JP3180460B2 - 自動車のダッシュモジュール搭載装置 - Google Patents

自動車のダッシュモジュール搭載装置

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JP3180460B2
JP3180460B2 JP24014392A JP24014392A JP3180460B2 JP 3180460 B2 JP3180460 B2 JP 3180460B2 JP 24014392 A JP24014392 A JP 24014392A JP 24014392 A JP24014392 A JP 24014392A JP 3180460 B2 JP3180460 B2 JP 3180460B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のダッシュモジ
ュール搭載装置に関し、さらに詳しくは、車体の幅方向
の強度部材となるステアリングメンバーやクロスメンバ
ーを中心として予め組み立てられたダッシュモジュール
を車体に搭載する際に使用されるダッシュモジュール搭
載装置に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】自動車の車体組立工程におい
て、車体のダッシュ部回りの組立作業性を改善するため
に、ステアリングメンバー、空調ユニット、ダクト、オ
ーディオユニットおよび電装系等のダッシュ部回りの各
機器を予めステアリングメンバーを中心に一まとめにし
てダッシュモジュールとしてモジュール化しておき、こ
のダッシュモジュールを車体に対して組み付けるように
した車体構造および車体組立方法が試られている(例え
ば、米国特許明細書第4391465号参照)。
【0003】そして、上記のダッシュモジュールは、ス
テアリングメンバー自体が車室内幅寸法と同程度の長さ
を有しているのに加えて、このステアリングメンバーを
母体として空調ユニット等の複数の機器が組み付けられ
ているために、ダッシュモジュール全体として形状的に
も重量的にも非常に大きなものとなる。したがって、ダ
ッシュモジュールを車室内に搬入して組み付けるにあた
っては、何らかの助力装置が必要となるほか、車室内側
へのダッシュモジュールの搬入に際しドア等との干渉を
回避するために、車体にドアが組み付けられる前に上記
のダッシュモジュールを組み付けのるが望ましいとされ
ている。
【0004】その一方、上記のように車体にドアが組み
付けられる前にダッシュモジュールを組み付けることを
前提とすると、ライン編成の上では、ダッシュモジュー
ルの組み付けと並行してドア単体での艤装組立てを行う
ことができるいわゆるドアサブラインを持つ組立ライン
でなければならない。したがって、ドアサブラインを持
たない既存の組立ラインでダッシュモジュールの組み付
けを行うためにはライン編成を大幅に変更しなければ対
応できず、そのラインの改変に多大な設備投資を必要と
する結果となって好ましくない。
【0005】このようなことから、ドアサブラインを持
たない車体組立ラインに適用することができ、しかもド
ア付きの車体にダッシュモジュールをスムーズに搬入し
て所定位置に位置決めすることができる助力装置すなわ
ちダッシュモジュール搭載装置が強く要望されている。
【0006】本発明は以上のような背景のもとになされ
たもので、ドア付きの車体にダッシュモジュールを搬入
して位置決めするにあたり、ドア等との干渉を招くこと
なくその作業をスムーズに行えるようにしたダッシュモ
ジュール搭載装置を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、車体の幅方向
にまたがる強度部材を中心として構成されたダッシュモ
ジュールを車体のドア開口部から車室内に搬入して所定
の組付位置に位置決めする自動車のダッシュモジュール
搭載装置であって、前記ダッシュモジュールの組付対象
となる車体の平面視において、開状態のドアとほぼ平行
となるように配設されて一端が前記車体のドア開口部方
向を指向するガイドレールと、前記ガイドレールに沿っ
て走行可能なキャリアと、前記キャリアに吊り下げ支持
されて、このキャリアに対し鉛直な軸を回転中心として
回転可能な搬送アームと、前記搬送アームの下端部に鉛
直な軸を回転中心として回転可能に支持されて、組付対
象となるダッシュモジュールを水平姿勢で把持するハン
ドと、前記キャリアと搬送アームとの回転結合部および
前記搬送アームとハンドとの回転結合部にそれぞれ設け
られて、各回転結合部の回転自由度のロック,アンロッ
クを司るロック手段と、前記ダッシュモジュールの組付
