JP6603391B1 - カバーとその使用方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヘアカラー剤やトリートメント剤等の薬剤を施すときは、ケープとなり、薬剤を施した後は、薬剤の付着した頭髪を簡単に包み込むことができる新たなカバーと、その使用方法を提供する。【解決手段】カバー1の略中央部分に設けられた貫通孔2が、引っ張れば伸びる薄さを有して、被装着者の頭部が辛うじて通る大きさに形成され、前記貫通孔2に被装着者の頭部を通して被ると、前記カバー1が被装着者の腹部と背中に分かれて垂れるカバー1となり、前記腹部側に垂れるカバー部分と背中側に垂れるカバー部分とが、それぞれ上部が開口した袋部に形成され、さらに前記腹部側の袋部3aを持ち上げて前記貫通孔2から被装着者の顔を露出させると、前記貫通孔の周縁がさらに伸びて、被装着者のうなじから耳の下を通って額に至る顔周りの肌に密着するカバー1である。【選択図】図1

Description

本発明は、頭髪に薬剤を施すときは、上半身を被うケープとなり、薬剤を施した後は、頭髪全体を保温・保湿して、薬剤の乾燥を防ぐことができる新たなカバーとその使用方法に関する。
美容室や理容室において、パーマやヘアトリートメント、ヘアカラー等の薬剤を施すときは、薬剤が施された頭髪にヘアキャップを被せたり、食品包装用のラップフイルムを巻いたりする。これは、薬剤の乾燥を防ぎ、頭髪を保温・保湿することによって、薬剤の浸透効果促進させるためである。
そのため、ギャザーにゴム紐の入ったヘアキャップを使用する場合は、ギャザーの口を大きく広げて薬剤の付着した頭髪に被せるが、その際、ギャザーの口にヘアカラー剤が付着したことに気付かずにそのまま被せてしまうと、ヘアカラー剤が顔周りの肌に付着し、それによって肌が染まることがある。そのため、ヘアキャップを被せるときは、ギャザーの口が頭髪に触れないように、ゴム紐を両手で目一杯広げて被せるが、それを一人で行うことは難しく、しばしば他者の助けが必要になる。
また、被せたヘアキャップを取り除くときに、ゴム紐が弾いて、ヘアキャップに付着した薬剤が飛散し、お客様の顔周りや衣服に付着することがある。さらに、ギャザーの隙間からの液漏れを防ぐために、強く調整されたゴム紐が肌に食い込んでお客様に不快な思いをさせたり、顔周りの肌にゴム紐の痕が残ったりする。そうした事情から、ヘアキャップが敬遠され、最近では、それに代わるものとして、食品包装用のラップフイルムが使用されている。しかし、この場合にも、次のような問題が指摘されている。
頭髪に巻き付けられたラップフイルムは、頭髪を包んで薬剤の乾燥を防ぐが、フイルムを巻き付けるときに、薬剤の付着した頭髪に張り付くために、冷暖房機器からの冷風や温風に晒されると、密着した部分が部分的に冷やされたり暖められたりして、薬剤の効きがムラになることがある。そのため、ラップフイルムの上から遠赤外線を照射したり、その上に遠赤外線キャップを被せたりしなければならない煩わしさがある。
また、フイルムロールから引き出されたラップフイルムは、自己粘着力によって互いに付着するため、ラップフイルムを張った状態で頭部に巻き付けなければならないが、そのときは、両手が塞がれるため、生え際から垂れた髪を掻き上げることができず、しばしば他者の助けが必要になる。さらにラップフイルムを頭部に巻き付けるときは、ヘアキャップと同様、髪の生え際に強く巻き付けて、ずれ落ちたり薬剤が漏れ出たりしなように注意するが、それでも生え際の肌の皮脂や汗が付着することにより、それから、ラップフイルムの僅かな隙間に薬剤や、化学反応で生じた水が侵入すると、フイルムの自己粘着力が失われて緩み、それに起因して、付着した薬剤の重みも加わりラップフイルムが頭部からずれ落ちることがある。また、お客様が頭を動かすだけでも、うなじ付近に隙間が生じて緩むことがある。さらに、重なったフイルム端部が見つからず、それを外すのに手間取ることがある。
