JP3181637B2 - 自動車のステアリングホイール構造 - Google Patents

自動車のステアリングホイール構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のステアリング
ホイール構造に関するものであり、より詳細には、エア
バックを配設可能なホイールハブを備えた自動車のステ
アリングホイール構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両に不意な衝撃が生じたときに運転者
とステアリングホイールとを隔絶するエアバック装置が
知られている。かかるエアバック装置は、ガスを発生さ
せるインフレータ(ガス発生器)と、ガスが導入される
エアバックとを備えている。衝撃検出センサが不意な衝
撃を検出すると、インフレータは、イグナイタによって
インフレータ内の化学物質に着火してガスを発生させ、
このガスをエアバックに導入する。エアバックは、ガス
によってほぼ瞬間的に膨張され、ステアリングホイール
と運転者との間に展開し、これにより、ステアリングホ
イールと運転者との間にエアクッションを形成する。か
かるエアバック装置は、ステアリングホイールの中心部
に位置する所謂ホイールハブに対し、エアバックモジュ
ール又はエアバックユニットとして配設される。
【0003】一方、車両のステアリングホイールは、例
えば、ステアリングシャフトに連結される上記ホイール
ハブと、ステアリングホイールの外形を画成するホイー
ルリングと、ホイールハブとホイールリングとの間で半
径方向に延びる3本乃至4本のスポークとから略構成さ
れる。スポークは、内端部がホイールハブに支持され、
外端部がホイールリングに連結される。この形式のステ
アリングホイールでは一般に、2本のスポークは、ホイ
ールハブから車幅方向外方に延び、また、1乃至2本の
スポークは、ホイールハブから下方又は斜め下方に延び
る。
【0004】エアバック装置がかかるステアリングホイ
ールに設けられ、所定の状況下でステアリングホイール
と運転者との間にエアバックを展開させると、エアバッ
クが支持する運転者の慣性力は、ホイールリングに比較
的大きな荷重を課す。ステアリングホイールは一般に車
体前方に若干傾斜しているが、上記反力は、傾斜したホ
イールリングを更に前方に傾斜させるように作用する。
過大なホイールリングの前方傾斜はホイールリングの上
部を車体前方に変位させるとともに、その下部を車体後
方に変位させ、これによって、展開したエアバックを上
方に変位させてしまう。この結果、エアバックの衝撃緩
和効果が損なわれるおそれがある。かかるホイールリン
グの前方傾斜を防止すべく、操舵中立状態における上半
部の剛性を、下半部の剛性よりも高めた構成のステアリ
ングホイールが知られている(特開昭62─23476
2号公報)。かかるステアリングホイールでは、下半部
が比較的変形し易いので、運転者の慣性力が作用したと
きにホイールリングの下部が前方に変位し、この結果、
ホイールリングは起立状態に変形しようとする。かくし
て、ホイールリングの前方傾斜に伴うエアバックの上方
変位が回避される。
【0005】また、近年の傾向として、車幅方向に延び
るステアリングホイールのスポークは、極力下方に位置
決めされる。これは、運転者の広い視野及び良好なメー
タ類の視認性を実現するばかりでなく、ステアリングホ
イールの操作性を高める上で重視されている。更に、車
両構成部品の軽量化の観点から、軽量合金製、例えば、
アルミダイキャスト製のホイールハブの実用化が企図さ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、エアバック
装置を配設したステアリングホイールにおいて、エアバ
ックの展開中にホイールハブ及びスポークに変形が生じ
得ることが実験的に確かめられた。本発明者がエアバッ
クの展開時の挙動を子細に分析したところ、エアバック
は、その展開時に比較的大きな荷重をステアリングホイ
ールに課すと判った。図9は、エアバックの展開時の変
化を示す参考図である。図9Aに示すごとくエアバック
が展開を開始すると、エアバックは、約50ms(ミリ
セカンド)後に、ステアリングホイールに隣接する安定
したエアクッションを形成する(図9C)。しかしなが
ら、展開開始後約30乃至40ms程度の時点では、エ
アバックは前後の挙動を繰り返し、後方への挙動がかな
りの荷重をホイールリングに課す(図9B)。かかる荷
重によりステアリングホイールに変形が生じる。前述の
如くスポークを極力下方に位置決めしたものにおいて
