JP3178712B2 - 遠心ポンプとこれを用いた電気貯湯容器 - Google Patents
遠心ポンプとこれを用いた電気貯湯容器Info
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Description
これを内容液の注出に用いる電気貯湯容器に関するもの
である。
騰させて保温する電気ポット、内容液を循環させながら
浄水し、あるいはミネラル化すると云った水質改良を行
って貯液するいわゆる浄水型・水質改良型の成水器、あ
るいは内容液を貯湯タンクで沸騰させて保温しながらこ
れの全量または一部を貯水タンクに送水して冷却し貯水
する貯湯、貯水容器と云った各種のものがあり、内容液
を外部に注出するのに、あるいは内容液を必要に応じて
他の容器へ送水し、あるいは循環させるのにも前記のよ
うな遠心ポンプを用いている。
な遠心ポンプとこれを用いた給湯装置を開示している。
開示されている遠心ポンプは図7に示すように、モータ
により駆動されるインペラaと、このインペラaの外周
に沿って同心円周上に連続してほぼ一定の隙間cを設け
たポンプ室bとを備え、湯貯留用の容器の下部に設置さ
れて、容器内の湯を注出口へ揚水するようにしている。
インペラaの羽根dは回転駆動される基盤eの一面に回
転中心のまわりに放射状に形成された直線状のものであ
る。
行っている研究および種々な実験から、前記のような遠
心ポンプでは、ときとして内容液の送出しが遅れ勝ちに
なり、あるいは途切れ勝ちになることがある。これにつ
き種々に考察したところ、泡は容器内で水が加熱され、
また沸騰される際、あるいは攪拌される際などに発生
し、これが上方へ発散し切らないで遠心ポンプに吸い込
まれる。遠心ポンプは気泡の吸込により内容液の吸込み
量が吐出量に及ばなくなり、キャビテーション現象が生
じていることに原因していると判明した。
て観察したところ、ポンプ室bに吸い込んだ気泡はイン
ペラaの外周とポンプ室bの内周との間のほぼ一定で狭
い隙間cを、一部がインペラaの羽根dに捕捉される状
態も招きながら繰り返し回って吐出口へはなかなか出
ず、ポンプ室b内で徐々に増量していき吐出不足を来す
ことがある。
定した吐出ができる遠心ポンプおよびこれを用いた電気
貯湯容器を提供することにある。
するために、本発明の遠心ポンプは、モータにより駆動
されるインペラと、このインペラを収容するとともにイ
ンペラのほぼ回転中心上で外部に延びる吸込口および外
周から接線方向に外部に延びる吐出口を有したケーシン
グとを備えた従来通りの基本構成を有し、インペラが回
転駆動されると、ケーシング内の水や湯などの液体を羽
根で旋回させて遠心力を与えケーシングの内周に押しつ
け沿わせた旋回流を形成させながら、ケーシングの外周
から接線方向に外部に延びる吐出口に向け送りだして吐
出させ、同時に吸込口から液体を吸い込んで、前記吐出
を連続して行うが、特に、インペラは長円のケーシング
内の長手方向一方側に偏心して位置し、このインペラの
偏心によってできたインペラの外周とケーシングの内周
との間のほぼ最大隙間位置に対応する部分からほぼ接線
方向となる前記長手方向とほぼ直角に向けて前記吐出口
を設け、この吐出口の少なくとも基部の口径を前記最大
隙間にほぼ同等に設定したことを1つの特徴としてい
る。
向に偏心して位置しているインペラが回転駆動される
と、これによって生じるケーシングの内周に押しつけら
れ沿わされる旋回流は、インペラの偏心によってできる
インペラの外周とケーシングの内周との間の最大隙間位
置側で、インペラの羽根に捕捉されない自由旋回流を生
じる。
する部分から、前記1つの特徴におけるほぼ接線方向と
なる前記長手方向とほぼ直角に向けて設けられた吐出口
に向け案内することと、一旦できた自由旋回流は吸込に
よる常時液が充満しているケーシング内のインペラとの
間の隙間が急に狭くなる側には戻りにくく前記案内に従
わせやすいこととで、前記吐出口へスムーズに向かわせ
ることができるし、この吐出口の少なくとも基部の口径
が前記最大隙間にほぼ同等であって前記自由旋回流のほ
とんどを吐出口にスムーズに流出させられるので、吐出
効率が向上する。
由旋回流とともに前記最大隙間位置に集められてインペ
ラの捕捉から解放されやすいので、吸い込んだ気泡を前
記自由旋回流とともに早期に吐出させケーシング内で増
量するのを防止し、安定した吐出を保証することができ
