JP3177207U - 自動販売機 - Google Patents

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Abstract

【課題】より娯楽性に富んだ商品販売が可能であり、しかも商品の補充作業が簡単な自動販売機を提供する。
【解決手段】装置筐体100の上半分に透明窓110を設け、その内部に、複数のカセット200A〜200C、200G、200Hを鉛直な回転軸の周囲に配置して回転駆動できるようにする。各カセット内には、多数の商品Mが上下方向に積層して収容される。各カセットの外側面は、商品Mの補充作業が容易にできるように開口部となっており、着脱自在な棒状部材260によって商品Mの落下が防止される。各カセットの下部にはストッパ板250が取り付けられ、その下に収容されている最下段の商品Mは、払出時に押し出されて取出口124まで落下する。購入者が硬貨を投入すると、ルーレット121が回転して商品の払出個数が決定され、カセットが回転しながら、異なるカセットから複数の商品の払い出しが行われる。
【選択図】図1

Description

本考案は、自動販売機に関し、特に、購入者の運によって払い出される商品の個数が変動する自動販売機に関する。
自動販売機は、販売時の人件費を節約するメリットを生かして、様々な商品の販売に利用されており、今後も取り扱い商品のバリエーションを増やすことにより、その普及台数を着実に伸ばしてゆくものと予想される。一方、旧来からの一般的な商品を取り扱う自動販売機であっても、販売実績を向上させるために様々な改良が施されている。特に、ゲームセンターや娯楽施設などに設置される自動販売機の場合、顧客の注意を誘因する何らかの要素を付加することにより、販売実績を向上させる試みがなされている。
たとえば、下記の特許文献1には、商品を収容した複数のカセットが回転する状態を外部から観察できるようにして顧客の注意を引きつけ、購入意欲を増進させる自動販売機が開示されている。
実用新案登録第3130913号公報
従来の自動販売機では、たとえば、上例の特許文献1に開示されているように、商品を動かして顧客の注意を引くような試みがなされているが、顧客の購入意欲を増進させる上では、まだまだ不十分であり、より娯楽性に富んだ自動販売機の登場が期待されている。また、商品を動かすことにより注意を引くタイプの自動販売機では、内部で商品が崩れ落ちないように十分に固定しておく工夫が必要になるため、商品の補充作業が繁雑になるという問題も生じている。
そこで本考案は、より娯楽性に富んだ商品販売が可能であり、しかも商品の補充作業が簡単な自動販売機を提供することを目的とする。
(1) 本考案の第1の態様は、
商品を上下方向に積層して収容する複数のカセットと、
この複数のカセットを鉛直な回転軸の周囲に配置した状態で支持する支持手段と、
支持手段を回転軸まわりに回転させる駆動手段と、
所定の払出位置にあるカセットの最下段に収容されている商品を当該カセットから押し出す押出手段と、
購入者による支払手続が完了したことが検知されたときに、所定の確率分布に従って商品の払出個数を決定する払出個数決定部と、
駆動手段に対する回転制御と押出手段に対する押出制御とを行うことにより、払出個数決定部によって決定された個数の商品を払い出す払出処理部と、
複数のカセット、支持手段、駆動手段、押出手段、払出個数決定部、払出処理部を収容する装置筐体と、
によって自動販売機を構成し、
装置筐体の一部を、カセットの回転状態を目視できる透明窓によって構成し、装置筐体には、押出手段によってカセットから押し出されて落下した商品を取り出すための取出口を設け、
払出処理部に、払出対象となるカセットが払出位置にくるように、駆動手段に対する回転制御を行うとともに、払出位置にあるカセットから商品が押し出されるように、押出手段に対する押出制御を行う機能をもたせ、払出個数が複数である場合に、互いに異なるカセットから商品の払い出しが行われるように回転制御と押出制御とが実行されるようにしたものである。
(2) 本考案の第2の態様は、上述した第1の態様に係る自動販売機において、
個々のカセットを、上下方向に細長い箱型構造体によって構成し、回転軸を中心軸として回転駆動されるように支持手段によって支持するようにし、
回転軸に近い方を内側、回転軸から遠い方を外側と定義した場合に、箱型構造体の内側および両脇は商品を支持するための支持壁をなし、箱型構造体の外側は商品を出し入れ可能な開口部をなし、箱型構造体の底部には商品を支持するための底板が形成され、底板には内側から外側に向かってスリットが形成され、箱型構造体の内側の底部近傍の支持壁にはスリットに連なる切欠部が形成されており、
押出手段が、カセットの最下段に収容されている商品を外側に押し出す押出片体と、この押出片体を切欠部およびスリットを通して内側から外側へと移動させる片体駆動部と、を有するようにしたものである。
(3) 本考案の第3の態様は、上述した第2の態様に係る自動販売機において、
片体駆動部を、一対の回転輪と、この一対の回転輪間に巻装されたベルトと、一方の回転輪を回転駆動することによりベルトを回転させるモータと、によって構成し、
押出片体をベルトの外周面に固定し、ベルトの回転により押出片体を移動させるようにしたものである。
(4) 本考案の第4の態様は、上述した第2または第3の態様に係る自動販売機において、
カセットの最下段に収容されている商品を押出片体によって外側に押し出す際に、下から2段目に収容されている商品が外側に移動しないように係止する機能を果たすストッパ板を、箱型構造体の外側の開口部に設け、
このストッパ板の上面から箱型構造体の天井面にわたって、収容されている商品が外側に移動するのを係止する機能を果たす棒状部材を着脱自在に設けるようにしたものである。
(5) 本考案の第5の態様は、上述した第4の態様に係る自動販売機において、
支持手段が、複数のカセットの上部を固定する上方平板と、複数のカセットの下部を固定する下方平板と、回転軸に沿って伸びる構造をなし上方平板および下方平板を支持する支柱部材と、を有し、各カセットの天井面が上方平板の一部によって構成されるようにし、