また、美容室では、薬剤の浸透効果を確認するために、頭髪に巻かれたラップフイルムを部分的に開いて頭髪を露出させることがある。そのときも、フイルムの自己粘着力が失われて、頭部からずれ落ちることがある。それが予期せぬときに起きると、お客様や周囲に薬剤が飛散し、思わぬ事故を招くことがある。また、シャンプー台でラップフイルムを取り除く時も、同様な注意が必要になる。
一方、個人が自宅で髪を染める時やトリートメントを行う時は、ヘアキャップやラップフイルムは、殆ど使用されない。そのため、ヘアカラー剤は、プロ用と違って、頭髪を被わなくても薬剤効果が発揮されるように調整されているが、薬剤が乾燥すると、効き目が損なわれるために、染ムラ、色ムラが生じることがある。また、薬剤塗布後の放置時間中に、ヘアカラー剤で周囲を汚す危険性がある。さらにヘアカラー剤の独特な刺激臭によって不快感を覚えることもある。
また、ヘアカラー剤を使用するときは、衣服への付着を避けるために、ケープを着用するが、その場合でも、薬剤の付着した頭髪が露出しているため、薬剤によって衣服や周囲を汚す危険性もある。それを嫌う場合は、風呂場で染めを行うが、ヘアカラー剤が身体に付着すると、肌が数日間染まることがあり、さらに浴槽や壁に付着すれば、その汚れが落ちない問題がある。
特開2001−314224号公報 特開2002−320516号公報 特開2003−093136号公報 特開2003−070525号公報 特開2003−189924号公報 特開2005−194678号公報 特開2006−255266号公報 特開2009−007692号公報 特開2013−162897号公報 特開2016−028667号公報 実開昭49−66636号のマイクロフイルム 実開平1−149718号のマイクロフイルム
こうした背景から、上記先行技術文献に開示されるような種々のヘアキャップが開発され、本出願人も、先願(特願2018−095914)として、これまでのヘアキャップやラップフイルムに代わる新たなヘアカバーを出願した。しかし、このヘアカバーは、シートの中央に設けた小さな貫通孔に頭部を通して上半身を被った後、そのシートの腹部側を持ち上げて、貫通孔から顔を露出させるが、このシートの腹部側或いは背中側に垂らした部分が扁平なシートであるため、このシートで頭髪を包み込むには、コツを必要とする問題があった。特に、背中に手や腕を回せない高齢者にとっては、簡単に頭髪を包み込めない問題があった。
本発明は、この問題を解決せんとするもので、前記先願の特徴を活かしながら、さらに一人で、薬剤の付着した頭髪を簡単に包み込むことができる新たなカバーと、その使用方法を提供することを課題とする。
以下、本発明に係るカバーの構成とその使用方法を、図面及び図面代用写真(以下、図と略称する)に基づいて説明する。
<カバーの基本形態1>
本発明に係るカバーは、図1に示すように、カバー1の略中央部分に設けられた貫通孔2が、引っ張れば伸びる薄さを有して被装着者の頭部が辛うじて通る大きさに形成され、この貫通孔2に被装着者の頭部を通して被ると、図3、図4に示すように、前記カバー1が被装着者の腹部と背中に分かれて垂れるカバー1となる。この状態のカバー1は、被装着者の両腕を除く上半身が、カバー1で被われた状態となるから、ケープとしての機能を有する。また、この状態の腹部側のカバー部分3aと背中側のカバー部分3bは、それぞれ上部が開口した袋部3になっている。そして、図5に示すように、腹部側の袋部3aを持ち上げて貫通孔2から被装着者の顔を露出させると、図6のように、貫通孔2の周縁がさらに伸びて、貫通孔2が被装着者のうなじから耳の下を通って額に至る顔周りの肌に密着する。その状態の腹部側の袋部3aと背中側の袋部3bとは、頭部を被うことのできる大きさであることを特徴とする。
図5に示すように、貫通孔2から被装着者の顔を露出させた状態では、腹部側の袋部3aは、頭部に被せられているから、その上から更に背中側の袋部3bを持ち上げて被せれば、前後の袋部3a、3bでもって頭髪全体を包み込むことができる。その際、各袋部3a、3bを三角錐にしておけば、三角錐の先端部分が滑り止めになって、頭部に被せた各袋部3a、3bは、ずれることなく頭髪を被う。したがって、一方がシート、他方が袋部である先願と比べて、両方の袋部を頭巾のように、頭部に被せるだけでそれらを頭部に留めておくことができるから、一人で頭髪を簡単に包み込むことができるカバーとなる。
