JP3178452U - 額縁 - Google Patents
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Abstract
【課題】長期間の使用によっても、装飾効果が落ちることがないとともに、額装している絵画、写真等の掲示物を紫外線から守ることが可能な額縁を提供する。
【解決手段】複数本の長尺状の枠材を略多角形状に枠組みすることにより形成される枠体2と、枠体2内に支持される透明体3と、透明体3の裏面側に重ね合わされる配置で枠体2内に支持される裏板4と、光触媒を含んだ光触媒コーティング材を透明体2の表面に備えることで透明体3の表面に形成された光触媒層5を具備する。光触媒コーティング材として、UVカット剤が配合されている光触媒コーティング材を用いる。
【選択図】図2
【解決手段】複数本の長尺状の枠材を略多角形状に枠組みすることにより形成される枠体2と、枠体2内に支持される透明体3と、透明体3の裏面側に重ね合わされる配置で枠体2内に支持される裏板4と、光触媒を含んだ光触媒コーティング材を透明体2の表面に備えることで透明体3の表面に形成された光触媒層5を具備する。光触媒コーティング材として、UVカット剤が配合されている光触媒コーティング材を用いる。
【選択図】図2
Description
本考案は、四角形状に枠組みされた枠体とこの枠体の内周に支持された透明体及び裏板とを備えて各種の写真、絵画等の係止物を額装するために用いられる額縁に係り、より詳しくは、UVカット剤が配合された光触媒コーティング材で透明体の表面をコーティングした額縁に関する。
従来から、写真、絵画等を壁等に飾る場合には額縁が用いられており、この額縁は一般的に、長尺状の枠材を多角形状に枠組みして構成された枠体と、この多角形状に枠組みされた枠体内に支持されるとともに、写真、絵画等を挟み込んで支持することが可能な裏板および透明体を備えており、更に、枠体の裏側には、裏板を枠体に係止するための、「とんぼ」といわれる係止部材が回動自在に装着されている。そして、裏板と透明体の間に写真、絵画等を挟み込むことにより額縁に写真、絵画等を支持するとともに、係止部材によって裏板を枠体に係止して、この状態で額縁を壁等に掛けることにより、写真、絵画等を所望する箇所に飾ることを可能としている。
しかしながら、このように、額縁を用いることにより、絵画、写真等を室内等に飾っている場合において、長期間経過すると、室内に浮遊している汚れ等によって額縁が汚れてしまい、特に絵画、写真等を室内装飾の一環として飾っている場合には、額縁が汚れてしまうと、額装している絵画や写真の装飾効果が落ちてしまうために掃除が必要であるが、手が届かない場所に額縁を飾っている場合などは、掃除が大変になってしまう。
また、額縁の表面に花粉等の汚れが付着した場合には、それに起因して花粉症やアトピー性皮膚炎の症状が出るおそれが考えられるが、従来の額縁は、室内の装飾等を重視していたために、このような問題点を解決できる額縁は提供されていなかった。
そのために、本考案は過去において、長期間の使用によっても装飾効果が落ちることのない額縁を提供することを課題として、透明体の表面側に、光触媒により形成した光触媒層を備えた額縁を提案しており、この額縁によれば、光触媒の作用によって、透明体の表面が汚れることを防止することができ、長期間の使用によっても装飾効果が落ちることがない額縁を得ることが可能となった。
しかしながら、透明体の表面に光触媒により形成した光触媒層を備えた場合でも、額装している絵画、写真等の掲示物を紫外線から確実に守ることは困難であり、そのために、長期間の掲示によって、額装している絵画や写真等の掲示物が紫外線の影響で劣化してしまうという問題点が指摘できる。
即ち、一般的に光触媒として用いられている酸化チタンは、紫外線を吸収することで汚れ等を除去することが可能であり、従って、この光触媒を透明体の表面に塗布した場合には、透明体に照射された紫外線はある程度、酸化チタンに吸収されるために、額装している絵画、写真等をある程度は紫外線から守ることができる。
しかしながら、その場合でも、酸化チタンがすべての紫外線を吸収することはできず、透明体に照射された紫外線の中で酸化チタンが吸収できない紫外線は少なくない。従って、単に光触媒により構成した光触媒層を透明体の表面に形成したのみの場合には、額装している絵画、写真等を紫外線から確実に守ることは困難である。
そこで、本考案は、長期間の使用によっても、装飾効果が落ちることがないとともに、額装している絵画、写真等の掲示物を紫外線から守ることが可能な額縁を提供することを課題としている。
本考案の額縁は、
複数本の長尺状の枠材を多角形状に枠組みすることにより形成される枠体と、
該枠体内に支持される透明体と、
該透明体の裏面側に重ね合わされる配置で、前記枠体内に支持される裏板と、
光触媒を含んだ光触媒コーティング材を前記透明体の表面に備えることで前記透明体の表面に形成された光触媒層と、を具備した額縁であって、
