JP3182721B2 - 自動車のペダル装置 - Google Patents

自動車のペダル装置

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JP3182721B2
JP3182721B2 JP22566097A JP22566097A JP3182721B2 JP 3182721 B2 JP3182721 B2 JP 3182721B2 JP 22566097 A JP22566097 A JP 22566097A JP 22566097 A JP22566097 A JP 22566097A JP 3182721 B2 JP3182721 B2 JP 3182721B2
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  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のペダル装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等の運転席においては運転
者の足部と対向した前方側にアクセルペダルとブレーキ
ぺダルとが左右並列に配置されている。更に、オートマ
チック車ではクラッチペダルは廃止されているが、マニ
ュアル車においては、ブレーキぺダルの左側位置にクラ
ッチペダルが配置されている。運転者は右足でアクセル
ペダルとブレーキぺダルとを交互に踏み替えながら、走
行中におけるアクセル操作とブレーキ操作とを行ってい
る。しかし、車体の前方へ幼児や単車等が飛び出して急
制動を加えるときに、ブレーキぺダルアクセルペダル
間違って踏み込み、車体が暴走して人身事故や追突事
故等を発生する場合も少なくない。このブレーキぺダル
とアクセルペダルとの誤操作を防止するために、例え
ば、図7に示すように、ブレーキアーム200の端部に
上下回動(図面に向かう方向に進退する方向)自在にブ
レーキペダル250が枢着され、このブレーキペダル2
50の上面の右側部にアクセルレバー300を配置して
回動アーム350に連結させ、このア−ム350にアク
セルワイヤー400の一端が接続され、ブレーキペダル
250に足部を軽く載せながら足部の側面でアクセルレ
バー300を横方向へ押圧して加速操作させ、また、ブ
レーキペダル250を踏み込んで制動操作をおこなうペ
ダル装置が特開平8−142817号公報に提案されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記ペ
ダル装置においては、走行中に幼児や単車等の飛び出し
等でブレーキペダル250を踏み込んで急制動をおこな
ったときに、アクセルレバー300を足の側面で押圧し
た状態でブレーキペダル250を踏み込むため、各車輪
には加速力と制動力との両方が加わり、停止するまでの
制動距離が長くなって幼児や単車等の飛び出し事故を防
止できない欠点がある。また、加速力と制動力とが同時
に加わった車輪のブレーキドラムにブレーキシューが焼
き付き、ブレーキシューが損傷し、早期に交換しなけれ
ばならず、維持費が割高になり易い等の問題があった。
【0004】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その一つの目的は、アクセル操作とブ
レーキ操作との誤操作がなく暴走事故や追突事故等を確
実に防止できる自動車のペダル装置を提供することであ
る。また、他の目的は、ブレーキアームを踏圧してブレ
ーキ操作を行なうときには、アクセルペダルを踏圧して
もアクセル機構が作動することがなく、短い制動距離で
確実に停止して追突事故等を防止でき、ブレーキシュー
の焼き付き、損傷を防止できる。また、他の目的は、ペ
ダル機構が簡略化されて運転席の足回りの空間が広くな
り、空調器具類やその他の用具類の設置がし易く、製造
コストも廉価である自動車のペダル装置を提供すること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上端が枢着2
