JP3182034B2 - 半導体集積回路 - Google Patents

半導体集積回路

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JP3182034B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体チップ上でクロ
ック信号に同期して並列に多数のデータ線が動作するよ
うな画像メモリー、シンクロナスダイナミックランダム
アクセスメモリー(SDRAM )、スタティックランダムア
クセスメモリー(SRAM)等のメモリー回路や、並列デー
タ処理を行うマイクロプロセッサー等において使用する
レベル変換回路を複数個備えた半導体集積回路の改良に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、出力信号の振幅レベルを入力信号
の振幅レベルとは異なるレベルに変換するレベル変換回
路について、例えば特開平4-211515号公報(中込 他
日立製作所)に開示されたものがある。以下、この従来
技術について説明する。
【0003】前記従来の技術を図3及び図4を用いて説
明する。
【0004】図3(a) 及び(b) はクロック同期型のレベ
ル変換回路とその動作説明図を示す。同図(a)におい
て、CLK(3)、XCLK(2) は同期信号(クロック信号)、V
in(11)はレベル変換前の入力信号、VH(90) はレベル変
換後のハイレベルの電源、VL(91) はレベル変換後のロ
ウレベルの電源である。VM(9)はプリチャージ電源であ
り、その電源電位は前記ハイレベルの電位VH とロウレ
ベルの電位VL との中間電位である。
【0005】次に、図3(b) 用いて動作を説明する。ク
ロック信号CLK 、XCLKにより制御されるPMOSFET(5)とNM
OSFET(6)がオンになったときインバータ動作が可能にな
って、入力Vin(11)が反転して取り込まれる。例えば、
Vin(11)が電源電位Vcc レベルであれば、出力はVL(9
1) のロウレベルの値になる。次に、前記クロック信号C
LK 、XCLKが反転すると、前記のPMOSFET(5)とNMOSFET
(6)とがオフになると共に、PMOSFET(12) とNMOSFET(8)
とがオンして、出力を前記プリチャージ電源VM(9)と接
続し、中間電位にプリチャージする。以上の動作を一周
期にして、以後、同様に繰り返されて、前記入力Vin(1
1)が周期毎に反転すれば、出力も反転する。以上の動作
において、出力レベルの変化幅が( VH-VM)、( VM-V
L)となり、入力レベルの変化( Vcc- Vss) よりも小さ
くなる。つまり、出力ノードVoutの寄生容量CD(10)を
充放電する電荷量が少なくて済む。この電荷量は、容量
の電位の変化量と容量値の積で決まるから、このレベル
変換回路により、例えば入力と出力との振幅レベルの比
が1/10になれば、前記出力ノードの充放電電荷量も1/10
で済むので、レベル変換を行わない場合と比較して、1/
10の低消費電力化が可能である。
【0006】次に、前記レベル変換された電源VH(90)
、VL(91) の発生回路を図4に示す。この発生回路は
同一チップ上に内蔵されていて、一般的には、同図に示
すように、抵抗R1、R2、R3で抵抗分割された電位を参照
電位としたカレントミラー型の出力で電源回路の出力ト
ランジスターを制御する方式が採用されている。電源V
H(90) 、VL(91) の電圧レベルは前記抵抗R1、R2、R3の
比を調節することにより、任意に選択できる。
【0007】しかしながら、前記図4に示す内部電源回
路では、容量の大きな配線を駆動するドライバーの電源
電流を低抵抗で供給する必要があり、従って前記カレン
トミラーや前記出力トランジスターのサイズが大きくな
り、参照電位を発生する抵抗R1、R2、R3、R4も高抵抗値
のものを選定できず、その結果、貫通電流IDC1、IDC2の
総和は数mA程度にまで大きくなり、無駄に消費電流が増
大する欠点が生じる。
【0008】前記従来の欠点を消費電力について見れ
ば、図3のレベル変換回路の消費電力は、Ptoal=P1 + P
