JP3181836U - 錠剤目視検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】錠剤の表面、裏面、及び外周側面の全てを簡単に目視検査する錠剤目視検査装置を提供する。
【解決手段】検査レール3は、表面検査部31から裏面検査部35へ向かって順番に、錠剤を、その側面が上方を向くように水平面に対して起立させる起立部32と、起立部32によって起立した錠剤を運搬方向に回転させながら運搬する側面検査部33と、側面検査部33を通過した錠剤を、その裏面が上方を向くように転倒させる転倒部34と、を有する。
【選択図】図1

Description

本考案は、錠剤の表裏面及び側面を含めた全外観を目視で検査するための錠剤目視検査装置に関する。
錠剤製造ラインで製造された錠剤は、通常、外観検査が行われる。このような錠剤の外観を検査する工程においては、錠剤を市販の目視検査機、または近年においては自動外観検査機などで検査し、傷等を有する不良錠剤を排除している。これらの排除された錠剤は不良原因の解析或いは良品中の不良品の有無等を仕分けるため、目視での検査が行われている。このような検査作業では、一般的に、上記不良排除錠或いは抜取良品を通称羽子板と称される目視検査皿ですくい取り、錠剤の外観を目視で検査している。
しかし、この目視検査皿での検査においては、すくい取る錠剤の多さ、或いは検査の程度・具合等検査員の習熟度により検査精度、速度等大幅に異なり標準化などは困難である。また、当該目視検査皿では、錠剤の側面を検査するには斜め方向から覗き込む必要等があり、実質的には極めて困難であり、決定的な問題を有している。
また、当該検査皿での検査に替わるものとしては、特許文献1の錠剤目視検査装置が開示されている。特許文献1の錠剤目視検査装置は、多数の錠剤を目視可能な状態で運搬する主ベルトコンベアを備え、主ベルトコンベア上で運搬される多数の錠剤を連続して目視する検査作業に供される構成である。この錠剤目視検査装置の主ベルトコンベアは、幅方向に少なくとも第1区分、第2区分、及び第3区分に分割されている。特許文献1の錠剤目視検査装置では、第1区分に運搬された錠剤は、主ベルトコンベアの運搬方向の先端部まで運搬されると、裏返された状態で再び第2区分に供給されるようになっている。これによって、検査員は、主ベルトコンベアの横で、主ベルトコンベアの第1区分及び第2区分にて運搬される錠剤を上方から目視することによって、錠剤の表面及び裏面の両面を検査することができる。
また、特許文献2には、図8に示すような、錠剤を運搬する溝100を備えた錠剤目視検査装置が開示されている。図8に示されるように、溝100は、錠剤の表面を検査する錠剤表面検査部101と、反転部102と、錠剤裏面検査部103とを備えている。反転部102は、錠剤表面検査部101に連続して配置されており、錠剤を表裏反転するように構成されている。また、錠剤裏面検査部103は、反転部102に接続されており、錠剤の裏面を検査する。特許文献2の錠剤目視検査装置では、溝100内で運搬された複数の錠剤を、錠剤表面検査部101で検査し、それらを反転部102で反転した後、錠剤裏面検査部103で検査できるようになっている。
特開平8−281220号公報(1996年10月29日公開) 特開2001−95898号公報(2001年 4月10日公開)
上述のような従来技術では、錠剤の表面及び裏面を目視検査することができる。しかしながら、錠剤の側面を目視検査することができないという問題がある。
一般的に、錠剤の外観は、表面、裏面、及び外周側面からなる。特許文献1の錠剤目視検査装置の構成では、検査員は、主ベルトコンベアの横で、主ベルトコンベアの第1区分及び第2区分にて運搬される錠剤を上方から目視しても、錠剤の外周側面を観察することができない。
また、図8に示される、特許文献2の錠剤目視検査装置において、反転部102は、錠剤を表裏反転するためのものである。このため、反転部102にて錠剤が反転している最中に、検査員が錠剤の外周側面を観察することは困難である。また、特許文献2の錠剤目視検査装置によれば、必要に応じて反転部102にカバーが被せられている。該カバーの主目的は、検査員が錠剤の表裏面を検査する時に、反転部での錠剤の反転動作を覆い隠すことにより、検査の阻害要因を排除しているものと類推される。これは正しく、側面検査と云う検査項目を当初から排除・考慮していないものであるといえる。すなわち、特許文献2の装置は、同一振動機上に表面検査部と反転部と裏面検査部とが連続的に配置された構成であり、あくまで錠剤の表面及び裏面を検査するものである。それゆえ、特許文献2の装置を用いて、錠剤の外周側面を目視することは、到底、不可能である。
このように特許文献1及び2の錠剤目視検査装置では、錠剤の外周側面を観察できない。このため、特許文献1及び2の錠剤目視装置を用いて、錠剤を目視し、外周側面に傷等を有する不良錠剤を仕分けることは困難である。すなわち、特許文献1及び2の錠剤目視装置は、錠剤の表面、裏面、及び外周側面の全てを目視検査するのに好適ではなく、錠剤の外観目視の実用に供し得ない構成になっている。
本考案は上記問題に鑑みなされたものであり、錠剤の表面、裏面、及び外周側面の全てを簡単に精度よく且個人差等もなく目視検査することができる錠剤目視検査装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本考案に係る錠剤目視検査装置は、目視検査対象の錠剤を運搬するための運搬通路を備え、該運搬通路は、錠剤の表面を検査するための表面検査部、及び錠剤の裏面を検査するための裏面検査部を有する錠剤目視検査装置であって、上記運搬通路は、上記表面検査部から上記裏面検査部へ向かって順番に、上記錠剤を、その側面が上方を向くように水平面に対して起立させる起立部と、上記起立部によって起立した錠剤を運搬方向に回転させながら運搬する側面検査部と、上記側面検査部を通過した錠剤を、その裏面が上方を向くように転倒させる転倒部と、を有することを特徴としている。
