JP3179357B2 - 可とう管 - Google Patents

可とう管

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JP3179357B2
JP3179357B2 JP01465797A JP1465797A JP3179357B2 JP 3179357 B2 JP3179357 B2 JP 3179357B2 JP 01465797 A JP01465797 A JP 01465797A JP 1465797 A JP1465797 A JP 1465797A JP 3179357 B2 JP3179357 B2 JP 3179357B2
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建一 福谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可とう管に関し、
より詳細には可とう管内を挿通の電気配線ケーブルから
生ずる電磁波の遮蔽、又は外部からの電磁波の遮蔽に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の金属製可とう管であっても、ある
程度の電磁遮蔽効果はあるが、近年、コンピュータ関連
機器の発達と共に、より遮蔽度の高い可とう管が要求さ
れるようになった。その対策品として種々のものがある
が、その一例を、可とう管の断面と弾性部材の展開図を
示す、図6を参照して説明する。可とう管10は、先
ず、帯状の金属板2を、断面がS字状に重なり合いなが
らパッキン4を挿入することによって、外周面は凹凸部
1aが形成されると共に、内周部には螺線溝3を形成す
るメタルチューブ5が形成される。そして、電磁波を防
止するため、良好な導電性の細い銅線を編み目状に織り
成した金属編組6を前記メタルチューブ5に捲き、その
外側に、押出成形機(図示略)を介して合成樹脂の弾性
部材7を被覆し、金属編組6を弾性部材7と一体に形成
するものや、或は、前記において、メタルチューブに合
成樹脂等の弾性部材を被覆して、その外周面に金属編組
したもの、更には、メタルチューブの金属板を銅製とし
て電磁波を遮蔽する形式のもの等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記金属編組或は銅線
を捲いて合成樹脂の被膜で構成の可とう管等は、可とう
管自体の重量が重くなったり、或は、銅線編組を施すこ
とによるコストアップ、更には円周方向にねじることが
困難であるため複雑な施設方法に対応できないという課
題がある。又、メタルチューブが銅製のものは、経済性
に乏しく、一般的に使用されていないのが現状である。
そこで、本発明は、電磁波の遮蔽性能を発揮し、且つ可
撓性を有し、更に、経済性に優れた可とう管を提供する
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の可とう管は、
断面S字状の金属板を介して外周面に凹凸部を形成のメ
タルチューブを作成し、そのメタルチューブの外周面を
合成樹脂等の弾性部材で被覆するものであって、帯状の
導通体をメタルチューブの長手方向に隙間を形成し且つ
外周面の凹凸部に密着形成してなるものある。帯状の導
通体はメタルチューブの外周面の凹凸部に隙間を形成し
て密着形成されるため、導通体自体が凹凸を形成するた
め可とう管を湾曲させたとき、無理なく湾曲させること
ができるし、円周方向にねじることもでき、簡便に構成
できて経済性に富む。
【0005】請求項2の可とう管は、断面S字状の金属
板を介して外周面に凹凸部を形成のメタルチューブを作
成し、そのメタルチューブの外周面を樹脂等の弾性部材
で被覆するものであって、帯状の導通体をメタルチュー
ブの外周面の長手方向の軸線に対して隙間を形成しなが
ら螺旋状に捲き(右捲き又は左捲き)、且つ外周面の凹
凸部に密着形成して、湾曲は勿論円周方向にねじること
ができると共に、電磁波の遮蔽効果を発揮する。請求項
3の可とう管は、可とう管の端部に凸状のネジを形成の
金属製のターミナルキャップを装着してニップルで側板
に固定することによって、メタルチューブとターミナル
キャップ及びニップルを介して側板が導通状態になるの
