JP5875078B2 - タイヤ評価方法及びタイヤ評価システム - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤの、燃費や電費などの自動車のエネルギー消費に関する性能を評価する技術に関するものである。
燃費や電費などの自動車のエネルギー消費を測定する技術としては、自動車のシャシーダイナモメータを用いた台上試験によって、当該自動車の燃費を算出する技術が知られている(たとえば、特許文献1)。ここで、この技術では、シャシーダイナモメータを用いて実走行時相当の走行抵抗を加えた状態で、自動車を所定の車速スケジュールに従った車速で走行させながら燃料消費量を測定し、測定した燃料消量と走行距離とに基づいて、当該自動車の燃費を算出している。
また、シャシーダイナモメータを用いて実走行時相当の走行抵抗を加えながら自動車を所定の車速スケジュールに従った車速で走行させ、シャシーダイナモメータで測定した自動車の駆動力に基づいて、自動車の仕事率や仕事量を算出する技術も知られている(たとえば、特許文献2)。
また、自動車に装着しないタイヤ単体の状態で、タイヤの損失仕事率や損失仕事量を測定することのできるタイヤ試験装置の技術も知られている(たとえば、特許文献3)。
特開平11-14505号公報 特開2010-78384号公報 特開2011-127953号公報
前記シャシーダイナモメータを用いて燃費を算出する技術によれば、タイヤの自動車の燃費性能/電費性能などのエネルギー消費への影響を評価する場合、評価する各種類のタイヤについて、当該タイヤを自動車に装着した状態でシャシーダイナモメータを用いた測定を行わなければならず、測定作業の負担が大きい。
また、各種類のタイヤについてシャシーダイナモメータを用いて行う測定の各回において、タイヤ以外のエネルギー消費に関わる条件(自動車の駆動系の温度その他)を厳密に一致させることは困難であり、この結果、タイヤの種類毎の自動車のエネルギー消費への影響のみを分離して評価することが充分にできなかった。
そこで、本発明は、より測定作業の負担が少なく、タイヤの自動車の燃費性能/電費性能などのエネルギー消費への影響を評価できるようにすることを課題とする。
前記課題達成のために、本発明は、所定の自動車に評価対象のタイヤを装着した場合の当該所定の自動車の燃費を推定するタイヤ評価方法として、所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車を所定の車速スケジュールに従った車速で走行させて、当該所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車の、所定の単位容量の燃料が行った仕事量である車両仕事WFと、所定の単位距離を走行するのに要した仕事量である車両仕事WDとを測定する第1のステップと、タイヤの単体試験を行うタイヤ試験装置を用いて、前記車速スケジュールに従った車速相当の回転速度で回転した場合における、前記所定の種類のタイヤの前記単位距離を走行する際の損失仕事量WT_stdと、前記評価対象のタイヤの前記単位距離を走行する際の損失仕事量WT_tgtとを各々測定する第2のステップと、損失仕事量WT_stdと損失仕事量WT_tgtとの差から見積もられる、自動車のタイヤを前記所定の種類のタイヤから前記評価対象のタイヤに変更した場合の自動車が所定の単位距離を走行するのに要する車両仕事の変化分をΔWTとして、
A=車両仕事WF/(車両仕事WD+ΔWT)
によって、前記評価対象タイヤを装着した前記所定の自動車の燃費の推定値Aを算出する第3のステップとを有するタイヤ評価方法を提供する。
また、前記課題達成のために、本発明は、電気自動車である所定の自動車に評価対象のタイヤを装着した場合の当該所定の自動車の電費を推定するタイヤ評価方法として、所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車を所定の車速スケジュールに従った車速で走行させて、所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車の、所定の単位電力で行った仕事量である車両仕事WEと、所定の単位距離を走行するのに要した仕事量である車両仕事WDとを測定する第1のステップと、タイヤの単体試験を行うタイヤ試験装置を用いて、前記車速スケジュールに従った車速相当の回転速度で回転した場合における、前記所定の種類のタイヤの前記単位距離を走行する際の損失仕事量WT_stdと、前記評価対象のタイヤの前記単位距離を走行する際の損失仕事量WT_tgtとを各々測定する第2のステップと、損失仕事量WT_stdと損失仕事量WT_tgtとの差から見積もられる、自動車のタイヤを前記所定の種類のタイヤから前記評価対象のタイヤに変更した場合の自動車が所定の単位距離を走行するのに要する車両仕事の変化分をΔWTとして、
A=(車両仕事WD+ΔWT)/車両仕事WE
によって、前記評価対象タイヤを装着した前記所定の自動車の電費Aの推定値を算出する第3のステップとを有するタイヤ評価方法を提供する。
ここで、以上のタイヤ評価方法においては、前記所定の自動車の駆動輪数をnとして、