6されて下端側が回動し、踏圧方向に進退しうるように
取付けられ、ブレーキ機構12に連係されつつ一本の長
板で形成されて縦方向に長く設けられたブレーキアーム
14と、このブレーキアーム14の下端側に取り付けら
れ、アクセル機構16のアクセルワイヤ56に連係され
たアクセルペダル18と、ブレーキアーム14に一端を
枢着されてブレーキアーム14に対して横方向に長く
けられ、ブレーキアーム14の踏圧方向となる車輌の前
部壁側に設けられたブレーキ機構12のマスタシリンダ
30内に進退移動するピストンロッド32と、ブレーキ
アーム14に一端を枢支連係されブレーキアーム14に
対してピストンロッド32と平行状で横方向に長く設け
られ、前記アクセルワイヤ56に連係された連設ロッド
58と、連設ロッド58とアクセルワイヤ56間に介設
されアクセルワイヤ56を牽引、離開可能に接続させる
クラッチ手段60と、を有し、アクセルペダル18はブ
レーキアーム14の上端枢着の軸26と同じ方向を軸3
8とするようにブレーキアーム下端であってペダルの前
後中間位置が枢着され、かつ、ペダル前部側を踏圧する
とアクセルワイヤ56を牽引してアクセル作動させると
ともに、常時はブレーキアーム14の長手方向に沿う方
向に付勢保持されてペダル後部側を踏圧するとブレーキ
アーム14の下端自体を踏圧して同ブレーキアーム14
の下端を進退させるように設けられ、連設ロッド58は
アクセルペダル18の前部側を踏圧回動させたときにブ
レーキアーム14の踏圧方向と逆方向に横移動してアク
セルワイヤ56を牽引し、ブレーキアーム14がブレー
キ機構12を作動させる方向に踏圧されたときにブレー
キアーム14とともに踏圧方向に横移動するように設け
られ、ブレーキアーム14を踏圧してブレーキ操作を行
なうときにはクラッチ手段60により連設ロッド58と
アクセルワイヤ56を離開させてアクセル非作動として
なる自動車のペダル装置10から構成される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に係る自動車のペダル装置
は、踏圧方向に進退しうるように取付けられ、ブレーキ
機構に連係されたブレーキアームと、このブレーキアー
ムに取りつけられ、アクセル機構に連係されたアクセル
ペダルとを備え、前記ブレーキアームを踏圧してブレー
キ操作を行なうときには、前記アクセルペダルを踏圧し
ても前記アクセル機構を作動させないブレーキ・アクセ
ル連係手段を備えている。
【0009】ブレーキアームは、金属、硬質合成樹脂等
を素材として1本の長板に形成され、運転席の前部壁の
上方寄り位置に取付部を設けて運転者の膝関節の屈伸方
向へ進退しうるように取付けられて前部壁側に設けたブ
レーキ機構に連係されている。アクセルペダルは、ブレ
ーキアームと同様に金属、硬質合成樹脂等を素材とし、
ブレーキアームの進退方向を長手とした平面視長矩形状
に形成され、ブレーキアームの下端部の側面に設けた支
持軸に足部関節の回動で回動できるように枢着されてい
る。アクセルペダルの形状は、平面視長矩形に限ること
なく、楕円形、長多角形、その他の任意の形状であって
もよい。また、ブレーキアームは、1本の長板に限るこ
となく、例えば、2本の長板を間隔をおいて取付けた下
端側を支持軸で連結させ、この支持軸にアクセルペダル
を回動自在に枢着させてもよい。
【0010】ブレーキ機構の上方側で前部壁には、ブレ
ーキ・アクセル連係手段が設置されている。アクセルペ
ダルは、操作ワイヤ、連設ロッド等を介してブレーキ・
アクセル連係手段の一端側に連係され、該ブレーキ・ア
クセル連係手段の他端側にアクセル機構が連係されてい
る。アクセルペダルに載せた足部でアクセルペダルを上
下方向へ回動しつつブレーキ・アクセル連係手段を経由
してアクセル機構を起動してアクセル操作をおこなう。
ブレーキ操作においては、そのままアクセルペダルを踏
み込んでブレーキアームを膝関節の屈伸方向へ進退させ
