JP3180450B2 - ドライバーズエイドディスプレイ装置 - Google Patents

ドライバーズエイドディスプレイ装置

Info

Publication number
JP3180450B2
JP3180450B2 JP19273592A JP19273592A JP3180450B2 JP 3180450 B2 JP3180450 B2 JP 3180450B2 JP 19273592 A JP19273592 A JP 19273592A JP 19273592 A JP19273592 A JP 19273592A JP 3180450 B2 JP3180450 B2 JP 3180450B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
test vehicle
mass
acceleration
flywheel
test
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP19273592A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0618370A (ja
Inventor
田 文 男 吉
Original Assignee
日産アルティア株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日産アルティア株式会社 filed Critical 日産アルティア株式会社
Priority to JP19273592A priority Critical patent/JP3180450B2/ja
Publication of JPH0618370A publication Critical patent/JPH0618370A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3180450B2 publication Critical patent/JP3180450B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing Of Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばシャシダイナモ
メータ試験に好適なドライバーズエイドディスプレイ装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車排気ガスの組成や流量は、機関の
特性やその運転条件によって変わり、更に整備状態や温
度、気圧等の周囲条件によっても変化する。このうち、
アイドリングを除く各運転条件は、速度、加減速度、変
速機位置、積載状態、道路条件等の多数の因子を含んで
いる。
【0003】したがって、排気ガスの各成分濃度を測定
する場合は、例えば規定された運転条件の下で試験を行
なう必要があるが、通常は市街道路の走行パターンを近
似的に再現する運転条件で排気ガス試験を行なってい
た。
【0004】上記走行パターンは、試験車のアイドリン
グ、加速、定速、減速運転を組み合わせた複数の走行モ
ードからなり、この走行パターンによる実際の運転条件
の設定は、例えば実開昭63ー51249号公報のよう
に、ドライバーズエイドディスプレイ装置を運転者が目
視可能な位置に設置し、該装置に所定の走行パターンを
描いたチャート紙をセットし、該チャート紙を一定速度
で移送させる一方、上記ディスプレイ装置に設けた指標
を、試験車のアクセル操作ないしは車速に対応して、チ
ャート紙の移動方向と直角方向に移動させ、試験車のア
クセル開度を加減しながら、上記指標を走行パターンに
沿って移動し、試験車を各走行モードに沿ってシュミレ
ーション走行させることで、行なっていた。
【0005】そして、このような試験方法上、この種の
試験には、自動車の各運転条件を定位置で再現でき、測
定し易く、能率的で安全性が高いシャシダイナモメータ
が利用されていた。このシャシダイナモメータは、試験
車の加速や減速時の過渡運転条件において、試験車の質
量による負荷を与えるため、一般にフライホイールから
なる等価慣性質量を複数備え、これを試験車の質量に応
じて選択使用し、かつこれをシャシダイナモメータに固
有な基本慣性質量と合計して、試験車の質量に相当させ
ていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来の測
定方法は、複数のフライホイールと、試験車の質量に応
じてフライホイールの切換操作を要し、フライホイール
の数量分、その切換装置やそれらの収容スペースを要し
て、この種試験装置が高価になるとともに、設置スペー
スが大スペース化し、また上記切換操作が煩雑になっ
て、一般の自動車整備工場への普及を減退させる一因に
なっていた。
【0007】発明者はこのような点に鑑み、自動車の質
