JP3179209U - 引手及びこれを具備するスライドファスナー - Google Patents

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Abstract

【課題】押圧に応じて音を発する引手を提供する。
【解決手段】引手100は、ファスナースライダーに対して取り付けられ、かつヒトの指による押圧に応じて発音する。引手100は、ヒトの指により押圧されるべきボタン15及び当該ボタン15の下に空洞が形成された空洞部を具備し、ヒトの指による押圧に応じてボタン15が変位する引手本体10と、空洞部内においてボタン15の下方に配置され、ボタン15により直接又は間接的に押圧されて弾性変形して発音する発音体30と、を備える。
【選択図】図1

Description

本考案は、引手及びこれを具備するスライドファスナーに関し、特にヒトの指による押圧に応じて発音する引手に関する。
スライドファスナーは、鞄、財布、衣類、袋類等の多種多様な物品に用いられている。このような多様な物品の中には「面白さ/目新しさ」に対する潜在的な要望が存在する。
特許文献1の図1には、ホルダー1、発音装置2、及びカバー3の3つの部品により構成された引手部4がピン軸5を介してクランパー6に揺動可能に連結した引手が開示されている。同図に示すように、クランパー6の覆片21の下面には導通部22が設けられている。同文献の図4に示す矢印Dの方向に引手4を引くと、発音装置2のスイッチ接点10が導通部22により導通し、これにより、発音装置2が音を生成する。
特許文献2には、発音とは無関係ではあるが、同文献の図1に示すように、引手Aの引手本体1の表裏両面に各装飾片Bを設けることが開示されている。同文献の図2乃至図4から理解できるように、引手本体1と各装飾片Bを嵌め合わせる。この際、装飾片Bの係合面4aに接着剤を塗布したうえで、各装飾片Bで引手本体1を挟み込むことが説明されている。
特許文献3には、同文献の図3に示すように、引手本体4に対してコード等を保持するコード保持部9を一体的に設けた引手2が開示されている。
特開平6−7209号公報 実開平2−147018号公報 特許第4628330号公報
新しいタイプの引手が潜在的に望まれている中、本願考案者らは、単に音を発生するだけではなく、ヒトのストレスの低減に役立ち得る引手を考案するに至った。
本考案の一態様に係る引手は、ファスナースライダーに対して取り付けられ、かつヒトの指による押圧に応じて発音する引手であって、前記ヒトの前記指により押圧されるべきボタン及び当該ボタンの下に空洞が形成された空洞部を具備し、前記ヒトの前記指による前記押圧に応じて前記ボタンが変位する、引手本体と、前記引手本体の前記空洞部内において前記ボタンの下方に配置され、前記ボタンの前記変位に応じて前記ボタンにより直接又は間接的に押圧されて弾性変形して発音する発音体と、を備える。ボタンの変位が直接又は間接的に発音体の弾性変形をもたらして発音体が発音する。「ボタンの押込み」と「音発生」が同調し、これにより、心地よい気分転換をヒトに与えることができ、つまりヒトのストレス低減を図ることができる。
前記空洞部内への前記発音体の移動を許容する前記空洞部の入口を閉じるべく前記引手本体に対して装着される蓋部材を更に備える、と良い。蓋部材の活用により1以上の利益を得ることもできる。
前記発音体は、前記引手本体及び前記蓋部材の一方に載置されており、前記引手本体及び前記蓋部材の他方には、前記空洞部内の前記発音体に対して対向する押圧凸部が設けられている、と良い。押圧凸部の活用により、より的確な態様で発音体を弾性変形させることができる。
前記引手本体には外気と前記空洞の間を連通する少なくとも1つの通気孔が設けられている、と良い。本構成によれば、空洞部内に入り込む水分等の除去に効果的である。
少なくとも1つの前記通気孔に含まれる第1通気孔は、前記ファスナースライダーに対して取り付けられた当該引手が鉛直方向に垂れ下がった状態にあるとき、前記鉛直方向に沿って前記第1通気孔が延びるべく前記引手本体に設けられている、と良い。本構成によれば、空洞部内に入り込む水分等の除去に効果的である。