棒状部材を中空のパイプによって構成し、上方平板の所定箇所にパイプを挿通するための貫通孔を形成し、ストッパ板の上面に上方に突出するように雄ネジを取り付け、パイプの下端内面には雄ネジに螺合する雌ネジを形成し、棒状部材の上端が貫通孔によって固定され、棒状部材の下端が雄ネジと雌ネジとの螺合によって固定されるようにしたものである。
(6) 本考案の第6の態様は、上述した第1〜第5の態様に係る自動販売機において、
個々のカセットが、回転軸を中心軸とする円柱の側面、もしくは、回転軸を中心軸とする円錐(但し、下方ほど半径が大きくなる円錐)の側面に沿って配置されているようにしたものである。
本考案の第1の態様に係る自動販売機では、払出個数決定部によってランダムに払出個数が決定されるため、運に左右されるギャンブル的要素が加わることになる。このため、より娯楽性に富んだ商品販売が可能になり、顧客の購入意欲を増進させることができるようになる。また、購入者は、商品を収容した複数のカセットが回転する様子を透明窓から観察することができる。しかも、払出個数が複数である場合には、互いに異なるカセットから商品の払い出しが行われるため、購入者は、商品の回転と払い出しとを繰り返し観察することができるようになり、勝敗の結果を臨場感をもった演出で提示できる。更に、商品は各カセットに積層して収容可能なため、商品の補充作業も簡単になる。
また、本考案の第2の態様では、個々のカセットが、上下方向に細長い箱型構造体によって構成され、カセットの最下段に収容されている商品を押出片体によって押し出して払い出す方法がとられるため、商品の補充作業が簡単な構造でありながら、商品をしっかりと保持することができる。
更に、本考案の第3の態様では、一対の回転輪間に巻装されたベルトに押出片体を取り付けるようにしたため、単純な構造で押出手段を実現することができるようになる。
本考案の第4の態様では、ストッパ板を設けることにより、最下段の商品とともに下から2段目の商品が誤って払い出されてしまうことを防ぐことができる。また、棒状部材によって商品を支持できるようにしたため、購入者の商品観察を妨げずに、商品の落下を確実に防止することができるようになる。棒状部材は着脱自在であるため、商品の補充作業時には取り外すことができ、商品の補充作業を妨げることもない。
更に、本考案の第5の態様では、上方円盤に設けた貫通孔とストッパ板の上面に設けた雄ネジとによって、中空パイプ状の棒状部材の上下両端を固定する構造としたため、単純な構造で着脱自在になる。
本考案の第6の態様では、カセットが円柱の側面もしくは円錐の側面に沿って配置されるので、滑らかな回転駆動が可能になる。特に、円錐の側面に沿って配置すれば、傾斜により商品がカセットの内側面に押さえつけられるようになるので、より安定した商品保持が可能になる。
本考案の一実施形態に係る自動販売機の正面図である。なお、商品Mの部分に施されたドットハッチングは、商品Mを明確に示す便宜のためのものであり、断面を示すものではない。 図1に示す自動販売機を切断線2−2の位置で切断した横断面図である。 図1に示す自動販売機に用いられている上方円盤の上面図である。 図1に示す自動販売機のカセット200Aの支持状態を示す正面図(a) (ドットによるハッチングは、商品Mを明確に示す便宜のためのものであり、断面を示すものではない)および側断面図(b) であり、下方にはブロック図を示す。 図4に示すカセット200Aの下端部分の拡大正面図(a) および拡大縦断面図(b) である(断面図(b) は、棒状部材260の軸芯位置で切断した断面を示す)。 図4に示すカセット200Aの下方に設けられた押出手段500の具体的な構造例を示す側面図(カセット200Aについては側断面図)である。 図6に示す押出手段500によって、カセット200Aの最下段の商品M1を押し出している状態を示す側面図(カセット200Aについては側断面図)である。
以下、本考案を図示する実施形態に基づいて説明する。
<<< §1. 自動販売機の基本構成 >>>
図1は、本考案の一実施形態に係る自動販売機の正面図である。この自動販売機の各構成要素は、装置筐体100の内部に組み込まれている。図示のとおり、装置筐体100の上半分には透明窓110が嵌め込まれており、購入者は、この透明窓110を通して内部を観察することができる。
より具体的には、透明窓110の内部には、複数のカセット200が収容されている。ここに示す実施形態は、合計8組のカセット200A〜200Hを用いた例であり、図1に示すように、正面から観察した場合、5組のカセット200A,200B,200C,200G,200Hが観察できる状態になっている。残りの3組のカセット200D,200E,200Fは裏側に隠れた状態になっている。なお、8組のカセットの構造は共通しているため、以下の説明では、個々のカセットを区別して示す必要がある場合は「カセット200A〜200H」のように末尾にアルファベットを付した符号で示し、共通のカセットとして示す場合は単に「カセット200」と呼ぶことにする。
後述するように、これら8組のカセット200A〜200Hは、支持手段300によって支持固定された状態で、駆動手段400によって回転させられる。図1に示されている上方円盤310は、この支持手段300の構成要素の1つである。もちろん、カセットの数は必ずしも8組に限定されるものではなく、12組、16組など、任意の数に設定することができる。
個々のカセット200内には、商品Mを上下方向に積層して収容することができる。このため、各カセット200は、図示のとおり、上下方向に細長い箱型構造体によって構成されている。ここでは、説明の便宜上、各カセット200に収容されている商品Mの部分に、ドットによるハッチングを施して示すことにする(商品Mの部分に施されたドットハッチングは、商品Mを明確に示す便宜のためのものであり、断面を示すものではない)。