前記光触媒コーティング材として、UVカット剤が配合されている光触媒コーティング材を用いたことを特徴としている。
複数本の長尺状の枠材を多角形状に枠組みすることにより形成される枠体と、
該枠体内に支持される透明体と、
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光触媒を含んだ光触媒コーティング材を前記透明体の表面に備えることで前記透明体の表面に形成された光触媒層と、を具備した額縁であって、
前記光触媒コーティング材として、UVカット剤が配合されている光触媒コーティング材を用いたことを特徴としている。
周知の通り、光触媒は、紫外線を吸収することで強力な酸化力を帯び、接触してきた汚れ、細菌等を分解する作用を有する。そのために、透明体の表面に光触媒層を備えた本考案の額縁では、室内に浮遊する埃や有害物質等が透明体に付着した場合には、この透明体に付着した埃や有害物質等を分解することができ、額の劣化を防止可能とすることができる。
また、本考案では、光触媒コーティング材として、UVカット剤が配合されている光触媒コーティング材を用いているために、このUVカット剤によって、透明体に照射されてくる紫外線から額装している絵画、写真等の掲示物を守ることができ、そのために、額装している絵画、写真等の掲示物の劣化を防止することが可能である。
従って、本考案の額縁では、長期間の使用によっても、装飾効果が落ちることがないとともに、額装している絵画、写真等の掲示物を紫外線から守ることが可能である。
本考案の額縁では、複数本の長尺状の枠材を多角形状に枠組みすることにより形成される枠体を有しており、この枠体の内周側には、透明な薄板状の樹脂あるいはガラスで構成される透明体が支持されている。
また、透明体の裏面側には、透明体に重ね合わされる配置で、枠体の内周側に裏板が配設されており、この裏板は、枠体に回動自在に取り付けられた止め具によって、枠体の内周側に支持されている。
更に、透明体の表面には、光触媒層が備えられており、この光触媒層は、光触媒を含んだ光触媒コーティング材を透明体の表面に塗布することで形成されている。
そして、本考案において前記光触媒コーティング材は、UVカット剤が配合されている光触媒コーティング材を用いている。
本考案の額の実施例について図面を参照して説明すると、図1は、本実施例の額縁の斜視図であり、また図2は図1におけるA−A線断面構造を示した図であり、図において1が本実施例の額縁である。
そして、本実施例の額縁1は、図に示すように、全体として縦長の長方形状としている。即ち、本実施例の額縁1では、縦長の長方形状の枠体2を備えており、この枠体2は、4本の長尺状の枠材4a、4b、4c、4dを四角形状に枠組みすることにより形成されている。
そして、この枠体2の内周側には透明体と裏板が支持されており、透明体と裏板間に写真、絵画等を挟み込み、前記枠体2に回動自在に装着した係止部材6によって裏板を係止することにより、額縁1に写真、絵画等の掲示物を額装可能としている。
ここで、図2において、前記枠体2には、その裏面において、内周側全域に亘って、枠体2の厚み寸法の半分程度を切り欠くことにより形成された載置部201が具備されており、この載置部201上に、透明体3および裏板4の周縁部を載置可能としている。
即ち、本実施例において前記透明体3は、透明な樹脂製、あるいは透明なガラス製の薄い四角形状の板状で、周縁部が前記段差部201上に載置可能な寸法としている。
また、前記裏板4は、不透明な板状であり、前記透明体3とほぼ同様な形状寸法としており、ベニヤ、合成板等の木製、あるいは厚紙等、ある程度の剛性を有する素材により構成されている。
そして、前記載置部201上に透明体3の周縁部を載置し、この透明体3に重ね合わせるような配置で、裏板4の周縁部を前記載置部201上に載置して、更に、裏板4をとんぼ等の係止部材6で枠体2に係止して、これにより枠体2の内周側に、裏板4および透明体3を支持可能としており、使用に際しては、透明体3と裏板4間に写真、絵画等の掲示物を挟み込んだ状態で、枠体2の内周側に裏板4および透明体3を支持することとしている。
次に、図2において5は、光触媒層である。即ち、本実施例における額縁1では、前記透明体2の表面側に光触媒層5を備えている。
ここで、この光触媒層5について説明すると、本実施例の額縁1においては、光触媒としての酸化チタンを樹脂に分散させることで構成された光触媒コーティング材を、前記透明体3の表面に塗布することで、透明体3の表面に光触媒層5を形成しており、これにより、光触媒によって、透明体3に付着した埃、細菌等を分解して除去可能としている。
即ち、周知のように、酸化チタンに代表される光触媒は、紫外線を吸収することで強力な酸化力を帯び、接触してきた埃、細菌等を分解する作用を有するために、本実施例における額縁1では、透明体3の表面に付着した埃、細菌等を分解して除去することができ、長期間の使用によっても、額縁が汚れて額装している絵画、写真等の装飾効果が落ちることを防止可能である。