少なくとも1つの前記通気孔に含まれる第2通気孔の外気側の口は、前記ボタンが設けられた前記引手本体の面とは反対の面に設けられる、と良い。本構成によれば、通気孔を設ける場合であっても、引手の美観が劣化することを抑制することができる。
前記引手本体は、前記ファスナースライダーの引手取付部に係合する側の基端、及び前記ボタンが設けられる側の自由端を有する長尺部材である、と良い。本構成によれば、ボタンの押圧が容易である。
前記発音体は、前記ボタンの前記変位に応じて弾性変形するドーム部を備える、と良い。
本考案の別態様に係るファスナースライダーは、上述の引手を具備するものであり、本考案の更なる別態様に係るスライドファスナーは、そのファスナースライダーを具備するものである。
本考案によれば、ヒトのストレス低減に役立ち得る引手を提供することができる。
本考案の第1実施形態に係る引手の概略的な分解斜視図であり、引手の上面側を図示する。 本考案の第1実施形態に係る引手の概略的な分解斜視図であり、引手の下面側を図示する。 本考案の第1実施形態に係る引手の概略的な分解側面図であり、引手の長手側面を図示する。 本考案の第1実施形態に係る引手の概略的な上面図である。 本考案の第1実施形態に係る引手の概略的な長手垂直断面模式図である。 本考案の第1実施形態に係る引手の概略的な長手垂直断面模式図であり、シリコーン本体部へのキャップの装着前の状態を示す。 本考案の第1実施形態に係る引手の概略的な長手垂直断面模式図であり、ヒトの指による押圧前の状態を示す。 本考案の第1実施形態に係る引手の概略的な長手垂直断面模式図であり、ヒトの指による押圧後の状態を示す。 本考案の第1実施形態に係るドーム体の構成及び変化態様を示す模式図である。 本考案の第1実施形態に係るドーム体の構成及び変化態様を示す模式図である。 本考案の第1実施形態に係るスライドファスナーの概略表面図である。 本考案の第2実施形態に係る引手の概略的な長手垂直断面模式図であり、シリコーン本体部へのキャップの装着前の状態を示す。 本考案の第2実施形態に係る引手の概略的な長手垂直断面模式図であり、シリコーン本体部へのキャップの装着後の状態を示す。
以下、図面を参照しつつ、本考案の実施形態について説明する。各実施形態は、個々に独立したものではなく、過剰説明をするまでもなく、当業者をすれば、適宜、組み合わせることが可能であり、この組み合わせによる相乗効果も把握可能である。実施形態間の重複説明は、原則的に省略する。参照図面は、考案説明を主目的とするものであり、適宜、簡略化されている。
以下の説明では、「長手方向」、「幅方向」、及び「厚み方向」は、長尺であり所定幅及び所定厚みを有するシリコーン本体部(引手本体)を前提/基準として用いる場合がある。更に、「周方向」は、上面視円形のボタンを前提/基準として用いる場合がある。更に、上下左右といった方向を示す用語は、原則として図面を正面視した場合を前提として用いるが、説明の一貫性を保つために必ずしもそのように用いられない場合がある。
<第1実施形態>
図1乃至図11を参照して第1実施形態について説明する。図1は、引手の概略的な分解斜視図であり、引手の上面側を図示する。図2は、引手の概略的な分解斜視図であり、引手の下面側を図示する。図3は、引手の概略的な分解側面図であり、引手の長手側面を図示する。図4は、引手の概略的な上面図である。図5は、引手の概略的な長手垂直断面模式図である。図6は、引手の概略的な長手垂直断面模式図であり、シリコーン本体部へのキャップの装着前の状態を示す。図7は、引手の概略的な長手垂直断面模式図であり、ヒトの指による押圧前の状態を示す。図8は、引手の概略的な長手垂直断面模式図であり、ヒトの指による押圧後の状態を示す。図9及び図10は、ドーム体の構成及び変化態様を示す模式図である。図11は、スライドファスナーの概略表面図である。
