JP3180571B2 - 半導体スイッチのゲートドライブ回路 - Google Patents

半導体スイッチのゲートドライブ回路

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JP3180571B2
JP3180571B2 JP18728394A JP18728394A JP3180571B2 JP 3180571 B2 JP3180571 B2 JP 3180571B2 JP 18728394 A JP18728394 A JP 18728394A JP 18728394 A JP18728394 A JP 18728394A JP 3180571 B2 JP3180571 B2 JP 3180571B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ゲートターンオフサ
イリスタ等の自己消弧型半導体素子をスイッチング素子
としたインバータ装置、或いは3レベルインバータ装置
において、その自己消弧型半導体素子を駆動するゲート
ドライブ回路の給電方式に関するものであり、特に自己
消弧型半導体素子を直列接続した高耐圧インバータに好
適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】図19は例えば、従来のゲートドライブ回
路の給電方式を示す回路構成図である。このような給電
方式は、例えば公開実用新案公報の昭61-138390 に記載
されている。
【0003】図19はインバータ装置の1つの相について
示しており、29A はインバータの上アームを構成するト
ランジスタ、29B は下アームを構成するトランジスタで
ある。また30A、30Bはそれぞれトランジスタ29A、29Bの
ベースドライブ回路、8はベースドライブ回路30A の電
源機能を果たす蓄積コンデンサ、19はベースドライブ回
路の補助電源、20は補助電源19から蓄積コンデンサ8へ
の1方向へエネルギーを供給するためのダイオードであ
る。図19の動作としては、下アームのトランジスタ29B
がオンした時、補助電源19より供給ダイオード20及びト
ランジスタ29Bを介して蓄積コンデンサ8を充電し、蓄
積コンデンサ8はトランジスタ29B のオフ後にトランジ
スタ29A のオン状態を確立するためのベース電流の供給
源として機能するようになっている。なおPはインバー
タ装置の直流母線正側、Nは直流母線負側、Oはインバ
ータ装置の出力端子である。
【0004】図20は、他の従来のゲートドライブ回路の
給電方式を示す回路構成図である。このような給電方式
は、例えば公開実用新案公報の平2-22087 に記載されて
いる。
【0005】図20は直列接続されたGTOサイリスタ
(以下GTOと記載する)のある1つのGTOについて
示しており、1はGTO、10はゲートドライブ回路、8A
はゲートドライブ回路の特にGTOのターンオン回路に
対する電源機能を果たす蓄積コンデンサ、8Bは特にGT
Oのターンオフ回路に対する電源機能を果たす蓄積コン
デンサであり、31A 、31B はGTO1の無電圧、無電流
状態の場合に蓄積コンデンサ8A、8Bにエネルギーを供給
するための光エネルギー供給回路である。図20の動作と
しては、まずGTO1がオフ状態で、GTO1のアノー
ド・カソード間に電圧Eが印加されている場合、抵抗3
2、ダイオード33を介してターンオン用蓄積コンデンサ8
Aが充電される。このままではターンオン用蓄積コンデ
ンサ8AはGTO1のアノード・カソード間電圧Eに充電
されるが、ツェナーダイオード34によってターンオン用
蓄積コンデンサ8Aは低電圧eにクランプされる。従って
それらの差電圧(E−e)は抵抗32が負担することにな
る。次に、GTO1のオン時にはGTO1のオン電流か
ら変成器35、ダイオード36を介してターンオフ用蓄積コ
ンデンサ8Bにエネルギーを供給する。さらに、GTO1
の無電圧、無電流状態には光エネルギー供給回路31A 、
31B を用いて低圧側電源37から光ファイバー等を介して
光エネルギーを蓄積コンデンサ8A、8Bに供給してゲート
ドライブ回路10の電源を確立できるようになっている。
なお、38はゲートドライブ回路10の制御回路である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のゲートドライブ
回路の給電方式は、例えば図19においてはインバータ装
置を構成する一対の上下アームの特に下アームの動作を
用いて、下アームにある1つの補助電源から上アームに
ある蓄積コンデンサにエネルギーを供給する構成であ
る。従って、仮にこの方式を高耐圧サイリスタ素子の直
列接続体からなるインバータ装置に適用した場合は図21
のようになり、サイリスタ素子の直列接続からなる下ア
ームのオン動作では、サイリスタ素子の直列接続からな
る上アームのうち、最も出力端子に近いサイリスタ素子
29B に対する蓄積コンデンサにしかエネルギーが供給で
きないことになり、サイリスタ素子29A は動作しない。
従って、装置の高耐圧化が困難であるという問題があっ
た。
【0007】また、図20においてはターンオン用蓄積コ
ンデンサの充電電圧をGTO1のアノード・カソード間
の高電圧に比較して低電圧にクランプするために、ツェ
ナーダイオード34を用いており、その差電圧は抵抗32に
印加されて、それに応じた電流が抵抗を流れるため電力
の定常損失が増加し、その損失はアノード・カソード間
電圧の増加、直列接続数の増加により確実に増加するた
め、GTO1を直列接続して構成するインバータ装置の
効率低下を招くという問題があった。
【0008】また、図20においては、ターンオフ用蓄積
コンデンサ8Bの充電手段として追加的にすべてのGTO
1について変成器35を用いなければならず、部品点数の
増加、ひいてはGTO1を直列接続して構成するインバ
ータ装置の大型化を招くという問題があった。
【0009】さらに、図20においては、GTO1にかか
る電圧がない場合、またGTO1に流れる電流がない場
合に光エネルギー供給回路31A、31Bを用いてゲートドラ
イブ回路10に給電するような構成となっているため、光
エネルギー供給回路31A、31Bの構成部品点数が多くな
り、GTO1を直列接続して構成するインバータ装置の
信頼性低下を招くという問題があった。
【0010】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、電力損失を発生することなく蓄積
コンデンサを低電圧に充電することができるゲートドラ
イブ回路の給電方式を得ることを目的とする。
【0011】本発明の第2の目的は、インバータ装置が
高耐圧自己消弧型半導体素子を直列接続してなる上下ア
ームから構成される場合に、一方のアームのスイッチン
グ動作に依存せずに、補助電源からゲートドライブ回路
の電源となる蓄積コンデンサへの給電を可能とする方式
を得ることである。
【0012】本発明の第3の目的は、インバータ装置が
高耐圧自己消弧型半導体素子を直列接続してなる上下ア
ームから構成される場合に、一方のアームのスイッチン
グ動作に依存せずに、リアクトルからゲートドライブ回
路の電源となる蓄積コンデンサへの供給を可能とする方
式を得ることである。
【0013】本発明の第4の目的は、3レベルインバー
タ装置について、補助電源からゲートドライブ回路の電
源となる蓄積コンデンサへの給電を可能とする方式を得
ることである。
【0014】本発明の第5の目的は、インバータ装置の
起動時の蓄積コンデンサへの給電について、光エネルギ
ー供給回路を設けることなくゲートドライブ回路の電源
となる蓄積コンデンサへの給電を可能とする方式を得る
ことである。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1〜3
に係るゲートドライブ回路の給電方式は、自己消弧型半
導体素子に並列に接続されたスナバ回路内のスナバコン
デンサに並列接続するコンデンサ直列体と、前記自己消
弧型半導体素子のゲート端子とカソード端子の間に接続
され、前記自己消弧型半導体素子をスイッチ動作させる
ゲートドライブ回路と、前記コンデンサ直列体を構成す
る一方のコンデンサからエネルギーを取り出すエネルギ
ー回収回路と、前記エネルギー回収回路により取り出さ
れたエネルギーを蓄積するための蓄積コンデンサとを備
え、前記蓄積コンデンサを前記自己消弧型半導体素子を
スイッチングさせるゲートドライブ回路の電源とするも
のである。
【0016】また、この発明の請求項4に係るゲートド
ライブ電源の給電方式は、同時にスイッチ動作を行う複
数個直列接続された自己消弧型半導体素子の各々のゲー
ト端子とカソード端子の間に接続され、前記各々の自己
消弧型半導体素子をスイッチ動作させるゲートドライブ
回路と、前記各々のゲートドライブ回路を駆動するため
のエネルギーを蓄積する蓄積コンデンサと、前記各々の
蓄積コンデンサにエネルギーを供給する補助電源と、前
記各々の蓄積コンデンサと前記補助電源を接続する複数
のダイオードとを備え、前記蓄積コンデンサへの初期充
電を主回路電源から高インピーダンスをもつ抵抗を介し
て行うと共に、前記複数個直列接続された自己消弧型半
導体素子のオン動作により前記補助電源から前記各々の
蓄積コンデンサに前記複数のダイオードを介してエネル
ギーを供給し、前記各々の蓄積コンデンサを前記各々の
ゲートドライブ回路の電源とするものである。
【0017】また、この発明の請求項5に係るゲートド
ライブ電源の給電方式は、同時にスイッチ動作を行う複
数個直列接続された自己消弧型半導体素子の各々のゲー
ト端子とカソード端子の間に接続され、前記各々の自己
消弧型半導体素子をスイッチ動作させるゲートドライブ
回路と、前記各々のゲートドライブ回路を駆動するため
の正負両極性のエネルギーを蓄積する各々2つの蓄積コ