ΔWT=n×(損失仕事量WT_tgt-損失仕事量WT_std)
とするようにしてもよい。
なお、以上のタイヤ評価方法において、前記第1のステップの前記各測定は、自動車のタイヤが載置されるローラを備え、前記ローラの回転速度と、前記ローラに加わる力を計測するシャシーダイナモメータを用いて、前記所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車の前記所定の種類のタイヤを前記ローラに載置した状態で、前記ローラを介して当該所定の自動車に実走行時相当の負荷を加えながら、当該所定の自動車を前記所定の車速スケジュールに従った車速で走行させて行うものであってよく、前記タイヤ試験装置は、たとえば、タイヤを回転駆動しつつ、前記のタイヤに当接するタイヤ用ローラを介して前記のタイヤに負荷を加えながら、前記タイヤの回転速度と前記タイヤに加わる力と前記タイヤ用ローラの回転速度と前記タイヤ用ローラに加わる力を計測するものである。
また、前記課題達成のために、本発明は、所定の自動車に評価対象のタイヤを装着した場合の当該所定の自動車の燃費を推定するタイヤ評価システムとして、試験対象のタイヤを回転駆動しつつ、前記試験対象のタイヤに当接するローラを介して前記試験対象のタイヤに負荷を加えながら、前記試験対象のタイヤの回転速度と前記試験対象のタイヤに加わる力と前記ローラの回転速度と前記ローラに加わる力を計測するタイヤ試験装置と、前記タイヤ試験装置の試験対象のタイヤの回転速度と前記試験対象のタイヤに加える負荷とを、所定の車速スケジュールに従った車速相当の回転速度と、当該試験対象のタイヤを装着した前記所定の自動車の実走行時相当の負荷とに制御しつつ、前記タイヤ試験装置で測定した前記試験対象のタイヤに加わる力と前記試験対象のタイヤの回転速度に応じて求まる前記タイヤの仕事量と、前記ローラに加わる力と前記ローラの回転速度に応じて求まるローラの仕事量との差を、試験対象のタイヤの損失仕事量として算出する損失仕事量測定手段と、エネルギー消費効率推定手段とを備えたタイヤ評価システムを提供する。ただし、当該エネルギー消費効率推定手段は、前記損失仕事量算出手段が、所定の種類のタイヤを前記試験対象のタイヤとして算出した損失仕事量から求まる前記所定の種類のタイヤで所定距離を走行する際の損失仕事量WT_stdと、前記評価対象のタイヤを前記試験対象のタイヤとして算出した損失仕事量から求まる前記評価対象のタイヤで所定距離を走行する際の損失仕事量WT_tgtとの差から、自動車のタイヤを前記所定の種類のタイヤから前記評価対象のタイヤに変更した場合の自動車が所定の単位距離を走行するのに要する車両仕事の変化分をΔWTとして求めると共に、設定された前記所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車の、前記所定の車速スケジュールに従った車速で走行したときの所定の単位容量の燃料が行った仕事量である車両仕事WFと、設定された前記所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車の、前記所定の車速スケジュールに従った車速で走行したときの所定の単位距離を走行するのに要した仕事量である車両仕事WDとに従って、
A=車両仕事WF/(車両仕事WD+ΔWT)
によって、前記評価対象タイヤを装着した前記所定の自動車の燃費の推定値Aを算出するものである。
また、前記課題達成のために、本発明は、電気自動車である所定の自動車に評価対象のタイヤを装着した場合の当該所定の自動車の電費を推定するタイヤ評価システムとして、試験対象のタイヤを回転駆動しつつ、前記試験対象のタイヤに当接するローラを介して前記試験対象のタイヤに負荷を加えながら、前記試験対象のタイヤの回転速度と前記試験対象のタイヤに加わる力と前記ローラの回転速度と前記ローラに加わる力を計測するタイヤ試験装置と、前記タイヤ試験装置の試験対象のタイヤの回転速度と前記試験対象のタイヤに加える負荷とを、所定の車速スケジュールに従った車速相当の回転速度と、当該試験対象のタイヤを装着した前記所定の自動車の実走行時相当の負荷とに制御しつつ、前記タイヤ試験装置で測定した前記試験対象のタイヤに加わる力と前記試験対象のタイヤの回転速度に応じて求まる前記タイヤの仕事量と、前記ローラに加わる力と前記ローラの回転速度に応じて求まるローラの仕事量との差を、試験対象のタイヤの損失仕事量として算出する損失仕事量測定手段と、エネルギー消費効率推定手段とを備えたタイヤ評価システムを提供する。但し、当該エネルギー消費効率推定手段は、前記損失仕事量算出手段が、所定の種類のタイヤを前記試験対象のタイヤとして算出した損失仕事量から求まる前記所定の種類のタイヤで所定距離を走行する際の損失仕事量WT_stdと、前記評価対象のタイヤを前記試験対象のタイヤとして算出した損失仕事量から求まる前記評価対象のタイヤで所定距離を走行する際の損失仕事量WT_tgtとの差から、自動車のタイヤを前記所定の種類のタイヤから前記評価対象のタイヤに変更した場合の自動車が所定の単位距離を走行するのに要する車両仕事の変化分をΔWTとして求めると共に、設定された前記所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車の、前記所定の車速スケジュールに従った車速で走行したときの所定の単位電力で行った仕事量である車両仕事WEと、設定された前記所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車の、前記所定の車速スケジュールに従った車速で走行したときの所定の単位距離を走行するのに要した仕事量である車両仕事WDとに従って、