2 となる。ここで、P2は、配線容量をレベル変換後の振
幅で駆動した時の消費電流と、レベル変換後の振幅電圧
との積で決定される。また、前記P1は、内部電源回路が
内部電圧VH 、VL を発生する上で電圧降下を行う際に
無駄に消費する電力であって、この消費電力P1は、配線
容量をレベル変換後の振幅で駆動した時の消費電流と、
前記内部電源回路が電圧降下を行った電圧量(Vcc -
VH + VL)との積で決定され、この電圧降下を行った電
圧量が大きい,即ち出力振幅値をより小さくしようとす
る場合には、無駄な消費電力P2は一層増大することにな
る。
【0009】更に、画像メモリー等では64ビット、128
ビット、又は256 ビットが同一チップ上で並列に同時動
作する関係上、既述の消費電力をビット数倍した電力が
消費され、全体では大電力が消費される欠点を有する。
【0010】そこで、前記した内部電源回路の電力損失
を回避するように、特開平4-302463号公報(高
島 他 東芝)に開示される技術が提案されている。こ
の技術は、図5(a) に示すように、時間に対して同じ電
源電流変化特性を持つ、つまり同じオン抵抗をもつ回路
500 を電源Vcc と接地線Vss との間に直列に接続し、各
回路に、実効的にかかる端子電圧を電源Vcc の1/2 電圧
にする方式である。換言すれば、この技術は図5(a) 及
び(b) に示すように、時間の変化の各地点で電源電流が
等しい、つまり図6に示すように回路の内部オン抵抗が
等しい各回路を直列に接続することにより、自分自身が
本来の回路動作をしながら、電圧降下を行わせて、前記
第1の従来例の内部電源回路と同じ働きを行っている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記図
5の従来技術では、各回路の電源電流が各時間に対して
等しくないと、抵抗分割によって決定される電圧が変動
し、各回路の実効的な端子電圧が変動する欠点を有す
る。また、各回路の電源電流は、自己の一段上にある回
路の接地電流によって供給される必要があるため、図5
(b)に示すような条件、即ち各回路500 の電源電流と接
地電流( I1 と I1X) 、(I2 とI2X)とが各時間で等しく
ないときは、電流の再利用はできないが、例えばDRAMの
中で並列動作を行い消費電流が大きなビット線電位のリ
ストアーを行うセンスアンプ動作を考えてみても、一般
的には、各回路の電源と接地間の貫通電流を防ぐため
に、電源電流が流れる充電動作と接地電流が流れる放電
動作とは自動的に時間差ができるように、各働きをする
トランジスターのサイズや配線抵抗を変えているため、
貫通電流を増やさずに各回路の充電電流と放電電流とを
各時間で等しくすることは不可能である。図7では上段
の回路の放電動作が遅れて充電動作と時間的に一致する
理想状態を示すが、通常は、接地電流が遅れるので、下
段に電源電流を時間的に理想状態で供給することが困難
であり、従って、第2の従来例が主張するように上段と
下段の回路500 、500 で同じ動作させるためには、図8
に示すように、再利用される一部の電荷以外の多くの電
荷(図8に示す電流I3 )を付加回路から下段の回路50
0 に供給してやる必要があり、この従来技術であって
も、依然として、配線容量を駆動するに必要な消費電流
以外の無駄な消費電流を必要とする欠点があった。
【0012】本発明は、前記第1及び第2の従来技術の
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、同時
に動作するレベル変換回路の多少に拘らず、これ等のレ
ベル変換回路を経て貫通電流が流れることを無くし又は
少なく制限しながら、従来のような配線容量を駆動する
に必要な消費電流以外の無駄な消費電力を必要とせず
に、レベル変換回路の出力側の配線容量を低消費電力で
高速に駆動して、低消費電力化を図ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明では、2個のレベル変換回路において、自己
の充電動作と自己の放電動作とに時間差を設定すると共
に、一方の回路が放出する電荷を他方の回路で有効に再