対象となる車体の近傍に設けられ、車室内へのダッシュ
モジュールの搬入に先立ってドアを開扉操作してそのド
アを全開位置に保持するドア開け手段とから構成され
る。
【0008】
【作用】この構造によると、ハンドでダッシュモジュー
ルを把持したならば、そのハンドを搬送アームおよびキ
ャリアごとガイドレールに沿って車体のドア開口部側に
走行させる。この時、ダッシュモジュールの車室内への
搬入に先立ってドア開け手段がドアを全開させて、その
全開位置に保持する。また、各回転結合部の回転自由度
を使ってダッシュモジュールを動かした上で各ロック手
段をロック作動させることにより、車室内側へのダッシ
ュモジュールの搬入にあたってこのダッシュモジュール
がドア等と干渉しないような姿勢に拘束することができ
る。したがって、上記のようにキャリアをガイドレール
に沿って走行させることにより、その走行軌跡はガイド
レールによって決定されることから、ダッシュモジュー
ルがドア等と干渉することなく徐々に車室内に搬入され
る。
【0009】前記ダッシュモジュールがある程度車室内
に搬入されたならば、ダッシュモジュールと車体との干
渉を回避しつつそのダッシュモジュールの正規取付位置
にダッシュモジュールを正対させるために、前記ロック
手段のロック状態を解除してダッシュモジュールの姿勢
を修正し、上記のように取付位置にダッシュモジュール
を正対させた上でこのダッシュモジュールを前進させる
ことによりダッシュモジュールが正規取付位置に位置決
めされる。
【0010】
【実施例】図1,2は本発明の一実施例を示す図で、ダ
ッシュモジュールMDが組み付けられる車体Bは車体搬
送コンベヤ1により所定速度で連続的に搬送されるよう
になっており、この車体Bに対してダッシュモジュール
搭載装置2が車体Bと同方向に同期走行しながらダッシ
ュモジュールMDを搭載することになる。
【0011】前記ダッシュモジュールMDは、図3に示
すように車体の車幅方向の強度部材となるステアリング
メンバー3を中心としてこれに空調ユニット4、ダクト
5、オーディオユニット6、ボックス部7および電装系
8等のダッシュ部回りの複数の機器が予め組み付けられ
てモジュール化されている。そして、上記のダッシュモ
ジュールMDは図2に示すように車体搬送コンベヤ1の
ラインサイドのコンベヤタイプのダッシュモジュール供
給装置9にストレージされていて、後述するようにダッ
シュモジュール搭載装置2のハンド26に把持された上
で順次車体Bに搬入されることになる。
【0012】ここで、車体Bの車室内に搬入されたダッ
シュモジュールMDは、そのステアリングメンバー3の
両端がフロントピラー等の車体上下方向の強度部材に結
合される。
【0013】図1,2に示す車体搬送コンベヤ1の斜め
上方にはこれと平行に一対のレール10が設けられてお
り、このレール10に沿ってモータ11を駆動源とする
ダッシュモジュール搭載装置2のガイドレール12が走
行するようになっている。このガイドレール12は、車
体Bとの間で図2に示すような相対位置関係を保ちつつ
レール10に沿って同期走行するもので、車体Bの平面
視において開状態のドアDとほぼ平行となるように斜め
に配設され、その一端がドア開口部Q方向を指向してい
る。
【0014】前記ガイドレール12には、モータ13を
駆動源としてガイドレール12に沿って走行するキャリ
ア14が設けられており、キャリア14には搬送アーム
15が吊り下げ支持されている。この搬送アーム15
は、下端がL字状に形成されているとともにドアDとの
干渉を避けるために上端部が略クランク状に曲折形成さ
れているもので、昇降装置16のはたらきにより上下動
するとともに、回転結合部17において図4に示すよう
に支持部材18の軸心を回転中心として回転可能に結合
されている。
【0015】前記回転結合部17には、図4に示すよう
に、搬送アーム15側の突起片19と支持部材18側の
ストッパー20、および支持部材18側に設けられたロ
ック機構21とからなるロック手段22が設けられてい
る。そして、前記ロック機構21のロック爪23はアク
チュエータ24のはたらきにより上下動するようになっ
ていて、そのロック時には支持部材18に対する搬送ア
ーム15の回転自由度を拘束してロックするようになっ
ている。
【0016】すなわち、ロック機構21のロック爪23
が上動しているアンロック状態では、搬送アーム15側
の突起片19が支持部材18側のストッパー20に当接
しない範囲内で支持部材18に対して搬送アーム15が
回転可能となっている一方、前記突起片19がストッパ
ー20に当接して搬送アーム15の回転が不能になると
