JP3174244U - ベルトコンベアの在荷検知システム - Google Patents

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英行 安部
武 烏田
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濱田重工株式会社
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Abstract

【課題】荷が破損したり飛散したりすることが無く、信頼性の高い、ベルトコンベアの在荷検知システムを提供する。
【解決手段】シップローダ10に装備されているトリッパベルトコンベア11が荷役中に停止した際、トリッパベルトコンベア11前端部24の搬送ベルト13に荷Sがあるかどうか検知し、荷Sを検知すると、荷Sの搬送方向と逆の方向にシップローダ10が走行しないようにシップローダ10を制御する在荷検知システムであって、トリッパベルトコンベア11前端部24の搬送ベルト13に面して設置され、測定対象物までの距離が予め設定した値以下になると、検知信号を出力する非接触式距離センサ30と、検知信号を受信すると、荷Sの搬送方向と逆の方向にシップローダ10が走行しないように、シップローダ10の駆動装置を制御する制御装置とを備えている。
【選択図】図1

Description

本考案は、ベルトコンベア上の荷を検知する在荷検知システムに関し、特に、シップローダに装備されているトリッパベルトコンベア上の荷を検知する在荷検知システムに関する。
石炭や鉄鉱石等の荷を船舶に積み込む荷役装置として、埠頭に沿って敷設された軌道上を自走するシップローダが従来より使用されている。シップローダは、ブームコンベアと、ブームコンベアの後端側に配置され、前端部から後端部に向けて下方に傾斜するトリッパベルトコンベアとを備えている。トリッパベルトコンベア上を搬送された荷は、トリッパベルトコンベアの前端に設置されたトリッパヘッドシュートを介してブームコンベアに移送された後、ブームコンベアによりブームの前端まで搬送され、船倉内に投下される。
なお、本明細書では、荷が搬送される下流側を「前」側とし、上流側を「後」側と呼ぶ。
シップローダによる荷役作業中にトリッパベルトコンベアが停止した場合、トリッパベルトコンベア上に荷が残存した状態となる。この状態でシップローダが、荷の搬送方向と逆の方向へ走行すると、トリッパベルトコンベア上に残った荷が慣性力によってトリッパヘッドシュートに流れ込み、シュート詰まりが発生する。そのため、シップローダが走行する際は、トリッパベルトコンベア上の荷の有無を予め把握しておく必要がある。トリッパベルトコンベア上の荷の有無を把握する最も簡易な方法は、シップローダの操作者による目視確認であるが、見落としや確認忘れといった人為ミスが発生するおそれがある。
そこで、図3に示すように、支点53を軸として揺動するストライカ52と、ストライカ52から垂下するチェーン51と、ストライカ52が近接すると作動する近接スイッチ54とを備える検知装置が知られている。この検知装置では、トリッパベルトコンベア55によって荷Sが搬送されると、荷Sと接触したチェーン51がストライカ52と共に上方に揺動する。これにより、ストライカ52が近接スイッチ54に接近して近接スイッチ54が作動し、トリッパベルトコンベア55上の荷Sが検知される。
また、特許文献1では、ベルトコンベア上の搬送物に接触することによって搬送方向に傾斜する複数の検出レバーと、各検出レバーに対向する位置検出用のスイッチと、少なくとも1つのスイッチが荷切れを所定時間検出しているとき、もしくは全てのスイッチが荷切れを検出しているとき、あるいは搬送方向の上流側から下流側にかけてスイッチが順次荷切れを検出しているときに荷切れ状態と判断する検出回路とから構成されるベルトコンベアの荷切れ検出装置が開示されている。
特開平9−301525号公報
しかしながら、上述した従来の検知(検出)装置は、チェーンあるいは検出レバーが荷と接触するため荷が破損したり、チェーンあるいは検出レバーと荷が衝突してベルトコンベアの外に荷が飛散するといった安全上の問題があった。また、搬送される荷の種類が、直径100mmほどの塊状の物から粉状の物まで多岐にわたるため、チェーンあるいは検出レバーの挙動が不安定となり、在荷検知の信頼性が高くないという問題もあった。
本考案はかかる事情に鑑みてなされたもので、ベルトコンベア上の荷が破損したり飛散したりすることが無く、信頼性の高い在荷検知システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本考案は、シップローダに装備されているトリッパベルトコンベアが荷役中に停止した際、該トリッパベルトコンベア前端部の搬送ベルト上に荷があるかどうか検知し、荷を検知すると、荷の搬送方向と逆の方向に前記シップローダが走行しないように該シップローダを制御する在荷検知システムであって、