る。
において、さらに、吸込口の先端側部分を基部側部分に
対しインペラの回転平面にほぼ平行な向きに折り曲げ、
この折り曲げた先端側部分が上向きとなる状態で前記基
部側部分の前記先端側部分が折り曲げられている上部側
に、ケーシングの上部側へ拡張して先端側部分とケーシ
ングとを連絡しケーシング内の気泡を吸込口の上に向く
先端側部分に戻るようにする凹部を設けたことも1つの
特徴としている。
設置され使用されると、前記吐出口の基部側部分に設け
た凹部がこの基部側部分を上側に拡張する形で、ケーシ
ングの一部が外径近くまで吸込口容器の底部に接続され
る吐出口の先端側部分とが連絡されるので、ケーシング
内に吸い込まれた気泡が、ケーシングの内周上部で増量
するようなことがあっても、それが前記凹部に達するか
さを上回る都度、ケーシング側から吸込口側に溢れて容
器内に戻れるようになり、ケーシング内に吐出不足を起
こす程度に気泡が溜まるのを防止することができ、これ
だけでも安定した吐出を保証することができ、上記の構
成と組み合わせ用いると特に有効である。また、吐出口
が吸込口の先端側部分が向いている方向とは逆の側のケ
ーシング外周部分から外部に延びていると、前記凹部と
吐出口の基部開口とが離れて位置するので、前記凹部が
吐出口を通じた液体の吐出に影響するのを防止すること
ができる。
の回転中心部にほぼ半球状をした凸部を設け、ケーシン
グのインペラを回転駆動する非接触な磁気カップリング
対を隔てる隔壁に、前記凸部を前記磁気カップリング対
の磁気吸引力によって滑り込ませてインペラを回転でき
るように軸受する軸受凹部を設けたものとすると、磁気
カップリング対の隔壁を介した磁気吸引力によって、前
記インペラの基盤の凸部が前記隔壁の軸受凹部に自然に
嵌まり合わせ、また嵌まり合った状態を保持して、磁気
カップリングの吸引力によるバランスもあって、インペ
ラを安定して回転させられるので、回転のための金属軸
やこれの特別な軸受を設けなくてよく、部品点数が少な
く、組み立て易い、構造が簡単で安価なものとなる。
対面している吸込口側からインペラ側に、インペラの回
転中心上で延びるガイドピンを設け、インペラの基盤の
羽根を持った前記一面の回転中心上に前記ガイドピンが
嵌まり合う凹部または穴を設けると、インペラが前記軸
受位置から大きくずれたり、外れたりするのを防止し、
前記軸受状態が維持できなくなるような不都合を解消す
ることができる。
インペラの回転平面にほぼ平行な向きに折り曲げられた
先端側部分の内壁に一体成形され、吸込口の基部側部分
を縦通していると、ガイドピンのために部品点数が増大
したりしないし、液体の流れを乱したりしない利点があ
る。
射線方向に設けられ、液体を吐出口側に掻きだす側の凹
となるように湾曲していると、ケーシング内に吸い込ん
だ液体のインペラの回転方向での捕捉力が増大して、旋
回を与え、かつ吐出口への掻きだし力が増すので、吐出
の安定性が向上する。
外装体に収容した内容器と、この内容器内の内容液を加
熱するヒータと、内容器の底部に吸込口が接続されて内
容器内の内容液を注出口に送りだす遠心ポンプとを備
え、遠心ポンプは、モータにより駆動されるインペラ
と、このインペラを収容するとともにインペラのほぼ回
転中心上で外部に延びる吸込口および外周から接線方向
に外部に延びる吐出口を有したケーシングとを備え、イ
ンペラはケーシング内に偏心して位置し、このインペラ
の偏心によってできたインペラの外周とケーシングの内
周との間のほぼ最大隙間位置に対応する部分からほぼ接
線方向に向けて前記吐出口を設け、この吐出口の少なく
とも基部の口径を前記最大隙間にほぼ同等に設定し、吸
込口の内容器の底部に接続される先端側部分を基部側部
分に対しインペラの回転平面にほぼ平行な向きに折り曲
げ、前記基部側部分の前記先端側部分が折り曲げられて
いる側に、ケーシングの外周側へ拡張して先端側部分と
ケーシングとを連絡する凹部を設けたことを1つの特徴
としている。
偏心と、この偏心による最大隙間と吐出口の対応関係、
遠心ポンプの設置位置および設置向きが併さった、ケー
シングと吐出口の先端側部分との間を連絡するように設
けられた吐出口の基部側部分が拡張した凹部などによ
る、上記各特徴が電気貯湯容器において発揮され、内容
液が加熱され、沸騰されて気泡が生じやすこれを遠心ポ
ンプに吸込やすくても、安定した吐出を保証することが
できる。
