JP3176261B2 - アントラキノン系化合物の製造方法 - Google Patents

アントラキノン系化合物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機能性色素、染
料、顔料の中間体として有用なアントラキノン系化合物
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、下記一般式(2)(化3)
【化3】 (式中、Y1、Y2各々独立にアミノ基、アルキルアミ
ノ基、ヒドロキシ基を示す。)で表されるアントラキノ
ン系化合物の製造方法としては、例えば、1,4−ジア
ミノアントラキノン−2,3−ジニトリルを600
e’の硫酸中、160〜165℃に加熱して得る方法
(米国特許第2770625号明細書)、1,4−ジア
ミノ−2,3−ジシアノアントラキノンを発煙硫酸中で
加水分解し、その後アルカリ処理する方法(特公昭41
−3710号公報)等が知られている。
【0003】しかし、上記記載の従来の方法は、工程が
繁雑な上、副生物が多く生成するため、収率が50%程
度と低く、工業的な実用性に乏しかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高収率で、
高純度のアントラキノン系化合物を工業的に有利に製造
することを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
技術の問題点を解決するために鋭意検討した結果、極め
て工業的に価値のある方法を見出し、本発明を完成し
た。
【0006】即ち、本発明は、一般式(1)(化4)
【化4】 (式中、Rは、炭素数1〜10の直鎖、分岐または環状
のアルキル基、炭素数1〜10の直鎖、分岐または環状
のアルコキシカルボニルアルキル基、炭素数1〜10の
直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基、炭素数
1〜10の直鎖、分岐または環状のアルコキシアルコキ
シアルキル基、炭素数1〜10の直鎖、分岐または環状
のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜10の直鎖、分岐
または環状のアルキルアミノアルキル基、炭素数1〜1
0の直鎖、分岐または環状のジアルキルアミノアルキル
基を表し、Y1、Y2は各々独立にアミノ基、アルキルア
ミノ基、ヒドロキシ基を示す。)で表される化合物を、
無機アルカリ剤と反応させ、その後、無機酸で処理する
ことを特徴とする一般式(2)(化5)
【0007】
【化5】 (式中、Y1、Y2は前記と同じ意味を示す。)で表され
るアントラキノン系化合物の製造方法を提供するもので
ある。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明方法の具体的な実施態様としては、例えば、一般
式(1)で表される化合物に、所定量の無機アルカリ剤
と水を加えて所定の温度で処理する。反応終了後、所定
量の無機酸を加えて、酸性にし、所定の温度で処理す
る。この操作によって生成した化合物を濾別、乾燥して
目的の一般式(2)の化合物を得ることができる。
【0009】本発明方法において、出発原料である一般
式(1)の化合物のRの置換基は、炭素数1〜10の直
鎖、分岐または環状のアルキル基、アルコキシカルボニ
ルアルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシアル
コキシアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルキルア
ミノアルキル基、ジアルキルアミノアルキル基であり、
例としてメチル基、エチル基、イソプロピル基、シクロ
ヘキシル基、メトキシカルボニルメチル基、ブトキシカ
ルボニルエチル基、メトキシメチル基、イソプロポキシ
メチル基、メトキシエトキシエチル基、イソプロポキシ
エトキシメチル基、クロロメチル基、ブロモエチル基、
n−メチルアミノエチル基等が挙げられる。
【0010】また、Y1、Y2は各々独立にアミノ基、ア
ルキルアミノ基、ヒドロキシ基であり、例として、アミ
ノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミ
ノ基、ヒドロキシ基等が挙げられる。
【0011】本発明方法における無機アルカリ剤として
は、無機系で強アルカリ性を示すものならば特に制限は
なく、例としてアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金
属水酸化物等が挙げられる。具体的には、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリ
ウム等が挙げられ、これらは単独で使用しても二種以上
混合して使用しても構わない。特に、収率、経済性の面
から、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを
使用する。
【0012】無機アルカリ剤は、原料の一般式(1)の
化合物に対して、通常、1モル〜10モル比、好ましく
は2〜4モル比使用する。使用する無機アルカリ剤の濃
度は特に制限はないが、これらは、反応液中で通常、反
応効率、経済性から1〜10重量%程度の濃度で用いる
のが好ましく、必要ならば、溶媒として水を使用しても
差し支えない。
【0013】原料の一般式(1)の化合物と無機アルカ
リ剤との反応は、通常、10℃〜150℃、特に好まし
くは、60〜100℃でおこなう。
【0014】本発明方法において用いる無機酸として
は、反応に悪影響を与えなければ特に制限はないが、例
として、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、炭酸、ほう酸、臭
化水素酸等が挙げられる。尚、これらは単独でもまた2
種以上混合して使用しても構わない。特に収率、経済性
の面から、好ましくは塩酸、硫酸を使用する。
【0015】無機酸の使用量は、原料の一般式(1)の
