JP3180615U - ヘアキャップ兼用毛染め用ケープ - Google Patents
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Abstract
【課題】製造が簡単で、ケープとして用いる際には、首筋等を簡単に覆うことができ、染毛剤を塗った後に引き続きヘアキャップとして用いることのできるヘアキャップ兼用毛染め用ケープを提供する。
【解決手段】ヘアキャップ兼用毛染め用ケープ1は、柔軟な薄地のシート材2の一端縁3に、該端縁部に沿って伸縮可能な首当部A、その両側に位置する伸縮可能な二つの耳当部B1、B2及び首当部のさらに外側にそれぞれ位置する伸縮可能な前面覆い兼キャップ形成部C1、C2を有する。またシート材2の一端縁に対向する辺に沿って袋状部4が形成されており、該袋状部4には引締紐11が挿通されており、各耳当部B1、B2の両端部に、各耳当部を環状とするためのボタン5、6、ボタン掛止用ループ7、8が配され、各耳当部の一方の端部にあご紐9、10を設けるとともに、前記一方の端縁3と交差する辺に面ファスナー12、13、14、15が取り付けられている。
【選択図】図1
【解決手段】ヘアキャップ兼用毛染め用ケープ1は、柔軟な薄地のシート材2の一端縁3に、該端縁部に沿って伸縮可能な首当部A、その両側に位置する伸縮可能な二つの耳当部B1、B2及び首当部のさらに外側にそれぞれ位置する伸縮可能な前面覆い兼キャップ形成部C1、C2を有する。またシート材2の一端縁に対向する辺に沿って袋状部4が形成されており、該袋状部4には引締紐11が挿通されており、各耳当部B1、B2の両端部に、各耳当部を環状とするためのボタン5、6、ボタン掛止用ループ7、8が配され、各耳当部の一方の端部にあご紐9、10を設けるとともに、前記一方の端縁3と交差する辺に面ファスナー12、13、14、15が取り付けられている。
【選択図】図1
Description
本考案は、ヘアカラー等の染毛剤やヘアマニキュア、脱色剤等の毛髪処理剤が衣服やうなじ、後ろ首筋、耳などに付着するのを防止するために毛染め用ケープとして用いることができるとともに、毛染め用ケープとして使用した後そのままヘアキャップとして使用することができるヘアキャップ兼用毛染め用ケープに関する。
従来、毛染めや毛髪の脱色などを行う際に、染毛剤やヘアマニキュア、脱色剤等の毛髪処理剤が使用されている。このような毛髪処理剤を用いての毛染め、脱色は美容院などで行われることが多いが、近時一般家庭でも手軽に行うことのできる毛髪処理剤が多数市販されるようになったことから、家庭においても毛染めなどが広く行われるようになっている。毛染めなどを美容院で行ってもらう際にも、毛髪処理剤が首筋や耳、さらには衣服などに付着する恐れがあるが、一般家庭で毛染めなどが行う際には、自分自身で行うことが多いことから、美容院で毛染めなどを行ってもらう場合に比べ、毛髪処理剤が首筋や耳、さらには衣服などに付着する恐れが格段に高くなる。毛染め液が首筋や耳などに付着すると肌の汚れや場合によってはかぶれ等をも引き起こす。また、脱色剤などを使用する際にも皮膚のかぶれが起こることがある。
このようなことから、毛染めや毛髪の脱色を行う際には、タオルを肩にかけるとか、衣服を覆うケープ、さらには衣服及び首筋、耳、更に必要に応じ額などを覆うケープやターバンケープが用いられている。これらケープやターバンケープなどは、種々のものが提案され、一部商品化もされている。現在用品化されているものの中では、ケープ、耳キャップ、ヘアキャップなど個別の商品が主流で、特に家庭で毛染めを行う際に一番解決したい、死角になるうなじ部や、染毛剤が付き易い耳などをカバーでき、また1つの製品でケープ、耳キャップ、ヘアキャップなどの全ての機能を満たす、利便性に富んだ製品が手近にないのが現状である。また、最近では、毎日使用することで、徐々に染められるカラートリートメント剤も出回っており、トリートメント回数も増え、これらケープ、ヘアキャップなどについて安価な商品が求められている。