量に関係なく一定のフライホイールを使用し、この種試
験装置の低廉化と作業の容易化、並びに設置スペースの
コンパクト化を図れる、新規かつ合理的なシャシダイナ
モメータ試験方法を開発した
【0008】すなわち、この試験方法は、フライホイー
ルの等価慣性質量と試験車の質量との比率に基いて、前
記試験車の加減速時間を設定ないし修正可能にし、かつ
前記フライホイールの等価慣性質量と試験車の質量との
比率に基いて、前記試験車の加減速度を設定ないし修正
可能にしている。前記試験車の設定加減速時間は、試験
車の質量とフライホイールの等価慣性質量とが等しい場
合の走行試験における加減速時の加減速時間に、フライ
ホイールの等価慣性質量と試験車の質量との比率を乗じ
た値に相当し、一方、試験車の加減速度は、試験車の質
量とフライホイールの等価慣性質量とが等しい場合の走
行試験における加減速度に、試験車の質量とフライホイ
ールの等価慣性質量との比率、つまり前記フライホイー
ルの等価慣性質量と試験車の質量との比率の逆数を乗じ
た値に相当している。したがって、前記設定後の試験車
の走行距離、つまり設定加減速度に設定加減速時間を乗
じた数値は、試験車の質量とフライホイールの等価慣性
質量とが等しい場合の試験車の走行距離に等しくなり、
前記新規なシャシダイナモメータ試験法が従来のシャシ
ダイナモメータ試験法と等価ないし近似する。しかし、
この新規な試験法では加減速時間または加減速度の設定
の際、指針となる新たなドライバーズエイドディスプレ
イ装置を要し、従来のようにチャートの時間軸を単に一
定速度で移動し、目標走行パターンを再現させるもので
は、上記試験方法に対応できない。
【0009】本発明は、この新規かつ合理的なシャシダ
イナモ試験方法に対応し、試験車の加減速時にチャート
の時間軸方向の送り速度と加減速時間を、フライホイー
ルの等価慣性質量と試験車の質量との比率に応じて修正
可能にし、前記試験法を実現できるようにした、新規な
ドライバーズエイドディスプレイ装置を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため、本発明のドラ
イバーズエイドディスプレイ装置は、試験車の車輪を載
置可能なローラと、該ローラに連係するフライホイール
と、走行パターンを記載したチャートシートと、該チャ
ートシートの時間軸方向と直交方向に試験車の走行速度
に連動して移動可能な指標とを備え、前記チャートシー
トを時間軸方向へ移送し、かつ試験車を前記走行パター
ンに基いてシュミレーション走行させるドライバーズエ
イドディスプレイ装置において、前記フライホイールの
等価慣性質量と試験車の質量との比率に基いて、前記試
験車の加減速時間を修正可能にし、かつ前記試験車の質
量とフライホイールの等価慣性質量との比率に基いて、
前記チャートシートの送り速度を修正可能にし、新規な
シャシダイナモ試験方法に適合させ、試験車の質量に応
じたフライホイールの製作と、その煩雑な切り替え操作
を解消するようにしている。また、本発明は、試験車の
車輪を載置可能なローラと、該ローラに連係するフライ
ホイールと、走行パターンを記載したチャートシート
と、該チャートシートの時間軸方向と直交方向に試験車
の走行速度に連動して移動可能な指標とを備え、前記チ
ャートシートを時間軸方向へ一定速度で移送し、かつ試
験車を前記走行パターンに基いてシュミレーション走行
させるドライバーズエイドディスプレイ装置において、
前記フライホイールの等価慣性質量と試験車の質量との
比率に基いて、前記試験車の加減速時間または加減速度
を修正した、走行パターンを記載したチャートシートを
試験車の質量毎に設け、該チャートシートを試験車の質
量に応じて選択的に使用可能にして、この種装置の構成
の簡潔化を図るようにしている。
【0011】
【作 用】請求項1の発明は、フライホイールの等価慣
性質量と試験車の質量との比率に基いて、試験車の加減
速時間を修正可能にし、かつ前記試験車の質量とフライ
ホイールの等価慣性質量との比率に基いて、チャートシ
ートの送り速度を修正可能にし、新規なシャシダイナモ
試験方法に適合させ、試験車の質量に応じたフライホイ
ールの製作と、その煩雑な切り替え操作を解消するよう
にしている。請求項2の発明は、フライホイールの等価
慣性質量と試験車の質量との比率に基いて、前記試験車
の加減速時間または加減速度を修正した、走行パターン
を記載したチャートシートを試験車の質量毎に設け、該
チャートシートを試験車の質量に応じて選択的に使用可
能にして、新規なシャシダイナモ試験方法に適合させ、
この種装置の構成の簡潔化を図るようにしている。
【0012】
【実施例】以下、本発明を自動車排気ガスのシャシダイ
ナモメータ試験に適用した図示実施例について説明する
と、図1乃至図3において1は試験場の床面で、該床面
1に臨ませてシャシダイナモメータ2が設置され、その