ンデンサと、前記各々の蓄積コンデンサにエネルギーを
供給する2つの補助電源と、前記各々の蓄積コンデンサ
と前記2つの補助電源を接続する複数のダイオードとを
備え、前記蓄積コンデンサへの初期充電を主回路電源か
ら高インピーダンスをもつ抵抗を介して行うと共に、
記複数個直列接続された自己消弧型半導体素子のオン動
作により前記2つの補助電源から前記各々の蓄積コンデ
ンサにエネルギーを供給し、前記各々の蓄積コンデンサ
を前記各々のゲートドライブ回路の正負の2つの電源と
するものである。
【0018】また、この発明の請求項6に係るゲートド
ライブ電源の給電方式は、同時にスイッチ動作を行う複
数個直列接続された自己消弧型半導体素子の各々のゲー
ト端子とカソード端子の間に接続され、前記各々の自己
消弧型半導体素子をスイッチ動作させるゲートドライブ
回路と、前記各々のゲートドライブ回路を駆動するため
のエネルギーを蓄積する蓄積コンデンサと、前記各々の
蓄積コンデンサにエネルギーを供給するための補助コン
デンサと、前記各々の蓄積コンデンサと前記補助コンデ
ンサを接続する複数のダイオードと、前記複数個直列接
続された自己消弧型半導体素子に直列接続されるリアク
トルとを備え、前記蓄積コンデンサへの初期充電を主回
路電源から高インピーダンスをもつ抵抗を介して行うと
共に、前記複数個直列接続された自己消弧型半導体素子
のスイッチ動作により前記リアクトルから前記補助コン
デンサにエネルギーを供給し、前記複数個直列接続され
た自己消弧型半導体素子のオン動作により前記補助コン
デンサから前記各々の蓄積コンデンサにエネルギーを供
給し、前記各々の蓄積コンデンサを前記各々のゲートド
ライブ回路の電源とするものである。
【0019】また、この発明の請求項7に係るゲートド
ライブ電源の給電方式は、同時にスイッチ動作を行う複
数個直列接続された自己消弧型半導体素子の各々のゲー
ト端子とカソード端子の間に接続され、前記各々の自己
消弧型半導体素子をスイッチ動作させるゲートドライブ
回路と、前記各々のゲートドライブ回路を駆動するため
の正負両極性のエネルギーを蓄積する各々2つの蓄積コ
ンデンサと、前記各々の蓄積コンデンサにエネルギーを
供給するための2つの補助コンデンサと、前記各々の蓄
積コンデンサと前記各々の補助コンデンサとを接続する
複数のダイオードと、前記複数個直列接続された自己消
弧型半導体素子の直列体の両端に直列接続される2つの
リアクトルとを備え、前記蓄積コンデンサへの初期充電
を主回路電源から高インピーダンスをもつ抵抗を介して
行うと共に、前記複数個直列接続された自己消弧型半導
体素子のスイッチ動作により前記2つのリアクトルから
前記2つの補助コンデンサにそれぞれエネルギーを供給
し、かつ前記複数個直列接続された自己消弧型半導体素
子のオン動作により前記2つの補助コンデンサから前記
各々の蓄積コンデンサにエネルギーを供給し、前記各々
の蓄積コンデンサを前記各々のゲートドライブ回路の正
負の2つの電源とするものである。
【0020】また、この発明の請求項8に係るゲートド
ライブ電源の給電方式は、中間電位点を有する直流電源
の正負母線間に直列接続された第1、第2、第3、第4
の自己消弧型半導体素子と、前記中間電位点と前記第1
の自己消弧型半導体素子と第2の自己消弧型半導体素子
との接続点の間に接続された第1のクランプダイオード
と、前記第3の自己消弧型半導体素子と第4の自己消弧
型半導体素子との接続点と前記中間電位点の間に接続さ
れた第2のクランプダイオードと、前記第2の自己消弧
型半導体素子と第3の自己消弧型半導体素子との接続点
に設けられた出力端子とを備えた3レベルインバータに
おいて、前記第1、第2、第3、第4の自己消弧型半導
体素子の各々のゲート端子とカソード端子に接続され、
前記自己消弧型半導体素子の各々をスイッチ動作させる
第1、第2、第3、第4のゲートドライブ回路と、前記
第1、第2、第3、第4のゲートドライブ回路を駆動す
るためのエネルギーを蓄積する第1、第2、第3、第4
の蓄積コンデンサと、前記自己消弧型半導体素子のスイ
ッチ動作に係わらず、前記第4の蓄積コンデンサにエネ
ルギーを供給する補助電源と、前記第1、第2、第3、
第4の蓄積コンデンサと前記補助電源を接続するための
複数のダイオードとを備え、前記第3、第4の自己消弧
型半導体素子のオン動作により前記補助電源から前記第
2、第3、第4の蓄積コンデンサの各々にエネルギーを
供給し、前記第2、第3の自己消弧型半導体素子のオン
動作により前記第2、第3の蓄積コンデンサから前記第
1の蓄積コンデンサにエネルギーを供給し、前記第1、
第2、第3、第4の蓄積コンデンサをそれぞれ前記第
1、第2、第3、第4のゲートドライブ回路の電源とす
とともに、上記各蓄積コンデンサにそれぞれ異なるダ
イオードを用いてエネルギーを供給するようにしたもの
である。
【0021】また、この発明の請求項9に係るゲートド
ライブ電源の給電方式は、中間電位点を有する直流電源
の正負母線間に直列接続された第1、第2、第3、第4
の自己消弧型半導体素子と、前記中間電位点と前記第1
の自己消弧型半導体素子と第2の自己消弧型半導体素子
との接続点の間に接続された第1のクランプダイオード
と、前記第3の自己消弧型半導体素子と第4の自己消弧
型半導体素子との接続点と前記中間電位点の間に接続さ
れた第2のクランプダイオードと、前記第2の自己消弧
型半導体素子と第3の自己消弧型半導体素子との接続点
に設けられた出力端子とを備えた3レベルインバータに
おいて、前記第1、第2、第3、第4の自己消弧型半導
体素子の各々のゲート端子とカソード端子に接続され、
前記自己消弧型半導体素子の各々をスイッチ動作させる
第1、第2、第3、第4のゲートドライブ回路と、前記
第1、第2、第3、第4のゲートドライブ回路を駆動す
るためのエネルギーを蓄積する第1、第2、第3、第4
の蓄積コンデンサと、負極端子が前記第3の自己消弧型
半導体素子と第2のクランプダイオードとの接続点に接
続されて前記自己消弧型半導体素子のスイッチ動作に係
わらず前記第3の蓄積コンデンサにエネルギーを供給す
る第1の補助電源と、負極端子が前記第4の自己消弧型
半導体素子のカソード端子に接続されて前記自己消弧型
半導体素子のスイッチ動作に係わらず前記第4の蓄積コ
ンデンサにエネルギーを供給する第2の補助電源と、前
記第1、第2、第3、第4の蓄積コンデンサと前記第
、第2の補助電源を接続するための複数のダイオー
ドとを備えたものである。また、この発明の請求項10に
係るゲートドライブ電源の給電方式は、中間電位点を有
する直流電源の正負母線間に直列接続された第1、第
2、第3、第4の自己消弧型半導体素子と、前記中間電
位点と前記第1の自己消弧型半導体素子と第2の自己消
弧型半導体素子との接続点の間に接続された第1のクラ
ンプダイオードと、前記第3の自己消弧型半導体素子と
第4の自己消弧型半導体素子との接続点と前記中間電位
点の間に接続された第2のクランプダイオードと、前記
第2の自己消弧型半導体素子と第3の自己消弧型半導体
素子との接続点に設けられた出力端子とを備えた3レベ
ルインバータにおいて、前記第1、第2、第3、第4の
自己消弧型半導体素子の各々のゲート端子とカソード端
子に接続され、前記自己 消弧型半導体素子の各々をスイ
ッチ動作させる第1、第2、第3、第4のゲートドライ
ブ回路と、前記第1、第2、第3、第4のゲートドライ
ブ回路を駆動するためのエネルギーを蓄積する第1、第
2、第3、第4の蓄積コンデンサと、負極端子が前記第
3の自己消弧型半導体素子と第2のクランプダイオード
との接続点に接続されて前記自己所弧型半導体素子のス
イッチ動作に係わらず前記第3の蓄積コンデンサにエネ
ルギーを供給する第1の補助電源と、負極端子が前記第
4の自己消弧型半導体素子のカソード端子に接続されて
前記自己消弧型半導体素子のスイッチ動作に係わらず前
記第4の蓄積コンデンサにエネルギーを供給する第2の
補助電源と、前記第1、第3の蓄積コンデンサと前記第
1の補助電源を接続するためのダイオードと、前記第
2、第4の蓄積コンデンサと前記第2の補助電源を接続
するためのダイオードとを備え、前記第2、第3の自己
消弧型半導体素子のオン動作により前記第1の補助電源
から前記第1の蓄積コンデンサにエネルギーを供給し、
前記第3、第4の自己消弧型半導体素子のオン動作によ
り前記第2の補助電源から前記第2の蓄積コンデンサに
エネルギーを供給し、前記第1、第2、第3、第4の蓄
積コンデンサをそれぞれ前記第1、第2、第3、第4の
ゲートドライブ回路の電源とするものである。
【0022】また、この発明の請求項11に係るゲートド
ライブ電源の給電方式は、前記蓄積コンデンサの各々へ
の初期充電について、高圧電源から高インピーダンスを
もつ抵抗を介して行うものである。
【0023】
【作用】請求項1〜3の発明によれば、自己消弧型半導
体素子のゲートドライブ回路の電源となる蓄積コンデン
サの電圧をコンデンサの直列体およびエネルギー回収回
路を用い、蓄積コンデンサを低電圧に充電する構成とし
たので、補助電源および初期充電回路を必要とせず、電
力損失を生じることがなく、電力変換装置の高効率化を
実現できる。
【0024】請求項4の発明によれば、自己消弧型半導
体素子のオン動作により、そのゲートドライブ回路の電
源となる蓄積コンデンサに補助電源からエネルギーを得
る構成としたので、自己消弧型半導体素子を複数直列接
続された大容量インバータ装置を実現できる。
【0025】請求項5の発明によれば、ゲートドライブ
回路の電源となる蓄積コンデンサを2個備え、ゲートド
ライブ回路に正負の2種類の電源を供給する構成とした
ので、ゲートドライブ回路内部で自己消弧型半導体素子
のオン、オフ用2種類の電圧を作る必要がなくなり、ゲ
ートドライブ回路を簡素化、小型化できる。
【0026】請求項6の発明によれば、自己消弧型半導
体素子に直列接続されるリアクトルからエネルギーを取