これをセンサ25が検知し、このセンサ25の出力に基
づいてロック爪23が下動する。これにより、前記ロッ
ク爪23はストッパー20との間に突起片19を挾み込
んで搬送アーム15をその回転位置にロックすることに
なる。
【0017】図1に示す搬送アーム15の下端には、ダ
ッシュモジュールMDを把持するためのハンド26が図
5に示すように回転結合部27の鉛直な軸28を回転中
心として回転可能に且つ片持ち状態で連結されている。
前記ハンド26には、図1,6に示すように、作業者に
よる操作を容易にするために複数のハンドル部29が取
り付けられているほか、ダッシュモジュールMDを把持
するための複数のフィンガー30と支持アーム31、押
さえプレート32およびロケートピン33がそれぞれに
設けられている。
【0018】そして、ハンド26でダッシュモジュール
Dを把持する際には、図6に示すようにフィンガー3
0でボックス部7の下面を支えるとともに支持アーム3
1でステアリングメンバー3を支え、さらにロケートピ
ン33をステアリングメンバーに係合させてこれを位置
決めした上で、押さえプレート32をオーディオユニッ
ト6に押し付けることにより、ハンド26とダッシュモ
ジュールMDとの間の三次元方向の相対位置決めを行い
つつハンド26でダッシュモジュールMDを安定姿勢の
もとに支持できるようになっている。
【0019】前記回転結合部27には、図5に示すよう
に、ストッパー機構33とクランパー34とからなるロ
ック手段35が設けられている。前記ストッパー機構3
3は、アクチュエータ36のはたらきにより前進後退動
作するストッパー片37を備えている一方、前記クラン
パー34は、アクチュエータ38のはたらきにより回転
運動する起倒式のクランプ爪39を備えている。
【0020】そして、前記クランプ爪39が倒れている
状態では、ハンド26の後端部26aがストッパー片3
7に当接しないかぎりハンド26が軸28を回転中心と
して自由に回転することができる。その一方、前進限ま
たは後退限位置にあるストッパー片37に対してハンド
26の後端部26aを当接させた上で、クランパー34
のクランプ爪39を起立させることにより、前記ストッ
パー片37とクランプ爪39との間にハンド26を挾み
込むことにより、ハンド26をその回転位置にロックす
ることができる。しかも、前記ハンド26がロックされ
る位置は、ストッパー片37を前進させるか後退させる
かによって二段階に切り換えできるようになっている。
【0021】前記車体搬送コンベヤ1のラインサイドに
は、図1,2および図7,8に示すようにドア開け装置
40が設けられている。このドア開け装置40は、レー
ル41に沿って車体Bと同期しつつ走行するスライダ4
2と、スライダ42上に設けられて、リフトアクチュエ
ータ43のはたらきにより昇降動作するテーブル44
と、テーブル44上に設けられて回転アクチュエータ4
5のはたらきにより旋回運動するドア開けアーム46と
から構成され、ドア開けアーム46には、ドアDを検知
するドア検知センサ47と、ドアDを把持するドア把持
部48とが設けられている。
【0022】そして、図7,8に示すようにドア開け装
置40のドア開けアーム46は、ドアDの下縁部よりも
下方であって、かつ全開時のドア位置よりも外側で待機
しており、後述するようにドア開け装置40が車体Bと
同期走行を開始すると、ドア開けアーム46が所定量だ
け上昇した上でドアDに向かって旋回する。そして、ド
ア検知センサ47がドアDを検知するとドア把持部48
がドアDの下端部を把持し、ドア開けアーム46が逆方
向に旋回することでドアDを全開にしてその状態を保持
することになる。
【0023】このように構成されたダッシュモジュール
搭載装置においては、ダッシュモジュール搭載工程に車
体Bが搬入されるまでは、ガイドレール12は図2に示
す原点位置P1で待機しているとともに、搬送アーム1
5はガイドレール12上の搬送始端部で待機している。
また、ドア開け装置40は同様にガイドレール12より
も上流側の原点位置で待機している。この時、各回転結
合部17,27のロック手段22,35はいずれもアン
ロック状態にあって、ハンド26および搬送アーム15
はそれぞれ回転結合部17,27において回転可能であ
る。
【0024】この状態で、作業者は図2,9の位置P2
まで搬送アーム15およびハンド26を回して、ダッシ
ュモジュール供給装置9の最前列にストレージされてい
るダッシュモジュールMDに対してハンド26を当てが
う。そして、図6に示すようにハンド26のフィンガー
30や支持アーム31およびロケートピン33等を使っ
