JP3177547U - 花卉栽培用支柱 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の支柱を用いることなく、一本の支柱でも花茎の生長力により回転するのを防ぐことができ、水苔等の植え込み用土への差し込み作業も容易な支柱の提供。
【解決手段】本考案の花卉栽培用支柱10は、植え込み用土への差し込み部には、直線状先端部11とジグザグ状の折り曲げ部12が設けられ、該折り曲げ部において折り曲げ方向と支柱中心線との角度αが20〜75°の範囲であることを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】本考案の花卉栽培用支柱10は、植え込み用土への差し込み部には、直線状先端部11とジグザグ状の折り曲げ部12が設けられ、該折り曲げ部において折り曲げ方向と支柱中心線との角度αが20〜75°の範囲であることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本考案は、洋ラン等の花卉を鉢植えで栽培するのに際して、花茎を支持し、観賞用に整形するための支柱に関する。
鉢植えで栽培された胡蝶蘭などの洋ランは、支柱を用いて花茎を支持したり、整形したりすることで、全体の姿を観賞に堪えるように体裁よく整形され、また輸送などによる外力を受けても、花茎の損傷や変形を防ぎ、整形された姿を維持している。この支柱による支持や整形は、鉢植えの商品として、十分に成長してから行われるだけではなく、花茎の生長と共に支柱に結び付けて少しずつ誘引しながら整形し、生長の最終段階にて全体の形を整えることで行われている。
鉢植え栽培に用いられるこのような支柱は、通常、樹脂被覆鉄線が用いられ、支柱の根元を鉢内の水苔等の植え込み用土に差し込み、立設した支柱に洋ランの花茎を結び付けて使用される。この場合、立設した支柱を円弧状や放射線状に変形させて、この変形させた支柱に生長する花茎を結び付けて誘引しながら整形を行う。この場合、花茎は誘引方向に単純に生長するのではなく、個々の花には癖がそれぞれあり、左右の水平方向にも円弧を描くように生長することが多い。そのため、従来の支柱では花茎の生長力により、植え込み用土に差し込んだ支柱が回転してしまい、花茎の整形がうまくできないことが多かった。
そのため、支柱の回転を防ぐために、図1に示すように複数の支柱3、5を花茎1の周りに挿し込み、テープ等の結束具6などで結束して、支柱が回転するのを防ぐことが行われている。しかしながら、この方法では余分な資材が必要であり、手間もかかる。そのため、支柱の根元部分の先端をU字状やL字状に折り曲げたり、さらには根元をコの字状に折り曲げたりして、支柱が回転しないような工夫もされているが、このような形状に支柱を折り曲げたのでは、回転するのを防ぐことはできるが、植え込み用土に差し込む際に、折り曲げ部が邪魔になり、差し込み難くなる問題があった。
本考案の課題は、複数の支柱を用いることなく、一本の支柱でも花茎の生長力により回転するのを防ぐことができ、水苔等の植え込み用土への差し込み作業も容易な支柱を提供することである。
本考案の花卉栽培用支柱は、植え込み用土への差し込み部には、直線状先端部とジグザグ状の折り曲げ部が設けられ、該折り曲げ部において折り曲げ方向と支柱中心線との角度αが20〜75°の範囲であることを特徴とする。
上記の支柱において、角度αが30〜60°の範囲であることが好ましく、さらに前記折り曲げ部の屈曲点と支柱中心線との距離Lが5〜30mmであることが好ましい。
また、ジグザグ状の折り曲げ部の屈曲点が直線状先端部より離れるに従い、屈曲点と支柱中心線との距離Lが大きくなっていることも好ましい。
尚、本考案における折り曲げ方向と支柱中心線方向との角度αとは、図3に示すように、支柱中心線16と折り曲げた支柱とがなす角度の鋭角のことであり、α1、α2、α3などとして示した角度であり、折り曲げ部の屈曲点17、18などと支柱中心線16との距離Lは図3において、L1、L2などとして示した距離である。
本考案の支柱は、植え込み用土への差し込み部に直線状先端部と特定の角度のジグザグ状の折り曲げ部を設けられており、植え込み用土への差し込みも容易にでき、ジグザグ状の折り曲げ部が支柱の回転を防止しており、ランなどの花卉類の花茎の整形が容易にできるものであり、さらには、花卉類の輸送などにあたっても、花茎をしっかりと支持することができ、整形した姿を維持するとともに、花茎が折れたりする破損も防止できる。
本考案の支柱の実施の形態につき、図に基づき以下に説明する。
図1は従来の方法による胡蝶蘭の鉢植えを示し、胡蝶蘭の株元から延びた花茎1の先の部分に複数個の花2が開花している。花茎1を支持する支柱3はその頂部4にて、支柱先方部が下方に向かうように円弧状ないしは放射線状の曲線を描くように曲げられている。花茎1はテープ6にて、下方に向けられた支柱3に、他の支柱5と共に結束され、開花した花2は支柱先方部に沿う形状で綺麗に整形されている。
図1の胡蝶蘭の鉢植えは、花2が開花した状態を示し、最終的に整形されたものである。この整形は、まだ蕾しかつけていない花茎1を、鉢7に差し込んだ支柱3に結び付けて誘引しながら、花を開花させて行われる。この際、前述のように、花茎1は水平方向にも生長し、生長する力により支柱3が回転し、開花した花が正面を向かず意図する姿に整形できない場合がある。そのため、図1に示すように、別に立設した支柱5をテープ等の結束具6により、支柱3と花茎1とを合わせて結束し、支柱3が回転するのを防ぎ、開花した花が正面を向くように整形を行っている。
図2に本考案の実施例の支柱10を示す。支柱10では、直線状先端部11とジグザグ状折り曲げ部12が、水苔等の植え込み用土への差し込み部となる。この差し込み部と反対側の支柱先方部14は支柱の頂部13で円弧ないしは放射線を描くように曲げられ、支柱先方部14は下方に向けられ、この部分に沿って花茎が結び付けられて整形される。