ている方向とは逆の側のケーシング外周部分から外部に
延びているのが上記のように有利である。
下の詳細な説明の記載および図面の記載によって明らか
になる。本発明の各特徴は、可能な限りそれ単独で、あ
るいは種々な組み合わせで複合して用いることができ
る。
態について、その実施例とともに図1〜図6を参照しな
がら説明し、本発明の理解に供する。
気貯湯容器の1つの実施例である電気ポットに適用した
場合の一例である。しかし、本発明はこれに限られるこ
とはなく、液体を遠心ポンプによって吐出して各種に取
り扱うどの場合にも適用でき、特に気泡を吸い込むこと
がある用途に有効である。
内容器2を鋼板製の外装ケース3内に収容して器体4を
構成している。この内容器2の底部下面にヒータ1が当
てがわれて湯沸かしや保温を行うようにしている。ヒー
タ1の背部には遮熱板7cが設けられ、中容器2の底部
下に隙間を設けて金具やねじによって取付けられてい
る。
せた合成樹脂製の肩部材5によって上端フランジを受け
られている。一方、外装ケース3の下端には合成樹脂製
の環状な底部材6が当てがわれるとともに、底部材6の
中央開口には底蓋9が下方から当てがわれ、この底蓋9
と前記内容器2の底部とをねじおよび連結金具によって
連結し、外装ケース3、内容器2および肩部材5、底部
材6、底蓋9の相互を一体化している。底部材6には回
路ボックス8が一体形成されている。底蓋9の外周に回
転座体11を回転可能に嵌め合わせ保持している。これ
によって器体4を定置したとき回転座体11上で器体4
が滑動して回転される。
管路12が接続されている。この注出管路12は内容器
2と外装ケース3との間の空間で、肩部材5の前部に設
けられた嘴状突出部13内にまで立ち上がり、この部分
で逆U字状に屈曲して吐出口14が下向きに開口してい
る。注出管路12の内容器2よりも下になった部分に
は、注出管路12に流入する内容液を前記吐出口14に
送り出す遠心ポンプ15が設けられ、図2、図3に示す
モータ10によって駆動するようにしている。12aは
内容器2の注出管路12への流出口、12cは注出管路
12の立ち上がり部を透明管にして形成した液量表示部
であり外装ケース3の図示しない液量表示窓を通じて外
部に液量を表示する。
ケース3の前部に取付た下カバー16に注液ガイド17
が一体に設けられ、吐出口14が遊びを持って嵌まり合
っている。吐出口14から吐出される内容液は吐出口1
4の注液ガイド17内に開口する下端からのスリット1
4aにより一旦大気に開放された後、前記注液ガイド1
7により周りへ飛散しないように案内され注液される。
1の中央孔を通じて温度センサ21が当てがわれ、内容
液の温度を検出して、回路ボックス8に収容される制御
回路22に内容液の温度情報を与える。これによって制
御回路22は内容液を湯沸かししたり、所定の温度に保
温したりするようにヒータ1を通電制御し、また、これ
らのために内容液の沸騰の有無や内容液温度を判断す
る。回路ボックス8の下部開口には合成樹脂製のカバー
82が施され、器体が流し台のシンクタンクに置かれた
ような場合に底部に侵入することがある侵入水があって
も、これが制御回路22に及ぶようなことを防止するよ
うにしてある。
いる。器体蓋31はその後部で肩部材5の内側に一部が
開放するように設けられた軸受部32にヒンジピン33
によって開閉および着脱が可能なように枢着されてい
る。器体蓋31の着脱は器体蓋31に一体のヒンジピン
33が軸受部32の開放部から出し入れできる状態にま
で器体蓋31を開くことによって可能となる。したがっ
て器体蓋31が閉じ状態にあるとき器体蓋31が不用意
に外れるようなことが回避される。
設けられ、器体蓋31が閉じられたとき肩部材5の一部
に設けた係止部5aに弾性係合することにより器体蓋3
1を閉じ状態に係止する。このロック部材34はこれに
働かされたばねに抗し外部のロック解除部材30により
後退方向に押動されて、前記係止部との係合が外れ器体
蓋31の閉じ位置への係止を解除する。ロック解除部材
30はレバータイプであって、一端部を押すか、引くか
して枢軸30aを中心に回動させてロック解除操作を行
い、ロック解除後ロック解除部材30に指を引っかけて
引き上げることで、ロック解除操作に引き続いて器体蓋
31を開く操作が連続して行える。
らなる内蓋36が当てがわれ、ビス止めされている。内
蓋36の外周にはシールパッキング38が装着され、こ
