JP3178871U - もなか - Google Patents
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Abstract
【課題】開封直前まで割れやすい皮を安全に保護することができる手作りもなかの構造を開示する。
【解決手段】深皿状のトレイと、このトレイに収納された密封状のはさみ物と、このはさみ物の上面に載置され、前記トレイの内面に沿った形状の平板状の中蓋と、この中蓋の上面に開口を下向きに載置された一対の皮とからなり、少なくとも前記トレイの開口部が外気と遮断される構造のもなか一式である。
【選択図】図1
【解決手段】深皿状のトレイと、このトレイに収納された密封状のはさみ物と、このはさみ物の上面に載置され、前記トレイの内面に沿った形状の平板状の中蓋と、この中蓋の上面に開口を下向きに載置された一対の皮とからなり、少なくとも前記トレイの開口部が外気と遮断される構造のもなか一式である。
【選択図】図1
Description
本考案は、和菓子のもなかに係り、皮とはさみ物が別個の状態で販売され、食する者が直前に皮にはさみ物を挟み込む態様の、いわゆる手作りもなかの構造に関するものである。
もなかは上下一対の皮にあずき餡などのはさみ物が挟まれたものをいい、既にはさみ物が一対の皮に挟み込まれた完成形で販売されるのが一般である。そして、風味を損なわないために、最近では個々のもなかをプラスチック製のパウチで密封包装されるものが存在する。しかし、もなかの皮は焼き菓子なので吸湿性が高く、製造から時間がたてば皮が餡などのはさみ物に含まれる水分を吸湿してサクサク感が損なわれるという課題がある。
そこで、この従来の課題を解決することを一つの目的として、もなかの皮とはさみ物とを、組み合わせて包装するような、いわゆる手作りもなかが考案された。
上記先行技術では、種(皮)とはさみ物を組み合わせてセットとする構成が開示されている。しかしながら、当該技術では、包装箱の中央部に種を位置させ、両側にはさみ物を位置させる構成であるが、包装箱を開封してしまえば種は外気に露出することになるので、最後に残る種は外気湿度によって柔らかくなるという課題がある。例え種を一対ずつ包装したとしても、一対の種同士が接触しているので、持ち運び時などにおいて種同士が衝突し、欠けが生じるという課題も残されている。
本考案は、上記のような従来の課題を解決するもので、一対の皮とはさみ物とを個々に密封包装することによって、食する直前に皮にはさみ物を挟み込む、いわゆる手作りもなかを提供し、さらに、開封直前まで割れやすい皮を安全に保護することができるもなかの構造を開示することを目的とするものである。
本考案では、上記目的を達成するために、深皿状のトレイと、このトレイに収納された密封状のはさみ物と、このはさみ物の上面に載置され、前記トレイの内面に沿った形状の平板状の中蓋と、この中蓋の上面に開口を下向きに載置された一対の皮とからなり、少なくとも前記トレイの開口部が外気と遮断されるように構成したもなかセットを提供する。もなかは、部材としては一対の皮と、これらの皮の中間に挟むはさみ物とからなるが、これらをそれぞれ別々の状態で深皿状のトレイに収納する。収納に当たっては、最下方には腐敗を防ぐために工場で密封されたあずき餡などのはさみ物を収納することによって、包装後の重心が低くなり、安定する。はさみ物の上面に載置する平板状の中蓋は、はさみ物と皮とを隔離すると同時に、皮を平面状の中蓋に載置することによって、外力などで割れないようにしている。一対の皮は、一般的な構造としては周辺が立ちあがった舟形であるが、開口を下向きに同じ方向に重ね合わせることによって、嵩高にならず、トレイの高さを抑えることができる。そして、本考案の本来的な目的の一つである湿気を遮断するために、少なくともトレイの開口部分を外気と遮断する。
トレイの形状としては、請求項1では特に限定しないが、平面視が角丸状の長方形とし、はさみ物、中蓋、及び特に皮をそれぞれトレイの内面に沿った形状とすることにより、個々に包装したもなかを集合体として外箱に収納した場合でも、無駄のない詰め合わせとすることができる。
さらに、中蓋を厚紙で構成し、吸湿剤を含浸させた場合には、より完全に皮の吸湿を防止することが可能となる。
本考案のもなかを外気から密封する構成としては、例えばトレイの開口部にヒートシールによって不透湿性の樹脂シートで遮蔽する構成もあるが、もなかの部材を収納したトレイ全体を透湿性の低い樹脂製のシートで遮蔽する構成では、当該シートの上面、側面、及び底面を印刷領域とすることができるので、上面には商品名、底面には製造者表示などが可能となり、商品としての適用の自由度が高い。