利用する構成とすることにより、電源と接地間に貫通電
流が流れることを無くし又は少なく制限しながら、従来
のような無駄な消費電力を無くすこととする。
【0014】すなわち、請求項1記載の発明の半導体集
積回路の具体的な構成は、半導体基板上に形成されたレ
ベル変換回路を複数個備え、前記複数個のレベル変換回
路は、貫通電流を抑制するために充電開始タイミングと
放電開始タイミングとが所定時間異なるように設定さ
れ、前記複数個のレベル変換回路のうち、高電位で動作
するレベル変換回路及び低電位で動作するレベル変換回
路で構成する所定の2個のレベル変換回路について、前
記高電位側のレベル変換回路からの放電電流を前記低電
位側のレベル変換回路に充電電流として再利用できるよ
うに、前記高電位側のレベル変換回路の充電開始タイミ
ングよりも所定時間異なる放電開始タイミングと、前記
低電位側のレベル変換回路の放電開始タイミングよりも
所定時間異な充電開始タイミングとを一致させるタイミ
ング一致制御手段と、前記タイミング一致制御手段によ
り一致制御された前記高電位側のレベル変換回路の放電
時及び前記低電位側のレベル変換回路の充電時にこの
レベル変換回路を接続する接続手段とを備えたことを特
徴とする。
【0015】請求項2記載の発明は、前記請求項1記載
の半導体集積回路において、複数個のレベル変換回路
は、メモリー回路のビット線のリストア動作を行うセン
スアンプ回路を複数個備え且つ前記ビット線と電荷の出
し入れを行うソース線が共通にされたセンスアンプブロ
ックを複数個備えて成ることを特徴とする。
【0016】請求項3記載の発明は、前記請求項2記載
の半導体集積回路において、複数個のセンスアンプブロ
ックは、所定の有限の電位差を有する電源と接地との間
に、接地側に近い低電位側のセンスアンプ回路の充電電
流供給端子と、電源側に近い高電位側のセンスアンプ回
路の放電電流供給端子とを接続するように、直列に接続
されることを特徴とする。
【0017】請求項記載の発明は、前記請求項記載
の半導体集積回路において、タイミング一致制御手段
は、所定の2個のセンスアンプブロックの各放電用の共
通ソース線及び各充電用の共通ソース線に電源を接続す
る4個のトランジスターより成ることを特徴とする。
【0018】請求項記載の発明は、前記請求項記載
の半導体集積回路において、タイミング一致制御手段
は、所定の2個のセンスアンプブロックのうち、高電位
側のセンスアンプブロックの放電開始タイミングと、低
電位側のセンスアンプブロックの充電開始タイミングと
を一致させるものであることを特徴とする。
【0019】請求項記載の発明は、前記請求項記載
の半導体集積回路において、タイミング一致制御手段
は、所定の2個のセンスアンプブロックのうち、高電位
側のセンスアンプブロックの充電開始タイミングと、低
電位側のブロックの放電開始タイミングをも一致させる
ものであることを特徴とする。
【0020】請求項記載の発明は、前記請求項記載
の半導体集積回路において、タイミング一致制御手段
は、低電位側のセンスアンプブロックの充電用共通ソー
ス線に電源を接続するトランジスタのONタイミング
を、高電位側のセンスアンプブロックの充電用共通ソー
ス線に電源を接続制御するトランジスタのONタイミン
グよりも所定時間遅らせるものであることを特徴とす
る。
【0021】請求項記載の発明は、前記請求項記載
の半導体集積回路において、所定時間は、高電位側のセ
ンスアンプブロックでの充電開始から放電開始までの遅
延時間であることを特徴とする。
【0022】請求項記載の発明は、前記請求項記載
の半導体集積回路において、タイミング一致制御手段
は、低電位側のセンスアンプブロックの放電用共通ソー
ス線に電源を接続するトランジスタのONタイミング
を、高電位側のセンスアンプブロックの充電用共通ソー
ス線に電源を接続するトランジスタのONタイミングよ
りも所定時間早めるものであることを特徴とする。
【0023】請求項10記載の発明は、前記請求項
載の半導体集積回路において、接続手段は、高電位側の
センスアンプブロックの放電する側の共通ソース線と、
低電位側のセンスアンプブロックの充電する側の共通ソ