従来提案されているケープあるいはヘアキャップ兼用ケープについて説明すると、例えば、図6に示すように、両角隅に両面接着テープ23が貼りつけられ、上端部にゴム22が入れられた、顔を覆うくらいの幅と、頭を一周するのに必要な長さを有する長方形の透明なビニールで構成したフェースケープ21が提案されている(特許文献1参照)。このフェースケープは上端部のゴム挿入部を、額からうなじ、後ろ首筋に沿って巻きまわし、両隅の接着テープ部を互いに張り合わせることにより、顔面、耳、うなじ後ろ首筋をケープで覆うことができる。
他の例としては、図7に示すように、シート材31の一方の端縁部分に首当部32を挟んで一対の耳覆部33及び頬当部34を設け、耳覆部33を首当部32及び頬当部34より突出させ、両方の頬当部34の間にシート材31の端縁に沿って第1引締紐35を挿通し、シート材1の他方の端縁部分に背沿部36を挟んで一対の腕出部37を設け、腕出部37を湾入させ、両方の腕出部37の間にシート材31の端縁に沿って第2引締紐38を挿通したケープを用い、図8に示すように、シート材31を肩にかけ、首当部32をうなじに沿わせ、耳覆部33を耳にかけ、頬当部34を頬に沿わせ、第1引締紐35をあご下で引き締めて括り、この状態で染毛剤を塗布する方法(特許文献2参照)が挙げられる。このケープにおいては、図8に示された状態で染毛剤を塗り終わった後、さらに、シート材1の裾を折り返し、剥離紙を剥がした接着テープ39で貼り付けて、シート材31に付着した染料の垂れを防止しつつ、シート材31を捲くり上げ、頭上で第2引締紐38を引き締めて括り、染料の定着、促進を行うことができる。
これらのケープは耳をも覆うことができるが、前者においては額、耳の上方、後ろ首筋にかけて1本の引き締め紐の力によりケープを髪の生え際に添わせることは難しく、髪の一部までケープにより覆われ、うなじの生え際などに染毛剤を塗布する際にケープを引き下げることが必要となることがあるが、その際耳の部分が外れて露出する虞があるし、塗布する際に余分な作業が必要となるうえ、揉みあげ部の塗布が難しいという問題がある。また後者にあっては、シート材を1本の引き締め紐の力により耳に掛けていることから、安定性は十分には保たれず、染毛の際に頭を動かしたり、顔の向きをかえたりした際に、ケープが耳から外れる恐れがある。
一方、このような耳を覆う部分が外れにくくする観点から、耳袋を別途付けた染毛用ヘアキャップも提案されている(特許文献3参照)が、耳袋を別途取り付ける作業は煩雑で時間がかかり、コストがかかるという問題がある。
このように、毛染めなどの際に使用するケープにおいて耳部を覆う工夫がなされたケープも既に提案されているが、従来のケープにおいては、構造が簡単で且つ簡単な生産技術、生産工程により安価に生産でき、しかも毛染めなどの際に耳部を確実且つ完全に覆うとともに、染毛剤などの塗布部を最初から全て露出させておくことができ、しかもケープにより耳部を無理なくふんわりと包み込み、染毛などの際に耳当部がはずれ難いという条件の全てを満たすものは未だ提供されていない。
このような実情に鑑み、本考案者は、先に、簡単な構造であり、したがって製造も簡単であるにもかかわらず、ヘアダイやヘアカラー、ヘアマニキュア等による毛染め、毛の脱色などを行う際に、死角部であるうなじや後ろ首筋、背中部を覆い、且つ耳部を確実且つ無理なくふんわりと覆うことができ、しかも装着時、使用時に耳部が外れ難いケープを出願した(特許文献4)。
この毛染め用ケープは、図9に示すように、柔軟な薄地のシート材42の一端縁43に、該端縁の端縁方向に沿って伸縮可能な、首当部A及びその両側に位置する耳当部Bが設けられ、それぞれの耳当部の両端には、各耳当部を環状とするための環形成部材が設けられている。さらに該耳当部のどちらかの端部にはあご紐48、49が設けられてなるものである。環形成部材は図に示されるように、ボタン44、45とボタン掛止用ループ46、47からなっていてもよいし、掛止箇所が予め縫い合わされた状態とされていてもよい。
