JP2015116210A - 額縁構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】額装対象物(例えば、絵画、色紙、写真等)を保護して、その劣化を抑止でき、かつその視認性を損なうことなく、額装対象物の鑑賞ないし展示に適した額縁構造を提供する。あわせて、設置された周囲環境の浄化ないし維持に寄与する額縁構造を提供する。【解決手段】視認面側から光触媒層2と紫外線遮断層3とがこの順序で配置された前面カバー4を有する額縁構造。【選択図】図1

Description

本発明は、額縁構造および額縁構造用の前面カバーに関するものである。
従来より、絵画、複製絵画、色紙、写真、賞状などを額縁に入れて、鑑賞ないし展示することが行われている。一般に、額縁は、単に額装対象物(即ち、絵画、複製絵画、色紙、写真等)を壁面等に吊すためだけでなく、絵画等の魅力を際だたせたり、前面カバーを有する物である場合には周囲環境からの劣化要因(例えば、温度や湿度の変化、埃、光、化学薬品等の汚染物質等)から絵画等を保護するために用いられている。
さて、絵画等の芸術作品は、人の精神に作用して、心の安らぎや、幸福感や充実感の増大などの好影響を与えることがあることは良く知られている。このことから、一般家庭はもとより、集会場、公共施設等において広く絵画等が展示されている。特に、疾病の治療等により長期間の滞在が余儀なくされる病院では、その傾向が顕著になってきている。
しかしながら、病院の病室等では、同室で食事などが提供されることが一般的であり、人の出入りが多く、また数多くの治療装置が設置されるなどして、絵画等が損傷ないし劣化を受けやすい環境にある。なお、病室は、清潔で、菌やウイルス類が繁殖しない環境に保たれていなければならないことは、言うまでもない。
このようなことから、そのような場所において用いられる際には、額縁構造にもそれに適応したものでなくてはならない。
透明体の表面に光触媒コーティングを施したものとして、例えば実用新案登録第3181843号公報に記載のパネルがある。しかし、このパネルは、低反射層を必須とし、この低反射層はその表面に凹凸処理が施されたものであることから、この低反射層の存在によって視認性や、特定の複製絵画の立体感の発現に悪影響を与えることが考えられる。そのような低反射層表面の凹凸は、絵画等の作品特有の微妙な表現や色彩を損なわせたり、作品の風情、趣を変えてしまう可能性があると思われる。そして、この凹凸処理が施された低反射層は絵画等の掲示物と密着されて用いられていることから、例えば油絵や立体感を発現させる複製絵画のような立体的表現を伴う絵画には適していない。
実用新案登録第3181843号公報
本発明が解決しようとする課題
本発明は、額装対象物(即ち、例えば絵画、複製絵画、色紙、写真等)を保護して、その劣化を抑止でき、かつその立体感やテクスチャー等の視認性を損なうことなく、額装対象物の鑑賞ないし展示に適した額縁構造を提供するものである。あわせて、設置された周囲環境の浄化ないし維持に寄与する額縁構造を提供するものである。
本発明による額縁構造は、視認面側から光触媒層と紫外線遮断層とがこの順序で配置された前面カバーを有すること、を特徴とするものである。
このような額縁構造は、好ましい態様として、前記の光触媒が、酸化チタン系触媒またはタングステン系触媒であるもの、を包含する。
このような額縁構造は、好ましい態様として、前記の紫外線遮断層が、アクリル樹脂材料からなるもの、を包含する。
このような額縁構造は、好ましい態様として、前記の紫外線遮断層が、透明基板の額装対象物側表面に紫外線遮断性材料層が形成されたものであるもの、を包含する。
このような額縁構造は、好ましい態様として、前記の前面カバーが、空気層を介して額装対象物と配置されているもの、を包含する。
このような額縁構造は、好ましい態様として、前記の光触媒層が、ナノサイズ酸化チタン系触媒に基づく紫外線遮断機能を有するもの、を包含する。
このような額縁構造は、好ましい態様として、発光装置を有するもの、を包含する。
このような額縁構造は、好ましい態様として、湿度調整剤および(または)ガス吸収性材料が配置されたもの、を包含する。
そして、本発明による額縁構造用の前面カバーは、光触媒層と紫外線遮断層とが配置されたことを特徴とするもの、である。
本発明による額縁構造は、内部に収容された額装対象物(即ち、例えば絵画、複製絵画、色紙、写真等)に対する保護効果が高いものであり、芸術作品の鑑賞等において用いられてきた伝統的な額縁と同様な趣きのものにすることができる。