て、ダッシュモジュールMDを位置決めしつつこれを把
持する。
【0025】前記ハンド26でダッシュモジュールMD
を把持すると、図示外の把持確認スイッチあるいはマニ
ュアル操作スイッチの作動により図5に示すロック手段
35が作動してハンド26をロックする。すなわち、ハ
ンド26がダッシュモジュールMDを把持すると、スト
ッパー機構33のストッパー片37が後退動作するとと
もに、クランパー34のクランプ爪39が回転して起立
し、前記ストッパー片37とクランプ爪39との間にハ
ンド26を挾み込んでこれを回転不能にロックする。
【0026】上記のようにダッシュモジュールMDを把
持したハンド26が搬送アーム15に対してロックされ
たならば、作業者は搬送アーム15を図2,9の位置P
3まで矢印a方向に回転させる。搬送アーム15を矢印
a方向に回転させると、図4に示すロック手段22が作
動して搬送アーム15をロックする。すなわち、搬送ア
ーム15を図2,9の位置P3まで回転させると、図4
に示す突起片19とストッパー20とが当接してこれを
センサ25が検知し、ロック機構21のロック爪23が
下動する。これにより、突起片19がストッパー20と
ロック爪23との間に挾み込まれて搬送アーム15が回
転不能にロックされる。
【0027】こののち、ダッシュモジュール搭載工程に
車体Bが搬入されると、最初に図7,8に示すドア開け
装置40が車体Bと同期走行を開始し、図1,2に示す
ようにドア開けアーム46が旋回してドアDを全開状態
にする。そして、ドア開け装置40は上記のようにドア
Dの全開状態を保ったまま車体Bとの同期走行を続け
る。
【0028】やがて、図1,2,9に示すように平面視
においてガイドレール12の一端がドア開口部Q方向を
指向する位置まで車体Bが搬送されてくると、この時点
からガイドレール12がレール10に沿って車体Bとの
同期走行を開始する。ガイドレール12が車体Bとの同
期走行を開始したならば、作業者は図示外の起動スイッ
チを押圧操作する。これにより、図1のモータ13が起
動し、搬送アーム15はハンド26でダッシュモジュー
ルMDを把持したままガイドレール12に案内されなが
ら車体Bに向かって図9の矢印b方向に前進する。この
時、ハンド26および搬送アーム15は上記のようにロ
ックされていてその回転が阻止されており、しかも搬送
アーム15の移動軌跡はガイドレール12によって決定
されることから、ハンド26はもちろんそのハンド26
に把持されているダッシュモジュールMDが車体Bある
いはドアD等と干渉することはない。
【0029】上記のように搬送アーム15が車体Bに向
かって前進すると、図1,2,9に示すようにハンド2
6に把持されているダッシュモジュールMDが徐々に車
室内に搬入される。そして、搬送アーム15の上端の回
転結合部17がガイドレール12に設けられた一方の位
置センサ49を通過するとこれを位置センサ49が検知
し、これによって図5に示すロック手段35のクランパ
ー34のクランプ爪39がアンクランプ動作するととも
に、ストッパー機構33のストッパー片37が前進す
る。その結果、ダッシュモジュールMDを把持している
ハンド26が自律的にその姿勢を変更し、ハンド26は
図9に符号P4で示す姿勢から符号P5で示す姿勢に姿勢
変更する。つまり、ハンド26に把持されているダッシ
ュモジュールMDは、車体BやドアDとの干渉を回避し
つつ車体Bへの取り付けを容易にするために、車体Bの
正規取付位置P6に対して平行となるように姿勢変更す
る。
【0030】なおも搬送アーム15がガイドレール12
に沿って前進して、その搬送アーム15の回転結合部1
7がガイドレール12の搬送終端部に位置するとこれを
位置センサ50が検知し、搬送アーム15の走行が停止
するとともに、図4に示すロック手段22のロック爪2
3が上動してアンロック状態となる。
【0031】これにより、ハンド26自体は図5の矢印
c方向に回転可能であって、かつ搬送アーム15は図4
の矢印d方向に回転可能であることから、作業者はこれ
らの回転自由度を使って搬送アーム15およびハンド2
6を動かし、そのハンド26に把持されているダッシュ
モジュールMDを図9に示す正規取付位置P6に正対させ
た上でこれを押し込むことにより正規取付位置P6に位
置決めすることができる。その際、図1に示す昇降装置
16の昇降自由度を使って搬送アーム15全体を上下動
させることもできる。
【0032】上記のようにダッシュモジュールMDが正
規取付位置P6に位置決めされたならば、搬送アーム1
5を車室内からガイドレール12に沿って退避させ、作
業者は例えばナットランナーを用いてダッシュモジュー