購入者は、透明窓110を通して、各カセット200内に積層された商品Mを観察することができ、各カセット200が回転する状態も観察することができる。なお、各カセット200の下端は、透明窓110の視野から更に下方へと伸び、図1では、土台部120の陰に隠れている。図示のストッパ板250は、各カセット200の下から2段目に収容されている商品Mの位置に形成されている。したがって、最下段に収容されている商品Mは、図1には現れていない。後述するように、この最下段に収容されている商品Mは、払出時に押出手段500によってカセット200から押し出されることになる。
商品Mとしては、種類や形状は問わず、どのような商品を利用することも可能であるが、実用上は、直方体の箱に入った商品を用いるのが好ましい。直方体の箱に入った商品であれば、カセット200内で上下方向に積層するのに適し、空間を無駄にすることなく最密充填することができる。また、後述する払出処理を円滑にするため、カセット200内には同一サイズ、同一形状の商品を詰め込むようにするのが好ましい。したがって、実用上は、この自動販売機を特定の商品を販売する用途に特化した機械として設計するようにし、カセット200の各部の寸法が、当該特定の商品を収容するのに適した寸法になるようにするのが好ましい。ここに示す例も、各カセット200は、商品Mを収容するのに適した寸法に設計されている。
なお、購入意欲をより高める上では、同じ寸法でありながら複数通りのバリエーションをもった商品を用意すると効果的である。たとえば、商品として菓子を販売する場合、イチゴ味、バナナ味、チョコレート味など、同じ寸法のパッケージに入っている菓子でありながら、複数通りの味のバリエーションを用意しておき、同じカセットには同じ味の菓子を詰め込むようにしておくとよい。そうすれば、購入者は、味の異なる菓子が順次払い出される様子を観察でき、購入意欲がより高まることになる。
一方、装置筐体100の下半分は土台部120を構成しており、上述した駆動手段400や押出手段500は、この土台部120に組み込まれている。また、後述する払出個数決定部600や払出処理部700も、この土台部120に組み込まれている。土台部120の前面は、購入者による各種操作を受け付ける操作パネルを構成しており、この例の場合、ルーレット121、ストップボタン122、硬貨投入部123、取出口124が設けられている。なお、装置筐体100の底面にはキャスター125が取り付けられており、装置を移動させるための便宜が図られている。
土台部120に取り付けられた各要素は、自動販売機でありながら、運に左右されるギャンブル的要素を付加した販売を行うために利用される。具体的には、この自動販売機では、購入者が、硬貨投入部123から所定の硬貨(この例の場合は、1回の購入金額100円に相当する硬貨)を投入すると、ルーレット121が起動する。この例の場合、ルーレット121は、周囲の8区画に3〜6の数字が描かれており、これらの8区画のランプが順に交替で点灯してゆき、点灯箇所がグルグルと時計回りに回転することになる。購入者が、任意のタイミングでストップボタン122を押すと、ルーレットの回転速度は徐々に減速してゆき、やがて1つの区画が点灯した状態で停止する。
最終的に点灯状態となった区画(ルーレットが停止した区画)の数字は、商品の払出個数を示す数字であり、ルーレット121の中央の区画に表示されることになる。図示の例では、中央の区画に数字の「3」が表示されているが、これは払出個数が3に決定された例であり、この例の場合、合計3個の商品が払い出されることになる。後述するように、商品の払出時には、各カセット200が回転と停止を繰り返しながら、互いに異なるカセットから合計3個の商品の払い出しが行われることになる。
商品の払い出しは、透明窓110の正面の中央位置(払出位置)にあるカセット(図1に示す例の場合、カセット200A)の最下段の商品Mを押出手段500によって手前側に押し出すことによって行われる。カセットから押し出された商品Mは落下し、取出口124へと排出される。したがって、土台部120の内部には、払出位置にあるカセットから落下した商品Mを取出口124まで導くための商品排出路が設けられている。
合計3個の商品の払い出しを行う場合、たとえば、正面に位置するカセット200Aから1個目の商品Mを払い出した後、図示のカセット200Bが正面位置へ移動するように全カセット200を支持手段300とともに回転させ、正面に移動したカセット200Bから2個目の商品Mを払い出した後、図示のカセット200Cが正面位置へ移動するように全カセット200を支持手段300とともに回転させ、正面に移動したカセット200Cから3個目の商品Mを払い出す、という処理を行えばよい。もちろん、回転方向は逆まわりでもかまわない。
<<< §2. カセットの詳細な構成 >>>
図2は、図1に示す自動販売機を切断線2−2の位置で切断した横断面図である。図の下方が正面、図の上方が背面になる。上述したとおり、装置筐体100は、土台部120の上に透明窓110を取り付けた構造をなす。この透明窓110は、図示のとおり正面側が半円状をしており、その背面側には背面板130が設けられている。装置筐体100のほぼ中心位置には、円柱状の支柱部材320が位置する。この支柱部材320は、中心軸が鉛直方向を向くように回転自在に取り付けられており、土台部120に組み込まれた駆動手段400によって回転駆動させられる。したがって、支柱部材320の中心軸は回転軸Rとして機能する。
回転軸Rの周囲には、8組のカセット200A〜200Hが配置されている。各カセット200A〜200Hは、いずれも同じサイズ、同じ構造をもった構成要素であり、回転軸Rの周囲にシンメトリックな状態で配置されている。すなわち、図2において、回転軸Rを中心点として45°間隔で8本の放射状の線を描けば、各カセット200A〜200Hは、この8本の放射状の線の上に配置されていることになる。この実施形態の場合、図示のカセット200Aの位置(購入者から見た正面中央位置)が払出位置となり、この払出位置から時計回りに合計8組のカセット200A〜200Hが配置されている。