り出し、ゲートドライブ回路の電源となる蓄積コンデン
サにそのエネルギーを供給できる構成としたので、補助
電源を必要とせず、リアクトルのエネルギー消費を抑
え、電力変換器の高効率化を実現できるものが得られ
る。
【0027】請求項7の発明によれば、自己消弧型半導
体素子に直列接続される2個のリアクトルからエネルギ
ーを取り出し、ゲートドライブ回路の電源となる2個の
蓄積コンデンサにエネルギーを供給でき、ゲートドライ
ブ回路に正負の2種類の電源を供給する構成としたの
で、補助電源を必要とせず、リアクトルのエネルギー消
費を抑え、電力変換器の高効率化を実現でき、さらには
ゲートドライブ回路内部で自己消弧型半導体素子のオ
ン、オフ用2種類の電圧を作る必要がなくなり、ゲート
ドライブ回路を簡素化、小型化できる。
【0028】請求項8の発明によれば、ある1つの相が
4個の自己消弧型半導体素子からなる3レベルインバー
タ装置の各々のゲートドライブ回路の電源となる蓄積コ
ンデンサに1個の補助電源からエネルギーを供給する構
成としたので、ゲートドライブ回路の電源に関する構成
要素が低減でき、装置の小型化を実現できるものが得ら
れる。
【0029】請求項9の発明によれば、ある1つの相が
4個の自己消弧型半導体素子からなる3レベルインバー
タ装置の各々のゲートドライブ回路の電源となる蓄積コ
ンデンサに2個の補助電源からエネルギーを供給する構
成としたので、蓄積コンデンサの静電容量が低減でき、
装置の小型化を実現できるものが得られる。
【0030】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1において、1は自己消弧型半導体素子であ
り、ここではGTOを例に挙げている。2はGTO1に
逆並列接続されたフリーホイールダイオードであるが、
近年、自己消弧型半導体素子とフリーホイールダイオー
ドを一体化した逆導通形自己消弧型半導体素子も開発さ
れており、それを適用した場合はフリーホイールダイオ
ード2は省略される。3はスナバダイオード、4はスナ
バコンデンサ、5はスナバ抵抗であり、これらはスナバ
回路を構成し、GTO1が電流を遮断した場合にGTO
1にかかる急峻な電圧上昇を抑制する。6、7はコンデ
ンサであり、スナバコンデンサ4に並列接続されてい
る。8は蓄積コンデンサ、9はエネルギー回収回路であ
り、ここではダイオードを適用している。ダイオード9
a、9bはコンデンサ6、7から蓄積コンデンサ8にエネ
ルギーを供給する機能を持つ。ダイオード9a、9bはコン
デンサ6、7および8とともにいわゆるダイオードポン
プ回路を構成している。10はGTO1をオンオフスイッ
チングさせるゲートドライブ回路でありGTO1のゲー
ト端子Gとカソード端子Kに接続される。従ってゲート
ドライブ回路10は蓄積コンデンサ8を電源として駆動す
ることになる。なお、ゲートドライブ回路10は図示しな
いが、GTO1のスイッチング信号を外部の制御回路か
ら受けて駆動される。また、AはGTO1のアノード端
子である。
【0031】次に、動作について説明する。まずGTO
1がオフ状態であり、A・K間に電圧Eが印加されてい
る場合、スナバコンデンサ4には電圧Eが充電され、コ
ンデンサ6、コンデンサ7は電圧Eを分担している。ま
た、コンデンサ7と蓄積コンデンサ8はダイオード9に
より等しい電圧に充電されている。スナバコンデンサ4
の静電容量をC1、コンデンサ6の静電容量をC2、コ
ンデンサ7の静電容量をC3、さらに蓄積コンデンサ8
の静電容量をC4とすると、コンデンサ6の電圧V1は
(1) 式となり、コンデンサ7、蓄積コンデンサ8の電圧
V2は(2) 式となる。
【0032】
【数1】
【0033】
【数2】
【0034】従ってコンデンサ7と蓄積コンデンサ8の
合成静電容量(C3+C4)をコンデンサ6の静電容量
C2に比較して大きく設定すれば、コンデンサ7および
蓄積コンデンサ8の充電電圧を低電圧化できる。従って
エネルギー回収回路であるダイオード9、ゲートドライ
ブ回路10を低電圧化できることになる。
【0035】図20に示した従来例ではツェナーダイオー
ド34と抵抗32を用いて低電圧を得ていたため、GTOの
印加電圧がある場合は定常的に電力損失を発生していた
が、ここではコンデンサ6、7の直列接続により低電圧
を得るため、そのような電力損失は生じない。
【0036】ゲートドライブ回路10にGTO1のオン信
号が与えられれば、ゲートドライブ回路10はゲート端子
Gにオン電流を供給することになるが、この場合は蓄積
コンデンサ8とコンデンサ7がゲートドライブ回路10の
電源として機能することになり、GTO1をターンオン
させることができる。GTO1がオンすると、スナバコ
ンデンサ4、コンデンサ6、7に蓄積されていたエネル
ギーはスナバ抵抗5により全て放電され、充電電圧は零
となる。しかしながらコンデンサ7の電圧が零になって
も蓄積コンデンサ8のエネルギーは、スナバ抵抗5を介
して放電しない。これはダイオード9aに逆電圧が印加さ
れて蓄積コンデンサ8の放電経路を断つことになるから
である。GTO1のオン時にスナバ抵抗5で消費される
エネルギーは、コンデンサ6、7の合成静電容量がスナ
バコンデンサ4の静電容量に比較して小さく設定するこ
とにより抑制できることは言うまでもない。
【0037】ゲートドライブ回路10にGTO1のオフ信
号が与えられれば、ゲートドライブ回路10はゲート端子
Gにオフ電流を逆供給することになるが、その場合、蓄
積コンデンサ8がゲートドライブ回路10の電源として機
能することになり、GTO1をターンオフさせることが
できる。GTO1がターンオフして電流を遮断すると、
GTO1に流れていた電流がスナバダイオード3へバイ
パスされ、スナバコンデンサ4、コンデンサ6、7、蓄
積コンデンサ8に分流される。GTO1にターンオフ直
前に流れていた電流をIとすると、スナバコンデンサ4
に分流する電流I1は(3) 式となり、コンデンサ6に分
流する電流I2は(4) 式となる。
【0038】
【数3】
【0039】
【数4】
【0040】従ってスナバコンデンサ4の静電容量に比
較してコンデンサ6、7および蓄積コンデンサ8の合成
静電容量を小さく設定すれば、バイパスされる電流Iの
スナバコンデンサ4への分流率を大きくできる。従って
コンデンサ6に流れる電流を小さくできるため、コンデ
ンサ6、7及び蓄積コンデンサ8は定格電流の比較的小
さいものを適用することができる。
【0041】蓄積コンデンサ8はダイオード9aを介して
エネルギーを供給されない状態で、GTO1のオン時に
ゲートドライブ回路10にエネルギーを供給するため、必
ず充電電圧は減少するが、GTO1のオフ時に再び所定
の電圧値に充電されるため、蓄積コンデンサ8の充電電
圧の減少を見込んでも必要電圧を確保できるだけの静電
容量を持たせることにより、ゲートドライブ回路10の電
源としての機能を果たすことができる。
【0042】また、通常直列接続して用いる高耐圧自己
消弧型半導体素子はノーマリオフのものを選定する。例
えばGTO1はゲート・カソード端子間に電圧を印加し
ない場合はオフ状態を維持する。自己消弧型半導体素子
の直列接続体を電力変換器に適用した場合、その電力変
換器の起動時に、電力変換器の主回路電圧が確立される
と同時に、直列接続された自己消弧型半導体素子の各々
に電圧が印加されている。この条件を満たす限り、蓄積
コンデンサ8はダイオード9aを介して充電される構成と
なっているため、蓄積コンデンサ8への初期充電回路は
不要である。
【0043】また、図1の構成においてコンデンサ7を
除去し、コンデンサ8の容量値をコンデンサ7と8の容
量の和に等しくすれば、前記と同様の動作が得られる。
またコンデンサ4を除去し、コンデンサ6と7の直列容
量値をC4の容量値に等しくしても同様の動作が得られ
る。
【0044】実施例2.図2は、この発明の第2の実施
例を示す回路図である。図1と異なる点はコンデンサ7
から蓄積コンデンサ8へのエネルギー供給のためのエネ
ルギー回収回路9にフライバック形DC/DCコンバー
タを適用した点である。フライバック形DC/DCコン
バータはスイッチ11、リアクトル12、ダイオード13から
構成される。
【0045】ここではコンデンサ6、7から蓄積コンデ
ンサ8へのエネルギー回収動作について説明する。コン
デンサ7に充電電圧が存在する期間、スイッチ11のオン
動作によりコンデンサ7からリアクトル12にエネルギー
を移し、オフ動作によりダイオード13を介してリアクト
ル12のエネルギーを蓄積コンデンサ8に移すことができ
る。結局スイッチ11のオンオフ動作によりコンデンサ7
のエネルギーを蓄積コンデンサ8に回収することができ
るため、蓄積コンデンサ8はゲートドライブ回路10の電
源として機能することができる。
【0046】実施例3.図3はこの発明の第3の実施例
を示す回路図である。図1と異なる点はコンデンサ7か
ら蓄積コンデンサ8へのエネルギー供給のためのエネル
ギー回収回路9にフォワード形DC/DCコンバータを
適用した点である。フォワード形DC/DCコンバータ
はスイッチ14、リアクトル15、ダイオード16で構成され
る。
【0047】ここではコンデンサ6、7から蓄積コンデ
ンサ8へのエネルギー回収動作について説明する。コン
デンサ7に充電電圧が存在する期間、スイッチ14のオン
動作によりコンデンサ7からリアクトル15を介して蓄積
コンデンサ8にエネルギーを移し、オフ動作によりダイ
オード16を介してリアクトル15のエネルギーを蓄積コ
ンデンサ8に移すことができる。結局スイッチ14のオン
オフ動作によりコンデンサ7のエネルギーを蓄積コンデ
ンサ8に回収することができるため、蓄積コンデンサ8
はゲートドライブ回路10の電源として機能することがで
きる。
【0048】実施例4.図4はこの発明の第4の実施例
を示す回路図である。図1と異なる点はコンデンサ7か