一対のローラ3,3上に、試験車4の車輪5を乗り上げ
可能にしている。
【0013】ローラ3,3の一方の回転軸の端部には、
動力吸収装置である動力計が取付けられ、該動力計とロ
ーラ3との間に慣性質量であるフライホイール6が配設
されている。フライホイール6は、試験車4の質量に関
係なく一定質量のものが使用され、その質量は実施例の
場合、シャシダイナモメータ2で試験可能な自動車の等
価慣性質量の範囲内に設定されている。
【0014】したがって、シャシダイナモメータ2に
は、単一のフライホイール6が設けられ、その切換機構
を有しない。
【0015】試験場内には、試験車4の運転者が目視可
能な適宜位置に、ドライバーズエイドディスプレイ装置
8が設けられている。上記装置8は、表示画面9の内側
に巻取ドラム10と、送りドラム11と、送りローラ1
2,13とを配設し、このうち巻取ドラム10に回転制
御装置を備えた駆動用モータ14を連係していて、これ
らを同方向へ回転可能に設けている。
【0016】巻取ドラム10と、送りドラム11と、送
りローラ12,13とにはチャートシート15が巻き掛
けられ、該シート15に、アイドリングモードaと、加
速モードbと、定速モードcと、減速モードdとからな
る目標走行パターン16が描かれている。
【0017】目標走行パターン16は、複数のフライホ
イールを試験車4の質量に応じて選択使用し、かつ加減
速度時間を一定にした従来の走行パターンと同一に描か
れ、該パターン16上を試験車4のアクセル操作または
車速に連動して、指標17がチャートシート15の時間
軸と直交方向へ移動可能にされている。
【0018】前記駆動用モータ14の回転速度は、試験
車4の過渡運転条件、つまり加速運転と減速運転時に、
試験車4とフライホイール6との質量比に関係して可変
制御され、加減速時間または加減速度を調整可能にされ
ている。
【0019】すなわち、試験場には各種の情報を入力可
能なコントローラ18と、該コントローラ18からの入
力を条件に、予め記憶した情報に基いて演算可能なコン
ピュータ等の演算器19とが設けられている。このう
ち、コントローラ18には、試験車4の質量Mとフライ
ホイール6の等価慣性質量m、および目標走行パターン
16におけるアイドリング時間ta と加速時間tb 、定
速時間tc と減速時間td と、目標走行パターンに対応
する駆動用モータ14の標準回転速度Vが入力されてい
る。
【0020】また、演算器19には試験車4の質量に対
応する修正加減速時間の演算式と、この修正加減速時間
に基づく駆動用モータ14の修正加減速時回転速度の演
算式とが記憶されている。このうち、修正加減速時間T
b ,Td は、Tb =(m/M)tb 、Td =(m/M)
td で表わされ、また修正加減速時回転速度Vb ,Vd
は、Vb =(tb/Tb )V、Vd =(td /Td )V
で表わされ、これらの演算結果を加減速運転時に駆動用
モータ14の回転制御装置へ入力可能にしている。
【0021】したがって、m<Mのときは、図3の破線
で示すようにTb1<tb 、Td 1 <td になり、Vb ,
Vd >Vになる。この反対にm>Mのときは、図3の鎖
線で示すようにTb2>tb 、Td2>td になり、Vb ,
Vd <Vになる。この場合、定速運転時の時間は、試験
車4の質量に関係無く一定で、駆動用モータ14の回転
速度は、目標走行パターン16と同速に設定されてい
る。
【0022】この他、図中20は試験車4の排気管で、
該管20に排気ガス導管21の一端が接続され、この他
端が排気ガス分析計22に接続されている。23は記録
計、24はタイヤ止めである。
【0023】なお、上述の実施例のように、チャートシ
ート15の時間軸の移動速度を試験車4の質量に応じて
可変にする代わりに、図3の破線または鎖線で示す走行
パターンをチャートシート15に記載し、これを試験車
4の質量に応じて使い分け、かつこれを標準回転速度V
の一定速度で巻き取り移動させることも可能である。
【0024】図4乃至図6は本発明の他の実施例を示
し、前述の構成と対応する部分には同一の符号を用いて
いる。この実施例は、チャートシート15を透明または
半透明部材で平板状に構成し、これを表示画面9の定位
置に静止して保持するとともに、該シート15に描いた
目標走行パターン16のアイドリングモードaを除く各
モードb,c,dに、各モード特性線を挟んで互いに平
行な許容限界線16a,16bを設けている。
【0025】チャートシート15の時間軸方向の両側
に、一対のローラシャフト25,26を設け、該シャフ
ト25,26の軸端に一対のローラ27,28を固定し
ているローラ27,28間にベルト29,30を巻き掛
け、該ベルト29,30の両端を巻取ドラム10と送り
ドラム11に固定し、これらにベルト29,30を捲回
可能にしている。
【0026】このうち、巻取ドラム10は、演算器19
に回転制御される駆動用モータ14(図示略)に連係