A=(車両仕事WD+ΔWT)/車両仕事WE
によって、前記評価対象タイヤを装着した前記所定の自動車の電費の推定値Aを算出するものである。
ここで、以上のタイヤ評価システムにおいて、前記エネルギー消費効率推定手段は、前記所定の自動車の駆動輪数をnとして、前記ΔWTを、
ΔWT=n×(損失仕事量WT_tgt-損失仕事量WT_std)
によって算出するようにしてもよい。
以上のようなタイヤ評価方法やタイヤ評価システムによれば、各評価対象のタイヤの各々について、当該評価対象のタイヤを実際に自動車に装着してシャシーダイナモメータを用いた測定を行わなくても、各評価対象のタイヤの単体試験を行うだけで、所定の自動車に評価対象タイヤを装着した場合の燃費や電費を算出することができ、測定作業の負担が軽減される。
また、タイヤ以外の燃費や電費に関わる条件を一致させて、各評価対象タイヤを自動車に装着した場合の燃費や電費を算出することができるので、各評価対象タイヤの自動車のエネルギー消費への影響の相違のみを分離して評価することができる。
以上のように、本発明によれば、より測定作業の負担が少なく、タイヤの自動車の燃費性能/電費性能などのエネルギー消費への影響を評価できるようになる。
本発明の実施形態に係るタイヤ評価システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るタイヤ試験装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態において用いるシャシーダイナモメータの構成を示す図である。 本発明の実施形態において用いる車速スケジュールの例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態に係るタイヤ評価システムの構成を示す
図示するように、タイヤ評価システムは、タイヤ試験装置100と、制御部200とより構成される。
まず、タイヤ試験装置の詳細について説明する。
図2a1-a4にタイヤ試験装置の構成を示す。
ここで、図2a4はタイヤ試験装置の斜視図であり、図2a4中に示すように上下前後左右を定義するものとして、図2a1はタイヤ試験装置を右方より見たようすを、図2a2はタイヤ試験装置を上方より見たようすを、図2a3はタイヤ試験装置を左方より見たようすを表している。
タイヤ試験装置はタイヤの単体試験を行う装置であり、図示するように、ベース1、ローラ2、ローラ2に連結されたローラシャフト3、ローラシャフト3を回動可能に支持する、ベース1に固定されたローラシャフト軸受4、ローラシャフト3に加わる軸回り(捻れ方向)のトルクを検出するローラ軸トルク計5、ローラシャフト3の回転速度を検出するローラ回転計6、ローラシャフト3に固定されたローラ用プーリ7、ベース1に固定されたローラモータ8、ローラモータ8の回転軸に固定されたローラモータプーリ9とローラ用プーリ7とに巻回されたローラ用ベルト10とを備えている。そして、このような構成によって、ローラモータ8の発生トルクがローラ2に伝達され、ローラモータ8の回転に伴いローラ2が回転するようになっている。
また、タイヤ試験装置は、ベース1に対して前後に移動可能に、二本のガイドシャフト11により支持されたステージ12を備えている。
そして、ステージ12上には、被試験体であるタイヤ50が一端に固定されるタイヤシャフト13、タイヤシャフト13を回動可能に支持する、ステージ12に固定されたタイヤシャフト軸受14、タイヤシャフト13に加わる軸回り(捻れ方向)のトルクを検出するタイヤ軸トルク計15、タイヤシャフト13の回転速度を検出するタイヤ回転計16、タイヤシャフト13に固定されたタイヤ用プーリ17、ステージ12に固定されたタイヤモータ18、タイヤモータ18の回転軸に固定されたタイヤモータプーリ19とタイヤ用プーリ17とに巻回されたタイヤ用ベルト20とを備えている。そして、このような構成によって、タイヤモータ18の発生トルクがタイヤ50に伝達され、タイヤモータ18の回転に伴いタイヤ50が回転するようになっている。
また、タイヤ試験装置は、図2bに示すように、ベース1の内部にアクチュエータ21を備えており、アクチュエータ21で、ステージ12の下部を押し引きすることにより、ステージ12をベース1に対して前後方向に移動したり、タイヤ50の周面をローラ2の周面に任意の力で押しつけて圧接することができるようになっている。
ここで、このような構成によれば、タイヤ50の周面をローラ2の周面に任意の力で圧接した状態で、タイヤモータ18とローラモータ8との発生トルクを制御することにより、タイヤ50を所望の回転速度で、所望の負荷を与えながら回転することができるようになる。