このカバー1は、例えば手で引っ張れば伸びる薄さのシートで構成されている。具体的には、ポリ袋等に使用されるポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン等を素材とした非吸水性のシートである。このシートは、手で引っ張れば5倍以上は伸びるが、貫通孔2に頭部を通し、その貫通孔2から顔を露出させるには、0.05mm以下の薄さのシートが好ましい。また、引っ張って伸びた貫通孔2は、薄くなりながら肌に密着するが、そのときの密着性と締め付け力を考慮すると、女性用としては、0.03mmから0.015mmの薄さのシートでカバーを成形するのが好ましい。
このシートで成形されたカバー1に、汚れ防止用のケープとしての機能を持たせるためには、少なくとも被装着者の腹部と背中を被う大きさとしておく。具体的には、図1に示すように、横幅L1を70〜100cm、縦幅L2を60〜90cm程度とし、貫通孔2は、カバー1の略中央部分に設けておく。ただし、貫通孔2の位置を若干ずらせて、一方の袋部3a(3b)が他方より下方に垂れるようにしても良い。
貫通孔2の大きさは、被装着者の頭部が辛うじて通る大きさである。例えばポリ袋を素材としたカバー1では、引っ張れば5倍以上は伸びるから、例えば周囲長が53cmの頭部に対しては、貫通孔2の周囲長を略38cmとしておく。そうすれば、小さな貫通孔2に頭部を通すときに、貫通孔2が広がるが、伸びた貫通孔2は、若干収縮する。この例では、薄さが0.03mmのポリ袋で試したが、カバー1の厚みが厚くなる程、貫通孔2の大きさを大きくしておく。例えばカバー1を0.04mmのポリ袋でカバー1を形成する場合は、貫通孔2の周囲長を略40cmにしておけば、0.03mmの薄さと略同程度の抵抗でもって、小さな貫通孔2に頭部を通すことができる。
袋部3は、図1のように水平に置いた状態では、底辺が開口した平面視二等辺三角形の袋となり、図3、図4のように、装着した状態では、底辺が開口した逆三角錐の袋部3となる。この袋部3を、貫通孔2を挟んだ両側に面対称に配置することにより、一方を腹部側の袋部3aとし、他方を背中側の袋部3bとしている。このカバー1は、図1の各袋部3a、3bの中央部分を摘まんで持ち上げると、図2のような上部が開口した長方形の袋になる。そのため、このカバー1は、四角形のポリ袋を中央線で二分割することにより、簡単に製作することができる。特に各袋部3a、3bは、頭髪に薬剤を施すときは、垂れる薬剤を受け、頭髪に薬剤を施した後は、頭髪を被うキャップとなるから、袋部3の形状は、逆三角錐でなくても良い。例えば図1の各袋部3a、3bの一方又は双方を四角形の袋としても良い。
<カバーの第二の形態>
図7は、カバー1の第二の形態の外観斜視図を示し、図8は、この第二のカバー1を装着した状態を背中側から見た図面代用写真である。この第二の形態のカバー1は、図8に示すように、一方の袋部3aを被装着者の腹部側に垂らし、他方の袋部3bを被装着者の背中側に垂らした状態のカバー1の両肩近傍に、カバー1の左右両端から内側に向けて切込み31を入れている。この切込み31がないカバー1では、被装着者が前屈みになったり、腕を前方に伸ばしたりした場合は、背中側の袋部3bの開口部30が閉じて、肩から垂れる髪が袋部3b内に収まらないことがある。しかし、この切込み31を入れることにより、図8のように、背中側の袋部3bの開口部30が大きく広がって開くから、鏡を見なくても、後ろに垂れる頭髪を袋部3b内に納めることができる。したがって、この切込み31は、被装着者のうなじが当る貫通孔2の縁21を通る鉛直線上に設けておくのが好ましい。また、この切込み31が入ることにより、背中側の袋部3bに衿のような折り返し部5が形成されるから、背中側の袋部3bを、頭部に被せた腹部側の袋部3aの上に被せた場合に、収まりがよくなるメリットがある。