は、この変形に伴い大きな応力がボス部の上方に位置す
る部分に集中する。また、上記荷重は、スポークを下方
に位置決めしたステアリングホイールはもとより、スポ
ークを下方に位置決めしていないステアリングホイール
においても、ボス部付近に大きな集中応力を生じさせ
る。
【0007】ホイールハブの中央上端部には一般に、ス
テアリングホイールの取外し治具をねじ込む治具用ボス
孔が設けられている。かかる治具用ボス孔周りの過大な
応力は、ボス孔の伸長又は亀裂に伴うホイールハブの過
大な変形をもたらす恐れがある。また、ホイールハブの
ボス部は、ステアリングホイールをステアリングシャフ
トに取付ける重要な構成要素であり、応力集中による変
形又は損壊等を極力回避しなければならない。
【0008】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、比較的下方に位置決め
された車幅方向のスポークと、エアバックを配設可能な
ホイールハブとを備えたステアリングホイールにおい
て、エアバックの展開に伴う軽量合金製ホイールハブの
変形を防止できる自動車のステアリングホイール構造を
提供することにある。
【0009】本発明の更なる目的は、上記の目的に加え
て、ホイールハブのステアリングホイールの回転中心周
りの剛性を高めるようにした自動車のステアリングホイ
ール構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、ステアリングシャフトに連結されるホイー
ルハブと、操舵中立状態にあるときに該ホイールハブか
ら略車幅方向に延びる左右のスポークと、操舵中立状態
にあるときに前記ホイールハブから下方に延びるスポー
クと、これらスポークの外端部分に連結されるホイール
リングとを有し、前記ホイールハブ上にエアバック装置
が配設される自動車のステアリングホイール構造におい
て、前記車幅方向のスポークの各々と前記ホイールリン
グとの結合中心は、前記ステアリングホイールが操舵中
立状態にあるときにステアリングホイールの回転中心を
通る水平線を挟んでこれよりも下方に位置するように位
置決めされ、前記ホイールハブは、前記操舵中立状態に
おいて前記回転中心を通る水平線を挟んでこれよりも上
方に位置する部分の剛性を、該ホイールハブの前記回転
中心を通る水平線を挟んでこれよりも下部分に対して相
対的に高める補強手段を備え、該補強手段が、前記操舵
中立状態にあるときに前記ホイールハブの上縁部に沿っ
て延びる第1のリブと、前記操舵中立状態にあるときに
前記ステアリングホイールの回転中心を挟んで左右に配
置され前記第1のリブから下方に延びる第2のリブとを
備えている自動車のステアリングホイール構造が提供さ
れる。
【0011】本発明の上記構成によれば、ステアリング
ホイールは、車幅方向のスポークとホイールリングとの
結合中心が比較的下方に位置し、エアバックの展開中に
ボス部の上方に位置する部分に比較的大きな変形が生じ
易い構成となっているが、上記補強手段がこの部分の剛
性を相対的に高めているので、かような変形を抑制でき
る。従って、上記ステアリングホイール構造によれば、
ホイールハブの変形を防止することができ、ホイールハ
ブを軽量合金で作ることができる。
【0012】本発明の好ましい態様では、第1のリブに
設けられたボス部の肉厚が、前記第2のリブの肉厚より
も大きい。
【0013】このような構成によれば、ホイールハブの
ステアリングホイールの回転中心付近の剛性を向上させ
ようとしたときに、ステアリングホイールの回転中心の
操舵中立状態にあるときの上方に加わる応力集中がステ
アリングホイールの回転中心を挟んだ左右に加わる応力
集中よりも大きく問題となるところであるが、上述した
本発明の実施の形態によれば、第1のリブにボス部を設
けると共に、この第1のリブから下方に延び且つステア
リングホイールの回転中心を挟んで左右に配置された第
2のリブを設けることによってステアリングホイールの
回転中心付近の剛性を高めると共に、第1のリブのボス
部の肉厚を第2のリブの肉厚よりも大きく設定すること
によって、上述した問題に対処することができる。これ
により、ホイールハブの変形防止及び軽量化を実現する
ことができる。
【0014】本発明のもう一つの好ましい態様では、補
強手段が、前記第2のリブから延びて格子構造を形成す
る略水平な第3のリブを備えている。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の好ましい実施
例について説明する。図1は、本発明のステアリングホ
イール構造を適用したステアリングホイールの実施例を