図1乃至図3に示すように、引手100は、その基端側から自由端側へ長尺な長尺部材であり、シリコーン本体部(引手本体)10、キャップ(蓋部材)60、及びドーム体(発音体)30を有し、垂直方向にシリコーン本体部10、ドーム体30、及びキャップ60がこの順で配置される。引手100の基端において、シリコーン本体部10にインサート成型された金属製の係合枠体19が露出しており、係合枠体19とシリコーン本体部10により形成された通し孔OP19にファスナースライダーの引手取付柱(引手取付部)が通される。係合枠体19によってファスナースライダーの引手取付柱に係合するべき係合部が引手100の基端に設けられると理解することができる。引手100の自由端側には、ボタン15が設けられており、ヒトの指によるボタン15の容易な押圧が可能となっている。
シリコーン本体部10は、例えば、シリコーン樹脂等の任意の弾性材料の成型により製造された可撓性部材である。このようにシリコーン本体部10を弾性材料で構成して可撓性を付与することにより、ボタン15の弾性的な変位がシリコーン本体部の構造自体により確保することができ、つまり、ヒトの指により押し下げられて下方へ沈んだボタン15の元位置への復帰を簡素な構成にて実現することができ、バネ等の他の弾性部材の使用を省略することができる。なお、シリコーン本体部10においてボタン15の色を変える場合、二色成型を活用すると良い。ボタン15の色をシリコーン本体部10の他の部分の色と変えることにより、シリコーン本体部10に設けられたボタンの位置を的確に表すことができる。例えば、ボタン15は白色であり、その余のシリコーン本体部10の部分は、緑、黒、赤、青、水色、黄色、及びオレンジの群に含まれる色である。
シリコーン本体部10は、上面視正円状のボタン配置先端部11及び上面視矩形状の棒状基部12が連続した長尺形状を有し、棒状基部12の一端がボタン配置先端部11の外周に連結している。シリコーン本体部10のボタン配置先端部11は、上面視円形状で所定の肉厚を有するボタン15と、ボタン15を周囲すると共にボタン配置先端部11の外周側面を構成するボタン周囲部16を有する。ボタン15とボタン周囲部16の間にはボタン15を周囲する環状の溝10fが設けられ、また、後述するようにボタン15の直下には空洞が設けられている。なお、ボタン15とボタン周囲部16の間は、肉薄の連結部17を介して連結しており(図5参照)、同部分の弾性的な伸縮によってボタン15の弾性的な上下変位が可能になっている。なお、「弾性的」との用語は、原則的にある部材が変形/変位したとしても元形状/元位置に復帰可能な特性を意味する。
ボタン15の弾性変位の態様は任意であるが、典型的には、ヒトの指によりボタン15が押されてボタン15が下方へ直線的に変位し、ヒトの指がボタン15から離されるとボタン15が元位置に直線的に復帰する。なお、ヒトの指によるボタン15の押圧態様は任意であるが、典型的には、親指と人差し指との間でボタン配置先端部11が挟持され、親指によりボタン15が押されるが、この逆であっても構わない。
ボタン15は、ボタン周囲部16から更に上方へ突出しており、端的には、図3に示すようにボタン15の上面15aは、ボタン周囲部16の上面16aよりも高くに位置する。ボタン15の上面15aには、パソコン等で広く採用されている電源ボタンのマークが成型により描かれている。ボタン15を指で押すことが、あたかも任意の機器を作動させることにつながるイメージを抱かせ、ボタン15を押すことの意味付けが確保されている。ボタン15の上面15aに設けられる模様は任意であるが、ノベルティー商品として用いられる場合には、そのノベルティー商品の提供元の企業に関連する模様がボタン15の上面15aに描かれるだろう。
図2に示すように、ボタン配置先端部11には、ボタン15の直下にあってボタン周囲部16により周囲された空洞が形成されており、この空洞が形成された部分を空洞部と呼び、以下、空洞/空洞部に同一の参照符号SP10を付して説明する。空洞部SP10は、ボタン15の下面15rにより上方から閉じられ、ボタン周囲部16の側壁部16rにより横周囲から閉じられ、ボタン周囲部16の底板部16qにより下方から閉じられている。