ら蓄積コンデンサ8A、8B各々へのエネルギー供給のため
のエネルギー回収回路9A、9Bにフォワード形DC/DC
コンバータ及びフライバック形DC/DCコンバータを
適用した点である。これによりゲートドライブ回路10に
蓄積コンデンサ8AによるGTO1のオン電流供給用電源
と、蓄積コンデンサ8BによるGTO1のオフ電流供給用
電源の正負の2電源を供給できる。図1、図2、図3に
示すゲートドライブ回路10では正または負の単一極性の
電流しか供給できないため、自己消弧型半導体素子がオ
ン、オフに正負の2電源を必要とする場合は、図示しな
いが蓄積コンデンサ8による単一電源からオン電流とオ
フ電流を供給するための正負の2電源を作成する回路が
必要となり、回路構成が複雑になる。従って図1、図
2、図3に比較して、図4の実施例ではゲートドライブ
回路10の構成が簡素化される。なお、図4の動作につい
ては、図2、図3を用いて実施例2、実施例3で説明し
た範囲から逸脱するものではないため省略する。また、
エネルギー供給回路について、図2、図3、図4に示し
たエネルギー供給回路だけが適用可能なわけではなく、
コンデンサ直列体の一方から蓄積コンデンサへのエネル
ギー供給を可能とする回路であれば適用可能であること
は言うまでもない。
【0049】実施例5.図5は、この発明の第5の実施
例を示す回路図である。自己消弧型半導体素子を直列接
続して主回路電圧を分圧する場合、通常各々の自己消弧
型半導体素子のオフ時の漏れ電流の不均一による分圧の
不均一を補償するため、自己消弧型半導体素子に並列に
素子分圧補償抵抗を接続する。さて、図5に示すように
図1の実施例を例えば2個直列接続されたGTO1A、1B
に適用した場合において、コンデンサ6A、7Aあるいはコ
ンデンサ6B、7Bの定常時のバランスを補償するためには
コンデンサ電圧バランス抵抗17A 、18A および17B 、18
Bを並列接続することが好ましい。このとき例えばGT
O1Aについてみれば、スナバ抵抗5A、コンデンサ電圧バ
ランス抵抗17A 、18A からなる抵抗直列体がGTO1Aに
並列接続されることになる。従ってこの抵抗直列体の合
成抵抗を前述した素子分圧補償用抵抗の抵抗値と一致さ
せるように設定すれば、この抵抗直列体はコンデンサ電
圧バランス機能と素子分圧補償機能を兼ね備えることに
なるため、追加的に素子分圧補償用抵抗を接続する必要
はない。この考え方を図2、図3または図4などに適用
できることは明らかである。なおGTO1A、1Bのアノー
ド端子をそれぞれA1、A2、カソード端子をK1、K
2、ゲート端子をG1、G2として示した。
【0050】実施例6.図6は、この発明の第6の実施
例を示す回路図である。図6において、1A、1B、1C、1
D、1E、1Fはインバータ装置のある一相を構成する自己
消弧型半導体素子であり、ここではGTOを例に挙げて
いる。GTO1A、1B、1Cはインバータ装置の上アーム
を、GTO1D、1E、1Fは下アームを構成する。上アーム
に注目すると、8A、8B、8Cは蓄積コンデンサ、10A 、10
B 、10C はそれぞれGTO1A、1B、1Cのゲート端子Gと
カソード端子Kに接続されるゲートドライブ回路であ
る。従って10A 、10B 、10C のゲートドライブ回路はそ
れぞれに並列接続される蓄積コンデンサ8A、8B、8Cを電
源として駆動することになる。なお、ゲートドライブ回
路10A 、10B 、10C は図示しないが、それぞれGTO1
A、1B、1Cのスイッチング信号を外部の制御回路から受
けて駆動される。19A は補助電源、20A 、20B 、20C 、
20D はダイオードである。下アームのGTO1D、1E、1F
についても同様である。また、21A 、21B 、21C 、21D
、21E は初期充電用抵抗、Pはインバータ装置の直流
電源の正側直流母線、Nはその負側直流母線、Oはイン
バータ装置の出力端子である。なおフリーホイールダイ
オード、自己消弧型半導体素子の保護回路(スナバ回路
など)は図示していない。
【0051】次に、動作について説明する。まずインバ
ータ装置の起動時であるが、全てのGTOがオフ状態に
あって直流母線P・N間に電圧が確立している場合は、
初期充電抵抗21A 、21B 、21C 、21D 、21E の合成抵抗
値と蓄積コンデンサ8A、8B、8D、8Eの合成静電容量で決
まる時定数に従って、徐々にインバータ装置の直流電源
から各蓄積コンデンサに充電される。この場合、特に初
期充電抵抗の抵抗値を大きく設定することにより、イン
バータ装置の運転時に初期充電抵抗で発生する定常損失
を抑制できる。初期充電に最低必要なエネルギーはGT
Oの1回のオン電流を流すためのエネルギーである。な
お、回路構成上、蓄積コンデンサ8C、8Fはそれぞれ補助
電源19A 、19B により直接充電される。
【0052】さて、ゲートドライブ回路10A 、10B 、10
C が上アームのGTO1A、1B、1Cのターンオン信号を受
けると、それぞれ蓄積コンデンサ8A、8B、8Cを電源とし
てそれぞれのGTOのゲート端子にオン電流を供給す
る。GTO1A、1B、1Cがターンオンすると蓄積コンデン
サ8Aには補助電源19A から、ダイオード20B −ダイオー
ド20A −蓄積コンデンサ8A−GTO1B−GTO1Cの経路
でエネルギーが供給され、補助電源19A の電圧と等しい
電圧まで充電される。また、蓄積コンデンサ8Bは補助電
源19A から、ダイオード20B −ダイオード20C −蓄積コ
ンデンサ8B−GTO1Cの経路でエネルギーが供給され、
補助電源19A の電圧と等しい電圧まで充電される。ま
た、蓄積コンデンサ8CはGTO1A、1B、1Cのスイッチ状
態に係わらず、常にダイオード20D を介して補助電源19
A の電圧に等しい電圧に充電されている。補助電源19A
から蓄積コンデンサ8A、8B、8Cに供給する最低必要なエ
ネルギーはGTOのオン電流とオフ電流のそれぞれ1回
流すために必要なエネルギーである。従って次のGTO
1A、1B、1Cのオフ動作の後、GTO1A、1B、1Cがオン動
作を完了できれば蓄積コンデンサ8A、8B、8Cの充電電圧
減少分は補助電源19Aから再び供給されることになる。
このように図6では上アームの蓄積コンデンサ8A、8B、
8Cの補助電源19A からのエネルギー供給が、下アームG
TOのスイッチング動作に係わらず行えることになる。
【0053】ダイオード20B 、ダイオード20C 、蓄積コ
ンデンサ8Cは通常動作の場合においては冗長部品ではあ
るが、補助電源19A の電圧値が異常低下し、補助電源19
A 、19B からエネルギーを供給できない場合でも、ある
程度の時間、装置を運転継続し、補助電源19A の回復を
待つことが要求される場合がある。この場合、例えば蓄
積コンデンサ8C、ダイオード20D が接続されていなけれ
ば、GTO1Cのゲートドライブ回路10C の電源が無くな
ることになり、正常にGTO1Cを駆動することができな
くなる。また、ダイオード20B が無ければ、蓄積コンデ
ンサ8Aと8Bの電圧とそれらを接続する接続手段に存在す
る浮遊インダクタンス等によっては共振現象を生じ、蓄
積コンデンサ8Bの充電電圧も異常低下する恐れがある。
従って補助電源19A 、19B の電圧低下時においてもある
程度の期間GTOのスイッチングに必要なエネルギーを
確保し、インバータ装置の信頼度を向上させるために必
要である。またダイオード20A から20H の構成は必ずし
も図6に示した構成である必要はなく、各蓄積コンデン
サに補助電源からエネルギーを供給でき、かつ補助電源
の異常時にも蓄積コンデンサの蓄積エネルギーを確保で
きる接続構成であれば良いことは言うまでもない。
【0054】なお、下アームを構成するGTO1D、1E、
1Fの動作については、前述した上アームの動作と全く同
じであるため省略する。
【0055】実施例7.図7は、本発明の第7の実施例
を示す回路図である。図6は補助電源19A をGTO1Cの
カソード側に接続した場合について示したが、図7は補
助電源19A をGTO1Aのアノード側に接続した場合の回
路構成を上アームについて示している。図7の動作説明
は図6と原理的に同じであるため説明は省略する。
【0056】実施例8.図8は、本発明の第8の実施例
を示す回路図である。図8は図6と図7の組み合わせか
らなり、具体的には補助電源19A をGTO1Cのカソード
側に接続し、さらに補助電源19B をGTO1Aのアノード
側に接続した場合の上アームに限定した回路構成につい
て示している。GTO1A、1B、1Cのオン期間中に、補助
電源19Aは蓄積コンデンサ8A、8B、8Cに給電し、補助電
源19B は蓄積コンデンサ8D、8E、8Fに給電する。従って
蓄積コンデンサ8A、8B、8Cはゲートドライブ回路10A 、
10B 、10C の正極性のオン電流出力時に電源機能を果た
すと同時に、蓄積コンデンサ8D、8E、8Fは負極性のオフ
電流出力時に電源機能を果たすことになる。図6、図7
に示すゲートドライブ回路では、自己消弧型半導体素子
によっては、図示しないが蓄積コンデンサによる単一電
源からオン電流とオフ電流を供給するための正負の2電
源を作成する回路が必要となる。従って図6、図7に比
較して、図8の実施例ではゲートドライブ回路の構成が
簡素化される。図8の動作説明は図6および図7と原理
的に同じであるため説明は省略する。
【0057】実施例9.図9は、本発明の第9の実施例
を示す回路図である。図9は図6に示したインバータ装
置の直流電源が更に高圧化する場合について本発明を適
用した場合の一例を示す。図9はインバータ装置を構成
する上下アームの内、一方のアームの一部分を示してい
る。高耐圧自己消弧型半導体素子を数十個程度直列接続
する場合、数個の直列接続からなるモジュールを1単位
として、そのモジュールを更に直列接続して構成する。