ると、アクセルペダルとアクセル機構との連係が遮断さ
れた状態でブレーキ機構が作動して停止する。
【0011】前記ブレーキ・アクセル連係手段は、前記
ブレーキアームの非制動位置でのみ前記アクセルペダル
の踏圧操作によりアクセル機構を作動させるとともに、
前記ブレーキアームが制動位置に変位したときには前記
アクセルペダルと前記アクセル機構との連係を遮断させ
るクラッチ手段が設けられている。好適には、クラッチ
手段は、筒体内に摺動自在に嵌挿され相互に係着するフ
ックを有した1対の摺動体を備え、この1対の摺動体が
アクセルペダル側とアクセル機構とに連係された構成が
よい。また、クラッチ手段は、上記した構成に限ること
なく、例えば、小歯車の上下面に固定ラック歯と可動ラ
ック歯とが噛合され、小歯車と可動ラック歯とがアクセ
ルペダル側とアクセル機構とに連係された構成としても
よい。アクセルペダルの作動で小歯車が牽引されるとき
に可動ラックが連動してアクセル機構が起動される。ブ
レーキアームが制動位置に変位して小歯車が押送される
と可動ラックも連動して押送されてアクセル機構との連
動が遮断される。
【0012】また、前記ブレーキ・アクセル連係手段
は、前記ブレーキアームを常時非制動方向に付勢する付
勢手段を備えてなることとしてもよい。好適には、付勢
手段として、コイルばね、板ばね、棒ばね等を備えても
よい。
【0013】
【実施例】以下、添付図面に基づき、本発明の好適な実
施例を説明する。図1には、本発明の実施例に係る自動
車のペダル装置の正面図が示され、図2には、アクセル
操作をおこなった状態の自動車のペダル装置の右側面図
が示され、図3には、ブレーキ操作をおこなった状態の
自動車のペダル装置の右側面図が示されている。本発明
に係る自動車のペダル装置10は、踏圧方向に進退しう
るように取付けられ、ブレーキ機構12に連係されたブ
レーキアーム14と、このブレーキアーム14に取りつ
けられ、アクセル機構16に連係されたアクセルペダル
18とを備え、前記ブレーキアーム14を踏圧してブレ
ーキ操作を行なうときには、前記アクセルペダル18を
踏圧しても前記アクセル機構16を作動させないブレー
キ・アクセル連係手段20を備えている。
【0014】図1、図2、図3に示すように、運転席の
前部壁22であって、計器類の下部側に中空取付枠24
が固定されている。この中空取付枠24内には、その略
中央下方位置に左右側へ向けて枢軸26が設けられ、こ
の枢軸26にブレーキアーム14の上端に固定した軸受
27が枢着されている。ブレーキアーム14は、金属、
硬質合成樹脂等を素材とし、肉厚のある端面略矩形状の
1本の長板で形成されている。この長板は肉厚幅面が進
退方向に面するように配置され、その下端部が運転席の
底板28の上方近傍へと垂下されている。図4に示すよ
うに、このブレーキアーム14は、運転席側へ傾斜付勢
された非制動位置から枢軸26を中心としてブレーキ機
構12側へ向け進退しうるように設けられている。
【0015】図2、図3に示すように、ブレーキ機構1
2は、各車輪のホイルシリンダーにブレーキパイプやブ
レーキホース等を介して連通され、中空取付枠24の下
方位置で前部壁22に設置されたマスタシリンダー30
を有している。このマスタシリンダー30のピストンロ
ッド32の端部がブレーキアーム14に枢着34されて
いる。図4に示すように、ブレーキ操作においては、ブ
レーキアーム14の下端部の側面に回動自在に取付けて
いるアクセルペダル18に載せている足部Fを、膝関節
を伸長させながら足部Fでアクセルペダル18を踏み込
んでブレーキアーム全体を踏圧する。この踏込みで足部
FはF1位置からF2位置へと移動し、同時にブレーキ
アーム14に連結されたピストンロッド32がマスタシ
リンダー30内のピストンを押圧してブレーキオイルが
加圧され、各車輪のホイルシリンダーが作動して各車輪
は制動される。足部Fによるアクセルペダル18の踏込
みを解除すると、ブレーキアーム14はピストンロッド