<カバーの第三の形態>
以上のカバー1は、四角形のポリ袋を中心線で二分割することによって簡単に製作することができるが、この素材の貫通孔2は、伸びた後、多少は縮むが、元のサイズには戻らないので、繰り返し使用することは難しい。そのため、ポリエチレン素材等で成形したカバー1は、使い捨てを前提にしている。しかし、最近では、プラスチックごみの削減が叫ばれ、その要請に応えるためには、繰り返し使用できるものでなければならない。図9に示すカバー10は、そうした要請に応えることができるカバー1の一例を示したものである。
このカバー1は、図9に示すように、四角形の厚手のシート10と、同じく四角形の小さな薄手のシート11とで構成したもので、厚手のシート10の略中央部分には、頭部が楽に通る大きな貫通孔20を開けている。そして、その厚手シート10の両側短辺の上半分と下半分には、それぞれファスナー32a、32bを取り付けている。このファスナー32a、32bは、例えば面ファスナーや、開閉自在なチャックである。そして、厚手のシート10の四隅を図9の破線で示す谷折れ線33で矢印方向に折り返し、重なり合った上半分の短辺と下半分の短辺とをファスナー32a、32bで連結すれば、図1に示す形状のカバー1を形成することができる。これにより、厚手のシート10を洗浄したり、干したりするときは、ファスナー32a、32bの連結を解いて一枚のシートにすれば、乾燥が促進され、使い勝手の良いシート10になる。また、子供の髪を散髪するときのケープとしても使用することができる。
また、この厚手のシート10の略中央部分に、頭部が辛うじて通る大きさの貫通孔2を設けても良いが、繰り返し使用すると、貫通孔2が伸びて顔周りの肌に密着しなくなるから、手で引っ張れば伸びる薄さの、例えば30cm四方の薄いシート11を別途用意し、そのシート11の中央部分に、頭部が辛うじて通る大きさの第二の貫通孔2aを設けておく。また、第二の貫通孔2aの外周部分、例えば薄いシート11が、図9に示すような四角形である場合は、そのシート11の四辺に粘着材や両面テープ等の接合材12を貼付しておく。そして、その薄いシート11を厚手のシート10の大きな貫通孔20の上に被せて、両者を接合材12で接合する。このとき、薄いシート11の第二の貫通孔2aと、厚手のシート10の大きな貫通孔20とが同軸上で重なるように重ね合わせて接合する。こうすれば、使用によって第二の貫通孔2aが伸びたとしても、新たな薄いシート11と取り替えることにより、繰り返し使用することができる。
厚手のシート10は、例えばポリエチレンや、ポリエステル、ポリウレタン等の素材で構成することができる。また、薄いシート11は、例えば手で引っ張れば伸びる薄さのポリエチレンシートで構成することができる。しかし、これらには限定されず、薄いシート11を例えば医療用の薄手のゴムシートで構成しても良い。
実用化に際しては、厚手のシート10に対し、薄いシート11を複数枚用意し、薄いシート11の第二の貫通孔2aの外周に設ける接合材(粘着面)12に剥離シートを貼付しておき、使用に際しては、その剥離シートを剥がして、厚手のシート10の貫通孔20に被せて接合できるようにしておく。こうすれば、薄いシート11を取り替えて使用することで、厚手のシート10を繰り返し使用することができる。
<カバーの使用方法の発明>
図1、図7のカバー1を使用するときは、各袋部3a、3bの開口部30を上に向けてカバー1の貫通孔2に被装着者の頭部を通して被る。そうすると、図3、図4、図8に示すように、上部が開口した袋部3a、3bが被装着者の腹部側と背中側に分かれて垂れるから、カバー1が汚れ防止用のケープとなる。この状態で、被装着者の頭髪にヘアカラー剤やトリートメント剤等の薬剤を施した後、図5に示すように、腹部側に垂らした袋部3aを持ち上げて、貫通孔2から被装着者の顔を露出させる。このとき、貫通孔2のうなじ側は、伸びながら束になり、貫通孔2の前側は、顔で押し広げられて、図6のように、平面的に広がった状態で顔周りの肌に密着する。このときの貫通孔2の締め付け力は、不快感を覚えるような強いものではなく、それが伸びて薄くなったことにより、適度な強さと幅とでもって肌に密着する。
