JP3183724U - ピストンリング溝を溶射層でコーティングしたピストン - Google Patents
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Abstract
【課題】2ストローク大型ディーゼルエンジン用のピストンであって、改良された溶射方法でコーティングされたピストンリング溝を有するピストンを提供する。
【解決手段】2ストローク大型ディーゼルエンジン用のピストン1のピストンリング溝2が、ピストンリング溝2内にピストンリング3を受け入れ且つ案内するために、燃焼空間に近い第1側部表面21と、燃焼空間から遠い第2側部表面22と、ピストン・ジャケット100内の周方向に延びる後部表面23とによって境界付けられており、また少なくともピストンリング溝2の第1側部表面21および/または第2側部表面22が、溶射層4を備えるようにワイヤー溶射プロセスによってコーティングされている。
【選択図】図1
【解決手段】2ストローク大型ディーゼルエンジン用のピストン1のピストンリング溝2が、ピストンリング溝2内にピストンリング3を受け入れ且つ案内するために、燃焼空間に近い第1側部表面21と、燃焼空間から遠い第2側部表面22と、ピストン・ジャケット100内の周方向に延びる後部表面23とによって境界付けられており、また少なくともピストンリング溝2の第1側部表面21および/または第2側部表面22が、溶射層4を備えるようにワイヤー溶射プロセスによってコーティングされている。
【選択図】図1
Description
本考案は、2ストローク大型ディーゼルエンジン用のピストンであって、ピストンのピストンリング溝が、溶射層を有するようにコーティングされたピストンに関する。
従来技術から知られている大型ディーゼルエンジン用のピストンは、一般に、重ねて配置された複数のピストンリングの群(または組)であって、それぞれが、各ピストンリング溝内に収容された複数のピストンリングの群を装備する。公知のピストンリング群は、通常、大型ディーゼルエンジンのサイズおよび/またはパワーに応じて、あるいは機械が動作する要件または特別な動作条件に応じて、少なくとも2つのピストンリングを含むが、大抵は3つ、4つまたは5つのピストンリングを含むことさえある。
例えばシリンダ内でのピストンの案内、シリンダの滑走面上での潤滑剤の分配および/またはこすり落とし(スクレーピング)、ピストン下面およびクランク・ハウジングに対する燃焼空間のシーリングなどの異なる機能を果すピストンリングは、動作状態でかなりの負荷にさらされる。そのため、ピストンリングはシリンダ滑走面に直接摩擦接触状態にあり、燃焼圧はピストンリングによって閉じ込められなければならず、特に、ピストンリングはかなりの熱的負荷、機械的負荷、および化学的負荷にさらされる。重油、ディーゼル燃料、バイオ燃料などを燃料として燃焼させる2ストローク・ディーゼルエンジン、あるいは特別な場合には天然ガスを燃焼させる2ストローク・ディーゼルエンジンの燃焼中に、化学的に特に攻撃的な状況が生じる。
ピストンリング自体の上の磨耗防止コーティングに加えて、全体的にまたは部分的に、ピストンリング溝に磨耗防止層を設けることも長い間公知である。これに関連して、磨耗に抗して保護されなければならないのは、本質的に、ピストンリング溝の高さに隣接しているピストンリング溝の側部表面であり、ピストンリング溝の周囲に延びる後部表面はその必要が少ない。
例えばスイス特許第375951号に記載された硬質クロムでできた磨耗防止層は、特にディーゼルエンジン用のピストンリング溝の側部表面に広く使用されている。そのような硬質クロム層は一般に槽内で電食作用により塗布され、多数の欠点を有する。公知の硬質クロムの塗布方法は非常に複雑で、そのため費用がかかり、さらに、特に電気メッキ・プロセス(electro−galvanic process)は、今日必要とされる益々厳しい環境基準にもはや対応しない。さらに、これらの層は、長い目で見れば大型ディーゼルエンジンにおいて主に生じる高い負荷に対処しない。例えば高圧、燃料によって供給される研磨性粒子、または帯電空気が、高温と組み合わされて、公知の硬質クロム層の早期磨耗をもたらす。
これらの問題を回避するために、電気メッキ的に塗布される硬質クロム層を、高速フレーム溶射(HVOF(高速酸素燃料)法と呼ばれることが多い方法)によって溶射したピストンリング溝の側部表面上の溶射層に置き換えることが、欧州特許第1618323号において提案されている。