れが内容器2の口部に圧接して内容器2を閉じるように
している。
間には、内容器2内で発生する蒸気を外部に逃がす蒸気
通路39が設けられ、内容器2内が蒸気の発生によって
異常昇圧するのを回避するようにしている。
時に内容液が蒸気通路39を通じて流出するのを防止す
る転倒時止水弁41や、器体4の転倒時に内容液が蒸気
通路39を通じて外部に流出しようとしても、これを蒸
気通路39の途中に溜め込み、外部への流出を遅らせる
液溜め40aと40bが設けられている。
心ポンプ15を働かせたり、電気ポットが有する各種モ
ードを設定したりする操作パネル44が設けられ、操作
パネル44の内側に設けられた操作基板45上の各種ス
イッチを押圧操作し、また操作基板45上に設けられた
LED等の各種表示部の点灯、消灯を外部に表示できる
ようにしてある。
bの直ぐ下には転倒時止水弁61aや前傾時止水弁61
bが設けられている。
に、モータ10により駆動されるインペラ101と、こ
のインペラ101を収容するとともにインペラ101の
ほぼ回転中心102上で外部に延びる吸込口103およ
び外周から接線方向Yに外部に延びる吐出口104を有
したケーシング105とを備えた従来通りの基本構成を
有し、インペラ101が回転駆動されると、ケーシング
105内の水や湯などの液体を羽根で旋回させて遠心力
を与えケーシング105の内周に押しつけ沿わせた旋回
流を形成させながら、ケーシング105の外周から接線
方向Yに外部に延びる吐出口104に向け送りだして吐
出させ、同時に吸込口103から液体を吸い込んで、前
記吐出を連続して行う。
ケーシング105内に図1に示すように偏心して位置し
ている。このインペラ101の偏心によってできたイン
ペラ101の外周とケーシング105の内周との間のほ
ぼ最大隙間106の位置に対応する部分から、ほぼ接線
方向Yに向けて、あるいは、インペラ101の偏心方向
Xに対しほぼ直角な向きで、前記吐出口104を設け、
この吐出口104の少なくとも基部の開口104aの口
径Dを前記最大隙間106の大きさにほぼ同等に設定し
ている。図示する実施例では円形なインペラ101に対
しケーシング105を少し長円にしてその長手方向の一
方側に偏心させている。これによって、インペラ101
の偏心によってケーシング105の内周との間の隙間が
徒に広がるのを防止することができる。しかし、これに
限られることはなく、楕円形でもほぼ同様な作用効果が
得られる。また、吐出口104は前記口径Dを有するほ
ぼストレートなパイプとしてあるが、途中で屈曲した
り、湾曲したものであったりしてもよいし、先端口径が
前記口径Dよりも大きくなっても、小さくなってもよ
い。また、口径Dは最大隙間106よりも少し大きくて
も図示する実施例のように少し小さくてもよい。また、
吐出口104の基部の開口104aは円形でなくても、
最大隙間106の形状に合わせた、ほぼ相似な矩形の形
状にすることもできる。
るインペラ101が回転駆動されると、これによって生
じるケーシング105の内周に押しつけられ沿わされる
旋回流Aは、インペラ101の偏心によってできるイン
ペラ101の外周とケーシング105の内周との間の最
大隙間106の位置側で、インペラ101の羽根101
aに捕捉されない自由旋回流Bを生じ、これが前記最大
隙間106の位置に対応する部分から、ほぼ接線方向Y
に向けて、あるいは、インペラ101の偏心方向Xに対
しほぼ直角な向きで設けられた吐出口104に向け案内
することになる。また、一旦できた自由旋回流Bは吸込
による常時液が充満しているケーシング105内のイン
ペラ101との間の隙間の狭い側107には戻りにくく
前記案内に従わせやすい。これらによって、自由旋回流
Bを前記吐出口104へスムーズに向かわせることがで
きる。また、この吐出口104の少なくとも基部の口径
Dが前記最大隙間106の大きさにほぼ同等であること
によって、前記自由旋回流Bのほとんどを吐出口104
にスムーズに流出させられる。従って吐出効率が向上す
る。
前記自由旋回流とともに前記最大隙間106の位置に集
められてインペラ101の捕捉から図1に示すように解
放されやすいので、吸い込んだ気泡109を前記自由旋
回流Bとともに早期に吐出させケーシング105内で増
量するのを防止し、安定した吐出を保証することができ
る。
2〜図4に示すように、吸込口103の先端側部分10
