JP3181843U - パネル - Google Patents
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Abstract
【課題】見る角度に影響されずに、光の反射で額装している絵画等が見えづらくなることを防止できるとともに、長期間の使用によっても装飾効果が落ちないパネルを提供する。
【解決手段】四角形状に枠組みされたフレームと、フレーム内に支持される透明体3と、透明体3の裏面側に重ね合わされる配置でフレーム内に支持される裏板とを具備し、写真、絵画等の掲示物を前記透明体3と裏板間に挟持して額装可能としてパネルを形成する。又、透明体3は、UVカット剤を配合しながら製造することでUVカット機能を備えたUVカットフィルム7と、UVカットフィルム7の表面に凹凸処理を施すことで形成された低反射層8を具備した透明体本体6と、透明体本体6の表面に光触媒を含んだ光触媒コーティング材を備えることで形成された光触媒層9を具備する。
【選択図】図3
【解決手段】四角形状に枠組みされたフレームと、フレーム内に支持される透明体3と、透明体3の裏面側に重ね合わされる配置でフレーム内に支持される裏板とを具備し、写真、絵画等の掲示物を前記透明体3と裏板間に挟持して額装可能としてパネルを形成する。又、透明体3は、UVカット剤を配合しながら製造することでUVカット機能を備えたUVカットフィルム7と、UVカットフィルム7の表面に凹凸処理を施すことで形成された低反射層8を具備した透明体本体6と、透明体本体6の表面に光触媒を含んだ光触媒コーティング材を備えることで形成された光触媒層9を具備する。
【選択図】図3
Description
本考案は、四角形状に枠組みされたフレームとこのフレームの内周に支持された透明体及び裏板とを備えて各種の写真、絵画等の係止物を額装するために用いられるパネルに係り、より詳しくは、UVカット機能と低反射機能の双方の機能を有するフィルムに光触媒層を形成した透明体を用いたパネルに関する。
従来から、写真、絵画等を壁等に飾る場合にはパネルが用いられており、このパネルは一般的に、複数本の長尺状のフレーム材を四角形状に枠組みすることにより形成されるフレームを有しており、このフレームの内周側には、額装する絵画、写真等を裏面から支持するための裏板が係止されている。
そして、裏板の正面側には、裏板に重ねられる配置で、透明体が、フレームの内周側に係止されており、裏板と透明体とで絵画、写真等を挟み込み、この状態で更に、裏板をフレームに固定するためにフレームの裏面に備えた「とんぼ」と言われる係止部材等によって裏板を押さえることで、裏板、透明体をフレーム内周に固定し、これによって、フレームの内周に絵画、写真等を額装し、この状態でパネルを壁等に掛けることにより、写真、絵画等を所望する箇所に飾ることを可能としている。
ここで、一般的にパネルにおける透明体は、額装する絵画、写真等を保護しつつ裏板とともにフレームの内周に支持するために用いられているが、そのとき透明体は、額装する絵画、写真等の正面側に配置されるために、当然、額装している絵画、写真等を鑑賞可能でなければならないため、透明な樹脂フィルムやガラス等で形成されている。
そのため、特に樹脂フィルムを透明体として用いた場合には、フィルムが蛍光灯の光や、自然光が反射してしまうために、見る角度によっては、額装している絵画、写真等が見えづらいという問題点が指摘されている。
この点、本考案者は過去において、パネルを湾曲させて、これにより当たった光の反射を防止する方法を提案したが、パネルを湾曲させた場合には、当然額装している絵画、写真等もパネルの内周側で変形してしまうために、特に高額の絵画、写真等である場合には価値が下がってしまうことも考えられ、更に、絵画、写真等を正確に見ることができなくなってしまうことも考えられる。
そこで、このような問題点を解決するために、本考案者は更に、低反射機能を発揮可能なフィルムを透明体として用いることにより、パネルを変形することなく、額装している絵画、写真等が見えづらくなることを防止可能としたパネルを提案した。
しかしながら、前述したように、一般的にパネルにおける透明体は透明な樹脂フィルムやガラス等で形成されているため、低反射機能を発揮可能なフィルムを用いることで蛍光灯の光や自然光等が反射して額装している絵画、写真等が見えづらくなってしまうことを防止した場合でも、長期間経過すると、室内に浮遊している汚れ等によってパネルが汚れてしまい、額装している絵画や写真が見えづらくなるとともに、それにより、額装している絵画等の装飾効果も落ちてしまうことが考えられる。