電気メッキ的に塗布された硬質クロム層に伴って起こる問題の多くは、この方法を使用して確実に回避されることができるが、これらのHVOF層の利点は、新たな欠点と共に得られなければならないことが知られている。
HVOF法の主要な欠点は、HVOF法が基本的に比較的複雑であり、且つ実施するのに費用がかかることである。そのため、欧州特許第1618323号によれば、HVOFによって溶射された層の塗布後に、適度の品質の層が生成されねばならない場合には保護ガスの供給による熱処理が必要である。特にベース材料を有するHVOF層の接続ゾーンにおける酸化が熱処理によって防止され、熱処理手段によって磨耗防止層の接着の改善が保証されるはずである。
しかし、特に比較的狭く且つ深いピストンリング溝のコーティングにとって、コーティングする表面、すなわちピストンリング溝の場合には側部表面は、できる限り直角にコーティングされなければならないことが非常に重要である。すなわち、高品質層をHVOF法によって作製する場合、コーティング・ビームは、コーティングする表面に向かってできるだけ垂直に当てられるはずである。コーティング角度が垂直から逸脱すればするほど、HVOFによって生成される層の、多孔性、硬さ、とりわけ接着強さに及ぼす効果が益々不利になる。
この事実は基本的には非常にもっともである。なぜなら、HVOF法では、溶射される粒子の溶解または表面溶解のための溶解エネルギーのかなりの部分が、コーティングする表面上への粒子の衝突パワーによる、粒子の運動エネルギーの熱エネルギーへの変換によって生成されるからである。今、溶射角度が、コーティングするエリアの表面上への粒子の垂直入射からかなり逸脱する場合、運動エネルギーから熱エネルギーへのエネルギー変換効率は、角度が益々倒れるにつれて益々低くなることになり、相応して層の品質に悪い影響がある。
単純に、比較的狭く且つ深いピストンリング溝に関する純粋に幾何学的な理由で、コーティング・ビームは、コーティングする側部表面上に垂直に近い方向で当てることができないため、欧州特許第1618323号に開示されたHVOF法では、ピストンリング溝の側部表面上に溶射する磨耗防止層の品質に関して、妥協が行われなければならない。
すなわち、狭いピストンリング溝内の側部表面が、純粋に幾何学的理由で、直角からかなり逸脱しており、且つ通常は例えば約45°の角度である角度で常に溶射されなければならないため、2ストローク大型ディーゼルエンジンの動作中に不可避的に起こるような、圧力、温度、化学的攻撃、研磨性粒子などによるばく大な負荷に耐える、高品質で且つ満足のいく製品寿命の層を作製することは、HVOF法を使用するときには基本的に可能にならない。
さらに、ピストンリング溝の側部表面に対してHVOF法によって塗布された層の品質は、一般に、側部表面がその全体深さにわたって一定の溶射角度で溶射されることができない、換言すれば外側ピストン・ジャケット表面からピストンリング溝の円周方向の後部表面まで一定の溶射角度で溶射されることができないために、さらに低下する。
溝内の深いところでは、溶射材料の大部分が、外側ピストン・ジャケット表面の付近の外側縁部におけるよりも浅い角度で側部表面に衝突する。この結果、層の品質は、ピストン中心に向かう方向、またはその反対方向に変化している。これは層内の内部応力および磨耗防止層の不均一な磨耗をもたらし、その結果、ピストンリング溝内でのピストンリングの案内が、短時間動作後に、許容できないほどに低下するため、さらに早いうちに、非経済的である複雑な点検および修理が必要となり、また最終的に早期磨耗が所定期間に認識されない場合、安全に関連する問題またはエンジンに対する大規模2次損傷をもたらす可能性さえある。
したがって従来技術を元に、本考案の目的は、ピストンリング溝を、改良された溶射方法でコーティングして改良されたピストンを提案することであり、それによって先に述べた欠点が回避され、したがって2ストローク大型ディーゼルエンジンのより経済的な動作、関連するコンポーネントおよび大型ディーゼルエンジンの長い点検間隔および最終的に長い実用寿命が保証される。
この目的を満たす本考案の主題は、独立請求項1に記載した構成によって特徴付けられる。
従属請求項は、本考案の特に有利な実施例に関する。
