JP3175051B2 - 電気発火式イニシエータ - Google Patents
電気発火式イニシエータInfo
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Classifications
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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- F42B—EXPLOSIVE CHARGES, e.g. FOR BLASTING, FIREWORKS, AMMUNITION
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Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
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Description
力部を通じて与えられた電気信号に基づいてこれら電気
信号入力部の間を接続する抵抗エレメントを発熱させ、
当該抵抗エレメントの発熱により火薬を燃焼させるよう
にした電気発火式イニシエータの改良に関するもので、
特に、シートベルトやエアバッグ等の車両用安全装置を
瞬時に作動させるためのガス発生装置においてその点火
具として用いるのに好適な電気発火式イニシエータに関
する。
ルトには、ベルトの巻取装置に急速引込手段が付設され
ており、事故等の緊急時にこの急速引込手段を作動さ
せ、ベルトを瞬時に引き込むことによって衝突の際の衝
撃から運転者等を確実に保護するようにしている。ま
た、エアバッグにおいては、急速ガス充填手段が設けら
れており、事故等の緊急時にこの急速ガス充填手段を作
動させ、収縮したバッグに瞬時にガスを充填することに
よって衝突の際に運転者等に加わる衝撃を緩和するよう
にしている。
バッグの急速ガス充填手段としては、ガス発生剤の燃焼
によってガスを発生させるようにしたガス発生装置を適
用するのが一般的である。すなわち、衝突の際の衝撃で
作動する機械発火式、または電気信号で作動する電気発
火式点火具による点火によってガス発生剤を燃焼させ、
その際に発生する燃焼ガスの圧力を利用してベルトを急
速に巻き取ったり、バッグに瞬時にガスを充填するよう
にしたものである。
となる電気発火式イニシエータの従来例としては、図7
に示すものがある。すなわち、この電気発火式イニシエ
ータでは、電気信号入力部である一対の電流伝達ピン1
の先端部間を抵抗エレメント2によって接続し、さらに
この抵抗エレメント2を覆うように点火薬3を配設する
ようにしている。電流伝達ピン1は、ガラスハーメチッ
クあるいは樹脂製のプラグ4に固定してある。さらにプ
ラグ4の外周部には、上述した抵抗エレメント2および
点火薬3を覆うように金属製ケース5を配設し、その内
部に着火薬6を充填してある。
は合金製のワイヤを適用したもののほか、昨今において
は、基板の上面に設けた金属、もしくは合金製の薄膜に
エッチングを施すことによって所定の形状に構成したも
のも提供されている。
事故等により車両に衝撃力が作用すると、衝撃センサか
らの出力信号が一対の電流伝達ピン1を通じて抵抗エレ
メント2に与えられ、当該抵抗エレメント2がジュール
熱により発熱する。
値になると、これに接する点火薬3が点火し、これによ
って着火薬6、さらにはガス発生剤が順次燃焼するよう
になり、その燃焼ガスが、シートベルトの急速引込手段
やエアバッグの急速ガス充填手段を動作させるべくそれ
ぞれに対して瞬時に供給されることになる。
ートベルトの急速引込手段やエアバッグの急速ガス充填
手段においては、衝撃センサが衝撃を検出してからこれ
らが作動するまでの時間が短ければ短いほど、運転者等
の保護もより確実なものとなるため、少なくともmsオ
ーダの作動応答性が必要となる。このため、これらシー
トベルトの急速引込手段やエアバッグの急速ガス充填手
段を作動させるためのガス発生装置に対しては、その点
火具である電気発火式イニシエータに1/10msオー
ダの作動応答性が要求されるようになる。
バッグとを併用した車両にあっては、エアバッグよりも