図9は3個のGTOを直列接続したモジュールを2個直
列接続した場合を示している。図9のように補助電源19
A 、19B を各モジュール毎に配置する構成とすることに
より、補助電源の容量分散化による小型化、あるいは唯
1種類のモジュールの設計、製作によるコスト低減が可
能である。ここでは図9の動作については前述した実施
例6と同様であるため省略する。
【0058】なお、ここでモジュール内の自己消弧型半
導体素子の直列接続数は任意に決定されるものであるこ
とは言うまでもない。また、実施例7、実施例8につい
てもこのモジュール構成の概念を適用できる。
【0059】実施例10.図10は、本発明の第10の実施
例を示す回路図である。図10において、1A、1B、1Cはイ
ンバータ装置を構成する上下アームの内、一方のアーム
の一部分を構成する自己消弧型半導体素子であり、ここ
ではGTOを例に挙げている。8A、8B、8Cは蓄積コンデ
ンサ、10A 、10B 、10C はそれぞれGTO1A、1B、1Cの
ゲート端子とカソード端子に接続されるゲートドライブ
回路である。従ってゲートドライブ回路はそれぞれに並
列接続される蓄積コンデンサを電源として駆動すること
になる。なお、ゲートドライブ回路10A 、10B 、10C は
図示しないが、それぞれGTO1A、1B、1Cのスイッチン
グ信号を外部の制御回路から受けて駆動される。20A、2
0B 、20C 、20D 、20E はダイオード、21A 、21B 、21C
、21D は初期充電用抵抗、22は補助コンデンサ、23は
リアクトル、24は還流ダイオードである。
【0060】次に、動作について説明する。まずインバ
ータ装置の起動時であるが、全てのGTOがオフ状態に
あって直流母線に電圧が確立している場合は、初期充電
抵抗21A 、21B 、21C 、21D 等の合成抵抗値と蓄積コン
デンサ8A、8B、8C等の合成静電容量で決まる時定数に従
って、徐々に直流母線から各蓄積コンデンサに充電され
る。この場合、特に初期充電抵抗の抵抗値を大きく設定
することにより、インバータ装置の運転時に初期充電抵
抗で発生する定常損失を抑制できる。初期充電に最低必
要なエネルギーはGTOの1回のオン電流を流すための
エネルギーである。
【0061】さて、ゲートドライブ回路10A 、10B 、10
C がGTO1A、1B、1Cのターンオン信号を受けると、そ
れぞれ蓄積コンデンサ8A、8B、8Cを電源としてそれぞれ
のGTOのゲート端子にオン電流を供給する。GTO1
A、1B、1Cがターンオンすると、ターンオン直前にGT
O1A、1B、1Cに印加されていた電圧がリアクトル23に印
加されることになり、GTO1A、1B、1Cに流れ込む電流
の急峻な上昇を抑制する。通常、高耐圧自己消弧型半導
体素子で構成されるインバータ装置では、各自己消弧型
半導体素子にスナバコンデンサを有するスナバ回路を接
続している。オフ状態を維持する直列接続された自己消
弧型半導体素子で構成されるアームのスナバコンデンサ
の充電電流を、直流母線からオン状態を維持する直列接
続された自己消弧型半導体素子で構成されるアームを介
して供給する必要から、リアクトル23の電流はインバー
タ装置の出力電流以上となる。スナバコンデンサの充電
動作が完了すると、リアクトル23に蓄積されているスナ
バコンデンサの充電電流分によるエネルギーは還流ダイ
オード24を介して補助コンデンサ22に回収される。この
回収されるエネルギーは補助コンデンサ22、蓄積コンデ
ンサ8A、8B、8Cに分流されるが、その分流率については
各コンデンサの静電容量に比例するため、補助コンデン
サ22の静電容量を各蓄積コンデンサ8A、8B、8Cの静電容
量に比較して大きく選定すれば、蓄積コンデンサ8A、8
B、8Cに適用するコンデンサは電流定格の比較的小さな
ものでよい。蓄積コンデンサ8A、8B、8CはGTO1A、1
B、1Cをオン状態を維持させるためのオン電流をゲート
ドライブ回路10A 、10B 、10C を介して供給するため、
エネルギー減少分は補助コンデンサ22から供給される。
蓄積コンデンサ8A、8B、8Cに蓄積する最低必要なエネル
ギーはGTOのオン電流とオフ電流のそれぞれ1回流す
ために必要なエネルギーである。これはGTO1A、1B、
1Cがゲートドライブ回路10A 、10B 、10C によりターン
オフすれば、蓄積コンデンサ8A、8B、8Cは消費したエネ
ルギー分を補助コンデンサ22から補填する経路を断たれ
るからである。
【0062】次に来るべきGTO1A、1B、1Cのターンオ
フ動作により、リアクトル23に蓄積しているインバータ
装置の出力電流分によるエネルギーは、ダイオード24を
介して補助コンデンサ22に回収される。さらに、次に来
るべきGTO1A、1B、1Cのターンオン動作を完了できれ
ば蓄積コンデンサ8A、8B、8Cの充電電圧減少分は補助コ
ンデンサ22から供給できることになる。
【0063】ここでGTO1A、1B、1Cのターンオフ時に
補助コンデンサ22に蓄積されるエネルギーはインバータ
装置の出力電流に依存するため、その出力電流が過大で
ある場合などは、補助コンデンサ22の充電電圧が急激に
上昇する。従って、例えば補助コンデンサ22の充電電圧
をある一定値にクランプするための、スイッチと抵抗な
どからなる充電電圧調整回路25を持つことにより補助コ
ンデンサ22の充電電圧を低くできるため、定格電圧の低
いコンデンサを適用でき、また、全てのコンデンサの定
格電圧をも低く設定できる。
【0064】またダイオード20A から20E の構成は必ず
しも図10に示した構成である必要はなく、各蓄積コンデ
ンサに補助コンデンサからエネルギーを供給できる接続
構成であれば良いことは言うまでもない。
【0065】実施例11.図11は、本発明の第11の実施
例を示す回路図である。図10はリアクトル23をGTO1C
のカソード側に直列接続した場合について示したが、図
11はリアクトル23をGTO1Aのアノード側に直列接続し
た場合の回路構成について示している。図11の動作説明
は図10と原理的に同じであるため説明は省略する。な
お、ダイオード20A から20E の構成は必ずしも図11に示
した構成である必要はなく、各蓄積コンデンサに補助コ
ンデンサからエネルギーを供給できる接続構成であれば
良いことは言うまでもない。
【0066】実施例12.図12は、本発明の第12の実施
例を示す回路図である。図10はリアクトル23に補助コン
デンサ22のエネルギー供給機能とGTO1A、1B、1Cのタ
ーンオン時の電流上昇抑制機能を持たせた場合を示した
が、図12に示す様に、主としてターンオン時の電流上昇
抑制機能を司るリアクトル26を追加的に接続しても良
い。図11の回路にも同様のことが適用できる。図12の動
作説明は図10と原理的に同じであるため説明は省略す
る。なお、ダイオード20A から20E の構成は必ずしも図
12に示した構成である必要はなく、各蓄積コンデンサに
補助コンデンサからエネルギーを供給できる接続構成で
あれば良いことは言うまでもない。また、リアクトル26
の蓄積エネルギーの処理は、図示しないがスナバコンデ
ンサに吸収させるか、あるいはエネルギー処理回路を追
加的に接続することで実現できる。
【0067】実施例13.図13は、本発明の第13の実施
例を示す回路図である。図13は図10と図11の組み合わせ
からなり、具体的には補助コンデンサ22A をGTO1Cの
カソード側に接続し、さらに補助コンデンサ22B をGT
O1Aのアノード側に接続した場合の回路構成について示
している。補助コンデンサ22A は蓄積コンデンサ8A、8
B、8Cに給電し、補助コンデンサ22B は蓄積コンデンサ8
D、8E、8Fに給電する。従って蓄積コンデンサ8A、8B、8
Cはゲートドライブ回路10A 、10B 、10C のオン電流出
力時に電源機能を果たし、蓄積コンデンサ8D、8E、8Fは
オフ電流出力時に電源機能を果たすことになる。図10、
図11に示すゲートドライブ回路では、自己消弧型半導体
素子がオン、オフに正負の2電源を必要とする場合は、
図示しないが蓄積コンデンサによる単一電源からオン電
流とオフ電流を供給するための2電源を作成する回路が
必要となる。従って図10、図11に比較して、図13ではゲ
ートドライブ回路の構成が簡素化される。図13の動作説
明は図10と原理的に同じであるため説明は省略する。な
お、ダイオード20A から20J の構成は必ずしも図13に示
した構成である必要はなく、各蓄積コンデンサに補助コ
ンデンサからエネルギーを供給できる接続構成であれば
良いことは言うまでもない。
【0068】実施例14.なお、実施例10、実施例11、
実施例12、あるいは実施例13 については、実施例9に
おいて示したモジュール構成の概念を適用できることは
容易に考えられることである。
【0069】実施例15.本発明の第15の実施例を図1
4、15および16に示す。図14は出力端子Oに3つの電圧
レベルを出力できる3レベルインバータ装置に本発明を
適用した場合の回路構成図である。1A、1B、1C、1Dは自
己消弧型半導体素子であり、図14ではその一例としてG
TOを適用している。2A、2B、2C、2DはGTO1A、1B、
1C、1Dの各々に逆並列接続されたフリーホイールダイオ
ード、8A、8B、8C、8Dは蓄積コンデンサ、10A 、10B 、
10C 、10D はゲートドライブ回路、19は補助電源、20A
、20B、20C 、20D はダイオード、21A 、21B 、21C 、
21D は初期充電抵抗、27は中間電位点Cを有する直流電
源、28A は中間電位点CとGTO1AとGTO1Bの接続点
とを接続するクランプダイオード、28B はGTO1CとG
TO1Dの接続点と中間電位点Cとを接続するクランプダ
イオードである。Pは正側直流母線、Nは負側直流母
線、Oは3レベルインバータ装置の出力端子である。