そのために、低反射機能を発揮可能なフィルムを透明体として用いたパネルの場合でも、定期的に透明体を掃除する必要が生じるが、このとき、パネルを手が届かない場所等に飾っている場合などは、掃除が大変になってしまい、透明体を常にきれいな状態で維持することが困難であるという問題点が指摘できる。
また、パネルに絵画等を額装している場合において、長期間経過した場合は、額装している絵画等が紫外線によって劣化してしまい、それにより、額装している絵画等の装飾効果も落ちてしまうが、従来のパネルでは、額装している絵画等が紫外線によって劣化してしまうことを防止することは不可能であった。
そこで、本考案は、光の反射により額装している絵画、写真等が見えづらくなることを防止可能であるとともに、汚れ等による装飾効果が落ちることがなく、更に、額装している絵画等の掲示物を紫外線から守ることが可能なパネルを提供することを課題としている。
本考案のパネルは、
複数本の長尺状のフレーム材を略多角形状に枠組みすることにより形成されるフレームと、
該フレーム内に支持される透明体と、
該透明体の裏面側に重ね合わされる配置で、前記フレーム内に支持される裏板と、を具備し、写真、絵画等の掲示物を前記透明体と裏板間に挟持して額装可能としたパネルであって、
前記透明体は、
UVカット剤を配合しながら製造することでUVカット機能を備えたUVカットフィルムと、該UVカットフィルムの表面に形成した、低反射機能を発揮可能な低反射層と、を具備した透明体本体と、
該透明体本体の表面に光触媒を含んだ光触媒コーティング材を備えることで形成された光触媒層と、を具備したことを特徴としている。
複数本の長尺状のフレーム材を略多角形状に枠組みすることにより形成されるフレームと、
該フレーム内に支持される透明体と、
該透明体の裏面側に重ね合わされる配置で、前記フレーム内に支持される裏板と、を具備し、写真、絵画等の掲示物を前記透明体と裏板間に挟持して額装可能としたパネルであって、
前記透明体は、
UVカット剤を配合しながら製造することでUVカット機能を備えたUVカットフィルムと、該UVカットフィルムの表面に形成した、低反射機能を発揮可能な低反射層と、を具備した透明体本体と、
該透明体本体の表面に光触媒を含んだ光触媒コーティング材を備えることで形成された光触媒層と、を具備したことを特徴としている。
本考案のパネルでは、透明体本体とこの透明体本体の表面に形成した光触媒層で透明体を構成しており、透明体本体は更に、UVカット機能を備えたUVカットフィルムの表面に低反射機能を発揮可能な低反射層を具備して構成されている。
そのために、本考案のパネルでは、低反射層の作用により、透明体に当たった光の反射が低反射になり、見る角度によって額装している絵画等が見えづらくなることを防止できる。
また、本考案のパネルでは、UVカット機能の作用により、紫外線により額装している絵画等が劣化することを有効に防止することができ、更に、透明体本体の表面に形成した光触媒層の作用により、室内に浮遊する埃や有害物質等が透明体に付着した場合には、この透明体に付着した埃や有害物質等を分解して除去することで透明体の汚れを防止することができるので、長期間の使用によっても、装飾効果が落ちることがないとともに額装している絵画等の掲示物を紫外線から守ることが可能である。
本考案のパネルでは、長尺状のフレーム材を四角形状に枠組みすることによってフレームが形成されており、このフレームの内周側には、透明体が支持されている。
また、透明体の裏面側には、透明体に重ね合わされる配置で、フレームの内周側に裏板が配置されており、この裏板は、フレームに回動自在に取り付けられた止め具によって、フレームの内周側に支持され、写真、絵画等の掲示物を透明体と裏板間に挟持して額装可能としている。
そして透明体は、透明体本体と、透明体本体の表面に形成した光触媒層を具備しており、透明体本体は、UVカット機能を備えたUVカットフィルムと、このUVカットフィルムの表面に形成した低反射層を具備している。
また、UVカットフィルムは、UVカット剤を配合しながら製造されたフィルムとしており、このUVカットフィルムの表面に凹凸処理を施すことで低反射層が形成されている。
更に、光触媒層は、光触媒を含んだ光触媒コーティング材を透明体本体の表面に備えることで形成されている。
本考案のパネルの実施例について図面を参照して説明すると、図1は、本実施例のパネルの正面図であり、また図2は図1におけるA−A線断面構造を拡大して示した図であり、図において1が本実施例のパネルである。
そして、本実施例のパネル1は、図に示すように、全体として縦長の長方形状としている。即ち、本実施例のパネル1では、縦長の長方形状のフレーム2を備えており、このフレーム2は、4本の長尺状のフレーム材2a、2b、2c、2dを四角形状に枠組みすることにより形成されている。