上記の構成によれば、上記運搬通路は、上記表面検査部から上記裏面検査部へ向かって順番に、起立部と、側面検査部と、転倒部と、を有する。上記起立部は、上記錠剤を、その側面が上方を向くように水平面に対して起立させる。また、上記側面検査部は、上記起立部によって起立した錠剤を運搬方向に回転させながら運搬する。また、上記転倒部は、上記側面検査部を通過した錠剤を、その裏面が上方を向くように転倒させる。それゆえ、検査員は、上記運搬通路にて運搬される錠剤について、表面検査部にて錠剤の表面を上方から目視検査し、側面検査部にて錠剤の側面を上方から目視検査し、裏面検査部にて錠剤の裏面を目視検査することになる。すなわち、検査員は、運搬通路において、表面検査部、起立部、側面検査部、転倒部、及び裏面検査部の順番で通過する錠剤について、表面、側面、及び裏面を目視検査することになる。
さらに、上記側面検査部では、錠剤は、上記起立部によって起立した状態で、運搬方向に回転しながら搬送される。それゆえ、検査員は、側面検査部を通過する錠剤を上方から観察するだけで、錠剤の外周側面全部を目視検査することができる。
以上のことから、上記の構成によれば、錠剤の表面、裏面、及び外周側面の全てを簡単に精度よく且個人差等もなく目視検査することができる錠剤目視検査装置を実現することができる。
また、上記側面検査部は、溝を有し、上記運搬方向に対し垂直な断面において、上記側面検査部の溝の底面と上記錠剤の側周面とが接触している。そして、上記側面検査部の溝における互いに対向する側壁は、上記接触によって起立した状態で運搬方向に回転しながら運搬される錠剤を支持するように構成されていればよい。
好ましくは、上記側面検査部は、溝を有し、上記側面検査部の溝の互いに対向する側壁の間隔は、上記錠剤の厚さと同等以上、2倍以下である。
側壁の間隔が錠剤の厚さよりも小さい場合、錠剤が側面検査部の側壁によって挟まれた状態になり、スムーズに運搬されないおそれがある。一方、側壁の間隔が錠剤の厚さの2倍よりも大きい場合、錠剤は、側面検査部の溝内でがたついてしまい、起立した状態を保つことができないおそれがある。
また、本考案に係る錠剤目視検査装置では、上記側面検査部は、運搬方向の長さが、上記錠剤の外周寸法以上であることが好ましい。
これによって、錠剤は、上記側面検査部の溝内を、運搬方向に少なくとも1回転しながら運搬されることになる。それゆえ、上記の構成によれば、より円滑に錠剤の外周側面全部を目視検査することができる。但し、上記側面検査部の長さが余り長いと装置が大きくなる。
また、本考案に係る錠剤目視検査装置では、上記運搬通路における上記表面検査部よりも上記運搬方向の上流側に、上記錠剤の運搬方向への流れを開停止する開停止機構を備えたことが好ましい。ここでいう開停止機構は、錠剤の運搬方向への流れを停止する停止動作、および該停止を解除し錠剤の運搬方向への流れを開放する開動作の両方の動作を行うものである。
上記の構成によれば、上記開停止機構の停止動作中には、錠剤は、運搬通路へ供給されなくなり、上記開停止機構の停止動作前に運搬通路へ運搬された錠剤のみが運搬通路を流れることになる。それゆえ、上記開停止機構の開動作および停止動作の切り替えを制御することによって、運搬通路へ複数の錠剤を間欠的に流すことが可能になる。このため、上記の構成によれば、上記開停止機構によって、運搬通路へ流す錠剤の数を制御することができるので、検査員は、個人差に関係なく、運搬通路を流れる錠剤について、充分に視野を追随することができる。よって、運搬通路を流れる錠剤それぞれについて、より精度よく、確実に目視検査することができる。
また、上記開停止機構は、上記運搬通路の底面から上昇する、あるいは下降するせき止め板からなる弁を備えた構成であってもよい。
また、上記運搬通路へ複数の錠剤を移送するフィーダーを備え、上記開停止機構は、上記フィーダーの作動を時間的制御することによって、上記錠剤の運搬方向への流れを開停止する構成であってもよい。
本考案に係る錠剤目視検査装置では、上記運搬通路を振動させる振動機を備え、上記表面検査部、上記起立部、上記側面検査部、上記転倒部、及び上記裏面検査部は、同一振動機上に連続的に配置されていることが好ましい。なお、上記表面検査部、上記起立部、上記側面検査部、上記転倒部、及び上記裏面検査部が連続的に配置された運搬通路は、例えばステンレススチール或いは樹脂などからなる一体物に適宜上記表面検査部、上記起立部、上記側面検査部、上記転倒部、及び上記裏面検査部それぞれに相当する溝を形成した構成であってもよく、好ましくは、上記運搬通路は、上記表面検査部、上記起立部、上記側面検査部、上記転倒部、及び上記裏面検査部がそれぞれ単独の部品として構成され、これら部品がネジ止めなどによって固定配置された構成であれば更に汎用性を有し好都合である。
上記の構成によれば、上記振動機の振動を調節することによって、上記表面検査部、上記起立部、上記側面検査部、上記転倒部、及び上記裏面検査部を有する運搬通路上での錠剤の運搬速度を調節することができる。
本考案に係る錠剤目視検査装置では、上記表面検査部から上記裏面検査部までの長さは、運搬される錠剤が一人の検査員によって検査可能な長さになっていることが好ましい。
これによって、錠剤目視検査装置は、一人の検査員によって検査を行うことができる装置として構成されるため、装置全体が小型化される。