したがって本考案は、2ストローク大型ディーゼルエンジン用のピストンであって、ピストンのピストンリング溝が、その内部にピストンリングを収容し且つ案内するために、燃焼空間に近い第1側部表面と、燃焼空間から遠い第2側部表面と、ピストン・ジャケット内の周囲に延びる後部表面によって境界付けられているピストンにおいて、少なくとも、ピストンリング溝の第1側部表面および/または第2側部表面が、溶射層を備えるようにワイヤー溶射プロセスによってコーティングされていることを特徴とするピストンに関するものである。
本考案にとって重要なのは、ワイヤー溶射プロセスによって溶射される層の品質が、広い角度範囲にわたって、層が基板に塗布される溶射角度の変動に非常に鈍感に反応するという認識である。
例えばワイヤー溶射プロセスを使用してコーティングしたピストンリング溝の側部表面の硬さ、多孔性、接着強さなどの溶射層の品質的特徴は、関連する側部表面の0°から表面垂線までのかなり逸脱する溶射角度によって、すなわち垂直からかなり逸脱する溶射角度において、実質的に低下しないことが特に示された。
これに関連して、本出願の文脈における溶射角度という用語は、ワイヤー溶射ガンから始まる溶射材料のビームのスパッタリング軸線が、コーティングする層の表面垂線に関して形成する角度として理解されるべきである。
したがって本考案によれば、溶射層は、最初にピストンリング溝の比較的広い側部表面に問題無く塗布されることができ、それは溶射角度が0°よりかなり大きいにもかかわらず、例えば硬さ、多孔性、接着強さ、および側部表面の全エリアにわたる層の均一性に関する要求に関して品質が優れている。
こうして最初のクラスの層は、例えば側部表面の垂線に対して70°の溶射角度で、問題無く溶射されることができ、この種の層は、実験/試験において同じワイヤー溶射プロセスを使用して垂直衝突で、換言すれば0°の溶射角度で溶射された層と品質に関してほとんど同じである。
結果として、コーティングされる側部表面の難しい幾何形状が問題無しに考慮されることができるだけでなく、溶射された層は、従来技術から知られるHVOF層と比べてずっと均一である。これは、例えば大きな溶射角度が生じる可能性が高い周方向に延びる後部壁の近くの溝の深いところと、小さな溶射角度が予想される可能性が高い外部ピストン表面の近くの縁部のところにおける溶射材料の異なる入射角度が、溶射層の特性にほとんど全く影響を及ぼさないことによる。
そのため、本考案によれば、約0°の第1溶射角度と40°の第2溶射角度により、ほとんど同じ接着強さの溶射層が作製される。これに関連して、3515kg/cm2(5000psi)より大きい接着強さ、種々の場合には4218kg/cm2(6000psi)より大きい接着強さ、さらに5272.5kg/cm2(7500psi)より大きい接着強さの値さえも測定された(psi=ポンド/平方インチ)。
さらに、ワイヤー溶射プロセスを使用して溶射した本考案の層はまた、複雑な熱処理を受ける必要が無いことが示された。たとえ熱処理が無くても、層は、相互接続ゾーンにおいて酸化に対する優れた耐性を示し、同時に900以上のビッカース硬さが、特にナノスチールを使用して、問題無く達成されることができる。
これに関連して、複雑な装置によるワイヤー溶射プロセスは、基本的にHVOF法より経済的であり、能力の高くないスタッフの場合でさえ操作するのが容易であり、溶射ワイヤーの形態の溶射材料のはるかに多くの選択が、安価で且つ容易に入手できる市場で利用可能である。
本考案による溶射層は、この構成では、実際には耐磨耗性層である。特別な場合、溶射層はまた、汚れ防止性層または他の層であることができ、特別な場合、複数の機能を同時に果す多機能層も可能である。
具体的に言えば、特にフレーム・ワイヤー溶射方法、プラズマ・ワイヤー溶射方法、またはアーク・ワイヤー溶射方法が、ワイヤー溶射方法として議論され、それらは全て、それ自体よく知られており、「Thermisches Spritzen(Thermal Spraying)」、K.Smolka著、Deutscher Verlag fur Schweisstechnik GmbH、に詳細に記載されている。これに関連して、アーク・ワイヤー溶射方法は、ピストンリング溝のコーティングのために特に適することが示された。
