JP3180259B2 - ドラム型コイル - Google Patents

ドラム型コイル

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JP3180259B2
JP3180259B2 JP12523193A JP12523193A JP3180259B2 JP 3180259 B2 JP3180259 B2 JP 3180259B2 JP 12523193 A JP12523193 A JP 12523193A JP 12523193 A JP12523193 A JP 12523193A JP 3180259 B2 JP3180259 B2 JP 3180259B2
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drum core
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ドラム型コイルのドラ
ムコアを組み込むベースの形状に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来のドラム型コイルのドラム
コアを組み込むベースの斜視図である。従来のドラム型
コイルのドラムコアdを組み込むベースaは、角板状の
ベースにドラムコアdの下鍔が組み込まれる円板状の凹
部gが存在し、この円板状の凹部に組み込まれたドラム
コアに巻線を巻き回して、巻線の巻きはじめと巻線の巻
き終わりを引き出すため、巻線引出口jを設け、円板状
の凹部gから端子hをベースの側面に設ける。前記巻線
引出口jは、円板状の凹部gからベースの端子hのある
側面に巻線を引き出す凹部を設けてある。
【0003】図6は、従来のドラム型コイルのベースに
ドラムコアを組み込む状態を示す斜視図である。ドラム
コアdを組み込むベースaには円板状の凹部gを有し、
ベースの側面に端子hを持つ。ドラムコアの上下鍔k,
L間に巻線を施して、その巻線を前記端子hにからげ
る。ドラムコアdから端子hに巻線をからげるために、
巻線引出口jを設けてある。そしてドラム型コイルを製
作する場合、ベースにドラムコアを固定するために、ベ
ースの円板状の凹部gに接着剤fを図6に示すように塗
布して、ベースにドラムコアを接着固定していた。
【0004】図7は、ベースaにドラムコアdを接着剤
で固定した斜視図である。
【0005】図8は、従来のドラム型コイルの斜視図で
ある。ベースaにドラムコアdを接着剤で固定した後、
ドラムコアdの上下鍔k,Lの間に巻線eを巻き回し、
その巻線の巻きはじめと巻き終わりの端末を巻線引出口
を通して端子hにからげて従来のドラム型コイルが完成
する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来、ドラム型コアを
ベースに固定する際には、ドラムコアとベースの間に接
着剤を塗布していた為、工数が増加していた。又、接着
剤での固定の為、接着量不足及び、乾燥不足によるコア
はがれが発生するという欠点があった。本発明は、これ
らの欠点を除去する為に、ベースの中心部より、くの字
に折り曲がるようににくの字折り曲げ部を設け、その折
り曲げたベース中心部にドラムコアをセットし、くの字
に折り曲げられたベースを平板状にもとへ戻すことによ
り、あらかじめベースに設けられた溝にドラムコアの下
鍔が組み込まれ、ベースとドラムコアが固定されるよう
にしたもので、ドラムコアの設置が容易となるベースの
提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、巻線を
施したドラムコアの下鍔をベースの凹部に対して上方か
ら組み込んでなるドラム型コイルにおいて、前記ベース
は、当該ベースを二つの領域に一時的に区分けする所定
の境界線に沿って当該二つの領域でくの字状を形成する
ように折り曲げ可能とする折曲部を有しており、前記凹
部は、該凹部の上側から見た開口形状が前記ドラムコア
の下鍔の下面形状よりも小さくなるように形成されると
共に当該凹部の底面が前記下鍔の下面を受け入れ可能と
なるように形成されることにより、前記凹部の縁辺に、
前記ドラムコアのベースへの組込み時に前記ドラムコア
の下鍔を把持するコの字型断面のコア固定用溝を有して
おり、前記ドラムコアのベースへの組込み時において、
前記折曲部を境として前記ベースをくの字状に折り曲
げ、前記ベースの一方の領域に存する前記コア固定用溝
に前記ドラムコアの下鍔の一部を挿入し、前記折り曲げ
を戻すことにより、前記他方の領域にある前記コア固定
用溝に前記ドラムコアの下鍔の他の部分が嵌入して、前
記ベースに対して前記ドラムコアの下鍔を取り付けてな
ることを特徴とするドラム型コイルが得られる。また、
本発明によれば、巻線を施したドラムコアの下鍔をベー
スの凹部に対して上方から組み込んでなるドラム型コイ