また、上記表面検査部、上記起立部、上記側面検査部、上記転倒部、及び上記裏面検査部は、通常1列に連続して配置されていることを基本としている。しかし、上記表面検査部、上記起立部、上記側面検査部、上記転倒部、及び上記裏面検査部が構成する列は、1列に限定されることなく、検査員の数、1人の検査員の検査可能な範囲等に応じて適宜設定することができ、例えば2〜4列であってもよい。
上記の観点から、錠剤の大きさ或いは検査員の視野の移動距離等にもよるが、本考案に係る錠剤目視検査装置では、特に上記表面検査部から上記裏面検査部までの長さは、通常は15cm〜60cmであることが好ましい。
また、本考案に係る錠剤目視検査装置では、上記運搬通路へ供給される錠剤の量は、一人の検査員によって錠剤の表面、側面、及び裏面を検査できる量であることが好ましい。
これによって、一人の検査員によって錠剤の表面、側面、及び裏面の外観を充分目視検査することができる。
上記の観点から、検査員のスキルのもよるが、本考案に係る錠剤目視検査装置では、上記運搬通路へ供給される錠剤の量は、1回の目視検査当り2〜20個に設定されていることが好ましい。なお、上記運搬通路へ供給される錠剤の量は、例えば、上記開停止機構によって調節することが可能である。
本考案に係る錠剤目視検査装置は、以上のように、上記運搬通路は、上記表面検査部から上記裏面検査部へ向かって順番に、上記錠剤を、その側面が上方を向くように水平面に対して起立させる起立部と、上記起立部によって起立した錠剤を運搬方向に回転させながら運搬する側面検査部と、上記側面検査部を通過した錠剤を、その裏面が上方を向くように転倒させる転倒部と、を有する構成である。
それゆえ、錠剤の表面、裏面、及び外周側面の全てを簡単に精度よく且個人差等もなく目視検査することができるという効果を奏する。
本考案の実施形態に係る錠剤目視検査装置の構成を示す上面図である。 図1に示す錠剤目視検査装置の構成を示す側面図である。 図1の矢印Iから見た錠剤目視検査装置の構成を示す斜視図である。 図1の矢印IIから見た錠剤目視検査装置の構成を示す斜視図である。 図1の矢印IIIから見た錠剤目視検査装置の構成を示す斜視図である。 図1に示す錠剤目視検査装置における検査レールの構成を示す斜視図である。 (a)は、運搬方向に対して垂直な断面における、起立部の溝と錠剤との位置関係を図6の上流の端部B、位置B、下流の端部Bの順で模式的に示した断面図であり、(b)は、運搬方向に対して垂直な断面における、側面検査部の溝と錠剤との位置関係を模式的に示した断面図であり、(c)は、運搬方向に対して垂直な断面における、転倒部の溝と錠剤との位置関係を図6の上流の端部D、位置D、下流の端部Dの順で模式的に示した断面図であり、(d)は、錠剤目視検査装置10に適用可能な錠剤Tの形状例を示す側面図および上面図である。 特許文献2の錠剤目視検査装置における、錠剤を運搬する溝の構成を示す斜視図である。
以下、本考案の実施の形態について、詳細に説明する。
(錠剤目視検査装置の外観)
まず、図1〜4を参照して、本実施形態の錠剤目視検査装置10の外観について、説明する。図1は、本実施形態の錠剤目視検査装置10の構成を示す上面図である。図2は、錠剤目視検査装置10の構成を示す側面図である。図3は、図1の矢印Iから見た斜視図である。図4は、図1の矢印IIから見た斜視図である。図5は、図1の矢印IIIから見た斜視図であり、パーツフィーダー2近傍の構成を示す。
図1〜4に示されるように、本実施形態の錠剤目視検査装置10は、ベース板1と、パーツフィーダー2と、検査レール3(運搬通路)と、振動機4A・4Bと、コントローラ5と、を備えている。ベース板1上には、振動機4A・4Bが載置されている。そして、振動機4A上には、パーツフィーダー2が載置されている。また、振動機4Bには、検査レール3が載置されている。錠剤目視検査装置10において、錠剤Tは、パーツフィーダー2から供給され、検査レール3を通って良品受け6へ運搬されるようになっている。
ベース板1は、錠剤目視検査装置10の各種部材の土台となるものである。ベース板1は、振動機4Aによるパーツフィーダー2の振動、及び振動機4Bによる検査レール3の振動に対し、移動せず安定に保持される。
パーツフィーダー2は、板バネ、電磁石、及び振動容器2aを備えた、電磁フィーダーである。また、振動容器2aの外周部には、排出通路2bが設けられている。
振動容器2aは、円筒ボウル形状になっており、その内部に目視検査対象となる錠剤Tが収容されている。錠剤Tは、振動容器2a内で、表面または裏面が上方になるように収容されている。ここで、錠剤Tについて、スジが形成されている面を表面とし、該表面と反対側の面を裏面とする。
振動機4Aは、振動容器2aを振動するものである。パーツフィーダー2においては、振動機4Aによる振動によって、振動容器2a内に収容された複数の錠剤Tが、排出通路2b側へ集まり、排出通路2bを整列して通過するようになっている。
検査レール3は、パーツフィーダー2の排出通路2bと連通するように配置されている。また、検査レール3は、通過する錠剤Tの変色を防止するために、例えばアルミニウム酸化被膜で保護されているものなどが好都合に使用される(すなわち、アルマイト処理されている)。振動機4Bは、検査レール3に対して運搬方向の振動を付与する。振動機4Bによって検査レール3は運搬方向に振動するので、錠剤Tには運搬方向の力が働く。このため、錠剤Tは、検査レール3内を直進運動することになる。