ルMDを車体Bに組み付ける。
【0033】ダッシュモジュールMDの組み付けが完了
し、作業者が図示外の作業完了スイッチを押圧操作する
か、もしくは車体Bと同期走行しているガイドレール1
2が特定の位置に到達すると、図7,8に示すドア開け
装置40のドア開けアーム46に設けられているドア把
持部48がドアDを開放し、ドア開けアーム46全体が
一旦下降した上で、ドア開け装置40と車体Bとの同期
走行が断たれる。これにより、ドア開け装置40は高速
で元の原点位置まで戻ることになる。
【0034】同様に、車体Bとガイドレール12との同
期走行も断たれて、ガイドレール12は搬送アーム15
とともに元の原点位置に高速で戻ることになり、以降は
上記と同様の動作を繰り返す。
【0035】ここで、上記実施例ではガイドレール12
に案内されている搬送アーム15の走行をモータ13で
行うようにしているが、搬送アーム15の走行は作業者
による押圧操作もしくは牽引操作によって行うようにし
てもよい。また、各ロック手段23,35のロック,ア
ンロック動作も例えば押釦スイッチ等によって作業者の
マニュアル操作で行うようにしてもよい。
【0036】図10,11は本発明の他の実施例を示す
図で、この実施例では、車室内に搬入されたダッシュモ
ジュールMD1を車体Bに組み付ける際に、その車体Bと
ダッシュモジュールMD1およびハンド26の三者の相対
位置決めを司る可動式のロケートピン51を設けたもの
である。
【0037】すなわち、ステアリングメンバー3と一体
化された空調ユニット4の背面側にパイプ等の突起物5
2があり、車体Bに対するダッシュモジュールMD1の正
規組付状態において前記突起物52がダッシュパネル5
3の穴54を貫通してエンジンルーム側に突出するよう
な場合には、前記突起物53が穴54に挿入される以前
から車体Bに対するダッシュモジュールMD1全体の上下
および左右方向の位置を規制する必要があり、そのため
に可動式のロケートピン51を設けたものである。
【0038】より詳しくは、図10,11に示すよう
に、ステアリングメンバー3や空調ユニット4を中心と
して構成されたダッシュモジュールMD1は、フィンガー
55やロケートピン56によりハンド26に位置決め支
持された状態で第1の実施例と同様に車室内に搬入され
る。
【0039】そして、前記ハンド26には、シリンダ5
7の伸縮作動に応じて前進後退動作する可動式のロケー
トピン51が設けられており、このロケートピン51
は、ダッシュモジュールMD1がハンド26に位置決め支
持された状態で、前記ステアリングメンバー3の一端に
形成されたブラケット58のロケート穴59の方向を指
向している。
【0040】なお、前記シリンダ57は、搬送アーム1
5に付設された操作ボックス60の押釦操作により伸長
もしくは収縮動作するようになっている。
【0041】したがって、本実施例構造によれば、図1
0,11のほか図12に示すように、ハンド26に位置
決め支持された状態で車室内に搬入されたダッシュモジ
ュールMD1について、ステアリングメンバー3の両端の
ブラケット58,61のボルト穴59,62をセンター
ピラー63側のブラケット64のボルト65に挿入して
ダッシュモジュールMD1を組み付けることになるのであ
るが、その際に空調ユニット4の背面側に突出している
突起物52をダッシュパネル53の穴54に挿入しなけ
ればならない。
【0042】そこで、前記ブラケット58,61側のボ
ルト穴59,62をボルト65に挿入する前に、図1
1,12に示すようにシリンダ57の作動によりロケー
トピン51を突出させてこのロケートピン51をブラケ
ット58のロケート穴59に予め挿入しておく。そし
て、図13に示すようにロケートピン51の先端部をセ
ンターピラー63側のブラケット64のロケート穴67
に挿入した上で、ダッシュモジュールMD1全体をダッシ
ュパネル53側に押し込む。その結果、前記突起物52
がダッシュパネル53の穴54に挿入される前に、前記
ロケートピン51とロケート穴67との係合によって車
体BとダッシュモジュールMD1との間の上下および左右
方向の位置決めがなされ、前記ロケートピン51をガイ
ドとしてダッシュモジュールMD1を押し込むことによ
り、ダッシュモジュールMD1が車体Bの正規組付位置に
組み付けられるのと同時に、突起物53がスムーズにダ
ッシュパネル53の穴54に挿入される。なお、図13
に示すように、ダッシュモジュールMD1の正規組付状態
におけるダッシュパネル53からの突起物52の突出長
さe1よりも、ブラケット63からのロケートピン51
の突出長さe2の方が予め大きくなるように設定されて
