JP3178852B2 - 研磨装置 - Google Patents

研磨装置

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JP3178852B2
JP3178852B2 JP06865091A JP6865091A JP3178852B2 JP 3178852 B2 JP3178852 B2 JP 3178852B2 JP 06865091 A JP06865091 A JP 06865091A JP 6865091 A JP6865091 A JP 6865091A JP 3178852 B2 JP3178852 B2 JP 3178852B2
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英二 井野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえばガラス板、金
属板、石材板など板状物や、墓石などブロック物の表面
を研磨するのに使用される研磨装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の研磨装置としては、たと
えば図7に示す構造のものが提供されている。すなわち
回転駆動装置に連動する受動軸80を設け、この受動軸
80の公転軸心81の周りでの回転82により公転軌跡
83上で公転自在な複数の縦軸84を設け、これら縦軸
84を、前記公転軸心81に沿った自転軸心85の周り
で回転86自在としている。そして各縦軸84の下端に
等径の研磨体87を取り付けるとともに、全体を板状物
89の幅方向に移動88自在としている。
【0003】この従来形式によると、回転駆動装置によ
り受動軸80を回転82させることで、各縦軸84を公
転軸心81の周りでの公転させるとともに、歯車機構な
どを介して各縦軸84を、自転軸心85の周りで回転8
6させ、以て研磨体87を公転させながら自転させて板
状物89の研磨を行い、さらに幅方向に移動88により
全幅に対する研磨を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の構成によると、公転軸心81を含む範囲でかつ幅方向
の全長に亘って充分に研磨されない部分Aが生じ、以て
板状物の全面に対する均一な研磨を期待できない。
【0005】本発明の目的とするところは、複数の研磨
体を公転ならびに自転させる形式でありながら、被研磨
物の表面に対する研磨を、常に全面均一にして充分に行
える研磨装置を提供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく
発明の研磨装置は、公転軸心の周りで回転自在な支持部
材と、この支持部材を回転させる回転駆動装置を設け、
前記支持部材に、前記公転軸心に沿った自転軸心の周り
で回転自在な複数の縦軸を挿通するとともに、各縦軸側
には自転用の受動体を設け、各縦軸の下端に研磨体を取
り付けて、これら研磨体を公転しながら自転自在に構成
し、これら研磨体群の内の少なくとも一つの研磨体を
残りの研磨体よりも大径でかつ公転軸心を越える径に
定し、前記研磨体を公転軸心に沿った方向に移動させる
移動装置を設けている。
【0007】
【0008】
【作用】かかる本発明の構成によると、回転駆動装置に
より支持部材を回転させることで、各縦軸を公転軸心の
周りでの回転させるとともに、縦軸駆動装置を介して各
縦軸を自転軸心の周りで回転させ得、以て研磨体を公転
させながら自転させ得る。そして被研磨物を所定の位置
にした状態で、移動装置により研磨体群を公転軸心に沿
った方向に移動させて被研磨物に当接させることで所期
の研磨を行える。その際に、少なくとも一つの研磨体が
公転軸心を越える大径であることから、この大径研磨
体が公転のどの位置でも公転軸心を越えて研磨すること
になり、以て被研磨物の全面に対する均一な研磨を確実
行える。
【0009】
【0010】
【実施例】以下に本発明の一実施例を図1〜図6に基づ
いて説明する。1はコンベヤ装置で、フレーム2と、こ
のフレーム2に支持させた多数のローラ3と、これらロ
ーラ3にチェンなどの伝動装置4を介して連動連結する
減速機付きモータ5とから構成され、各ローラ3には幅
方向の位置ずれを防止するためのリング体6が左右一対
に設けられる。このコンベヤ装置1はパレット7を支持
して搬送し、またパレット7は被研磨物の一例である板
状物8を支持する。
【0011】このように構成されたコンベヤ装置1の搬
送経路の上方に3台の研磨装置30が設けられる。これ
ら研磨装置30は同様な構成であり、前記フレーム2か