ボタン周囲部16の底板部16qには、ドーム体30/キャップ60の移動/挿入を許容するための入口OP10が設けられている。空洞部SP10/入口OP10は、空洞部SP10内へのドーム体30/キャップ60の移動/挿入を許容するのに適当にサイズされている。なお、空洞部SP10内へのキャップ60の移動/挿入の具体的態様は任意であり、必ずしもシリコーン本体部10の下面10dに入口OP10を設ける必要はなく、シリコーン本体部10の上部側面10b及び/又は下部側面10cに入口を設けても良い。入口OP10をキャップ60により完全に閉じる必要はなく、シリコーン本体部10からのキャップ60の離脱を抑制する態様にてシリコーン本体部10にキャップ60が装着されていれば良い。
図2に示すように、ボタン15の下面15rの中心には、ボタン15の押圧方向に沿って下方へ延びる先細りの押圧凸部18が設けられている。押圧凸部18は、ボタン15と同様、シリコーン本体部10の一部を構成するが、このような場合に限らず、これを別部材として、ボタン15の下面15rに接着/嵌め合い等により固定しても良い。
図2に示すように、ボタン周囲部16の側壁部16rには、空洞部SP10と外気間を連通する通気孔OP11が設けられている。また、ボタン周囲部16と棒状基部12間に亘り延在して空洞部SP10と外気間を連通する通気孔OP12が設けられている。
通気孔OP11は、ボタン15の周方向に長い楕円形であり、ボタン周囲部16の側壁部16rを「鉛直方向」に貫通する。ここでいう「鉛直方向」は、引手100がファスナースライダーの引手取付柱に取付けられ、引手100が鉛直方向に垂れ下がった状態にある場合を前提としている。このように通気孔OP11を設けることにより、洗濯等により空洞部SP10内へ進入した水分を洗濯物の乾燥時に効率的に除去することが期待できる。更に、通気孔OP11よりも断面積が小さい通気孔OP12を設けることにより、通気孔OP12、空洞SP10、及び通気孔OP11が連続した通路となり、主として通気孔OP11を介した空洞部SP10内の水分の排出を促進することができる。
通気孔OP12の外気側の口が、シリコーン本体部10の下面10dに設けられている。これにより、ファスナースライダーの引手取付柱へ引手100が取り付けられた図11に示す状態において通気孔OP12の外気側の口を外部から見えにくくすることができ、引手100の美観を高めることができる。
上述の棒状基部12は、上述の金属製の係合枠体19がインサート成型される中実の固体部分であり、これにより、シリコーン本体部10の全体的な機械的な強度が好適に確保される。図1に示すように、棒状基部12の上面12aには、所定模様を描くように連続した溝12a1が設けられ、かつ溝12a1により縁どられた模様面12a2が設けられている。模様面12a2は、縦長の矩形が左右両側から円弧状に狭められた上面視形状を有する。なお、ここで述べる縦方向は、引手100の長手方向に一致し、左右方向は、引手100の短手の幅方向に一致する。更に、棒状基部12の上面12aと左右の側面12bとの間には、面取りである左右一組の傾斜面12eが設けられ、これにより、棒状基部12の上面視形状を模様面12a2の外形に相似にすることができ、外観の統一性を増すことができる。
図3に示すように、棒状基部12の上面12aは、係合枠体19側からボタン15側へ徐々に高くなり、これにより、棒状基部12の上面12aに緩やかな傾斜面が形成される。これにより、引手100の基端側から自由端側へシリコーン本体部10が徐々に肉厚になり、ヒトの指によるシリコーン本体部10の把持性を高めることができる。
なお、シリコーン本体部10の上面10aは、ボタン配置先端部11と棒状基部12間で連続し、その上部側面10b、下部側面10c、下面10dについても同様である。上部側面10bと下部側面10cの間には成型金型の型割線PL10が設けられている。シリコーン本体部の成型金型の具体的な金型構成は任意であり、本開示は一例に過ぎない。
ドーム体30は、自身の変形に応じて単発的に発音する単層又は積層体の発音体であり、中心がドーム状に突出した円盤体でもあり、端的には、ドーム部31及びドーム部31を周囲する外周部32を備える。ドーム体30は、キャップ60の載置面64への固着後、ボタン15、より詳細には押圧凸部18の直下に配置され、ボタン15/押圧凸部18と略同心配置される。ドーム体30は、キャップ60の載置面64といった平坦面に配置される。