図1に戻り、次に、制御部200の詳細について説明する。
図示するように、制御部200は、試験実行制御部210と測定部220とを備えている。
そして、試験実行制御部210は、回転速度算出部211、タイヤトルク制御部212、負荷算出部213、ローラトルク制御部214、荷重制御部215を備えている。
また、測定部220は仕事算出部221と燃費/電費算出部222とを備えている。
ここで、試験実行制御部210の、荷重制御部215は、アクチュエータ21を制御して、タイヤ50のローラ2に対する荷重Lmを、タイヤ50を使用する車両として仮想した仮想車両の重量WG相当の荷重に制御する。
また、回転速度算出部211は、各時点において、設定されている車速のスケジュールが規定する現時点の目標車速を求めると共に、求めた目標車速をタイヤ50の角速度に換算し目標角速度として出力する。タイヤトルク制御部212は、回転速度算出部211が出力した目標角速度と、タイヤ回転計16で計測した現在のタイヤ50の角速度ωtrとの偏差が無くなるように、PI制御やPID制御によって、タイヤモータ18の発生トルクを制御する。
負荷算出部213は、ローラ回転計6で計測した現在のローラ2の角速度ωdyや角速度ωdyの変化より求まる角加速度に基づいて、タイヤ50を使用する車両として仮想した仮想車両の走行状態を求め、求めた走行状態で仮想車両が実走行しているとき相当の、空気抵抗や加速抵抗等の各種抵抗を含んだ走行抵抗を目標負荷として算出する。そして、ローラトルク制御部214は、負荷算出部213が算出した目標負荷と、ローラ軸トルク計5が検出したトルクTdyより求まる現在ローラがタイヤ50に与えている負荷との偏差が無くなるように、PI制御やPID制御によって、ローラモータ8の発生トルクを制御する。
次に、測定部220の仕事算出部221は、以下のようにして、タイヤ50の1km走行当たりの損失仕事量を算出する。
ここで、ローラ軸トルク計5が検出したトルクをTdy、ローラの軸受の転がり抵抗やローラの風損抵抗などの、ローラ軸トルク計5で計測できない潜在的なトルクの損失である寄生トルクをTpldy、ローラ2の慣性モーメントをIdy、ローラ回転計6で計測した現在のローラ2の角速度をωdy、ローラ2の角速度ωdyより求まるローラ2の角加速度をδdy、ローラ2の半径をRdyとする。
また、タイヤ軸トルク計15が検出したトルクをTtr、タイヤの軸受の転がり抵抗やタイヤの風損抵抗などの、タイヤ軸トルク計15で計測できない潜在的なトルクの損失である寄生トルクをTpltr、タイヤ50の慣性モーメントをItr、タイヤ回転計16で計測した現在のタイヤ50の角速度をωtr、タイヤ50の角速度ωtrより求まるタイヤ50の角加速度をδtr、タイヤ50の半径をRtrとする。
この場合、ローラ2の全体のトルクTttldyは、トルクTdyとトルクTpldyと、ローラ2の回転慣性トルクIdy×δdyの和となり、タイヤ50の全体のトルクTttltrは、トルクTtrとトルクTpltrと、タイヤ50の回転慣性トルクItr×δtrの和となる。
よって、ローラ2のトルクTttldyを、ローラ2とタイヤ50の接点において接線方向に働く力Fdyに換算すると、
Fdy= (Tdy+Tpldy+Idy×δdy)/Rdyとなり、
タイヤ50のトルクTttltrを、タイヤ50とローラ2の接点において接線方向に働く力Ftrに換算すると、
Ftr= (Ttr+Tpltr+Itr×δtr)/Rtrとなる。
そして、Fdyはローラ2がタイヤ50から吸収する力と考えられ、タイヤ損失がなければFdyとFtrは一致することになるので、仕事算出部221は、タイヤ50の損失抵抗/転がり抵抗Frを
Fr=Ftr-Fdyによって求める。
次に、ローラ2の仕事率Pdyは、ローラ2のトルクTttldyとローラ2の角速度ωdyの積により求まり、タイヤ50の仕事率Ptrは、タイヤ50のトルクTttltrとタイヤ50の角速度ωtrの積により求まるので、各仕事率は、
Pdy= (Tdy+Tpldy+Idy×δdy)×ωdy
Ptr= (Ttr+Tpltr+Itr×δtr)×ωtr
となる。
なお、ローラ2の仕事率Pdyは、Fdyによる仕事の仕事率Fdy×Rdy×ωdy、タイヤ50の仕事率PtrはFtrによる仕事の仕事率Ftr×Rtr×ωtrと捉えても同じであり、
Pdy= (Tdy+Tpldy+Idy×δdy)×ωdy
Ptr= (Ttr+Tpltr+Itr×δtr)×ωtr
と同じ式となる。
そして、タイヤ損失がなければPdyとPtrは一致するので、仕事算出部221は、タイヤ50の損失仕事率Prを、
Pr=Ptr-Pdyによって求める。
次に、ローラ2の仕事量Wdyは、ローラ2の仕事率Pdyの積分値として求まり、タイヤ50の仕事量Wtrはタイヤ50の仕事率Ptrの積分値として求まるので、
Wdy=∫Pdy
Wtr=∫Ptr
となる。
そこで、仕事算出部221は、タイヤ50の損失仕事量Wr(kJ)を
Wr=Wtr-Wdyによって求める。
また、タイヤ特性算出部は、タイヤ50の損失仕事量Wr(kJ)を、総走行距離∫ωtr×Rtrで除してタイヤ50の1km走行当たりの損失仕事量Wt(kJ/km)を算出する。