で、簡便に電磁波の遮蔽のための施工ができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して説明する。尚、従来と同じ作用をなす部品は同じ符
号を附す。図1(A)は、可とう管1の断面図、図1
(B)は右側面図、図2(A)はA〜A矢視図、図2
(B)はB〜B矢視図である。可とう管1は、良く知ら
れた方法で、先ず、例えば、亜鉛メッキ帯状の金属板2
を断面が略S字状に形成し、この金属板の他側縁におけ
る上向き後側縁部2aに、この金属板2の他側縁におけ
る下向きの前側縁部2bを重合し、且つ、軟質合成樹脂
等の糸のパッキン4を介装しながら螺旋状に捲いて、外
周面に凹凸部1aを形成すると共に、内周部に螺線溝3
を形成するメタルチューブ5が形成される。
【0007】そして、電磁波を遮蔽するため、導電性を
有する薄状の導通体8(例えば、樹脂テープに銅箔をコ
ーティングしたものや、銅箔等)を、合成樹脂等の弾性
部材7を介して、メタルチューブ5の長手方向に、且
つ、メタルチューブ5の外周面の凹凸部1aに密着形成
する。尚、導通体8の銅箔等の厚みや材料等は、電磁波
の強度に応じて適宜選定すると共に、導通体8として樹
脂テープに銅箔をコーティングしたものを使用する場合
には、少なくともメタルチューブ5に密着する側が導電
性体(銅箔等)を有するものとする。
【0008】又、本実施の形態では、導通体8は薄帯状
のもので、メタルチューブ5の外周面に対して、図1
(B)に示すように、隙間9を形成し、且つ、長手方向
の軸線20に平行して配列の5本で構成するが、この導
通体8の本数及び1本の幅は、電磁波の強度等を考慮し
て構成すればよい。このように隙間9を形成して導通体
8をメタルチューブ5の外周面に密着形成すると、その
隙間9は、樹脂等の弾性被覆がメタルチューブ5の凹部
に深く入り込み、可とう管1を軸線20に沿って湾曲さ
せたとき、メタルチューブ5と被覆の密着性を増大する
効果を生ずる。尚、導通体8をメタルチューブ5の全外
周を覆うように構成してもよいが、この場合には、可と
う管が円周方向に容易にねじることを可能とするため
に、導通体8の軸線20方向に1本以上の切れ目を形成
することが望ましい。
【0009】次に、前記構成の可とう管の製作方法につ
いて、樹脂押出成形機の概念を示す図3を参照して説明
する。5本の導通体8は、ニップル15を介してメタル
チューブ5の外周に導かれて、メタルチューブ5の長手
方向(軸線方向)に沿い、又、図示略の樹脂溶融部で溶
解された樹脂は導管16を介してメタルチューブ5の外
周に噴出し、ダイ17で内径方向に押圧されて、弾性部
材7はメタルチューブの凹凸部1aに深く食い込んで形
成される。そこで、メタルチューブ5を引っ張りなが
ら、前記5本の導通体8と溶融樹脂を供給すると、ダイ
17で押圧の合成樹脂によって、導通体8はメタルチュ
ーブ5の外周面の凹凸部1aに密着されながら軸線20
方向に形成され、その後、冷却することによって、図1
(A)に示す可とう管1となる。
【0010】この可とう管の導通体8は、メタルチュー
ブ5の外周面の凹凸部1aに密着形成されるため、可と
う管1を軸線20に沿って湾曲させても、或は、円周方
向にねじっても、導通体8は凹凸部1aと共に湾曲、或
はねじれるために、破断することなく、従来の可とう管
と同様に湾曲させたり、ねじったりすることができると
共に、製造方法は簡便であり経済性に富む。
【0011】次に、前記構成の可とう管1を制御箱等に
装着したとき、電流の流れについて、ケーブル28を施
設の図4を参照して説明する。可とう管1は、コネクタ
30を介して制御箱に接続し、金属製のニップル31を
制御箱の側板29aに穿設の孔29bにボディパッキン
35aを介して挿入し、ロックナット32で締め付け
る。次に、切断した可とう管1の端部に、凸状のネジ3
4aを形成の金属製のターミナルキャップ34を装着
し、シールグランド35b及びUスリーブ36を介して
袋ナット37で固定する。
【0012】導通体8は、メタルチューブ5の外周面の
凹凸部1aに密着形成してあり、そのメタルチューブ5
は前記ターミナルキャップ34の凸状のネジ34aと接
触状態であるため(A点)、導通体8はターミナルキャ
ップ34と導通状態である。又、ターミナルキャップ3
4は、金属製のニップル31とB点で接触して導通し、