し、前述のように試験車4の加減速時に、試験車4の質
量に応じて回転速度を可変にしている。また、ベルト2
9,30の裏面に軸受31とカップリング32を固定
し、これらの間にスクリューシャフト33を回転可能に
支持している。
【0027】スクリューシャフト33は、チャートシー
ト15の裏面に近接して、該シート15の時間軸と直交
配置され、該シャフト33に可動片34が摺動自在に嵌
合している。チャートシート15と相対する可動片34
の一側に、豆ランプ等の点照明からなる指標17を設
け、該指標17の位置をチャートシート15に表示可能
にしている。
【0028】スクリューシャフト33の一端は、カップ
リング32を介してマーキングモータ35の駆動軸36
に連結しており、上記マーキングモータ35の作動は、
試験車4の走行速度に連動して制御されている。
【0029】一方、前記許容限界線16a,16bに
は、指標17の位置を連続的に検出可能なセンサ(図示
略)が設けられ、該センサに警報器と、駆動用モータ1
4およびマーキングモータ35のリレー接点が接続され
ている。
【0030】この実施例の使用に際しては、試験車4の
走行速度に応じてマーキングモータ35を駆動させ、駆
動軸36に連結したスクリューシャフト33を回転させ
て、該シャフト33に嵌合した可動片34を、試験車4
の走行速度に応じてチャートシート15の速度軸方向へ
移動させる。
【0031】一方、試験時には駆動用モータ14が標準
速度で駆動し、ベルト29,30が図6の矢視のように
移動して、軸受31とカップリング32とを介し、スク
リューシャフト33がチャートシート15の時間軸方向
へ移動し、該シャフト33に装着した可動片34が、目
標走行パターン16の時間軸の移動速度に相当する速度
で同動する。したがって、可動片34はチャートシート
15の速度軸と時間軸との両方向へ移動する。
【0032】そして、試験車4の加減速時には、前述の
実施例と同様に演算器19から駆動用モータ14へ制御
信号が入力され、該モータ14が後述のように、試験車
4の質量とフライホイール6の等価慣性質量との比率に
関係した回転速度で駆動して、ベルト29,30を上記
回転速度に相当する速度で移動させる。このため、スク
リューシャフト33と、これに装着した可動片34と
が、ベルト29,30と同速度でチャートシート15の
時間軸方向へ移動する。
【0033】例えば試験車4の質量Mがフライホイール
6の等価慣性質量mより大きい場合、アイドリングモー
ドaから加速時モードbへ移行する際、駆動用モータ1
4が急に増速回転し、可動片34がチャートシート15
の時間軸方向へ増速移動するとともに、試験車4の走行
速度に応じてチャートシート15の速度軸方向へ移動す
る。
【0034】一方、試験車4の質量Mがフライホイール
6の等価慣性質量mより小さい場合、アイドリングモー
ドaから加速時モードbへ移行する際、駆動用モータ1
4が急に減速回転し、可動片34がチャートシート15
の時間軸方向へ低速移動するとともに、試験車4の走行
速度に応じてチャートシート15の速度軸方向へ移動す
る。
【0035】運転者は上記のようにチャートシート15
下をXY方向へ移動する指標17と、目標走行パターン
16とを見詰めながらアクセル操作し、指標17を許容
限界線16a,16b内に保持させる。そして、指標1
7が許容限界線16a,16bを逸脱した場合は、これ
をセンサ(図示略)が検出し、警報器が警告を発すると
ともに、駆動モータ14とマーキングモータ35とが駆
動を停止する。これにより、運転者は試験車4の運転を
中止し、ドライバーズエイドディスプレイ装置8をリセ
ット後、試験を開始する。
【0036】このように、この実施例は、チャートシー
ト15の時間軸方向への送り速度を、試験車4の質量と
フライホイール6の等価慣性質量との比率に応じて可変
にする代わりに、チャートシート15を静止させるとと
もに、指標17を時間軸方向へ上記比率に応じて可変速
に移動させ、チャートシート15と指標17との時間軸
方向への相対動を介して、チャートシート15の移動と
等価状態を形成し、更に指標17を試験車4の走行速度
に応じて、チャートシート15の速度軸方向へ移動さ
せ、新規なシャシダイナモメータ試験方法に適合させる
ようにした点を特徴にしている。
【0037】更に上記実施例の他の形態として、図3の
破線または鎖線で示す修正走行パターンをチャートシー
ト15に記載し、これを試験車4の質量に応じて使い分
けるとともに、指標17を標準回転速度Vの一定速度で
時間軸方向へ移動させることも可能である。
【0038】このように構成したドライバーズエイドデ
ィスプレイ装置8は、図1乃至図3に示すものは、後述
のように試験車4の加減速時にチャートシート15の送
り速度を変えられる以外は、従来のものと実質的に同一
である。また、この実施例に使用したシャシダイナモメ
