JP5875078B2 - タイヤ評価方法及びタイヤ評価システム - Google Patents
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A=車両仕事WF/(車両仕事WD+ΔWT)
によって、前記評価対象タイヤを装着した前記所定の自動車の燃費の推定値Aを算出する第3のステップとを有するタイヤ評価方法を提供する。
A=(車両仕事WD+ΔWT)/車両仕事WE
によって、前記評価対象タイヤを装着した前記所定の自動車の電費Aの推定値を算出する第3のステップとを有するタイヤ評価方法を提供する。
ΔWT=n×(損失仕事量WT_tgt-損失仕事量WT_std)
とするようにしてもよい。
なお、以上のタイヤ評価方法において、前記第1のステップの前記各測定は、自動車のタイヤが載置されるローラを備え、前記ローラの回転速度と、前記ローラに加わる力を計測するシャシーダイナモメータを用いて、前記所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車の前記所定の種類のタイヤを前記ローラに載置した状態で、前記ローラを介して当該所定の自動車に実走行時相当の負荷を加えながら、当該所定の自動車を前記所定の車速スケジュールに従った車速で走行させて行うものであってよく、前記タイヤ試験装置は、たとえば、タイヤを回転駆動しつつ、前記のタイヤに当接するタイヤ用ローラを介して前記のタイヤに負荷を加えながら、前記タイヤの回転速度と前記タイヤに加わる力と前記タイヤ用ローラの回転速度と前記タイヤ用ローラに加わる力を計測するものである。
A=車両仕事WF/(車両仕事WD+ΔWT)
によって、前記評価対象タイヤを装着した前記所定の自動車の燃費の推定値Aを算出するものである。
A=(車両仕事WD+ΔWT)/車両仕事WE
によって、前記評価対象タイヤを装着した前記所定の自動車の電費の推定値Aを算出するものである。
ΔWT=n×(損失仕事量WT_tgt-損失仕事量WT_std)
によって算出するようにしてもよい。
図1に、本実施形態に係るタイヤ評価システムの構成を示す
図示するように、タイヤ評価システムは、タイヤ試験装置100と、制御部200とより構成される。
まず、タイヤ試験装置の詳細について説明する。
図2a1-a4にタイヤ試験装置の構成を示す。
ここで、図2a4はタイヤ試験装置の斜視図であり、図2a4中に示すように上下前後左右を定義するものとして、図2a1はタイヤ試験装置を右方より見たようすを、図2a2はタイヤ試験装置を上方より見たようすを、図2a3はタイヤ試験装置を左方より見たようすを表している。
そして、ステージ12上には、被試験体であるタイヤ50が一端に固定されるタイヤシャフト13、タイヤシャフト13を回動可能に支持する、ステージ12に固定されたタイヤシャフト軸受14、タイヤシャフト13に加わる軸回り(捻れ方向)のトルクを検出するタイヤ軸トルク計15、タイヤシャフト13の回転速度を検出するタイヤ回転計16、タイヤシャフト13に固定されたタイヤ用プーリ17、ステージ12に固定されたタイヤモータ18、タイヤモータ18の回転軸に固定されたタイヤモータプーリ19とタイヤ用プーリ17とに巻回されたタイヤ用ベルト20とを備えている。そして、このような構成によって、タイヤモータ18の発生トルクがタイヤ50に伝達され、タイヤモータ18の回転に伴いタイヤ50が回転するようになっている。
図示するように、制御部200は、試験実行制御部210と測定部220とを備えている。
そして、試験実行制御部210は、回転速度算出部211、タイヤトルク制御部212、負荷算出部213、ローラトルク制御部214、荷重制御部215を備えている。
また、測定部220は仕事算出部221と燃費/電費算出部222とを備えている。
ここで、試験実行制御部210の、荷重制御部215は、アクチュエータ21を制御して、タイヤ50のローラ2に対する荷重Lmを、タイヤ50を使用する車両として仮想した仮想車両の重量WG相当の荷重に制御する。
また、回転速度算出部211は、各時点において、設定されている車速のスケジュールが規定する現時点の目標車速を求めると共に、求めた目標車速をタイヤ50の角速度に換算し目標角速度として出力する。タイヤトルク制御部212は、回転速度算出部211が出力した目標角速度と、タイヤ回転計16で計測した現在のタイヤ50の角速度ωtrとの偏差が無くなるように、PI制御やPID制御によって、タイヤモータ18の発生トルクを制御する。