【0070】図15に3レベルインバータ装置を構成する
GTO1A、1B、1C、1Dのスイッチ状態と出力端子電圧と
の関係を示す。なお出力端子電圧は、直流電源28のP・
N間電圧で正規化している。
【0071】次に、動作について説明する。まず、3レ
ベルインバータ装置の起動時であるが、全てのGTOが
オフ状態にあって直流電源27に電圧が確立している場合
は、初期充電抵抗21A 、21B 、21C 、21D の合成抵抗値
と蓄積コンデンサ8A、8B、8Cの合成静電容量で決まる時
定数に従って、徐々に直流電源27から各蓄積コンデンサ
に充電される。この場合、特に初期充電抵抗の抵抗値を
大きく設定することにより、3レベルインバータ装置の
運転時に初期充電抵抗で発生する定常損失を抑制でき
る。
【0072】さて、各蓄積コンデンサの初期充電が完了
して、出力端子電圧を0とする場合について説明する。
ゲートドライブ回路10B がGTO1Bのオフ信号を受け、
ゲートドライブ回路10C 、10D がGTO1C、1Dのオン信
号を受けると、蓄積コンデンサ8C、8Dを電源としてGT
O1C、1Dのゲート端子にオン電流が供給される。GTO
1C、1Dがオン状態となると蓄積コンデンサ8Bは補助電源
19から、補助電源19−ダイオード20C −蓄積コンデンサ
8B−GTO1C−GTO1Dの経路でエネルギーが供給さ
れ、補助電源19の電圧と等しい電圧まで充電される。ま
た、蓄積コンデンサ8Cは補助電源19から、補助電源19−
ダイオード20D −蓄積コンデンサ8C−GTO1Dの経路で
エネルギーが供給され、補助電源19の電圧と等しい電圧
まで充電される。また、蓄積コンデンサ8DはGTO1A、
1B、1C、1Dのスイッチ状態に係わらず、補助電源19から
ダイオード20E を介して給電される。
【0073】次に、出力端子電圧が0から1/2 となる場
合について説明する。ゲートドライブ回路10B 、10C が
GTO1B、1Cのオン信号を受け、ゲートドライブ回路10
A 、10D がGTO1A、1Dのオフ信号を受けると、蓄積コ
ンデンサ8B、8Cを電源としてゲートドライブ回路10B 、
10C はそれぞれGTO1B、GTO1Cのゲート端子にオン
電流を供給し、蓄積コンデンサ8Dを電源としてゲートド
ライブ回路10D はGTO1Dのゲート端子にオフ電流を逆
供給する。GTO1B、1Cがオン状態であれば、GTO1
A、GTO1Dがオフ状態であるため、蓄積コンデンサ8
B、8Cは補助電源19から直接エネルギーが供給される経
路を断たれる。しかし、蓄積コンデンサ8Aは、蓄積コン
デンサ8Cからはダイオード20B −蓄積コンデンサ8A−G
TO1B−GTO1Cの経路で、さらに、蓄積コンデンサ8B
からはダイオード20A −蓄積コンデンサ8A−GTO1Bの
経路でエネルギーが供給される。
【0074】さて、出力端子電圧が1/2 から1となる場
合について説明する。ゲートドライブ回路10A 、10B が
GTO1A、1Bのオン信号を受け、ゲートドライブ回路10
C がGTO1Cのオフ信号を受けると、蓄積コンデンサ8
A、8Bを電源としてゲートドライブ回路10A 、10B はそ
れぞれGTO1A、GTO1Bのゲート端子にオン電流を供
給し、蓄積コンデンサ8Cを電源としてゲートドライブ回
路10C はGTO1Cのゲート端子にはオフ電流を逆供給す
る。この時、蓄積コンデンサ8D以外の蓄積コンデンサ8
A、8B、8Cはエネルギー供給経路がなくなる。
【0075】以上の動作をまとめたものを図16に示す。
これは出力端子電圧に応じた各GTOのスイッチ状態
と、各GTOをスイッチングさせるゲートドライブ回路
の電源として機能する蓄積コンデンサに対するエネルギ
ー供給源を示したものである。この図から明らかなよう
に、全ての蓄積コンデンサに直接的、或いは間接的に1
つの補助電源19からエネルギーを供給することができ
る。従って全ての蓄積コンデンサはそれら各々に接続さ
れるGTOをスイッチングさせるゲートドライブ回路の
電源として機能することができる。但し、蓄積コンデン
サ8B、8Cは蓄積コンデンサ8Aにエネルギーを供給する役
割を持つため、静電容量の比較的大きなコンデンサを適
用することが望ましい。また、GTO1A〜1Dを図6〜10
に示す様にそれぞれ直列接続されたものとすれば、高耐
圧の3レベルインバータを構成できる。
【0076】実施例16.本発明の第16の実施例を図17
および18に示す。図17は出力端子Oに3つの電圧レベル
を出力できる3レベルインバータ装置に本発明を適用し
た場合の回路構成図である。1A、1B、1C、1Dは自己消弧
型半導体素子であり、図17ではその一例としてGTOを
適用している。2A、2B、2C、2DはGTO1A、1B、1C、1D
の各々に逆並列接続されたフリーホイールダイオード、
8A、8B、8C、8Dは蓄積コンデンサである。蓄積コンデン
サ8C、8DはGTO1A、1B、1C、1Dのスイッチ状態に係わ
らず、各々補助電源19A 、19B の電圧に等しい電圧に充
電されるものである。10A 、10B 、10C 、10D はゲート
ドライブ回路、19A 、19B は補助電源、20A 、20B 、20
C 、20D はダイオード、21A 、21B 、21C は初期充電用
抵抗、27は中間電位点Cを有する直流電源、28A は中間
電位点CとGTO1AとGTO1Bの接続点とを接続するク
ランプダイオード、28B はGTO1CとGTO1Dの接続点
と中間電位点Cとを接続するクランプダイオードであ
る。Pは正側直流母線、Nは負側直流母線、Oは3レベ
ルインバータ装置の出力端子である。GTO1A、1B、1
C、1Dのスイッチ状態と出力端子電圧との関係は前述し
た図15と同様である。
【0077】次に、動作について説明する。まず、3レ
ベルインバータ装置の起動時であるが、全てのGTOが
オフ状態にあって直流電源27に電圧が確立している場合
は、初期充電抵抗21A 、21B 、21C の合成抵抗値と蓄積
コンデンサ8A、8Bの合成静電容量で決まる時定数に従っ
て、徐々に直流電源27から各蓄積コンデンサに充電され
る。この場合、特に初期充電抵抗の抵抗値を大きく設定
することにより、3レベルインバータ装置の運転時に初
期充電抵抗で発生する定常損失を抑制できる。
【0078】さて、各蓄積コンデンサの初期充電が完了
して、出力端子電圧を0とする場合について説明する。
ゲートドライブ回路10B がGTO1Bのオフ信号を受け、
ゲートドライブ回路10C 、10D がGTO1C、1Dのオン信
号を受けると、蓄積コンデンサ8C、8Dを電源としてGT
O1C、1Dのゲート端子にオン電流が供給される。GTO
1C、1Dがオン状態となると蓄積コンデンサ8Bは補助電源
19B −ダイオード20B−蓄積コンデンサ8B−GTO1C−
GTO1Dの経路で補助電源19B からエネルギーが供給さ
れ、補助電源19B の電圧と等しい電圧まで充電される。
【0079】次に、出力端子電圧が0から1/2 となる場
合について説明する。ゲートドライブ回路10B 、10C が
GTO1B、1Cのオン信号を受け、ゲートドライブ回路10
A 、10D がGTO1A、1Dのオフ信号を受けると、蓄積コ
ンデンサ8B、8Cを電源としてゲートドライブ回路10B 、
10C はそれぞれGTO1B、GTO1Cのゲート端子にオン
電流を供給し、蓄積コンデンサ8Dを電源としてゲートド
ライブ回路10D はGTO1Dのゲート端子にオフ電流を逆
供給する。GTO1B、1Cがオン状態となると蓄積コンデ
ンサ8Aは補助電源19A −ダイオード20A −蓄積コンデン
サ8A−GTO1B−GTO1Cの経路で補助電源19A からエ
ネルギーが供給され、補助電源19A の電圧と等しい電圧
まで充電される。
【0080】さて、出力端子電圧が1/2 から1となる場
合について説明する。ゲートドライブ回路10A 、10B が
GTO1A、1Bのオン信号を受け、ゲートドライブ回路10
C がGTO1Cのオフ信号を受けると、蓄積コンデンサ8
A、8Bを電源としてゲートドライブ回路10A 、10B はそ
れぞれGTO1A、GTO1Bのゲート端子にオン電流を供
給し、蓄積コンデンサ8Cを電源としてゲートドライブ回
路10C はGTO1Cのゲート端子にオフ電流を逆供給す
る。この時、蓄積コンデンサ8C、8D以外の蓄積コンデン
サ8A、8Bはエネルギー供給経路はなくなる。
【0081】以上の動作をまとめたものを図18に示す。
これは出力端子電圧に応じた各GTOのスイッチ状態
と、各GTOをスイッチングさせるゲートドライブ回路
の電源として機能する蓄積コンデンサのエネルギー供給
源を示したものである。この図から明らかなように全て
の蓄積コンデンサに直接的に、2つの補助電源19A 、19
B からエネルギーを供給することができる。従って全て
の蓄積コンデンサはそれら各々に接続されるGTOをス
イッチングさせるゲートドライブ回路の電源として機能
することができる。また蓄積コンデンサ8A、8Bに補助電
源19A 、19B から直接エネルギーを供給でき、蓄積コン
デンサ同志のエネルギーの授受動作を無くする構成とし
たので、それらのコンデンサの静電容量は、実施例16の
場合のそれに比較して小さいものでよい。なお、補助電
源19A の負側電極はクランプダイオード28Bのアノード
側に接続されているが、クランプダイオード28Aと28Bの
接続点、すなわち、中間電位点Cに接続してもよく、同
様の機能を果たすことが可能である。
【0082】また、ダイオード20C 、ダイオード20D 、
蓄積コンデンサ8C、8Dは通常動作の場合においては冗長
部品ではあるが、補助電源19A 、19B の電圧値が異常低
下し、補助電源19A 、19B からエネルギーを供給できな
い場合でも、ある程度の時間、装置を運転継続し、補助
電源の回復を待つことが要求される場合がある。この場