更に、このニップル31はC点で制御箱の側板29に接
触する。そして、制御箱はグランド(アース)が施して
ある。以上のように、導通体8は制御箱と導通し、導通
体8に生ずる電磁波による電流は、直線的に最短距離で
制御箱のグランド線(アース線)を介して地中に流れ
て、電磁波の遮蔽効果を奏する。
【0013】次に、図5(A)に示す可とう管1Aは、
帯状の導通体8をメタルチューブ5の外周面に、軸線2
0に対してα゜(尚、45゜以下の角度が導通体の使用
量と効果を考慮すると望ましい)で、隙間9aを形成し
ながら螺旋状(右捲き又は左捲き)に捲き、且つ、メタ
ルチューブ5の外周面の凹凸部1aに密着形成するもの
である。尚、製作方法は、図3において示したと同様
に、導通体8をメタルチューブ5に対して螺旋状に捲く
ように挿入し、送出しながら形成する。又、図5(B)
に示す可とう管1Bは、導通体8aを導通性のある細い
線形状の銅線等であって、メタルチューブ5の外周面
に、軸線20に対してβ゜(尚、45゜以下の角度が、
導通体の使用量と効果を考慮すると望ましい)で、隙間
9bを形成しながら螺旋状(右捲き又は左捲き)に荒い
リードで捲き付けながら挿入して送出して形成する。
【0014】尚、前記導通体8、8aを螺旋状に捲いて
も、メタルチューブ5の外周面の凹凸部1aに密着形成
されるため、可とう管を湾曲したり、或は円周方向にね
じることができるし、電磁波の遮蔽効果を発揮する。ま
た、図5(A)(B)の可とう管1A、1Bは、導通体
8、8aを隙間9a、9bを形成しながら螺旋状に捲い
て形成するものであるが、隙間を形成することなく全外
周面に捲いてもよい。
【0015】
【発明の効果】請求項1の可とう管は、帯状の導通体を
メタルチューブの外周面の凹凸部に隙間を形成して密着
してあるため、軸線に沿って円滑に湾曲させることがで
き、且つ、円周方向にねじることもできるし、簡便に構
成できて経済性に富む。請求項2の可とう管は、帯状の
導通体をメタルチューブの外周面の凹凸部に密着して隙
間を形成して螺旋状に捲くものであり、可とう管を湾
曲、或いはねじることができ、且つ、電磁波の遮蔽効果
を発揮する。又、請求項3の可とう管は、ターミナルキ
ャップを装着してニップルで側板に固定するという簡便
な施工によって、電磁波の遮蔽ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】可とう管の断面と右側面を示す図である。
【図2】図1(B)のA〜A断面とB〜B断面を示す図
である。
【図3】可とう管の製造の概念を示す図である。
【図4】可とう管の接続例を示す断面図である。
【図5】他の導通体を付設の可とう管の断面を示す図で
ある。
【図6】従来の可とう管の断面と弾性部材の展開を示す
図である。
【符号の説明】
1、1A、1B 可とう管 1a 凹凸部 2 金属板 3 螺旋溝 4 パッキン 5 メタルチューブ 7 弾性部材 8、8a、8b 導通体 9、9a 隙間 20 軸線

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面S字状の金属板によって外周面に凹
    凸部を形成のメタルチューブを作成し、そのメタルチュ
    ーブの外周面を樹脂等の弾性部材で被覆する可とう管で
    あって、 前記弾性部材を介して、帯状の導通体をメタルチューブ
    の外周面の長手方向に隙間を有するように形成し、且つ
    外周面の凹凸部に密着形成することを特徴とする可とう
    管。
  2. 【請求項2】 断面S字状の金属板によって外周面に凹
    凸部を形成のメタルチューブを作成し、そのメタルチュ
    ーブの外周面を樹脂等の弾性部材で被覆する可とう管で
    あって、 前記弾性部材を介して、帯状の導通体をメタルチューブ
    の外周面の長手方向の軸線に対して隙間を形成して螺旋
    状に捲き、且つ外周面の凹凸部に密着形成することを特
    徴とする可とう管。
  3. 【請求項3】 可とう管の端部から凸状のネジを形成の
    金属製のターミナルキャップを装着し、ニップルで側板
    に固定可能であることを特徴とする請求項1又は請求項
    2の可とう管。
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