続いて図10に示すように、背中側の袋部3bを腹部側の袋部3aからはみ出る頭髪に被せるか、あるいは、図11に示すように、頭部に被せた袋部3aの上から背中側の袋部3bを被せて頭髪全体を包み込む。
図9に示す厚手の防水シート10と薄いシート11とで構成されるカバー1でも、同様の手順でもって頭髪全体を包み込むことができる。その際、厚手のシート11で袋部3が形成されているので、各袋部3a、3bの開口部30は、閉じずに開いたままになり、それらで薬剤を受けたり、背中側の袋部3bで後ろ髪を受けたりすることができる。また、薬剤を施した後は、図5に示すように、腹部側に垂らした袋部3aを持ち上げて、第二の貫通孔2aから被装着者の顔を露出させれば、腹部側の袋3aで頭髪を被った状態になるから、その上から背中側の袋部3bを持ち上げて頭部に被せれば、簡単に頭髪全体を包み込むことができる。
また、図1に示すカバー1を使用して、頭髪を包み込んだ状態では、図10に示すように、左右に張り出した部分4が邪魔になるから、図12に示すように、左右に張り出した部分4を後側で結んだり、図13のように、前側に回して顎下で結んだりしても良い。これにより、頭髪を包み込んだカバー1をコンパクトに纏めることができる。
本発明によれば、これまでのヘアキャップのように上から頭に被せるのではなく、ケープのように被装着者の上半身を被った状態から、腹部側の袋部を持ち上げて貫通孔から顔を露出させるから、貫通孔の周縁を薬剤の付着した頭髪に接触させずに、貫通孔の周縁をうなじから額までの顔周りの肌に密着させることができる。さらに、その状態から、背中側の袋部を、頭部に被せた腹部側の袋部の上にさらに被せて、頭髪全体をコンパクトに包み込むことができるから、薬剤の付着した頭髪の包み込み作業が極めて簡単にできる。
また、貫通孔に頭部を通して被れば、カバーが被装着者の腹部と背中を被って、頭髪に薬剤を施すときの汚れ防止用のケープとなる。また、袋部内に頭髪を納めて薬剤を施すことができるから、例え薬剤が飛び散ったり、頭髪から垂れたりしても、袋部内に溜めて周囲への飛散を防止することができる。さらに、頭髪から垂れる薬剤は、袋部内に集めて回収することもできるから、頭髪に薬剤を流し掛ける等の施術も可能になる。
また、このカバーの貫通孔は、引っ張れば伸びる薄いシートで形成され、特に頭部の周囲長よりも小さな貫通孔から顔を露出させて、貫通孔の周縁を被装着者のうなじから耳の下を通って額に至る顔周りの肌に密着させるから、頭髪に施した薬剤から水分が出ても、それを顔やうなじに漏出させない効果がある。しかも、伸びた反動で縮もうとするときの貫通孔の締付力は、不快感を覚えるような強いものではないから、袋部を頭に被せた状態でも、違和感なく長時間放置することができる。
さらに、このカバーは、折り畳んだ状態では、扁平な略長方形になるから、チューブ状フイルムから安価に量産でき、使い捨てもできる。また、カバーを、厚手のシートと、小さな薄いシートを着脱自在に貼り合わせて形成し、使用に際しては、薄いシートの交換だけで済むから、厚手のシートを繰り返し使用することができる。
加えて、顔周りに密着した貫通孔は、適度なテンションと幅とでもって肌に密着するから、着ていたTシャツを脱いでも、カバーが一緒に外れることはない。したがって、前開きの服に着替えるのを忘れて髪染めを始めても、慌てることなく作業を進めることができる。
本発明に係るカバーを水平に置いてときの外観説明図。 図1のカバーを鉛直方向に立てたときの外観説明図。 カバーの貫通孔に頭部を通して被った状態の正面から見た図面代用写真。 図3の装着されたカバーを側面から見た図面代用写真。 貫通孔から顔を露出させる様子の図面代用写真。 貫通孔の周縁が顔周りに密着した状態を示す図面代用写真。 本発明の第二の形態に係るカバーの外観斜視図。 図7のカバーをケープとして装着したときの背中側から見た図面代用写真。 本発明の第三の形態に係るカバーの展開平面図。 本発明に係るカバーでもって頭髪を包み込んだ状態の図面代用写真。 図10の背中側の袋部をさらに頭部に被せた状態の図面代用写真。 図10の左右に張り出した部分を後側で結んだ状態の図面代用写真。 図10の左右に張り出した部分を顎下で結んだ状態の図面代用写真。 本発明に係るカバーの他の実施形態の外観斜視図。 図14に示すカバーにさらに改良を加えた実施形態の外観斜視図。