前記トリッパベルトコンベア前端部の搬送ベルトに面して設置され、測定対象物までの距離が予め設定した値以下になると、検知信号を出力する非接触式距離センサと、
前記検知信号を受信すると、荷の搬送方向と逆の方向に前記シップローダが走行しないように、該シップローダの駆動装置を制御する制御装置とを備えることを特徴としている。
非接触式距離センサから測定対象物までの距離が設定値以下になるということは、非接触式距離センサとトリッパベルトコンベアの搬送ベルトとの間に介在物、即ち荷があることを示している。従って、非接触式距離センサから測定対象物までの距離が設定値以下になった際に、非接触式距離センサが出力する検知信号に基づいて、シップローダの走行制御を行うことにより、トリッパベルトコンベア上に残った荷がトリッパヘッドシュートに流れ込むのを防止することができる。
また、本考案に係るベルトコンベアの在荷検知システムでは、前記非接触式距離センサとして光電センサを用いても良い。
光電センサは、殆どの物体の検出が可能で、しかも検出精度が高く、検出距離も長いという特長を有している。
本考案に係るベルトコンベアの在荷検知システムでは、非接触式距離センサを用いてトリッパベルトコンベア前端部の搬送ベルト上に荷があるかどうか検知するので、検知手段と荷が接触することが無く、ベルトコンベア上の荷が破損したり飛散したりすることが無い。また、非接触式距離センサを用いることにより、搬送される荷の種類に関わりなく高い精度で荷の有無を検知することができ、在荷検知の信頼性も高い。
本考案の一実施の形態に係るベルトコンベアの在荷検知システムが装備されたシップローダの模式図である。 同ベルトコンベアの在荷検知システムのブロック図である。 ベルトコンベア上の荷を検知する従来装置の模式図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本考案を具体化した実施の形態につき説明し、本考案の理解に供する。なお、以下の説明では、前述したように、荷が搬送される下流側を「前」側とし、上流側を「後」側と呼ぶ。
図1は、本考案の一実施の形態に係るベルトコンベアの在荷検知システムが装備されたシップローダ10の模式図である。なお、同図では、描線が錯綜するのを避けるため、トリッパベルトコンベア11が設置されるトリッパ、並びにブームコンベア12が設置されるブーム及びブームを支持する架台は図示していない。
シップローダ10は、埠頭に沿って敷設された軌道21上を走行する台車15と、台車15の前部がわに設置され、旋回及び伏仰可能とされたブームコンベア12と、台車15の後部がわに設置され、前端部24から後端部23に向けて下方に傾斜するトリッパベルトコンベア11とを備えている。また、ブームコンベア12とトリッパベルトコンベア11との間には、トリッパヘッドシュート14が設置されている。
トリッパベルトコンベア11は、循環駆動する無端状の搬送ベルト13を有している。搬送ベルト13は、台車15の前方に配置された駆動プーリ16と、台車15の後方に配置された第1偏向プーリ17と、トリッパベルトコンベア11の前端に配置された第2偏向プーリ18と、トリッパベルトコンベア11の下方に配置された第3偏向プーリ19及び第4偏向プーリ20に巻き掛けられている。
駆動プーリ16と第1偏向プーリ17は地上に固定されており、シップローダ10は、岸壁に横付けされている運搬船に対して、駆動プーリ16と第1偏向プーリ17の間を移動可能とされている。一方、第2偏向プーリ18〜第4偏向プーリ20はシップローダ10と共に移動する。
第1偏向プーリ17からトリッパベルトコンベア11の後端部23に向けて軌道21に沿って走行した搬送ベルト13は、トリッパベルトコンベア11の傾斜面を上昇して第2偏向プーリ18で反転した後、第3偏向プーリ19及び第4偏向プーリ20で再び反転して駆動プーリ16に向けて軌道21に沿って走行する。駆動プーリ16に到達した搬送ベルト13は、駆動プーリ16で反転し、第1偏向プーリ17に向けて軌道21に沿って走行する。
鉄鉱石、石炭、コークス、石灰石、土砂などのばら物からなる荷Sは、トリッパベルトコンベア11後方の地上部22を走行する搬送ベルト13上に、他のベルトコンベア等の運搬手段(図示省略)により連続投入される。地上部22に投入された荷Sは、搬送ベルト13によりトリッパベルトコンベア11の前端まで搬送され、トリッパヘッドシュート14を介してブームコンベア12の後端部に投下される。ブームコンベア12の後端部に投下された荷Sは、ブームコンベア12の前端まで搬送され、船倉内に投下される。
