JP3173827U - 筆記具セット - Google Patents

Abstract

【課題】複数本収容して保管することができ、再密封が可能であり、保管性と携帯性に優れた筆記具セットを提供する。
【解決手段】筆記具と筆記具を内部に収容する包装体からなる筆記具セットで、包装体の上部に吊り下げ孔を形成し、背面の吊り下げ孔の下部に開封部を形成する。開封部の下方にはチャックを形成し、密封性と容易に取り出し可能なようにすることが望ましい。
【選択図】図１

Description

本考案は、筆記具と筆記具を収容する包装体からなる筆記具セットに関する。

一般に、量販店向けの筆記具の包装は、バーコード表示、吊り下げ（ハンガー）機能等を有する必要があり、大半は商品の輪郭に合わせた形に成型した硬質性の凹型カバーを使用してなるＳパック包装又はブリスター包装であったが、包装資材費が高く製造コストが高価となる点、製造工程が煩雑となる点に問題点を有している。そこで、最近では、特許文献１のように吊り下げ孔を備えた台紙に載置された被包装物を熱収縮性合成樹脂フィルムのスリーブで被包し、その熱収縮力により被包装物と台紙とを一体に包装してなる台紙付きシュリンク包装体も数多く提案されている。

特開平７−２５１８５９

しかし特許文献１に開示された包装体は、シュリンクフィルムによる包装なので、複数本の筆記具を収容した場合、一度一本の筆記具を取り出すために開封してしまったら再度封緘することが容易にできず長期の保管に不便である。

そこで考案者は鋭意開発の末、以下の考案を実現するに至った。
本願の第１の考案は吊り下げ孔を備え筆記具を収容した包装体からなる筆記具セットにおいて、筆記具を収容する収容部と前記吊り下げ孔と収容部との間に繰り返し開閉可能な開封を形成したことを特徴とする筆記具セットである。
本願の第２の考案は、開封部はチャック構造であることを特徴としている。
本願の第３の考案は、包装体の内部には複数の筆記具を収容することを特徴としている。
本願の第４の考案は、前記開封部は、包装体の背面に形成されたことを特徴としている。
本願の第５の考案は、前記包装体のいづれかの位置に識別コードが表示されていることを特徴としている。
本願の第６の考案は、包装体の表面の一部又は全部に透明部を形成し、包装体の背面の全面は不透明であることを特徴としている。
本願の第７の考案は、包装体に収容される筆記具の筆記部の周囲には円筒状の保護パイプが装着されていることを特徴としている。

以上の本願における第１及び第２の考案に記載された効果として、密封性を高め一旦開封した後でも再密封することが可能なためリフィールの保管をすることができ、携帯性に優れるため容易に持ち運びすることができる。
また、第３の考案に記載された効果として、１本使っても残り本数を保管できるので、１本ごと保管する煩わしさを解消することができる。
また、第４の考案に記載された効果として、開封口が表面に無いことから外観への影響を少なくすることが出来る。
また、第５の考案に記載された効果として、筆記具に印刷しなくても容易に情報を表示することが出来る。
また、第６の考案に記載された効果として、筆記具の残量を容易に確認でき、また容易に注意書き等の表示を認識することができる。
さらに第７の考案に記載された効果として、包装体内部をインク等で汚すことを防ぐことができる。

本考案における実施形態の一例の包装体と筆記具からなる筆記具セットの全体図である。 本考案における実施形態の一例の包装体から筆記具を取り出す状態図である。

以下、図面を参考に説明をする。
図１は、図１（ａ）は表面から視認した筆記具セットの全体図、図１（ｂ）は背面から視認した筆記具セットの全体図である。

筆記具セットは筆記具１と包装体２からなる。
筆記具１は上方に筆記部１１と下方にインク収容部１２で構成され、筆記部１１には保護パイプ１３が覆われている。筆記部１１は本実施形態ではボールペンチップとなっているが、マーキングペン先や繊維芯を束ねた穂先等でもよい。インク収容部は内部に筆記インクが充填されている。また筆記インクが下方へ流出して包装体２の内部が汚れるのを防止するために筆記インクより下方に粘稠体や多孔体（スポンジ等）の逆流防止体を備えてもよい。保護パイプ１３は筆記部１１の筆記インクを塗布する筆記先端を覆うもの管状に形成されたものであり、包装体２に筆記先端が付着して包装体２を筆記インクで汚すのを防ぐことができる。保護パイプ１３は、ポリプロピレン等の樹脂が望ましい。また、保護パイプは管状でなく天井が封鎖されたキャップ状にしてもよい。