32と共に元の非制動位置へ復帰し、マスタシリンダー
30内のブレーキオイルは減圧されて各車輪の制動は解
放される。また、ブレーキアーム14の進退移動の範囲
を規制するため、中空取付枠24内の枢軸26の下方前
後位置に前後ストッパ36、36が設けられている。
【0016】図1、図2、図3に示すように、ブレーキ
アーム14の下端側において、同ブレーキアーム14の
一方側面と交差方向へ向け支持軸38が突設され、この
支持軸38にアクセルペダル18が枢着されている。ア
クセルペダル18は、ブレーキアーム14と同様に金
属、硬質合成樹脂等を素材とし、ブレーキアーム14の
回動方向を長手とした平面視長矩形状に形成されてい
る。このアクセルペダル18には、その中央部から踵寄
り位置において両側面に連通した貫通孔40が開孔さ
れ、この貫通孔40に支持軸38が貫挿されて爪先側を
上下に回動し得るように枢着されている。このアクセル
ペダル18の爪先側の上面には、足部Fの滑止め溝42
が刻設されている。この滑止め溝42は爪先側だけでな
くアクセルペダル18の上面全体に刻設してもよい。ま
た、アクセルペダル18の形状は、平面視長矩形に限る
ことなく、楕円形、長多角形、その他の任意の形状であ
ってもよい。
【0017】このように、アクセルペダル18は、ブレ
ーキアーム14の下端部に同一の踏込方向に回動しうる
ように枢着されている。ブレーキアーム14が制動方向
へ踏み込まれて移動するときにアクセルペダル18のブ
レーキアーム14に対する枢着位置も追従して移動す
る。後述するように、アクセルペダル18でアクセル作
動させるときには、必ずブレーキアーム14の非制動位
置でないとアクセル作動ができないようになっている。
従って、爪先側を上下動させてアクセルペダル18によ
りアクセル作動させるときにはブレーキアーム14が移
動しないように踏み込む必要がある。このように作動さ
せるためには足の動きが限定される。つまり、アクセル
ペダル18は通常は足部関節Aだけでしか動かせない。
ブレーキアーム14は膝関節の伸長で制動が可能となっ
ている。このメカニズムで運転者の足部Fの操作に規制
を与えてアクセル操作やブレーキ操作をおこなうように
している。
【0018】アクセルペダル18をアクセル機構16に
連係させてアクセル操作をおこなうために、アクセルペ
ダル18の上方位置においてブレーキアーム14の側面
にはプーリ44が遊転自在に軸支されている。中空取付
枠24の下方側において、同じくブレーキアーム14の
側面にV形状に配置されたベルクランク46の折曲部が
枢着されている。アクセルペダル18の爪先側の上面側
部に設けた係止ピン48に一端が係止された操作ワイヤ
50がプーリ44に掛け廻されてベルクランク46の一
端46aに連結されている。この操作ワイヤ50が連結
されたアクセルペダル18の爪先側を上方へ付勢するた
め、ベルクランク46の上方位置においてブレーキアー
ム14の側面に設けたピン52とベルクランク46の一
端46aとに付勢ばね54が張設されている。この付勢
ばね54の付勢弾力でアクセルペダル18は支持軸38
を枢軸として爪先側が上方へ傾動した状態に支持され
る。また、ブレーキアーム14の下端側からアクセルペ
ダル18の下面側へストッパ55が突設されている。こ
のストッパ55でアクセルペダル18が過度に上方へ傾
動するのを制止する。
【0019】前部壁22に設置したマスタシリンダー3
0の上方位置にはブレーキ・アクセル連係手段20が設
置されている。本実施例において、ブレーキ・アクセル
連係手段20は、ブレーキ機構12に対してマスタシリ
ンダー30内の圧力を増減させてブレーキ操作とブレー
キ操作の解放を行なわせるピストンロッド32と、アク
セル機構16に対してアクセルワイヤ56と連係してア
クセル操作とアクセルワイヤ56との連係を遮断してア
クセル操作を解除させる連設ロッド58と、これらのピ
ストンロッド32と連設ロッド58に連係され、その踏