以下、本発明のカバーの実施形態を図面と図面代用写真とに基づいて説明する。なお、以下の説明では、これまで説明しなかった点を特に説明する。
カバー1は、種々の形状を取り得るが、貫通孔2は、被装着者の頭部が辛うじて入る大きさであり、そこに頭部を入れて被った状態から、カバー1の前側を引き上げながら貫通孔2から顔を露出させると、貫通孔2の周縁がさらに伸びて、被装着者のうなじから耳の下を通って額に至る顔周りに密着する形状でなければならない。このような、伸展性のある薄いシートとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等から成形されたポリ袋がある。そこで、このポリ袋を使って、どの程度の伸びがあれば、適度な強さで顔周りに密着するかを、種々の厚さのポリ袋でもって実験した。
実験に際しては、厚さが0.008mm、0.015mm、0.025mm、0.03mmの透明なポリ袋と半透明なポリ袋を購入し、それぞれに円周38cmの貫通孔を形成した。この貫通孔を被装着者の頭部に通すときの頭(頭髪を含む)サイズは、53cm、貫通孔から顔を露出させて、うなじから耳の下を通って額に至る顔周りに沿わせるときの円周長さは、56cmである。その条件で、円周38cmの貫通孔に頭部を通し、続いてその貫通孔から顔を露出させる実験を行った。その結果を表1に示す。
この実験から、ポリ袋で作ったカバー1は、透明シートの方が半透明シートより良く伸びて、密着性に優れているが、半透明シートは、腰が強く、特に袋部3a、3bを形成したときに、開口部30を開いたままに保持し易い。したがって、開口部30を積極的に開かせたいときは、半透明シートが好ましく、そうでないときは、透明シートの方が好ましい。また、厚さが0.04ミリメートル以上のシートになると、貫通孔2から顔を露出させるときに、かなりの抵抗を感じるから、厚手のシートを使用するときは、頭部サイズに合わせて貫通孔2を大きくしておく必要がある。
なお、ここで使用したポリ袋は、一例であって、例えば柔軟性、ゴム弾性に優れたEVA樹脂(エチレンビニールアセタートコポリマー)やそれを添加したポリエチレンシート等でも良いが、これらは、厚みや伸びも異なるから、それらの中から適宜なものを選択して使用すればよい。
また、第三の形態のカバー1を構成するときは、薄いシート11を医療用の手袋等に使用する薄いゴムシートで構成しても良い。このゴムシートも、若干伸びた状態で顔周りの肌に密着するから、薬剤の化学反応で生じた水分や薬剤が、貫通孔2から漏れ出ることはない。
図14は、図7の形態のカバー1を改良したもので、この実施形態では、腹部側の袋部3aと、背中側の袋部3bとの間に、図7の切込み31よりも、さらに大きな切欠き32を設けている。この切欠き32を設けることにより、腹部側の袋部3aには、左右に紐34ができ、この紐34が、袋部3aを頭部に被せたときに、被装着者の後頭部に位置するようになっている。したがって、この一対の紐34を後頭部で結べば、図10に示すように、被装着者の側頭部付近から左右に張り出す部分4が無くなるから、頭部に被せた袋部3aをよりコンパクトに纏めることができる。また、背中側の袋部3bにも、より大きな紐35が形成されているが、この紐35は、ショールのように被装着者の肩に掛けることができるので、肩に掛かった状態の紐35を、衿を立てるように折り返せば、頭部に被せた袋部3aからはみ出た頭髪を、折り返して立てた紐35でもって被うことができる。このとき、紐35の両端を顎下で結んでも良いが、前側の袋部3aだけで頭髪を包み込むことができる場合は、後側の紐35をショールのように、肩に掛けておくだけでも良い。