3aを基部側部分103bに対しインペラ101の回転
平面にほぼ平行な向きに折り曲げ、前記基部側部分10
3bの前記先端側部分103aが折り曲げられている側
に、ケーシング105の外周側へ拡張して先端側部分1
03aとケーシング105とを連絡する凹部111を設
けてある。これにより、吸込口103を例えば図5、図
6に示す実施例のように前記内容器2の底部の流出口1
2aに接続して遠心ポンプ15を設置するなどして、先
端側部分103aが上に向く姿勢で使用されると、前記
吐出口104の基部側部分103bに設けた凹部111
がこの基部側部分103bを上側に拡張する形で、ケー
シング105の一部が外径近くまで吸込口103が内容
器2の底部に接続される吐出口104の先端側部分10
3aとが連絡されるので、ケーシング105内に吸い込
まれた気泡109が、ケーシング105の内周上部で図
2に示すように増量するようなことがあっても、それが
前記凹部111に達するかさを上回る都度、ケーシング
105側から吸込口103側に溢れて内容器2内に戻れ
るようになり、ケーシング105内に吐出不足を起こす
程度に気泡が溜まるのを防止することができ、これだけ
でも安定した吐出を保証することができる。
側部分103aが向いている方向とは逆の側のケーシン
グ105外周部分から外部に延びている。これによっ
て、前記凹部111と吐出口104の基部の開口104
aとが離れて位置するので、前記凹部111が吐出口1
04を通じた液体の吐出に影響するのを防止することが
できる。
った基盤101bの他面の回転中心102部にほぼ半球
状をした凸部112を一体成形するなどして設け、ケー
シング105のインペラ101を回転駆動する非接触な
磁気カップリング対113、114を隔てる隔壁115
に、前記凸部112を前記磁気カップリング対113、
114の磁気吸引力によって滑り込ませてインペラ10
1を回転できるように軸受する軸受凹部116を一体成
形するなどして設けてある。これによると、磁気カップ
リング対113、114の隔壁115を介した磁気吸引
力によって、前記インペラ101の基盤101bの凸部
112が前記隔壁115の軸受凹部116に自然に嵌ま
り合わせ、また嵌まり合った状態を保持して、磁気カッ
プリング対113、114の吸引力によるバランスもあ
って、インペラ101を安定して回転させられるので、
回転のための金属軸やこれの特別な軸受を設けなくてよ
く、部品点数が少なく、組み立て易い、構造が簡単で安
価なものとなる。
1の羽根10aと対面している吸込口103側からイン
ペラ101側に、インペラ101の回転中心102上で
延びるガイドピン117を設け、インペラ101の基盤
101bの羽根10L置に対応する部分から、ほぼ接線
方向Yに向けて、あるいは、インペラ101の偏心方向
Xに対しほぼ直角な向きで設けられた吐出口104に向
け案内することになる。また、一旦できた自由旋回流B
は吸込による常時液が充満しているケーシング105内
のインペラ101との間の隙間が急に狭くなる側107
には戻りにくく前記案内に従わせやすい。これらによっ
て、自由旋回流Bを前記吐出口104へスムーズに向か
わせることができる。また、この吐出口104の少なく
とも基部の口径Dが前記最大隙間106の大きさにほぼ
同等であることによって、前記自由旋回流Bのほとんど
を吐出口104にスムーズに流出させられる。従って吐
出効率が向上する。
前記自由旋回流とともに前記最大隙間106の位置に集
められてインペラ101の捕捉から図1に示すように解
放されやすいので、吸い込んだ気泡109を前記自由旋
回流Bとともに早期に吐出させケーシング105内で増
量するのを防止し、安定した吐出を保証することができ
る。
2〜図4に示すように、吸込口10を整流して乱れない
ようにするので、遠心ポンプ15の気泡の巻き込みを抑
え、かつ吐出効率を向上することができる。
ンペラ101の羽根101が、回転中心102のまわり
に放射線方向に設けられてはいるが、液体を吐出口10
4側に掻きだす側の凹となるように湾曲している。これ
によると、ケーシング105内に吸い込んだ液体のイン
ペラ101の回転方向での捕捉力が増大して、旋回を与
え、かつ吐出口104への掻きだし力が増すので、吐出
の安定性が向上する。しかし、従来のような直線状の羽
根でもよいのは勿論である。羽根101aの枚数はイン