支柱部材320の上端には、上方円盤310(図1参照)が取り付けられており、支柱部材320の下方には、下方円盤330が取り付けられている。図2では、この上方円盤310および下方円盤330の位置のみが破線で示されている。各カセット200A〜200Hの上端は、図1に示すように、上方円盤310の下面に固定されており、下端近傍は、下方円盤330の外周面に固定されている。結局、上方円盤310、支柱部材320、下方円盤330は、複数8組のカセット200A〜200Hを鉛直な回転軸Rの周囲に配置した状態で支持する支持手段300として機能する。この支持手段300は、駆動手段400によって回転駆動させられるため、個々のカセット200A〜200Hは、回転軸Rを中心軸として回転駆動されるように支持手段300によって支持されていることになる。
なお、上方円盤310や下方円盤330の形状は、必ずしも円にする必要はなく、たとえば、8角形や矩形にしてもかまわない。すなわち、上方円盤310の代わりに任意形状の上方平板を用い、下方円盤330の代わりに任意形状の下方平板を用いることが可能である。ただ、実用上は、いずれも円盤状にするのが好ましい。
前述したように、各カセット200は、上下方向(図2では、紙面に垂直な方向)に細長い箱型構造体によって構成されている。ここでは、説明の便宜上、回転軸Rに近い方を内側、回転軸Rから遠い方を外側と定義し、図2のカセット200Aを例にとって、各カセット200の構造を説明する。
まず、カセット200を構成する箱型構造体の内側および両脇は商品を支持するための支持壁をなす。図2に示す例の場合、カセット200の内側は内側支持壁210、左の側面は左脇支持壁220、右の側面は右脇支持壁230によって構成されている(ここでの左右は、カセット200を外側から観察した状態での左右を言う)。また、この箱型構造体の底部には、商品Mを支持するための底板240が形成されている。ただ、押出手段500の機能を果たすために、底板240には内側から外側に向かってスリットSが形成されている。このスリットSの役割については後述する。
一方、カセット200の外側は、商品Mを出し入れ可能な開口部をなす。図1の正面図において、カセット200Aに収容されている商品Mは、この開口部から観察されることになる。もっとも、カセット200Aの外側に設けられた開口部の一部分は、2つの構成要素によって塞がれている。第1の構成要素はストッパ板250である。図1に示すとおり、カセット200Aの開口部の下端近傍は、ストッパ板250によって塞がれている。このストッパ板250は、カセット200Aの最下段に収容されている商品Mを押し出すときに、下から2段目の商品が一緒に押し出されてしまうことを防ぐ役割を果たす。
開口部の一部を塞ぐ第2の構成要素は棒状部材260である。図1に示すとおり、カセット200Aの開口部の中心位置には、棒状部材260(図では、黒色のバーで示されている)が上下方向に渡されている。この棒状部材260は、カセット200Aに収容されている商品Mが開口部から落下するのを防ぐ役割を果たす。後述するように、棒状部材260は、カセット200Aに対して着脱自在であるため、商品Mを補充する際には取り外すことができる。
図2には、このカセット200Aの構成要素であるストッパ板250および棒状部材260を上方から見た状態が示されている。棒状部材260の下端は、ストッパ板250の上面に固定され、棒状部材260の上端は、上方円盤310に形成された貫通孔Hによって固定される。図3は、図1に示す自動販売機に用いられている上方円盤310の上面図である。図には、支柱部材320および下方円盤330の位置が破線で示されている。図示のとおり、上方円盤310の周囲8箇所(45°間隔)には、貫通孔Hが形成されている。これらの貫通孔Hは、それぞれカセット200A〜200Hの棒状部材260の上端を挿通して固定するために利用される。
図4(a) は、図1に示す自動販売機の払出位置にあるカセット200Aの支持状態を示す正面図である(商品Mの部分に施されたドットハッチングは、商品Mを明確に示す便宜のためのものであり、断面を示すものではない)。実際には、支持手段300を構成する上方円盤310および下方円盤330には、8組のカセット200A〜200Hが取り付けられているが、図4(a) では、説明の便宜上、カセット200Aのみが取り付けられている状態が示されている。
前述したとおり、カセット200Aは、その三方を内側支持壁210、左脇支持壁220、右脇支持壁230によって囲まれた上下方向に細長い箱型構造体によって構成されており、外側面は開口部になっている。図4(a) において、上下方向に積層された商品Mは、この開口部から観察されるものである。カセット200Aの上端は上方円盤310の下面に接合されており、この上方円盤310の一部分によって、カセット200Aの天井面が構成されることになる。また、カセット200Aの下端近傍の内側支持壁210は、下方円盤330の外周面に接合されている。
カセット200Aの底部には、商品Mを支持するための底板240が形成されているが、この底板240には内側から外側に向かう方向(図4(a) の場合は、紙面に垂直な方向)にスリットSが形成されている。このスリットSは、後述するように、押出手段500により、最下段の商品Mを押し出す際に利用される。
カセット200Aに収容された商品Mのうち、下から2段目の商品Mの位置には、当該商品Mの落下を防止するためのストッパ板250が取り付けられている。また、ストッパ板250の上面中央には、雄ネジ265が固定されている。この雄ネジ265は、棒状部材260の下端を固定するためのものである。前述したとおり、棒状部材260は着脱自在であり、図4(a) には、棒状部材260を取り外した状態が示されている。棒状部材260を取り付ける場合は、その下端を雄ネジ265によって固定し、その上端を上方円盤310に形成された貫通孔Hに挿通して固定することになる。