原理的に、全ての適した溶射ワイヤーが溶射ワイヤーとして議論され、特にSmolkaによる先に引用した論文に同様に記載され、当業者に実際に知られている充填ワイヤー、特にナノ粒子および/またはアモルファス相および/または硬質相を含む充填ワイヤーの使用は、実際に非常に有利であることが示されている。この手段によって、よく定義された特性を有する層が作製されることができ、換言すれば、750HV以上の硬さを有し且つ例えばこれに関連して十分に高い延性を有する層は非常によく接着し、膨張係数がピストンのベース材料と同じであるため、大きな温度差または大きな温度変動などの大きな温度負荷がある場合でも、本考案に従って溶射された層内または層と基板との間には、ほとんど全く応力が生じない。
これに関連して、特に適した溶射ワイヤーは、好ましくは、元素C、Cr、Mn、Mo、B、W、Nb、Si、およびFeで構成され、そして溶射ワイヤーは、以下の組成、
C=2〜6重量%
Cr=10〜30重量%
Mn=2.5〜7.5重量%
Mo=5〜15重量%
B=2.5〜7.5重量%
W=4.5〜13.5重量%
Nb=4.5〜13.5重量%
Si=1〜3重量%
Fe=100重量%までの残部
を有することができる。
C=2〜6重量%
Cr=10〜30重量%
Mn=2.5〜7.5重量%
Mo=5〜15重量%
B=2.5〜7.5重量%
W=4.5〜13.5重量%
Nb=4.5〜13.5重量%
Si=1〜3重量%
Fe=100重量%までの残部
を有することができる。
接着強さ、磨耗に対する耐性、層の耐久性、および750HVから900HVをはるかに超えるまでの硬さについても関連した試験において、最良の結果が達成されることができるピストンリング溝のコーティングに特に適した溶射ワイヤーは、以下の組成、
C=2〜4重量%
Cr=10〜20重量%
Mn=2.5〜5重量%
Mo=5〜10重量%
B=2.5〜5重量%
W=4.5〜9重量%
Nb=4.5〜9重量%
Si=1〜2重量%
Fe=100重量%までの残部
を有する。
C=2〜4重量%
Cr=10〜20重量%
Mn=2.5〜5重量%
Mo=5〜10重量%
B=2.5〜5重量%
W=4.5〜9重量%
Nb=4.5〜9重量%
Si=1〜2重量%
Fe=100重量%までの残部
を有する。
これに関連して、溶射ワイヤーの厳密な組成の適切な選択によって、硬さ、延性、接着強さ、多孔性などのような対象となる特性が、相応して最適化され、あるいは適合されることができる。
既に詳細に説明したように、本考案によれば、溶射層は、ピストンリング溝の第1側部表面および/または第2側部表面の表面垂線に対して所定の角度、特にピストンリング溝の第1側部表面および/または第2側部表面の表面垂線に対して0°〜80°の角度で、特に30°〜70°の角度で、特に50°〜60°の角度で、溶射されることができる。
これに関連して、特別な場合には、ピストンリング溝の周方向に延びる後部表面は自然にコーティングされてもよく、あるいはピストンのいくつかの領域をストップ(stop)によって覆うこともできる。
従来技術から知られているストップを使用すると、ストップの縁部の近くだけではないが特にストップの縁部の近くで、多くの問題がしばしば実際に生じることがあり、したがって層が不十分に接着し、または剥離する傾向があることが見受けられたので、ピストンの表面は、好ましくは溶射層で完全にコーティングされ、その後、コーティングされるべきでない表面領域から溶射層が再び除去される。
そのため、例えばピストンリング溝の周囲に延びる後部表面、および/またはピストンの外側表面の一部は、むしろコーティング・プロセス中に簡単にコーティングされることができる。周囲に延びる溝および外側表面は、その後、例えば研削法、研磨法、ホーニング仕上げ法、チップ形成法、または任意の他の適した方法により保護層を再び除去することによって、再び保護層がなくなる。結果として、特に層の縁部において溶射層に及ぼされる上述した悪い影響が回避される。
非常に特別な場合に、またはピストンの特定の表面領域について選択的に、コーティングされるべきでない表面領域は、例えば特別な幾何形状のために不利益がマスクから予測されないのであれば、ストップによって自然に覆われてもよい。
これに関連して、本考案による溶射層は、例えば600HVより大きい非常に高い硬さ、特に750HVより大きい硬さを有することができ、900HVより大きい硬さを有する層でさえも、本考案によって問題無しに作製することができる。