ここで、ローラ軸トルク計5が検出したトルクをTdy、ローラの軸受の転がり抵抗やローラの風損抵抗などの、ローラ軸トルク計5で計測できない潜在的なトルクの損失である寄生トルクをTpldy、ローラ2の慣性モーメントをIdy、ローラ回転計6で計測した現在のローラ2の角速度をωdy、ローラ2の角速度ωdyより求まるローラ2の角加速度をδdy、ローラ2の半径をRdyとする。
よって、ローラ2のトルクTttldyを、ローラ2とタイヤ50の接点において接線方向に働く力Fdyに換算すると、
Fdy= (Tdy+Tpldy+Idy×δdy)/Rdyとなり、
タイヤ50のトルクTttltrを、タイヤ50とローラ2の接点において接線方向に働く力Ftrに換算すると、
Ftr= (Ttr+Tpltr+Itr×δtr)/Rtrとなる。
Fr=Ftr-Fdyによって求める。
Pdy= (Tdy+Tpldy+Idy×δdy)×ωdy
Ptr= (Ttr+Tpltr+Itr×δtr)×ωtr
となる。
Pdy= (Tdy+Tpldy+Idy×δdy)×ωdy
Ptr= (Ttr+Tpltr+Itr×δtr)×ωtr
と同じ式となる。
Pr=Ptr-Pdyによって求める。
次に、ローラ2の仕事量Wdyは、ローラ2の仕事率Pdyの積分値として求まり、タイヤ50の仕事量Wtrはタイヤ50の仕事率Ptrの積分値として求まるので、
Wdy=∫Pdy
Wtr=∫Ptr
となる。
Wr=Wtr-Wdyによって求める。
また、タイヤ特性算出部は、タイヤ50の損失仕事量Wr(kJ)を、総走行距離∫ωtr×Rtrで除してタイヤ50の1km走行当たりの損失仕事量Wt(kJ/km)を算出する。
よって、このような制御部によれば、所望の車速スケジュールで自動車を走行させたときの、タイヤ50の1km走行当たりの損失仕事量Wtを、タイヤ単体で算出することができる。
以下、このようなタイヤ評価システムを用いた自動車のタイヤ毎のエネルギー消費量の算出動作について説明する。
まず、タイヤの省エネ性能を評価するために、当該タイヤを装着した自動車の燃費を算出する場合の動作を説明する。
この場合、まず、図3に示すようなシャシーダイナモメータを用いて、標準となるタイヤを装着した自動車の燃費(km/L)と、当該自動車の1リットルの燃料が行った車両仕事WF(kJ/L)と、当該自動車の1kmを走行するのに要した車両仕事WD(kJ/km)を測定する。
ここで、図示するように、シャシーダイナモメータは、自動車の台上試験を行う装置であり、自動車の駆動輪(図では前輪タイヤ)が載置されるローラ301、ローラ301を回転駆動するモータ302、モータ302のフレームの両側に各々連結した2つのアーム303、ロードセル304、自動車の排ガスの成分分析を行うガス分析計305、制御/測定装置306、ローラ301の回転速度を検出する回転計307とを有する。なお、図示したシャシーダイナモメータは、前輪駆動車用のシャシーダイナモメータであり、四輪駆動車の試験を行う場合には前輪後輪のそれぞれに対してローラ301、モータ302、アーム303、ロードセル304、回転計307が設けられる。
以下、このようなシャシーダイナモメータを用いた、燃費F(km/L)と、1リットルの燃料が行った車両仕事WF(kJ /L)と、1kmを走行するのに要した車両仕事WD(kJ/km)の測定動作について説明する。
まず、当該測定において、試験者は、自動車を所定の車速スケジュールに従った車速で運転する。
ここで、車速スケジュールとしては、図4aからfに示す都内渋滞路走行時を模擬する車速スケジュール、都内一般道走行時を模擬する車速スケジュール、10・15モードの車速スケジュール、JC08モードの車速スケジュール、地方道走行時を模擬する車速スケジュール、高速道走行時を模擬する車速スケジュールなどを用いる。
駆動力FVは、ロードセル304で検出した力のローラ301の表面接線方向の力への換算値をF1、ローラ301のメカロス等の寄生トルクのローラ301の表面接線方向の力への換算値をF2、シャシーダイナモメータの回転系の慣性モーメントをIMとして、
FV=F1+F2+(IM×ローラの角加速度/ローラの半径)
などとして求める。
ここで、燃費F(km/L)は、
全走行距離(km)/全燃料消費量(L)として求まり、
