JP3182690U - 樋門システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】河川Kに沿い法面Sを有した堤防Tに設けられるとともに、堤防Tを横断して河川Kに水を流下させる水路Wの止水を行うもので、水路Wの通路を開閉する扉1と、堤防Tの途中に設けられ扉1を開閉可能に支持する支持体としての門柱2と、操作部20の操作により扉1を駆動する駆動装置10とを備え、門柱2を、門柱2の梁4の上面8が閉時の扉1の垂直方向中心線Pと法面Sとの交点Xから上方1mの所定高さ位置Yよりも下位に位置するように構築し、駆動装置10の操作部20を、門柱2よりも上側であって河川Kの計画高水位(HWL)より上側の堤防Tに設けた。
【選択図】図1
Description
また、この従来の樋門システム100においては、門柱102が法面Sより高く突出して構築されるので、計画高水位(HWL)より下側の有効河積を狭めてしまい、河川Kの水位が増加した際に、河川Kの流れの抵抗になって悪影響を及ぼすという問題があった。特に、洪水時に流木等の漂流物が流れてくると、この漂流物が門柱102に衝突したり引っ掛かったりし、益々河川Kの流れを妨げ、また、門柱102や堤防Tを損傷することもあるという問題があった。
上記支持体の上面が上記閉時の扉の垂直方向中心線と上記法面との交点から上方1mの所定高さ位置よりも下位に位置するように構築し、
上記駆動装置の操作部を、上記支持体よりも上側であって上記河川の計画高水位より上側の堤防に設けた構成としている。
また、伝達機構がジョイントを介したシャフト連結体を用いるので比較的単純な機構であり、多くを既製部品によって構成することができることから、製造コストを安く抑えることができ、メンテナンスも極めて容易になる。特に、ワイヤやチェーン伝動機構を用いる場合に比較して、定期的な注油の頻度が少なく、錆付きによる早期劣化が少なくなる等、この点でも、メンテナンスが極めて容易になる。また、ワイヤやチェーン伝動機構を用いる場合に比較して、動力伝達効率が良好で、積雪寒冷地における動作不良も低減でき、万一洪水等によって損傷を受けた場合でも機械的機構なので早期復旧が可能になる。
更に、支持体の上面が閉時の扉の垂直方向中心線と法面との交点から上方1mの所定高さ位置よりも下位に位置するので、それだけ、有効河積を広げることができる。そのため、河川の水位が増加した際に、支持体が抵抗となって河川の流れを妨げる等の悪影響を防止することができる。特に、洪水時に流木等の漂流物が流れてきても、この漂流物が支持体に衝突したり引っ掛かったりすることがほとんどなくなり、支持体を損傷する事態を防止することができ、また、河川の流れを円滑にすることができる。
図1乃至図7に示すように、実施の形態に係る樋門システムGは、河川Kに沿い法面Sを有した堤防Tに設けられるとともに、堤防Tを横断して河川Kに水を流下させる水路Wの止水を行うものである。水路Wは横断面が矩形あるいは円形のコンクリート製のものであり、堤防T内に埋設されている。堤防Tの縁部から水路Wの出口Waにかけては、切り込み部Tbが設けられている。この切り込み部Tbの表面及び法面Sの表面は、流れ方向に沿う所定の幅に亘り、被覆コンクリートCで覆われた所謂コンクリート護岸に形成されている。
支持体としての門柱2は、水路Wの両側に立設される一対の側柱3及び側柱3の上部間に架設される梁4を有して構成されている。そして、扉1は門柱2の開口5に支持されている。詳しくは、門柱2の側柱3内側には、扉1を上下方向にスライド開閉可能に支持する一対のレール6が設けられている。扉1の左右にはこのレール6を転動するローラ7が設けられている。
そして、門柱2は、門柱2の梁4の上面8が、閉時の扉1の垂直方向中心線Pと法面Sとの交点Xから上方1mの所定高さ位置Yよりも下位に位置するように構築されている。即ち、交点Xと門柱2の上面8との間の高さHがH≦1mに設定されている。
伝達機構30は、複数のステンレス製の回転シャフト単体31を、ジョイント(33,34)を介して連結したシャフト連結体32と、法面Sの被覆コンクリートCに設けられシャフト連結体32の法面Sに対向する略全部が、法面Sに沿うようにシャフト連結体32の所要の回転シャフト単体31を軸支する複数の軸受部35とを備えて構成されている。