コントローラ5は、振動機4A及び4Bそれぞれの振動振幅や周波数を制御する。そして、パーツフィーダー2からの錠剤Tの排出速度、検査レール3内の錠剤Tの運搬速度等を制御する。パーツフィーダー2からの錠剤Tの排出速度や検査レール3内の錠剤Tの運搬速度は、検査員が目視を行う場合、その作業に適した速度であることが好ましい。具体的には、検査レール3内の錠剤Tの運搬速度は、錠剤の大きさにもよるが、好ましくは1〜20個/視野であり、特に好ましくは2〜10個/視野である。例えば、パーツフィーダー2からの錠剤Tの運搬速度は、60個/分(最大100個/分)等に設定される。
このように錠剤目視検査装置10では、パーツフィーダー2に供給された錠剤Tは、振動機4Aの作用によって検査レール3へ整列した検査レール3へ送られる。そして、検査レール3に入った錠剤Tは、振動機4Bの作用によって運搬方向下流(良品受け6側)へ送られる。このとき、検査員は、検査レール3を通過する錠剤Tの外観を上方から目視検査する。そして、目視検査の結果、傷等を有する不良錠剤を取り除き、良品錠剤のみを良品受け6へ送る。
ここで、図3および図5に示されるように、検査レール3よりも運搬方向Aの上流側である排出通路2bには、錠剤Tの運搬方向Aへの流れを開停止する開停止機構2cが設けられている。開停止機構2cは、錠剤Tの運搬方向Aへの流れを停止する停止動作、および該停止を解除し錠剤Tの運搬方向Aへの流れを開放する開動作の両方の動作を行うものである。図3および図5に示された構成では、開停止機構2cは、排出通路2bの底面から上昇する、あるいは下降するストッパ(せき止め板)からなる弁と、ストッパの上昇および下降を切り替える切り替え手段としてのスイッチと、を備えている。スイッチによって、ストッパが排出通路2bの底面から突出するよう作動しているとき、パーツフィーダー2から検査レール3への錠剤Tの流れがせき止められることになる。これによって、ストッパの作動中には、錠剤Tは、パーツフィーダー2から検査レール3へ供給されなくなり、ストッパ作動前に検査レール3へ運搬された錠剤Tのみが検査レール3を流れることになる。それゆえ、スイッチの切り替えを制御することによって、検査レール3へ複数の錠剤T(図1〜5では6錠の錠剤T)を間欠的に流すことが可能になる。このため、錠剤目視検査装置10の構成によれば、開停止機構2cによって、検査レール3へ流す錠剤Tの数を制御することができるので、検査員は、個人差に関係なく、検査レール3を流れる錠剤Tについて、充分に視野を追随することができる。よって、検査レール3を流れる錠剤Tそれぞれについて、より精度よく、確実に目視検査することができる。なお、開停止機構2cにより錠剤Tの流れをせき止める作動タイミングを決定することによって、検査レール3への錠剤Tの供給量が決定される。検査レール3への錠剤Tの供給量は、検査員のスキルに応じて適宜設定可能であるが、1〜20錠であることが好ましい。また、検査レール3へ1〜20錠の錠剤Tが間欠的に供給されるように、開停止機構2cは、スイッチの切り替えタイミングを制御するタイマーを備えていてもよい。これによって、検査レール3への錠剤Tの間欠的な供給を自動化することができる。
また、開停止機構2cは、図3および図5に示された構成に限定されず、検査レール3への錠剤Tの供給を間欠的に行うことができる構成であればよい。例えば、開停止機構2cは、振動機4A・4Bを制御するコントローラ5に組み込まれていてもよい。この場合、開停止機構2cは、例えば、検査レール3を振動する振動機4Bを作動させた状態で、振動機4Aの作動の入/切を切り替える機能を有する。これによって、錠剤Tは、検査レール3へ間欠的に供給される。
なお、図1〜5に示された錠剤目視検査装置10は、1本の検査レール3にて錠剤Tが間欠的に運搬される構成であった。しかし、検査レール3の本数は、1本に限定されず、錠剤Tの目視検査精度等に応じて適宜設定することができる。また、検査レール3は、並列して配置してもよいし、直列して配置してもよい。
(錠剤目視検査装置における検査レールの構成:本考案の特徴的構成)
錠剤目視検査装置10において、検査レール3は、通過する錠剤Tの表面、側面、及び裏面を目視できるような構成となっている。図6は、検査レール3の構成を示す斜視図である。図6では、表面検査部31、起立部32、側面検査部33、転倒部34、および裏面検査部35それぞれにおける錠剤Tの配置を明確にするために、錠剤Tが検査レール3へ連続的に供給された場合を示している。なお、錠剤Tが検査レール3へ連続的に供給される構成は、例えば開停止機構2cを備えない構成とすることによって実現可能である。本考案は、このような錠剤Tが検査レール3へ連続的に供給される構成をも包含する。
図7の(a)は、運搬方向Aに対して垂直な断面における、起立部32の溝と錠剤Tとの位置関係を図6の上流の端部B、位置B、下流の端部Bの順で模式的に示した断面図である。また、図7の(b)は、運搬方向Aに対して垂直な断面における、側面検査部33の溝と錠剤Tとの位置関係を模式的に示した断面図である。図7の(c)は、運搬方向Aに対して垂直な断面における、転倒部34の溝と錠剤Tとの位置関係を図6の上流の端部D、位置D、下流の端部Dの順で模式的に示した断面図である。図7の(d)は、錠剤目視検査装置10に適用可能な錠剤Tの形状例を示す側面図および上面図である。
図6に示されるように、検査レール3は、錠剤Tの表面を検査するための表面検査部31、及び錠剤Tの裏面を検査するための裏面検査部35を有する。そして、表面検査部31と裏面検査部35との間に、起立部32、側面検査部33、及び転倒部34を有する。すなわち、検査レール3では、運搬方向Aの下流へ向かう順番に、表面検査部31、起立部32、側面検査部33、転倒部34、裏面検査部35が設けられている。