包装体２は、筆記具１を収容するものである。包装体２は表面部３と背面部４の二枚のフィルム構造からなり、全周には表面部３と背面部４が熱溶着等で接着された接着部２１が形成され、上部には吊り下げ孔２２が形成されている。吊り下げ孔２２を形成することによって、商品陳列棚のフックができるので、店頭での商品の陳列を容易にすることができる。包装体表面（図１（ａ）参照）には、収容する筆記具が視認できるように透明又は半透明状の透明部２３、商品名の記載等が印字された表示部２４、バーコード又は二次元バーコード又は商品タグ等が印字された識別コード２５が形成されている。表示部２４、識別コード２５を形成することによって包装体２より小さい筆記具１に微小な印刷をする必要がなくなり、印字を分かりやすく表示することができる。

包装体背面（図１（ｂ）参照）には、上部に形成された吊り下げ孔２２の下方には開封部２６が形成されている。更に開封部２６の下方には注意書き等の記載が可能な表面３の表示部２４より大きい面積である表示部２７が設けられている。開封部２６には包装体２の内部に収容された筆記具１を開封及び密封するチャック２８が形成されている。チャック２８の代わりにテープ、スナップ、ファスナー等を選択することもできるが、コストと密封性と再開閉性に優れたチャックが望ましい。また、開封部２６は表面３側に形成しても良いが、外観視認性の向上のため、背面４側に形成することが望ましい。なお、開封部２６と吊り下げ孔２２の間は、左右方向の１ｍｍ間隔に長さ０．２〜０．３ｍｍの切れ目を無数に形成することにより切断できるようにして吊り下げ孔２２の無い包装体で持ち運びできるようにしてもよい。また、使用前では開封部２６の入り口を封鎖してチャック２８の開封操作をできないようにして、使用時に開封部２６の入り口の下方を切断可能にすることでチャック２８を開封操作可能にして使用したことを容易に識別させることもできる。

包装体２の表面部３及び裏面部４の材質は、ポリプロピレンやポリエチレンテレフタレート等が望ましいが複数の筆記具を収容でき密封性と再開閉性ができれば特に指定しない。また、インク収容部１２内部の筆記インクを温度によってインクの色が変色する熱変色性インクや熱消色性インクにした場合は、材料に耐熱防止剤や遮光剤を含ませたり、耐熱層や遮光層が形成された多層構造フィルムによる包装体にするとインクの変色や消色を抑制することができる。また、背面部４は収容する筆記具１の表面部３からの視認性と背面部４の表示部２７の視認性を向上させるために不透明色に形成することが望ましい。

図２は、背面から視認した筆記具セットにおいて、筆記具１を包装体２の開封部２６から取り出す際の状態図である。開封部２６に形成されたチャック２８を開封することで筆記具１を取り出すことができる。筆記具１は保護パイプ１３を上方にスライドし筆記具１から取り外すことで筆記することができる。筆記具１を必要数取り出した後はチャック２８を密封することで筆記具１のインクの揮発防止や落下することなく携帯することができる。また、開封部２６は筆記具１の下部に形成して、下方から取り出すことにしても良い。
なお、筆記具１の収容本数は２本以上の複数本が望ましい。また、筆記具１は本実施形態では替芯となっているが、替芯を収容した軸製品としても同様の効果を得ることができる。

１ 筆記具
２ 包装体
３ 表面部
４ 背面部
１１ 筆記部
１２ インク収容部
１３ 保護パイプ
２１ 接着部
２２ 吊り下げ孔
２３ 透明部
２４ 表示部
２５ 識別コード
２６ 開封部
２７ 表示部
２８ チャック

Claims (7)

1. 吊り下げ孔を備え筆記具を収容した包装体からなる筆記具セットにおいて、前記包装体は上部に吊り下げ孔と、筆記具を収容する収容部と前記吊り下げ孔と収容部との間に繰り返し開閉可能な開封部を形成したことを特徴とする筆記具セット。
2. 前記開封部はチャック構造であることを特徴とする請求項１記載の筆記具セット。
3. 包装体の内部には複数の筆記具を収容することを特徴とする請求項１又は２記載の筆記具セット。
4. 前記開封部は、包装体の背面に形成されたことを特徴とする請求項１乃至３の何れか１項記載の筆記具セット。
5. 前記包装体のいづれかの位置に識別コードが表示されていることを特徴とする請求項１乃至４の何れか１項記載の筆記具セット。
6. 包装体の表面の一部又は全部に透明部を形成し、包装体の背面の全面は不透明であることを特徴とする請求項１乃至５の何れか１項記載の筆記具セット。
7. 包装体に収容される筆記具の筆記部の周囲には円筒状の保護パイプが装着されていることを特徴とする請求項１乃至６の何れか１項記載の筆記具セット。

Images