部分的に省略して示す正面図である。図2及び図3は夫
々、図1に示すステアリングホイールの縦断面図及び横
断面図である。
【0016】ステアリングホイール1は、中心部に配置
されたホイールハブ3と、ホイールハブ3から略水平に
半径方向に延びる左右のスポーク4、4と、ホイールハ
ブ3から斜め下方に半径方向に延びる一対のスポーク
5、5とを備えている。ホイールハブ3の中央部分に
は、貫通孔9aを備えたボス部9が形成されており、貫
通孔9aは、図2に示す如く、車体前方(ステアリング
ホイール1の背面側)に向かって拡開するようにテーパ
が付けられている。スプラインを備えたステアリングシ
ャフトS(図2に仮想線で示す)の端部が、知られた方
法で貫通孔9aに嵌入され、ステアリングシャフトSと
ホイールハブ3とが一体的に締結される。ホイールハブ
3及びスポーク4、4、5、5はアルミニウム合金から
なり、アルミダイカスト鋳造法により一体的に成形され
ている。
【0017】図1において、ステアリングホイール1は
操舵中立位置にあり、略水平に延びるスポーク4、4の
中心線A−Aは、ボス部9の中心を通る水平線H−Hよ
りも下方に位置している。また、斜め下方に延びるスポ
ーク5、5の中心線は、ボス部9の中心を通って延びて
いる。スポーク4、4、5、5は夫々、所定の曲率半径
で湾曲した支持部6、6、7、7をその外端部に備えて
おり、各支持部6、6、7、7には、これら支持部と同
じ曲率半径で湾曲したホイールリング部10、11、1
2の端部が嵌入されている。支持部6、7及びホイール
リング部10、11、12は、全体として、円弧Cを中
心として延びるホイールリング2を構成している。円弧
Cと中心線A−Aとの交点、即ち、スポーク4とホイー
ルリング2との結合中心Dは、ボス部9の中心を通る水
平線H−Hよりも下方に位置しているので、ホイールリ
ング2の上部開放領域は比較的広範囲に延在し、十分な
運転者の握持可能領域を提供するとともに、ホイールリ
ング2の上部領域を介する運転者の広い視野及び良好な
視認性を十分に確保している。なお、ホイールリング2
は樹脂によって被覆され、外皮8を備える。
【0018】スポーク4、4、5、5は夫々、エアバッ
クモジュールを取付けるための4つのボルト孔16を備
え、また、オートクルーズ装置を取付けるための4つの
ブラケット17を備えている。ホイールハブ3は、エア
バックモジュールのリード線及びカップラーを通すため
の開口部19を備えるとともに、エアバックモジュール
の取付け基準孔18を備えている。また、合成樹脂で作
られた所謂コアカバー13が、図1に仮想線で示すよう
に、ホイールハブ3及びスポーク4、5の周りに設けら
れる。
【0019】ホイールハブ3は又、ステアリングホイー
ル1をステアリングシャフトSから取外すための治具
(図示せず)の支持手段を備えている。この支持手段
は、3つの治具用ボス21、22、22から構成され
る。ボス21、22、22は夫々、ねじ孔を有し、各ね
じ孔は治具の各脚に設けられたねじ部と螺合する。ボス
21は、ホイールハブ3の上端且つ幅方向中央部に配置
されており、ボス22は夫々、ボス部9の斜め下方に配
置されている。
【0020】ホイールハブ3の上端を画成するリブ23
がボス21から略車幅方向に延びる。リブ23は、スポ
ーク4内に延び、ボルト孔16の僅かに手前で終端して
いる。図4に示すように、リブ23は、ホイールハブ3
の一般的な肉厚よりも大きな厚さを有しており、ホイー
ルハブ3の上縁を補強する。リブ23は又、リブ24、
24の上端部に連続している。上述したボス21の肉厚
は、図4から分かるように、これらリブ23、24の肉
厚よりも大きい。リブ24は下方に延び、ボス22、2
2に夫々連続する。また、リブ24、24に連続する略
水平なリブ25、25、ホイールハブ3の側縁を画成す
るリブ26、26、リブ23とリブ26、26とを接続
する上下方向のリブ27、27などがホイールハブ3に
設けられている。これらのリブは、全体としてホイール
ハブ3を部分的に格子状構造に形成しており、かかる格
子状構造は、ホイールハブ3の剛性を全体的に高めてい
る。
【0021】図2及び図3に示すように、ステアリング
シャフトSとの連結部を構成するボス部9は、貫通孔9
aの縁がホイールハブ3の薄肉部3a及びボス21より
も大きな肉厚を有し、連結部の剛性を確保している。ボ
ス9は又、ホイールハブ3の薄肉部3aと、貫通孔9a
の縁部との間に、徐々に肉厚が変化する肉厚変化部9b
を備えており、薄肉部3aと貫通孔9aの縁部とは急激
に肉厚が変化することなく、滑らかに連続している。従