図9に示された毛染め用ケープは、図10、図11に示されるように、まずループ46をボタン44に、またループ47をボタン45に掛け、それぞれ環を形成する。次いで、耳当部が環とされたケープは、首当部を首筋の後方とするようにして環の部分に内側から対応する手の指全体を差し込み、環を広げながら、環の部分の外側が耳の上になるような状態で、耳に差し込み、耳を覆う状態で耳の根元まで、環とされた耳当部を挿入し、指を環から抜く。次いで、他方の耳当部を同様にして他方の耳に嵌め込む。この後、引締紐48、49をあごにかけ、環を引っ張った状態で、紐をあごの下で結び、次いで、首当部の中央が首筋、うなじの髪の生え際に当てるように調整する。耳当部についても適宜位置、強さの均等性などの調整を行う。その後、シート材42の一方の端縁部3の耳当部外方部分の両端部に設けられた面ファスナー50、51により、シート材44を顎から下を覆い隠すようにして留める。これにより、毛染め時にうなじや耳、さらには衣服への染毛剤の付着を防ぐことができる。
先に本考案者が出願した毛染め用ケープは、長方形のシート材から簡単に製造できることから、安価であり、しかも染毛剤を塗布したい部分は開放し、一方染毛剤の付着を防止すべき首筋、うなじ、耳、衣服を簡単、確実に覆うことができ、また耳部をふんわりとシート材により覆い、しかもシート材が耳から外れにくいことから、利用者は、染毛剤の首筋、耳、衣服などへの付着を心配することなく、安心して毛染めを行うことができるものである。しかし、この毛染め用ケープは、ケープ、耳カバーとしての機能は有するものの、ヘアキャップとして利用することができず、利便性という点からさらに改善が必要とされるものであった。
本考案は、このような要求を満たす、すなわちケープ機能、耳カバー機能、染毛後のキャップ機能を全て備え、且つその性能にも優れ、容易且つ安価に製造することのできるヘアキャップ兼用毛染め用ケープを提供することを目的とするものである。なお、本考案では、ヘアダイやヘアカラー、ヘアマニキュア等による毛染め、毛の脱色などを含め毛染めという。
本考案は、柔軟な薄地のシート材の一端縁に、該端縁の端縁方向に沿って伸縮可能な首当部、該首当部の両側にそれぞれ位置する伸縮可能な耳当部、及び該二つの耳当部のさらに外側にそれぞれ位置する伸縮可能な前面覆い兼キャップ形成部が設けられ、前記シート材の一端縁に対向する辺に沿って袋状部が形成されており、該袋状部には引締紐が挿通されており、各耳当部の両端部には、各耳当部を環状とするための環形成部材が設けられており、さらに該耳当部の内側端部或いは外側端部にあご紐が設けられ、前記シート材には該シート材の前記一端縁と交差する辺を仮着する部材が設けられてなるヘアキャップ兼用毛染め用ケープに関するものである。
上記ヘアキャップ兼用毛染め用ケープにおいて、伸縮可能な首当部、耳当部及び前面覆い兼キャップ形成部は、シート材の端部を袋状とし、これにゴム紐又は平ゴムを挿通し、それぞれの境界部或いは端部で該ゴム紐又は平ゴムをシート材に縫い付けて止めるか、糸ゴム又は平ゴムによりシャーリングされて形成されたものであることが好ましい。また、前記耳当部の環形成部材は、各耳当部の両端を掛止して環状とするための掛止具からなり、掛止具としては各耳当部の内側端及び外側端に設けられたボタンとゴムループ又はスナップボタンやホックが好ましいものとして挙げられる。また、耳当部は、必要に応じ予め耳当部の内側端と外側端が縫い合わされ、固定されていてもよく、この場合は、環状形成部材は、該縫い合わせによる縫い合わせ糸となる。
前記首当部、耳当部及びキャップ形成部の伸長した際の長さは、首当部は少なくとも通常の大人の片方の耳からうなじに沿って他方の耳に達する長さ以上とされ、耳当部は少なくとも通常の大人の耳の外周の長さ以上とされ、前面覆い兼ヘアキャップ形成部は両側の二つの前面覆い兼キャップ形成部により、少なくとも通常の大人の耳の下から顎の下の首の付け根を覆うことができ、且つ通常の大人の耳の下から額の髪の生え際を完全に覆うことのできる長さ以上の長さとされることが好ましい。
また、前記シート材は、好ましくは長方形であり、前記シート材の一端縁は長方形シートの長辺であり、シート材の材質は、布帛、防水処理が施された布帛、又はプラスチックシートであることが好ましい。