ース線とを接続する配線であることを特徴とする。
【0024】
【作用】以上の構成により、請求項1記載の半導体集積
回路では、高電位側及び低電位側の2個のレベル変換回
路では、各々、本来は充電開始タイミングと放電開始タ
イミングとが所定時間異なるものの、一方のレベル変換
回路の放電開始タイミングと他方のレベル変換回路の充
電開始タイミングとがタイミング一致制御手段により一
致制御されると、この時点で接続手段が前記2個のレベ
ル変換回路を接続するので、前記一方の放電状態にある
レベル変換回路から放出される電荷が、他方の充電状態
にあるレベル変換回路に入力されて再利用される。
【0025】その際、放電状態にある高電位側のレベル
変換回路の充電開始タイミング又は充電状態にある低電
位側のレベル変換回路の放電開始タイミングは、前記一
致制御された充放電タイミングとは所定時間異なるの
で、たとえ放電状態にある高電位側のレベル変換回路の
放出電荷が低電位側の充電状態にあるレベル変換回路で
再利用されても、これ等レベル変換回路を経て電源から
接地に流れる貫通電流は無い又は少なく制限される。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。
【0027】図1は本発明に係る半導体集積回路の等価
回路を示す。同図において、1及び2は、各々、半導体
基板上に形成されたレベル変換回路としてのセンスアン
プブロックであって、1は高電位側のセンスアンプブロ
ック、2は低電位側のセンスアンプブロックである。
【0028】前記高電位側のセンスアンプブロック1
は、メモリー回路のビット線のリストア動作を行う複数
個のセンスアンプ回路の,前記各ビット線と電荷の出し
入れを行うソース線を共通にした共通ソース線10、1
1を有する。
【0029】同様に、前記低電位側のセンスアンプブロ
ック2は、メモリー回路のビット線のリストア動作を行
う複数個のセンスアンプ回路の,前記各ビット線と電荷
の出し入れを行うソース線を共通にした共通ソース線1
2、13を有する。
【0030】RN1 、 RN2は、各々、前記2個のセンスア
ンプブロック1,2のビット線の電荷を放電する働きを
するNMOSFET のフリップフロップで構成される回路の等
価抵抗(RN1 = RN2)、RP1 、RP2 は前記2個のセンス
アンプブロック1,2のビット線に電荷を供給する働き
をするPMOSFET のフリップフロップで構成される回路の
等価抵抗(RP1 =RP2 )である。また、CB は、リスト
アされる前記ビット線の総容量であって、各センスアン
プブロック1,2間で同一値である。
【0031】前記高電位側のセンスアンプブロック1に
おいて、充電する側の共通ソース線11には電源Vccが
接続され、放電する側の共通ソース線10には内部電源
回路15からの内部電源が接続される。一方、低電位側
のセンスアンプブロック2において、充電する側の共通
ソース線12には内部電源回路15が接続され、放電す
る側の共通ソース線13には接地線(接地)Vssが接続
される。この構成により、前記高電位側と低電位側の2
個のセンスアンプブロック1,2を電源Vcc と接地線Vs
s 間に直列に配置し、且つ接地側に近い低電位側のセン
スアンプブロック2の充電電流供給端子(即ち共通ソー
ス線12)と、電源側に近い高電位側のセンスアンプブ
ロック1の放電電流供給端子(即ち共通ソース線10)
とを接続するようにしている。
【0032】前記電源Vccと高電位側のセンスアンプブ
ロック1の充電する側の共通ソース線11との間には、
PMOSFET 21が配置され、このPMOSFET 21は充電開始
信号XSE1で制御される。また、前記内部電源回路15と
高電位側のセンスアンプブロック1の放電する側の共通
ソース線10との間には、NMOSFET 20が配置され、こ
のNMOSFET 20は放電開始信号SE1 で制御される。前記
両信号SE1 ,XSE1は相補の信号である。
【0033】更に、前記内部電源回路15と低電位側の
センスアンプブロック2の充電する側の共通ソース線1
2との間には、PMOSFET 22が配置され、このPMOSFET