本考案では、もなかを上記のように構成したので、もなかを食する直前に食する者が手作りではさみ物を皮の間に挟む作業を行うから、風味を損なうことなくもなかを食することができる。また、トレイには重量のあるはさみ物を下に、軽い皮を上に載置しているので、製品には安定性がある。さらにまた、はさみ物と皮との間は中蓋で隔離しており、皮は平面状の中蓋の上に載置するので、不用意な割れを確実に防止することができる。
以下、本考案の好ましい実施の形態を添付した図面に従って説明する。
図中、1は深皿状のトレイであり、もなかの部材を1つにまとめて収納する。もなかの部材ははさみ物2、および一対の皮3a・3bによって構成される。はさみ物2は、あずき餡、栗餡、胡麻餡や、ゆず餡など、もなかの餡として通常用いられる餡が対象であるが、賞味期間を保証し、カビや腐敗を避けるために、もなか単位に適した量が密封包装されている。密封包装の手段や方法は特に限定しないが、現状で公知な食料品の密封包装を含む。
4は中蓋で、はさみ物2と皮3a・3bをトレイ1内で隔離するものである。もなかの皮3a・3bは麩菓子のように非常にもろいので、取り扱いに注意を要する。例えば、本考案においてもトレイ1内にはさみ物2と皮3だけを収納した場合には、運搬や取り出し時に、重量があるはさみ物2が皮3に衝突して、皮を破損することがある。破損された皮は商品価値を損なうだけでなく、破損の態様によっては皮に餡などを挟むことができなくなる。これを避けるため、本考案でははさみ物2と皮3a・3bを中蓋4で隔離している。このような機能を中蓋4に期待するために、本考案の中蓋4は好ましくはトレイ1の内周との間に大きな隙間が生じない程度の大きさにする。さらに、中蓋4と皮3の関係は、皮の底面外周よりも中蓋4が幾分大きく設計する。このようにすれば、トレイ1の内部にこれらを収納した場合には、例え運搬時に商品が揺すられても。皮3は常時中蓋4の面に載っており、周囲が欠けるような事故を防ぐことができる。また、例え商品が乱暴に扱われて天地が逆になった場合でも、はさみ物2の重量は中蓋4全体で受けられるので、中蓋4に対する単位面積あたりの重量は極めて小さくなり、はさみ物2の重量が皮3に影響して皮3が破損することはない。なお、この実施形態では、中蓋4はトレイ1のリブ1aに載るようにして安定させているが、必要な条件は、中蓋4によってはさみ物2と皮3a・3bを隔離することであり、この意味においてリブ1aは省略することも可能である。
ところで、本考案では皮3aと皮3bとは、重力方向に対して同じ向きにトレイ1に収納する。これによって一対の皮3a・3bの高さを低くすることができ、結果としてトレイ1の高さも抑制することができる。
本考案では、中蓋4に上述した機能を主に期待するので、これを達成することができる素材であれば特に問わない。中蓋4の素材の一例としては、厚紙、厚みのある合成樹脂シート、不織布を圧縮した薄板などを適用することが可能である。
さらに、図中、5は透湿性が低い樹脂製のシートであり、これを袋状としてトレイ1単位ごとに密封包装している。はさみ物2については、単位ごとに密封包装されているので、賞味期限などの保証については問題がない。しかしながら、皮3a・3bについては、外気に触れることによって容易に吸湿して柔らかくなるので、これを避け、製造時に期待した食感を保持させるために、トレイ全体を包装したものである。ただし、シート5はこのような機能を発揮させることを主目的とするものであるから、トレイ1の開口を遮蔽するだけでも十分である。一例としては、トレイ1の開口に一枚の樹脂製シートをホットシールで溶着することも、本考案に含まれる。
本考案の中蓋4は、トレイ1内においてはさみ物2と皮3とを隔離することを主目的とするが、同時に皮3の吸湿をさらに防止することを目的として、吸湿剤を含浸させてもよい。
1 トレイ
2 はさみ物
3 皮
4 中蓋
5 シート
2 はさみ物
3 皮
4 中蓋
5 シート
Claims (4)
- 深皿状のトレイと、このトレイに収納された密封状のはさみ物と、このはさみ物の上面に載置され、前記トレイの内面に沿った形状の平板状の中蓋と、この中蓋の上面に開口を下向きに載置された一対の皮とからなり、少なくとも前記トレイの開口部が外気と遮断されることを特徴としたもなか。
- トレイは、平面視が角丸状の長方形であり、はさみ物、中蓋、及び皮はそれぞれ前記トレイの内面に沿った形状である請求項1記載のもなか。
- 中蓋は厚紙であり、吸湿剤を含浸させた請求項1又は2記載のもなか。
- トレイの開口部が外気と遮断される構成として、トレイ全体を透湿性の低い樹脂製のシートで遮蔽した請求項1記載のもなか。
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