JP3174844B2 - 高周波加熱装置 - Google Patents

高周波加熱装置

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JP3174844B2 JP06075496A JP6075496A JP3174844B2 JP 3174844 B2 JP3174844 B2 JP 3174844B2 JP 06075496 A JP06075496 A JP 06075496A JP 6075496 A JP6075496 A JP 6075496A JP 3174844 B2 JP3174844 B2 JP 3174844B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子レンジのよう
な高周波加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば電子レンジにおいては良く知られ
ているように高周波発振器であるマグネトロンからの高
周波発振出力を庫内に放射することによって庫内に載置
されてある調理物を加熱調理するようになっている。こ
のマグネトロンの駆動には高圧が必要であるために、マ
グネトロンを駆動する高圧回路が具備されている。
【0003】このような高圧回路について図4を参照し
て説明する。商用の電源周波数が50Hzまたは60H
zの交流電源ACは電源スイッチ10および例えば電子
レンジドアの開閉に連動するスイッチ11を介して高圧
トランス12の一次側コイル14に供給される。これで
その二次側コイル16からは所要の高圧が誘起されて出
力される。高圧トランス12は補助コイル18を備え
る。補助コイル18に誘起された電圧はマグネトロン2
0のカソード22に供給される。これでそのカソード2
2は加熱される。一方、高圧トランス12の二次側コイ
ル16に誘起された高圧は高圧コンデンサ24,26と
高圧ダイオード28とで高圧整流されてマグネトロン2
0のアノード30に供給される。こうしてマグネトロン
20は高圧で駆動され、これで電子レンジ本体の庫内の
所要の位置に載置されてある調理物は高周波加熱調理さ
れることになる。
【0004】ところで、電子レンジの電源周波数例えば
それが使用される地域が日本国であればその国内地域に
よっては商用電源周波数は50Hzまたは60Hzとな
って異なる。高圧コンデンサの容量が一定のままで電源
周波数が変化してしまうと、マグネトロン20の発振出
力も変化してしまって調理物を一定の状態で加熱調理す
ることができない。そのため、電源周波数が変化しても
マグネトロン20の発振出力を一定に保持するために、
従来から高圧コンデンサ24,26を2個備える。高圧
コンデンサ24,26それぞれの一方側コンデンサ電極
は共通に高圧ダイオード28のアノードに接続される。
一方の高圧コンデンサ24の他端側コンデンサ電極は高
圧トランス12の二次側コイル16の一端側に直接接続
され、かつ、切り換えリレーのリレー接点30を介して
他方の高圧コンデンサ26の他端側コンデンサ電極に選
択的に接続される。一方、電源は低圧トランス32と全
波整流回路34とで低圧に変換されて制御部を構成する
マイクロコンピュータ36に供給される。マイクロコン
ピュータ36では電源の周波数が50Hzであるか、ま
たは60Hzであるかを予め定めたゲート時間内に発生
するパルスの数を判別するなどして自動的に検出する。
この検出で電源周波数が60Hzである場合には、切り
換えリレーBのリレーコイル38には通電されず、リレ
ー接点30はオフ状態とされる。これで、高圧装置には
一方の高圧コンデンサ24の容量のみが接続されて60
Hzの電源周波数に対応させる。電源周波数が50Hz
である場合はリレーコイル38に通電されてリレー接点
30がオンにされる。これで、高圧装置には両高圧コン
デンサの容量が接続されて50Hzの電源周波数に対応
させる。これによって、マグネトロン20からは電源周
波数が50Hzであっても60Hzであっても常に一定
の高周波発振出力が出力されるように構成されたものが
ある。
【0005】ここで、リレーコイル39はマイクロコン
ピュータ36によって選択的に通電されることでリレー
接点40をオンにしてマグネトロン20などへ冷却風を
送風するファンを駆動するモータ42を駆動する。リレ
ーコイル44はマイクロコンピュータ36によって選択
的に通電されることで、リレー接点46をオンにして庫
内の調理物載置用のターンテーブルを駆動するモータ4
8を駆動する。
【0006】こうしたマグネトロン20と、高圧装置A
を構成する高圧コンデンサ24,26とか高圧トランス
12とか高圧ダイオード28などは図5で示すように共
に電子レンジ本体50内に共通に配備されているが、こ
れとともに、リレー接点30とリレーコイル38とをケ