また、シート材の前記一方の端縁部と交差する端縁辺を仮着する部材は、該交差する端縁辺に沿って各々少なくとも2つの面ファスナーが取り付けられていることが好ましい。また、そのうちの一つは、顎の下の首の付け根部で2つの前面覆い兼キャップ形成部を互いに仮着することができるよう、前面覆い兼キャップ形成部の端部付近に設けられることが好ましい。
本考案のヘアキャップ兼用毛染め用ケープは、1枚の例えば長方形のシート材から製造することができ、またその製造も簡単であることから、安価に製造することができる。しかも、染毛剤を塗布したい部分は開放し、一方染毛剤の付着を防止すべき首筋、うなじ、耳、衣服を簡単に覆うことができ、耳部をふんわりとシート材により覆い、しかもシート材が耳から外れにくいという効果を有する。また、本考案のヘアキャップ兼用毛染め用ケープは、ケープの一端縁に沿っての耳当部の外方に伸縮可能な前面覆い兼キャップ形成部が設けられていることから、染毛剤塗布時には首の前側で衣服を覆うことができ、一方染毛剤を塗布した後には、仮着された前面覆い兼キャップ形成部を額の髪の生え際まで上げて配置し、その後シート材を折り返し頭上で髪を覆うようにはね上げ配置した後、はね上げた端縁に沿って挿通された引締紐を引くことにより解放部を閉鎖し、必要に応じ引締紐で余分なシート材を括ることによりキャップを形成することができる。したがって、利用者は、染毛剤などの首筋、耳、衣服などへの付着を確実に防ぐことができ、手軽に、また安心して毛染めを行うことができるとともに、染毛剤などを髪に塗布した後、毛染めの養生を兼ねたキャップとして利用することができ、利便性に優れている。
以下に、本考案に係るヘアキャップ兼用毛染め用ケープを図に基づいて詳細に説明する。なお、各図面は説明のためのものであり、必ずしも実際の形状、寸法を反映するものではないし、また本考案に係るヘアキャップ兼用毛染め用ケープが図に示されるものに限定されるわけでもない。
図1は、本考案のヘアキャップ兼用毛染め用ケープの正面展開図であり、図2〜4は、図1のケープの組み立て、着用、並びにキャップ形成法を説明するための説明図である。
図1に示されるように、本考案のヘアキャップ兼用毛染め用ケープ1は、長方形で柔軟な薄地のシート材2からなり、その長辺の一方の端縁部3には、該端縁部に沿って伸縮可能とされた首当部A、この首当部Aを挟むように設けられている伸縮可能な二つの耳当部B1、B2、該耳当部B1、B2の外側にそれぞれ設けられている伸縮可能な前面覆い兼ヘアキャップ形成部C1、C2が設けられている。また、端縁部3と対向する辺には袋状部4が形成され、この袋状部4には引締紐11が挿通され、耳当部B1、B2の両端部には耳当部を環状とするための環形成部材である、ボタン5、6とボタン掛止ループ7、8が、耳当部B1、B2の外側端部にはあご紐9、10が、さらに一端縁3と交差する辺には、これら辺を仮着するために用いられる面ファスナー12、13、14、15が設けられている。
まず、首当部A、耳当部B1、B2、前面覆い兼ヘアキャップ形成部C1、C2について説明する。首当部Aの長さは、伸縮可能とされている首当部を伸ばした場合に、通常の大人の一方の耳の下端から衿足及び首筋を経由して他方の耳の下端に届く距離以上の長さ、例えば伸ばした状態で約30cmとされる。また、各耳当部の長さは、伸縮可能とされている耳当部を伸ばした場合に、通常の大人の耳にはまり込むに十分な長さ、例えば伸ばした状態でそれぞれ約20cmとされ、さらに各前面覆い兼キャップ形成部の長さは、伸縮可能とされている両前面覆い兼キャップ形成部を伸ばした場合に、通常の大人の耳の下から顎の下の首の付け根を覆うことができ、且つ通常の大人の耳の下から額の髪の生え際を完全に覆うことのできるに十分な長さ、例えば各約20cm(各耳当部端部からシート材の端までの長さ)とされる。したがって、シート材の長辺である一方の端縁部の長さは、全長で約110cm程度とされる。首当部による首筋、うなじにかけての締め付け強度(伸縮強度)は、毛染め用ケープとして使用された際に締め付け感がそれ程強いとは感じられず、染毛時にケープがむやみに移動しないような強さとされることが好ましい。