法面S及び操作台22の前面22aには、シャフト連結体32の法面S及び操作台22の前面22aに対向する略全部を覆うカバー38が設けられている。カバー38は、図5に示すように、ステンレス製で断面逆U状で樋状に形成され、アンカーボルト37で止着されている。
また、シャフト連結体32においても、その法面Sに対向する略全部が、法面Sに沿うように軸受部35に軸支されるので、法面Sから突出する部分が極めて少なくなり、そのため、河川Kの水位が増加した際に、シャフト連結体32が抵抗となって河川Kの流れを妨げる等の悪影響を防止することができる。
K 河川
S 法面
T 堤防
Ta 天端
Tb 切り込み部
C 被覆コンクリート
HWL 計画高水位
1 扉
2 門柱(支持体)
3 側柱
4 梁
6 レール
7 ローラ
8 上面
P 閉時の扉2の垂直方向中心線
X 垂直方向中心線Pと法面Sとの交点
Y 交点Xから上方1mの所定高さ位置
H 交点Xと門柱2の上面8との間の高さ
10 駆動装置
20 操作部
22 操作台
30 伝達機構
31 回転シャフト単体
32 シャフト連結体
33 チェーンカップリング(ジョイント)
34 ユニバーサルジョイント(ジョイント)
35 軸受部
38 カバー
40 ハンドホイール
41 入力軸
44 減速ギヤ機構
45 収納ケース
46 スタンド
50 開閉機構
51 ネジシャフト
53 雌ネジ
55 ギヤ機構
56 収納ケース
58 ガイド部材
60 開度計(認知手段)
70 索体
71 回転リール
74 ギヤ機構
75 収納ケース
80 回動軸
Claims (11)
- 河川に沿い法面を有した堤防に設けられるとともに該堤防を横断して該河川に水を流下させる水路の止水を行う樋門システムであって、
上記水路の通路を開閉する扉と、上記堤防の途中に設けられ上記扉を開閉可能に支持する支持体と、操作部の操作により上記扉を駆動する駆動装置とを備えた樋門システムにおいて、
上記支持体の上面が上記閉時の扉の垂直方向中心線と上記法面との交点から上方1mの所定高さ位置よりも下位に位置するように構築し、
上記駆動装置の操作部を、上記支持体よりも上側であって上記河川の計画高水位より上側の堤防に設けたことを特徴とする樋門システム。 - 上記操作部を上記堤防に構築された操作台に設けたことを特徴とする請求項1記載の樋門システム。
- 上記駆動装置を、上記支持体に設けられ回転力が伝達されて上記扉を開閉する開閉機構と、上記操作部の操作により上記開閉機構に回転力を伝達する伝達機構とを備えて構成し、該伝達機構を、複数の回転シャフト単体をジョイントを介して連結したシャフト連結体と、上記法面に設けられ上記シャフト連結体の該法面に対向する略全部が該法面に沿うように該シャフト連結体の所要の回転シャフト単体を軸支する複数の軸受部とを備えて構成したことを特徴とする請求項2記載の樋門システム。
- 上記法面に上記シャフト連結体の該法面に対向する略全部を覆うカバーを設けたことを特徴とする請求項3記載の樋門システム。
- 上記操作部を、入力軸を回転させるハンドホイールと、上記入力軸に連結されて回転させられる入力ギヤ及び上記シャフト連結体の始端の回転シャフト単体に連結されてこれを回転させる出力ギヤを有した減速ギヤ機構と、該減速ギヤ機構を収納する収納ケースと、該収納ケースを上記操作台に支持するスタンドとを備えて構成したことを特徴とする請求項3または4記載の樋門システム。
- 上記支持体を上記扉をスライド開閉可能に支持するレールを備えて構成し、上記開閉機構を、上記扉に突設され該扉のスライド方向に沿うネジシャフトと、上記シャフト連結体の終端の回転シャフト単体に連携して回転する入力ギヤ及び上記ネジシャフトが螺合する雌ネジを有し回転により該ネジシャフトを進退動させる出力ギヤを備えたギヤ機構と、該ギヤ機構を上記ネジシャフトが進退動可能になるように収納する収納ケースとを備えて構成したことを特徴とする請求項3乃至5何れかに記載の樋門システム。