ペラ101の外径寸法などとともに必要に応じて種々に
設定されればよい。
磁石と磁石の組み合わせでもよいし、磁石と磁性体の組
み合わせでもよい。図に示す実施例ではインペラ101
は羽根101aを持った基盤101b内に磁性カッンプ
リング113をインサート成形などによって埋蔵するか
嵌め合わせた樹脂成形品からなる。嵌め合わせた場合は
図示しているように樹脂製の蓋板131を背部より嵌め
合わせ基盤101b側の弾性爪101cによって係止し
一体に保持している。しかし、この保持構造は接着や溶
着を含めどのようにされてもよい。
容する大きさのポンプ室132を形成し、前記吸込口1
03および吐出口104が一体成形された樹脂成形品で
あるインペラカバー133と、モータ取り付け壁134
とカップリング対114を収容して、モータ取り付け壁
134に螺子止めなどされたモータ10のモータ軸10
aに樹脂製のバックアップ板114a部で連結するカン
プリング室135とを持った樹脂製の本体部136との
2つ割り構造として、双方を印籠嵌め部137で最中合
わせにしてねじ138で結合してある。カップリング室
135の開口部の段部139には前記隔壁115を当て
がって、インペラカバー133の印籠嵌め部137との
間でシールリング141を介して挟み付けるのと同時
に、ポンプ室132とカップリング室135との間の水
密をも確保している。ポンプ室132は中心部よりも外
周側が幅が狭くなり、旋回流Aおよび自由旋回流Bの密
度を高めより遊び少なく、また気泡の発生なく吐出口1
04へ流れ込みやすくしており、これによっても吐出効
率は高くなる。本体部136には遠心ポンプ15の取り
付け座142も一体成形してあり、前記遮熱板7cの下
面にねじ止めしてある。
ーシング内の長手方向の一方側に偏心して位置している
インペラが回転駆動されると、これによって生じるケー
シングの内周に押しつけられ沿わされる旋回流は、イン
ペラの偏心によってできるインペラの外周とケーシング
の内周との間の最大隙間位置側で、インペラの羽根に捕
捉されない自由旋回流を生じ、これが前記最大隙間位置
に対応する部分から、ほぼ接線方向となる前記長手方向
とほぼ直角に向けて設けられた吐出口に向け案内するこ
とと、一旦できた自由旋回流は吸込による常時液が充満
しているケーシング内のインペラとの間の隙間が急に狭
くなる側には戻りにくく前記案内に従わせやすいことと
で、前記吐出口へスムーズに向かわせることができる
し、この吐出口の少なくとも基部の口径が前記最大隙間
にほぼ同等であって前記自由旋回流のほとんどを吐出口
にスムーズに流出させられるので、吐出効率が向上す
る。しかも、いずれの場合も、気泡を吸い込んでもこれ
が前記自由旋回流とともに前記最大隙間位置に集められ
てインペラの捕捉から解放されやすいので、吸い込んだ
気泡を前記自由旋回流とともに早期に吐出させケーシン
グ内で増量するのを防止し、安定した吐出を保証するこ
とができる。
側部分を基部側部分に対しインペラの回転平面にほぼ平
行な向きに折り曲げ、この折り曲げた先端側部分が上向
きとなる状態で前記基部側部分の前記先端側部分が折り
曲げられている上部側に、ケーシングの上部側へ拡張し
て先端側部分とケーシングとを連絡しケーシング内の気
泡を吸込口の上に向く先端側部分に戻るようにする凹部
を設けた構成において、先端側部分が上に向く姿勢で設
置され使用されると、前記吐出口の基部側部分に設けた
凹部がこの基部側部分を上側に拡張する形で、ケーシン
グの一部が外径近くまで吸込口容器の底部に接続される
吐出口の先端側部分とが連絡されるので、ケーシング内
に吸い込まれた気泡が、ケーシングの内周上部で増量す
るようなことがあっても、それが前記凹部に達するかさ
を上回る都度、ケーシング側から吸込口側に溢れて容器
内に戻れるようになり、ケーシング内に吐出不足を起こ
す程度に気泡が溜まるのを防止することができ、これだ
けでも安定した吐出を保証することができ、上記の構成
と組み合わせ用いると特に有効である。また、吐出口が
吸込口の先端側部分が向いている方向とは逆の側のケー
シング外周部分から外部に延びていると、前記凹部と吐
出口の基部開口とが離れて位置するので、前記凹部が吐
出口を通じた液体の吐出に影響するのを防止することが
できる。
の回転中心部にほぼ半球状をした凸部を設け、ケーシン
グのインペラを回転駆動する非接触な磁気カップリング
対を隔てる隔壁に、前記凸部を前記磁気カップリング対