圧方向への踏込み時にブレーキ機構12を作動させると
共にアクセル機構16のアクセル操作を解除させるブレ
ーキアーム14とを含む。
【0020】自動車エンジンのスロットルバルブ等に連
係されたアクセル機構16のアクセルワイヤ56とベル
クランク46の他端46bに連結された連設ロッド58
とがブレーキ・アクセル連係手段20によって相互に連
係されている。後述するように、付勢ばね54の付勢弾
力でアクセルペダル18の爪先側は常時上方へ牽引され
て斜め上方へ傾斜した状態となっている。このとき、図
2実線示のようにベルクランク46は正対したV字の状
態を保持し、このとき連設ロッド58とアクセルワイヤ
56とは緊張連結が解除された状態に配置される。
【0021】一方、図2鎖線示のように、アクセルペダ
ル18に足部Fを載せ、足部関節Aを回動させて爪先側
でアクセルペダル18を回動させるアクセル操作をおこ
なうと、付勢ばね54の付勢弾力に抗して操作ワイヤ5
0が牽引される。このときに、ベルクランク46が折曲
枢着部回りに反時計回り方向へ回動し、連設ロッド58
とアクセルワイヤ56とが緊張連結されてアクセル機構
16が起動される。また、図3に示すように、アクセル
ペダル18に足部Fを載せた状態で、ブレーキアーム1
4を膝関節を伸長方向へ踏み込んで踏圧し、ブレーキ操
作をおこなうとマスタシリンダー30内のブレーキオイ
ルが加圧され、各車輪のホイルシリンダーが作動して各
車輪は制動される。このとき、連設ロッド58とアクセ
ルワイヤ56との連結が解除されてアクセルワイヤ56
が弛緩され、アクセル機構16の駆動が停止される。
【0022】従って、アクセルペダル18に足部Fを載
せ足首関節Aの回動によるアクセル操作で走行中にその
ままアクセルペダル18を強く踏み込んでブレーキアー
ム14を踏圧させるとブレーキ操作に移行することとな
る。よって、アクセルペダル18についてブレーキアー
ム14を移動させる動きは必然的にアクセル動作の解除
とともにブレーキ操作になる結果、アクセル操作中に間
違ってアクセルペダル18を強く踏み込んでブレーキア
ームを踏圧動作させても、ブレーキ機構12が作動して
制動され、暴走することがない。従って、アクセル操作
とブレーキ操作との誤操作が発生する割合が少なくて暴
走事故や追突事故等を確実に防止できる。
【0023】このように、ブレーキアーム14を踏圧し
てブレーキ操作を行なうときには、前記アクセルペダル
18を踏圧しても前記アクセル機構16を作動させない
と共に、アクセル機構16を復帰させるときにはブレー
キ機構12が作動しない状態で行なうこととなる。しか
も、1本のアームという同じシャフトで構成されている
から、思わずアクセルペダルを踏み込んでブレーキアー
ム14を踏圧動作させた場合にも必ずブレーキ機構12
が作動し、よって、アクセル操作は自ずと慎重に留意し
ておこなわれることとなる。更に、走行中に急ブレーキ
操作するとアクセル機構16の作動が自動的に遮断さ
れ、ブレーキ機構12とアクセル機構16とが同時に作
動することがなく、短い制動距離で確実に停止して追突
事故等を防止でき、ブレーキシューの焼き付き、損傷等
もほとんどない。また、ペダル機構が簡略化されて運転
席の足回りの空間が広くなり、空調器具類やその他の用
具類の設置がし易く、製造コストも廉価である。
【0024】図2、図3に示すように、ブレーキアーム
14の非制動位置でのみ前記アクセルペダル18の踏圧
操作によりアクセル機構16を作動させるとともに、前
記ブレーキアーム14が制動位置に変位したときには前
記アクセルペダル18と前記アクセル機構16との連係
を遮断させるクラッチ手段60が設けられている。クラ
ッチ手段60は、前部壁22にブレーキアーム14へ向
け略水平に固定された筒体62と、この筒体62の両端
側から摺動自在に嵌挿され、内端側に相互に係着するフ
ック64、64を有した摺動カム66、66とを備えて
いる。このクラッチ手段60内の摺動カム66、66の