ルにおいて、前記ベースは、当該ベースを二つの領域に
一時的に区分けする所定の境界線に沿って当該二つの領
域でくの字状を形成するように折り曲げ可能とする折曲
部を有しており、前記凹部は、該凹部の上側から見た開
口形状が前記ドラムコアの下鍔の下面形状よりも小さく
なるように形成されると共に当該凹部の底面が前記下鍔
の下面を受け入れ可能となるように形成されることによ
り、前記ベースの少なくとも一の領域に対応する前記凹
部の縁辺に、前記ドラムコアのベースへの組込み時に前
記ドラムコアの下鍔を把持するコの字型断面のコア固定
用溝を有しており、前記ドラムコアのベースへの組込み
時において、前記折曲部を境として前記ベースをくの字
状に折り曲げ、前記ベースの一方の領域に存する前記コ
ア固定用溝に前記ドラムコアの下鍔の一部を挿入し、前
記折り曲げを戻すことにより、前記ベースに対して前記
ドラムコアの下鍔を取り付けてなることを特徴とするド
ラム型コイルが得られる。
【0008】
【作用】本発明のベースの中心部よりくの字形に折り曲
がるよう、くの字折り曲げ部を設ける。かつ、ベースの
くの字に折り曲がった両方の半円状の凹部に、コアを固
定する為、ドラムコアの下鍔の外周の縁辺を挟むように
コア固定用溝を有したベース構造になっており、そのベ
ースのコア固定用溝にドラムコアの下鍔を組み込ませた
後に、くの字形になっているベースを平板状に戻した際
に、ベースがワンタッチで固定することが可能となる
為、従来はベースとコアを接着剤にて固定していたもの
が、ベースの構造のみでコアを固定することが可能とな
る。又、本発明は、ベースの構造によってコアを固定し
ている為、従来のようなドラムコアとベースを接着する
という工程を削減することが出来る。
【0009】
【実施例】図1は、本発明のドラム型コイルのベースの
斜視図である。図2は、本発明のドラム型コイルのベー
スのくの字折り曲げ部よりベースを半分に折り曲げてい
る状態を示す斜視図である。図3は、本発明のドラム型
コイルのベースに、ドラムコアを組み込みはじめから組
み込み終わるまでの説明図である。図4は、本発明のド
ラム型コイルの完成品の斜視図である。
【0010】図1は、本発明のドラム型コイルのベース
の斜視図であり、ドラムコアを組み込むドラム型コイル
のベースaは、全体として角形板状の形をしている。ベ
ースaの中央部に円板状の凹部gが存在する。円板状の
凹部gは、ベースaの中央部と共に中央から2つにくの
字にドラムコアを挿入する方向の反対側に折り曲がるく
の字折り曲げ部bを持つ。即ち、このくの字折り曲げ部
bは、ベースaを二つの領域に一時的に区分けする境界
線に沿って当該二つの領域でくの字状を形成するように
折り曲げ可能とするものである。ベースの中央部の円板
状の凹部gは、ドラムコアの下鍔の外周の縁辺上を把持
するように凹部の底面にドラムコアを固定できるよう
に、凹部gの内周の縁辺をコの字形に掘り込み、コア固
定用溝cを設けてある。このコア固定用溝cでドラムコ
アの下鍔の外周の縁辺を把持しようとするものである。
そのため、凹部gの上側から見た開口形状は、ドラムコ
アの下鍔の下面形状よりも小さく形成されている一方、
凹部gの底面はドラムコアの下鍔の下面を受け入れ可能
な程度に十分なスペースを有している。ベースaの円板
状の凹部gの底面から平行に端子hの存在する角形板状
の外側に向けて巻線引出口jが設けてあるのは従来と同
じである。
【0011】図2は、本発明のドラム型コイルのベース
aをくの字折り曲げ部bから半分に折り曲げた状態を示
している。ベースをくの字折り曲げ部bから半分にベー
ス凹部gの反対方向、すなわちドラムコアを挿入する反
対方向へ半分にくの字にベースを折り曲げることによ
り、コア固定用溝にドラムコアの下鍔が挿入しやすくな
っていて、もとの形状へベースを戻すことにより、ドラ
ムコアを固く固定する役目をする。
【0012】図3は、上鍔kと下鍔Lとの間に巻芯を持
つドラムコアdを本発明のドラム型コイルのベース
組み込む状態を示す。この時、ベースaは、くの字折り
曲げ部bを境として、くの字状に折り曲げられる。
に、ドラムコアdの下鍔Lの一部をベースaの半分に折
り曲げた円板状の凹部gの片方のコア固定用溝cに挿入
する。図3の下の図は、ドラムコアdの下鍔Lをベース
のコア固定用溝cに挿入し、ベースのくの字折り曲げ部
bを元へ戻した図である。このようにベースを元の状態
に戻すと、図3中段に示されるドラムコアdの下鍔Lの
挿入されていない方のコア固定用溝cにドラムコアdの
他の部分が嵌入することになり、ベースaに対してドラ
ムコアdの下鍔Lを取り付けることができる。ここで
ベースのドラムコアの下鍔を挿入するコア固定用溝が、
半分には溝なしで、円板状の凹部のみに存在してもよ
い。当然ながら、コア固定用溝がベースの円板状の凹部
の内周の全域にある場合はコの字形の溝を深くするが、