合、例えば蓄積コンデンサ8C、ダイオード20C が接続さ
れていなければ、GTO1Cのゲートドライブ回路10C の
電源が無くなることになり、正常にGTO1Cを駆動する
ことができなくなる。GTO1Dについても同様である。
従って補助電源19A 、19B の電圧低下時においても、あ
る程度の期間GTOのスイッチングに必要なエネルギー
を確保し、インバータ装置の信頼度を向上させるために
必要である。
【0083】
【発明の効果】以上のように、請求項1〜3の発明によ
れば、自己消弧型半導体素子のゲートドライブ回路の電
源となる蓄積コンデンサの電圧をコンデンサの直列体お
よびエネルギー回収回路を用い、蓄積コンデンサを低電
圧に充電する構成としたので、補助電源および初期充電
回路を必要とせず、電力損失を生じることがなく、電力
変換装置の高効率化を実現できる効果がある。
【0084】請求項4の発明によれば、自己消弧型半導
体素子のオン動作により、そのゲートドライブ回路の電
源となる蓄積コンデンサに補助電源からエネルギーを得
る構成としたので、自己消弧型半導体素子を複数直列接
続された大容量インバータ装置を実現できる効果があ
る。
【0085】請求項5の発明によれば、ゲートドライブ
回路の電源となる蓄積コンデンサを2個備え、ゲートド
ライブ回路に正負の2種類の電源を供給する構成とした
ので、ゲートドライブ回路内部で自己消弧型半導体素子
のオン、オフ用2種類の電圧を作る必要がなくなり、ゲ
ートドライブ回路を簡素化、小型化できる効果がある。
【0086】請求項6の発明によれば、自己消弧型半導
体素子に直列接続されるリアクトルからエネルギーを取
り出し、ゲートドライブ回路の電源となる蓄積コンデン
サにそのエネルギーを供給できる構成としたので、補助
電源を必要とせず、リアクトルのエネルギー消費を抑
え、電力変換器の高効率化を実現できるものが得られる
効果がある。
【0087】請求項7の発明によれば、自己消弧型半導
体素子に直列接続される2個のリアクトルからエネルギ
ーを取り出し、ゲートドライブ回路の電源となる2個の
蓄積コンデンサにエネルギーを供給でき、ゲートドライ
ブ回路に正負の2種類の電源を供給する構成としたの
で、補助電源を必要とせず、リアクトルのエネルギー消
費を抑え、電力変換器の高効率化を実現でき、さらには
ゲートドライブ回路内部で自己消弧型半導体素子のオ
ン、オフ用2種類の電圧を作る必要がなくなり、ゲート
ドライブ回路を簡素化、小型化できる効果がある。
【0088】請求項8の発明によれば、ある1つの相が
4個の自己消弧型半導体素子からなる3レベルインバー
タ装置の各々のゲートドライブ回路の電源となる蓄積コ
ンデンサに1個の補助電源からエネルギーを供給する構
成としたので、ゲートドライブ回路の電源に関する構成
要素が低減でき、装置の小型化を実現できるものが得ら
れる効果がある。
【0089】請求項9の発明によれば、ある1つの相が
4個の自己消弧型半導体素子からなる3レベルインバー
タ装置の各々のゲートドライブ回路の電源となる蓄積コ
ンデンサに2個の補助電源からエネルギーを供給する構
成としたので、蓄積コンデンサの静電容量が低減でき、
装置の小型化を実現できるものが得られる効果がある。
【0090】請求項11の発明によれば、直列接続された
自己消弧型半導体素子を用いた電力変換装置の起動時に
おいても、高インピーダンスの抵抗を介してゲートドラ
イブ回路への給電が確実にできる構成としたので、信頼
度の高い装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例によるゲートドライブ回路
の給電方式を示す回路図である。
【図2】 本発明の第2の実施例によるゲートドライブ
回路の給電方式を示す回路図である。
【図3】 本発明の第3の実施例によるゲートドライブ
回路の給電方式を示す回路図である。
【図4】 本発明の第4の実施例によるゲートドライブ
回路の給電方式を示す回路図である。
【図5】 本発明の第5の実施例によるゲートドライブ
回路の給電方式を示す回路図である。
【図6】 本発明の第6の実施例によるゲートドライブ
回路の給電方式を示す回路図である。
【図7】 本発明の第7の実施例によるゲートドライブ
回路の給電方式を示す回路図である。
【図8】 本発明の第8の実施例によるゲートドライブ
回路の給電方式を示す回路図である。
【図9】 本発明の第9の実施例によるゲートドライブ
回路の給電方式を示す回路図である。
【図10】 本発明の第10の実施例によるゲートドライ
ブ回路の給電方式を示す回路図である。
【図11】 本発明の第11の実施例によるゲートドライ
ブ回路の給電方式を示す回路図である。
【図12】 本発明の第12の実施例によるゲートドライ
ブ回路の給電方式を示す回路図である。
【図13】 本発明の第13の実施例によるゲートドライ
ブ回路の給電方式を示す回路図である。
【図14】 本発明の第15の実施例によるゲートドライ
ブ回路の給電方式を示す回路図である。
【図15】 図14における自己消弧型半導体素子のスイ
ッチ状態に対する出力端子電圧を示す説明図である。
【図16】 図14における自己消弧型半導体素子のスイ
ッチ状態に対する蓄積コンデンサのエネルギー供給源を
示す説明図である。
【図17】 本発明の第16の実施例によるゲートドライ
ブ回路の給電方式を示す回路図である。
【図18】 図17における自己消弧型半導体素子のスイ
ッチ状態に対する蓄積コンデンサのエネルギー供給源を
示す説明図である。
【図19】 従来例によるゲートドライブ回路の給電方
式を示す回路図である。
【図20】 従来例によるゲートドライブ回路の給電方
式を示す回路図である。
【図21】 従来例によるゲートドライブ回路の給電方
式を示す回路図である。
【符号の説明】
1 自己消弧型半導体素子、 2 フリーホイールダイ
オード、3 スナバダイオード、 4 スナバコンデ
ンサ、 5 スナバ抵抗 6 コンデンサ、 7 コンデンサ、
8 蓄積コンデンサ、9 エネルギー回収回路、 10
ゲートドライブ回路、 A アノード端子、K カソー
ド端子、 G ゲート端子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−129780(JP,A) 特開 平6−98555(JP,A) 特開 平3−150075(JP,A) 特開 平4−88887(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 1/08 H02M 7/42 - 7/98

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自己消弧型半導体素子に並列に接続され
    たスナバ回路内のスナバコンデンサに並列接続するコン
    デンサ直列体と、前記自己消弧型半導体素子のゲート端
    子とカソード端子の間に接続され、前記自己消弧型半導
    体素子をスイッチ動作させるゲートドライブ回路と、前
    記コンデンサ直列体を構成するコンデンサからエネルギ
    ーを取り出すエネルギー回収回路と、前記エネルギー回
    収回路により取り出されたエネルギーを蓄積するための
    蓄積コンデンサとを備え、前記蓄積コンデンサを前記自
    己消弧型半導体素子をスイッチングさせるゲートドライ
    ブ回路の電源とすることを特徴とする半導体スイッチの
    ゲートドライブ回路。
  2. 【請求項2】 前記エネルギー回収回路はダイオードを
    備え、前記コンデンサ直列体および前記蓄積コンデンサ
    とともにダイオードポンプ回路を構成することを特徴と
    する請求項1記載の半導体スイッチのゲートドライブ回
    路。
  3. 【請求項3】 前記エネルギー回収回路はリアクトルと
    スイッチを備え、前記コンデンサ直列体および前記蓄積
    コンデンサとともにフライバック型またはフォワード型
    のDC/DCコンバータを構成することを特徴とする請
    求項1記載の半導体スイッチのゲートドライブ回路。
  4. 【請求項4】 同時にスイッチ動作を行う複数個直列接
    続された自己消弧型半導体素子の各々のゲート端子とカ
    ソード端子の間に接続され、前記各々の自己消弧型半導
    体素子をスイッチ動作させるゲートドライブ回路と、前
    記各々のゲートドライブ回路を駆動するためのエネルギ
    ーを蓄積する蓄積コンデンサと、前記各々の蓄積コンデ
    ンサにエネルギーを供給する補助電源と、前記各々の蓄
    積コンデンサと前記補助電源を接続する複数のダイオー
    ドとを備え、前記蓄積コンデンサへの初期充電を主回路
    電源から高インピーダンスをもつ抵抗を介して行うと共
    に、前記複数個直列接続された自己消弧型半導体素子の
    オン動作により前記補助電源から前記各々の蓄積コンデ
    ンサに前記複数のダイオードを介してエネルギーを供給
    し、前記各々の蓄積コンデンサを前記各々のゲートドラ
    イブ回路の電源とすることを特徴とする半導体スイッチ
    のゲートドライブ回路。
  5. 【請求項5】 同時にスイッチ動作を行う複数個直列接
    続された自己消弧型半導体素子の各々のゲート端子とカ
    ソード端子の間に接続され、前記各々の自己消弧型半導
    体素子をスイッチ動作させるゲートドライブ回路と、前
    記各々のゲートドライブ回路を駆動するための正負両極
    性のエネルギーを蓄積する各々2つの蓄積コンデンサ
    と、前記各々の蓄積コンデンサにエネルギーを供給する
    2つの補助電源と、前記各々の蓄積コンデンサと前記2
    つの補助電源を接続する複数のダイオードとを備え、
    記蓄積コンデンサへの初期充電を主回路電源から高イン
    ピーダンスをもつ抵抗を介して行うと共に、前記複数個