次に、本考案の一実施の形態に係るベルトコンベアの在荷検知システムについて説明する。
図2に示すように、在荷検知システムは、測定対象物までの距離を測定する非接触式距離センサ30と、非接触式距離センサ30の検知信号に基づいてシップローダ10の駆動装置(図示省略)を制御する制御装置31とを備えている。
非接触式距離センサ30は、トリッパベルトコンベア11の前端部24に設置される(図1参照)。本実施の形態では、非接触式距離センサ30として反射型の光電センサを使用する。反射型の光電センサは発光部と受光部を有し、発光部から測定対象物に向けて可視光線や赤外線などの光を照射し、測定対象物で反射した光を受光部で検出することにより測定対象物までの距離を測定する。従って、光電センサを設置する際は、発光部及び受光部が搬送ベルト13に面するように設置しなければならない。
本実施の形態において使用する光電センサでは、検知信号を出力する条件を設定することができる。即ち、測定対象物までの距離が閾値(例えば100mm)以下になると、検知信号を出力するように設定することができる。これにより、トリッパベルトコンベア11前端部24の搬送ベルト13と光電センサとの間に荷Sがある場合、検知信号が制御装置31に出力される。
制御装置31はリレースイッチ32と演算部33とを備えている。
リレースイッチ32は、非接触式距離センサ30から出力される検知信号を受信すると、演算部33を作動させるスイッチである。リレースイッチ32により作動した演算部33は、トリッパベルトコンベア11から出力される状況信号34に基づいて、トリッパベルトコンベア11が停止中かどうか判断し、トリッパベルトコンベア11が停止している場合は、荷Sの搬送方向と逆の方向(第1偏向プーリに向かう方向)にシップローダ10が走行しないように、シップローダ10の駆動装置(図示省略)に指令信号35を出力する。
シップローダ10による荷役作業中にトリッパベルトコンベア11が停止した場合、トリッパベルトコンベア11上に荷Sが残存した状態となる。この状態に対して、非接触式距離センサ30による測定値は、予め設定した値以下となり、非接触式距離センサ30は検知信号を制御装置31に出力する。制御装置31では、トリッパベルトコンベア11が停止中であることを確認した後、荷Sの搬送方向と逆の方向へのシップローダ10の走行を禁止する。その結果、トリッパベルトコンベア11上に残った荷Sがトリッパヘッドシュート14に流れ込むのを防止することができる。
以上、本考案の一実施の形態について説明してきたが、本考案は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、上記実施の形態では、非接触式距離センサとして光電センサを使用しているが、レーザセンサなど他の非接触式距離センサを使用してもよい。また、上記実施の形態では、台車の前方に配置されているプーリを駆動プーリとしているが、台車の後方に配置されているプーリを駆動プーリとしてもよい。
10:シップローダ、11:トリッパベルトコンベア、12:ブームコンベア、13:搬送ベルト、14:トリッパヘッドシュート、15:台車、16:駆動プーリ、17:第1偏向プーリ、18:第2偏向プーリ、19:第3偏向プーリ、20:第4偏向プーリ、21:軌道、22:地上部、23:後端部、24:前端部、30:非接触式距離センサ、31:制御装置、32:リレースイッチ、33:演算部、34:状況信号、35:指令信号、S:荷

Claims (2)

  1. シップローダに装備されているトリッパベルトコンベアが荷役中に停止した際、該トリッパベルトコンベア前端部の搬送ベルト上に荷があるかどうか検知し、荷を検知すると、荷の搬送方向と逆の方向に前記シップローダが走行しないように該シップローダを制御する在荷検知システムであって、
    前記トリッパベルトコンベア前端部の搬送ベルトに面して設置され、測定対象物までの距離が予め設定した値以下になると、検知信号を出力する非接触式距離センサと、
    前記検知信号を受信すると、荷の搬送方向と逆の方向に前記シップローダが走行しないように、該シップローダの駆動装置を制御する制御装置とを備えることを特徴とするベルトコンベアの在荷検知システム。
  2. 請求項1記載のベルトコンベアの在荷検知システムにおいて、前記非接触式距離センサが光電センサであることを特徴とするベルトコンベアの在荷検知システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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