化合物に対して、通常、1モル〜20モル比であり、好
ましくは、4〜8モル比使用する。尚、使用する無機酸
の濃度は特に制限はない。
【0016】無機酸との反応は、通常0℃〜80℃、好
ましくは10〜20℃で行う。80℃より高い温度の場
合は、イミド化反応が起こる可能性があり、その場合は
原料にもどってしまうことがある。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明する
が、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に
限定されるものではない。尚、実施例中の%は、重量%
を示す。また、分析はガスクロマトグラフィーにて行っ
た。
【0018】実施例1 下記式(A)(化6)18g(0.05モル)を1%水
酸化ナトリウム水溶液200gに懸濁させ、80℃まで
加熱した。その後、10〜15℃で懸濁させ、35%塩
酸10.4gを加え、固体部分を濾取した。更に水で洗
浄して各種塩類を除去した後、この濾塊を5%硫酸水溶
液100gに加える。70℃で2時間加熱した。室温に
冷却した後、濾過、水洗、乾燥させ、目的の化合物14
gを得た。液体クロマトグラフィー分析の結果、純度9
9.4%、原料(A)に対する純度換算収率は90.4
%であった。
【0019】
【化6】
【0020】実施例2 下記式(B)(化7)7.58g(0.02モル)を5
%水酸化カリウム水溶液42gに懸濁させ、70℃まで
加熱した。15℃に冷却後、6%塩酸水48gを加え1
0℃で反応させた。固体部分を濾取した。更に水で洗浄
して各種塩類を除去した後、この濾塊を、6%硫酸水溶
液40gで、懸濁し、70℃で2時間反応した。室温に
冷却後、濾過、水洗、乾燥させ、目的の化合物5.7g
を得た。液体クロマトグラフィー分析の結果、純度9
9.4%、原料(B)に対する純度換算収率は91.9
%であった。
【0021】
【化7】
【0022】実施例3 下記式(C)(化8)22g(0.05モル)を5%水
酸化ナトリウム水溶液440gに懸濁させ、80℃まで
加熱した。5%塩酸水100gを10℃で滴下し、10
〜15℃で2時間懸濁させた。固体部分を濾取した。更
に水で洗浄して各種塩類を除去した後、この濾塊を80
℃乾燥させ、目的の化合物14gを得た。液体クロマト
グラフィー分析の結果、純度99.4%、原料(C)に
対する純度換算収率は90.4%であった。
【0023】
【化8】
【0024】実施例4 下記式(D)(化9)19.1g(0.05モル)を5
%水酸化カリウム水溶液 100gに懸濁させ、80℃
まで加熱した。10〜15℃で、35%塩酸18.5g
を8時間掛けて滴下、2時間懸濁させた。続いて、98
%硫酸12gを加え、80℃で、3時間熱処理し、濾
過、水で洗浄して各種塩類を除去した後、この濾塊を乾
燥させ、目的の14gを得た。液体クロマトグラフィー
分析の結果、純度99.4%、原料(D)に対する純度
換算収率は90.4%であった。
【0025】
【化9】
【0026】比較例 15.0gの1,4−ジアミノアントラキノン−2,3
−ジニトリルを17.0%発煙硫酸208.6gに30
〜35℃で徐々に添加し、4時間保温、撹拌した。その
後、氷水750gにこの反応液を0〜5℃で徐々に滴下
して、生じた沈殿を濾過した。得られた沈殿をウェット
ケーキのまま水500gに添加し、45%の水酸化ナト
リウム水溶液でpHを13に調整した。次いで90℃に
昇温し、4時間保温する。その後、酸処理、濾過、水
洗、乾燥をおこない、1,4−ジアミノアントラキノン
−2,3−ジカルボン酸無水物14.8gを得た。純度
は、約50%、純度換算収率は、44%だった。
【0027】
【発明の効果】本発明の方法によれば、工業的に有用な
化合物である高純度のアントラキノン−2,3−ジカル
ボン酸誘導体を高収率で、また経済的に有利に製造する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 229/74 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)(化1) 【化1】 (式中、Rは、炭素数1〜10の直鎖、分岐または環状
    のアルキル基、炭素数1〜10の直鎖、分岐または環状
    のアルコキシカルボニルアルキル基、炭素数1〜10の
    直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基、炭素数
    1〜10の直鎖、分岐または環状のアルコキシアルコキ
    シアルキル基、炭素数1〜10の直鎖、分岐または環状
    のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜10の直鎖、分岐
    または環状のアルキルアミノアルキル基、炭素数1〜1
    0の直鎖、分岐または環状のジアルキルアミノアルキル
    基を表し、Y1、Y2は各々独立にアミノ基、アルキルア
    ミノ基、ヒドロキシ基を示す。)で表される化合物を、
    無機アルカリ剤と反応させ、その後、無機酸で処理する
    ことを特徴とする一般式(2)(化2) 【化2】 (式中、Y1、Y2は前記と同じ意味を示す。)で表され
    るアントラキノン系化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 無機アルカリ剤が、アルカリ金属水酸化
    物および/またはアルカリ土類金属水酸化物である請求
    項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 無機酸が、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、
    炭酸、ほう酸、臭化水素酸から選ばれる一種又は二種以
    上の混合物からなる請求項1記載の方法。
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