って、ボス部9周りの剛性は、貫通孔9aから離間する
につれて徐々に低下している。
【0022】このように構成されたステアリングホイー
ル1には、図5に示すように、エアバックモジュール5
0が取付けられる。即ち、エアバックモジュール50の
リテーナ54が、リテーナ54及びスポーク4、4、
5、5の各ボルト孔16に挿通した取付けボルト55に
ナットを締結することにより、ステアリングホイール1
に固定される。エアバックモジュール50は、エアバッ
ク展開用のガスを発生させるインフレータ51と、折り
畳まれたエアバック52と、運転席に面する合成樹脂製
カバー53とを備えている。インフレータ51は、イグ
ナイタ(図示せず)を内蔵しており、イグナイタは、車
体に設けられた衝撃センサ(図示せず)が不意な衝撃を
感知したときに引火する。インフレータ51内の所定の
化学物質がイグナイタの引火により着火し、ガスを発生
させる。ガスはフィルタ(図示せず)を介してエアバッ
ク52内に導入され、エアバック52を膨張させる。エ
アバック53の膨張により、カバー53のリッド部分が
開放し、かくして、エアバック53はステアリングホイ
ール1の正面に展開する。
【0023】エアバック53は、上述の如く、展開時に
ホイールリング2に対して車体前方に向かう荷重を課
す。この荷重は、ホイールハブ3の上縁部分に比較的大
きな応力を生じさせる。殊に、上記構成のステアリング
ホイール1では、スポーク4とホイールリング2との結
合中心Dが水平線H−Hよりも下方に位置しているの
で、治具用ボス21付近に過大な応力が生じ易い。この
応力は、ボス21のねじ孔付近に、例えば、ねじ孔の縁
を始点とする亀裂を生じさせるかもしれない。しかしな
がら、ホイールハブ3は、その上縁部にリブ23を備
え、上縁部の十分な補強がなされているので、ボス21
付近におけるかかる過大な応力又は集中応力の発生を回
避できる。更に、リブ23、24、25、26、27な
どの各種リブによる格子状構造がホイールハブ3に設け
られており、ホイールハブ3は比較的高い剛性を備えて
いるので、ホイールハブ3は、上記荷重により生じる曲
げ応力を十分に負担できる。
【0024】また、ステアリングシャフトとの連結部を
構成するボス部9には、エアバック53の展開時に比較
的大きな荷重を負担しなければならない。この荷重は、
ホイールハブ3の薄肉部3aを経て、かなりの肉厚を有
するボス部9に伝達されることから、貫通孔9aの縁と
ホイールハブ3の薄肉部3aとの接続部位に過大な応力
集中をもたらすかもしれない。しかしながら、上記ステ
アリングホイール構造では、ホイールハブ3の薄肉部3
aと、貫通孔9aの縁部との間に、肉厚変化部9bが設
けられ、肉厚変化部9bは、ボス部9周りの剛性を、貫
通孔9aから離間するにつれて徐々に低下させる。従っ
て、かような応力集中がボス部9周りに生じるのが防止
される。
【0025】図6は、本発明のステアリングホイール構
造を適用したステアリングホイールの他の実施例を示す
部分正面図である。図7及び図8は夫々、図6に示すス
テアリングホイールの縦断面図及び横断面図である。各
図において、前述の実施例における部材又は部位と同様
な部材又は部位については、同じ参照符号が付されてい
る。
【0026】本例のステアリングホイール1は、基本的
に前述の実施例と同じ構造を備えているが、3本のスポ
ークを備えた形式のものであり、ホイールハブ3から下
方に延びる単一のスポーク5を備えている。ステアリン
グホイール1は、上記実施例と同様に、ホイールハブ3
の上端を画成するリブ23、下方に延びるリブ24、2
4、及び略水平なリブ25、25を備えている。また、
ステアリングホイール1のボス部9は、図8に示す如
く、階段状に肉厚が変化する肉厚変化部9bを備えてい
る。
【0027】リブ23は、エアバック53の展開時に、
ボス21付近に過大な応力が生じるのを防止し、また、
リブ23、24、25の各種リブによる略格子状構造
は、上記荷重により生じる曲げ応力を十分に負担すべ
く、ホイールハブ3に比較的高い剛性を付与する。ま
た、階段状に肉厚が変化する肉厚変化部9bは、ボス部
9周りの剛性を、貫通孔9aから離間するにつれて徐々
に低下させ、ボス部9周りに生じ得る応力集中を防止す
る。
【0028】かくして、本例におけるステアリングホイ
ール構造も又、治具用ボス21付近における過大な応力
又は集中応力の発生を防止するとともに、各種リブによ
り、曲げ応力を十分に負担する高い剛性をホイールハブ
に付与する。また、このステアリングホイール構造で
は、階段状に肉厚が変化する肉厚変化部9bが設けられ