    直列接続された自己消弧型半導体素子のオン動作により
    前記2つの補助電源から前記各々の蓄積コンデンサにエ
    ネルギーを供給し、前記各々の蓄積コンデンサを前記各
    々のゲートドライブ回路の正負の2つの電源とすること
    を特徴とする半導体スイッチのゲートドライブ回路。
  6. 【請求項6】 同時にスイッチ動作を行う複数個直列接
    続された自己消弧型半導体素子の各々のゲート端子とカ
    ソード端子の間に接続され、前記各々の自己消弧型半導
    体素子をスイッチ動作させるゲートドライブ回路と、前
    記各々のゲートドライブ回路を駆動するためのエネルギ
    ーを蓄積する蓄積コンデンサと、前記各々の蓄積コンデ
    ンサにエネルギーを供給するための補助コンデンサと、
    前記各々の蓄積コンデンサと前記補助コンデンサを接続
    する複数のダイオードと、前記複数個直列接続された自
    己消弧型半導体素子に直列接続されるリアクトルとを備
    え、前記蓄積コンデンサへの初期充電を主回路電源から
    高インピーダンスをもつ抵抗を介して行うと共に、前記
    複数個直列接続された自己消弧型半導体素子のスイッチ
    動作により前記リアクトルから前記補助コンデンサにエ
    ネルギーを供給し、前記複数個直列接続された自己消弧
    型半導体素子のオン動作により前記補助コンデンサから
    前記各々の蓄積コンデンサにエネルギーを供給し、前記
    各々の蓄積コンデンサを前記各々のゲートドライブ回路
    の電源とすることを特徴とする半導体スイッチのゲート
    ドライブ回路。
  7. 【請求項7】 同時にスイッチ動作を行う複数個直列接
    続された自己消弧型半導体素子の各々のゲート端子とカ
    ソード端子の間に接続され、前記各々の自己消弧型半導
    体素子をスイッチ動作させるゲートドライブ回路と、前
    記各々のゲートドライブ回路を駆動するための正負両極
    性のエネルギーを蓄積する各々2つの蓄積コンデンサ
    と、前記各々の蓄積コンデンサにエネルギーを供給する
    ための2つの補助コンデンサと、前記各々の蓄積コンデ
    ンサと前記各々の補助コンデンサとを接続する複数のダ
    イオードと、前記複数個直列接続された自己消弧型半導
    体素子の直列体の両端に直列接続される2つのリアクト
    ルとを備え、前記蓄積コンデンサへの初期充電を主回路
    電源から高インピーダンスをもつ抵抗を介して行うと共
    に、前記複数個直列接続された自己消弧型半導体素子の
    スイッチ動作により前記2つのリアクトルから前記2つ
    の補助コンデンサにそれぞれエネルギーを供給し、かつ
    前記複数個直列接続された自己消弧型半導体素子のオン
    動作により前記2つの補助コンデンサから前記各々の蓄
    積コンデンサにエネルギーを供給し、前記各々の蓄積コ
    ンデンサを前記各々のゲートドライブ回路の正負2つの
    電源とすることを特徴とする半導体スイッチのゲートド
    ライブ回路。
  8. 【請求項8】 中間電位点を有する直流電源の正負母線
    間に夫々直列接続された第1、第2、第3、第4の自己
    消弧型半導体素子と、前記中間電位点と前記第1の自己
    消弧型半導体素子と第2の自己消弧型半導体素子との接
    続点の間に接続された第1のクランプダイオードと、前
    記第3の自己消弧型半導体素子と第4の自己消弧型半導
    体素子との接続点と前記中間電位点の間に接続された第
    2のクランプダイオードと、前記第2の自己消弧型半導
    体素子と第3の自己消弧型半導体素子との接続点に設け
    られた出力端子とを備えた3レベルインバータにおい
    て、前記第1、第2、第3、第4の自己消弧型半導体素
    子の各々のゲート端子とカソード端子に接続され、前記
    自己消弧型半導体素子の各々をスイッチ動作させる第
    1、第2、第3、第4のゲートドライブ回路と、前記第
    1、第2、第3、第4のゲートドライブ回路を駆動する
    ためのエネルギーを蓄積する第1、第2、第3、第4の
    蓄積コンデンサと、前記自己消弧型半導体素子のスイッ
    チ動作に係わらず、前記第4の蓄積コンデンサにエネル
    ギーを供給する補助電源と、前記第1、第2、第3、第
    4の蓄積コンデンサと前記補助電源とを接続するための
    複数のダイオードとを備え、前記第3、第4の自己消弧
    型半導体素子のオン動作により前記補助電源から前記第
    2、第3の蓄積コンデンサの各々にエネルギーを供給
    し、前記第2、第3の自己消弧型半導体素子のオン動作
    により前記第2、第3の蓄積コンデンサから前記第1の
    蓄積コンデンサにエネルギーを供給し、前記第1、第
    2、第3、第4の蓄積コンデンサをそれぞれ前記第1、
    第2、第3、第4のゲートドライブ回路の電源とする
    ともに、上記各蓄積コンデンサにそれぞれ異なるダイオ
    ードを用いてエネルギーを供給するようにしたことを特
    徴とする半導体スイッチのゲートドライブ回路。
  9. 【請求項9】 中間電位点を有する直流電源の正負母線
    間に直列接続された第1、第2、第3、第4の自己消弧
    型半導体素子と、前記中間電位点と前記第1の自己消弧
    型半導体素子と第2の自己消弧型半導体素子との接続点
    の間に接続された第1のクランプダイオードと、前記第
    3の自己消弧型半導体素子と第4の自己消弧型半導体素
    子との接続点と前記中間電位点の間に接続された第2の
    クランプダイオードと、前記第2の自己消弧型半導体素
    子と第3の自己消弧型半導体素子との接続点に設けられ
    た出力端子とを備えた3レベルインバータにおいて、前
    記第1、第2、第3、第4の自己消弧型半導体素子の各
    々のゲート端子とカソード端子に接続され、前記自己消
    弧型半導体素子の各々をスイッチ動作させる第1、第
    2、第3、第4のゲートドライブ回路と、前記第1、第
    2、第3、第4のゲートドライブ回路を駆動するための
    エネルギーを蓄積する第1、第2、第3、第4の蓄積コ
    ンデンサと、負極端子が前記第3の自己消弧型半導体素
    子と第2のクランプダイオードとの接続点に接続されて
    前記自己所弧型半導体素子のスイッチ動作に係わらず前
    記第3の蓄積コンデンサにエネルギーを供給する第1の
    補助電源と、負極端子が前記第4の自己消弧型半導体素
    子のカソード端子に接続されて前記自己消弧型半導体素
    子のスイッチ動作に係わらず前記第4の蓄積コンデンサ
    にエネルギーを供給する第2の補助電源と、前記第1、
    第2、第3、第4の蓄積コンデンサと前記第1、第2
    補助電源を接続するための複数のダイオードとを備え
    ことを特徴とする半導体スイッチのゲートドライブ回
    路。
  10. 【請求項10】 中間電位点を有する直流電源の正負母
    線間に直列接続された第1、第2、第3、第4の自己消
    弧型半導体素子と、前記中間電位点と前記第1の自己消
    弧型半導体素子と第2の自己消弧型半導体素子との接続
    点の間に接続された第1のクランプダイオードと、前記
    第3の自己消弧型半導体素子と第4の自己消弧型半導体
    素子との接続点と前記中間電位点の間に接続された第2
    のクランプダイオードと、前記第2の自己消弧型半導体
    素子と第3の自己消弧型半導体素子との接続点に設けら
    れた出力端子とを備えた3レベルインバータにおいて、
    前記第1、第2、第3、第4の自己消弧型半導体素子の
    各々のゲート端子とカソード端子に接続され、前記自己
    消弧型半導体素子の各々をスイッチ動作させる第1、第
    2、第3、第4のゲートドライブ回路と、前記第1、第
    2、第3、第4のゲートドライブ回路を駆動するための
    エネルギーを蓄積する第1、第2、第3、第4の蓄積コ
    ンデンサと、負極端子が前記第3の自己消弧型半導体素
    子と第2のクランプダイオードとの接続点に接続されて
    前記自己所弧型半導体素子のスイッチ動作に係わらず前
    記第3の蓄積コンデンサにエネルギーを供給する第1の
    補助電源と、負極端子が前記第4の自己消弧型半導体素
    子のカソード端子に接続されて前記自己消弧型半導体素
    子のスイッチ動作に係わらず前記第4の蓄積コンデンサ
    にエネルギーを供給する第2の補助電源と、前記第1、
    第3の蓄積コンデンサと前記第1の補助電源を接続する
    ためのダイオードと、前記第2、第4の蓄積コンデンサ
    と前記第2の補助電源を接続するためのダイオードとを
    備え、前記第2、第3の自己消弧型半導体素子のオン動
    作により前記第1の補助電源から前記第1の蓄積コンデ
    ンサにエネルギーを供給し、前記第3、第4の自己消弧
    型半導体素子のオン動作により前記第2の補助電源から
    前記第2の蓄積コンデンサにエネルギーを供給し、前記
    第1、第2、第3、第4の蓄積コンデンサをそれぞれ前
    記第1、第2、第3、第4のゲートドライブ回路の電源
    とすることを特徴とする半導体スイッチのゲートドライ
    ブ回路。
  11. 【請求項11】 前記蓄積コンデンサへの初期充電を、
    主回路電源から高インピーダンスをもつ抵抗を介して行
    なうようにしたことを特徴とする請求項8ないし10
    いずれかに記載の半導体スイッチのゲートドライブ回
    路。
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