連通し、排気入口16を最下方の膨張室へ形成し、排気出口14を最上方の膨張室に形成し、最上方の膨張室とその下方の膨張室とを連通する連通パイプを、該最上方の膨張室の下面よりも上方へ延設するのである。また、排気入口16と排気出口14の設置方向は互いに反対方向である必要はなく、互いに任意の方向に設置して構成してもよい。
【0020】
次に、湿式排気消音器の別実施例について説明する。
図4、図5において、湿式排気消音器30の本体31は上下を閉じた略円筒形状に形成され、内部の空間を仕切板32によって上下方向に二分割し、上段膨張室57と下段膨張室56とを形成している。また、該下段膨張室56の側面には、エンジン3からの排気ガス、及び、エンジン3の冷却水の下段膨張室56への入口である排気入口36を形成し、上段膨張室57の側面には、排気ガス及び冷却水を排出する排気出口34を形成している。
【0021】
そして、下段膨張室56と上段膨張室57とは、連通パイプ33によってお互いに連通している。該連通パイプ33はパイプ状部材で構成され、その下端部を斜めに切断して排気ガス及び冷却水の受け入れ面積が広くなるように構成しており、前記仕切板32に取り付けられている。該連通パイプ33の上端は、上段膨張室57の下面、即ち、仕切板32の上面よりも適宜寸法37だけ上方に延設され、排気出口34から上段膨張室57内に海水等が侵入してきた場合に、その海水等が下段膨張室56内へ入り込まないように構成している。
【0022】
また、前記仕切板32の上面には複数の補強板35・35・・・を取り付けて、該仕切板32の強度、及び、連通パイプ33の固定強度の向上を図っている。更に、本体31の側面の下端部にはドレンコック39を設けて、下段膨張室56内に水が溜まった場合等凍結を防ぐ必要に応じて該ドレンコック39から水を排出するように構成している。同じく本体31の側面の下端部には、防食剤取付プラグ51を設けて、湿式排気消音器30内部の防食処理効果が長期に渡って維持できるように構成している。また、本体30の側面の下端部に据付金具38・38・・・を固設している。尚、湿式排気消音器30の各構成部材は、ステンレス、又は、合成樹脂等で形成されている。
【0023】
このように、湿式排気消音器30内を上下二段の下段膨張室56と上段膨張室57とに分割して構成して、排気ガスが該湿式排気消音器30から排出される際に発生する騒音を小さく抑えるようにしている。そして、下段膨張室56と上段膨張室57とを連通する連通パイプ33の上端を、該上段膨張室57の下面よりも適宜寸法37だけ上方に延設して外部からの海水等のエンジン3への逆流を防止している。また、湿式排気消音器30の内部空間は、前記湿式排気消音器11と同様に上下方向へ二段よりも多くの段数の膨張室に分割して構成してもよい。
【0024】
次に、湿式排気消音器の第二の別実施例について説明する。
図6、図7において、湿式排気消音器40の本体41は略直方体形状に形成され、内部の空間を仕切板42によって上下方向に二分割し、上段膨張室59と下段膨張室58とを形成している。また、該下段膨張室58の側面には、エンジン3からの排気ガス、及び、エンジン3の冷却水の下段膨張室58への入口である排気入口46を形成し、上段膨張室59の側面には、排気ガス及び冷却水を排出する排気出口44を形成している。
【0025】
そして、下段膨張室58と上段膨張室59とは、連通パイプ43によってお互いに連通している。該連通パイプ43はパイプ状部材で構成され、その下端部を斜めに切断して排気ガス及び冷却水の受け入れ面積が広くなるように構成しており、前記仕切板42に取り付けられている。該連通パイプ43の上端は、上段膨張室59の下面、即ち、仕切板42の上面よりも適宜寸法47だけ上方に延設され、排気出口44から上段膨張室59内に水等が侵入してきた場合に、その水等が下段膨張室58内へ入り込まないように構成している。
【0026】
また、前記仕切板42の下面には補強板45・45を取り付けて、該仕切板42の強度、及び、連通パイプ43の固定強度の向上を図っている。そして、本体40の側面の下端部に据付金具48・48・・・を固設している。尚、湿式排気消音器40の各構成部材は、ステンレス、又は、合成樹脂等で形成されている。
【0027】