ているので、ボス部9周りに応力集中が生じるのを回避
できる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
比較的下方に位置決めされた車幅方向のスポークと、エ
アバックの配設可能なホイールハブとを備えたステアリ
ングホイールにおいて、ステアリングホイールの回転中
心の上方に位置する部分の剛性が、ホイールハブの上縁
に沿って配置された第1のリブによって、ホイールハブ
の下部分に対して相対的に高められるので、エアバック
の展開に伴う軽量合金製ホイールの変形を防止できる。
【0030】また、ステアリングホイールの回転中心を
挟んで左右に配置した第2のリブを設け、この第2のリ
ブが上記の第1のリブから下方に延びる構成とし、ま
た、第1のリブに設けたボス部の肉厚を第2のリブの肉
厚よりも大きくなるように設定してあるため、ホイール
ハブのステアリングホイールの回転中心付近の剛性を向
上させることができるだけでなく、この剛性向上を図る
としたときに問題となる、ステアリングホイールの回転
中心の操舵中立状態にあるときの上方に加わる応力集中
がステアリングホイールの回転中心を挟んだ左右に加わ
る応力集中よりも大きくなるという問題に対しても十分
に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のステアリングホイール構造を適用した
ステアリングホイールの実施例を部分的に省略して示す
正面図である。
【図2】図1に示すステアリングホイールの縦断面図で
ある。
【図3】図1に示すステアリングホイールの横断面図で
ある。
【図4】図1のI−I線におけるホイールハブの縦断面
図である。
【図5】エアバック装置を取付けた状態を示すステアリ
ングホイールの概略横断面図である。
【図6】本発明のステアリングホイール構造を適用した
ステアリングホイールの他の実施例を示す部分正面図で
ある。
【図7】図6に示すステアリングホイールの縦断面図で
ある。
【図8】図6に示すステアリングホイールの横断面図で
ある。
【図9】エアバックの展開時の挙動を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 ステアリングホイール 3 ホイールハブ 4、5 スポーク 9 ボス部 9a 貫通孔 9b 肉厚変化部 10、11、12 ホイールリング部 21、22 治具用ボス 23、24、25、26、27 リブ 50 エアバックモジュール 51 インフレータ 52 エアバック D 結合中心

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングシャフトに連結されるホイ
    ールハブと、操舵中立状態にあるときに該ホイールハブ
    から略車幅方向に延びる左右のスポークと、操舵中立状
    態にあるときに前記ホイールハブから下方に延びるスポ
    ークと、これらスポークの外端部分に連結されるホイー
    ルリングとを有し、前記ホイールハブ上にエアバック装
    置が配設される自動車のステアリングホイール構造にお
    いて、 前記車幅方向のスポークの各々と前記ホイールリングと
    の結合中心は、前記ステアリングホイールが操舵中立状
    態にあるときにステアリングホイールの回転中心を通る
    水平線を挟んでこれよりも下方に位置するように位置決
    めされ、 前記ホイールハブは、前記操舵中立状態において前記回
    転中心を通る水平線を挟んでこれよりも上方に位置する
    部分の剛性を、該ホイールハブの前記回転中心を通る水
    平線を挟んでこれよりも下部分に対して相対的に高める
    補強手段を備え、 該補強手段が、前記操舵中立状態にあるときに前記ホイ
    ールハブの上縁部に沿って延びる第1のリブと、前記操
    舵中立状態にあるときに前記ステアリングホイールの回
    転中心を挟んで左右に配置され前記第1のリブから下方
    に延びる第2のリブとを備えている、ことを特徴とする
    自動車のステアリングホイール構造。
  2. 【請求項2】 前記第1のリブに設けられたボス部の肉
    厚が、前記第2のリブの肉厚よりも大きい、請求項1に
    記載の自動車のステアリングホイール構造。
  3. 【請求項3】 前記補強手段が、前記第2のリブから延
    びて格子構造を形成する略水平な第3のリブを備えてい
    る、請求項1または2に記載の自動車のステアリングホ
    イール構造。
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