全走行距離(km)/全燃料消費量(L)
=1リットルの燃料が行った車両仕事WF/1kmを走行するのに要した車両仕事WD
が成り立つ。
ただし、このような燃費F(km/L)と、1リットルの燃料が行った車両仕事WF(kJ /L)と、1kmを走行するのに要した車両仕事WD(kJ/km)は、シャシーダイナモメータを用いずに、標準となるタイヤを装着した自動車を、路上で実走行させて測定するようにしてもよい。
そして、求めたWF(kJ/L)と、WD(kJ/km)を、タイヤ評価システムの制御部200の燃費/電費算出部222に設定する。
そして、次に、以上のようなシャシーダイナモメータを用いた測定に用いた標準的なタイヤと、当該標準的なタイヤと異なる、省エネ性能を評価するタイヤのそれぞれをタイヤ評価システムのタイヤ試験装置100に装着し、上述のように制御部200で車速スケジュールに従った制御と測定を行い、測定部220の仕事算出部221でタイヤの1km走行当たりの損失仕事量Wt(kJ/km)を算出する。
但し、ΔWt = n×( Wt_tgt - Wt_std)
nは、自動車の駆動輪数
ここで、シャシーダイナモメータを用いて測定した、1kmを走行するのに要した車両仕事WD(kJ/km)には、標準的なタイヤの損失仕事量Wt_std(kJ/km)の他に自動車の駆動系等による損失仕事量Wm(kJ/km)が含まれているので、
WD = (n×Wt_std) + Wmと表すことができる。
WD_tgt =(n×Wt_tgt)+ Wmとなることが期待できる。
WD +ΔWt =(n×Wt_std)+ Wm+(n×ΔWt)
=(n×Wt_tgt)+ Wmとなるので、上述のように、
F_tgt = WF /( WD + ΔWt )
によって、省エネ性能を評価するタイヤを自動車に装着したときの燃費F_tgt(km/L)が算出できることとなる。
以上、省エネ性能を評価するタイヤを装着した自動車の燃費を算出する動作について説明した。
次に、省エネ性能を評価するタイヤを装着した電気自動車の電費を算出する場合の動作について説明する。
ここで、電気自動車の電費A(Wh/km)は次式によって定義される。
A(Wh/km)=充電電力量(Wh)/1充電走行距離LE(km)
=1kmを走行するのに要した車両仕事WD(kJ/km)/1Whの電力で行った車両仕事WE(kJ/Wh)
そこで、電費の算出動作では、まず、標準タイヤを装着した自動車のWD(kJ/km)とWE(kJ/Wh)を、上述したシャシーダイナモメータを用いて、または、路上を実走行させて、燃料消費量の代わりに電力消費量を計測することにより算出し、測定部220の燃費/電費算出部222に設定する。また、WD/WEを、標準タイヤを装着した自動車の電費A(Wh/km)として算出する。
A_tgt = (WD + ΔWt)/WE
但し、ΔWt = n×( Wt_tgt - Wt_std)
として算出し出力する。
LE_tgt = WB /A_tgt
により算出し出力するようにしてもよい。
すなわち、この場合には、以上のシャシーダイナモメータを用いた測定を車速スケジュールとしてJC08モードを用いて行う。また、この測定においては、WD(kJ/km)とWE(kJ/Wh)の算出に必要な、車速スケジュールに従った走行期間中の総電力消費量を、自動車メーカより公表されている交流電力消費率AE(Wh/km)に走行距離を乗じて求めるようにしてよい。
また、自動車の実質バッテリ容量WBを、
WB = AE × LEとして求める。
そして、測定部220の燃費/電費算出部222では、さらに、省エネ性能を評価するタイヤを装着した自動車のJC08モードにおける1充電走行距離LE_tgt(km)を、
LE_tgt = WB /A_tgtにより算出し出力するようにする。
以上、本発明の実施形態について説明した。
Claims (7)
- 所定の自動車に評価対象のタイヤを装着した場合の当該所定の自動車の燃費を推定するタイヤ評価方法であって、
所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車を所定の車速スケジュールに従った車速で走行させて、当該所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車の、所定の単位容量の燃料が行った仕事量である車両仕事WFと、所定の単位距離を走行するのに要した仕事量である車両仕事WDとを測定する第1のステップと、