図4(a) に示すように、棒状部材260を取り外した状態では、開口部を塞ぐ部材はストッパ板250のみになるので、この開口部を介して商品Mの出し入れを容易に行うことが可能である。したがって、商品Mの補充作業は非常に簡単になる。一方、補充作業が完了したら、棒状部材260を取り付けることにより、カセット200A内に充填された商品Mは、棒状部材260によって支持された状態になり、開口部からの落下が防止される。
図4(b) は、カセット200Aとその反対側に位置するカセット200Eの支持状態を示す側断面図であり、ちょうど、図1に示す自動販売機を回転軸Rを含む平面で切断した断面を示すものである。この図4(b) では、説明の便宜上、カセット200A,200E以外のカセットの図示は省略している。図示のとおり、この実施形態の場合、支持手段300は、8組のカセット200A〜200Hの上部を固定する上方円盤310と、下部を固定する下方円盤330と、回転軸Rに沿って伸びる構造をなし上方円盤310および下方円盤330を支持する支柱部材320と、によって構成されており、8組のカセットを鉛直な回転軸Rの周囲に配置した状態で支持する機能を果たす。
この図4(b) を見れば、カセット200A,200E内における商品Mの支持状態がよく理解できよう。たとえば、カセット200Aを見ると、商品Mの内側面が内側支持壁210によって支持され、外側面が棒状部材260によって支持されていることがわかる。もちろん、商品Mの両脇は、図4(a) に示すように、左脇支持壁220および右脇支持壁230によって支持されているので、結局、各商品Mは四方から支持された状態になる。
ただ、最下段の商品M1と下から2段目の商品M2については、外側面の支持状態が若干異なる。すなわち、下から2段目の商品M2の外側面は棒状部材260の代わりにストッパ板250によって支持されており、最下段の商品M1の外側面を支持する部材は存在しない。これは、最下段の商品M1を外側へと押し出せば、商品M1をカセット200Aから排出することが可能であることを意味する。押出手段500は、最下段の商品M1を外側へと押し出して排出する機能を果たす。この機能を実行するために、カセット200Aを構成する箱型構造体の底板240には、スリットSが設けられており、内側支持壁210の底部近傍には、このスリットSに連なる切欠部Cが形成されている。
なお、図4(b) では、駆動手段400、押出手段500、払出個数決定部600、払出処理部700が、下方にブロック図として描かれているが、続いて、これらの各構成要素について、より具体的な説明を行うことにする。
<<< §3. 各部の詳細な構成 >>>
図5(a) は、図4に示すカセット200Aの下端部分の拡大正面図である。この図は、商品Mを収容する前の状態を示すものであるため、カセット200Aの構造のみが詳細に示されている。内側支持壁210の底部近傍に設けられている逆U字状の切欠部Cは、底板240に形成されたスリットSに連なる切り欠きであり、押出片体541をカセット200A内に導入するためのものである。
こうしてカセット200A内に導入された押出片体541は、図の紙面の奥から手前方向へとカセット200Aの底部を移動し、最下段の商品M1を紙面手前側に押し出す機能を果たす。このとき、開口部に設けられたストッパ板250は、下から2段目に収容されている商品M2が外側に移動しないように係止する機能を果たすことになる。また、このストッパ板250の上面から、カセット200Aを構成する箱型構造体の天井面にわたって、棒状部材260が取り付けられているため、カセット200A内に収容されている下から3段目以上の商品Mが外側に移動することを係止することができる。
図5(b) は、図4(a) に示すカセット200Aの下端部分を、棒状部材260の軸芯位置で切断した断面を示す断面図である。この図5(b) には、棒状部材260の下端の固定状態が明瞭に示されている。この実施形態の場合、棒状部材260は、中空のパイプによって構成されている。一方、ストッパ板250の上面には、上方に突出するように雄ネジ265が取り付けられており、棒状部材260を構成するパイプの下端内面には、この雄ネジ265に螺合する雌ネジが形成されている。したがって、棒状部材260の下端は、この雄ネジ265と内面に形成された雌ネジとの螺合によって、ストッパ板250の上面に固定されることになる。
一方、上方円盤310の所定箇所には、図3の上面図に示すとおり、このパイプからなる棒状部材260を挿通するための貫通孔Hが形成されている。したがって、棒状部材260の上端は、この貫通孔Hによって上方円盤310に固定することができる。
実際には、図4(a) に示す状態(棒状部材260を取り外した状態)において、棒状部材260を取り付ける作業は、次のようにして行うことができる。まず、上方円盤310に設けられた貫通孔Hの下方から上方へと、棒状部材260の上端を通し、続いて、この棒状部材260の下端を雄ネジ265の先端部に嵌め込む。そのまま棒状部材260を回転させ、下端内面に形成された雌ネジを雄ネジ265に螺合させる。そうすれば、棒状部材260の上下をしっかりと固定することができる。棒状部材260を取り外す場合は、上記と逆の手順を行えばよい。
次に、押出手段500の具体的な構成例を示す。押出手段500の基本機能は、所定の払出位置(ここに示す実施形態の場合は、図2に示すカセット200Aの位置)にあるカセットの最下段に収容されている商品M1を当該カセットから押し出して排出することである。図1に示すとおり、装置筐体100には、この押出手段500によってカセット200から押し出されて落下した商品Mを取り出すための取出口124が設けられており、購入者は、払出位置にあるカセット200から落下した商品Mを、この取出口124から取出すことができる。
ここに示す実施形態の場合、押出手段500を、カセット200の最下段に収容されている商品M1を外側に押し出す押出片体541と、この押出片体541を切欠部CおよびスリットSを通して内側から外側へと移動させる片体駆動部と、によって構成している。