よって、このような制御部によれば、所望の車速スケジュールで自動車を走行させたときの、タイヤ50の1km走行当たりの損失仕事量Wtを、タイヤ単体で算出することができる。
以下、このようなタイヤ評価システムを用いた自動車のタイヤ毎のエネルギー消費量の算出動作について説明する。
まず、タイヤの省エネ性能を評価するために、当該タイヤを装着した自動車の燃費を算出する場合の動作を説明する。
この場合、まず、図3に示すようなシャシーダイナモメータを用いて、標準となるタイヤを装着した自動車の燃費(km/L)と、当該自動車の1リットルの燃料が行った車両仕事WF(kJ/L)と、当該自動車の1kmを走行するのに要した車両仕事WD(kJ/km)を測定する。
ここで、図示するように、シャシーダイナモメータは、自動車の台上試験を行う装置であり、自動車の駆動輪(図では前輪タイヤ)が載置されるローラ301、ローラ301を回転駆動するモータ302、モータ302のフレームの両側に各々連結した2つのアーム303、ロードセル304、自動車の排ガスの成分分析を行うガス分析計305、制御/測定装置306、ローラ301の回転速度を検出する回転計307とを有する。なお、図示したシャシーダイナモメータは、前輪駆動車用のシャシーダイナモメータであり、四輪駆動車の試験を行う場合には前輪後輪のそれぞれに対してローラ301、モータ302、アーム303、ロードセル304、回転計307が設けられる。
そして、モータ302は揺動自在に支持されており、モータ302の揺動に伴いアーム303に加わる力をロードセル304で検出することにより、自動車の駆動輪とローラ301との間で作用する力を計測できるようになっている。
以下、このようなシャシーダイナモメータを用いた、燃費F(km/L)と、1リットルの燃料が行った車両仕事WF(kJ /L)と、1kmを走行するのに要した車両仕事WD(kJ/km)の測定動作について説明する。
まず、当該測定において、試験者は、自動車を所定の車速スケジュールに従った車速で運転する。
ここで、車速スケジュールとしては、図4aからfに示す都内渋滞路走行時を模擬する車速スケジュール、都内一般道走行時を模擬する車速スケジュール、10・15モードの車速スケジュール、JC08モードの車速スケジュール、地方道走行時を模擬する車速スケジュール、高速道走行時を模擬する車速スケジュールなどを用いる。
一方、自動車がこのような車速スケジュールに従った車速で運転されている期間中、制御/測定装置306は、モータ302を制御して、現在のローラ1の角速度や角加速度に基づいて、自動車の走行状態を求め、求めた走行状態における、自動車の空気抵抗や加速抵抗等の各種抵抗を含んだ走行抵抗相当の負荷をローラ301を介して自動車のタイヤに加える。
また、制御/測定装置306は、ロードセル304で検出した力に基づいて、自動車の駆動力FVを算出する。
駆動力FVは、ロードセル304で検出した力のローラ301の表面接線方向の力への換算値をF1、ローラ301のメカロス等の寄生トルクのローラ301の表面接線方向の力への換算値をF2、シャシーダイナモメータの回転系の慣性モーメントをIMとして、
FV=F1+F2+(IM×ローラの角加速度/ローラの半径)
などとして求める。
そして、ローラ301の回転速度より求まる自動車車速をVとして、車速スケジュールに従った走行期間のFV×Vの総和を車両仕事量Wとして求める。そして、車両仕事量Wをガス分析計305を用いて求めた車速スケジュールに従った走行期間の燃料消費量で除して1リットルの燃料が行った車両仕事WF(kJ/L)として算出する。
また、車両仕事量Wを、ローラ301の回転数等より求まる車速スケジュールに従った走行期間の走行距離で除して、1kmを走行するのに要した車両仕事WD(kJ/km)として算出する。
ここで、燃費F(km/L)は、
全走行距離(km)/全燃料消費量(L)として求まり、
全走行距離(km)/全燃料消費量(L)
=1リットルの燃料が行った車両仕事WF/1kmを走行するのに要した車両仕事WD
が成り立つ。
そこで、制御/測定装置306は、WF(kJ/L)/WD(kJ/km)を、標準的なタイヤを装着したときの自動車の燃費F(km/L)として求める。
ただし、このような燃費F(km/L)と、1リットルの燃料が行った車両仕事WF(kJ /L)と、1kmを走行するのに要した車両仕事WD(kJ/km)は、シャシーダイナモメータを用いずに、標準となるタイヤを装着した自動車を、路上で実走行させて測定するようにしてもよい。
そして、求めたWF(kJ/L)と、WD(kJ/km)を、タイヤ評価システムの制御部200の燃費/電費算出部222に設定する。
そして、次に、以上のようなシャシーダイナモメータを用いた測定に用いた標準的なタイヤと、当該標準的なタイヤと異なる、省エネ性能を評価するタイヤのそれぞれをタイヤ評価システムのタイヤ試験装置100に装着し、上述のように制御部200で車速スケジュールに従った制御と測定を行い、測定部220の仕事算出部221でタイヤの1km走行当たりの損失仕事量Wt(kJ/km)を算出する。