図3は支柱10の差し込み部の拡大説明図である。支柱10の直線状先端部11は支柱中心線16に沿っており、この先端部11に続くジグザグ状折り曲げ部12では、まず支柱中心線16と角度α1をなすように折り曲げられ、次に、屈曲点17で折り返し、支柱中心線16と角度α2をなすように折り曲げられ、同様に屈曲点18で折り返し、支柱中心線16と角度α3をなすように折り曲げられ、次いで屈曲点19で折り返し、中心線16に沿うように折り曲げられている。
角度α1、α2、α3などの角度αはそれぞれ同じ値としても、別個の値としてもよいが、すべての角度は20〜75°の範囲であり、好ましくは30〜60°の範囲である。そして、ジグザグ状折り曲げ部12の屈曲点17、18などと支柱中心線16との距離L1、L2などの距離Lは5〜30mmの範囲が好ましい。角度αが75°を超えると、植え込み用土への差し込みが難しくなり、20°未満では支柱の回転を防止する機能が得難くなる。距離Lとして、30mmを超えると、植え込み用土への差し込みが難しくなり、5mm未満では支柱の回転を防止する機能を発揮し難い。
図4はさらに別の形態を示し、ジグザグ状折り曲げ部12の屈曲点17、18などが直線状先端部11から離れるに従い、それぞれの屈曲点17、18などと支柱中心線16との距離L1、L2などの距離Lが大きくなる形態を示している。図4では屈曲点17、18、19、20、21と直線状先端部11から離れるに従い、それぞれの屈曲点と支柱中心線16との距離L1、L2、L3、L4、L5が順に大きくなっている。このような形態では、植え込み用土への差し込みがより容易になっており、差込がし易いばかりでなく、支柱の回転防止作用も発揮できるものである。
本考案の支柱は鉢の植え込み用土への差し込み部の形状に特徴があり、以上説明したようにこの差し込み部をジグザグ状の折り曲げ部としたことで、用土への差込が容易で、かつ支柱の回転を防ぐことができるものである。この差し込み部以外部分の形状については、整形する花茎の生長に応じて、適宜変形させて使用することができる。この場合にも、差込部がしっかりと固定でき、支柱が回転することがないため、支柱の変形操作も容易にできる。また、より長い花茎に適用する場合に、さらに支柱を継ぎ足して使用するなど、種々の使用方法が可能である。
本考案の支柱に用いる素材は特に限定されず、通常の園芸用支柱に用いられる素材と同様なものを用いることができ、樹脂被覆鉄線が好ましく用いられる。
以上、胡蝶蘭などの洋ランを例として説明したが、本考案の支柱は洋ランだけにとどまらず、各種の花卉にも好ましく適用できる花卉栽培用の支柱として有用なものである。
1 花茎
2 花
3、5 支柱
4 頂部
6 結束具
7 鉢
10 支柱
11 直線状先端部
12 折り曲げ部
13 頂部
14 支柱先方部
16 支柱中心線
17、18、19、20、21 屈曲点
α1、α2、α3 角度
L1、L2、L3、L4、L5 距離
2 花
3、5 支柱
4 頂部
6 結束具
7 鉢
10 支柱
11 直線状先端部
12 折り曲げ部
13 頂部
14 支柱先方部
16 支柱中心線
17、18、19、20、21 屈曲点
α1、α2、α3 角度
L1、L2、L3、L4、L5 距離
Claims (4)
- 植え込み用土への差し込み部は、直線状先端部とジグザグ状の折り曲げ部が設けられ、該折り曲げ部の折り曲げ方向と支柱中心線方向との角度αが20〜75°の範囲となっている花卉栽培用支柱。
- 角度αが30〜60°であることを特徴とする請求項1に記載の花卉栽培用支柱。
- ジグザグ状の折り曲げ部の屈曲点と支柱中心線との距離Lが5〜30mmであることを特徴とする請求項1または2に記載の花卉栽培用支柱。
- ジグザグ状の折り曲げ部の屈曲点が直線状先端部より離れるに従い、屈曲点と支柱中心線との距離Lが大きくなっていることを特徴とする請求項3に記載の花卉栽培用支柱。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012003138U JP3177547U (ja) | 2012-05-28 | 2012-05-28 | 花卉栽培用支柱 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012003138U JP3177547U (ja) | 2012-05-28 | 2012-05-28 | 花卉栽培用支柱 |
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JP3177547U true JP3177547U (ja) | 2012-08-09 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2012003138U Expired - Fee Related JP3177547U (ja) | 2012-05-28 | 2012-05-28 | 花卉栽培用支柱 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105309231A (zh) * | 2015-11-17 | 2016-02-10 | 浙江大学 | 一种蝴蝶兰固定花撑及加工蝴蝶兰固定花撑的装置 |
JP2020137472A (ja) * | 2019-02-28 | 2020-09-03 | 有限会社ヒカル・オーキッド | 観賞植物用の鉢集合システム |
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2012
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