図6は、図4に示すカセット200Aの下方に設けられた押出手段500の具体的な構造例を示す側面図(カセット200Aについては側断面図)である。この例の場合、片体駆動部は、一対の回転輪510,520と、この一対の回転輪間に巻装されたベルト530と、一方の回転輪520を回転駆動することによりベルト530を回転させるモータ525と、によって構成される。ベルト530としては、たとえば、タイミングベルトを用いると、正確な回転制御を行うことができる。
ここに示す例では、2組の押出片体541,542をベルト530の外周面に固定し、ベルト530の回転により押出片体541,542を移動させるようにしている。2組の押出片体541,542は、ベルト530の回転に関して互いに180°の位相差をもった位置に固定されている。したがって、図6に示す状態において、モータ525によってベルト530を半回転させるだけで、押出片体541による商品M1の排出処理が完了する。
図7は、図6に示す押出手段500によって、カセット200Aの最下段の商品M1を押し出している状態を示す側面図(カセット200Aについては側断面図)である。モータ525によって回転輪520(駆動輪)を矢印で示す方向(反時計まわり)に回転させると、巻装されているベルト530およびもう一方の回転輪510(従動輪)も同方向に回転することになる。
その結果、押出片体541は、内側支持壁210の下端部に設けられた切欠部Cからカセット200Aの内部へと進入し、底板240に設けられたスリットSに沿って、図の右から左へと移動し、最下段の商品M1を図の左方へと押し出すことになる。その後、押出片体541は、図の左方へと移動し続け、回転輪510の外周に沿って回転する。そして、ベルト530が半回転すると、押出片体541は、図6の押出片体542の位置までくることになる。結局、図6に示す押出片体541,542の位置が入れ替わったことになる。このように、ベルト530を半回転させることにより、1個の商品M1の排出が可能になる。必要があれば、このような作業を繰り返して実行することができる。
上述した作業によって押し出された商品M1は、カセット200Aから排出されて落下し、取出口124へと導かれる。もちろん、最下段の商品M1の上面と下から2段目の商品M2との間には摩擦力が作用するため、下から2段目の商品M2に対しても、左方へ移動させる力が加わることになるが、前述したとおり、商品M2はストッパ板250によって係止されているため定位置を維持する。そして、最下段の商品M1がカセット200Aから排出されると、下から2段目の商品M2は真下へ落下し、新たな最下段の商品M1となる。このとき、カセット200A内に収容されていた商品すべてが、一段ずつ下方へ落下することになる。
このように、各カセットの最下段の商品が排出されると、収容されている商品数が1つずつ減少することになる。もちろん、収容商品数が0になったカセットが払出位置に移動したとしても、実際には、商品の払い出しは行われない。そこで、実用上は、各カセット200に、商品収容数センサを設けておき、いずれかのカセットの収容商品数が所定数以下(たとえば、3個以下)になった場合には、販売休止モードに移行し、硬貨投入を受け付けない状態にするようにしておくのが好ましい。
押出手段500は、払出位置(図2に示すカセット200Aの位置)の1箇所にしか設けられていないが、駆動手段400によって支持手段300を回転軸Rまわりに回転させることにより、任意のカセットを払出位置まで移動させることができる。図4(b) では、駆動手段400をブロックで描いているが、実際には、この駆動手段400は、土台部120に組み込まれたモータやギアによって構成されており、払出処理部700から与えられる指示に基づいて、支柱部材320を任意の角度だけ回転駆動する機能を果たす。したがって、この駆動手段400と押出手段500とを組み合わせて動作させることにより、任意のカセット200から商品を払い出すことができる。
実際の払出制御は、払出個数決定部600および払出処理部700によって行われる。これらは、実際には、基板上に実装された電子回路によって構成され、土台部120内に組み込まれる。
払出個数決定部600は、硬貨投入部123から所定の硬貨が投入されたことを検知したときに、商品の払出個数を決定する処理を行う。商品の払出個数は、所定の確率分布に従って決定される。たとえば、図1に示すルーレット121を利用して払出個数を決定する場合、8区画のうち、数字「6」および「5」は1区画ずつ、数字「4」は2区画、数字「3」は4区画となっているので、確率1/8で「6個」、確率1/8で「5個」、確率2/8で「4個」、確率4/8で「3個」という分布で商品の払出個数が決定されることになる。
この例の場合、払出個数決定部600は、硬貨の投入を検知した後、ルーレット121を起動し、8区画のランプを順次交替で点灯させる処理を行い、点灯箇所をグルグルと時計回りに回転させる処理を行う。そして、ストップボタン122が押されたタイミングで、回転速度を徐々に減速させてゆき、最終的に特定の区画で回転操作を停止させる。こうして回転操作が停止した区画の数字が払出個数となり、当該数字をルーレット121の中央の区画に表示する処理を行う。
決定された払出個数は、払出個数決定部600から払出処理部700に伝達される。払出処理部700は、駆動手段400に対する回転制御と押出手段500に対する押出制御とを行うことにより、払出個数決定部600によって決定された個数の商品を払い出す処理を行う。
より具体的には、払出処理部700は、払出対象となるカセット200が払出位置にくるように、駆動手段400に対する回転制御を行うとともに、払出位置にあるカセット200から商品Mが押し出されるように、押出手段500に対する押出制御を行う。しかも、払出個数が複数である場合に、互いに異なるカセットから商品の払い出しが行われるように回転制御と押出制御とを実行する。これは、押出手段500によって、ある1つのカセットからの払い出しが行われた後、駆動手段400によって、カセットの回転が行われ、その後、再び押出手段500によって、別なカセットからの払い出しが引き続き行われることを意味する。