起立部32は、表面検査部31に連結し、錠剤Tを、その側面が上方を向くように表面検査部31の溝の底面(以下、水平面とする)に対して起立させる。また、側面検査部33は、起立部32によって起立した錠剤Tを運搬方向Aの下流へ運搬する。また、転倒部34は、裏面検査部35に連結し、側面検査部33を通過した錠剤を、その裏面が上方を向くように転倒させる。
検査レール3の構成によれば、パーツフィーダー2から表面検査部31へ整列して供給された複数の錠剤Tは、振動機4Bの作用によって運搬方向Aの下流へ送られながら検査員によって表面の外観が目視検査される。そして、表面の外観検査が終了した錠剤Tは、起立部32へ送られる。
ここで、起立部32を構成するレーンの溝は、図7の(a)に示されるように、錠剤Tをその側面が上方を向くように水平面に対して起立させるようにねじれた形状になっている。具体的には、起立部32を構成するレーンの溝は、運搬方向Aの上流の端部Bにおいて、錠剤Tの裏面を保持する底面32aと、錠剤Tの側面を保持する側面32bと、錠剤Tの表面を保持する表面32cとを有する。そして、互いに対向する底面32a及び32cは、その間隔を一定に保ったまま、運搬方向Aの下流へ向かうに従い、水平面に対する角度が90°に近づくように連続的に変化した形状になっている。そして、起立部32における運搬方向Aの下流の端部Bでは、底面32a及び表面32cの水平面に対する角度が90°になっている。また、側面32bは、上述した底面32a及び表面32cの位置変化に伴って、運搬方向Aの下流へ向かうに従い、水平面に対する角度が90°から180°に近づくように連続的に変化する。そして、起立部32における運搬方向Aの下流の端部Bでは、側面32bの水平面に対する角度が180°になっている。
このような構成とすることによって、図6及び図7の(a)に示されるように、錠剤Tは、振動機4Bの作用によって、錠剤Tの表面の水平面に対する角度が徐々に大きくなるように起立しながら起立部32を通過することになる。そして、起立部32の運搬方向下流の端部において、錠剤Tの表面と水平面とのなす角度が90°となった状態(すなわち、錠剤Tの側面が上方を向いた状態)となって、側面検査部33へ送られる。
ここで、錠剤目視検査装置10に適用可能な錠剤Tの形状は、側面検査部33において側面が上方を向くように安定して起立させることができる形状であればよい。例えば、錠剤Tが図7の(d)に示されるような円盤形状である場合、表面及び裏面が平坦な平型、側縁部が削れたスミ角型(もしくはスミ丸型)、または側縁部がR面になるように削れた2段R型あるいはR型などが挙げられる。ここで、「2段R型」とは、図7の(d)に示されるように、錠剤Tの側縁部に形成されたR面の曲率半径Rと、隆起部の頂点付近のR面の曲率半径Rとが互いに異なる形状のことをいう。これに対して、「R型(図7の(d)ではR錠)」とは、錠剤Tの側縁部に形成されたR面および隆起部の頂点付近のR面が同じ曲率半径Rになった形状のことをいう。また、これらの錠剤は、必要に応じ、糖衣或いはフィルムコーティングなど適宜表面処理されているものでも良い。
図7の(b)に示されるように、側面検査部33の溝は、運搬方向Aに対して垂直な断面において、その底面が錠剤Tの周側面と接するように構成されている。これによって、振動機4Bによって検査レール3に振動が付与されると、錠剤Tは、その周側面と側面検査部33の底面との作用によって、側面検査部33内部を転がりながら運搬方向Aの下流へ移動する。このとき、側面検査部33内で、複数の錠剤Tは、互いに干渉することなく、転がりながら直進する。このように側面検査部33内を移動する錠剤Tは、同一の検査員によって錠剤Tの側面の外観が検査される。このとき、錠剤Tは、側面検査部33内部を転がりながら運搬方向Aの下流へ移動する。それゆえ、検査員は、側面検査部33の運搬方向Aの上流の端部から下流の端部まで移動する錠剤Tについて側面を目視することによって、錠剤Tの外周側面の全面を目視検査したことになる。錠剤Tの外周側面の全面を目視検査するためには、側面検査部33は、運搬方向Aの長さが、錠剤Tの外周寸法以上であることが好ましい。例えば錠剤Tが半径rの円柱形状である場合、側面検査部33の運搬方向Aの長さは、2πr以上に設定される。
一方、側面検査部33の溝における互いに対向する側壁は、その周側面と側面検査部33の底面との作用によって起立した状態で運搬方向に回転しながら運搬される錠剤Tを支持するように構成されていればよい。換言すると、錠剤Tの周側面の向きが側方にならない(起立した錠剤Tが倒れない)ように錠剤Tの表面及び裏面を支持する構成になっていればよい。側面検査部33において、錠剤Tは、周側面が側面検査部33の底面と接触する一方、表面および裏面は側壁と接触するとは限らない。
側面検査部33の溝の互いに対向する側壁の間隔は、錠剤Tの厚さと同等以上、2倍以下であることが好ましい。側壁の間隔が錠剤Tの厚さよりも小さい場合、錠剤Tが側面検査部33の側壁によって挟まれた状態になり、スムーズに運搬されないおそれがある。一方、側壁の間隔が錠剤Tの厚さの2倍よりも大きい場合、錠剤Tは、側面検査部33の溝内でがたついてしまい、起立した状態を保つことができないおそれがある。
また、錠剤Tの形状が図7の(d)に示した平型、またはスミ角型(もしくはスミ丸型)である場合、側壁の間隔は、錠剤Tの厚さと同等よりも大きく、かつ、2倍以下であることが好ましい。側壁の間隔が錠剤Tの厚さと同等である場合、錠剤Tの表面および裏面と側面検査部33の側壁との接触面積が大きくなるので、錠剤Tがスムーズに運搬されないおそれがある。