また、耳当部についても環状とされた後、耳にはめられた際に、耳の根元への締め付け感がそれ程強く無く、またあご紐でケープを固定した際に、耳当部が耳から簡単には外れないような伸縮強度とされることが好ましい。同様のことは、前面覆い兼キャップ形成部の伸縮強度にも言え、二つのキャップ形成部が衣服保護のため、顎の下で留められた時、およびキャップ形成時に額の髪の生え際に沿って留められた時に、適度の締め付け強度とされ、且つキャップ形成された時に外れないような強さとされることが好ましい。例えばこれら首当部、耳当部、前面覆い兼キャップ形成部の伸縮を、後述するようなゴム紐を用いて形成する場合、用いるゴム紐の伸びやすさなどにもよるが、縮んだ時の首当部、各耳当部、各前面覆い兼キャップ形成部の長さは、伸ばした時の長さが上記した長さである場合、いずれも10〜15cm程度とすれば、一般的にはその目的を達成することができる。
さらに、前記一方の端縁部と交差する辺には面ファスナー12、13、14、15が取り付けられる。この面ファスナーの数は、各辺2つに限られるものではなく3つ以上設けられてもよい。このとき、面ファスナーは、一方の辺では表側に、他方の辺ではシート材の裏側に取り付けることが好ましい。また、面ファスナーの少なくとも1つは、両方の前面覆い兼キャップ形成部C1、C2を顎の下で密着して止めることができるよう、辺の上端部付近に設けることが好ましい。この長方形の前記一方の端縁部と交差する他の辺の長さは、特にこれに限定されるものではないが、一例として40cm程度とされればよい。
シート材2は、柔軟性があり、染毛剤などがケープ本体に付着した際に、これが浸みこんで衣服あるいは皮膚にまで到達することがないような材料が好ましく、例えば布帛や柔軟性を有するプラスチックシート等が挙げられる。ケープは、非透水性であることが好ましいことから、布帛を用いる際には、必要に応じ布帛に防水処理を施したもの、例えば表面に薄い樹脂層が形成されたものや、撥水処理剤で表面が処理されたものなどを用いることができる。プラスチックシートはいわゆるフィルム状の薄いものであればよく、異なる種類の材質を積層したものでもよい。シート材2は、透明であっても不透明であってもよい。プラスチックとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル樹脂等があげられるが、これに限定されるものではない。また、布帛としては、織布、不織布等が使用できる。
ヘアキャップ兼用毛染め用ケープ1の首当部A、二つの耳当部B1、B2、及び前面覆い兼キャップ形成部C1、C2を伸縮可能とするには、シート材2の縁部を折り返し、シート材の端縁に沿って袋縫いあるいは熱融着などにより袋状部を形成し、これにゴムを挿入し、首当部A、耳当部B1、B2、及び前面覆い兼キャップ形成部C1、C2の部分のごむの長さが、各部が前記規定の縮んだ状態となるような長さで、首当部Aと耳当部B1、B2の境界部、及び耳当部B1、B2と前面覆い兼キャップ形成部C1、C2の境界部及び前面覆い兼キャップ形成部の端部を縫い付けるなどして固定することにより、あるいは首当部A、耳当部B1、B2、及び前面覆い兼キャップ形成部C1、C2の部分をゴム糸あるいは平ゴムを用いてシャーリングを施す方法などが挙げられる。このとき、首当部A及び前面覆い兼キャップ形成部C1、C2の伸縮強度を耳当部B1、B2の伸縮強度より強くすることが好ましい。また、この例では、首当部A側にボタン5、6を設け、これと反対側に、平ゴムなどによるボタン掛止用ループ7、8を設けられているが、ボタンとボタン掛止用ループの取り付け関係はこの逆とされてもよい。前記ボタンとボタン掛止ループは、耳当部を環状とするためのものであることから、これらに替え、スナップボタンやホックが用いられてもよい。さらに、図1ではボタン掛止ループ位置にあご紐9、10が設けられているが、耳当部B1、B2の首当部A側の端部、即ち図のボタン取り付け位置に設けられてもよい。