このような手順で複数の商品の払い出しを行うようにすると、購入者は、装置筐体100の一部に設けられた透明窓110から、カセット200の回転状態を目視しながら、取出口124に順次払い出されてくる複数の商品を取出すことができるようになる。このため、購入者は、ランダムに決定された個数の商品を取得できるというギャンブル的要素による娯楽性を享受できるだけでなく、カセットの回転移動と商品の払出動作という連携作業を観察することによっても臨場感をもった娯楽性を享受できるようになる。このため、より娯楽性に富んだ商品販売が可能になり、顧客の購入意欲を増進させることができるようになる。
<<< §4. 様々なバリエーション >>>
以上、本考案に係る自動販売機を具体的な実施形態に基づいて説明したが、本考案は、これまで述べた実施形態に限定されるものではなく、この他にも種々の形態で実施可能である。
たとえば、払出処理部700による回転制御および押出制御の具体的な方法としては、設計者の意図に基づいて様々な態様を採用することができる。一例としては、硬貨の投入が検知されたときに、ルーレット121を起動するとともに、カセットを回転駆動させるようにしてもよい。この場合、ルーレット121によって払出個数が決定するまでカセットの回転を継続し、払出個数が決定したらカセットの回転を停止させ、必要な個数の払出処理を行えばよい。
もちろん、必要な個数の払出処理を行う際にも、様々な処理形態を採ることができる。たとえば、3個の商品を払い出す場合、カセット200Aから1個払い出し、カセットを45°回転させてカセット200Bから1個払い出し、更にカセットを45°回転させてカセット200Cから1個払い出す、という方法を採ることもできるし、カセット200Aから1個払い出し、カセットを90°回転させてカセット200Cから1個払い出し、更にカセットを90°回転させてカセット200Eから1個払い出す、という方法を採ることもできる。もちろん、カセットの回転角度は任意であり、180°や270°に設定してもかまわないし、逆方向に回転させるようにしてもかまわない。
また、たとえば、6個の商品を払い出す場合、カセット200Aから1個払い出し、カセットを45°回転させてカセット200Bから2個払い出し、更にカセットを45°回転させてカセット200Cから3個払い出す、という方法を採ることも可能である。要するに、回転制御および押出制御を組み合わせることにより、購入者に対して、カセットの回転移動と商品の払出動作という連携作業を観察させることができれば、具体的な払出処理の形態は任意に設定することができる。
もっとも、実用上は、各カセットから均等に商品の払い出しを行うようにするのが好ましい。たとえば、一人目の客が4個の商品を獲得した場合には、カセット200A,200B,200C,200Dからそれぞれ1個ずつ払い出しを行い、ニ人目の客が6個の商品を獲得した場合には、続くカセット200E,200F,200G,200H,200A,200Bからそれぞれ1個ずつ払い出しを行い、三人目の客が3個の商品を獲得した場合には、続くカセット200C,200D,200Eからそれぞれ1個ずつ払い出しを行う、というように、カセットを45°ずつ回転させながら順番に1個ずつの商品を払い出すようにすれば、各カセットの商品の減り具合を均等にすることができる。
このような払い出し方法は、特に、賞味期限が設定された複数種類の商品の販売を行う場合、商品の無駄な廃棄を防ぐために有効である。たとえば、イチゴ味、バナナ味、チョコレート味など複数種類の商品を販売する従来の一般的な自動販売機の場合、購入者の好みに応じた選択が行われるため、人気のない商品については売れ残りが発生する。このような売れ残り商品については、賞味期限が近づいてきた時点で廃棄せざるを得ない。本考案に係る自動販売機では、そもそも購入者が商品選択を行うことがない。したがって、上述した均等な払い出し方法を採用すれば、すべての種類の商品が均等に払い出されることになるので、売れ残り商品が発生することはない。しかも、商品は常に各カセットの下から払い出され、新しい商品が各カセットの上から補充されることになるので、先入先出法による商品管理が可能になる。このように、本考案に係る自動販売機は、賞味期限が設定された複数種類の商品販売を行う場合に極めて利用価値が高い。
あるいは、払出個数決定部600や払出処理部700に、デモモードで動作する機能を付加することも可能である。たとえば、購入者が何ら硬貨の投入を行っていない状態でも、ルーレット121をランダムに点灯させ、カセット200をゆっくりと回転させながらBGMを流すようなデモモードを用意しておき、一定時間ごとに当該デモモードでの動作を行うようにすれば、通行人の注意を引きつけることができ、購入意欲を喚起できる。
これまで述べた実施形態では、図4(b) に示すように、個々のカセット200を、回転軸Rを中心軸とする円柱の側面に沿って配置しているが、カセットの配置は必ずしもこのような配置にする必要はない。たとえば、個々のカセット200を、回転軸Rを中心軸とする円錐の側面に沿って配置するようにすれば、各カセットは鉛直線に対して傾斜した方向に配置されることになる。特に、下方ほど半径が大きくなる円錐の側面に沿って配置すれば(図4(b) の例の場合、下方円盤330の半径をもう少し大きくすればよい)、カセット200に収容されている商品の重力成分が内側支持壁210に対して加わることになるので、棒状部材260を設けなくても、商品Mが開口部から落下しないようにすることができる。カセット200の内側支持壁210が鉛直面に対して3°程度傾斜するようにすれば、商品Mを安定して収容することが可能になる。