そして、このフレーム2の内周側には透明体3と裏板4が支持されており、透明体3と裏板4間に写真、絵画等を挟み込み、前記フレーム2に回動自在に装着した、「とんぼ」と言われる係止部材5によって裏板4を係止することにより、パネル1に写真、絵画等の掲示物を額装可能としている。
ここで、図2において、前記フレーム2には、その裏面において、内周側全域に亘って、フレーム2の厚み寸法の半分程度を切り欠くことにより形成された載置部201が具備されており、この載置部201上に、透明体3および裏板4の周縁部を載置可能としている。
即ち、本実施例において前記透明体3は、透明な樹脂製、あるいは透明なガラス製の薄い四角形状の板状としており、周縁部が前記段差部201上に載置可能な寸法としている。
また、前記裏板4は、不透明な板状であり、前記透明体3とほぼ同様な形状寸法としており、ベニヤ、合成板等の木製、あるいは厚紙等、ある程度の剛性を有する素材により構成されている。
そして、前記載置部201上に透明体3の周縁部を載置し、この透明体3に重ね合わせるような配置で、裏板4の周縁部を前記載置部201上に載置して、更に、裏板4をとんぼ等の係止部材6でフレーム2に係止して、これによりフレーム2の内周側に、裏板4および透明体3を支持可能としており、使用に際しては、透明体3と裏板4間に写真、絵画等の掲示物を挟み込んだ状態で、フレーム2の内周側に裏板4および透明体3を支持することとしている。
ここで、前記透明体3について説明すると、図3は前記透明体3の構造を示す断面図であり、図において6は透明体本体である。即ち、本実施例において前記透明体3は透明体本体6を有しており、この透明体本体6は、UVカットフィルム7と、このUVカットフィルム7の表面に形成した低反射層8を具備して構成されている。
そして、UVカットフィルム7は、UVカット剤を配合しながら製造することでUVカット機能を備えた樹脂製のフィルムとしている。即ち、近年、フィルム製造工程でUVカット材を配合して、紫外線の透過率を抑えて掲示物の紫外線劣化を少なくする効果を発揮するUVカットフィルムが提供されているが、本考案者は、このUVカットフィルムの存在に着目して、UVカットフィルムを透明体本体として用いている。
更に、本考案における透明体本体6では、前記UVカットフィルム7の表面に凹凸処理を施して、UVカットフィルム7の表面に低反射層8を形成し、これによって、UVカットフィルム7に低反射機能を持たせて透明体本体6を形成している。
従って、本実施例のパネル1では、UVカットフィルム7の作用により紫外線の透過率を抑えて掲示物の紫外線劣化を少なくすることができ、また、フィルムの表面に凹凸処理を施して、低反射機能を発揮可能な低反射層8を形成しているため、当たった光を低反射にして表面の反射を抑え、それによって光の反射によって絵画、写真等が見えづらくなることを有効に防止できる。
なお、UVカットフィルム7の表面に凹凸処理を施した場合には、前述したように、フィルム表面の反射を抑えて掲示物を見やすくする効果、即ち、UVカットフィルム7が低反射になる効果があるが、その反面、透過率が悪くなり掲示物の鮮明度が落ちるという欠点がある。しかし、パネルにおいては、透明体と掲示物が密着されるために、使用上は問題になることがない。
また、前記低反射層8は、必ずしもUVカットフィルム7の表面に凹凸処理を施すことで形成する必要は無く、低反射機能を発揮可能であればいずれの方法で形成しても良い。従って、低反射フィルムをUVカットフィルムに貼着することで低反射層を形成しても良い。
次に、図において9は光触媒層である。即ち、本実施例におけるパネル1では、前記透明体本体6の表面に光触媒層9を備えており、これにより透明体3を構成している。
ここで、この光触媒層9について説明すると、本実施例のパネル1においては、光触媒としての酸化チタンを樹脂に分散させることで構成された光触媒コーティング材を、前記透明体本体6の表面に塗布することで、透明体本体6の表面に光触媒層9を形成しており、これにより、光触媒によって、透明体3に付着した埃、細菌等を分解して除去可能としている。
即ち、周知のように、酸化チタンに代表される光触媒は、紫外線を吸収することで強力な酸化力を帯び、接触してきた埃、細菌等を分解する作用を有するために、本実施例におけるパネル1では、透明体3の表面に付着した埃、細菌等を分解して除去することができ、長期間の使用によっても、パネルが汚れて額装している絵画、写真等の装飾効果が落ちることを防止可能である。