ースに収納してなる切り換えリレーBも本体50内でマ
グネトロン20とか高圧装置Aの近傍位置に配置されて
いる。このように切り換えリレーBがマグネトロン20
などの近傍位置に配置されている例としては実開平2ー
1895号公報にも開示されている。なお、マイクロコ
ンピュータ36を含む制御部などはその本体50の前面
の操作パネル52の裏面側に取り付けられてある制御プ
リント基板54上に取り付けられていて、操作パネル5
2からの操作入力に応じた制御動作を行うようになって
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の技術に
係る電子レンジなどの高周波加熱装置においては、切り
換えリレーBが、図5で示すように高温になる高圧トラ
ンス12、マグネトロン20、高圧コンデンサ24,2
6といった発熱部品の近傍位置に配備されているが、切
り換えリレーBは通常、リレーコイルとかリレー接点を
収納するケースが樹脂で作られた構造であるために、そ
れら発熱部品からの熱でもって温度上昇した場合にはケ
ースがその熱で容易に変形させられてしまう。その結
果、リレー接点端子の取り付け状態に緩みなどの不具合
の発生でリレー接点の不良などの不具合につながり、ひ
いてはマグネトロン20の発振出力の不安定化とか不良
を引き起こしてしまうという課題があった。
【0008】また、切り換えリレーBはマグネトロンと
か高圧トランスの近傍に配置されている。そのため、そ
れらと地絡することがないように大きな空間距離を隔て
て配備する必要があるので、装置本体50の部品の設置
スペースも必要として装置の大型化重量化を来してしま
うという課題があった。
【0009】さらに、マグネトロン20とか高圧コンデ
ンサ12とかの部品を補修交換する際には、切り換えリ
レーBがそれらの高温とか高圧の部品の近傍位置にある
からその交換作業のうえでの邪魔になり、その補修に注
意深い慎重さを要求される作業となり、作業に難をもた
らすものとなるという課題があった。
【0010】さらには、マグネトロン20とか高圧トラ
ンス12などを冷却させるためのモータファンからの冷
却風の送風が切り換えリレーBで遮断されてしまってそ
の冷却効果を低下させてしまうという課題もあった。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の高周波加熱装置
においては、装置本体内には、切り換えリレーによって
容量接続が切り換えられる複数の高圧コンデンサを含
み、かつ前記高圧コンデンサの容量が切り換え接続され
ることで電源周波数が変化しても所定の高圧出力を供給
する高圧装置と、前記高圧装置から高圧が供給されて駆
動されることで調理物を高周波加熱する高周波発振器と
が内蔵される一方、前記装置本体の前面には操作パネル
が配備され、この操作パネルの裏面側に制御プリント基
板が装備され、この制御プリント基板上に、前記切り換
えリレーが設けられてあることを特徴とする構成によっ
て上述した課題を解決している。
【0012】好ましくは、本発明において前記切り換え
リレーは、リレーコイルとリレー接点とが収納されたケ
ースを有し、このケースの一方の外面側には高電圧部と
して前記リレーコイルへの通電、非通電によって駆動さ
れるリレー接点の端子が取り付けられ、かつ、この高電
圧部とは反対側の外面を低電圧部としてリレーコイルの
引き出し端子が取り付けられ、このケースは前記低電圧
部側が前記制御プリント基板上に取り付けられている。
【0013】好ましくは、本発明において前記制御プリ
ント基板上に前記切り換えリレーと共に低電圧の回路部
品が配備され、前記回路部品と前記切り換えリレーとが
前記制御プリント基板上において位置的に互いに分離さ
れて配備されている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。本発明は高周波加熱
装置として電子レンジを例にとって説明するが、本発明
は電子レンジに限定されるものではない。
【0015】図1は、本発明の実施の形態に係る電子レ
ンジの一部を切り欠いて概略化して示す側面図であり、
図2は図1の操作パネルを裏面後方から見た斜視図であ
る。これらの図を参照して、電子レンジ本体50の内部
には高周波発振器例えばマグネトロン20と、高圧装置
Aとして高圧トランス12、複数のこの実施の形態では
例えば2個の高圧コンデンサ24,26および高圧ダイ
オード28とが配備されている。
【0016】この高圧コンデンサ24,26は、上述し
たように図5で示す回路によって50Hzと60Hzそ
れぞれの電源周波数に対応した容量となるように、切り
換えリレーBのリレー接点30で切り換え接続され、こ
れに対応して所定の高圧出力をマグネトロン20に供給
し、マグネトロン20は一定の高周波発振出力を出力で
きるようになっている。