端部に連ロッド58とアクセルワイヤ56とがそれぞ
れ連結されている。
【0025】図2に示すように、ブレーキアーム14が
運転席側へ傾動されてブレーキ機構12の作動が解除さ
れた非制動位置において、アクセルペダル18を足首関
節A回りに足部Fの爪先側で押圧して回動させると、連
ロッド58に連結された摺動カム66がブレーキアー
ム14側へ牽引され、フック64、64の係着で他方の
摺動カム66も同一方向へ牽引されてアクセル機構16
が駆動される。また、図3に示すように、非制動位置の
ブレーキアーム14をブレーキ操作のために膝関節を伸
長させて踏み込んで踏圧動作させると、ブレーキアーム
14は運転席側の位置から前部壁22側へ向けて移動す
る。ピストンロッド32でブレーキ機構12のマスタシ
リンダー30内のブレーキオイルが加圧されて各車輪が
制動される。同時に、連ロッド58側の摺動カム66
がアクセルワイヤ56側へ摺動し、アクセルワイヤ56
に連結された摺動カム66のフック64から連ロッド
58側の摺動カム66のフック64が離脱されて連
ッド58とアクセルワイヤ56との連係が遮断されてア
クセル機構16の駆動が解除される。従って、アクセル
操作で走行中にはブレーキアームを踏圧動作させないか
ぎり制動機構が作動することがなく、また、ブレーキ操
作したときにはアクセル機構が作動することがなく確実
に停止できる。また、ブレーキ機構とアクセル機構とが
同時に作動することがなく、車輪ドラムに対してブレー
キシューの焼き付き、損傷が発生することもない。
【0026】ブレーキアーム14を常時非制動方向に付
勢する付勢手段68を備えることとしてもよい。即ち、
付勢手段68は、ブレーキアーム14の右側面の略中央
位置に設けられたピン70と、中空取付枠24内の前面
寄り位置に設けたピン72とに張設された付勢ばね74
で構成され、この付勢ばね74でブレーキアーム14は
非制動方向に弾力的に保持される。
【0027】これにより、非制動方向へ付勢されたブレ
ーキアーム14は、アクセルペダル18に足部を載せて
足首関節を回動させつつ爪先でアクセル操作をおこなう
ときに揺動することがなく、アクセル操作を確実におこ
なえる。また、ブレーキアーム14が付勢ばね74で非
制動方向に付勢されているとき、アクセルペダル18は
アクセル機構16に連係され、アクセルペダル18を操
作させてアクセル機構16を起動しつつアクセル操作を
確実に実効できる。また、ブレーキアーム14を非制動
方向へ付勢した付勢ばね74は、アクセルペダル18を
付勢する付勢ばね54の付勢弾力よりも大きな付勢弾力
を有したものとする。これによって、アクセルペダル1
8を操作させてアクセル機構16を起動しつつアクセル
操作を確実に実効できる。更に、ブレーキ操作とアクセ
ル操作における踏圧力が異なるように配置することによ
って、ブレーキ操作とアクセル操作とを運転者は容易に
体得できて誤操作防止の実効を確保できる。実施例にお
いて、付勢ばね74は1個のばねを示しているが、これ
に限ることなく、2ないし3個のばねを張設してもよ
い。
【0028】次に、本発明の実施例に係る自動車のペダ
ル装置の作用を説明する。自動車のペダル装置10にお
いては、運転席の前部側に設けた点火スイッチにキイを
挿入して閉路し、図2に示すように、ブレーキアーム1
4の下端側に枢着したアクセルペダル18に足部Fを載
せて足首関節Aを回動させながら爪先側を押圧してアク
セルペダル18を回動させる。アクセルペダル18を回
動させるとブレーキアーム14に沿って上方へ延長した
操作ワイヤ50が下方へ牽引される。これにより、ベル
クランク46が回動してクラッチ手段60の摺動カム6
6、66が相互に係着され、アクセルワイヤ56が牽引
されてアクセル機構16によりエンジンが駆動され、ク
ラッチペダルや変速レバーを操作しながら走行するもの
である。
【0029】走行中にブレーキ操作するときには、図3
に示すように、膝関節を伸長しながらアクセルペダル1
8上の足部Fを付勢ばね74の付勢弾力に抗しながら踏