なお、図14のアルファベットを付した寸法の一例を示すと、下記の通りである。
A:110mm B:255mm
C:300mm D:120mm
E:455mm F:300mm
G:165mm H:200mm
I:455mm J:145mm
K:240mm
図15は、図14の形態のカバー1の紐34を無くして、腹部側の袋部3aを頭巾状に成形したものである。この形態の袋部3aを頭部に被せると、図10に示すような、左右の張り出し部分4を無くすことができる。したがって、袋部3aを頭部に被せるだけで、頭部に纏めた薬剤の付着する頭髪全体を完全に包み込むことができる。この場合の背中側の袋部3bは、ショールのように、肩に掛けたままであっても良い。
なお、図14、図15において、太線で示した縁の部分は、連結されて開かないようになっている。また、図15のカバーは、図14に示すカバーと略同じ大きさである。
1 カバー
2 貫通孔
3 袋部
10 厚手のシート
11 貫通孔2に被せるシート
12 接合材
2a 第二の貫通孔
3a 腹部側の袋部
3b 背中側の袋部
31 切込み
32a ファスナー
32b ファスナー

Claims (8)

  1. カバーの略中央部分に設けられた貫通孔が、引っ張れば薄くなりながら伸びて肌に密着する素材でもって被装着者の頭部が辛うじて通る大きさに形成されており、前記貫通孔に被装着者の頭部を通して被ると、前記カバーが被装着者の腹部と背中に分かれて垂れるカバーとなり、前記腹部側に垂れるカバー部分と背中側に垂れるカバー部分とが、それぞれ上部が開口した袋部に形成され、さらに前記腹部側の袋部を持ち上げて前記貫通孔から被装着者の顔を露出させると、前記貫通孔の周縁がさらに伸びて、被装着者のうなじから耳の下を通って額に至る顔周りの肌に密着し、その状態の前記腹部側の袋部と前記背中側の袋部とが、頭髪を被うことのできる大きさであるカバー。
  2. 前記貫通孔に被装着者の頭部を通して、前記各袋部でもって被装着者の腹部と背中をそれぞれ被った状態の、被装着者の両肩近傍の前記カバーには、該カバーの左右両端から内側に向けて切込みが入れられている請求項に記載のカバー。
  3. 前記カバーは、略中央部分に前記貫通孔が設けられた略四角形のシートの前側略半分と後側略半分をそれぞれ折って袋状に接合することにより、前記腹部側の袋部と前記背中側の袋部がそれぞれ形成されたものである請求項1又は2に記載のカバー。
  4. 前記袋状に接合される接合面には、合わせ面を着脱自在に接続するファスナーが設けられている請求3に記載のカバー。
  5. 請求項1から3の何れかに記載の前記貫通孔に被せるシートであって、前記シートには、引っ張れば伸びる薄さを有して、被装着者の頭部が辛うじて通る大きさの第二の貫通孔が形成され、さらに前記第二の貫通孔の外周部分には、前記貫通孔の外周部分と接合するための粘着材が設けられているシート。
  6. 前記シートの前記粘着材が設けられた粘着面には、剥離シートが貼付されている請求項に記載のシート。
  7. 請求項1から4の何れかに記載のカバーの使用方法であって、前記各袋部の開口側を上に向けて前記カバーの貫通孔に被装着者の頭部を通して被ることにより、上部が開口した各袋部を被装着者の腹部側と背中側にそれぞれ垂らし、その状態で被装着者の頭髪に薬剤を施した後、腹部側に垂らした袋部を持ち上げて、前記貫通孔から被装着者の顔を露出させることにより、前記貫通孔の周縁を被装着者のうなじから耳の下を通って額に至る顔周りに密着させ、続いて背中側に垂らした袋部を、頭部に被せた前記腹部側の袋部からはみ出る頭髪に被せる、あるいは、頭部に被せた前記腹部側の袋部の上に被せて、頭髪全体を包み込むことを特徴とするカバーの使用方法。
  8. 請求項のカバーの使用方法に続いて、さらに被装着者から左右方向に張り出した部分を後側で、又は、前側の顎下で結び合わせて綴じることを特徴とするカバーの使用方法。
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