【0017】本体50の前面に配備された操作パネル5
2の裏面側には制御プリント基板54が装備されてい
る。この制御プリント基板54上に電源周波数を検出す
る制御部としてのマイクロコンピュータ36とか、低圧
トランス32、全波整流回路34などの制御部品が配備
されているとともに、さらにこの制御プリント基板54
上には、マイクロコンピュータ36出力に応答して高圧
コンデンサ24,26の容量接続を電源周波数に応じて
切り換える動作を行う切り換えリレーBが設けられてあ
る。
【0018】切り換えリレーBは、図3で示すようにリ
レーコイル38とリレー接点30とが収納された熱変形
性のある素材例えば樹脂からなるケース56を有し、こ
のケース56の一方の外面側58には高電圧部としてリ
レーコイルへの通電、非通電によって駆動されるリレー
接点30の一対の端子60が突出して取り付けられ、か
つ、この高電圧部とは反対側の外面62を低電圧部とし
てリレーコイル38の一対の引き出し端子64が突出し
て取り付けられ、この低電圧部側が制御プリント基板5
4上に取り付けられている。このように低電圧部が制御
プリント基板54側に高電圧部が取り付けられて分離さ
れていることで、互いの配線上での混触を防止できる。
【0019】制御プリント基板54上においてはマイク
ロコンピュータ36などの制御部品を含めた低電圧の回
路部品は位置的に上方位置P1にまとめて配置されて半
田付けされ、高電圧部を有する切り換えリレーBは外面
62を制御プリント基板54底面に向けた状態にして位
置的に前記上方位置P1よりも下方位置P2において前
記回路部品とは互いに分離配備されて半田付けされてい
ることで、低電圧部品である回路部品と切り換えリレー
のように高電圧部を有する部品との配線上の混触を防止
できる。
【0020】このようにして上述した実施の形態におい
ては、切り換えリレーBが操作パネル52の裏面側の制
御プリント基板54上に配備されていて、マグネトロン
20とか高圧装置Aとは位置的に分離されているから、
マグネトロン20などの発熱部品からの発熱によって切
り換えリレーBを構成する樹脂ケース56が変形してし
まうことがなくなり、リレー接点端子60に取り付け上
の緩みがなくなる。また切り換えリレーBそのものはマ
グネトロン20などの部品と地絡するおそれもない。ま
た切り換えリレーBが無いから切り換えリレーBへの配
線でマグネトロン20とかに接触しないための注意深い
配線作業も要求されることがなくなる。さらに、マグネ
トロン20などの高圧周りの部品の配置スペースが従来
よりも広くなりサービス性が向上する。
【0021】また、マグネトロン20などの冷却風の送
風路上に切り換えリレーBが位置することがないから、
その冷却風によるマグネトロン20などの冷却効率を向
上させることができる。特に、その冷却風が制御プリン
ト基板52に効率よく到達できるので、その制御プリン
ト基板52の冷却効率も向上する。切り換えリレーBが
さらに、マグネトロン20などの取り外しとか高圧コン
デンサ24,26などの交換作業の際、切り換えリレー
Bがその作業の邪魔になることもないから、その作業性
が大きく向上する。
【0022】さらに、切り換えリレーBは制御プリント
基板52上ではマイクロコンピュータ36などの制御部
とは上下方向で位置的に分離されて配置されていること
から、制御部の配線と切り換えリレーBの配線との混触
を防止できるうえ、切り換えリレーBは高電圧部である
端子60側を上向きにしてリレーコイル38の引き出し
端子64の低電圧部を下向きにして制御プリント基板5
2上に半田付け固定されることから、端子60側の配線
と端子64側の配線との混触を防止でき、配線処理が容
易化する。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明によれば次の効果を
奏することができる。
【0024】請求項1の効果 装置本体内には、切り換えリレーによって容量接続が切
り換えられる複数の高圧コンデンサを含み、かつ前記高
圧コンデンサの容量が切り換え接続されることで電源周
波数が変化しても所定の高圧出力を供給する高圧装置
と、前記高圧装置から高圧が供給されて駆動されること
で調理物を高周波加熱する高周波発振器とが内蔵される
一方、前記装置本体の前面には操作パネルが配備され、
この操作パネルの裏面側に制御プリント基板が装備さ
れ、この制御プリント基板上に、前記切り換えリレーが
設けられてあることから、前記切り換えリレーは高周波
発振器とか高圧装置とは位置的に分離されることになっ
て、高周波発振器などの発熱部品からの発熱によって切
り換えリレーを構成するケースが変形させられてしまう
ことがなくなり、リレー接点端子の取り付け状態がケー
ス上でに緩むということがなくなるうえ、切り換えリレ
ーそのものは高周波発振器などの部品と地絡するおそれ