ドーム体30のドーム部31は、ボタン15を介して伝達するヒトの指による押圧力、端的にはボタン15の下面15rに設けられた押圧凸部18による押し込みに応じて弾性的に変形し、この時、「プチ/ペキ」といった単発音が発生する。上述の押圧力の伝達が途絶え、押圧凸部18による押し込みが無くなると、ドーム部31は、そのバネ性に依存して元形状に弾性復帰し、この時、「プチ/ペキ」といった単発音が再度発生する。このようなドーム部31の一連の形状変化を発音往復運動と呼んでも構わない。
例えば、ドーム体30は、ドーム部を有するべく成形された所定強度を有するプラスチックの単層、若しくは基材となるPET(ポリエチレンテレフタレート)等の樹脂フィルムに対して弧状の曲げを有するステンレス等の金属製ドーム又は基材となるPET等の樹脂フィルムに対して弧状の曲げを有する樹脂製ドームが一体化された積層体である。
ドーム部31が積層体の場合、樹脂フィルムに積層されるドームは、ステンレスの反転バネであって、外力に応じて凹んでも元の形状に復帰するバネ特性を具備する。キャップ60に対するドーム体30の配置固定を容易化するべく、ドーム体30に接着性を付与することが望ましい。例えば、ステンレス製のドームに対応する開口を有するリング状の粘着フィルムを樹脂フィルムに積層しても良い。これにより、ドーム体30を粘着フィルム側からキャップ60の載置面64に押し付けることにより、キャップ60の載置面64に対してドーム体30を簡易に固着させることができる。
キャップ60は、空洞部SP10の入口OP10を閉じるための蓋部材であり、本例においては、シリコーン本体部10の空洞部SP10内へドーム体30を簡便に搬送するための搬送基板としても機能する。キャップ60も樹脂の金型成型により製造することができるが、シリコーン本体部10よりも十分に硬いことが望ましい。これにより、キャップ60上におけるドーム体30の弾性変形をより確実にすることができる。
キャップ60は、各々が円形の上面視形状を有し、各々が同心配置された円盤部61、円筒部62、及び円柱島部63を有する。円盤部61は、所定の厚みを有する上面視円形の平板部分であり、その上面には円筒部62が設けられており、その下面には円柱島部63が設けられている。円筒部62の直径は、ドーム体30の直径よりも若干大きく、これにより、円筒部62の底面である載置面64にドーム体30を簡便に載置することができ、端的には、ドーム体30を載置面64上に簡便に接着剤等により固着させることができる。シリコーン本体部10へキャップ60を装着した状態においても、円筒部62によりドーム体30が保護されており、ドーム体30の損傷が効果的に抑制される。また、円筒部62よりも外周にある円盤部61の外周端部である鍔部65により、空洞部SP10に対するキャップ60の係止を好適に確保することもできる。
円柱島部63は、円盤部61の下面から凸状に突出した島部であり、その下面63aが略弧状に窪み、その窪み深さが、下面63aの外周から中心に向かって徐々に深くなる。シリコーン本体部10へキャップ60が装着された時、円柱島部63の下面63aは、シリコーン本体部10の下面10dと略面一になるが、上述のように円柱島部63の下面63aに中心に向かって緩やかに深くなる窪みを設けることにより、ヒトの指の載置性を良好に確保することができる。
図5に図4の二点鎖線V−Vに沿う概略的な長手垂直断面を示す。図6に、シリコーン本体部10へのキャップ60の装着前の状態を示す。図4乃至図6に示すように、まず、キャップ60の円筒部62の底面である載置面64にドーム体30が接着固定される。次に、キャップ60が入口OP10を介して空洞部SP10内に挿入され、空洞部SP10内においてキャップ60が係止され、シリコーン本体部10の入口OP10がキャップ60により閉じられる。シリコーン本体部10全体が弾性材料、本例ではシリコーン樹脂から成るため、シリコーン本体部10に力をかけることにより変形させて入口OP10を拡径することができる。従って、入口OP10よりも大きな直径のキャップ60をシリコーン本体部10の空洞部SP10内に比較的簡便に装着することができる。