また、錠剤Tの形状が図7の(d)に示した2段R型或いはR型である場合、側壁の間隔は、好ましくは錠剤Tの厚さと同等以上、2倍以下であり、特に好ましくは、錠剤Tの厚さと同等である。錠剤Tの形状が2段R型或いはR型である場合、錠剤Tの厚さは、表面及び裏面の両方に形成された隆起部の頂点間の距離として規定される。側壁の間隔が錠剤Tの厚さと同等である場合、側面検査部33の溝の側壁は、表面及び裏面の両方に形成された隆起部の頂点に接することになる。すなわち、側面検査部33において、錠剤Tは、表面及び裏面の両方に形成された隆起部の頂点と側面検査部33の側壁との接触によって支持された状態になる。これによって、錠剤Tは、側面検査部33内で、より安定して起立した状態を保つことになるので、側周面の目視をより正確にすることができる。さらに、振動機4Bの作用によって、錠剤Tは、側壁との接触部分(隆起部の頂点)を中心に回転しながら、運搬方向Aの下流へ移動する。それゆえ、側面検査部33における錠剤Tの運搬方向A下流への移動が安定する。
なお、錠剤Tの形状が図7の(d)に示した2段R型或いはR型である場合、側面検査部33の溝の互いに対向する側壁は、運搬方向Aに対して垂直な断面において、錠剤Tの表面および裏面の隆起部の頂点と一点でのみ接するように構成されていてもよい。この場合、錠剤Tは、側面検査部33において、底面と接することなく、その表面および裏面の隆起部の頂点と側面検査部33の側壁との接触によってのみ支持された状態になる。このような構成であっても、振動機4Bの作用によって、錠剤Tは、側壁との接触部分(隆起部の頂点)を中心に回転しながら、運搬方向Aの下流へ移動することが可能である。
側面検査部33にて側面の外観検査が終了した錠剤Tは、転倒部34へ送られる。ここで、転倒部34を構成するレーンの溝は、図7の(c)に示されるように、側面が上方を向いた錠剤T(側面検査部33を通過した錠剤T)を裏面が上方になるように転倒するようにねじれた形状になっている。具体的には、転倒部34を構成するレーンの溝は、運搬方向Aの上流の端部Dにおいて、錠剤Tの裏面を保持する側壁面34aと、錠剤Tの側面を保持する底面34bと、錠剤Tの表面を保持する側壁面34cとを有する。そして、互いに対向する側壁面34a及び34cは、その間隔を一定に保ったまま、運搬方向Aの下流へ向かうに従い、水平面とのなす角度が90°になった状態から180°に近づくように連続的に変化した形状になっている。そして、転倒部34における運搬方向Aの下流の端部Dでは、側壁面34a及び34cの水平面に対する角度が180°になっている。また、底面34bは、上述した側壁面34a及び34cの位置変化に伴って、運搬方向Aの下流へ向かうに従い、水平面とのなす角度が180°になった状態から270°に近づくように連続的に変化する。そして、転倒部34における運搬方向Aの下流の端部Dでは、底面34bの水平面に対する角度が270°になっている。
このような構成とすることによって、図6及び図7の(c)に示されるように、錠剤Tは、振動機4Bの作用によって、錠剤Tの表面の水平面に対する角度が90°から徐々に大きくなりながら転倒部34を通過することになる。そして、転倒部34の運搬方向Aの下流の端部Dにおいて、錠剤Tの表面の水平面に対する角度が180°となった状態(すなわち、錠剤Tの裏面が上方を向いた状態)となって、裏面検査部35へ送られる。転倒部34から裏面検査部35へ供給された錠剤Tは、振動機4Bの作用によって運搬方向Aの下流へ送られながら同一の検査員によって裏面の外観が目視検査される。そして、表面検査部31から裏面検査部35まで運搬される錠剤Tのうち、表面、側面、及び裏面の外観検査の結果「良品」と判断された錠剤Tは、良品受け6へ投下される。
このように錠剤目視検査装置10によれば、複数の錠剤Tを検査レール3に整列させて、表面検査部31、側面検査部33、及び裏面検査部35へ移送することができる。これによって、複数の錠剤Tについて、1つずつ、表面、側面、及び裏面の外観を確実に目視検査することが可能である。また、目視検査皿を用いた従来の錠剤目視検査装置と比較して、目視検査の処理速度を増大することができる。
このように、錠剤目視検査装置10は、目視検査対象の錠剤Tを運搬するための検査レール3を備え、検査レール3は、錠剤Tの表面を検査するための表面検査部31、及び錠剤Tの裏面を検査するための裏面検査部35を有する。そして、検査レール3は、表面検査部31から裏面検査部35へ向かって順番に、起立部32と、側面検査部33と、転倒部34と、を有する。起立部32は、錠剤Tを、その側面が上方を向くように水平面に対して起立させる。また、側面検査部33は、起立部32によって起立した錠剤Tを運搬方向Aに回転させながら運搬する。また、転倒部34は、側面検査部33を通過した錠剤Tを、その裏面が上方を向くように転倒させる。それゆえ、検査員は、検査レール3にて運搬される錠剤Tについて、表面検査部31にて錠剤Tの表面を上方から目視検査し、側面検査部33にて錠剤Tの側面を上方から目視検査し、裏面検査部35にて錠剤Tの裏面を目視検査することになる。すなわち、検査員は、検査レール3において、表面検査部31、起立部32、側面検査部33、転倒部34、及び裏面検査部35の順番で通過する錠剤Tについて、表面、側面、及び裏面を目視検査することになる。
さらに、側面検査部33では、錠剤Tは、起立部32によって起立した状態で、運搬方向Aに回転しながら搬送されるので、検査員は、側面検査部33を通過する錠剤Tを上方から観察するだけで、錠剤Tの外周側面全部を目視検査することができる。
以上のことから、錠剤目視検査装置10によれば、錠剤Tの表面、裏面、及び外周側面の全てを簡単に目視検査することができる。