ら立設した共通の機枠10に支持されて、搬送経路に沿
って配設される。なお研磨装置30は1台のみ配設して
もよい。左右一対からなる前記機枠10の上部間にガイ
ドロッド11が設けられ、前記研磨装置30の本体31
は、このガイドロッド11に支持案内されて左右方向に
移動自在となる。
【0012】前記研磨装置30を左右方向に往復移動さ
せる往復動装置12は、一方のフレーム2に取り付けた
モータ13と、その駆動軸に連動する減速機14と、こ
の減速機14からの上向きの出力軸15に取り付けた輪
体16と、この輪体16の偏心位置に調整具17を介し
て設けたクランクピン18と、このクランクピン18に
一端が連結し他端が前記本体31にピン19を介して連
結した押し引きロッド20とから構成される。
【0013】前記本体31の側部から角筒状のケース枠
32が垂設され、このケース枠32の下部内面側に、上
下方向の貫通孔33を有する固定部材34が連結され
る。前記貫通孔33内に軸受け35を介して支持部材3
6が回転のみ自在に配設され、その回転軸心は上下方向
の公転軸心37となる。
【0014】この公転軸心37上に位置するように前記
支持部材36から受動軸38が立設される。この受動軸
38を公転軸心37の周りで回転させる回転駆動装置は
前記本体31に固定したモータ39からなり、その下向
きの出力軸40に駆動輪体41を固定している。そして
駆動輪体41と前記受動軸38の上端に固定した受動輪
体42とをタイミングベルトなどの無端回動体43を介
して連動している。
【0015】前記支持部材36を貫通して3本の筒軸4
5が配設され、これら筒軸45は前記公転軸心37に対
して等距離でかつ周方向に等角度に位置し、軸受け46
を介して回転自在に支持される。その回転軸心は前記公
転軸心37に沿った自転軸心47となる。各筒軸45内
には縦軸48が挿通され、この縦軸48はキー49など
を介して筒軸45に、自転軸心47に沿って摺動のみ自
在に結合される。各縦軸48を自転軸心47の周りで同
方向に自転させるために、前記固定部材34の上部に内
歯歯車50が固定され、そして内歯歯車50に常時噛合
する歯車51を前記筒軸45の上端に固定している。
【0016】前記縦軸48を昇降させるために、前記本
体31の下面に複数の加圧シリンダ55を設け、これら
加圧シリンダ55の下向きのピストンロツド間に昇降部
材56を連結している。この昇降部材56は貫通部57
を介して前記受動軸38に外嵌する。
【0017】そして貫通部57内には、前記昇降部材5
6に軸受け58を介して相対回転のみ自在に支持され、
かつ前記受動軸38にキー59を介して昇降のみ自在に
外嵌した筒部材60が設けられる。この筒部材60の下
部には球軸受け61を介して可動部材62が外嵌され、
この可動部材62に前記縦軸48の上端が軸受け63を
介して回転のみ自在に支持される。
【0018】各縦軸48の下端には、フランジ材64や
固定具65を介して円盤状の研磨体(砥石など)が取り
付けられている。ここで研磨体は、1個が大径研磨体6
6であり、そして残りの2個が小径研磨体67である。
そして大径研磨体66は、前記公転軸心37を越える径
に設定してある。
【0019】前記研磨装置30に対して研磨スラリーを
供給し得るように構成してある。すなわちローラ3群の
下方において、前記フレーム2側に回収用ホッパー21
が配設され、この回収用ホッパー21は配管22を介し
てタンク23に連通している。このタンク23からポン
プ24により汲み上げられた研磨スラリーは、前記縦軸
48に形成した供給路25などを通して、この縦軸48
の下端から各研磨体66,67に向けて噴射される。
【0020】回転駆動装置の一例である前記モータ39
によって支持部材36を回転させることにより、この支
持部材36の回転力を利用して歯車(自転用の受動体の
一例)51を回転させているが、歯車51の自転駆動装
置は別個に設けてもよい。また移動装置の一例である加
圧シリンダ55は螺子軸形式など他の形式であってもよ
い。
【0021】以下に上記実施例における作用を説明す
る。上面側に板状物8を支持したパレット7は、ローラ
3群上に載置されることでリング体6により幅方向の規
制を受けてコンベヤ装置1で搬送される。このとき研磨
装置30では、加圧シリンダ55の収縮により筒部材6
0などを介して可動部材62が上昇されており、これに
より縦軸48を介して研磨体66,67群も上昇してい
る。したがってパレット7は研磨装置30の下方に搬入
され、そして所定の位置で停止される。
【0022】パレット7が停止する前後においてモータ
39が駆動されている。したがって、その出力軸40の