ータ2は、試験車4の質量に関係無く一定質量のフライ
ホイール6を使用し、そのフライホイール切換装置を有
しない。
【0039】したがって、従来のような試験車の質量に
応じて複数のフライホイールを選択使用する試験方法の
ように、複数のフライホイールを要したり、フライホイ
ール切換装置に、複数個分のフライホイールの収容スペ
ースと、その切換機構とを要することがないから、これ
を安価に製作できるとともに、上記収容スペースがコン
パクトになって、シャシダイナモメータ2の設置スペー
スの小スペース化を図れる。
【0040】次に上記シャシダイナモメータ2を用いて
自動車排気ガス試験を行なう場合は、試験車4を試験場
に入場し、ローラ3,3上に駆動側の車輪5,5を乗り
上げ後、停止させる。
【0041】そして、試験車4の入場に前後して、コン
トローラ18に試験車4の質量Mを入力する。この場
合、既知量であるフライホイール6の等価慣性質量m
や、目標走行パターン16におけるアイドリング時間t
a 、加速時間tb 、定速時間tc、減速時間td 、更に
は目標走行パターンに対応する駆動用モータ14の標準
回転速度V等は、既にコントローラ18に入力されてい
る。
【0042】また、試験車4の入場に前後して、従来で
は試験車4の質量に応じたフライホイールの切換え操作
を要していたが、この実施例では試験車4の質量に関係
無く一定質量のフライホイール6を使用するため、前記
の切り換え操作を要しない。したがって、従来のような
試験前の煩雑な作業から解消される。
【0043】そして、シャシダイナモメータ2上の試験
車4の排気管20に排気ガス導管21の一端を接続し、
この他端を排気ガス分析計22に接続し、一連の準備作
業を終了したところで、ドライバーズエイドディスプレ
イ装置8を始動し、試験車4の運転を開始する
【0044】ドライバーズエイドディスプレイ装置8が
始動すると、駆動用モータ14が標準回転速度Vで駆動
し、チャートシート9が送りドラム11から巻き出さ
れ、これが巻取ドラム10に巻き取られて、該シート9
に描かれた目標走行パターン16が表示画面9に表わ
れ、図2の矢視方向へ移動する。一方、表示画面9に位
置する指標17は、車速に連動してチャートシート9の
時間軸と直交方向に移動する。
【0045】運転者は、このような目標走行パターン1
6と指標17の動作を見つめながらアクセル操作し、試
験車4を目標走行パターン16に基いてシュミレーショ
ン走行する。
【0046】先ず、目標走行パターン16のアイドリン
グモードaでは、駆動用モータ14が標準回転速度で駆
動して、チャートシート15を巻き取り移動させ、アイ
ドリング時間ta が経過したところで、加速モードbに
移行する。その際、演算器19から駆動用モータ14の
回転制御装置へ、修正加速時間に基づく修正加速時回転
速度信号が出力され、該モータ14の回転速度が切換え
られる。
【0047】すなわち、修正加速時間Tb は、フライホ
イール6の等価慣性質量をm、試験車4の質量をM、目
標走行パターン16における加速時間をtb とすると、
Tb=(m/M)tb に修正される。したがって、m<
Mのときは、図3の破線で示すようにTb1<tb に修正
され、m>Mのときは、図3の鎖線で示すようにTb2>
tb に修正される。なお、m=Mのときは、加速時間t
b は修正されない。
【0048】それゆえ、駆動用モータ14の修正加速時
回転速度Vb は、標準回転速度をVとすると、修正加速
時間Tb と加速時間tb との比に反比例するから、Vb
=(tb /Tb )Vに修正される。したがって、m<M
のときは、Vb >Vに修正され、試験車4のアクセル踏
量が増加し、m>MのときはVb <Vに修正され、アク
セル踏量が減少する。なお、m=Mのときは、標準回転
速度Vは修正されない。
【0049】こうして、加速モードbで各加速時間Tb
1,Tb2,tb が経過したところで、定速モードcに移
行する。その際、演算器19から駆動用モータ14へ修
正加速時回転速度解除信号が出力され、該モータの回転
速度が標準回転速度Vへ切換えられる。
【0050】定速モードcでは、フライホイール6によ
る慣性力は作用しないから、定速時間tc は試験車4の
質量に関係なく、一定であり、この定速時間tc が経過
したところで、減速モードdに移行する。その際、演算
器19から駆動用モータ14へ修正減速時間に基づく修
正減速時回転速度信号が出力され、該モータ14の回転
速度が切換えられる。
【0051】すなわち、修正減速時間Td は、フライホ
イール6の等価慣性質量をm、試験車4の質量をM、目
標走行パターン16における減速時間をtd とすると、
Td=(m/M)td に修正される。したがって、m<
Mのときは、図3の破線で示すようにTd1<td に修正
され、m>Mのときは、図3の鎖線で示すようにTd2>
td に修正される。なお、m=Mのときは、減速時間t