ボタン15は、溝10fの底部を構成する肉薄の連結部17を介してボタン周囲部16に連結しており、肉薄の連結部17自体が伸び変形可能であるため、ボタン15の押し下げに要する力は大きくなく、子供でも簡易にボタン15を押し下げることができる。押圧凸部18の先端部の直径R16は、ドーム部31の直径R32よりも小さく、従って、ボタン15の押し下げにより、ドーム部31全体ではなく、ドーム部31の中心を押圧凸部18の先端で局所的に押すことができる。シリコーン本体部10よりも硬いキャップ60上にドーム体30が載置されているため、ドーム体30の変形は好適/容易に確保される。
ボタン周囲部16の側壁部16rには、図6に示すように、ボタン周囲部16の底板部16qの上面上に配置されるキャップ60の円盤部61の鍔部65を受け容れて保持する周方向に連続した凹部16r5が設けられている。キャップ60の鍔部65が凹部16r5により受け入れられることにより、キャップ60が空洞部SP10内に係止される。更に、シリコーン本体部10の空洞部SP10内にキャップ60を係止したとき、キャップ60は、底板部16qと押圧凸部18との間で上下から好適に位置規制される。ボタン15が押し込まれていない状態において、ボタン15の下面15rに設けられた押圧凸部18がドーム体30の上面に接触するか否かは任意である。なお、シリコーン本体部10にキャップ60を装着したとき、押圧凸部18は、ドーム体30のドーム部31に対向し、同心に配置されている。
図7乃至図10を参照して引手100の使用方法について説明する。引手100の把持態様は任意であるが、例えば、図7に模式的に示すようにヒトの親指290と人差し指291との間で引手100を上下に挟み込む。これにより、図8に示すように、ボタン15を押し下げると、ボタン15の下面15rの押圧凸部18が下降し、押圧凸部18がドーム体30のドーム部31の中央を押し下げる。例えば、ドーム部31は、図9(a)に示す通常状態から図9(b)に示す変形状態へと変わり、この過程で単発音が発生する。ボタン15から親指290を離すと、ボタン15が元位置に弾性復帰し、ドーム体30のドーム部31が元の形状に弾性復帰する。ドーム体30が元形状に弾性復帰する過程においても単発音が発生する。
なお、図9に示すドーム体30は、弧状の曲げを有し、板バネとして機能するステンレス層30n又は樹脂層30nがプラスチック材料から成る基材層30mに積層された積層体である。基材層30mの全面や一部の面には接着層、粘着層が形成され、ドーム部31を有する基材層30mはキャップ60の載置面64に貼り付けられる。板バネ30nは基材層30mに対し図示しない接着層、粘着層があるフィルムによって取付けられてもよい。図10に模式的に示すように、ドーム部31(ドーム体30)を単層で形成しても良い。発音体として機能するドーム体の具体的な構成は任意である。なお、発音体の具体的な形状は任意であり、ドーム状部分を有する部材に限定されるべきものではない。
本実施形態においては、ボタン15の弾性変位がドーム体30の弾性変形をもたらし、これによりドーム体30が単発的に発音する。「ボタン15の押込み」と「単発音の発生」が同調し、これにより、心地よい気分転換をヒトに与えることができる。
最後に、図11を参照して引手100がファスナースライダー250に取付けられた状態のスライドファスナー200について説明する。図11に示すように、スライドファスナー200は、ファスナースライダー250、左右一組のファスナーテープ201、左右一組のファスナーエレメント202、下止め209、及び左右一組の上止め203を有する。なお、スライドファスナー200は、左右のファスナーテープ201に対して左右のファスナーエレメント202が個別に固定された一組のファスナーストリンガーを含む。