ここで、このタイヤ評価システムを用いた標準的なタイヤと、省エネ性能を評価するタイヤの測定においては、車速スケジュールとして、以上のようなシャシーダイナモメータを用いた測定に用いたものと同じ車速スケジュールを用いる。また、負荷算出部213において、仮想自動車として、以上のようなシャシーダイナモメータを用いた測定に用いた自動車を仮想し、以上のようなシャシーダイナモメータを用いた測定で加えたものと同等の負荷をタイヤに加えるようにする。
そして、標準的なタイヤの1km走行当たりの損失仕事量Wt_std(kJ/km)と、省エネ性能を評価するタイヤの1km走行当たりの損失仕事量Wt_tgt(kJ/km)が算出されたならば、測定部220の燃費/電費算出部222において、次式によって省エネ性能を評価するタイヤを装着したときの燃費F_tgt(km/L)を算出する。
F_tgt = WF / ( WD + ΔWt )
但し、ΔWt = n×( Wt_tgt - Wt_std)
nは、自動車の駆動輪数
ここで、シャシーダイナモメータを用いて測定した、1kmを走行するのに要した車両仕事WD(kJ/km)には、標準的なタイヤの損失仕事量Wt_std(kJ/km)の他に自動車の駆動系等による損失仕事量Wm(kJ/km)が含まれているので、
WD = (n×Wt_std) + Wmと表すことができる。
また、省エネ性能を評価するタイヤを自動車に装着したときの、1kmを走行するのに要する車両仕事WD_tgt(kJ/km)は、自動車の駆動系等による損失仕事量Wmはタイヤによって変化しないので、
WD_tgt =(n×Wt_tgt)+ Wmとなることが期待できる。
そして、
WD +ΔWt =(n×Wt_std)+ Wm+(n×ΔWt)
=(n×Wt_tgt)+ Wmとなるので、上述のように、
F_tgt = WF /( WD + ΔWt )
によって、省エネ性能を評価するタイヤを自動車に装着したときの燃費F_tgt(km/L)が算出できることとなる。
また、常に、タイヤ以外の条件である自動車の駆動系等による損失仕事量Wm(kJ/km)分を常に一定として、評価するタイヤを自動車に装着したときの燃費F_tgt(km/L)を算出することができるので、タイヤのみによる燃費への影響分を分離して評価することができるようになる。
以上、省エネ性能を評価するタイヤを装着した自動車の燃費を算出する動作について説明した。
次に、省エネ性能を評価するタイヤを装着した電気自動車の電費を算出する場合の動作について説明する。
ここで、電気自動車の電費A(Wh/km)は次式によって定義される。
A(Wh/km)=充電電力量(Wh)/1充電走行距離LE(km)
=1kmを走行するのに要した車両仕事WD(kJ/km)/1Whの電力で行った車両仕事WE(kJ/Wh)
そこで、電費の算出動作では、まず、標準タイヤを装着した自動車のWD(kJ/km)とWE(kJ/Wh)を、上述したシャシーダイナモメータを用いて、または、路上を実走行させて、燃料消費量の代わりに電力消費量を計測することにより算出し、測定部220の燃費/電費算出部222に設定する。また、WD/WEを、標準タイヤを装着した自動車の電費A(Wh/km)として算出する。
次に、上述のようにタイヤ評価システムを用いて、Wt_tgt(kJ/km)とWt_std(kJ/km)を求め、省エネ性能を評価するタイヤを装着したときの自動車の電費A_tgt(Wh/km)を、
A_tgt = (WD + ΔWt)/WE
但し、ΔWt = n×( Wt_tgt - Wt_std)
として算出し出力する。
また、自動車の実質バッテリ容量WBを測定部220の燃費/電費算出部222に設定し、燃費/電費算出部222において、省エネ性能を評価するタイヤを装着した自動車の1充電走行距離LE_tgt(km)を、
LE_tgt = WB /A_tgt
により算出し出力するようにしてもよい。
さて、ここで、電気自動車の場合、自動車メーカより、標準タイヤを装着した状態における、JC08モードでの交流電力消費率AE(Wh/km)と、1充電走行距離LE(km)が公表されているので、これらの値を利用して測定を行うようにしてもよい。
すなわち、この場合には、以上のシャシーダイナモメータを用いた測定を車速スケジュールとしてJC08モードを用いて行う。また、この測定においては、WD(kJ/km)とWE(kJ/Wh)の算出に必要な、車速スケジュールに従った走行期間中の総電力消費量を、自動車メーカより公表されている交流電力消費率AE(Wh/km)に走行距離を乗じて求めるようにしてよい。
また、タイヤ評価システムを用いた測定を車速スケジュールとしてJC08モードを用いて行ってJC08モードにおける、省エネ性能を評価するタイヤを装着したときの自動車の電費A_tgt(Wh/km)を求める。
また、自動車の実質バッテリ容量WBを、
WB = AE × LEとして求める。
そして、測定部220の燃費/電費算出部222では、さらに、省エネ性能を評価するタイヤを装着した自動車のJC08モードにおける1充電走行距離LE_tgt(km)を、
LE_tgt = WB /A_tgtにより算出し出力するようにする。
以上、本発明の実施形態について説明した。