もないことから切り換えリレーへの配線で高周波発振器
とか高圧装置とかに接触しないための注意深い配線作業
も要求されることがなくなる。また、高周波発振器など
の冷却風の送風路上に切り換えリレーが位置することが
ないから、その冷却風による高周波発振器などの冷却効
率を向上させることができる。さらに、高周波発振器な
どの取り外しとか高圧コンデンサなどの交換作業の際、
切り換えリレーがその作業の邪魔になることもないか
ら、その作業性が大きく向上する。また、切り換えリレ
ーを高周波発振器とか高圧装置の近傍に配置した場合で
は切り換えリレーとそれらとの間に大きな空間距離が必
要となるが、本発明においては切り換えリレーは高周波
発振器とか高圧装置とからは分離されているから、その
ような空間距離は必要となくなり装置の小型軽量化に都
合がよい。
【0025】請求項2の効果 前記切り換えリレーは、リレーコイルとリレー接点とが
収納されたケースを有し、このケースの一方の外面側に
は高電圧部として前記リレーコイルへの通電、非通電に
よって駆動されるリレー接点の端子が取り付けられ、か
つ、この高電圧部とは反対側の外面を低電圧部としてリ
レーコイルの引き出し端子が取り付けられ、このケース
は前記低電圧部側が前記制御プリント基板上に取り付け
られてあることから、切り換えリレーの高電圧部と低電
圧部それぞれの配線の混触が防止され、その配線が容易
化する。
【0026】請求項3の効果 前記制御プリント基板上に前記切り換えリレーと共に低
電圧の回路部品が配備されており、前記回路部品と前記
切り換えリレーとが前記制御プリント基板上において位
置的に互いに分離されて配備されていることから、制御
部の配線と切り換えリレーの配線とが混触するおそれが
なくなり、その配線が容易化する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る高周波加熱装置とし
て適用された電子レンジの一部を切り欠いて概略化して
示す側面図である。
【図2】図1の電子レンジの操作パネルを裏面側から見
た斜視図である。
【図3】図1の電子レンジの切り換えリレーの斜視図で
ある。
【図4】電子レンジの内部回路図である。
【図5】従来の電子レンジの一部を切り欠いて概略化し
て示す側面図である。
【符号の説明】
12 高圧トランス 20 マグネトロン 24,26 高圧コンデンサ 28 高圧ダイオード 30 リレー接点 36 マイクロコンピュータ 38 リレーコイル 50 電子レンジ本体 52 操作パネル 54 制御プリント基板 A 高圧装置(高圧トランス12、高圧コンデンサ2
4,26、高圧ダイオード28) B 切り換えリレー(リレー接点30、リレーコイル3
8)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−119087(JP,A) 実開 昭64−140697(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 6/66 - 6/68

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装置本体内には、切り換えリレーによっ
    て容量接続が切り換えられる複数の高圧コンデンサを含
    み、かつ前記高圧コンデンサの容量が切り換え接続され
    ることで電源周波数が変化しても所定の高圧出力を供給
    する高圧装置と、前記高圧装置から高圧が供給されて駆
    動されることで調理物を高周波加熱する高周波発振器と
    が内蔵される一方、 前記装置本体の前面には操作パネルが配備され、この操
    作パネルの裏面側に制御プリント基板が装備され、この
    制御プリント基板上に、前記切り換えリレーが設けられ
    ていることを特徴とする高周波加熱装置。
  2. 【請求項2】 前記切り換えリレーは、リレーコイルと
    リレー接点とが収納されたケースを有し、このケースの
    一方の外面側には高電圧部として前記リレーコイルへの
    通電、非通電によって駆動されるリレー接点の端子が取
    り付けられ、かつ、この高電圧部とは反対側の外面を低
    電圧部としてリレーコイルの引き出し端子が取り付けら
    れ、このケースは前記低電圧部側が前記制御プリント基
    板上に取り付けられている請求項1記載の高周波加熱装
    置。
  3. 【請求項3】 前記制御プリント基板上に前記切り換え
    リレーと共に低電圧の回路部品が配備されており、前記
    回路部品と前記切り換えリレーとが前記制御プリント基
    板上において位置的に互いに分離されて配備されている
    請求項1または2記載の高周波加熱装置。
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