スライドファスナー200は、長尺かつ一定幅を有する長尺体である。一組のファスナーテープ201の対向する内側縁部には、一対のファスナーエレメント202が設けられ、これに対してファスナースライダー250が挿通される。ファスナースライダー250をファスナーエレメント202に沿って摺動させることにより、左右一組のファスナーエレメント202を噛み合わせ・分離させることができる。
ファスナーストリンガーを構成する各ファスナーテープ201は、織物、編物、又は不織布であるが、これに限らず、その他のシート状部材であっても良い。
左右のファスナーエレメント202は、左右のファスナーテープ201の内側端部に個別に縫着固定されている。各ファスナーエレメント202は、ここでは、連続したコイルから成り、これをコイルエレメントと呼ぶこともできる。各ファスナーエレメント202の噛合部は、主として各ファスナーテープ201から突出した部分である。各ファスナーエレメント202の噛合部は、変形により線幅が広くなっており、これにより、ファスナーエレメント同士の噛み合わせが確保される。なお、ファスナーエレメント202は、このようなコイルの態様に限らず、個々に分離した噛合エレメント(金属製の噛合エレメント、樹脂製の噛合エレメント等)の列であっても構わない。列は、直線列に限らず、ジグザグなどの任意の態様を包含する。
下止め209は、一般的なものであり、左右のファスナーエレメント202を覆うように左右一組のファスナーテープ201に跨って固定されている。左右の上止め203は、一般的なものであり、左右のファスナーエレメント202に個別に設けられる。各上止め203は、各ファスナーテープ201の内側端を挟み込むように各ファスナーテープ201の表裏面に固定されている。
ファスナースライダー250は、上述の引手100が表側に設けられた一般的なスライダーである。ファスナースライダー250は、上翼板と下翼板とが連結柱により連結され、上翼板と下翼板との間にY字状のエレメント案内路が設けられている。引手は、上翼板上に回動自在に設けられている。図11に示すように、ファスナースライダー250の胴体の引手取付部255に引手100が取り付けられている。引手100の引き上げ又は引き下げにより、スライドファスナーを開閉できる。
<第2実施形態>
図12及び図13を参照して第2実施形態について説明する。図12は、引手の概略的な長手垂直断面模式図であり、シリコーン本体部へのキャップの装着前の状態を示す。図13は、引手の概略的な長手垂直断面模式図であり、シリコーン本体部へのキャップの装着後の状態を示す。
本実施形態においては、第1実施形態とは異なり、シリコーン本体部10ではなくキャップ60の円筒部62の底面64に押圧凸部66を設け、キャップ60ではくシリコーン本体部10、端的にはボタン15の下面15rにドーム体30を固着する。このような場合であっても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、組立効率に関しては、空洞部SP10内へのドーム体30の搬送基板としてキャップ60を活用する第1実施形態のほうが本実施形態よりも優れている。
図12に示すように、まず、シリコーン本体部10の空洞部SP10にドーム体30を配置し、端的には、ボタン15の下面15r上にドーム体30の外周部32を接着固定する。次に、キャップ60の円筒部62の底面の中心に押圧凸部66が設けられたキャップ60をシリコーン本体部10の空洞部SP10内に挿入して空洞部SP10内に係止させ、これにより入口OP10が閉じられる。
図13に示すように、ボタン15を押し下げることにより、固定状態のキャップ60の押圧凸部66に対して下降中のドーム体30のドーム部31が接触し、ボタン15の更なる押し下げに応じて、ドーム体30のドーム部31が押圧凸部18により押されて弾性変形し、この時、単発音が発生する。ボタン15から指を離すことにより、ボタン15/ドーム体30の元位置への弾性復帰と共にドーム体30の元形状への弾性復帰が開始し、ドーム体30の形状復帰時に単発音が再び発生する。
上述の教示を踏まえると、当業者をすれば、各実施形態に対して様々な変更を加えることができる。引手本体(シリコーン本体部)/蓋部材(キャップ)/発音体(ドーム体)の具体的な構成は任意である。ボタンを弾性変位させる具体的な態様は任意である。引手本体の全体を弾性材料で構成する必要はない。ボタンの弾性変位を確保する態様は任意である。発音体は、必ずしもボタンにより直接押圧される必要はなく、任意の他の部材を介して間接的にボタンにより押圧されても良い。