なお、光触媒コーティング材には、樹脂に酸化チタンを分散させて構成されるとともに、樹脂にUVカット剤を配合して構成しているものもあるが、本考案における光触媒層9は、このような、酸化チタンの他にUVカット剤を樹脂に配合して構成した光触媒コーティング材を用いても良い。
また、光触媒コーティング材を構成する光触媒は、単に酸化チタンのみを用いてもよいが、その他、近年提供されている、アパタイト結晶中に酸化チタンを導入した光触媒を用いてもよく、これによれば、透明体3の表面に付着した汚れや細菌等を確実に分解除去することが可能となる。
また、バインダーとして用いる樹脂に関しては、特に限定されるものではないが、フッ素系樹脂を用いてもよく、これによれば、透明体3の表面を親水性にして汚れ等をより効果的に分解除去することが可能となる。
このように、本実施例のパネルでは、UVカット機能を備えたUVカットフィルム7の表面に凹凸処理を施すことで低反射機能を発揮可能な低反射層8を形成することで透明体本体6を構成し、更に、この透明体本体6の表面に光触媒を含んだ光触媒コーティング材を備えて光触媒層9を形成することで透明体3を構成しているので、低反射層8の作用により透明体3に当たった光の反射が低反射になるために、光の反射によって額装している絵画等が見えづらくなることを防止できるとともに、UVカットフィルム7のUVカット機能により、額装している絵画等が紫外線によって劣化することを有効に防止することができる。
また、本実施例のパネルでは、透明体本体6の表面に形成した光触媒層9の作用により、室内に浮遊する埃や有害物質等が透明体3に付着した場合に、この透明体3に付着した埃や有害物質等を分解して除去することで透明体3の汚れを防止することができる。
従って、本実施例のパネルでは、光の反射により額装している絵画等が見えづらくなることを防止可能であるとともに、長期間使用した場合でも、汚れ等や紫外線による劣化でパネルの装飾効果が落ちてしまうことを防止することができる。
本考案のパネルは、額装している絵画等が光の反射で見えづらくなることを防止するとともに、透明体に付着した汚れや細菌等を除去し、更に、額装している絵画等を紫外線から守ることでパネルの装飾効果を維持することを可能にしているために、とんぼ等の係止手段によって裏板をフレームに係止するいわゆる一般的なパネルの他に、フレーム自体を回動して写真、絵画等を収納可能なフロントオープン式のパネル等にも適用可能である。
1 パネル
2 フレーム
201 載置部
3 透明体
4 裏板
5 係止部材(とんぼ)
6 透明体本体
7 UVカットフィルム
8 低反射層
9 光触媒層
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7 UVカットフィルム
8 低反射層
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Claims (2)
- 複数本の長尺状のフレーム材を略多角形状に枠組みすることにより形成されるフレーム(2)と、
該フレーム(2)内に支持される透明体(3)と、
該透明体(3)の裏面側に重ね合わされる配置で、前記フレーム(2)内に支持される裏板(4)と、を具備し、写真、絵画等の掲示物を前記透明体(3)と裏板(4)間に挟持して額装可能としたパネルであって、
前記透明体(3)は、
UVカット剤を配合しながら製造することでUVカット機能を備えたUVカットフィルム(7)と、該UVカットフィルム(7)の表面に形成した、低反射機能を発揮可能な低反射層(8)と、を具備した透明体本体(6)と、
該透明体本体(6)の表面に光触媒を含んだ光触媒コーティング材を備えることで形成された光触媒層(9)と、を具備したことを特徴とするパネル。 - 前記低反射層(8)は、前記UVカットフィルム(7)の表面に凹凸処理を施すことで形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載のパネル。
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JP2012007529U JP3181843U (ja) | 2012-12-13 | 2012-12-13 | パネル |
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2012
- 2012-12-13 JP JP2012007529U patent/JP3181843U/ja not_active Expired - Lifetime
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