22は充電開始信号XSE2で制御される。また、前記接地
線Vssと低電位側のセンスアンプブロック2の放電する
側の共通ソース線13との間には、NMOSFET 23が配置
され、このNMOSFET 23は充電開始信号SE2 で制御され
る。前記両信号SE2 ,XSE2は相補の信号である。
【0034】前記4個のMOSFET20〜23により、各セ
ンスアンプブロック1,2の前記フリップフロップの電
源供給線に相当する4本の共通ソース線と、対応する電
源Vcc 、中間電源15、又は接地Vss との接続を制御す
る。
【0035】前記高電位側のセンスアンプブロック1の
放電する側の共通ソース線10と、低電位側のセンスア
ンプブロック1の充電する側の共通ソース線12とは、
接続手段としての配線30により接続され、この配線3
0に前記内部電源回路15が接続される。
【0036】前記4個のMOSFET20〜23の各制御信号
SE1 ,XSE1,XSE2 ,SE2は、図2に示すように出力され
る。すなわち、図2から判るように、高電位側の充電開
始信号XSE1により、高電位側のセンスアンプブロック1
の充電する側の共通ソース線11からの充電開始タイミ
ングは図示の時点T2である。また、この時点T2での
高電位側の放電開始信号SE1により、高電位側のセンス
アンプブロック1の放電する側の共通ソース線10から
の放電開始タイミングは、図示の時点T1となり、高電
位側のセンスアンプブロック1での充電開始タイミング
T2と放電開始タイミングT1とは所定時間(T1−T
2)だけ異なるように設定されていて、この充電開始タ
イミングT2と放電開始タイミングT1との異なる設定
により、高電位側のセンスアンプブロック1での貫通電
流を抑制するようにしている。
【0037】更に、低電位側の充電開始信号XSE2は、高
電位側の充電開始信号XSE1及び放電開始信号SE1 よりも
所定時間t1遅延して出力される。この所定時間t1
は、高電位側のセンスアンプブロック1のビット線放電
用のフリップフロップの等価抵抗RN1 とビット線容量CB
の積である遅延時間に等しく設定される。また、時点
T2よりも時間t2前での低電位側の放電開始信号SE2
により、低電位側のセンスアンプブロック2の放電する
側の共通ソース線13からの放電開始タイミングは、時
点T2となる。この構成により、低電位側のセンスアン
プブロック2での放電開始タイミングT2と充電開始タ
イミングT1とを所定時間(T1−T2) だけ異なるよ
うに設定して、低電位側のセンスアンプブロック2での
貫通電流を抑制するようにしている。更に、前記の構成
により、低電位側のセンスアンプブロック2の充電する
側の共通ソース線12からの充電開始タイミングを図示
時点T2から時間t1だけ遅らせて、高電位側のセン
スアンプブロック1の放電する側の共通ソース線10か
らの放電開始タイミングと、低電位側のセンスアンプブ
ロック2の充電する側の共通ソース線12からの充電開
始タイミングとを図示の時点T1に一致させるように設
定している
【0038】また、低電位側の放電開始信号SE2 は、
述したように高電位側の充電開始信号XSE1及び放電開始
信号SE1 よりも所定時間t2早めて出力される。この所
定時間t2は、放電用のNMOSFET 23がONした後、実
際に放電が開始されるまでの遅延時間に等しく設定され
る。この構成により、低電位側のセンスアンプブロック
2の放電する側の共通ソース線13からの放電開始タイ
ミングを時間t1だけ早めて、高電位側のセンスアンプ
ブロック1の充電する側の共通ソース線11からの充電
開始タイミングと、低電位側のセンスアンプブロック2
の放電する側の共通ソース線13からの放電開始タイミ
ングとを図示の時点T2に一致させる。
【0039】以上の構成により、高電位側及び低電位側
の2つのセンスアンプブロック1、2について、前記高
電位側のセンスアンプブロック1からの放電電流を、前
記低電位側のセンスアンプブロック2に充電電流として
再利用できるように、前記高電位側のセンスアンプブロ
ック1の放電開始タイミングT1(充電開始タイミング
T2よりも所定時間t1遅れて開始される時点)と、前
記低電位側のセンスアンプブロック2の充電開始タイミ