d は修正されない。
【0052】それゆえ、駆動用モータ14の修正減速時
回転速度Vd は、標準回転速度をVとすると、修正減速
時間Td と減速時間td との比に反比例するから、Vd
=(td /Td )Vに修正される。したがって、m<M
のときは、Vd >Vに修正され、またm>MのときはV
d<Vに修正される。なお、m=Mのときは、標準回転
速度Vは修正されない。
【0053】このように、この実施例は、試験車4の質
量の大小に関係なく同一のフライホイール6を共用し、
これによるフライホイール6の質量mと、試験車4の質
量との偏差を、それらの比率に比例して加減速運転時間
を修正し、かつその加減速度を等価修正するために、駆
動モータ14の回転速度を切換え、チャートシート15
の送り速度を変えることで対応している。
【0054】したがって、試験車4のアクセル開度を、
従来の試験方法、つまり目標走行パターン16による試
験方法と近似させているから、両者の運転条件に等価性
が得られ、試験車4から排出する排気ガスの組成を同等
に取り扱える。
【0055】
【発明の効果】本発明のドライバーズエイドディスプレ
イ装置は以上のように、フライホイールの等価慣性質量
と試験車の質量との比率に基いて、前記試験車の加減速
時間を修正可能にし、かつ前記試験車の質量とフライホ
イールの等価慣性質量との比率に基いて、前記チャート
シートの送り速度を修正可能にしたから、新規なシャシ
ダイナモ試験方法に適合させることができ、また従来の
ような試験車の質量に応じたフライホイールの製作と、
その煩雑な切り替え操作を解消することができるまた、
本発明は、フライホイールの等価慣性質量と試験車の質
量との比率に基いて、前記試験車の加減速時間または加
減速度を修正した、走行パターンを記載したチャートシ
ートを試験車の質量毎に設け、該チャートシートを試験
車の質量に応じて選択的に使用可能にしたから、新規な
シャシダイナモ試験方法に適合させ、この種装置の構成
の簡潔化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を使用したシャシダイナモメータ試験状
況を示す斜視図である。
【図2】本発明の要部を示す説明図である。
【図3】本発明の走行パターンを示すチャートである。
【図4】本発明の他の実施例の要部を示す正面図であ
る。
【図5】図4のAーA線に沿う断面図である。
【図6】図4のB矢視図である。
【符号の説明】
4 試験車 8 ドライバーズエイドディスプレイ装置 15 チャートシート 16 走行パターン 17 指標 a 加速モード d 減速モード

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試験車の車輪を載置可能なローラと、該
    ローラに連係するフライホイールと、走行パターンを記
    載したチャートシートと、該チャートシートの時間軸方
    向と直交方向に試験車の走行速度に連動して移動可能な
    指標とを備え、前記チャートシートを時間軸方向へ移送
    し、かつ試験車を前記走行パターンに基いてシュミレー
    ション走行させるドライバーズエイドディスプレイ装置
    において、前記フライホイールの等価慣性質量と試験車
    の質量との比率に基いて、前記試験車の加減速時間を修
    正可能にし、かつ前記試験車の質量とフライホイールの
    等価慣性質量との比率に基いて、前記チャートシートの
    送り速度を修正可能にしたことを特徴とするドライバー
    ズエイドディスプレイ装置。
  2. 【請求項2】 試験車の車輪を載置可能なローラと、該
    ローラに連係するフライホイールと、走行パターンを記
    載したチャートシートと、該チャートシートの時間軸方
    向と直交方向に試験車の走行速度に連動して移動可能な
    指標とを備え、前記チャートシートを時間軸方向へ一定
    速度で移送し、かつ試験車を前記走行パターンに基いて
    シュミレーション走行させるドライバーズエイドディス
    プレイ装置において、前記フライホイールの等価慣性質
    量と試験車の質量との比率に基いて、前記試験車の加減
    速時間または加減速度を修正した、走行パターンを記載
    したチャートシートを試験車の質量毎に設け、該チャー
    トシートを試験車の質量に応じて選択的に使用可能にし
    たことを特徴とするドライバーズエイドディスプレイ装
    置。