10 :シリコーン本体部
11 :ボタン配置先端部
SP10 :空洞部
12 :棒状基部
15 :ボタン
16 :ボタン周囲部
16q :底板部
16r :側壁部
16r5 :凹部
17 :連結部
18 :押圧凸部
19 :係合枠体
30 :ドーム体
31 :ドーム部
32 :外周部
60 :キャップ
61 :円盤部
62 :円筒部
63 :円柱島部
64 :載置面
65 :鍔部
66 :押圧凸部

100 :引手

200 :スライドファスナー

201 :ファスナーテープ
202 :ファスナーエレメント
250 :ファスナースライダー
255 :引手取付部

290 :親指
291 :指

OP10 :入口
OP11 :通気孔
OP12 :通気孔
OP19 :通し孔
PL10 :型割線

Claims (10)

  1. ファスナースライダー(250)に対して取り付けられ、かつヒトの指による押圧に応じて発音する引手(100)であって、
    前記ヒトの前記指により押圧されるべきボタン(15)及び当該ボタン(15)の下に空洞が形成された空洞部(SP10)を具備し、前記ヒトの前記指による前記押圧に応じて前記ボタン(15)が変位する、引手本体(10)と、
    前記引手本体(10)の前記空洞部(SP10)内において前記ボタン(15)の下方に配置され、前記ボタン(15)の前記変位に応じて前記ボタン(15)により直接又は間接的に押圧されて弾性変形して発音する発音体(30)と、を備える引手。
  2. 前記空洞部(SP10)内への前記発音体(30)の移動を許容する前記空洞部(SP10)の入口(OP10)を閉じるべく前記引手本体(10)に対して装着される蓋部材(60)を更に備える、請求項1に記載の引手。
  3. 前記発音体(30)は、前記引手本体(10)及び前記蓋部材(60)の一方に載置されており、
    前記引手本体(10)及び前記蓋部材(60)の他方には、前記空洞部(SP10)内の前記発音体(30)に対して対向する押圧凸部(18)が設けられている、請求項2に記載の引手。
  4. 前記引手本体(10)には外気と前記空洞の間を連通する少なくとも1つの通気孔(OP11、OP12)が設けられている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の引手。
  5. 少なくとも1つの前記通気孔に含まれる第1通気孔(OP11)は、前記ファスナースライダー(250)に対して取り付けられた当該引手(100)が鉛直方向に垂れ下がった状態にあるとき、前記鉛直方向に沿って前記第1通気孔が延びるべく前記引手本体(10)に設けられている、請求項4に記載の引手。
  6. 少なくとも1つの前記通気孔に含まれる第2通気孔(OP12)の外気側の口は、前記ボタン(15)が設けられた前記引手本体(10)の面とは反対の面に設けられる、請求項4又は5に記載の引手。
  7. 前記引手本体(10)は、前記ファスナースライダー(250)の引手取付部に係合する側の基端、及び前記ボタン(15)が設けられる側の自由端を有する長尺部材である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の引手。
  8. 前記発音体(30)は、前記ボタン(15)の前記変位に応じて弾性変形するドーム部(31)を備える、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の引手。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の引手(100)を具備するファスナースライダー。
  10. 請求項9に記載のファスナースライダー(250)を具備するスライドファスナー。
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