1…ベース、2…ローラ、3…ローラシャフト、4…ローラシャフト軸受、5…ローラ軸トルク計、6…ローラ回転計、7…ローラ用プーリ、8…ローラモータ、9…ローラモータプーリ、10…ローラ用ベルト、11…ガイドシャフト、12…ステージ、13…タイヤシャフト、14…タイヤシャフト軸受、15…タイヤ軸トルク計、16…タイヤ回転計、17…タイヤ用プーリ、18…タイヤモータ、19…タイヤモータプーリ、20…タイヤ用ベルト、21…アクチュエータ、50…タイヤ、100…タイヤ試験装置、200…制御部、210…試験実行制御部、211…回転速度算出部、212…タイヤトルク制御部、213…負荷算出部、214…ローラトルク制御部、215…荷重制御部、220…測定部、221…仕事算出部、222…燃費/電費算出部、301…ローラ、302…モータ、303…アーム、304…ロードセル、305…ガス分析計、306…制御/測定装置、307回転計。

Claims (7)

  1. 所定の自動車に評価対象のタイヤを装着した場合の当該所定の自動車の燃費を推定するタイヤ評価方法であって、
    所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車を所定の車速スケジュールに従った車速で走行させて、当該所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車の、所定の単位容量の燃料が行った仕事量である車両仕事WFと、所定の単位距離を走行するのに要した仕事量である車両仕事WDとを測定する第1のステップと、
    タイヤの単体試験を行うタイヤ試験装置を用いて、前記車速スケジュールに従った車速相当の回転速度で回転した場合における、前記所定の種類のタイヤの前記単位距離を走行する際の損失仕事量WT_stdと、前記評価対象のタイヤの前記単位距離を走行する際の損失仕事量WT_tgtとを各々測定する第2のステップと、
    損失仕事量WT_stdと損失仕事量WT_tgtとの差から見積もられる、自動車のタイヤを前記所定の種類のタイヤから前記評価対象のタイヤに変更した場合の自動車が所定の単位距離を走行するのに要する車両仕事の変化分をΔWTとして、
    A=車両仕事WF/(車両仕事WD+ΔWT)
    によって、前記評価対象タイヤを装着した前記所定の自動車の燃費の推定値Aを算出する第3のステップとを有することを特徴とするタイヤ評価方法。
  2. 電気自動車である所定の自動車に評価対象のタイヤを装着した場合の当該所定の自動車の電費を推定するタイヤ評価方法であって、
    所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車を所定の車速スケジュールに従った車速で走行させて、当該所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車の、所定の単位電力で行った仕事量である車両仕事WEと、所定の単位距離を走行するのに要した仕事量である車両仕事WDとを測定する第1のステップと、
    タイヤの単体試験を行うタイヤ試験装置を用いて、前記車速スケジュールに従った車速相当の回転速度で回転した場合における、前記所定の種類のタイヤの前記単位距離を走行する際の損失仕事量WT_stdと、前記評価対象のタイヤの前記単位距離を走行する際の損失仕事量WT_tgtとを各々測定する第2のステップと、
    損失仕事量WT_stdと損失仕事量WT_tgtとの差から見積もられる、自動車のタイヤを前記所定の種類のタイヤから前記評価対象のタイヤに変更した場合の自動車が所定の単位距離を走行するのに要する車両仕事の変化分をΔWTとして、
    A=(車両仕事WD+ΔWT)/車両仕事WE
    によって、前記評価対象タイヤを装着した前記所定の自動車の電費Aの推定値を算出する第3のステップとを有することを特徴とするタイヤ評価方法。
  3. 請求項1または2記載のタイヤ評価方法であって、
    前記所定の自動車の駆動輪数をnとして、
    ΔWT=n×(損失仕事量WT_tgt-損失仕事量WT_std)
    であることを特徴とするタイヤ評価方法。
  4. 請求項1、2または3記載のタイヤ評価方法であって、
    前記第1のステップの前記各測定は、自動車のタイヤが載置されるローラを備え、前記ローラの回転速度と、前記ローラに加わる力を計測するシャシーダイナモメータを用いて、前記所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車の前記所定の種類のタイヤを前記ローラに載置した状態で、前記ローラを介して当該所定の自動車に実走行時相当の負荷を加えながら、当該所定の自動車を前記所定の車速スケジュールに従った車速で走行させて行うものであり、
    前記第2のステップで前記タイヤの単体試験を行う前記タイヤ試験装置は、タイヤを回転駆動しつつ、前記のタイヤに当接するタイヤ用ローラを介して前記のタイヤに負荷を加えながら、前記タイヤの回転速度と前記タイヤに加わる力と前記タイヤ用ローラの回転速度と前記タイヤ用ローラに加わる力を計測するものであることを特徴とするタイヤ評価方法。
  5. 所定の自動車に評価対象のタイヤを装着した場合の当該所定の自動車の燃費を推定するタイヤ評価システムであって、