タイヤの単体試験を行うタイヤ試験装置を用いて、前記車速スケジュールに従った車速相当の回転速度で回転した場合における、前記所定の種類のタイヤの前記単位距離を走行する際の損失仕事量WT_stdと、前記評価対象のタイヤの前記単位距離を走行する際の損失仕事量WT_tgtとを各々測定する第2のステップと、
損失仕事量WT_stdと損失仕事量WT_tgtとの差から見積もられる、自動車のタイヤを前記所定の種類のタイヤから前記評価対象のタイヤに変更した場合の自動車が所定の単位距離を走行するのに要する車両仕事の変化分をΔWTとして、
A=車両仕事WF/(車両仕事WD+ΔWT)
によって、前記評価対象タイヤを装着した前記所定の自動車の燃費の推定値Aを算出する第3のステップとを有することを特徴とするタイヤ評価方法。
- 電気自動車である所定の自動車に評価対象のタイヤを装着した場合の当該所定の自動車の電費を推定するタイヤ評価方法であって、
所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車を所定の車速スケジュールに従った車速で走行させて、当該所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車の、所定の単位電力で行った仕事量である車両仕事WEと、所定の単位距離を走行するのに要した仕事量である車両仕事WDとを測定する第1のステップと、
タイヤの単体試験を行うタイヤ試験装置を用いて、前記車速スケジュールに従った車速相当の回転速度で回転した場合における、前記所定の種類のタイヤの前記単位距離を走行する際の損失仕事量WT_stdと、前記評価対象のタイヤの前記単位距離を走行する際の損失仕事量WT_tgtとを各々測定する第2のステップと、
損失仕事量WT_stdと損失仕事量WT_tgtとの差から見積もられる、自動車のタイヤを前記所定の種類のタイヤから前記評価対象のタイヤに変更した場合の自動車が所定の単位距離を走行するのに要する車両仕事の変化分をΔWTとして、
A=(車両仕事WD+ΔWT)/車両仕事WE
によって、前記評価対象タイヤを装着した前記所定の自動車の電費Aの推定値を算出する第3のステップとを有することを特徴とするタイヤ評価方法。
- 請求項1または2記載のタイヤ評価方法であって、
前記所定の自動車の駆動輪数をnとして、
ΔWT=n×(損失仕事量WT_tgt-損失仕事量WT_std)
であることを特徴とするタイヤ評価方法。
- 請求項1、2または3記載のタイヤ評価方法であって、
前記第1のステップの前記各測定は、自動車のタイヤが載置されるローラを備え、前記ローラの回転速度と、前記ローラに加わる力を計測するシャシーダイナモメータを用いて、前記所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車の前記所定の種類のタイヤを前記ローラに載置した状態で、前記ローラを介して当該所定の自動車に実走行時相当の負荷を加えながら、当該所定の自動車を前記所定の車速スケジュールに従った車速で走行させて行うものであり、
前記第2のステップで前記タイヤの単体試験を行う前記タイヤ試験装置は、タイヤを回転駆動しつつ、前記のタイヤに当接するタイヤ用ローラを介して前記のタイヤに負荷を加えながら、前記タイヤの回転速度と前記タイヤに加わる力と前記タイヤ用ローラの回転速度と前記タイヤ用ローラに加わる力を計測するものであることを特徴とするタイヤ評価方法。
- 所定の自動車に評価対象のタイヤを装着した場合の当該所定の自動車の燃費を推定するタイヤ評価システムであって、
試験対象のタイヤを回転駆動しつつ、前記試験対象のタイヤに当接するローラを介して前記試験対象のタイヤに負荷を加えながら、前記試験対象のタイヤの回転速度と前記試験対象のタイヤに加わる力と前記ローラの回転速度と前記ローラに加わる力を計測するタイヤ試験装置と、
前記タイヤ試験装置の試験対象のタイヤの回転速度と前記試験対象のタイヤに加える負荷とを、所定の車速スケジュールに従った車速相当の回転速度と、当該試験対象のタイヤを装着した前記所定の自動車の実走行時相当の負荷とに制御しつつ、前記タイヤ試験装置で測定した前記試験対象のタイヤに加わる力と前記試験対象のタイヤの回転速度に応じて求まる前記タイヤの仕事量と、前記ローラに加わる力と前記ローラの回転速度に応じて求まるローラの仕事量との差を、試験対象のタイヤの損失仕事量として算出する損失仕事量測定手段と、