また、本実施例において前記光触媒コーティング材は、樹脂に酸化チタンを分散させて構成されるとともに、樹脂にUVカット剤を配合して構成している。従って本実施例の額縁1では、これにより、透明体3に紫外線が照射された場合でも、額装されている絵画、写真等をこの紫外線から守ることができ、長期間経過した場合でも絵画、写真等の劣化を確実に防止することを可能としている。
即ち、前述したように酸化チタンは紫外線を吸収することで強力な酸化力を帯びて汚れや細菌等を分解除去するために、この酸化チタンの存在によって透明体3に照射されてきた紫外線をあるカットすることが可能であるが、その場合でも光触媒に吸収されずに絵画、写真等に照射されてしまう紫外線は決して少なくなく、そのために、単に酸化チタンのみを樹脂に分散させた光触媒コーティング材を用いて透明体に光触媒層を形成した場合には、額装している絵画、写真等の劣化を確実に防止することが困難である。
しかしながら、本実施例における光触媒コーティング材は、樹脂に酸化チタンを分散させるとともにUVカット剤を配合しているために、このUVカット剤の存在によって、透明体3に照射されてきた紫外線を確実にカットして絵画、写真等を守ることが可能である。
なお、光触媒コーティング材を構成する光触媒は、単に酸化チタンのみを用いてもよいが、その他、近年提供されている、アパタイト結晶中に酸化チタンを導入した光触媒を用いてもよく、これによれば、透明体3の表面に付着した汚れや細菌等を確実に分解除去することが可能となる。
また、バインダーとして用いる樹脂に関しては、特に限定されるものではないが、フッ素系樹脂を用いてもよく、これによれば、透明体3の表面を親水性にして汚れ等をより効果的に分解除去することが可能となる。
更に、本実施例において前記光触媒層5は、図2にも示されているように、前記透明体3の表面全面ではなく露出している部分のみに形成し、段差部201上に載置される周縁部分には形成していないが、透明体3の表面の全面に光触媒層5を形成してもよい。
更にまた、本考案における前記透明体3は、額装してある絵画、写真等を見ることができる透明体であればよく、ガラス、樹脂等、いずれでもよい。
このように、本実施例の額縁1では、透明体の表面に光触媒コーティング材を塗布して光触媒層を形成した額縁において、光触媒コーティング材として、光触媒の他にUVカット剤を配合したものを用いているために、透明体に付着した汚れや細菌等を分解除去することができて掃除等の手間を少なくすることが可能であるとともに、透明体に照射された紫外線によって額装している絵画、写真等が劣化することを防止することも可能である。
本考案の額縁は透明体の表面に光触媒コーティング材により形成した光触媒層を備えているとともに、光触媒層を形成するための光触媒コーティング材にUVカット剤を配合し、透明体に付着した汚れや細菌等を分解除去するとともに額装している絵画、写真等を紫外線からまもることを可能にしているために、とんぼ等の係止手段によって裏板を枠体に係止するいわゆる一般的な額縁の他に、枠体自体を回動して写真、絵画等を収納可能なフロントオープン式のパネル等にも適用可能である。
1 額縁
2 枠体
3 透明体
4 裏板
5 光触媒層
6 係止部材(とんぼ)
2 枠体
3 透明体
4 裏板
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6 係止部材(とんぼ)
Claims (3)
- 複数本の長尺状の枠材を多角形状に枠組みすることにより形成される枠体(2)と、
該枠体(2)内に支持される透明体(3)と、
該透明体(3)の裏面側に重ね合わされる配置で、前記枠体(2)内に支持される裏板(4)と、
光触媒を含んだ光触媒コーティング材を前記透明体(2)の表面に備えることで前記透明体(3)の表面に形成された光触媒層(5)と、を具備した額縁であって、
前記光触媒コーティング材として、UVカット剤が配合されている光触媒コーティング材を用いたことを特徴とする額縁。 - 前記透明体(3)が樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の額縁。
- 前記透明体(3)がガラスであることを特徴とする請求項1に記載の額縁。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012004092U JP3178452U (ja) | 2012-07-05 | 2012-07-05 | 額縁 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP3178452U true JP3178452U (ja) | 2012-09-13 |
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2012
- 2012-07-05 JP JP2012004092U patent/JP3178452U/ja not_active Expired - Lifetime
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