そして、汚染物資の分解や除去、殺菌や消臭作用によって、設置された周囲環境の維持および清澄化が可能なものである。
さらに、本発明による額縁構造は、表面に凹凸処理が施された低反射層を用いないことから、その凹凸による視認性の変化および劣化等を全く考慮する必要がない。そして、経済的に製造することができるものである。
また、表面に凹凸処理が施された低反射層を額装対象物に密着させる必要がないことから、額装対象物が低反射層の凹凸によって損傷することがなく、かつ凹凸によって視認性が影響を受けることがない。よって、低反射層の凹凸によって、微妙な筆遣いやタッチ、色彩、グラデーション、絵の具や画材等の質感や色彩、作品特有の微妙な絵画表現、風情、趣などが影響を受けることがない。
そして、凹凸処理が施された低反射層の代わりに額装対象物の表面に空気層に設けることができ、例えば額装対象物と共に湿度調整剤やガス吸収性材料を封入した場合には、この空気層を通じて湿度調整あるいは有害ガスの除去ができるので、額装対象物の保護性を更に向上させることができる。
すなわち、本発明によれば、高精細もしくは超高精細の絵画や複製絵画において、これら絵画の絵の具等による立体的表現、筆さばきや色彩等の視覚的に損なうことなく絵画や、これらの複製絵画等を額装できる。
したがって、本発明による額縁構造は、種々の額装対象物、特に絵画、その中でも例えば油絵のように立体表現を伴う絵画(ならびに立体表現までも視覚的に忠実に再現された複製品)を額装するのに適したものであり、数々の劣化要因(例えば、温度や湿度の変化、埃、光(可視光線、赤外線および紫外線等を含む)、化学薬品等の汚染物質等)が存在する環境においても、額装対象物を確実に保護できるものである。
このようなことから、本発明による額縁構造は、多数の者が出入りする公共施設のみならず、病院の待合い室や病室等などのように、額装対象物が比較的損傷を受けやすい環境において用いられた場合において、従来よりも優れた保護効果が認められる。
そして、本発明による額縁構造用の前面カバーは、光触媒層と紫外線遮断層とが配置されたものであることから、紫外線による額装対象物の劣化を有効に防止できるとともに、光触媒に基づくセルフクリーニング効果、ならびに設置された周囲環境に存在する汚染物質の分解や除去、殺菌や消臭作用によって、環境の維持ないし清浄化が可能なものである。例えば、壁にかけておくだけでその部屋全体の清浄化を行うことが可能であり、例えば、本発明の額縁構造の好ましい一具体例によれば、額縁構造の露出した前面カバー1mあたり約7mの部屋を複数年継続的に清浄化することができる。
以上のような本発明による額縁構造は、例えば絵画等を病室に掲示する際に用いられた場合は、病室内の環境維持ないし向上を達成できると同時に患者等の精神的安定、安らぎ感を向上させて、病気回復の一助とすることができる。そして、患者の入院病室の移動の際にも容易に移動可能なものである。
本発明による額縁構造の好ましい一具体例を示す断面図である。
<額縁構造>
本発明による額縁構造は、視認面側から光触媒層と紫外線遮断層とがこの順序で配置された前面カバーを有すること、を特徴とするものである。
このような本発明による額縁構造の好ましい一具体例としては、例えば図1に示されるものを挙げることができる。
この図1に示される本発明による額縁構造1は、視認面側から、光触媒層2と紫外線遮断層3とがこの順序で配置された前面カバー4を有するものである。
この前面カバー4は、その周囲がフレーム5によって縁取れており、このフレーム5の枠組みによって支持ないし固定されるものである。なお、前面カバー4の大きさおよび形状には特に制限はなく、額装対象物6(例えば、絵画、色紙、写真等)の大きさや形状、額装対象物の見栄え等に応じて適宜定めることができる。
前面カバー4の厚さは、例えば外形寸法、強度や剛性などを考慮して適宜定めることができる。一般的には、1mm〜20mm、好ましくは1mm〜10mm、特に好ましくは2mm〜5mm、である。前面カバー4の厚さが1mm未満の場合は保護強度不足となり、一方、20mm超過の場合は、重量増加となることから好ましくない。
フレーム5の大きさおよび形状にも特に制限はなく、額装対象物6(絵画、複製絵画、色紙、写真等)や前面カバー4の大きさおよび形状にあわせて適宜定めることができる。フレーム5の材質は、従来の額縁において用いられてきた物と同じように、例えば、木材、金属、樹脂、ガラス等の材料を用いることができる。
本発明による額縁構造においては、図1に示されるように、ライナー7を設けることができる。このライナー7によって額装対象物6上に空隙を形成することによって、額装対象物6の表面と前面カバー4とが直接接触することを防止することができる。通常、空隙には空気が存在しており、その結果、前面カバー4の紫外線遮断層3が空気層8を介して額装対象物6と配置されることになる。このことにより、例えば高精細もしくは超高精細の複製絵画の視覚的な立体感が強調されて、筆さばきや色彩等も原画通りに忠実に再現される。なお、空隙には、必要に応じて、空気と共にあるいは空気の代わりに不活性ガスを充填することができる。
ライナー7は、好ましくは木材、金属、樹脂およびガラス材料を用いることができる。そして、このライナー7は、必要に応じて、湿度調整剤および(または)ガス吸収剤を含むことができる。ライナー7の厚み(もしくは、このライナーによって形成される空気層8の厚さ)は、3mm〜100mm、好ましくは5mm〜50mm、特に好ましくは10mm〜50mm、である。3mm未満の場合は、前面カバー4と額装対象物6とが接触する可能性があって好ましくなく、一方、100mm超過の場合は、作品鑑賞の妨げになることから好ましくない。
本発明による額縁構造1においては、額装対象物6の背面側(すなわち、額装対象物6の非観察面側)に、必要に応じて、背面シート9を配置することができる。このように、額装対象物6の背面が裏板10に直接触れないようにすることによって、額装対象物6を保護することができる。背面シート9は、紙(好ましくは無酸性紙)のように、厚さ1mm未満のものを用いることができるし、厚さ1mm以上の板状のものを用いることできる。この背面シート9は、充分な剛性と反り防止の観点から、厚さ2mm〜10mm、好ましくは3mm〜7mmの板状の物が特に好ましい。本発明では、樹脂、特にポリスチレン、硬質ポリウレタンまたは金属からなる多孔質材料が好ましい。そして、この背面シート9は、必要に応じて、湿度調整剤および(または)ガス吸収剤を含むことができる。
額装対象物6を額装する際には、額装対象物6をこの背面シート9上に予めドライマウントしておくことが好ましい。
本発明による額縁構造1においては、額装対象物6は、フレーム5の枠組みによって支持ないし固定された前面カバー4と、必要に応じて設けられたライナー7や背面シート9を介して、裏板10との間に押圧されることによって、額縁構造1内部に保持ないし支持される。裏板10は、通常、フレーム5の枠組みに内接するような形状および大きさの物であって、額装対象物6を確実に保持できるような、充分な押圧が可能な強度、剛性を有するものが好ましい。従って、その材質および厚さは、これらの要求を満たすように選択されるのが通常である。
裏板10の材料は、従来の額縁において用いられてきた物と同じように、好ましくは、例えば木材、金属、樹脂等を用いることができる。なお、必要に応じて、別の裏板11を更に用いることができる。
そして、本発明による額縁構造1のフレーム5には、所望により、裏板10を固定するための部品(例えば、トンボや、つの次等)(図示せず)を設けることができ、そして、額装品を壁などに吊す際に用いられる吊り金具(例えば、板吊や吊カン等)(図示せず)を設けることができる。
そして、本発明による額縁構造1においては、必要に応じて、発光装置12を設けることができる。なお、この発光装置12としては、所望に応じて、可視光線のみを発光するもの、紫外線のみを発光するもの、紫外領域から可視光領域にかけての光を発光するもののの中から選択することができる。このような発光装置12を有する本発明による額縁構造は、鑑賞に相応しい明るさを提供することができ、また、光触媒の活性化に必要な紫外線を補うことができることから好ましい。なお、発光装置12は、図1のように額縁構造1の外部に設けることができるし、額縁構造1の内部に設けることができる。
そして、本発明による額縁構造1においては、必要に応じて、額縁構造1の内部の温度や湿度をモニターするためのセンサー(図示せず)や、額縁構造1内部の換気や気圧調整のための開閉可能な連通孔等(図示せず)を設けることができる。
そして、本発明による額縁構造1においては、必要に応じて、額縁構造1周辺の空気と光触媒層3との接触を積極的に行って周辺空気の浄化を促進する送風機等(図示せず)を設けることができる。
<前面カバー>
本発明による額縁構造用の前面カバー4は、光触媒層2と紫外線遮断層3とが配置されたことを特徴とするもの、である。
光触媒層2を形成する好ましい光触媒としては、無色透明なものが好ましく、例えば、酸化チタン系触媒およびタングステン系触媒を挙げることができる。好ましい光触媒としては、例えば、酸化チタン系触媒を挙げることができる。そのような酸化チタン系触媒の好ましい具体例としては、例えば、東芝マテリアル社製の「ルネキャット」(商品名)を挙げることができる。
本発明では、特に、ナノサイズ触媒に基づく紫外線遮断機能を有するものが好ましい。このような光触媒層を採用する場合には、紫外線遮断層3の紫外線遮蔽効果と、この光触媒層による紫外線遮蔽効果の両者を利用することができ、これらの相乗的な効果を得ることできる。
そのようなナノサイズ触媒としては、電子顕微鏡観察(透過型電子顕微鏡観察撮影画像の画像解析)による平均一次粒子径が5〜50nm、好ましくは10〜30nmであり、粒度分布測定装置による平均二次粒子径が200〜550nm、好ましくは250〜400nmであり、BET法による比表面積が10〜300m/g、20〜150m/g、のものを用いることができる。
紫外線遮断層3は、(イ)ガラスや透明樹脂材料から形成された透明基板の表面に紫外線遮性材料層が形成されたもの、および(ロ)紫外線遮性材料が混入したガラスや透明樹脂材料から形成された透明基板等によって、構成することができる。
重量および加工のし易さ、紫外線遮断性能の持続性の観点から、透明樹脂材料(特に、好ましくはアクリル系樹脂材料)に紫外線遮断性材料を混入させた透明基板等が特に好ましい。
紫外線遮断層3の厚さは、例えば、紫外線遮断性能や、前面カバー4の外形寸法、外形寸法に見合った強度や剛性などを考慮して適宜定めることができる。
なお、本発明による前面カバーを額縁構造に用いる際は、その光触媒層2を視認面側(即ち、外気に直接曝されるように外側)に配置し、紫外線遮断層3を、空気層8側(即ち、外気に直接曝されない内側)に配置する。
以下の実施例は、本発明の好ましい額縁構造の代表例について更に示すものである。
<実施例1>
紫外線遮断性アクリル樹脂製のパネルを用意し、このパネルの片側の表面にタングステン系触媒(東芝マテリアル社製の「ルネキャット」(商品名))を塗布して、光触媒層を形成して、前面カバーを得た。
この前面カバーを、木材製のフレームに内接するように組み込み、さらに、木材製のライナーと、額装対象物(油絵の複製品イ)と、背面シート(硬質ポリウレタン製の多孔質ボードを、この順序に組み込み、これらを木材製の裏板に押圧し、これを固定することによって、本発明による額縁構造(I)を用いた額装品を得た。
<実施例2>
アクリル樹脂製のパネルを用意し、このパネルの片側の表面に、紫外線遮断剤を塗布して紫外線遮断層を形成した。
ついで、このアクリル樹脂製のパネルの反対面に、タングステン系触媒(東芝マテリアル社製の「ルネキャット」(商品名))を塗布して、光触媒層を形成して、前面カバーを得た。
上記のようにして得たパネルを前面カバーとして用い、複製品イと同様に複製された別の複製品イを用いた以外は実施例1と同様にして、本発明による額縁構造(II)を用いた額装品を得た。
<実施例3>
紫外線遮断性アクリル樹脂製のパネルを用意し、このパネルの片側の表面に酸化チタン系触媒を塗布して、光触媒層を形成して、前面カバーを得た。
上記のようにして得たパネルを前面カバーとして用い、複製品イと同様に複製された別の複製品イを用いた以外は実施例1と同様にして、本発明による額縁構造(III)を用いた額装品を得た。
<実施例4>
紫外線遮断性アクリル樹脂製のパネルを用意し、このパネルの片側の表面に、紫外線遮断剤を塗布して、紫外線遮断層を形成した。ついで、このアクリル樹脂製のパネルの反対面に、ナノサイズ酸化チタン系触媒を塗布して、光触媒層を形成して、前面カバーを得た。
上記のようにして得たパネルを前面カバーとして用い、複製品イと同様に複製された別の複製品イを用いた以外は以外は実施例1と同様にして、本発明による額縁構造(IV)を用いた額装品を得た。
<比較例1>
従来から一般的に用いられているアクリル樹脂製のパネルを用意した。このパネルによっては実質的に紫外線遮断されていないことが確認された。
このパネルを前面カバーとして用い、複製品イと同様に複製された別の複製品イを用いた以外は実施例1と同様にして、従来の額縁構造(比較例1)を用いた額装品を得た。
<比較例2>
低反射性処理されたアクリル樹脂製のパネルを用意した。このパネルによっては実質的に紫外線遮断されていないことが確認された。
このパネルを前面カバーとして用い、複製品イと同様に複製された別の複製品イを用いた以外は実施例1と同様にして、額縁構造(比較例2)を用いた額装品を得た。
<対比観察結果(1)>
実施例1による本発明による額縁構造(I)内の複製品イと、
実施例2による本発明による額縁構造(II)内の複製品イと、
実施例3による本発明による額縁構造(III)内の複製品イと、
実施例4による本発明による額縁構造(IV)内の複製品イと、
比較例1による従来の額縁構造(比較例1)内の複製品イと、
比較例2による額縁構造(比較例2)内の複製品イ
複製品イ〜イと同様に複製され、額縁構造内に収容されていない、別の複製品ロとを、昼間の同一の室内条件下に並べて設置して、これらを目視にて対比観察した。
複製品イ〜イと複製品イでは、色彩および表面の質感等に目視上の違いは認められなかった。また、複製品イ〜イと複製品ロでは、前面カバーの有無による違いはあるものの、色彩および表面の質感等に目視上の違いは実質的に認められなかった。このことから、本発明による額縁構造(I)〜(IV)は、従来の額縁構造と同様に、額装対象物の鑑賞に適したものであることが確認された。
比較例2による額縁構造(比較例2)は、低反射性処理されたアクリル樹脂製パネルを前面カバーとするものであるが、この前面カバーと複製品イとが離間していることから、前面カバーが白濁して見えて、複製品イを明瞭に見ることができなかった。
<対比観察結果(2)>
実施例1による本発明による額縁構造(I)内の複製品イと、
実施例2による本発明による額縁構造(II)内の複製品イと、
実施例3による本発明による額縁構造(III)内の複製品イと、
実施例4による本発明による額縁構造(IV)内の複製品イと、
比較例1による従来の額縁構造(比較例1)内の複製品イと、
比較例2による額縁構造(比較例2)内の複製品イと、
複製品イ〜イと同様に複製され、額縁構造内に収容されていない、別の複製品ロとを、並べて設置し、これらに紫外線を均等に照射した。
紫外線照射後に額縁構造から取り出した複製品イ〜イと、複製品ロと、紫外線照射されていない別の複製品ハとを、昼間の同一の室内条件下に並べて設置して、これらを目視にて対比観察した。
その結果、複製品イ、複製品イ、複製品ロは、明確に紫外線照射によって劣化していること確認された。
複製品イ〜イと、複製品イ、イ、ロとの対比から、本発明による額縁構造(I)〜(IV)によれば紫外線劣化が有効に防止されることが確認された。
なお、紫外線照射に先立ち、本発明による額縁構造(I)〜(IV)ならびに額縁構造(比較例1)〜(比較例2)のそれぞれの前面カバーの一部分にサラダ油を付着させておいた。紫外線照射の後、前面カバーを確認したところ、額縁構造(I)〜(IV)においてはその痕跡が認められなかったが、額縁構造(比較例1)〜(比較例2)ではサラダ油による汚れが認められた。このことから、本発明による額縁構造(I)〜(IV)では、その光触媒層が効果的に機能していることが確認された。
1 額縁構造
2 光触媒層
3 紫外線遮断層
4 前面カバー
5 フレーム
6 額装対象物
7 ライナー
8 空気層
9 背面シート
10 裏板
11 裏板
12 発光装置

Claims (9)

  1. 視認面側から光触媒層と紫外線遮断層とがこの順序で配置された前面カバーを有することを特徴とする、額縁構造。
  2. 前記の光触媒が、酸化チタン系触媒またはタングステン系触媒である、請求項1に記載の額縁構造。
  3. 前記の紫外線遮断層が、アクリル樹脂材料からなる、請求項1または2に記載の額縁構造。
  4. 前記の紫外線遮断層が、透明基板の額装対象物側表面に紫外線遮断性材料層が形成されたものである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の額縁構造。
  5. 前記の前面カバーが、空気層を介して額装対象物と配置されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の額縁構造。
  6. 前記の光触媒層が、ナノサイズ酸化チタン系触媒に基づく紫外線遮断機能を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の額縁構造。
  7. 発光装置を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の額縁構造。
  8. 湿度調整剤および(または)ガス吸収性材料が配置された、請求項1〜7のいずれか1項に記載の額縁構造。
  9. 光触媒層と紫外線遮断層とが配置されたことを特徴とする、額縁構造用の前面カバー。
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