このように、湿式排気消音器40内を上下二段の下段膨張室58と上段膨張室59とに分割して構成して、排気ガスが該湿式排気消音器40から排出される際に発生する騒音を小さく抑えるようにしている。そして、下段膨張室58と上段膨張室59とを連通する連通パイプ43の上端を、該上段膨張室59の下面よりも適宜寸法47だけ上方に延設して外部からの海水等のエンジン3への逆流を防止している。また、湿式排気消音器40の内部空間は、前記湿式排気消音器11と同様に上下方向へ二段よりも多くの段数の膨張室に分割して構成してもよい。
【0028】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するのである。
船舶用機関から排出される排気ガスと、該船舶用機関の冷却水との混合物を消音しながら外部へ排出する船舶用機関の湿式排気消音器において、該湿式排気消音器の内部の空間を仕切板により、上下方向へ複数の膨張室に分割し、お互いに隣接する膨張室を連通パイプにより連通し、前記排気ガスと冷却水との混合物を最下方の膨張室へ排気入口から流入させ、該混合物を排気ガスの圧力により上段膨張室へ、連通パイプにより送出すると共に、該上段膨張室に設けた排気出口から排出するように構成し、該上段膨張室と下段膨張室とを連通する連通パイプを、前記仕切板に取り付け、該下段膨張室内に突出した連通パイプの下端部を斜めに切断して、排気ガス及び冷却水の受け入れ面積が広くなるように構成し、該斜めに切断した部分を排気入口の方向に開口し、該連通パイプの上端は、該上段膨張室の下面、即ち、仕切板の上面よりも適宜寸法だけ上方に延設したので、湿式排気消音器の最下方の部屋へ流入した排気ガスが、最上方の部屋へ至るまでに多段階的に徐々に膨張することとなって、排出される際に発生する騒音を小さく抑えることができた。
また、最上方の部屋とその下方の部屋とを連通する連通部材を、該最上方の部屋の下面よりも上方へ延設したので、海水等が排気出口から最上方の部屋内に侵入してきたとしても、船舶用機関へ逆流することを防止することができた。
【0029】
以上の如く、本湿式排気消音器は簡単な構成で、優れた消音効果と水の逆流防止機能とを併せて有することができたのである。これにより、例えば、船舶用機関と湿式排気消音器とを連結する排気配管の途中部を上方に屈曲させたような逆流防止部を形成する必要がなくなり、船舶用機関等を配設した機関室の天井を低く構成することができ、船体のデッキ全体を同じ高さに構成することができて、該デッキ上での作業性を向上することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の湿式排気消音器を搭載した船舶の後部を示す側面図である。
【図2】 湿式排気消音器を示す側面断面である。
【図3】 同じく平面図である。
【図4】 湿式排気消音器の第二の実施例を示す側面図である。
【図5】 同じく平面図である。
【図6】 湿式排気消音器の第三の実施例を示す側面図である。
【図7】 同じく平面図である。
【図8】 従来の湿式排気消音器を搭載した船舶の後部を示す側面図である。
【符号の説明】
2 デッキ
3 エンジン(船舶用機関)
11 湿式排気消音器
14 排気出口
15 ミキシング部
16 排気入口
17 冷却水管
22 仕切板
23 連通パイプ(連通部材)
54・55 膨張室(部屋)
Claims (1)
- 船舶用機関から排出される排気ガスと、該船舶用機関の冷却水との混合物を消音しながら外部へ排出する船舶用機関の湿式排気消音器において、
該湿式排気消音器の内部の空間を仕切板により、上下方向へ複数の膨張室に分割し、お互いに隣接する膨張室を連通パイプにより連通し、前記排気ガスと冷却水との混合物を最下方の膨張室へ排気入口から流入させ、該混合物を排気ガスの圧力により上段膨張室へ、連通パイプにより送出すると共に、該上段膨張室に設けた排気出口から排出するように構成し、該上段膨張室と下段膨張室とを連通する連通パイプを、前記仕切板に取り付け、該下段膨張室内に突出した連通パイプの下端部を斜めに切断して、排気ガス及び冷却水の受け入れ面積が広くなるように構成し、該斜めに切断した部分を排気入口の方向に開口し、
該連通パイプの上端は、該上段膨張室の下面、即ち、仕切板の上面よりも適宜寸法だけ上方に延設したことを特徴とする船舶用機関の湿式排気消音器。
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