の磁気吸引力によって滑り込ませてインペラを回転でき
るように軸受する軸受凹部を設けたものとすると、磁気
カップリング対の隔壁を介した磁気吸引力によって、前
記インペラの基盤の凸部が前記隔壁の軸受凹部に自然に
嵌まり合わせ、また嵌まり合った状態を保持して、磁気
カップリングの吸引力によるバランスもあって、インペ
ラを安定して回転させられるので、回転のための金属軸
やこれの特別な軸受を設けなくてよく、部品点数が少な
く、組み立て易い、構造が簡単で安価なものとなる。
対面している吸込口側からインペラ側に、インペラの回
転中心上で延びるガイドピンを設け、インペラの基盤の
羽根を持った前記一面の回転中心上に前記ガイドピンが
嵌まり合う凹部または穴を設けると、インペラが前記軸
受位置から大きくずれたり、外れたりするのを防止し、
前記軸受状態が維持できなくなるような不都合を解消す
ることができる。
インペラの回転平面にほぼ平行な向きに折り曲げられた
先端側部分の内壁に一体成形され、吸込口の基部側部分
を縦通していると、ガイドピンのために部品点数が増大
したりしないし、液体の流れを乱したりしない利点があ
る。
射線方向に設けられ、液体を吐出口側に掻きだす側の凹
となるように湾曲していると、ケーシング内に吸い込ん
だ液体のインペラの回転方向での捕捉力が増大して、旋
回を与え、かつ吐出口への掻きだし力が増すので、吐出
の安定性が向上する。
プの前記インペラの偏心と、この偏心による最大隙間と
吐出口の対応関係、遠心ポンプの設置位置および設置向
きが併さった、ケーシングと吐出口の先端側部分との間
を連絡するように設けられた吐出口の基部側部分が拡張
した凹部などによる、上記各特徴が電気貯湯容器におい
て発揮され、内容液が加熱され、沸騰されて気泡が生じ
やすこれを遠心ポンプに吸込やすくても、安定した吐出
を保証することができる。
ている方向とは逆の側のケーシング外周部分から外部に
延びているのが上記のように有利である。
の回転中心に直角な向きで見た断面図である。
た断面図である。
バーを図3とは逆の方向から見て示す斜視図である。
図である。
外して見た斜視図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 モータにより駆動されるインペラと、こ
のインペラを収容するとともにインペラのほぼ回転中心
上で外部に延びる吸込口および外周から接線方向に外部
に延びる吐出口を有したケーシングとを備え、インペラ
は長円のケーシング内の長手方向一方側に偏心して位置
し、このインペラの偏心によってできたインペラの外周
とケーシングの内周との間のほぼ最大隙間位置に対応す
る部分からほぼ接線方向となる前記長手方向とほぼ直角
に向けて前記吐出口を設け、この吐出口の少なくとも基
部の口径を前記最大隙間にほぼ同等に設定したことを特
徴とする遠心ポンプ。 - 【請求項2】 モータにより駆動されるインペラと、こ
のインペラを収容するとともにインペラのほぼ回転中心
上で外部に延びる吸込口および外周から接線方向に外部
に延びる吐出口を有したケーシングとを備え、吸込口の
先端側部分を基部側部分に対しインペラの回転平面にほ
ぼ平行な向きに折り曲げ、この折り曲げた先端側部分が
上向きとなる状態で前記基部側部分の前記先端側部分が
折り曲げられている上部側に、ケーシングの上部側へ拡
張して先端側部分とケーシングとを連絡しケーシング内
の気泡を吸込口の上に向く先端側部分に戻るようにする
凹部を設けたことを特徴とする遠心ポンプ。 - 【請求項3】 ケーシングは吸込口の先端側が上に向く
ように取りつける取り付け座を有している請求項2に記
載の遠心ポンプ。 - 【請求項4】 吐出口は吸込口の先端側部分が向いてい
る方向とは逆の側のケーシング外周部分から外部に延び
ている請求項1〜3のいずれか1項に記載の遠心ポン
プ。 - 【請求項5】 インペラはケーシング内に偏心して位置
し、このインペラの偏心によってできたインペラの外周
とケーシングの内周との間のほぼ最大隙間位置に対応す
るケーシング外周部分から吐出口が外部に延びている請
求項2〜4のいずれか一項に記載の遠心ポンプ。 - 【請求項6】 インペラの羽根を一面に持った基盤の他
面の回転中心部にほぼ半球状をした凸部を設け、ケーシ
ングのインペラを回転駆動する非接触な磁気カップリン
グ対を隔てる隔壁に、前記凸部を前記磁気カップリング