図1に示されたヘアキャップ兼用毛染め用ケープの使用方法を説明する。図2に示されるように、まずループ7をボタン5に、またループ8をボタン6に掛け、それぞれ環を形成する。次いで、図3に示されるように、耳当部が環とされたケープは、首当部を首筋の後方とするようにして環の部分に内側から対応する手の指全体を差し込み、環を広げながら、環の部分の外側が耳の上になるような状態で、耳に差し込み、耳を覆う状態で耳の根元まで、環とされた耳当部を挿入し、指を環から抜く。次いで、他方の耳当部を同様にして他方の耳に嵌め込む。このとき、両耳同時に装着してもよい。この後、あご紐9、10を顎にかけ、環を引っ張った状態で、紐をあごの下で結び、次いで、首当部が首筋、うなじの髪の生え際に当たるように調整する。耳当部についても適宜位置、強さの均等性などの調整を行う。なお、首当部、耳当部の調整は、これに限られず、適宜のときに行われればよい。あご紐が、環状となった耳当部の環の根元に取り付けられていることから、あご紐が下に引かれた際に、引っ張る力が耳の上及び耳の下の両方の伸縮部に分散され、耳当部が安定して耳にかかり、外れ難くなると考えられる。その後、シート材2の他辺に設けられた面ファスナー12、13及び14、15を互いに張り合わせることにより、シート材4をあごの下を覆い隠すようにして留める。これにより、毛染め時に衣服の前面に毛染剤が不着して衣服が汚れることを防ぐことができる。このときの状態を、側面からの観察図として図4(a)に示す。
この状態で毛染めを行う。染毛剤などを塗り終わったら、面ファスナー12、13、14、15によって留められた前面覆い兼キャップ形成部C1、C2のゴムを伸ばし、C1、C2を顎の下から額の髪の生え際まで引き上げる。このときの状態を、正面からの観察図として図4(b)に示す。なお、一旦面ファスナーの係合をとき、C1、C2をゴムを伸ばした状態で各々額の髪の生え際まで上げ、この状態で再度面ファスナーを係合させるようにしてもよい。この状態で、ケープの下部端4を折り返し、髪を包むように頭上まで上げ、引締紐11の両端を引き絞って開口部を閉じ、さらに必要であれば紐11によりシート上部を括り付けることによりキャップが形成される。図4(c)にこのときの状態を示す。これにより、染料の定着、促進を行うことができる。
図1〜4では、ボタンとループなどの掛止具を用い、使用時にループをボタンに掛け合わせて環状の耳当部を形成する本考案の例を示したが、ボタンとループなどの係合具を用いることなく始めから係合部を縫い合わせるなどして環状の耳当部を形成しておいてもよい。このような本考案のヘアキャップ兼用毛染め用ケープの他の例の一つを図5に示す。この例においては、図1の毛染め用ケープとは、首当部、耳当部がゴム紐によるシャーリングにより伸縮自在とされ、それぞれの耳当部B1、B2の両端部(内側端と外側端)が糸により縫い付けられ、予め環の状態とされており、あご紐9、10がこの縫い合わせ固定された環の固定部16、17の内側に共に縫い合わされている点が異なるが、他の構成は図1のものと特に異なるものではない。なお、図5において、シャーリングにより伸縮自在とすることに替えて、図1のように、袋状部にゴム紐などを挿通し、これを縫い合わせて耳当部環状部を形成するようにしてもよいことは勿論である。
1 ヘアキャップ兼用毛染め用ケープ 2、31、42 シート材
3、43 シート材端縁部 4 袋状部
5、6、44、45 ボタン 7、8、46、47 ボタン掛止用ループ
9、10 あご紐 11、48、49 引締紐
12、13、14、15、50、51 面ファスナー
16、17、52 縫い合わせ 21 フェースケープ
22 ゴム 23 両面接着テープ
33 耳覆部 34 頬当部
35 第1引締紐 36 背沿部
37 腕出部 38 第2引締紐
39 接着テープ 41 毛染め用ケープ
43 シート材の一端縁 44、45 ボタン
46、47 ボタン掛止用ループ 48、49 あご紐
A、32 首当部 B、B1、B2 耳当部
C1、C2 前面覆い兼キャップ形成部
3、43 シート材端縁部 4 袋状部
5、6、44、45 ボタン 7、8、46、47 ボタン掛止用ループ
9、10 あご紐 11、48、49 引締紐
12、13、14、15、50、51 面ファスナー