ベースの弾力性を利用する必要があり、ベースの円板状
の凹部内周の半分にした場合は遊びがないようにコの字
形の溝を浅めにしても挿入でき、固定がしっかりする利
点があるが、半分の凹部には多少の隙間ができる。又、
溝を深くし、遊びを設けた場合などは、特に、ドラムコ
アが、がたつかないように溝の幅寸法を設定、又は突起
等の設置による係合手段をとることが望ましい。なお、
ここでは明記しなかったが、必要に応じてドラムコアセ
ット後、ベースが折り曲げられないような係止手段をと
る。
【0013】図4は、図3でドラムコアdをベースaに
固定した後、ドラムコアdの上下鍔間に巻線を施し、巻
線の巻きはじめと巻き終わりを、巻線引出口jを介して
端子hにからげて完成するドラム型コイルである。
【0014】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明によればコア
とベースの固定の容易化、及び従来の接着固定による接
着量不足及び乾燥不足によるコアはがれという不具合を
除去できるという、信頼性向上を利点としたベースの提
供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるドラム型コイルのベースの斜視
図。
【図2】本発明によるドラム型コイルのベースのくの字
に折り曲げた状態を示す斜視図。
【図3】本発明によるドラム型コイルのベースにドラム
コアを組み込みはじめから組み込み終わりまでの状態を
示す説明図。
【図4】本発明によるベースを使用したドラム型コイル
の完成斜視図。
【図5】従来のドラム型コイルのベースの斜視図。
【図6】従来のドラム型コイルのベース上にドラムコア
を組み込む状態を示す斜視図。
【図7】従来のベースにドラムコアを接着剤で固定した
斜視図である。
【図8】従来のドラムコイルの完成斜視図である。
【符号の説明】
a ベース b 本発明によるくの字折り曲げ部 c 本発明によるコア固定用溝 d ドラムコア e 巻線(ワイヤー) f 接着剤 g 凹部 h 端子 j 巻線引出口 k 上鍔 L 下鍔

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻線を施したドラムコアの下鍔をベース
    の凹部に対して上方から組み込んでなるドラム型コイル
    において、前記ベースは、当該ベースを二つの領域に一
    時的に区分けする所定の境界線に沿って当該二つの領域
    でくの字状を形成するように折り曲げ可能とする折曲部
    を有しており、前記凹部は、該凹部の上側から見た開口
    形状が前記ドラムコアの下鍔の下面形状よりも小さくな
    るように形成されると共に当該凹部の底面が前記下鍔の
    下面を受け入れ可能となるように形成されることによ
    り、前記凹部の縁辺に、前記ドラムコアのベースへの組
    込み時に前記ドラムコアの下鍔を把持するコの字型断面
    のコア固定用溝を有しており、前記ドラムコアのベース
    への組込み時において、前記折曲部を境として前記ベー
    スをくの字状に折り曲げ、前記ベースの一方の領域に存
    する前記コア固定用溝に前記ドラムコアの下鍔の一部を
    挿入し、前記折り曲げを戻すことにより、前記他方の領
    域にある前記コア固定用溝に前記ドラムコアの下鍔の他
    の部分が嵌入して、前記ベースに対して前記ドラムコア
    の下鍔を取り付けてなることを特徴とするドラム型コイ
    ル。
  2. 【請求項2】 巻線を施したドラムコアの下鍔をベース
    の凹部に対して上方から組み込んでなるドラム型コイル
    において、前記ベースは、当該ベースを二つの領域に一
    時的に区分けする所定の境界線に沿って当該二つの領域
    でくの字状を形成するように折り曲げ可能とする折曲部
    を有しており、前記凹部は、該凹部の上側から見た開口
    形状が前記ドラムコアの下鍔の下面形状よりも小さくな
    るように形成されると共に当該凹部の底面が前記下鍔の
    下面を受け入れ可能となるように形成されることによ
    り、前記ベースの少なくとも一の領域に対応する前記凹
    部の縁辺に、前記ドラムコアのベースへの組込み時に前
    記ドラムコアの下鍔を把持するコの字型断面のコア固定
    用溝を有しており、前記ドラムコアのベースへの組込み
    時において、前記折曲部を境として前記ベースをくの字
    状に折り曲げ、前記ベースの一方の領域に存する前記コ
    ア固定用溝に前記ドラムコアの下鍔の一部を挿入し、前
    記折り曲げを戻すことにより、前記ベースに対して前記
    ドラムコアの下鍔を取り付けてなることを特徴とするド
    ラム型コイル。
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