JP2011257173A - 自動車のパワートレインの試験装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ベース1に対して前後に移動可能に設けたステージ12上には、試験対象となるパワートレイン100が、タイヤ101が連結された状態で搭載される。ベース1の内部のアクチュエータ21で、ステージ12の下部を押し引きすることにより、タイヤ101の、ローラ2の周面に対する押圧力は制御される。ローラ2のローラシャフト3には、ローラモータ7が連結されている。また、ローラシャフト3に加わる軸回り(捻れ方向)のトルクを検出するローラ軸トルク計5、ローラシャフト3の回転速度を検出するローラ回転計6が設けられている。
【選択図】図1
Description
一方で、前述した電気自動車のドライブシャフトやモータの出力軸に負荷吸収用モータを直結した試験装置によれば、タイヤの影響を考慮したパワートレインの試験は、これを行うことができない。
そこで、本発明は、タイヤの影響を考慮したパワートレインの単独試験を可能とすることを課題とする。
図1a1、a2に、本実施形態に係る試験装置の構成を示す。
ここで、図1a1、a2に示すように上下前後左右を定義するものとして、図1a1は試験装置を上方より見たようすを、図1a2は試験装置を右方より見たようすを表している。
図示するように、試験装置は、ベース1、ローラ2、ローラ2に連結されたローラシャフト3、ローラシャフト3を回動可能に支持する、ベース1に固定されたローラシャフト軸受4、ローラシャフト3に加わる軸回り(捻れ方向)のトルクを検出するローラ軸トルク計5、ローラシャフト3の回転速度を検出するローラ回転計6、ベース1に固定された、ローラシャフト3に出力軸が連結されているローラモータ7とを備えている。そして、このような構成によって、ローラモータ7の発生トルクがローラ2に伝達され、ローラモータ7の回転に伴いローラ2が回転するようになっている。
そして、ステージ12上には、試験対象となるパワートレイン100が搭載される。また、パワートレイン100には、パワートレイン100によって回転駆動されるタイヤ101が連結される。ここで、パワートレイン100は、電気自動車のFFまたはRR方式のパワートレイン100であり、モータコントローラ、モータ、トランスミッション、ディファレンシャル等が一体化されている。パワートレイン100には、パワートレイン100のディファレンシャルに連結されたアクスルシャフト102が連結されており、このアクスルシャフト102の端部にタイヤ101が装着される。このパワートレイン100は、ステージ12に固定されており、アスクルシャフトはステージ12上に設けた軸受121で軸支されている。なお、この軸受121は、電気自動車のサスペンションを模擬するものとしてもよい。
また、パワートレイン100には、ステージ12の外に配置された、パワートレイン100に電力を供給するバッテリ103が接続されている。
また、試験装置は、図1b1に示すように、ベース1の内部にアクチュエータ21を備えており、アクチュエータ21で、ステージ12の下部を押し引きすることにより、図1b1-b2に示すように、ステージ12をベース1に対して前後方向に移動したり、タイヤ101の周面をローラ2の周面に任意の力で押しつけることができるようになっている。
図2に、この制御部の構成を示す。
図示するように、パワートレイン制御部200と、ローラモータ制御部210と、測定部220とより構成される。
パワートレイン制御部200は、用意された試験スケジュールに従って、タイヤ回転計13やタイヤ軸トルク計14の検出値を参照しながら、パワートレイン100の動作を制御する。
また、ローラモータ制御部210は、駆動力算出部211と走行抵抗算出部212とPID制御部213とを備えている。
走行抵抗算出部212は、ローラ回転計6が出力するローラ2の回転速度から算出されるローラ2の周速度を、パワートレイン100が搭載される電気自動車である仮想車両の車速として、当該車速における仮想車両の空気抵抗相当分の負荷を走行抵抗として算出し、駆動力算出部211は、仮想車両の重量をM、仮想車両の加速度をa、仮想車両の駆動力をF、仮想車両の走行抵抗(空気抵抗)をRa、仮想車両のタイヤ101の駆動力をFとするF=Ma+Raのモデルに基づいて、ローラ回転計6が出力するローラ2の回転速度から算出されるローラ2の周速度の加速度として求まる仮想車両の加速度に、仮想車両の重量Mを乗じた値に、走行抵抗算出部212が算出した走行抵抗を加算して、当該仮想車両のタイヤ101の駆動力を算出し、目標吸収力とする。
そして、測定部220は、ローラ回転計6が出力するローラ2の回転速度や、タイヤ回転計13が出力するタイヤ101の回転速度や、ローラ軸トルク計5が出力するローラシャフト3の軸トルクや、タイヤ軸トルク計14が出力するアクスルシャフト102の軸トルクや、その他の任意の測定器で検出した測定値(たとえば、消費電力や、回生電力)などに応じて、パワートレイン100の各種特性を測定する。
ところで、以上の実施形態では、ステージ12を前後方向に移動することにより、タイヤ101の周面をローラ2の周面に任意の力で押しつけて圧接できるようにしたが、これは、図3a1、a2に示すように、ベース1に対して揺動可能にステージ12を設け、荷重シリンダ31によってステージ12をステージ12の揺動軸回りの力を加えることにより、タイヤ101がローラ2の周面に加える押圧力を制御するようにしてもよい。
また、本実施形態で示した試験装置は、インホイールモータ方式の電気自動車のパワートレインの試験を行う場合についても同様に適用することができる。すなわち、この場合には、図3bに示すように、タイヤ101を装着したインホイールモータユニット300を、ステージ12上に固定するようにする。ここで、インホイールモータユニット300は、インホイールモータやトランスミッションを内蔵したユニットである。
Claims (3)
- 自動車のパワートレインの試験に用いられる試験装置であって、
周面に前記タイヤが圧接されるローラと、
前記ローラにトルクを与えるローラ用モータと、
前記タイヤから前記ローラに加わるトルクを検出するローラトルク検出部と、
前記タイヤが連結された前記パワートレインが搭載された可動ステージと、
荷重制御手段とを備え、
前記可動ステージは、前記タイヤが前記ローラの周面と遠近する方向に移動可能であり、
前記荷重制御手段は、前記可動ステージに力を加え、前記タイヤの前記ローラに対する押圧力を制御することを特徴とする試験装置。 - 請求項1記載の試験装置であって、
前記可動ステージは、前記タイヤと前記ローラの接点において、前記タイヤが前記ローラの径方向に移動する方向に移動可能であり、
前記荷重制御手段は、前記可動ステージに力を加え、前記タイヤと前記ローラの接点において、前記タイヤが前記ローラに対して当該ローラの径方向に加える押圧力を制御することを特徴とする試験装置。 - 請求項1または2記載の試験装置であって、
前記パワートレインと前記タイヤとの間に働くトルクを検出するタイヤトルク検出部を有することを特徴とする試験装置。
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