JP19273592A 1992-06-29 1992-06-29 ドライバーズエイドディスプレイ装置 Expired - Fee Related JP3180450B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19273592A JP3180450B2 (ja) 1992-06-29 1992-06-29 ドライバーズエイドディスプレイ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19273592A JP3180450B2 (ja) 1992-06-29 1992-06-29 ドライバーズエイドディスプレイ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0618370A JPH0618370A (ja) 1994-01-25
JP3180450B2 true JP3180450B2 (ja) 2001-06-25

Family

ID=16296197

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19273592A Expired - Fee Related JP3180450B2 (ja) 1992-06-29 1992-06-29 ドライバーズエイドディスプレイ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3180450B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015025778A (ja) * 2013-07-29 2015-02-05 株式会社豊田自動織機 寸法検査器具

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6132722B2 (ja) * 2013-09-24 2017-05-24 株式会社堀場製作所 運転モード表示装置及び車両モード表示用プログラム
JP7305492B2 (ja) * 2019-09-11 2023-07-10 株式会社Subaru 車両用モード運転補助システム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015025778A (ja) * 2013-07-29 2015-02-05 株式会社豊田自動織機 寸法検査器具

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0618370A (ja) 1994-01-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN106895981B (zh) 一种汽车传动系试验台架加速惯量电模拟控制方法
US4158961A (en) Device for testing vehicles
JPS5838833A (ja) 自動変速機用試験装置における制御方法
JP2969493B2 (ja) 自動車自動運転ロボットの制御方法
JP3180450B2 (ja) ドライバーズエイドディスプレイ装置
CN110132587A (zh) 一种基于实时仿真工具和负载模拟系统的电动轮试验台
CN1198125C (zh) 底盘测功机上汽车多工况模拟加载方法
CN114659781B (zh) 一种用于缓速器恒速控制的台架测试系统和测试方法
JP4235963B2 (ja) オートバイ用チェーンの動力試験装置と、それを使用するオートバイ用チェーンの試験方法
JP2020144090A (ja) 供試体試験装置
JP2000241299A (ja) 車両の車速及び制動力の試験装置
US5142902A (en) Twin roller chassis dynamometer
JPH063224A (ja) シャシダイナモメータ試験方法
JP3595462B2 (ja) エンジン試験装置
JPH03212194A (ja) 駆動用電動機を有する電気製品の性能模擬試験装置
JPH11248603A (ja) シャシダイナモメータ及び車両試験装置
US7203602B2 (en) Method for operating a roller test bench and roller test bench
JPS63215936A (ja) シヤシダイナモを用いた走行抵抗測定装置
NL2030337B1 (en) Vehicle inertia test bench with clutches
JP2011257173A (ja) 自動車のパワートレインの試験装置
JP2687659B2 (ja) 自動運転装置
JPH06317503A (ja) Abs性能検査装置
JPH0725659Y2 (ja) 走行テストパターンの作成装置
SU518675A1 (ru) Стенд дл испытани гусеничных машин
CN100387956C (zh) 底盘测功机上汽车快速测功方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20010319

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees