JP3178076B2 - 電子楽器の効果付与装置 - Google Patents

電子楽器の効果付与装置

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JP3178076B2
JP3178076B2 JP10455592A JP10455592A JP3178076B2 JP 3178076 B2 JP3178076 B2 JP 3178076B2 JP 10455592 A JP10455592 A JP 10455592A JP 10455592 A JP10455592 A JP 10455592A JP 3178076 B2 JP3178076 B2 JP 3178076B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子ピアノのような
電子楽器に係り、特に、押鍵時の鍵の揺動の値により楽
音の音高を所定周期で変化させるビブラートなどの効果
を付与する電子楽器の効果付与装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電子楽器において、楽音にビブラート情
報を付与する方法としては、従来から、回転自在のモジ
ュレーションホイールを回転させて楽音の周波数を変調
するものが知られている。このモジュレーションホイー
ルは制御する対象を任意にアサインすることが可能で、
音量を所定周期で変化させるトレモロ制御や音色を所定
周期で変化させるワウワウ制御等をアサインすることが
できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなモジュレーションホイールなどを使用して効果を付
与するものは、人間の意思によりスピードもしくは深さ
などを調整しながら入力するものではなく、演奏者が意
図する周波数変調を得ることが困難であった。
【0004】一方、横揺れ鍵盤にてビブラート等の効果
制御を行なうものが実公昭50−22670号公報で示
すように従来から知られている。
【0005】この種の技術は、押鍵にて楽音発生トリガ
(キーオン)用のキースイッチが駆動されて楽音を発生
し、そのあとでアフタタッチセンサとしてのビブラート
制御装置が鍵と横揺れバーとのまさつ結合にて制御され
るものである。
【0006】ところが、このような横揺れ鍵盤において
は、演奏時、ビブラートを掛けたくなくとも、誤って鍵
盤を揺らしてしまうことにより音にビブラートが掛かっ
てピッチが動いてしまうという問題点があった。
【0007】また、前述した鍵にてビブラート制御する
従来技術にあっては、鍵が横揺れバーから離れると制御
不能となる。最近の技術において浅押鍵時等のプリタッ
チ状態もしくはキーオフ後の楽音コントロールが注目さ
れているが、前記技術では深押鍵後のいわゆるアフタタ
ッチ制御以外は不可能であるとともに、アフタタッチ制
御の中でも強押鍵しながらのアフタタッチによる効果付
与のみしかできなかった。
【0008】この発明は、前述した従来のものにおける
問題点を克服し、ビブラート情報など発生する楽音に対
し特殊な効果を付与したいときのみに確実に楽音に効果
を付与することができる電子楽器の効果付与装置を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため第1の発明の電子楽器の効果付与装置は、操作に応
じてキーデータを発生する演奏操作子と、この演奏操作
子で発生されるキーデータに基づき楽音信号を発生する
楽音信号発生手段と、前記演奏操作子の横揺れ振幅や横
揺れをさせる左右動の早さ等の揺動を検出する第1の
出手段と、前記演奏操作子の操作力を検出する第2の検
出手段と、この第2の検出手段で検出される操作力が所
定値以上であるとき、前記第1の検出手段で検出される
揺動量に基づき前記楽音信号発生手段で発生される楽音
信号を変調する変調手段とを有することを特徴としてい
る。
【0010】また、第2の発明の電子楽器の効果付与装
置は、操作に応じてキーデータを発生する演奏操作子
と、この演奏操作子で発生されるキーデータに基づき楽
音信号を発生する楽音信号発生手段と、前記演奏操作子
横揺れ振幅や横揺れをさせる左右動の早さ等の揺動を
検出する第1の検出手段と、前記演奏操作子の操作力を
検出する第2の検出手段と、前記演奏操作子の操作終了
を検出する第3の検出手段と、前記第2の検出手段で検
出される操作力が所定値を越えたとき前記第1の検出手
段で検出される揺動量に基づき前記楽音信号発生手段で
発生される楽音信号の変調を開始し、前記第3の検出手
段が操作終了を検出したとき前記楽音信号の変調を停止
する変調手段とを有することを特徴としている。
【0011】さらに、第3の発明の電子楽器の効果付与
装置は、操作に応じてキーデータを発生する演奏操作子
と、この演奏操作子で発生されるキーデータに基づき楽
音信号を発生する楽音信号発生手段と、前記演奏操作子
の横揺れ振幅や横揺れをさせる左右動の早さ等の揺動を
検出する第1の検出手段と、前記演奏操作子の操作力を
検出する第2の検出手段と、前記第2の検出手段で検出
される操作力が第1の所定値を越えたとき前記第1の検
出手段で検出される揺動量に基づき前記楽音信号発生手
段で発生される楽音信号の変調を開始し、この楽音信号
の変調が開始された後に前記第2の検出手段で検出され
る操作力が前記第1の所定値より小さい第2の所定値以
下となったとき前記楽音信号の変調を停止する変調手段
とを有することを特徴としている。
【0012】
【作用】第1の発明の電子楽器の効果付与装置によれ
ば、第2の検出手段で検出される操作力が所定値以上で
あるとき、第1の検出手段で検出される揺動量に基づき
楽音信号発生手段で発生される楽音信号の変調を開始す
るようになっているので、誤って鍵盤を揺らしてしまう
ときのように鍵盤の小さな揺動によっては楽音信号の変
調を開始することにはならず、演奏者が実際に楽音信号
の変調を得たいときのみ効果制御を行うことができる。
【0013】また、第2の発明の電子楽器の効果付与装
置によれば、効果制御をかけたいときに微分的瞬間で演
奏操作子の押圧力を所定値以上になるよう鍵に力をかけ
れば、あとは軽く鍵を揺らすだけで効果制御が行なえる
ばかりでなく、この効果付与は演奏操作子の操作終了ま
で続けることができる。さらに、跳躍演奏、速いパッセ
ージ演奏等で演奏態様にはふさわしくないため効果付与
が不要である場合には、強押鍵さえしなければ、不用意
に効果付与されることもない。さらにまた、前記演奏態
様にかかわりなく演奏者の意志によって正確な効果付与
をすることができる。さらに、効果付与しないところ
と、するところとをおりまぜて演奏することも可能であ
る。この場合、各音符ごとに意志をもって押鍵すればよ
いので、例えばスタカート演奏等のように音符と音符と
の間を区切るように弾いて、このとき、効果をかけたく
なければ比較的弱いタッチ、効果をかけたければ最初の
み強く弾けばよい。
【0014】また、第3の発明の電子楽器の効果付与装
置によれば、第2の検出手段が検出した揺動量が第1の
所定値を越えたときにその揺動量により、ビブラート情
報など楽音信号の変調を開始し、変調が開始された後に
前記第2の検出手段で検出される揺動量が前記第1の所
定値より小さい第2の所定値以下となったとき前記楽音
信号の変調を停止するようになっているので、誤って鍵
盤を揺らしてしまうときのように鍵盤の小さな揺動によ
っては楽音信号の変調を開始することにはならず、これ
により、演奏者が実際に楽音信号の変調を得たいときの
み効果制御を行うことができる。
【0015】
【実施例】図1は、この発明の第1の実施例を示すもの
である。図1において、複数の鍵11を有する鍵盤の鍵
11には、鍵11の横揺れ検出手段16が接続されてい
るが、その詳細は図3〜図5で示すとともに後で詳述す
る。また、各鍵11に対応してキースイッチKSが設け
られており、キースイッチKSには、キースイッチKS
からのキーオンにて楽音信号を発生する楽音信号発生手
段30が接続されており、この楽音信号発生手段30に
おいては音色も適宜作成される。この楽音信号発生手段
30には効果付与手段32が接続されており、楽音信号
発生手段30からの出力信号は効果付与手段32でビブ
ラート、トレモロ等の効果を付与されたのち、アンプ3
4、スピーカ36等からなるサウンドシステムを経て、
楽音が発生されるようになっている。
【0016】一方、鍵の横揺れ検出手段16にて検出さ
れた横揺れ検出信号は、この信号を後述する条件下にお
いてオンオフ制御するゲート手段48を介して前記効果
付与手段32に入力されるもので、このゲート手段48
の出力信号にて効果制御対象が例えばビブラート深さで
あればビブラートの変調度を制御するようになってい
る。したがって、横揺れ振幅値がビブラートの変調度に
対応し、横揺れをさせる左右動の早さがビブラート周期
(周波数)に対応することになる。
【0017】前記横揺れ検出手段16の出力信号は、2
つの比較器40および比較器46の一方の比較端子Aに
入力されるようになっている。そして、一方の比較器4
0の他方の入力端子Bには、第1基準値設定手段38か
らの出力が入力されるようになっており、また、他方の
比較器46の他方の入力端子Bには、第2基準値設定手
段44からの出力が入力されるようになっている。
【0018】前記第1基準値設定手段38と前記第2基
準値設定手段44との間には「第1基準値>第2基準
値」の関係を有するものとする。また、この第1実施例
においては、前記第1基準値設定手段38および前記第
2基準値設定手段44と接続されているフリップフロッ
プ42が設けられており、このフリップフロップ42
は、横揺れ検出手段16の値が第1基準値を超えた時に
比較器40から“1”信号を発生することによりセット
され、横揺れ検出手段16の値が前記第1基準値より下
まわった時に比較器46から“1”信号を発生すること
によりリセットされるようになっており、このフリップ
フロップ42のQ出力により前記ゲート手段48をイネ
ーブル状態に制御するようになっている。ところで、前
記横揺れ検出手段16は、後で詳述するフォトカプラに
よる光検出の電圧発生装置のほかにこの電圧値をダイオ
ードブリッジとコンデンサ等で平滑する平滑手段もしく
はピークホールド手段ならびにA/D変換器をも備えて
いる。
【0019】したがって、図1の第1実施例において
は、鍵11を押下することによってキースイッチKSか
らキーオン信号が送出され、どの鍵11が押されたかも
同時に判別できるので、このキーオン信号が音高データ
をも兼ね備えることになる。このキーデータに基づいて
前記楽音信号発生手段30で所定の音高と音色の楽音信
号が発生され、前記効果付与手段32に送出される。
【0020】一方、鍵11を横揺れさせた時に前記第1
基準値設定手段38を越える前記横揺れ検出手段16か
らの横揺れ値を前記比較器40で検出すると、前記フリ
ップフロップ42において楽音効果制御可能状態が保持
され、この状態は第1基準値よりも小さい第2基準値以
下になるまで保持される。この保持手段としてのフリッ
プフロップ42における横揺れ値を前記ゲート手段48
においてゲート制御し、このゲート出力によって前記効
果付与手段32の効果付与制御を行なう。
【0021】すなわち、横揺れデータ取り込み可能状態
と、その状態がリセットされる状態との間にヒステリシ
スを生じるようにしたので、小さく不用意に鍵11を動
かすか、跳躍もしくは跳躍を含む速いパッセイージを弾
いたときにもやむを得ず揺れてしまう横揺れをカットす
ることができるとともに、意志をもって鍵11を横揺れ
させたときにはその後の状態にヒステリシスがあるの
で、繊細なビブラート等の効果付与が可能となる。この
実施例においては、横揺れ可能状態となるためには効果
付与ごとの最初のタイミングのみやや強く鍵11を横揺
れさせればよいので、効果付与した演奏をしても疲れて
しまうということもない。
【0022】図2はこの発明の第2の実施例を示すもの
である。図2において図1と同一番号を付した部分は同
一機能を有する同一手段であるので、図2に同一の符号
を付しその説明は省略する。
【0023】この第2の実施例の特徴は効果付与のため
の制御信号として鍵の横揺れ情報を用い、制御を可能、
不可能にする手段としてアフタタッチのデータを用いて
いる点にある。すなわち、鍵11の横揺れ検出手段16
(第1の検出手段)からの横揺れ情報をゲート手段50
に入力し、この横揺れ情報はゲート手段50を介して効
果付与手段32に効果付与のための制御情報として与え
られる。一方、前記ゲート手段50の制御データとして
は、アフタタッチの第1基準値を越えたアフタタッチセ
ンサのタッチ出力をアフタタッチ検出手段13B(第2
の検出手段)から得ることにより比較器52の出力によ
って楽音効果制御可能保持手段としてのフリップフロッ
プ56をセットし、効果付与可能信号とする。さらに効
果付与を不能とするためにはアフタタッチ検出手段13
Bからの出力が第2基準値未満になったことを比較器5
4において検出し、この出力によってフリップフロップ
56をリセットし効果付与を不能とする。なお、本実施
例における変調手段は、図2において2点鎖線で示す長
方形の内側の構成である。
【0024】ここにおいて第1基準値と第2基準値は、
第1の実施例と同様に「第1基準値>第2基準値」の関
係を有する。したがって、曲を弾く場合、押鍵によりキ
ースイッチKSが駆動され、楽音信号発生手段30、効
果付与手段32、サウンドシステム34、36を得て楽
音が発生される。このとき、アフタタッチが強くなるこ
とがなければ、たとえ鍵横揺れが強く発生したとしても
効果付与はされることがない。
【0025】ところで、演奏者の意志によりアフタタッ
チを強くしたとすると、鍵11の横揺れ情報が効果付与
に反映される。ここで、あるパッセージ(フレーズ)を
ずっと効果付与したければ、レガート的に弾くとともに
軽く鍵11を横揺れさせるだけで、1音符ごとに強押鍵
することなく効果付与がなされる。もちろん、スタッカ
ート的に強押鍵しても1音符ごと独立して効果付与はな
される。また、効果付与が鍵横揺れという手動操作によ
り行われるものであるため、押鍵直後は効果を付与せず
その後任意に効果を付与するというディレイビブラート
等のディレイ効果付与も可能である。さらにまた、長い
1音符の中で従来のように常に強押鍵することなく効果
付与可能である。不用意な効果付与をさけるためには、
一度アフタタッチを軽くするだけでよい。そのあと強押
鍵のアフタタッチがない限り鍵を強く横に揺らせても効
果付与はなされない。
【0026】つぎに、図3、図4および図5にしたがっ
て鍵盤5からの各種データを発生するメカニズムを詳述
する。
【0027】図3において、前記鍵盤5は、複数の白鍵
11Aおよび黒鍵11Bからなる鍵11を有しており、
各鍵11は、それぞれの基端を中心として回動自在とな
るように鍵盤フレーム12上に整列配置されている。ま
た、前記各鍵11の長手方向の中央部の下方には、各鍵
11を押鍵することにより閉成される複数のキースイッ
チ(図示せず)が各鍵11に対応するように配設されて
いる。さらに、前記各鍵11の長手方向の自由端部(手
前側)の下方には、各鍵11を設定圧以上の圧力をもっ
て押鍵することにより閉成される単数または複数のアフ
タセンサ13Bが、フェルト等の緩衝材13Aを介して
各鍵11に対応するように配設されている。
【0028】前記鍵盤フレーム12の前記各鍵11の整
列方向における両端部には、それぞれ断面L字状の板ば
ね取付部14が突設されており、各板ばね取付部14に
は、前記鍵盤フレーム12を、図示しないパネル板もし
くは腕木に懸垂状に両端支持するための各1対の長方形
の板ばね15が、それぞれ上方に突出するように間隔を
隔てて取付けられている。前記各板ばね15は、図4に
詳示するように、それぞれの平面が各鍵11の整列方向
に向くように形成されており、これにより鍵盤フレーム
12は、図3に矢印で示す鍵盤フレーム12の長手方向
(電子楽器の横方向)にのみ揺動しうることになる。
【0029】前記鍵盤フレーム12の長手方向の一端部
には、前記鍵盤フレーム12の揺動の大きさを検出する
ための揺動検出器16の制御板取付片17が支持されて
いる。この制御板取付片17には、図5Aに示すよう
に、前記各鍵11の整列方向に延在する長方形のグレー
スケールフィルム板18の基端部が支持されている。こ
のグレースケールフィルム板18は、その長手方向の一
端から他端にかけて色が透明から黒へと透明度が連続的
に変化するように形成されている。
【0030】一方、図5Bに示すように、電子楽器の棚
板(図示せず)の前記制御板取付片17の近傍部位には
ブラケット19が固定されており、このブラケット19
には、水平方向に延在するねじ軸20が回転自在に支持
されている。そして、このねじ軸20の一端部には、こ
のねじ軸20を回転するための円盤状の摘み21が固着
されている。このねじ軸20は棚板に対し水平方向に固
定され、その先端部には、4枚の側壁23と、これらの
側壁23の上方に位置する上壁24とからなるセンサ設
置台25が2枚の側壁23の螺合孔を介して螺合されて
いる。そして、ねじ軸20をいずれかの方向に回転駆動
することにより、支持フレーム22のガイド部に前記他
の2枚の側壁23の下方に設けられたガイド片23Aが
スライドすることで、発光器26Aおよび受光器26B
がセンサ設置台25とともにその長手方向に往復動され
ることになる。
【0031】前記上壁24上には、前記揺動検出器16
のLEDのような発光器26Aと、フォトトランジスタ
のような受光器26Bとが、前記グレースケールフィル
ム板18を境として両側に相互に対峙するように配設さ
れている。これにより、前記発光器26Aから照射され
た光は前記グレースケールフィルム板18を介して受光
器26Bに到達することになるが、このとき、発光器2
6Aからの光が透過する部位のグレースケールフィルム
板18の透明度により受光器26Bに到達する光量が変
化することになる。この光量の変化は、前記鍵盤フレー
ム12の揺動に伴うグレースケールフィルム板18の往
復動により生じることになるので、光量の変化によりグ
レースケールフィルム板18の往復動の状態、すなわ
ち、鍵盤フレーム12の揺動値(変位)を、受光器26
Bであるフォトトランジスタのレベル出力として検出す
ることができる。
【0032】なお、前記ねじ軸20を回転駆動すること
により、前記発光器26Aおよび受光器26Bが、設置
された前記センサ設置台25とともにグレースケールフ
ィルム板18に対して長手方向に相対移動しうるのは、
前記受光器26Bが受光した光量に対応するフォトトラ
ンジスタのレベル出力の初期値を調整可能とするためで
ある。
【0033】前記受光器26が受光した光量に対応する
フォトトランジスタのレベル出力はA/D変換器により
デジタル量に変換され、図1または図2の鍵横揺れ検出
器16の出力として出力される。すなわち、前記鍵横揺
れ検出器16は、鍵盤5の横揺れ機構と、グレースケー
ルフィルム板18および発光器26A、受光器26Bか
らなるフォトカプラと、平滑手段もしくはピークホール
ド手段と、A/D変換器とを含むものである。この鍵横
揺れ検出器16の横揺れ検出信号は図1または2で示し
たシステムで効果付与制御信号として利用される。
【0034】ところで、図1の効果付与付楽音発生シス
テムでは、鍵横揺れ強さが所定値(第1の基準値)を越
えた時以後少し横揺れが軽くなっても効果付与をし続け
られる実施例として説明したが、前記鍵横揺れ検出手段
をアフタタッチ検出手段と置換し、アフタタッチの強さ
が所定値を越えた時以後前記所定値より小さい所定値未
満になるまで効果付与をし続けられるようにしてもよ
い。
【0035】一方、図2の効果付与付楽音発生システム
では、効果付与の強さを制御する入力手段として鍵横揺
れ検出手段16、この効果付与をイネーブルするか否か
の制御手段としてアフタタッチ検出手段13Bを用い、
この出力レベルが第1基準値を越えた時以後それより小
さい第2基準値未満になるまで効果付与するものとして
説明したが、第2基準値の代りに鍵11の表面に触れた
ことを検出するタッチスイッチ70もしくは図示しない
ワンメイクオンリーキースイッチあるいはタッチレスポ
ススイッチの非押鍵側のスイッチ情報によってフリップ
フロップ56をリセットするようにしてもよい。これに
より押鍵時のできるだけ速い時期および離鍵時のできる
だけ遅い時期まで効果付与が可能となり、演奏表現力が
図2のシステムよりさらに増すことができる。
【0036】また、図2のシステムにおいてアフタタッ
チ検出値は、効果付与のイネーブルするか否かにのみ使
用したが、これに加えてこのアフタタッチ検出手段13
Bの出力を、図2に鎖線で図示したように効果付与手段
32に接続し、他の効果付与に供するようにしてもよ
い。例えば鍵横揺れ値でビブラート深さを、鍵横揺れ往
復周波数でビブラート速さを、アフタタッチ検出手段1
3Bの出力値でリバーブ深さをそれぞれ制御してもよ
い。また、ビブラート深さは鍵横揺れではコントロール
しないことにし、アフタタッチ検出手段の出力値によっ
てビブラート深さをコントロールしてもよい。さらに、
鍵横揺れでビブラート深さ、速さもしくはトレモロ深
さ、速さを、アフタタッチ出力でローパスフィルタもし
くはバンドパスフィルタのカットオフ周波数制御による
音色変更を、PANの移動速さ(この場合鍵横揺れ値は
音像変位位置対応とする)でPAN変位量をそれぞれ制
御するようにしてもよい。その他、様々な組合わせが考
えられる。
【0037】さらにまた、効果付与をするかしないかの
制御信号発生器としてのフリップフロップ56の出力を
ゲート手段50に代えて、あるいはゲート手段50に加
えてアフタタッチ検出手段13Bの出力をゲート制御す
るゲート手段60に供給してゲート制御してもよい。
【0038】なお、図1、図2においては効果付与付楽
音発生システムにつき1つの鍵11を中心に説明した
が、他の鍵11についても同様構成としてもよいし、フ
リップフロップ42等の同一機能部を時分割構成とする
ことにより、複数鍵対応の時分割システムとしてよく、
さらに、チャンネル割当て技術を採用してもよいことは
もちろんである。さらにまた、図1、図2において2点
鎖線で囲まれた制御部分をマイクロコンピュータに置き
換えてよく、制御処理をプログラム制御としてもよい。
【0039】また、鍵横揺れ検出手段16は、鍵11の
前後方向(長手方向)の揺れを検出する手段に置き換え
られることができる。さらに、比較器40、46、5
2、54に等号をいれてもよい。
【0040】さらに、この発明は、その他種々の変更が
可能である。
【0041】以上説明したようにこの発明によれば、
作に応じてキーデータを発生する演奏操作子と、この演
奏操作子で発生されるキーデータに基づき楽音信号を発
生する楽音信号発生手段と、前記演奏操作子の横揺れ振
幅や横揺れをさせる左右動の早さ等の揺動を検出する第
1の検出手段と、前記演奏操作子の操作力を検出する第
2の検出手段と、この第2の検出手段で検出される操作
力が所定値以上であるとき、前記第1の検出手段で検出
される揺動量に基づき前記楽音信号発生手段で発生され
る楽音信号を変調する変調手段とを有しているので、
生する楽音に対し特殊な効果を付与したいときのみに確
実に楽音に効果を付与することができ、演奏者の意志を
反映した入力装置としての電子楽器の効果制御装置が実
現できる。
【0042】また、この発明によれば、効果付与操作に
よる演奏をしても疲れることがない効果を奏する。
【0043】さらに、この発明によれば、演奏表現力が
向上するという効果を奏する。
【0044】さらにまた、請求項2に記載の発明によれ
ば、発音以前もしくは発音直後あるいは消音直前または
リリース状態での楽音コントロールが演奏者の意志で正
確に行なえ、かつ、前記状態で発音または消音の準備を
しつつ確実に効果付与が可能となることにより、演奏者
の意志を反映できるとともに演奏表現力を増すことがで
きる。また、請求項3に記載の発明は、操作に応じてキ
ーデータを発生する演奏操作子と、この演奏操作子で発
生されるキーデータに基づき楽音信号を発生する楽音信
号発生手段と、前記演奏操作子の横揺れ振幅や横揺れを
させる左右動の早さ等の揺動を検出する第1の検出手段
と、前記演奏操作子の操作力を検出する第2の検出手段
と、前記第2の検出手段で検出される操作力が第1の所
定値を越えたとき前記第1の検出手段で検出される揺動
量に基づき前記楽音信号発生手段で発生される楽音信号
の変調を開始し、この楽音信号の変調が開始された後に
前記第2の検出手段で検出される操作力が前記第1の所
定値より小さい第2の所定値以下となったとき前記楽音
信号の変調を停止する変調手段とを有しているので、楽
音信号の変調を、連続、単独を問わず簡単確実にしかも
誤作動を生じさせることなく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の電子楽器の効果制御装置の第1実
施例を示す図
【図2】 この発明の電子楽器の効果制御装置の第2実
施例を示す図
【図3】 この発明に使用される電子楽器の鍵盤の要部
斜視図
【図4】 鍵盤フレームの右端部の斜視図
【図5】 図5Aはフォトカプラによる鍵横揺れ検出用
センサを示す斜視図、図5Bはオフセット値を調整可能
にした前記センサ設置台を裏面から見た斜視図
【符号の説明】
5…鍵盤、11…鍵、12…鍵盤フレーム、13B…ア
フタセンサ、16…揺動検出手段(検出器)、18…グ
レースケールフィルム板、26A…発光器、26B…受
光器、30…楽音信号発生手段、32…効果付与手段、
34…アンプ34、36…スピーカ、38…第1基準値
設定手段、40…比較器、42…フリップフロップ、4
4…第2基準値設定手段、46…比較器、48…ゲート
手段、KS…キースイッチ。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操作に応じてキーデータを発生する演奏
    操作子と、 この演奏操作子で発生されるキーデータに基づき楽音信
    号を発生する楽音信号発生手段と、 前記演奏操作子の横揺れ振幅や横揺れをさせる左右動の
    早さ等の揺動を検出する第1の検出手段と、 前記演奏操作子の操作力を検出する第2の検出手段と、 この第2の検出手段で検出される操作力が所定値以上で
    あるとき、前記第1の検出手段で検出される揺動量に基
    づき前記楽音信号発生手段で発生される楽音信号を変調
    する変調手段とを有することを特徴とする電子楽器の効
    果付与装置。
  2. 【請求項2】 操作に応じてキーデータを発生する演奏
    操作子と、 この演奏操作子で発生されるキーデータに基づき楽音信
    号を発生する楽音信号発生手段と、 前記演奏操作子の横揺れ振幅や横揺れをさせる左右動の
    早さ等の揺動を検出する第1の検出手段と、 前記演奏操作子の操作力を検出する第2の検出手段と、 前記演奏操作子の操作終了を検出する第3の検出手段
    と、 前記第2の検出手段で検出される操作力が所定値を越え
    たとき前記第1の検出手段で検出される揺動量に基づき
    前記楽音信号発生手段で発生される楽音信号の変調を開
    始し、前記第3の検出手段が操作終了を検出したとき前
    記楽音信号の変調を停止する変調手段とを有することを
    特徴とする電子楽器の効果付与装置。
  3. 【請求項3】 操作に応じてキーデータを発生する演奏
    操作子と、 この演奏操作子で発生されるキーデータに基づき楽音信
    号を発生する楽音信号発生手段と、 前記演奏操作子の横揺れ振幅や横揺れをさせる左右動の
    早さ等の揺動を検出する第1の検出手段と、 前記演奏操作子の操作力を検出する第2の検出手段と、 前記第2の検出手段で検出される操作力が第1の所定値
    を越えたとき前記第1の検出手段で検出される揺動量に
    基づき前記楽音信号発生手段で発生される楽音信号の変
    調を開始し、この楽音信号の変調が開始された後に前記
    第2の検出手段で検出される操作力が前記第1の所定値
    より小さい第2の所定値以下となったとき前記楽音信号
    の変調を停止する変調手段と を有することを特徴とする
    電子楽器の効果付与装置。
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