16、17、52 縫い合わせ 21 フェースケープ
22 ゴム 23 両面接着テープ
33 耳覆部 34 頬当部
35 第1引締紐 36 背沿部
37 腕出部 38 第2引締紐
39 接着テープ 41 毛染め用ケープ
43 シート材の一端縁 44、45 ボタン
46、47 ボタン掛止用ループ 48、49 あご紐
A、32 首当部 B、B1、B2 耳当部
C1、C2 前面覆い兼キャップ形成部
Claims (7)
- 柔軟な薄地のシート材の一端縁に、該端縁の端縁方向に沿って伸縮可能な首当部、該首当部の両側にそれぞれ位置する伸縮可能な耳当部、及び該二つの耳当部のさらに外側にそれぞれ位置する伸縮可能な前面覆い兼キャップ形成部が設けられ、前記シート材の一端縁に対向する辺に沿って袋状部が形成されており、該袋状部には引締紐が挿通されており、各耳当部の両端部には、各耳当部を環状とするための環形成部材が設けられており、さらに該耳当部の内側端部或いは外側端部にあご紐が設けられ、前記シート材には該シート材の前記一端縁と交差する辺を仮着する部材が設けられてなるヘアキャップ兼用毛染め用ケープ。
- 前記首当部、耳当部及び前面覆い兼キャップ形成部は、シート材の端部を袋状とし、これにゴム紐又は平ゴムを挿通するか、糸ゴム又は平ゴムによりシャーリングされて形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載のヘアキャップ兼用毛染め用ケープ。
- 耳当部の環形成部材が、各耳当部の両端部を掛止するように設けられたボタンとゴムループの組合せ、スナップボタン又はホックであることを特徴とする請求項1又は2に記載のヘアキャップ兼用毛染め用ケープ。
- 前記耳当部の環形成部材が、各耳当部の両端部を掛止して固定する固定部材であることを特徴とする請求項1または2に記載のヘアキャップ兼用毛染め用ケープ。
- 前記耳当部の環形成部材が、縫い合わせ糸であることを特徴とする請求項4に記載のヘアキャップ兼用毛染め用ケープ。
- 前記シート材が長方形であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のヘアキャップ兼用毛染め用ケープ。
- 前記シート材が、布帛、防水処理を施した布帛、又はプラスチックシートであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のヘアキャップ兼用毛染め用ケープ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012006282U JP3180615U (ja) | 2012-10-16 | 2012-10-16 | ヘアキャップ兼用毛染め用ケープ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012006282U JP3180615U (ja) | 2012-10-16 | 2012-10-16 | ヘアキャップ兼用毛染め用ケープ |
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JP (1) | JP3180615U (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016028667A (ja) * | 2014-07-15 | 2016-03-03 | 株式会社Upper | 理美容用肩掛カバー |
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2012
- 2012-10-16 JP JP2012006282U patent/JP3180615U/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2016028667A (ja) * | 2014-07-15 | 2016-03-03 | 株式会社Upper | 理美容用肩掛カバー |
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