み込み踏圧動作させ、ブレーキアーム14を非制動位置
から制動位置へと回動させる。これにより、ブレーキ機
構12のマスタシリンダー30のピストンがピストンロ
ッド32で加圧されて内部のブレーキオイルが加圧さ
れ、各車輪のホイルシリンダーが作動して各車輪は制動
される。
【0030】ブレーキアーム14を踏み込んだ状態で
は、連設ロッド58側の摺動カム66がアクセル機構1
6側へ摺動する。これにより、アクセルワイヤ56に連
結された摺動カム66のフック64から連結ロッド58
側の摺動カム66のフック64が離脱した状態となりア
クセル機構16の牽引が解放されて作動することがな
い。従って、アクセルペダルに足部Fを載せ足首関節A
の回動によるアクセル操作で走行中に、そのままアクセ
ルペダル18を踏み込んでブレーキアームを踏圧動作さ
せるとブレーキ操作に移行することとなる。よって、間
違ってブレーキ操作のつもりでアクセルペダルを強く踏
み込んでも、ブレーキアームが作動して結局加速される
ことなく制動されることとなる。従って、アクセル操作
とブレーキ操作との誤操作が発生することがなく暴走事
故や追突事故等を確実に防止できる。
【0031】図5には、アクセルペダル18の他の実施
例が示されている。本実施例においては、アクセルペダ
ル18は爪先側ペダル18aと踵側ペダル18bとに分
割されている。ブレーキアーム14の下端側の一方側面
から突設された支持軸38に爪先側ペダル18aが回動
自在に枢着され、踵側ペダル18bは支持軸38に斜め
下方へ向けて固定されている。この爪先側ペダル18a
の爪先側の上面側部に設けた係止ピン48にアクセル機
構に連係された操作ワイヤ50が係止されている。本実
施例においては、アクセルペダル18に足部を載せたと
きに、踵側ペダル18bが支持軸38に固定されている
ため、爪先側ペダル18aを安定して踏圧回動させつつ
アクセル操作ができる。また、ブレーキ操作のときも、
踵側ペダル18bを強圧に踏み込んでブレーキアーム1
4を回動させて安定したブレーキ操作が可能となる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る自動
車のペダル装置によれば、踏圧方向に進退しうるように
取付けられ、ブレーキ機構に連係されたブレーキアーム
と、このブレーキアームに取りつけられ、アクセル機構
に連係されたアクセルペダルと、を備え、前記ブレーキ
アームを踏圧してブレーキ操作を行なうときには、前記
アクセルペダルを踏圧しても前記アクセル機構を作動さ
せないブレーキ・アクセル連係手段を備えてなることに
より、アクセル操作とブレーキ操作との誤操作がなく暴
走事故や追突事故等を確実に防止できる。また、走行中
に急ブレーキ操作するとアクセル機構の作動が自動的に
遮断され、ブレーキ機構とアクセル機構とが同時に作動
することがなく、短い制動距離で確実に停止して飛び出
し事故等を防止でき、ブレーキシューの焼き付き、損傷
等もほとんどない。また、ペダル機構が簡略化されて運
転席の足回りの空間が広くなり、空調器具類やその他の
用具類の設置がし易く、製造コストも廉価である。
【0034】また、前記ブレーキ・アクセル連係手段
は、前記ブレーキアームの非制動位置でのみ前記アクセ
ルペダルの踏圧操作によりアクセル機構を作動させると
ともに、前記ブレーキアームが制動位置に変位したとき
には前記アクセルペダルと前記アクセル機構との連係を
遮断させるクラッチ手段が設けられてなることにより、
アクセル操作で走行中に制動機構が作動することがな
く、また、ブレーキ操作したときにはアクセル機構が作
動することなく確実に停止できる。また、ブレーキ機構
とアクセル機構とが同時に作動することがなく、車輪ド
ラムに対してブレーキシューの焼き付き、損傷が発生す
ることもない。
【0035】また、前記ブレーキ・アクセル連係手段
は、前記ブレーキアームを常時非制動方向に付勢する付
勢手段を備えてなることにより、ブレーキ操作とアクセ
ル操作における踏圧力が異なるように配置して誤操作防
止の実効を確保できる。また、非制動方向へ付勢された
ブレーキアームが、アクセル操作をおこなうときに揺動
することがなく、アクセル操作を確実におこなえる。更
に、ブレーキアームが付勢手段で非制動方向に付勢され
ているとき、アクセルペダルはアクセル機構に連係さ
れ、アクセルペダルを操作させてアクセル機構を起動し
つつアクセル操作を確実に実効できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る自動車のペダル装置の正
面説明図である。
【図2】アクセル操作の状態を示した自動車のペダル装
置の右側面説明図である。
【図3】ブレーキ操作の状態を示した自動車のペダル装
置の右側面説明図である。
【図4】アクセル操作の状態からブレーキ操作をおこな
った状態を示した作用説明図である。
【図5】他の実施例に係るアクセルペダルを示した右側
面説明図である。
【図6】従来のペダル装置を示した平面説明図である。
【符号の説明】 10 自動車のペダル装置 12 ブレーキ機構 14 ブレーキアーム 16 アクセル機構 18 アクセルペダル 20 ブレーキ・アクセル連係手段 60 クラッチ手段 68 付勢手段 F 足部 A 足首関節
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 7/04 B60K 41/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端が枢着されて下端側が回動し、踏圧
    方向に進退しうるように取付けられ、ブレーキ機構に連
    係されつつ一本の長板で形成されて縦方向に長く設けら
    れたブレーキアームと、 このブレーキアームの下端側に取り付けられ、アクセル
    機構のアクセルワイヤに連係されたアクセルペダルと、 ブレーキアームに一端を枢着されてブレーキアームに対
    して横方向に長く設けられ、ブレーキアームの踏圧方向
    となる車輌の前部壁側に設けられたブレーキ機構のマス
    タシリンダ内に進退移動するピストンロッドと、 ブレーキアームに一端を枢支連係されブレーキアームに
    対してピストンロッドと平行状で横方向に長く設けら
    、前記アクセルワイヤに連係された連設ロッドと、 連設ロッドとアクセルワイヤ間に介設されアクセルワイ
    ヤを牽引、離開可能に接続させるクラッチ手段と、を有
    し、アクセルペダルはブレーキアームの上端枢着の軸と同じ
    方向を軸とするようにブレーキアーム下端であってペダ
    ルの前後中間位置が枢着され、かつ、ペダル前部側を踏
    圧するとアクセルワイヤを牽引してアクセル作動させる
    とともに、常時はブレーキアームの長手方向に沿う方向
    に付勢保持されてペダル後部側を踏圧するとブレーキア
    ームの下端自体を踏圧して同ブレーキアームの下端を進
    退させるように設けられ、 連設ロッドはアクセルペダルの前部側を踏圧回動させた
    ときにブレーキアームの踏圧方向と逆方向に横移動して
    アクセルワイヤを牽引し、ブレーキアームがブレーキ機
    構を作動させる方向に踏圧されたときにブレーキアーム
    とともに踏圧方向に横移動するように設けられ、 ブレーキアームを踏圧してブレーキ操作を行なうときに
    はクラッチ手段により連設ロッドとアクセルワイヤを離
    開させてアクセル非作動としてなる自動車のペダル装
    置。
  2. 【請求項2】 クラッチ手段は、車輌の前部壁側に設け
    られた筒体と、筒体の両端側から摺動自在に嵌挿され、
    内端側に相互に係着するフックを有し外端側が前記連結
    ロッドとアクセルワイヤに連結された摺動カムとを備え
    てなる請求項1記載の自動車のペダル装置。
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