回転は無端回動体43などを介して受動軸38に伝えら
れ、以て支持部材36を公転軸心37の周りに回転70
させる。この支持部材36の回転70により、各縦軸4
8を公転軌跡71上において公転軸心37の周りでの公
転させる。同時に、各縦軸48と一体に歯車51が公転
軸心37の周りでの公転し、その際に各歯車51は固定
の内歯歯車50に噛合していることから、この歯車51
を介して縦軸48群がそれぞれ自転軸心47の周りで自
転72される。これにより研磨体66,67は公転しな
がら自転することになる。
【0023】この状態で加圧シリンダ55の伸展により
筒部材60などを介して可動部材62を下降させ、縦軸
48を介して研磨体66,67群を下降させて板状物8
の上面に当接させる。その際に、一つの研磨体が前記公
転軸心37を越える大径研磨体66であることから、こ
の大径研磨体66が公転のどの位置でも公転軸心37の
付近を常に研磨することになり、以て研磨残りの生じな
い研磨を行える。
【0024】このように板状物8の研磨を行えるのであ
り、このとき、研磨体66,67群は幅方向に移動73
されている。すなわち、モータ13の作動によりクラン
ク機構を介して押し引きロッド20を押し引き動させ
る。これによりガイドロッド11に支持案内されて本体
31が移動し、以て研磨体66,67群を幅方向に移動
73させて板状物8の全幅に対する全面の研磨を均一に
行える。
【0025】さらに研磨中においては、前記縦軸48の
下端から各研磨体66,67に向けて研磨スラリーが噴
射され、その研磨を助長している。そして使用済みの研
磨スラリーは回収用ホッパー21に受け止められ、配管
22を介してタンク23に回収される。またタンク23
内の研磨スラリーはポンプ24により汲み上げられ、前
記縦軸48に形成した供給路25を通して、この縦軸4
8の下端に供給される。
【0026】上記実施例では板状物8をコンベヤ装置1
で搬送する形式を示したが、これは定置式とし、板状物
8を所定位置に投入したり所定位置から取り出したりす
る形式であってもよい。さらに被研磨物としては、板状
物8の他、墓石などのブロック物でもよく、その表面に
対して研磨が行われる。
【0027】
【0028】
【発明の効果】上記構成の本発明によると、研磨体を所
定の位置とした状態で、公転しながら自転している研磨
体群を移動装置により公転軸心に沿った方向に移動させ
被研磨物に当接させることで、被研磨物に対する所期の
研磨を行うことができる。その際に、少なくとも一つの
研磨体が公転軸心を越える大径であることから、この大
研磨体が公転のどの位置でも公転軸心を越えて研磨
ることができ、以て被研磨物の全面に対する均一な研
磨を確実に行うことができる。
【0029】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示し、研磨装置の一部切欠
き側面図である。
【図2】同研磨装置の一部切欠き正面図である。
【図3】同研磨装置の研磨状態を示す概略平面図であ
る。
【図4】同研磨装置を組み込んだ研磨設備の正面図であ
る。
【図5】同研磨装置を組み込んだ研磨設備の側面図であ
る。
【図6】同研磨装置を組み込んだ研磨設備の平面図であ
る。
【図7】従来例を示し、研磨装置の研磨状態を示す概略
平面図である。
【符号の説明】
1 コンベヤ装置 7 パレット 8 板状物(被研磨物) 11 ガイドロッド 12 往復動装置 21 回収用ホッパー 30 研磨装置 31 本体 36 支持部材 37 公転軸心 38 受動軸 39 モータ(回転駆動装置、縦軸駆動装置) 47 自転軸心 48 縦軸 50 内歯歯車 51 歯車 55 加圧シリンダ(移動装置) 62 可動部材 66 大径研磨体 67 小計研磨体 71 公転軌跡 72 自転

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 公転軸心の周りで回転自在な支持部材
    と、この支持部材を回転させる回転駆動装置を設け、前
    記支持部材に、前記公転軸心に沿った自転軸心の周りで
    回転自在な複数の縦軸を挿通するとともに、各縦軸側に
    は自転用の受動体を設け、各縦軸の下端に研磨体を取り
    付けて、これら研磨体を公転しながら自転自在に構成
    し、これら研磨体群の内の少なくとも一つの研磨体を
    残りの研磨体よりも大径でかつ公転軸心を越える径に
    定し、前記研磨体を公転軸心に沿った方向に移動させる
    移動装置を設けたことを特徴とする研磨装置。
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