また、本考案の錠剤目視検査装置10によれば、このように錠剤Tの外周側面を目視検査するための側面検査部33を設けているので、側面の目視検査を確実に、かつ精度よく行うことができる。さらに、開停止機構2cによって、検査レール3へ供給する錠剤Tの量を調整することで、検査レール3への錠剤Tの間欠的供給が可能になる。それゆえ、検査員個々の熟練度に合わせて検査レール3へ供給する錠剤Tの量を調整することで、目視検査の精度について個人差が少なく、かつ錠剤1個毎の目視検査が可能である。
これに対して、特許文献1の錠剤目視検査装置は、ベルト搬送方式であり、構造が複雑とならざるを得ないばかりか、それゆえに返って検査すべき錠剤を汚損してしまうおそれがある。また、ベルト式であるために、錠剤が規則正しく整列された状態で、検査員が錠剤を目視することが不可能である。更に決定的な問題は、錠剤の側面を目視検査することができない点である。
また、特許文献2の錠剤目視検査装置では、錠剤は複数溝を介して流れる。このため、一人の検査員によって精度良い検査を行うことは不可能である。これに対して、本考案の錠剤目視検査装置10では、開停止機構2cによって、複数(例えば5個程度)の錠剤Tが、間欠的に、表面、外周側面、裏面がこの順で上方を向くように検査レール3上を流れる。検査員は、このように間欠的に検査レール3を流れる複数の錠剤Tについて、目視検査する。検査レール3への錠剤Tの供給量は、検査員の視野内での検査を基準として設定することができる。なお、本考案の錠剤目視検査装置10は、開停止機構2cを備えない構成であってもよい。このような構成では、錠剤Tは、検査レール3へ、間欠的ではなく連続的に供給されることになる。錠剤Tの検査レール3への供給方式は、間欠的な供給であっても連続的な供給であってもよく、これら2つの供給方式は、錠剤Tの寸法、検査員の熟練度等に応じて適宜選択し得る。
また、錠剤目視検査装置10の各種部材(パーツフィーダー2、検査レール3等)は、錠剤Tの寸法に応じて、適宜交換することが可能である。
錠剤目視検査装置10の検査レール3において、錠剤Tは、起立部32及び転倒部34の両方を通過することによって、表面検査部31にて表面が上方を向いた状態から、裏面検査部35にて裏面が上方を向いた状態に変わる。すなわち、錠剤Tは、起立部32及び転倒部34という2つの部分によって、表裏反転することになる。
一方、特許文献2の錠剤目視検査装置では、反転部102という1つの部分によって、錠剤を表裏反転させている。それゆえ、反転部102に錠剤が表裏反転している最中に錠剤の側面を目視することは実質的に不可能である。
錠剤目視検査装置10では、本来表裏反転する部材を起立部32と転倒部34という2つの部分に分けている。そして、これら起立部32及び転倒部34の間に側面検査部33を設けることによって、錠剤Tの側面が上方を向く状態を維持し側面を目視できるようにしている。
また、検査レール3における表面検査部31から裏面検査部35までの長さは、運搬される錠剤Tが一人の検査員によって検査可能な長さになっている。さらに、検査レール3へ供給される錠剤Tの量についても、一人の検査員によって錠剤Tの表面、側面、及び裏面を検査できる量としている。このため、錠剤目視検査装置10の構成によれば、一人の検査員によって錠剤Tの表面、側面、及び裏面の外観を充分目視検査することができる。よって、検査コストの低減を図ることができる。また、錠剤目視検査装置10は、一人の検査員によって検査を行うことができる装置として構成されるため、装置全体が小型化される。
上述の観点から、検査レール3における表面検査部31から裏面検査部35までの長さは、錠剤Tの寸法にもよるが、好ましくは15cm〜60cmであり、特に好ましくは20cm〜40cmである。ただし、検査レール3における表面検査部31から裏面検査部35までの長さが余りにも長いと、検査員が錠剤Tを眼で追えないおそれがある。図1に示す錠剤目視検査装置10では、検査レール3における表面検査部31から裏面検査部35までの長さは、30cmに設定されている。また、検査レール3へ供給される錠剤Tの量は、検査員の熟練度等によるが、好ましくは1回の目視検査当り2〜20個、特に好ましくは1回の目視検査当り5〜10個である。検査レール3へ供給される錠剤Tの量は、上述した開停止機構2cによって調節することが可能である。
なお、上述した例では、目視検査対象は、円盤形状の錠剤Tとしている。しかし、目視対象は、表面、側面、及び裏面を有する有形物であれば、特に限定されない。また、目視対象として、カプセルを用いてもよい。
また、錠剤目視検査装置10は、検査レール3にて運搬される錠剤Tを上方から撮像する撮像カメラを備えていてもよい。カメラにて撮像される錠剤Tの外観を検査することによって、錠剤Tの外観目視検査作業を自動化することが可能になる。さらに、撮像カメラにて撮像された錠剤Tの画像を解析し、傷等を検出する検出ユニットを備えていれば、錠剤Tの外観目視検査作業を自動化できるとともに、検査作業の省力化を実現できる。
また、錠剤目視検査装置10における検査レール3の運搬方向A下流の端部付近に、錠剤Tの数を計測する錠剤計数機が設置されていてもよい。これによって、良品の錠剤Tの数を計測しながら容器等に詰めることができるので、錠剤目視検査装置としての利用に加え、錠剤充填機としての利用も可能になる。本考案の錠剤目視検査装置10は、製薬・製剤業において公知の任意の装置と組み合わせて使用し得る。また、本考案は、錠剤目視検査装置10を備えた搬送・移送機も包含する。
(錠剤目視検査装置10の操作方法)