ングT1(放電開始タイミングT2よりも所定時間t1
遅れて開始される時点)とを一致させるようにしたタイ
ミング一致制御手段を構成している。尚、本発明では、
高電位側及び低電位側の各センスアンプブロック1、2
において、放電開始タイミングと充電開始タイミングと
の時間的先後は本実施の形態に限定されないのは勿論で
ある。
【0040】したがって、本実施例においては、図2に
示すように、高電位側のセンスアンプブロック1での共
通ソース線10からの放電動作と、低電位側のセンスア
ンプブロック2での共通ソース線12からの充電動作と
が時間的に一致して、前記高電位側の共通ソース線10
から放出される電荷が、前記低電位側の共通ソース線1
2からのビット線の充電に再利用される。また、この電
荷の再利用により、内部電源回路15は電流I2 を供給
する必要がない,即ち、内部電源回路15は電流供給用
としては不要であって、第1の従来例のように無駄な消
費電流の供給が不要である。
【0041】また、高電位側のセンスアンプブロック1
での共通ソース線11からの充電動作は、前記一致制御
された充放電動作とは所定時間(T1−T2)だけ異な
るので、これ等両センスアンプブロック1、2を経て電
源から接地に流れる貫通電流は無い又は少なく制限され
る。以上から、低消費電力化が極めて有効に達成され
る。
【0042】また、高電位側及び低電位側のセンスアン
プブロック1,2間で、充放電が同時に行われて、ビッ
ト線リストアの時間もほぼ同時期に行うことができる。
【0043】尚、本実施例では、2個のセンスアンプブ
ロックを設けた場合について説明したが、多数個のセン
スアンプブロックを設けた場合には、所定の2個のブロ
ックを1組として、多数組で各々電荷を再利用すればよ
いのは勿論である。
【0044】
【発明の効果】上述したような本発明の半導体集積回路
によれば、高電位側及び低電位側の2個のレベル変換回
路において、各々、自己の充電動作と自己の放電動作と
の間に貫通電流を抑制するための時間差を設定すると共
に、その一方の回路の放電開始タイミングと他方の回路
の充電開始タイミングとを一致させて、一方の回路が放
出する電荷を他方のレベル変換回路で有効に再利用した
ので、これ等レベル変換回路を経て電源から接地に流れ
る貫通電流を無くし又は少なく制限しながら、消費電流
は一方の回路の充電に要する消費電流だけでよく、低消
費電力の面でその実用的効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における半導体集積回路の等価
回路を示す図である。
【図2】本発明の実施例におけるセンスアンプブロック
の制御方法の説明図である。
【図3】第1の従来例のレベル変換回路の構成及びその
動作を説明する図である。
【図4】従来の内部電源回路の構成図である。
【図5】第2の従来例のレベル変換回路の構成及びその
動作を説明する図である。
【図6】第2の従来例のレベル変換回路の等価回路を示
す図である。
【図7】第2の従来例のレベル変換回路の理想作動状態
を説明する図である。
【図8】第2の従来例のレベル変換回路の一般作動状態
を示す図である。
【符号の説明】
1 高電位側のセンスアンプブロック
(レベル変換回路) 2 低電位側のセンスアンプブロック
(レベル変換回路) 10,13 放電する側の共通ソース線 11,12 充電する側の共通ソース線 20〜23 MOSFET( トランジスター) (タイミング一致制御手段) 30 配線(接続手段)Vcc 電源 Vss 接地線(接地)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H03K 19/00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11C 11/4074

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に形成されたレベル変換回
    路を複数個備え、前記複数個のレベル変換回路は、貫通電流を抑制するた
    めに充電開始タイミングと放電開始タイミングとが所定