また、これまで述べた実施形態では、図1に示すように、土台部120に硬貨投入部123を設け、購入者が硬貨の投入によって支払を行うようにしているが、商品代金の支払は必ずしも硬貨や紙幣によって行う必要はない。最近は、ICカードなどを利用した支払方法も普及してきているので、そのような支払方法にも対応できるようにしてもよい。具体的には、硬貨投入部123の代わりに、ICカードに対する交信部を設けておき、支払手続の完了を検知するようにすればよい。要するに、本考案における払出個数決定部600は、硬貨投入に限らず、何らかの方法で購入者による支払手続が完了したことが検知されたときに、所定の確率分布に従って商品の払出個数を決定する処理を行えばよい。もちろん、払出個数決定部600が商品の払出個数を決定する際には、必ずしもルーレット121を用いる必要はなく、たとえば、乱数を発生させる方法などを利用してもかまわない。
100:装置筐体
110:透明窓
120:土台部
121:ルーレット
122:ストップボタン
123:硬貨投入部
124:取出口
125:キャスター
130:背面板
200,200A〜200H:カセット
210:内側支持壁
220:左脇支持壁
230:右脇支持壁
240:底板
250:ストッパ板
260:棒状部材
265:雄ネジ
300:支持手段
310:上方円盤
320:支柱部材
330:下方円盤
400:駆動手段
500:押出手段
510:回転輪(片体駆動部の部品)
520:回転輪(片体駆動部の部品)
525:モータ(片体駆動部の部品)
530:ベルト(片体駆動部の部品)
541,542:押出片体
600:払出個数決定部
700:払出処理部
C:切欠部
H:貫通孔
M:商品(ドットハッチング)
M1:最下段に収容された商品
M2:下から2段目に収容された商品
R:回転軸
S:スリット

Claims (6)

  1. 商品を上下方向に積層して収容する複数のカセットと、
    この複数のカセットを鉛直な回転軸の周囲に配置した状態で支持する支持手段と、
    前記支持手段を前記回転軸まわりに回転させる駆動手段と、
    所定の払出位置にあるカセットの最下段に収容されている商品を当該カセットから押し出す押出手段と、
    購入者による支払手続が完了したことが検知されたときに、所定の確率分布に従って商品の払出個数を決定する払出個数決定部と、
    前記駆動手段に対する回転制御と前記押出手段に対する押出制御とを行うことにより、前記払出個数決定部によって決定された個数の商品を払い出す払出処理部と、
    前記複数のカセット、前記支持手段、前記駆動手段、前記押出手段、前記払出個数決定部、前記払出処理部を収容する装置筐体と、
    を備え、
    前記装置筐体の一部は、前記カセットの回転状態を目視できる透明窓によって構成され、前記装置筐体には、前記押出手段によってカセットから押し出されて落下した商品を取り出すための取出口が設けられており、
    前記払出処理部は、払出対象となるカセットが前記払出位置にくるように、前記駆動手段に対する回転制御を行うとともに、前記払出位置にあるカセットから商品が押し出されるように、前記押出手段に対する押出制御を行う機能を有し、前記払出個数が複数である場合に、互いに異なるカセットから商品の払い出しが行われるように前記回転制御と前記押出制御とを実行することを特徴とする自動販売機。
  2. 請求項1に記載の自動販売機において、
    個々のカセットが、上下方向に細長い箱型構造体によって構成され、回転軸を中心軸として回転駆動されるように支持手段によって支持されており、
    前記回転軸に近い方を内側、前記回転軸から遠い方を外側と定義した場合に、前記箱型構造体の内側および両脇は商品を支持するための支持壁をなし、前記箱型構造体の外側は商品を出し入れ可能な開口部をなし、前記箱型構造体の底部には商品を支持するための底板が形成され、前記底板には内側から外側に向かってスリットが形成され、前記箱型構造体の内側の底部近傍の支持壁には前記スリットに連なる切欠部が形成されており、
    押出手段が、カセットの最下段に収容されている商品を外側に押し出す押出片体と、この押出片体を前記切欠部および前記スリットを通して内側から外側へと移動させる片体駆動部と、を有することを特徴とする自動販売機。
  3. 請求項2に記載の自動販売機において、
    片体駆動部が、一対の回転輪と、この一対の回転輪間に巻装されたベルトと、一方の回転輪を回転駆動することにより前記ベルトを回転させるモータと、を有し、
    押出片体を前記ベルトの外周面に固定し、前記ベルトの回転により前記押出片体を移動させることを特徴とする自動販売機。
  4. 請求項2または3に記載の自動販売機において、
    カセットの最下段に収容されている商品を押出片体によって外側に押し出す際に、下から2段目に収容されている商品が外側に移動しないように係止する機能を果たすストッパ板を、前記箱型構造体の外側の開口部に設け、
    前記ストッパ板の上面から前記箱型構造体の天井面にわたって、収容されている商品が外側に移動するのを係止する機能を果たす棒状部材を着脱自在に設けたことを特徴とする自動販売機。
  5. 請求項4に記載の自動販売機において、
    支持手段が、複数のカセットの上部を固定する上方平板と、複数のカセットの下部を固定する下方平板と、回転軸に沿って伸びる構造をなし前記上方平板および前記下方平板を支持する支柱部材と、を有し、各カセットの天井面が前記上方平板の一部によって構成されるようにし、
    棒状部材を中空のパイプによって構成し、前記上方平板の所定箇所に前記パイプを挿通するための貫通孔を形成し、ストッパ板の上面に上方に突出するように雄ネジを取り付け、前記パイプの下端内面には前記雄ネジに螺合する雌ネジを形成し、前記棒状部材の上端が前記貫通孔によって固定され、前記棒状部材の下端が前記雄ネジと前記雌ネジとの螺合によって固定されるようにしたことを特徴とする自動販売機。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の自動販売機において、
    個々のカセットが、回転軸を中心軸とする円柱の側面、もしくは、回転軸を中心軸とする円錐(但し、下方ほど半径が大きくなる円錐)の側面に沿って配置されていることを特徴とする自動販売機。
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