シートベルトを先に作動させることが好ましいという要
求もあり、これらを正確に制御するためにも電気発火式
イニシエータを如何に応答性よく作動させるかが重要な
課題となる。ここで、電気発火式イニシエータにおいて
は、所定の燃焼温度まで加熱されれば、点火薬3は瞬時
に燃焼するものであるから、その加熱源である抵抗エレ
メント2が燃焼温度に達するまでの時間がその作動応答
性を大きく左右する要因となる。
場合、抵抗エレメント2としてワイヤ状に構成したもの
および箔状に構成したもののいずれにおいても、当該抵
抗エレメント2の抵抗値がその全長に亘って一様であ
り、電気信号の入力による温度上昇もその全長に亘って
一様となる。
は、抵抗エレメント2の全体が燃焼温度に達するまで暫
時時間が必要となり、応答性の点で必ずしも好ましいと
はいえない。さらに、一様に温度上昇する抵抗エレメン
ト2からは、その放熱も全長に亘る部位から行われるよ
うになり、この放熱量が作動応答性に与える影響も多大
なものとなる。特に、昨今にあっては、環境問題を考慮
して熱的に敏感なトリシネート等の鉛含有火薬を適用す
ることが困難な状況にあり、熱的に鈍感な火薬を適用せ
ざるを得ず、応答時間が一層長大化する傾向にある。
装置においては、その規格により抵抗エレメント2の抵
抗値が定められており、抵抗エレメント2全体の抵抗値
を高めて発熱量を増やすといった規格外の手法を適用す
ることができない。また仮に、抵抗値を高めた場合に
も、上述したように、抵抗エレメント2全体からの放熱
量の影響が大きく、思うように応答性を向上させること
ができないのが実情である。
入力に対して応答性に優れる電気発火式イニシエータを
提供することを解決課題とする。
信号入力部を通じて与えられた電気信号に基づいてこれ
ら電気信号入力部の間を接続する抵抗エレメントを発熱
させ、当該抵抗エレメントの発熱により火薬を燃焼させ
ることによって車両用安全装置を動作させるようにした
電気発火式イニシエータにおいて、前記火薬として、ジ
ルコニウムおよび酸化剤の混合物を主成分とするものを
適用するとともに、前記抵抗エレメントとして、基板の
上面に設けたニッケル−クロム合金の薄膜にエッチング
を施すことによって形成し、一方の側面が電気信号入力
部の間を直線状に延在する一方、他方の側面が各電気信
号入力部から離隔するに従って漸次一方の側面との幅を
減少するように傾斜し、かつこれら幅が減少する部分の
会合部に最小断面積部分を構成するものを適用してい
る。
設けた一対の導電部を介して前記一対の電気信号入力部
の間を接続するものである場合、これら一対の導電部を
それぞれ金属の電気良導体、例えば金により構成すれ
ば、両者の半田付け作業も良好となる。また、ニッケル
−クロム合金の薄膜を基板の上面に貼り付けるようにす
れば、大量生産が可能であり、さらに当該基板に耐熱性
を考慮する必要がなくなるため、例えばより安価なコン
ポジットプラスティックを適用することができる等、製
造コストの面でも有利となる。
づいて本発明を詳細に説明する。図1乃至図4は、本発
明に係る電気発火式イニシエータの一実施形態を示した
ものである。ここで例示する電気発火式イニシエータ1
0は、先に説明したシートベルトやエアバッグ等の車両
用安全装置に適用されるガス発生装置の点火具として用
いられるもので、封止材となるガラスハーメチック11
を備えている。
もので、その中心軸線に沿った2カ所に電流伝達ピン1
2を貫通保持している。
面に発熱抵抗基板20を設けてある。発熱抵抗基板20
は、コンポジットプラスティック、具体的にはガラスエ
ポキシによって円板状に構成したもので、上述した電流
伝達ピン12に対応する部位にそれぞれ貫通孔20aを
有しており、これら貫通孔20aに電流伝達ピン12を
貫通させた状態でガラスハーメチック11の上面に載置
してある。
電部となる一対の電気伝導性エリア21を設けてあると
ともに、これら電気伝導性エリア21の間に抵抗エレメ
ント22を設けてある。
た貫通孔20aの周囲に設けた環状の電気良導体であ
り、各貫通孔20aを貫通した電流伝達ピン12との間
が半田、もしくは導電性接着剤等の導電性接続体23に
よって個別に接続してある。
21の相互間を接続する板厚A(図3)が一定の高抵抗
体であり、その中央部分22aに向けて漸次幅の狭くな