- 上記支持体を上記扉を上下方向にスライド開閉可能に支持するレールを備えて構成し、上記開閉機構を、上記扉に連結され該扉を吊下する索体と、上記索体が巻回可能な回転リールと、上記シャフト連結体の終端の回転シャフト単体に連携して回転する入力ギヤ及び上記リールに連携して該リールを回転させる出力ギヤを備えたギヤ機構と、該ギヤ機構を収納する収納ケースとを備えて構成したことを特徴とする請求項3乃至5何れかに記載の樋門システム。
- 上記支持体に上記扉の上端側を水平方向に軸線を有する回動軸を中心に回動可能に支持し、上記開閉機構を、上記扉の下端側に連結され該扉を牽引可能な索体と、上記索体が巻回可能な回転リールと、上記シャフト連結体の終端の回転シャフト単体に連携して回転する入力ギヤ及び上記リールに連携して該リールを回転させる出力ギヤを備えたギヤ機構と、該ギヤ機構を収納する収納ケースとを備えて構成したことを特徴とする請求項3乃至5何れかに記載の樋門システム。
- 上記支持体を、上記水路の両側に立設される一対の側柱及び該側柱の上部間に架設される梁を有した門柱を備えて構成し、上記扉を上記門柱の開口に支持し、上記門柱を、該門柱の梁の上面が上記閉時の扉の垂直方向中心線と上記法面との交点から上方1mの所定高さ位置よりも下位に位置するように構築したことを特徴とする請求項1乃至8何れかに記載の樋門システム。
- 少なくとも上記扉が閉じたことを上記操作部の近傍で認知できる認知手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至9何れかに記載の樋門システム。
- 上記認知手段を、上記操作部に設けられ上記扉の開度を示す開度計で構成したことを特徴とする請求項10記載の樋門システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013000353U JP3182690U (ja) | 2013-01-25 | 2013-01-25 | 樋門システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013000353U JP3182690U (ja) | 2013-01-25 | 2013-01-25 | 樋門システム |
Publications (1)
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JP3182690U true JP3182690U (ja) | 2013-04-04 |
Family
ID=50426745
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2013000353U Expired - Lifetime JP3182690U (ja) | 2013-01-25 | 2013-01-25 | 樋門システム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3182690U (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016084580A (ja) * | 2014-10-23 | 2016-05-19 | 株式会社清水鐵工所 | 緊急放流システム、及び、それに用いられる緊急開放弁 |
CN111101487A (zh) * | 2020-01-16 | 2020-05-05 | 辽宁省水利水电勘测设计研究院有限责任公司(原名称为辽宁省水利水电勘测设计研究院) | 一种新型检修闸门 |
JP2020070572A (ja) * | 2018-10-29 | 2020-05-07 | 日進工業株式会社 | 貯水池排水システム |
CN113529517A (zh) * | 2021-07-20 | 2021-10-22 | 中交路桥南方工程有限公司 | 一种便于阻水通风的路基边坡防护结构 |
-
2013
- 2013-01-25 JP JP2013000353U patent/JP3182690U/ja not_active Expired - Lifetime
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