溶射層の典型的な層厚さは、0.1mm〜1mm、特に0.3mm〜0.6mmである。
本考案はさらに、先に詳細に説明した方法によって少なくともピストンリング溝の側部表面上に溶射層を生成するための、元素C、Cr、Mn、Mo、B、W、Nb、Si、およびFeを含む溶射ワイヤーの使用に関する。
使用する溶射ワイヤーは、好ましくは、既に詳細に指定した特別な化学組成を有し、同様に既に述べたように、充填ワイヤー、特にナノ粒子を充填された充填ワイヤーおよび/またはアモルファス相を充填された充填ワイヤーおよび/または硬質相を充填された充填ワイヤーとすることができる。
本考案は、略図で示す図面を使用して、以下でより詳細に述べられるであろう。
図1では、本考案による溶射層を有する組み付け状態の2ストローク大型ディーゼルエンジンのピストンが、部分断面図で概略的に示されている。
ピストン1は、それ自体知られている方法でシリンダ6内に配置され、シリンダ6内で、ピストン1は、シリンダ滑走面61に沿って上下に移動可能であるように配置される。ピストンリング溝2内に配置されるピストンリング3は、2ストローク大型ディーゼルエンジンが動作状態にあるときに、シリンダ滑走面61に直接摩擦接触状態にある。
図1に示す実施例では、ピストンリング群は、2つのピストンリング溝2内に2つのピストンリング3を含むだけである。ピストンリング溝2のそれぞれでは、燃焼空間に隣接する第1側部表面21および燃焼空間から遠い第2側部表面がコーティングされ、一方、ピストン1の図示しない中心軸線の方向でピストンリング溝2を境界付けているピストン・スカート100内の周囲に延びる後部表面23はコーティングされない。
別の実施例では、ピストン1は、2つより多く、または少なくピストンリング3またはピストンリング溝2を有することもできること、および特に周方向に延びる後部表面23もまた溶射層4を備えることができること、あるいは、例えば非常に大きい応力にさらされないピストンリング3を案内する所定のピストンリング溝2が全くコーティングされなくてもよいことが理解されるであろう。別の実施例では、燃焼空間7に隣接する第1側部表面21だけが、例えば効率のために本考案による溶射層を備え、一方、燃焼空間7から離れた第2側部表面22がコーティングされていなくてもよく、または、その逆も可能である。
しかし本考案によれば、図1の実施例では、両方のピストンリング溝2の第1側部表面21だけでなく第2側部表面22もまた、ワイヤー溶射方法によって溶射層4を備える。
ピストンリング溝2の側部表面22の本考案によるコーティング・プロセスが図2に概略的に示される。側部表面21は、まだコーティングされておらず、本考案に従って、後続の第2作業工程で、溶射層4をコーティングされるだけである。
溶射ピストル8は、溶射ワイヤー5を溶解させるアークを2つの充填ワイヤー5間で点火する、それ自体公知のアーク・ワイヤー溶射ガン8である。溶解した材料は、霧化ガスによって霧化軸線81の方向で、コーティングする表面22上に噴出される。
本明細書では溶射角度αとも呼ばれる角度αは、側部表面22の表面垂線Nと側部表面22のコーティング中の霧化軸線81との角度αとして規定される。この場合、溶射角度αは約45°になる。溶射層4の既に溶射された層領域400、換言すれば周方向に延びる後部表面23の近くに存在する領域400の以前の溶射プロセスの溶射角度αは、より大きかった。これは、溶射角度αが、溶射プロセス中にピストンリング溝2の幾何形状に従って適合されていたことを意味し、それは、先に説明したように、溶射層4の品質に悪い影響を全く及ぼさない。
図2の溶射層4は、厚さDを有し、すなわち、例えば0.5mmの厚さであり、この構成では900HVを超える硬さを有する。
本出願に記載した本考案による実施例は、例示のためであると理解されるべきであり、また特に、示した実施例の全ての適した組合せもまた、本考案に含まれることは言うまでもない。
1 ピストン
2 ピストンリング溝
3 ピストンリング
4 溶射層
5 充填ワイヤー(フィラー・ワイヤー)
6 シリンダ
8 溶射ピストル
7 燃焼空間
21 第1側部表面
22 第2側部表面
23 周方向に延びる後部表面
61 シリンダ滑走面
81 霧化軸線
100 ピストン・スカート(ピストン・ジャケット)
400 既に溶射された層領域
1000 表面