る、つまり断面積が小さくなる長さDの箔状を成してい
る。具体的には、図2に明示するように、抵抗エレメン
ト22は、両端がそれぞれ幅C、中央部分22aが幅B
(<C)となるように、一方の側面が他方の直線状に延
在する側面に対して「く」の字状に凹んだ形状を成して
いる。
20は、以下の手順に従って構成してある。すなわち、
まず、所望の形状に成形したコンポジットプラスティッ
ク20′の上面にニッケル−クロム合金製の薄膜22′
を貼り付ける。貼り付ける方法としては、熱圧着、もし
くは接着剤を使用すればよい。
膜22′に対して写真製版法によりエッチングを施し、
上述した形状の抵抗エレメント22を有した薄膜22′
の層を構成する。本実施形態の場合、一般的な自動車用
イニシエータの規格に定められた抵抗値(2±0.2
Ω)および作動電流特性に合致させるため、上述した板
厚A=0.005mm、最小幅B=0.05mm、最大
幅C=0.1mm、長さD=0.5mmとなる形状の抵
抗エレメント22を構成するようにしている。この抵抗
エレメント22の寸法は、要求される抵抗値および作動
電流の大きさによって適宜調整しなければならないもの
であるが、板厚A=約0.002〜0.01mm、最小
幅B=約0.04〜0.14mm、最大幅C=0.08
〜0.5mm、長さD=0.3〜2.mmの範囲にある
ことが好ましい。
0′の上面において電気伝導性エリア21に相当する部
分以外にマスキング処理を施した後、ニッケル21aお
よび金21bを順次メッキ処理すれば、これらニッケル
21aおよび金21bによって構成された一対の電気伝
導性エリア21が抵抗エレメント22によって相互に接
続された発熱抵抗基板20を得ることができる。
ト22を中心とした上面に点火薬30を配置し、さらに
これら抵抗エレメント22および点火薬30を覆うよう
に金属ケース40を配設してある。点火薬30は、Zr
(ジルコニウム)と酸化剤との混合物を主成分とする火
薬で、発熱抵抗基板20に塗布後乾燥させたものであ
る。金属ケース40は、その内部にB(ホウ素)を主成
分とする着火薬50の粉末を充填したもので、該着火薬
50の粉末が点火薬30を覆うようにガラスハーメチッ
ク11にかしめて固定してある。
ータ10においても、従前のものと同様に、例えばガス
発生剤を充填した外筒の内部に金属ケース40を組み込
み、さらに各電流伝達ピン12の基端部に電気信号出力
線をコネクタ接続した状態で車両に搭載される。
すると、衝撃センサからの出力信号が電気信号出力線を
通じて上述したガス発生装置の電気発火式イニシエータ
10に入力され、一対の電流伝達ピン12の間を接続す
る抵抗エレメント22が発熱する。
の値になると、これに接する点火薬30が点火し、これ
によって着火薬50およびガス発生剤が順次燃焼するよ
うになり、その燃焼ガスが、シートベルトの急速引込手
段やエアバッグの急速ガス充填手段を動作させるべくそ
れぞれに対して瞬時に供給されることになる。
によれば、抵抗エレメント22としてその中央部分22
aに断面積が小となる部分を有したものを適用している
ため、抵抗エレメント22全体としての抵抗値は規格通
りに2±0.2Ωではあるものの、その中央部分22a
の抵抗値はこれよりも遙かに大きな値となっている。従
って、電流伝達ピン12を介してこの抵抗エレメント2
2に電流が流れた場合には、この断面積が小となる中央
部分22aのみが集中的に発熱するようになり、しかも
集中的に発熱した部分からの放熱量もごく僅かとなるた
め、短時間に所望の温度まで発熱することになる。
薬30が燃焼するまでの時間を短縮し、シートベルトの
急速引込手段やエアバッグの急速ガス充填手段を応答性
よく動作させることができるようになり、ごく短い時間
内においてエアバッグよりもシートベルトを先に作動さ
せる、といった制御も容易となる。
電気発火式イニシエータ10と従前のものとの性能試験
の結果を示したものである。このうち、図5に示すもの
は、初期状態のものであり、図6に示すものは、以下に
示すような環境試験を行った後のものである。
に、本実施形態の電気発火式イニシエータ10において
は、従前のものに比べて、電流−発火特性は同等である
が、同一電流値における作動時間が約1/2にも短縮し
ており、応答性の点で明らかに優れている。また、環境