錠剤目視検査装置10の操作方法(錠剤の目視検査方法)は、主に、パーツフィーダー2から検査レール3へ錠剤Tを供給する第1の工程と、検査レール3の表面検査部31にて錠剤Tの表面を上方から目視検査する第2の工程と、起立部32によって、錠剤Tを、その側面が上方を向くように水平面に対して起立させる第3の工程と、起立部32によって起立した錠剤Tを運搬方向Aに回転させながら側面検査部33内を運搬し、錠剤Tの側面を上方から目視検査する第4の工程と、転倒部34によって側面検査部33を通過した錠剤Tを、その裏面が上方を向くように転倒させる第5の工程と、転倒部34によって裏面が上方を向くように転倒した錠剤Tの裏面を上方から目視検査する第6の工程と、を含む。これによって、錠剤Tの表面、外周側面、及び裏面を間欠的で、かつ簡単に目視検査することができる。
錠剤目視検査装置10の操作方法(錠剤の目視検査方法)の一例としては、以下の手順の方法が挙げられる。すなわち、まず、(ア)振動機4Aによってパーツフィーダー2を動かし、錠剤Tを検査レール3まで搬送する。次いで、(イ)手動スイッチによって振動機4Aを停止させパーツフィーダー2による検査レール3への錠剤Tの供給を停止する。次いで、(ウ)振動機4Bによって検査レール3を動かし、錠剤Tを、表面検査部31、起立部32、側面検査部33、転倒部34、裏面検査部35の順に搬送し、上方から錠剤Tの表面、側面、及び裏面を目視検査する(上記第2〜第6の工程)。次いで、(エ)検査レール3上の錠剤Tを全て目視検査した後、振動機4Aによって再びパーツフィーダー2を動かし、上記(ア)〜(ウ)の工程を行う。なお、(ウ)の工程と(エ)の工程との間に、(オ)手動スイッチによって振動機4Bを停止することによって、検査レール3での錠剤Tの搬送を停止してもよい。
錠剤目視検査装置10は、確実に錠剤Tの表面、側面、及び裏面を目視検査することが可能である。それゆえ、錠剤目視検査装置10は、好適には、ロット全体の錠剤Tの抜き取り検査または自動外観検査機等の検査によって排除された不良品としての錠剤Tに対して再度外観検査する際或いは不良品の内訳検査等に用いられる。
考案は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本考案の技術的範囲に含まれる。
本考案は、錠剤目視検査作業を必要とする技術分野、例えば医薬品或いは医薬部外品、健康食品等の製造分野に利用することができる。
1 ベース板
2 パーツフィーダー
2c 開停止機構
3 検査レール(運搬通路)
31 表面検査部
32 起立部
33 側面検査部
34 転倒部
35 裏面検査部
4A,4B 振動機
5 コントローラ
6 良品受け
10 錠剤目視検査装置
A 運搬方向

Claims (10)

  1. 目視検査対象の錠剤を運搬するための運搬通路を備え、該運搬通路は、錠剤の表面を検査するための表面検査部、及び錠剤の裏面を検査するための裏面検査部を有する錠剤目視検査装置であって、
    上記運搬通路は、上記表面検査部から上記裏面検査部へ向かって順番に、
    上記錠剤を、その側面が上方を向くように水平面に対して起立させる起立部と、
    上記起立部によって起立した錠剤を運搬方向に回転させながら運搬する側面検査部と、
    上記側面検査部を通過した錠剤を、その裏面が上方を向くように転倒させる転倒部と、を有することを特徴とする錠剤目視検査装置。
  2. 上記側面検査部は、溝を有し、
    上記側面検査部の溝の互いに対向する側壁の間隔は、上記錠剤の厚さと同等以上、2倍以下であることを特徴とする請求項1に記載の錠剤目視検査装置。
  3. 上記側面検査部は、運搬方向の長さが、上記錠剤の外周寸法以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の錠剤目視検査装置。
  4. 上記運搬通路における上記表面検査部よりも上記運搬方向の上流側に、上記錠剤の運搬方向への流れを開停止する開停止機構を備えたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の錠剤目視検査装置。
  5. 上記開停止機構は、上記運搬通路の底面から上昇する、あるいは下降するせき止め板からなる弁を備えたことを特徴とする請求項4に記載の錠剤目視検査装置。
  6. 上記運搬通路へ複数の錠剤を移送するフィーダーを備え、
    上記開停止機構は、上記フィーダーの作動を時間的制御することによって、上記錠剤の運搬方向への流れを開停止することを特徴とする請求項4に記載の錠剤目視検査装置。
  7. 上記運搬通路を振動させる振動機を備え、
    上記表面検査部、上記起立部、上記側面検査部、上記転倒部、及び上記裏面検査部は、同一振動機上に連続的に配置されていることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の錠剤目視検査装置。
  8. 上記表面検査部から上記裏面検査部までの長さは、運搬される錠剤が一人の検査員によって検査可能な長さになっていることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の錠剤目視検査装置。
  9. 上記表面検査部から上記裏面検査部までの長さは、15cm〜60cmであることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の錠剤目視検査装置。
  10. 上記運搬通路へ供給される錠剤の量は、1回の目視検査当り2〜20個に設定されていることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の錠剤目視検査装置。
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