いる。
【0043】したがって、本実施例によれば、ダッシュ
モジュールMD1の組み付けにあたって、作業者はロケー
トピン51がブラケット64側のロケート穴67に挿入
されるように注意してさえいれば突起物52がダッシュ
パネル53側の穴54に自律的に挿入されることから、
ダッシュモジュールMD1の組付時の作業性を一段と改善
できる利点がある。
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ガイドレ
ールに案内されて回転可能な搬送アームと、この搬送ア
ームの下端に回転可能に結合されてダッシュモジュール
を把持するハンドと、搬送アームおよびハンドの回転自
由度のロック,アンロックを司るロック手段およびドア
開け手段とを組み合わせたことにより、ガイドレールの
向きや搬送アームの形状、さらには搬送アームおよびハ
ンドの回転停止位置を適宜選定することによって、車体
やドア等の干渉を招くことなしにダッシュモジュールを
スムーズに車室内に搬入して位置決めすることができ
る。
【0045】その結果、大型でしかも重量物であるダッ
シュモジュールの組付作業において、作業者の負担を大
幅に軽減できるほか、ドア付きの車体でありながら上記
のようにダッシュモジュールをスムーズに車室内に搬入
できることから、従来は困難とされていたドアサブライ
ンを持たない車体組立ラインにダッシュモジュール構造
の車体を投入して組み立てを行うことができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図で、図2の要部拡大
斜視図。
【図2】本発明の一実施例を示す装置全体の平面説明
図。
【図3】ダッシュモジュールの構成を示す斜視図。
【図4】図1のE部拡大斜視図。
【図5】図1のF部拡大斜視図。
【図6】ダッシュモジュールとハンドとの関係を示す要
部拡大説明図。
【図7】車体とドア開け装置との関係を示す要部拡大斜
視図。
【図8】図7に示すドア開け装置の作動説明図。
【図9】図1に示すダッシュモジュール搭載装置の作動
説明図。
【図10】本発明の他の実施例を示す要部構成説明図。
【図11】図10の要部拡大図。
【図12】図10の平面説明図。
【図13】ダッシュモジュールが正規組付位置に組み付
けられた状態を示す平面説明図。
【符号の説明】
2…ダッシュモジュール搭載装置 3…ステアリングメンバー(強度部材) 12…ガイドレール 14…キャリア 15…搬送アーム 17…回転結合部 22…ロック手段 26…ハンド 27…回転結合部 35…ロック手段 40…ドア開け装置 B…車体 D…ドア Q…ドア開口部 MD,MD1…ダッシュモジュール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭59−165835(JP,U) 実開 昭61−160115(JP,U) 実開 昭63−182983(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 65/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体の幅方向にまたがる強度部材を中心
    として構成されたダッシュモジュールを車体のドア開口
    部から車室内に搬入して所定の組付位置に位置決めする
    自動車のダッシュモジュール搭載装置であって、 前記ダッシュモジュールの組付対象となる車体の平面視
    において、開状態のドアとほぼ平行となるように配設さ
    れて一端が前記車体のドア開口部方向を指向するガイド
    レールと、 前記ガイドレールに沿って走行可能なキャリアと、 前記キャリアに吊り下げ支持されて、このキャリアに対
    し鉛直な軸を回転中心として回転可能な搬送アームと、 前記搬送アームの下端部に鉛直な軸を回転中心として回
    転可能に支持されて、組付対象となるダッシュモジュー
    ルを水平姿勢で把持するハンドと、 前記キャリアと搬送アームとの回転結合部および前記搬
    送アームとハンドとの回転結合部にそれぞれ設けられ
    て、各回転結合部の回転自由度のロック,アンロックを
    司るロック手段と、 前記ダッシュモジュールの組付対象となる車体の近傍に
    設けられ、車室内へのダッシュモジュールの搬入に先立
    ってドアを開扉操作してそのドアを全開位置に保持する
    ドア開け手段と、 備えたことを特徴とする自動車のダッシュモジュール
    搭載装置。
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