    試験対象のタイヤを回転駆動しつつ、前記試験対象のタイヤに当接するローラを介して前記試験対象のタイヤに負荷を加えながら、前記試験対象のタイヤの回転速度と前記試験対象のタイヤに加わる力と前記ローラの回転速度と前記ローラに加わる力を計測するタイヤ試験装置と、
    前記タイヤ試験装置の試験対象のタイヤの回転速度と前記試験対象のタイヤに加える負荷とを、所定の車速スケジュールに従った車速相当の回転速度と、当該試験対象のタイヤを装着した前記所定の自動車の実走行時相当の負荷とに制御しつつ、前記タイヤ試験装置で測定した前記試験対象のタイヤに加わる力と前記試験対象のタイヤの回転速度に応じて求まる前記タイヤの仕事量と、前記ローラに加わる力と前記ローラの回転速度に応じて求まるローラの仕事量との差を、試験対象のタイヤの損失仕事量として算出する損失仕事量測定手段と、
    エネルギー消費効率推定手段とを有し、
    当該エネルギー消費効率推定手段は、
    前記損失仕事量算出手段が、所定の種類のタイヤを前記試験対象のタイヤとして算出した損失仕事量から求まる前記所定の種類のタイヤで所定距離を走行する際の損失仕事量WT_stdと、前記評価対象のタイヤを前記試験対象のタイヤとして算出した損失仕事量から求まる前記評価対象のタイヤで所定距離を走行する際の損失仕事量WT_tgtとの差から、自動車のタイヤを前記所定の種類のタイヤから前記評価対象のタイヤに変更した場合の自動車が所定の単位距離を走行するのに要する車両仕事の変化分をΔWTとして求めると共に、
    設定された前記所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車の、前記所定の車速スケジュールに従った車速で走行したときの所定の単位容量の燃料が行った仕事量である車両仕事WFと、設定された前記所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車の、前記所定の車速スケジュールに従った車速で走行したときの所定の単位距離を走行するのに要した仕事量である車両仕事WDとに従って、
    A=車両仕事WF/(車両仕事WD+ΔWT)
    によって、前記評価対象タイヤを装着した前記所定の自動車の燃費の推定値Aを算出することを特徴とするタイヤ評価システム。
  6. 電気自動車である所定の自動車に評価対象のタイヤを装着した場合の当該所定の自動車の電費を推定するタイヤ評価システムであって、
    試験対象のタイヤを回転駆動しつつ、前記試験対象のタイヤに当接するローラを介して前記試験対象のタイヤに負荷を加えながら、前記試験対象のタイヤの回転速度と前記試験対象のタイヤに加わる力と前記ローラの回転速度と前記ローラに加わる力を計測するタイヤ試験装置と、
    前記タイヤ試験装置の試験対象のタイヤの回転速度と前記試験対象のタイヤに加える負荷とを、所定の車速スケジュールに従った車速相当の回転速度と、当該試験対象のタイヤを装着した前記所定の自動車の実走行時相当の負荷とに制御しつつ、前記タイヤ試験装置で測定した前記試験対象のタイヤに加わる力と前記試験対象のタイヤの回転速度に応じて求まる前記タイヤの仕事量と、前記ローラに加わる力と前記ローラの回転速度に応じて求まるローラの仕事量との差を、試験対象のタイヤの損失仕事量として算出する損失仕事量測定手段と、
    エネルギー消費効率推定手段とを有し、
    当該エネルギー消費効率推定手段は、
    前記損失仕事量算出手段が、所定の種類のタイヤを前記試験対象のタイヤとして算出した損失仕事量から求まる前記所定の種類のタイヤで所定距離を走行する際の損失仕事量WT_stdと、前記評価対象のタイヤを前記試験対象のタイヤとして算出した損失仕事量から求まる前記評価対象のタイヤで所定距離を走行する際の損失仕事量WT_tgtとの差から、自動車のタイヤを前記所定の種類のタイヤから前記評価対象のタイヤに変更した場合の自動車が所定の単位距離を走行するのに要する車両仕事の変化分をΔWTとして求めると共に、
    設定された前記所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車の、前記所定の車速スケジュールに従った車速で走行したときの所定の単位電力で行った仕事量である車両仕事WEと、設定された前記所定の種類のタイヤを装着した前記所定の自動車の、前記所定の車速スケジュールに従った車速で走行したときの所定の単位距離を走行するのに要した仕事量である車両仕事WDとに従って、
    A=(車両仕事WD+ΔWT)/車両仕事WE
    によって、前記評価対象タイヤを装着した前記所定の自動車の電費の推定値Aを算出することを特徴とするタイヤ評価システム。
  7. 請求項5または6記載のタイヤ評価システムであって、
    前記エネルギー消費効率推定手段は、前記所定の自動車の駆動輪数をnとして、前記ΔWTを、
    ΔWT=n×(損失仕事量WT_tgt-損失仕事量WT_std)
    によって算出する特徴とするタイヤ評価システム。
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