試験後においても、平均値およびバラツキに差が現れる
ようなこともない。
10によれば、基板の上面に設けたニッケル−クロム合
金の薄膜にエッチングを施すことによって抵抗エレメン
トを箔状に構成するようにしているため、金属製ワイヤ
を電気信号入力部に対して個別に接続するものに比べて
生産性、特に量産性の点で優れるばかりか、接続信頼性
の点でも有利となる。
積部分を抵抗エレメントの中央部分に設けているが、最
小断面積部分は必ずしも抵抗エレメントの中央部分であ
る必要はなく、少なくとも点火薬に接する部分であれ
ば、いずれの箇所であっても同様の作用効果を期待する
ことができる。
膜との間を熱圧着もしくは接着剤により貼り付けるよう
にしているため、当該基板として耐熱性を考慮する必要
がなく、コンポジットプラスティック等の安価な材質を
適用してコストの低減を図ることが可能になるものの、
セラミック基板等の耐熱性に優れる基板を適用するよう
にしても構わない。
電気信号入力部の間を接続するものである場合に、当該
導電部を金により構成しているため、耐酸化性、および
半田濡れ性の点で有利となり、生産性の向上を図ること
ができるが、体積固有抵抗の小さい金属もしくは合金で
あれば、その他のものから構成してもよい。
火薬としてホウ素を主成分とするものを使用している
が、火薬で一般的に着火薬として用いられるもの、例え
ばチタンと酸化剤との混合物を主成分とする火薬等、そ
の他のものを使用するようにしても構わない。
基板の上面に設けたニッケル−クロム合金の薄膜にエッ
チングを施すことによって形成し、一方の側面が電気信
号入力部の間を直線状に延在する一方、他方の側面が各
電気信号入力部から離隔するに従って漸次一方の側面と
の幅を減少するように傾斜し、かつこれら幅が減少する
部分の会合部に最小断面積部分を構成する抵抗エレメン
トを適用して電気発火式イニシエータを構成するように
しているため、火薬としてジルコニウムおよび酸化剤の
混合物を主成分とする、熱的に鈍感なものを適用してい
るにも関わらず、従前のものに比べて作動応答時間を短
縮することができるようになり、シートベルトやエアバ
ッグ等の車両用安全装置を有効にかつ瞬時に作動できる
等の制御を実現することが可能になる。また、基板の上
面に設けたニッケル−クロム合金の薄膜にエッチングを
施すことによって抵抗エレメントを構成しているため、
生産性の点で有利となるばかりか、接続信頼性の点にも
優れるようになる。この場合、ニッケル−クロム合金の
薄膜を基板の上面に接着するようにすれば、大量生産が
可能になり、さらに当該基板に耐熱性を考慮する必要が
なくなるため、例えばより安価なコンポジットプラステ
ィックを適用することができる等、製造コストの面でも
有利となる。
概念的に示す斜視図である。
ある。
能試験結果を従来例と比較して示す図表である。
性能試験結果を従来例と比較して示す図表である。
ある。
Claims (3)
- 【請求項1】 一対の電気信号入力部を通じて与えられ
た電気信号に基づいてこれら電気信号入力部の間を接続
する抵抗エレメントを発熱させ、当該抵抗エレメントの
発熱により火薬を燃焼させることによって車両用安全装
置を動作させるようにした電気発火式イニシエータにお
いて、前記火薬は、ジルコニウムおよび酸化剤の混合物を主成
分とするものであり、かつ 前記抵抗エレメントは、基板
の上面に設けたニッケル−クロム合金の薄膜にエッチン
グを施すことによって形成し、一方の側面が電気信号入
力部の間を直線状に延在する一方、他方の側面が各電気
信号入力部から離隔するに従って漸次一方の側面との幅
を減少するように傾斜し、かつこれら幅が減少する部分
の会合部に最小断面積部分を構成するものである電気発
火式イニシエータ。 - 【請求項2】 前記抵抗エレメントは、前記基板の上面
に設けた一対の導電部を介して前記一対の電気信号入力
部の間を接続するものであり、かつこれら一対の導電部
がそれぞれ金属の電気良導体により構成されたものであ
る請求項1記載の電気発火式イニシエータ。 - 【請求項3】 前記ニッケル−クロム合金の薄膜は、前
記基板の上面に貼り付けたものである請求項1または請
求項2記載の電気発火式イニシエータ。
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