エネルギー消費効率推定手段とを有し、
当該エネルギー消費効率推定手段は、
前記損失仕事量算出手段が、所定の種類のタイヤを前記試験対象のタイヤとして算出した損失仕事量から求まる前記所定の種類のタイヤで所定距離を走行する際の損失仕事量WT_stdと、前記評価対象のタイヤを前記試験対象のタイヤとして算出した損失仕事量から求まる前記評価対象のタイヤで所定距離を走行する際の損失仕事量WT_tgtとの差から、自動車のタイヤを前記所定の種類のタイヤから前記評価対象のタイヤに変更した場合の自動車が所定の単位距離を走行するのに要する車両仕事の変化分をΔWTとして求めると共に、
設定された前記所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車の、前記所定の車速スケジュールに従った車速で走行したときの所定の単位容量の燃料が行った仕事量である車両仕事WFと、設定された前記所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車の、前記所定の車速スケジュールに従った車速で走行したときの所定の単位距離を走行するのに要した仕事量である車両仕事WDとに従って、
A=車両仕事WF/(車両仕事WD+ΔWT)
によって、前記評価対象タイヤを装着した前記所定の自動車の燃費の推定値Aを算出することを特徴とするタイヤ評価システム。
- 電気自動車である所定の自動車に評価対象のタイヤを装着した場合の当該所定の自動車の電費を推定するタイヤ評価システムであって、
試験対象のタイヤを回転駆動しつつ、前記試験対象のタイヤに当接するローラを介して前記試験対象のタイヤに負荷を加えながら、前記試験対象のタイヤの回転速度と前記試験対象のタイヤに加わる力と前記ローラの回転速度と前記ローラに加わる力を計測するタイヤ試験装置と、
前記タイヤ試験装置の試験対象のタイヤの回転速度と前記試験対象のタイヤに加える負荷とを、所定の車速スケジュールに従った車速相当の回転速度と、当該試験対象のタイヤを装着した前記所定の自動車の実走行時相当の負荷とに制御しつつ、前記タイヤ試験装置で測定した前記試験対象のタイヤに加わる力と前記試験対象のタイヤの回転速度に応じて求まる前記タイヤの仕事量と、前記ローラに加わる力と前記ローラの回転速度に応じて求まるローラの仕事量との差を、試験対象のタイヤの損失仕事量として算出する損失仕事量測定手段と、
エネルギー消費効率推定手段とを有し、
当該エネルギー消費効率推定手段は、
前記損失仕事量算出手段が、所定の種類のタイヤを前記試験対象のタイヤとして算出した損失仕事量から求まる前記所定の種類のタイヤで所定距離を走行する際の損失仕事量WT_stdと、前記評価対象のタイヤを前記試験対象のタイヤとして算出した損失仕事量から求まる前記評価対象のタイヤで所定距離を走行する際の損失仕事量WT_tgtとの差から、自動車のタイヤを前記所定の種類のタイヤから前記評価対象のタイヤに変更した場合の自動車が所定の単位距離を走行するのに要する車両仕事の変化分をΔWTとして求めると共に、
設定された前記所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車の、前記所定の車速スケジュールに従った車速で走行したときの所定の単位電力で行った仕事量である車両仕事WEと、設定された前記所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車の、前記所定の車速スケジュールに従った車速で走行したときの所定の単位距離を走行するのに要した仕事量である車両仕事WDとに従って、
A=(車両仕事WD+ΔWT)/車両仕事WE
によって、前記評価対象タイヤを装着した前記所定の自動車の電費の推定値Aを算出することを特徴とするタイヤ評価システム。
- 請求項5または6記載のタイヤ評価システムであって、
前記エネルギー消費効率推定手段は、前記所定の自動車の駆動輪数をnとして、前記ΔWTを、
ΔWT=n×(損失仕事量WT_tgt-損失仕事量WT_std)
によって算出する特徴とするタイヤ評価システム。
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