対の磁気吸引力によって滑り込ませてインペラを回転で
きるように軸受する軸受凹部を設けた請求項1〜5のい
ずれか一項に記載の遠心ポンプ。 - 【請求項7】 ケーシングのインペラの羽根と対面して
いる吸込口側からインペラ側に、インペラの回転中心上
で延びるガイドピンを設け、インペラの基盤の羽根を持
った前記一面の回転中心上に前記ガイドピンが嵌まり合
う凹部または穴を設けた請求項6に記載の遠心ポンプ。 - 【請求項8】 ガイドピンは、吸込口の基部側部分に対
しインペラの回転平面にほぼ平行な向きに折り曲げられ
た先端側部分の内壁に一体成形され、吸込口の基部側部
分を縦通している請求項7に記載の遠心ポンプ。 - 【請求項9】 インペラの羽根は回転中心のまわりに放
射線方向に設けられ、液体を吐出口側に掻きだす側の凹
となるように湾曲している請求項1〜8のいずれか一項
に記載の遠心ポンプ。 - 【請求項10】 外装体と、この外装体に収容した内容
器と、この内容器内の内容液を加熱するヒータと、内容
器の底部に吸込口が接続されて内容器内の内容液を注出
口に送りだす遠心ポンプとを備え、遠心ポンプは、モー
タにより駆動されるインペラと、このインペラを収容す
るとともにインペラのほぼ回転中心上で外部に延びる吸
込口および外周から接線方向に外部に延びる吐出口を有
したケーシングとを備え、インペラはケーシング内に偏
心して位置し、このインペラの偏心によってできたイン
ペラの外周とケーシングの内周との間のほぼ最大隙間位
置に対応する部分からほぼ接線方向に向けて前記吐出口
を設け、この吐出口の少なくとも基部の口径を前記最大
隙間にほぼ同等に設定し、吸込口の内容器の底部に接続
される先端側部分を基部側部分に対しインペラの回転平
面にほぼ平行な向きに折り曲げ、前記基部側部分の前記
先端側部分が折り曲げられている側に、ケーシングの外
周側へ拡張して先端側部分とケーシングとを連絡する凹
部を設けたことを特徴とする電気貯湯容器。 - 【請求項11】 吐出口は吸込口の先端側部分が向いて
いる方向とは逆の側のケーシング外周部分から外部に延
びている請求項10に記載の電気貯湯容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21072098A JP3178712B2 (ja) | 1998-07-27 | 1998-07-27 | 遠心ポンプとこれを用いた電気貯湯容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21072098A JP3178712B2 (ja) | 1998-07-27 | 1998-07-27 | 遠心ポンプとこれを用いた電気貯湯容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000045980A JP2000045980A (ja) | 2000-02-15 |
JP3178712B2 true JP3178712B2 (ja) | 2001-06-25 |
Family
ID=16593992
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21072098A Expired - Lifetime JP3178712B2 (ja) | 1998-07-27 | 1998-07-27 | 遠心ポンプとこれを用いた電気貯湯容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3178712B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101610867B1 (ko) * | 2014-01-28 | 2016-04-08 | 권상훈 | 펌프 |
CN118167686B (zh) * | 2024-05-13 | 2024-08-23 | 烟台龙港泵业股份有限公司 | 一种双吸离心泵的叶轮及双吸离心泵 |
-
1998
- 1998-07-27 JP JP21072098A patent/JP3178712B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000045980A (ja) | 2000-02-15 |
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