1001 コーティングされるべきでない表面領域
2 ピストンリング溝
3 ピストンリング
4 溶射層
5 充填ワイヤー(フィラー・ワイヤー)
6 シリンダ
8 溶射ピストル
7 燃焼空間
21 第1側部表面
22 第2側部表面
23 周方向に延びる後部表面
61 シリンダ滑走面
81 霧化軸線
100 ピストン・スカート(ピストン・ジャケット)
400 既に溶射された層領域
1000 表面
1001 コーティングされるべきでない表面領域
Claims (13)
- 2ストローク大型ディーゼルエンジン用のピストン(1)であって、前記ピストン(1)のピストンリング溝(2)が、その内部にピストンリング(3)を受け入れ且つ案内するために、燃焼空間に近い第1側部表面(21)と、前記燃焼空間から遠い第2側部表面(22)と、ピストン・ジャケット(100)内の周方向に延びる後部表面(23)とによって境界付けられているピストンにおいて、
少なくとも前記ピストンリング溝(2)の前記第1側部表面(21)および/または前記第2側部表面(22)が、溶射層(4)を備えるようにワイヤー溶射プロセスによってコーティングされていることを特徴とするピストン。
- 前記溶射層(4)が磨耗防止層(4)である請求項1に記載のピストン。
- 前記ワイヤー溶射方法が、フレーム・ワイヤー溶射プロセス、プラズマ・ワイヤー溶射プロセス、およびアーク・ワイヤー溶射プロセスの群から選択されるいずれかの溶射プロセスである請求項1または請求項2に記載のピストン。
- フィラー・ワイヤー(5)が溶射ワイヤー(5)として使用される請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のピストン。
- 前記溶射ワイヤー(5)が、元素C、Cr、Mn、Mo、B、W、Nb、Si、およびFeで構成されている請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のピストン。
- 前記溶射ワイヤー(5)が、以下の組成、
C=2〜6重量%
Cr=10〜30重量%
Mn=2.5〜7.5重量%
Mo=5〜15重量%
B=2.5〜7.5重量%
W=4.5〜13.5重量%
Nb=4.5〜13.5重量%
Si=1〜3重量%
Fe=100重量%までの残部
を有している請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のピストン。 - 前記溶射ワイヤー(5)が、以下の組成、
C=2〜4重量%
Cr=10〜20重量%
Mn=2.5〜5重量%
Mo=5〜10重量%
B=2.5〜5重量%
W=4.5〜9重量%
Nb=4.5〜9重量%
Si=1〜2重量%
Fe=100重量%までの残部
を有している請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載のピストン。 - 前記溶射層が、前記ピストンリング溝(2)の前記第1側部表面(21)および/または前記第2側部表面(22)の表面垂線(N)に対して斜めに溶射される請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載のピストン。
- 前記ピストン(1)の表面(1000)が前記溶射層(4)で完全にコーティングされ、その後、前記溶射層(4)は、コーティングされるべきでない表面領域(1001)から再び除去される請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載のピストン。
- コーティング・プロセス中、コーティングされるべきでない表面領域(1001)が、マスクによって被覆される請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載のピストン。
- 溶射層(4)が、600HVより大きい硬さで溶射される請求項1から請求項10までのいずれか一項に記載のピストン。
- 前記溶射層(4)が、3515kg/cm2(5000psi)より大きい接着強さを有している請求項1から請求項11までのいずれか一項に記載のピストン。
- 前記溶射層(4)が、0.1mm〜1mmの厚さ(D)で溶射される請求項1から請求項12までのいずれか一項に記載のピストン。
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