    時間異なるように設定され、 前記複数個のレベル変換回路のうち、高電位で動作する
    レベル変換回路及び低電位で動作するレベル変換回路で
    構成する所定の2個のレベル変換回路について、前記高
    電位側のレベル変換回路からの放電電流を前記低電位側
    のレベル変換回路に充電電流として再利用できるよう
    に、前記高電位側のレベル変換回路の充電開始タイミン
    グよりも所定時間異なる放電開始タイミングと、前記低
    電位側のレベル変換回路の放電開始タイミングよりも所
    定時間異なる充電開始タイミングとを一致させるタイミ
    ング一致制御手段と、 前記タイミング一致制御手段により一致制御された前記
    高電位側のレベル変換回路の放電時及び前記低電位側
    レベル変換回路の充電時にこの両レベル変換回路を接続
    する接続手段とを備えたことを特徴とする半導体集積回
    路。
  2. 【請求項2】 複数個のレベル変換回路は、メモリー回
    路のビット線のリストア動作を行うセンスアンプ回路を
    複数個備え且つ前記ビット線と電荷の出し入れを行うソ
    ース線が共通にされたセンスアンプブロックを複数個備
    えて成ることを特徴とする請求項1記載の半導体集積回
    路。
  3. 【請求項3】 複数個のセンスアンプブロックは、所定
    の有限の電位差を有する電源と接地との間に、接地側に
    近い低電位側のセンスアンプ回路の充電電流供給端子
    と、電源側に近い高電位側のセンスアンプ回路の放電電
    流供給端子とを接続するように、直列に接続されること
    を特徴とする請求項2記載の半導体集積回路。
  4. 【請求項4】 タイミング一致制御手段は、所定の2個
    のセンスアンプブロックの各放電用の共通ソース線及び
    各充電用の共通ソース線に電源を接続する4個のトラン
    ジスターより成ることを特徴とする請求項記載の半導
    体集積回路。
  5. 【請求項5】 タイミング一致制御手段は、所定の2個
    のセンスアンプブロックのうち、高電位側のセンスアン
    プブロックの放電開始タイミングと、低電位側のセンス
    アンプブロックの充電開始タイミングとを一致させるも
    のであることを特徴とする請求項記載の半導体集積回
    路。
  6. 【請求項6】 タイミング一致制御手段は、所定の2個
    のセンスアンプブロックのうち、高電位側のセンスアン
    プブロックの充電開始タイミングと、低電位側のブロッ
    クの放電開始タイミングをも一致させるものであること
    を特徴とする請求項記載の半導体集積回路。
  7. 【請求項7】 タイミング一致制御手段は、低電位側の
    センスアンプブロックの充電用共通ソース線に電源を接
    続するトランジスタのONタイミングを、高電位側のセ
    ンスアンプブロックの充電用共通ソース線に電源を接続
    制御するトランジスタのONタイミングよりも所定時間
    遅らせるものであることを特徴とする請求項記載の半
    導体集積回路。
  8. 【請求項8】 所定時間は、高電位側のセンスアンプブ
    ロックでの充電開始から放電開始までの遅延時間である
    ことを特徴とする請求項記載の半導体集積回路。
  9. 【請求項9】 タイミング一致制御手段は、低電位側の
    センスアンプブロックの放電用共通ソース線に電源を接
    続するトランジスタのONタイミングを、高電位側のセ
    ンスアンプブロックの充電用共通ソース線に電源を接続
    するトランジスタのONタイミングよりも所定時間早め
    るものであることを特徴とする請求項記載の半導体集
    積回路。
  10. 【請求項10】 接続手段は、高電位側のセンスアンプ
    ブロックの放電する側の共通ソース線と、低電位側のセ
    ンスアンプブロックの充電する側の共通ソース線とを接
    続する配線であることを特徴とする請求項記載の半導
    体集積回路。
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